JPS5928798A - スピ−カ振動板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はスピーカ振動板の改良、特にハニカム振動板
の改良に関するものである。

ハニカム振動板は第１図および第２図に示すようにハニ
カム状に形成された芯材（２）の両表面に薄板の表面材
（１）を接着剤（３）で貼着したものである。

このように構成されたハニカム撮動板は芯材（２）のみ
かけ密度が極めて小さいため芯材として大きな厚みが得
られることと１表面材として剛性の高い材料が使用でき
るので、従来のコーン紙に比べ振動板として重要な物性
の一つである比弾性率５゜（ｄ／θθＣ′ＩＩ丁約３〜
４倍と高くなる等の利点がある。従って、このハニカム
振動板を用いたスピーカはコーン紙を用いたスピーカに
比べ、高域の再生限界が約２倍のびる他、振動板自身の
曲げ同性は厚みが大きなため極めて高く、再生帯域が広
がった分と合わせ高調波ひずみが大きく低減できる利点
等を有していた。

ところが従来のハニカム撮動板は芯材（１）にアルミニ
ウムの箔を１表面材ｆｉ＋にアルミニウムまたは強化繊
維と熱硬化性樹脂で構成されたＦ旺（繊維強化グラステ
ックス）など高い剛性を有するものを用いていた。従っ
てアルミニウムで表面材と芯材を構成したものは振動板
自身の内部損失が極めて小さいため高域共振が鋭く現わ
れ、使用可能な再生帯域が制限される欠点があった。

またＦＲＢ　（ｉ維強化プラスナツクス）を表面材とし
、アルミニウムを芯材とした振動板も上述のアルミニウ
ムに比べれば大きな内部損失を有するがまだ十分ではな
く、プラスチックストシて熱硬化性樹脂を用いているた
め成形に時間がか＼る欠点があった。

さらに上記欠点を対策するものとして、ポリプロピレン
のように極めて大きな内部損失を有する熱可塑性樹脂に
カーボン短繊維を混入する方法も考えられるが、ポリプ
ロピレンが接着性、延伸性が悪く実用が困難であった。

このポリプロピレンの接着性を改善する方法としてメル
ク、マイカ。

ガラス等の充填剤を入れることが考えられるが。

これらは重叶の増加を伴う欠点がある。

さらにまた接着性の優れた他のプラスチックス。

例えばナイロン、ポリカーボ洋−ト等とカーボン繊維を
組合せた材料を用いることも考えられるが。

これらは内部損失ηが００２〜００３と小さく、かつ密
度も大きくなる欠点がある。

この発明者らは上記のような従来の／’ｉニカム振動板
の欠点を除去し２重置が増加せず接着性、延伸性を改善
し、大きな内部損失を有する／’ｉニカム振動板材料に
ついて鋭意検討した結果、不飽和カルボン酸でポリプロ
ピレンを変性させる方法な用い定変性ポリプロピレンに
カーボン繊維を組合せたものが最適であることを見い出
した。

この発明は上記知見に基づいてなされたもので。

表面材もしくは表面材と芯材に不飽和カルボンを反応せ
１−めて侍られる変性ポリプロピレンとカーボン繊維を
組合せで得られる材料、筐たは該変性ポリプロピレンと
未変性ポリプロピレンの混合物にカーボン繊維を組合せ
て得られる材料を用いてハニカム振動板を形成し、ポリ
プロピレンの持つ大きな内部損失を有し、而いろを持つ
と同時に接着性を大幅に改善し、ｌ−かも容易に成形で
きる振肌１板￥提’！′Ｉｉすることを目的としている
。

以下この発明を実施例により説明する。

〈実施例１．〉 他眠枯度１．５のホリブロビレン粉末１０Ｇ重撞部に、
不飽和カルボン酸として無水マｔツイン威を０２重触部
、１Ｍｎｆｆ化物として過識ｆヒベンゾイルを０．３電
縫部を加え、これを混合したのち押出機に供給し、２３
０℃、７分間の滞在朶・沖で押出を行なった。

こうして得られた変性ポリプロピレンに長さ５　Ｕｒｎ
のカーボン繊維を２０重量％添加し、押出機にて０．２
１１１１厚のシートを得た。

同様の条件にて変性していないポリプロピレンに２０重
叶チのカーボン繊維を添加したＱ、ｌ＄ｌｌ厚のシート
を比較用に比較例１として作成した。

上記のようにして得られた実施例１および比較例１のシ
ートについて、ノへニカム振動板としての必要な各種定
数および接着強度（せん断強卓）を調べた。なお接着剤
としては軽敬化が可能なホットメルト不織布状接着剤を
選んだ。上記試験結果を第１表に示す。

