JPH0530795B2 - - Google Patents

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JPH0530795B2
JPH0530795B2 JP58247516A JP24751683A JPH0530795B2 JP H0530795 B2 JPH0530795 B2 JP H0530795B2 JP 58247516 A JP58247516 A JP 58247516A JP 24751683 A JP24751683 A JP 24751683A JP H0530795 B2 JPH0530795 B2 JP H0530795B2
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JP
Japan
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tin
coating layer
gold
color
ceramic body
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JP58247516A
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JPS60137882A (ja
Inventor
Haruo Yoshida
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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【発明の詳細な説明】 本発明は窒化チタンを主成分とするコート層を
セラミツクス、殊にジルコニアセラミツクス体表
面に被着してなる時計用金色部材に関するもので
ある。
古来から人類は、金を最も高貴なものとして賞
用してきた。それは華麗な黄金色を呈し、空気中
に長時間放置された状態でも錆ることなく、耐薬
品性に富み、その黄金色を永久不変に保つためで
あり、それ故、装飾品や貨幣などとして用いられ
てきた。
ところが、このような金は産出量が少ないため
きわめて高価であり、また比重が大きく、しかも
硬度が小さいことにより摩耗し易いという難点が
あつた。
かかる事情を回避するため、特に装飾品などで
は基体を他の安価で硬度の高い金属材で形成して
おき、その表面に金属メツキや金張りを施して金
製品と同様の外観をもたせることが古来より行な
われ、これによつて大方の欲望に応えてきた。
しかし、このような金メツキや金張りを施した
製品でもやはり金を使うため高価になるばかりで
なく、金メツキをする場合の公害発生や金メツキ
表面に地金に達するような傷がついた場合、ある
いはエツジ部分で金メツキ層が摩滅している個所
が有るような場合には地金が露呈して外観が見苦
しくなり装飾性を喪失するにとどまらず、汗など
の付着により地金と金メツキ層との間の接触電位
差によつて地金の腐蝕が促進され、ついには金メ
ツキが剥離することになる。
このような金メツキ層に対する傷の発生、摩滅
は金自体が軟らかい材料であることに起因するの
であつて、いわば金の宿命であるというる。
そこで金と同等の華麗なる色調を放ち、高い耐
蝕性や大きな耐摩耗性を備え、しかも処理技術が
無公害で、かつ安価な金属窒化物、金属炭化物な
どのうち、とりわけ華麗なる黄金色を呈し、ビツ
カース硬度(以下、HVと略記する)2450と高硬
度の窒化チタン(以下、TiNと記する)を所望
の形状に焼結した後、表面を研磨して装飾品を製
作する努力がなされている。
しかしながら、TiN単独では焼結しないため、
TiN粉末に通常10〜20%の焼結助剤として他の
成分を添加混入し所望の装飾品形状に粉末プレス
成型したものを約1800℃の真空中又は窒素ガス雰
囲気中にて焼結した後、表面を鏡面研磨すること
により製作するが、焼結助剤を添加することによ
つて硬度がHV1500程度に低下する。また、高硬
度のTiN粒子と比較的低硬度の添加物の混在し
た焼結体であることから、表面の研削、研磨作業
による鏡面出しはきわめて困難を伴う。さらに
TiNは一般に用いられているアルミナセラミツ
クス原料にくらべて約10倍以上、ジルコニアセラ
ミツクス原料に比較して約3倍以上もの高価格の
原料であり、 しかも焼結するには真空炉という特殊な炉を用
いなければならず、最終製品は金より安価である
というものの、銀とほぼ同程度の製品価格となる
など、TiNを用いることによるメリツトはそれ
ほどなく、そのため用途が極めて限られていた。
そこで、金を全く使用することなく、黄金色を
呈するTiNを有効裡に活用すべく、所望の装飾
