JPH05309332A - 水性塗料の塗装方法 - Google Patents

水性塗料の塗装方法

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JPH05309332A
JPH05309332A JP11760992A JP11760992A JPH05309332A JP H05309332 A JPH05309332 A JP H05309332A JP 11760992 A JP11760992 A JP 11760992A JP 11760992 A JP11760992 A JP 11760992A JP H05309332 A JPH05309332 A JP H05309332A
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博 大槻
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政之 飯野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】水性塗料の塗装条件を整えるための余分な設備
・エネルギーを不要として良好な塗装性が得られるよう
にする。 【構成】温度(℃)をX軸とするとともに相対湿度
(%)をY軸としたXY座標上で、(20,70)、
(20,80)、(32,80)および(32,95)
の4座標点で定まる範囲を塗装環境条件として、チクソ
トロピック性を有する水性塗料を塗装する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性塗料の塗装方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂溶解剤の大部分ならびに塗装
時の希釈剤の大部分が水である水性塗料では、その塗装
条件が非常に狭いことが知られている。すなわち希釈剤
が水である水性塗料では、水の蒸発が遅いことに起因し
て塗料たれが生じ易いものであり、一般的には、25〜
30℃の温度条件下で相対湿度を40〜70%の比較的
低湿度に保った状態で塗装することが必要であると言わ
れている。
【0003】しかるに、相対湿度を40〜70%の低い
値に保持するためには、除湿のために膨大な設備および
維持費が必要であるばかりでなく、塵埃の帯電による塗
膜不良が発生する虞もある。そこで、たとえば特開昭5
2−86429号公報で開示された技術では30〜65
℃に予熱された被塗物に相対湿度が75〜95%の高湿
度状態で水性塗料を塗装するようにし、また特開昭52
−87434号公報で開示された技術では30〜60℃
に予熱された被塗物に相対湿度70%以上の高湿度状態
で水性塗料を塗装するようにして、設備費および維持費
の低減を図るとともに良好な塗装性能を得るようにして
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、本発明者の
実験結果によると、従来からの一般的な塗装条件、すな
わち25〜30℃の温度条件下で相対湿度を40〜70
%に保った塗装条件では、水性塗料の塗布が可能であ
り、塗料たれを生じることなく必要な塗膜厚を確保する
ことが可能であるものの、低湿度であることに起因して
塗膜表面の乾きが速過ぎて、手触りにざらざら感が発現
するという不具合があることがわかった。
【0005】また上記特開昭52−86429号公報お
よび特開昭52−87434号公報で開示された先行技
術では、塗装環境を低湿度に保つための設備が不要であ
るとしても、予熱のための設備・エネルギーが必要とな
るだけでなく、被塗物が予熱されていることにより塗膜
表面の乾きが速過ぎて塗膜のざらざら感も解消されな
い。
【0006】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、塗装条件を整えるための余分な設備・エネル
ギーを不要として良好な塗装性が得られるようにした水
性塗料の塗装方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明によれば、温度(℃)をX軸と
するとともに相対湿度(%)をY軸としたXY座標上
で、(20,70)、(20,80)、(32,80)
および(32,95)の4座標点で定まる範囲を塗装環
境条件として、チクソトロピック性を有する水性塗料を
塗装する。
【0008】また請求項2記載の発明によれば、水性塗
料は、霧化直後の粘度を30〜100センチポアズ、塗
着時の粘度を700〜1200センチポアズとしたチク
ソトロピック性を有する。
【0009】
【実施例】チクソトロピック性を有する水性塗料とし
て、シルバーメタリックの塗料A(関西ペイント会社製
WT−330)およびブルーメタリックの塗料B(関
西ペイント会社製 WT−330)を用い、また比較例
としての通常の水性塗料であるシルバーメタリックの塗
料Cおよびブルーメタリックの塗料Dを用い、温度およ
び相対湿度を異ならせて、比較塗装実験を行なった。
【0010】ここで、塗料A〜Dについての粘調性を、
静止時、循環時、エアー霧化後、被塗物への塗着時およ
び塗着3分後の各測定時期で測定した結果を示すと、表
1で示すようになる。
【0011】
【表1】
【0012】上記表1において、各粘度はB型粘度計で
測定した値を示すものであり、また各塗料A,B,C,
Dの循環時については10〜12kg/cm2 の圧力下