第１表の結果のように７”％ニカム振動板のる。

ηに大きな影響を与える表面材としてのシートの定数で
は、実施例１が比較例１を何れも上廻った。

これはポリプロピレンを変性させたことによりカーボン
繊維との接着性が改善されたためである。

さらに接着強度に対応しだせん断強さは実施例１が比較
例１０５倍の値を得た。

次に上記実施例１のシートを用いてノλニカム構造体を
作成した。

〈実施例２〉 第１図および第２図における表面材（１）に上記実施例
１のシート、即ち変性ポリプロピレンにカーボン繊維を
２０チ混入したＱ、　２ｍｔａ厚のシートを。

芯材（２）は箔厚１８μｍのアルミニウムにより。

３７　インチのセルサイズを有し、厚さ３　＋ｗのノ１
６ ニカムコア、このノＡニカムコア（２）と表面材ｆ１＋
を接着する接着剤（３）は短時間で接着可能な熱溶融性
の不織布接着剤１を用いて構成した。

この実施例２と比較するためそれぞれ第２表に示すよう
な材質の１１ニ力ム構造体を比較例２，３゜４．５．６
と計５種類作成した。

以上のように作成したノ）ニカム構造体からそれぞれ短
冊形試料切り出し振動リード法を用Ｇ１て比弾性率Ｅ／
ρおよび内部損失ηを測定した。その結果を第２表に示
す。

第２表 第２表の結果から実施例２は従来のハニカム振動板であ
る比較例５．および６に比べ内部損失が約２．５〜３倍
の極めて大きな値を得た。また比較例２は表面材と芯材
との接着が十分でなく、比較例３は溶液タイプの接着剤
を用いているため重址が増加していることと、接着強度
が十分でないこと、および比較例４は熱接着するため表
面材にディンプルを発生するとともに接着強度が十分で
ないことなどから、何れもろが実施例２より低下するこ
とが明らかになった。

以上のように単にポリプロピレンとカーボン繊維を組合
せることは、ハニカム構造の接着性の点で問題を生じる
。

〈実施例３〉 実施例２のハニカム構造体を外径φ２２（１ｍ、内径φ
６ＱＷｓｍ、高さ８０間のコーン状ハニカム振動板に成
形し、スピーカを組立てた。なお比較用に第２表の比較
例２，３，４，５．６の各ハニカム構造体についても同
様の方法で振動板を成形、スピーカを組立てた。この成
形方法としては表面材を上記コーン状に成形し、さらに
金型を用いてサンドイッチする方法をとったが比較例２
．３ｊ４は何れも延伸性が悪く、コーンに成形すること
が困難であシ、かつスピーカに組立てるときにもエツジ
、スパイダーとの接着において同様の問題が生じた。

第３図は実施例３のスピーカと比較例５，６のハニカム
構造体のスピーカの音圧−周波数特性を示したものであ
る。

第２図より実施例３では内部損失ηが比較例に比べ極め
て大きく高域のピークが大幅に低減されていることがわ
かる。

なお上記実施例では表面材に変性したポリプロピレンに
カーボン繊維を混入したものを用いているが芯材と表面
材に用いてもよく、この場合、ピークの低減により効果
がある。

以上述べたようにこの発明はカーボン繊維で強化した変
性ポリプロピレンを）為二カムスピーカ用振動板の表面
材あるいは表面材と芯材に用いることで、大きな内部損
失とろを有し、しかも接着性ト成形性に優れたノ１ニカ
ムスピーカ用振動板を提供するものである。

【図面の簡単な説明】 第１図はハニカムスピーカ振動板の一部を切欠いた平面
図、第２図はその要部拡大縦断面図、第３図はスピーカ
の音圧−周波数特性図である。 図中同一符号は同一または相当部分を示し、（りは表面
材、（２）は芯材、（３）は接着剤である。 代理人　　葛　野　信　−

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ハニカム状芯材の表面に表面材を接着してなる材料によ
   り構成されるスピーカ振動板において。 上記表面材をポリプロピレンに不飽和カルボン酸を反応
   せしめて得られる変性ポリプロピレンにカーボン繊維を
   混入したものを用いたことを特徴とするスピーカ撮動板
   。