品形状(原型)をステンレス鋼などで作り、その
表面にTiNを主成分としたコート層をイオンプ
レーテイング法など、ドライ方式の被着法によつ
て被着することが一般に行われている。このイオ
ンプレーテイング法は、物理的蒸着法の一種で、
被着面に対するTiN層の被着速度が速く、TiN
層の厚みを任意にコントロールし、かつTiNを
被着する場合の反応ガスとして導入する窒素ガス
の分圧を制御することによつて、例えば白味を帯
びた黄金色、青つぽい黄金色、黄味がかつた黄金
色などを自由に得ることができるという特徴をも
つている。
また、TiNのコート層は、TiN本来の硬度に
近いHV2200と高硬度ではあるが、現在最も理想
的な原型下地(素材)とされているステンレス鋼
では最適の熱処理を行つて硬度を向上させたもの
でもHV450程度とTiNのコート層には較べもの
にならないくらい小さな硬度である。このため、
このように軟かい下地に高硬度のTiNのコート
層が被着されて成る装飾品は擦り傷に対する耐久
性は大きいが、特に打ち傷に弱く、凹みを生じ易
すい。このような一部凹み傷に端を発し、TiN
コート層が連続的に原型下地から剥離していく恐
れが大きい。
また、係るTiNコート層は望ましい黄金色を
呈する限り、被着加工時が短いもので、原料節約
などのためできるだけ薄いものであることが好ま
しいが、TiNコート層が薄いものであるに従つ
て原型下地の金属の色が透過または反射によつて
コート層の黄金色に微妙な影響、変化をもたらす
ことになる。
本発明は上記の如き事情に鑑みて、開発した、
特に時計のケースを構成するのに適した金色部材
であつて、以下、本発明実施例を詳述する。
第1図にて時計ケースの斜視図を示し、同図に
おけるX−X線断面を第2図にて示すように、こ
の時計ケースTの原型をジルコニアセラミツクス
体1で構成し、この表面2上にTiNを主成分と
するコート層3を被着したことを特徴とする時計
用金色部であつて、このような時計ケースTの下
地を成すセラミツクスとしては、ジルコニアを主
成分とした原料微粉末に適量の粘結剤、バインダ
ー、マグネシア、カルシア、イツトリアなどの焼
結助剤等を混合し、攪拌した後成型するが、所望
の形状に成型する方法として、例えば乾式加圧成
型法によると、原料を金型中に充填し、上下方向
また一方方向から圧力を加えて成型した成形体を
1450〜1600℃の酸化性雰囲気中で焼成することに
よつて、所定の形状をした時計ケースTが得られ
る。
なお、焼成前の成型体を得る方法としては他に
押出成型、射出成型、テープ成型、流し込み法、
ロクロ成型法など種々の方法があるが、成型しよ
うとする形状、ジルコニアセラミツクスの性状等
に応じて最適の成型法を利用すればよい。
このように焼成された焼結体としてのジルコニ
アセラミツク体は、特に他の金属酸化物などを着
色剤として添化したり、不純物を含まない限り白
色ないしアイボリー色を呈しており、かつ硬度が
HV1300と極めて高硬度である。かかるジルコニ
アセラミツクス体1を下地とし、後述する方法に
よつてコート層3を被着せしめるジルコニアセラ
ミツクス体1の表面2は極度に研磨された高度の
平坦度をもつた鏡面状態に仕上げてあり、華麗で
冴えた金色の色調をコート層3が呈するには平坦
度(表面粗さ)は、約2.5μm以下であることが多
種にわたるサンプルを製作し、それらについて多
人数による視感テストを行い、集計した結果、確
認された。
次にジルコニアセラミツクス体1の表面2に被
着し、黄金色を呈するコート層3には、材質とし
てTiNを主成分とし、他に炭素(C)などを添
加することがあり、また被着せしめる方法として
は、例えば、イオンプレーテイング法によつて表
面2に被着する。この場合、反応ガスとしての窒
素(N2)ガスの量(濃度)を変えるなどの操作
を行つて黄金色調を微妙に調整することのできる
イオンプレーテイング法による被着に限らず、こ
れに類した蒸着スパツタリングなどの乾式プレー
テイング法あるいは化学蒸着法を用いてもよく、
下地であるジルコニアセラミツクス体1は熱膨張
が極めて小さいこと、耐蝕性、耐熱性にすぐれて
いることから、いずれの被着方法によつても
TiNのコート層3を強固に被着せしめることが
可能である。
ところで、ジルコニアセラミツクス体1の表面
2に被着せしめるTiNを主成分とするコート層
3の厚みtは被着時間、材料の量的な面からも華
麗なる黄金色調を失わない程度に可能な限り薄い
ことが望ましい。そこで、下地としてアイボリー
色を呈し、表面2の平均粗度が1μmであるジルコ
ニアセラミツクス体1のテストピースを7個準備
し、これらに対し、同一の窒素ガス雰囲気中で同
一条件のもとでTiNのコート層3の厚さtとし
