JPH05303064A - 溶射によって装飾を施したプラスチック製眼鏡枠 - Google Patents

溶射によって装飾を施したプラスチック製眼鏡枠

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JPH05303064A
JPH05303064A JP4105108A JP10510892A JPH05303064A JP H05303064 A JPH05303064 A JP H05303064A JP 4105108 A JP4105108 A JP 4105108A JP 10510892 A JP10510892 A JP 10510892A JP H05303064 A JPH05303064 A JP H05303064A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxide
thermal spraying
sprayed
decoration
thermal
Prior art date
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Pending
Application number
JP4105108A
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English (en)
Inventor
Shigeru Nishiyama
西山  茂
Atsushi Sano
篤 佐野
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Publication of JPH05303064A publication Critical patent/JPH05303064A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】プラスチック眼鏡枠の外部を構成するすべての
部品に装飾が可能であり、密着性があり脱落のない装飾
を可能とする。 【構成】プラスチック製眼鏡枠を構成するプラスチック
材の1部及び全体に、溶射による装飾被膜を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチック製眼鏡枠
の装飾に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチック製眼鏡枠に装飾を施
す場合には、装飾物を別部品として準備して、カシメ,
加熱圧入,接着等によって所定位置に取り付けていた。
また、他の手段としては印刷等によって諸々の模様を施
すことが行われていた。特に高価で装飾性の高い宝石や
半貴石を使用する場合には、金属製の台座に石止めし、
更にそれを上記の方法で取り付けるか、直接、眼鏡枠に
接着する方法がとられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の技術
においては、カシメ及び加熱圧入によって取り付け作業
をするときの、その作業のバラツキにより、例えば不十
分なカシメ、加熱不足による圧入不備などが起きやす
く、そのことを原因として取り付けた装飾物が脱落する
という問題点があった。また、そのこともあり、眼鏡枠
での特に力のかかるリム、ブリッジなど構造部位への取
り付けは敬遠せざるを得なかった。
【0004】印刷や接着を行った場合は、どうしてもこ
の工程のもつ宿命である密着性に問題があった。本発明
は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、眼鏡枠の外部を構成する
すべての部品に装飾が可能であり、密着性があり脱落の
ない装飾を有するプラスチック製眼鏡枠の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的のために本発明
では、プラスチック材を用いたプラスチック製眼鏡枠に
おいて、前記プラスチック材の少なくとも一部に、溶射
による装飾被膜を有することを課題解決の手段とするも
のである。
【0006】
【作用】本発明においては、従来、ロケット,人工衛生
に象徴される宇宙工学の分野で活用されている、溶射に
よって形成された耐熱被覆を、プラスチック眼鏡枠を構
成する部材に装飾を目的とする被膜として活用してい
る。その結果、密着性が高く、且つ装飾効果に優れるプ
ラスチック製眼鏡枠を得ることができたものである。
【0007】そこで溶射について若干説明する。ここで
言う溶射とはプラズマ溶射で代表する。その機構は、プ
ラズマ流に粉末を送給し、加熱しながら加速して、被加
工面に衝突、積層させていくものである。そして、粉末
材料ですぐれた溶射被膜を作ろうとするときは、その最
低条件として、粉末粒子が均等で適正な温度に加熱さ
れ、緻密に積層していくに足る充分な運動エネルギーを
もち、溶射材料,素地いずれにも酸化,窒化などの質的
変化が生じない、等が必要である。
【0008】溶射は、広範な種類の金属,合金,セラミ
ックス,プラスチックス及びそれらの混合材を材料とし
て選択でき、対象物の形状や寸法による制約も少なく、
更に、他の表面被覆法に比較してかなり速い成膜速度が
得られる等の特徴を有している。プラズマジェット中で
加熱され、溶融された材料粒子は高速で機材表面に衝
突、偏平化されると同時に、急冷凝固され堆積層を形成
する。そして一般的な溶射組織として、層状に堆積され
たスプラット(偏平粒子)群からなる被膜、それと基材
の界面並びにスプラット層の内部への雰囲気の巻き込み
による気孔、あるいはスプラットの堆積の幾何学的不連
続性により生じた気孔、さらに材料粒子の酸化物や一部
に未溶融粒子を混入した組織がえられる。これらの溶射
組織の性格が、被膜特性に反映される。
【0009】溶射被膜の密着強さ、すなわち素地と溶射
被膜との結合の強さは一般にかなり低い。この密着力が
小さいことの原因は、これのほとんどが投錨効果によっ
ており、且つ被膜内には多くの気孔や粒子間の未結合部
が存在するためであると理解されている。しかしなが
ら、減圧プラズマ溶射では雰囲気ガスの巻き込みが避け
られ、爆発溶射や高速フレーム溶射では溶射粒子の飛行
速度がより高速化され、気孔が減少し、密着強さの改善
や被膜の密度の向上に効果がある。また、減圧溶射では
素材の酸化が回避される利点を活かし、基材の予熱温度
を400°C以上に高め、溶射被膜と基材間の原子の拡
散反応による結合の効果を促して密着強さを飛躍的に改
善されている。
【0010】溶射被膜の硬さについては、以下の傾向が
認められる。即ち、純金属の溶射被膜の硬さはいずれも
焼鈍された金属の標準値より大である。このことは溶射
粒子が基材に衝突した後、急速な偏平化による変形と急
冷作用を受け内部に歪みを残留した状態で成膜される点