で30mmφ×150mの管路を用い、エアー霧化につ
いては、1mmφのREAガン(ランズバーグ・ゲマ社
製)を用いて5kg/cm2 の圧力で霧化したものであ
る。
【0013】表1から明らかなように、塗料C,Dは、
各測定時期において粘度変化がないのに対し、塗料A,
Bは、霧化直後に比べて塗着時の粘度上昇が著しく、チ
クソトロピック性を有するものである。
【0014】また塗装実験で用いたスプレーガン、塗膜
厚、焼付温度はそれぞれ次のようなものである。
【0015】スプレーガン;回転霧化型としてのベル
型塗装器(ベアー社製) 回転速度 3〜3.5×104 rpm 吐出量 100〜160cc/min エア霧化型としてのREAガン(ランズバーグ・ゲマ
社製) 霧化エア圧力 2.5〜3.5kg/cm2 吐出量 200〜300cc/min 塗膜厚 ;15〜20μm(dry)、50〜60
μm(wet) 焼付温度 ;140℃×20min. このような条件下で、温度および相対湿度について、X
軸を温度、Y軸を相対湿度とした図1のXY座標で示す
各種塗装条件(点P1 〜P9 )において、各塗料A,
B,C,Dについて、それぞれ塗装実験を行なった結果
を示すと、表2で示すようになる。而して表2におい
て、記号○は、塗料たれが生じることがなく、しかも手
触りも良好な塗装結果が得られたことを示し、記号×1
は、塗料たれが生じたことを示し、また記号×2 は手触
りにざらざら感が発現したことを示すものである。
【0016】
【表2】
【0017】このような実験結果から、塗料A,Bを用
いたとき、すなわちチクソトロピック性を有する水性塗
料を用いたときには、図1の斜線で示す範囲で優れた塗
装性が得られることが判った。すなわち温度(℃)をX
軸とするとともに相対湿度(%)をY軸としたXY座標
上で、(20,70)、(20,80)、(32,8
0)および(32,95)の4座標点で定まる範囲を塗
装環境条件として、チクソトロピック性を有する水性塗
料を用いた塗装を行なったときには、塗料たれが生じる
ことを防止するとともに手触りにざらざら感が発現する
ことを防止して、優れた塗装性が得られるものである。
【0018】しかも上記チクソトロピック性としては、
霧化可能粘度を維持するために霧化直後の粘度を30〜
100センチポアズ、また塗料たれを防止するために塗
着時の粘度を700〜1200センチポアズとしたもの
であることが望ましく、このようなチクソトロピック性
を有する水性塗料を用いることにより、優れた塗装性を
確実に得ることが可能となる。
【0019】このような水性塗料の塗装を行なうにあた
って、塗装ブースへの循環エアを一般的な方法で調整す
ることにより温度および相対湿度を制御すればよく、温
度についてはたとえばガスバーナーおよび冷却器を、ま
た相対湿度についてはたとえば水接触式加湿器等を用い
ることが可能であり、塗装条件を整えるための余分な設
備・エネルギーが必要となることはない。
【0020】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、温度(℃)をX軸とするとともに相対湿度(%)
をY軸としたXY座標上で、(20,70)、(20,
80)、(32,80)および(32,95)の4座標
点で定まる範囲を塗装環境条件として、チクソトロピッ
ク性を有する水性塗料を塗装するので、水性塗料のチク
ソトロピック性により塗着後の急激な粘度上昇により塗
装たれを防止し、また相対湿度が比較的高い領域である
ことにより水分の蒸発を緩やかにして塗膜に肌あれ(ざ
らざら感)が生じることを防止するとともに塵埃の帯電
付着を防止して良好な塗膜を得ることができる。
【0021】また請求項2記載の発明によれば、水性塗
料は、霧化直後の粘度を30〜100センチポアズ、塗
着時の粘度を700〜1200センチポアズとしたチク
ソトロピック性を有するので、塗装ガンによる確実な霧
化を可能とするとともに塗着後の塗料たれ確実に防止し
て、より優れた塗装性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】温度および相対湿度で定まる塗装環境を示すグ
ラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度(℃)をX軸とするとともに相対湿
    度(%)をY軸としたXY座標上で、(20,70)、
    (20,80)、(32,80)および(32,95)
    の4座標点で定まる範囲を塗装環境条件として、チクソ
    トロピック性を有する水性塗料を塗装することを特徴と
    する水性塗料の塗装方法。
  2. 【請求項2】 前記水性塗料は、霧化直後の粘度を30
    〜100センチポアズ、塗着時の粘度を700〜120
    0センチポアズとしたチクソトロピック性を有すること
    を特徴とする請求項1記載の水性塗料の塗装方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008307531A (ja) * 2007-06-13 2008-12-25 Honda Motor Co Ltd 塗装ブース用空調システム
JP2010017607A (ja) * 2008-07-08 2010-01-28 Sekisui House Ltd 塗装方法

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