て、約1,2,3,4,5,6,7μmの各々を被
着して成る金色部材の色調並びに性状についての
感覚テスト、物理テストをそれぞれに行つた結
果、色調においては、5μm以下の厚さtで若干な
透光性を有したものが、下地であるジルコニアセ
ラミツクス体1のアイボリー色によつて引立てら
れ華麗なる色調をもつた黄金色をていしたもので
あることが確認された。一方TiNのコート層3
の厚さtが6μm、7μmと厚さを増すに従つてTiN
本来のややくすんだ黄金になり、ほとんどの視覚
テスト者が時計ケースなどの装飾部材として適さ
ない意向を示した。また、物理テストのうち、剥
離テストおよび傷付テスト(擦り傷、打て傷)
は、それぞれ容易に剥離することなく、傷の発生
においても通常の鋼片によるひつかき及びケイ砂
粉末を吹き付ける程度では無傷であつた。これは
TiNのコート層3と近似した高硬度のジルコニ
アセラミツクス体1が下地として用いられている
ためであると考えられる。
また、腐蝕テストの一環として、60重量%の硝
酸沸騰液中に24時間浸した後、重量減少量を測定
したところ、0.15(mg/cm2・day)であるなどきわ
めて安定したものであつた。ただし、コート層3
の厚さtが1μmのものにあつてはわずかに黄金色
があせた色調に変わつていることが認められた。
更に、コート層3の表面に人工汗を付着し、湿
度が90%以上の大気中に30日間放置したが、いず
れのテストピースともに何らかの腐蝕、汚れ等の
発生は見られなつた。
なお、上記においては下地であるジルコニアセ
ラミツクス体1としてアイボリー色のものを用い
たが、他の色彩のものとしてカーボンを含有して
成る黒色のジルコニアセラミツクス体1にTiN
のコート層3を被着したものについて、上記と同
様のテストを行つたところ厚さtが約6μm以下に
おいてアイボリー色の場合に対比してさらに重厚
なる黄金色を呈し、他の傷付、腐蝕テストは上記
の場合と同様であつた。
以上のように本発明に係る時計用黄金部材は、
下地に白色、アイボリーあるいは黒色をしたジル
コニアセラミツクス体1用い、高度に研磨された
表面に6μm以下のTiNを主成分としたコート層を
被着したものであり、華麗なる黄金色を放ち、耐
蝕性、擦り傷、打ち傷などに強く、耐久性に富
み、かつ安価な時計ケースを提供することができ
る。
なお、所定の面のみをダイヤモンド粉末等を用
いて研削、研磨しコート層を除去することによつ
て下地の色である白色、アイボリー色、黒色の
各々と黄金色のツートンカラーをした美麗なる時
計ケースをもたらすことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る時計ケースの例を示す斜
視図、第2図は第1図におけるX−X線部におけ
る拡大断面図である。 T……時計ケース、1……ジルコニアセラミツ
クス体、2……表面、3……コート層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 予め鏡面状態に研磨されたジルコニアセラミ
    ツクス体表面に、厚さ1〜6μmの窒化チタンを主
    成分とするコート層を被着したことを特徴とする
    時計用金色部材。
JP24751683A 1983-12-26 1983-12-26 時計用金色部材 Granted JPS60137882A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24751683A JPS60137882A (ja) 1983-12-26 1983-12-26 時計用金色部材

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JP24751683A JPS60137882A (ja) 1983-12-26 1983-12-26 時計用金色部材

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JPS60137882A JPS60137882A (ja) 1985-07-22
JPH0530795B2 true JPH0530795B2 (ja) 1993-05-10

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ID=17164642

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JP24751683A Granted JPS60137882A (ja) 1983-12-26 1983-12-26 時計用金色部材

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