が主に原因しているほか、混入が避けられない酸化物に
よる分散効果も加わった溶射特有の組織の性質を反映し
ていると考えられている。
【0011】耐磨耗特性については、例えば超硬合金,
サーメット,セラミックスなど硬質材の溶射被膜は典型
的な耐磨耗被膜となる。上記の如き溶射の技術をプラス
チック眼鏡枠に適用させるべく鋭意努力の結果、眼鏡枠
を構成するプラスチック部材に金属酸化物をはじめとす
る化合物をその素材表面に溶射することができた。
【0012】その溶射された部分は、溶射した物質の本
来有する光沢、色彩、等をそのまま生かすことができる
装飾効果が優れており、しかも欠落の心配をする必要も
ない。よって、所望のプラスチック製眼鏡枠を得ること
ができる。
【0013】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1は本発明の一実施例を示すプラスチック眼鏡
枠のフロント1の正面図である。ここでは、リムに溶射
によって装飾を施した例を示している。図1において、
プラスチック材のフロント1はリム3、ブリッジ4が一
体に構成されている。フロント1正面のリム3面の所望
位置に、酸化アルミニウムの溶射層である装飾部2が形
成されている。
【0014】上記の酸化アルミニウムの溶射層は次の如
くして形成される。 被溶射部である装飾部2を除く部分をマスキング部
材で被覆する。 被覆されていない被溶射部に、酸化アルミニウムを
プラヅマ中にて溶射する。 マスキング部材の被覆を除去する。
【0015】 バフ研磨を行って溶射された酸化アル
ミニウムの表面を光沢状態にする。以上のように装飾加
工したプラスチック製のリム3を使用することで、光沢
のある白色で装飾された、落ちついた気品をかもしだす
プラスチック製の眼鏡枠を得ることができる。本発明の
実施例では、酸化アルミニウムを溶射して光沢のある白
色を装飾色としたが、溶射する物質によって各種の色彩
を選択することができる。
【0016】以下、一例として溶射する物質を記載する
と共に、括弧内にその物質によって得られる色彩を示
す。酸化ジルコニウム(クリーム),酸化鉄(赤褐
色),酸化鉛(黄色),酸化珪素(透明−乳白色),酸
化クロム(緑),酸化コバルト(青),炭化チタン
(黒),炭化シリコン(灰緑色),炭化タングステン
(黒),窒化アルミニウム(透明−乳白色),窒化珪素
(グレー) 上記、一例として各種の溶射物質を記載したが、溶射は
広範な種類の金属、合金、セラミックス、プラスチック
及びそれらの混合材を材料として選択でき、プラスチッ
ク製眼鏡枠に適用する場合には、密着性及び加工後の装
飾性の優れたものを適宜選択すればよい。
【0017】前記密着性に関しては本実施例を行う前段
階で検討を加えた。それは、前述の作用で説明のにおい
て、従来の溶射技術では、被溶射物は融点の高い金属や
セラミックスに限られていた。最近溶射技術の進歩によ
り、被溶射物は融点の低いプラスチック等も可能となっ
た。眼鏡枠に適用した場合、眼鏡枠の装用中において曲
げや、捩じれ等の変形応力が掛かる事から、溶射膜の密
着性に不安があった。密着性を確認するため、代わりに
薄板状のプラスチック材を用いて、その面上に酸化アル
ミニウムをプラヅマ中にて溶射した。このようにして製
作したテストパターンにベンディングテストを実施し
た。その結果、溶射被膜は何らの剥離現象も起こさず十
分にこのテストに耐えた。
【0018】この結果に基づいて、発明者らは自信をも
って本発明の実施を遂行したものである。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、従来宇宙
工学で利用していたプラズマ溶射の技術をプラスチック
眼鏡枠に利用することを可能にしたので、各種の材料を
選択して溶射することができ、プラスチック眼鏡枠の装
飾の適用選択範囲が広がり、多種多様の好みをもつ顧客
の要求に対応出来る効果がある。
【0020】また、眼鏡枠の外部を構成するすべての部
品に装飾が可能であり、密着性があり脱落のない品質の
安定した装飾が得られる効果もある。さらに、溶射物を
光沢にすれば、半貴石があたかも眼鏡枠と一体になって
いるかの如き装飾効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すプラスチック眼鏡枠の
フロント1の正面図である。
【符号の説明】
1 フロント 2 装飾部 3 リム 4 ブリッジ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチック材を用いたプラスチック製眼
    鏡枠において、 前記プラスチック材の少なくとも一部に、溶射による装
    飾被膜を有することを特徴とするプラスチック製眼鏡
    枠。
JP4105108A 1992-04-24 1992-04-24 溶射によって装飾を施したプラスチック製眼鏡枠 Pending JPH05303064A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4105108A JPH05303064A (ja) 1992-04-24 1992-04-24 溶射によって装飾を施したプラスチック製眼鏡枠

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JP4105108A JPH05303064A (ja) 1992-04-24 1992-04-24 溶射によって装飾を施したプラスチック製眼鏡枠

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05303064A true JPH05303064A (ja) 1993-11-16

Family

ID=14398659

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JP4105108A Pending JPH05303064A (ja) 1992-04-24 1992-04-24 溶射によって装飾を施したプラスチック製眼鏡枠

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JP (1) JPH05303064A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20120327358A1 (en) * 2011-06-21 2012-12-27 Nicola Iaria Eyewear frame with discrete sections of particular characteristics

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