JPH05305019A - ショーケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ショーケースの連結や配線工事をする場合に
便利なバンパーを有したショーケースを提供する。 【構成】 ショーケース１の断熱壁２の前壁２Ａ一側部
に配線用端子１２及び隣接するショーケース１との連結
具９を設ける。前壁２Ａ前面に横方向に延在するバンパ
ー３を取り付ける。バンパー３により配線用端子１２及
び連結具９を隠蔽する。バンパー３の配線用端子１２及
び連結具９を隠蔽する部分を取り外し可能な別体の第２
のバンパー３Ｂにて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、断熱壁の前壁前面にバ
ンパーを取り付けたショーケースに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来この種ショーケースは、スーパーマ
ーケット等の店内に複数台並設され、食品の展示販売に
供されるものであるが、係る店内において使用されるカ
ート等の台車の衝突からケースを保護する目的で、例え
ば実公平２−７４２８号公報（Ｆ２５Ｄ２３／０６）に
示されるように前方に張り出したバンパー（そこでは上
部のものをバンパー７、下部のものを下補助パネル１９
と称しているが、本出願では以後この下補助パネルに相
当するものもバンパーと称す。）を取り付けている。

【０００３】このバンパーの内側に位置するショーケー
スの前壁には、従来より、隣接するショーケースとの連
結具や、配線用端子及び渡り配線が取り付けられ、これ
らをバンパーによって隠蔽している。図４に従来のショ
ーケース１００の係るバンパー１０１部分の側面図を示
す。ショーケース１００の断熱壁１０２の前壁１０２Ａ
前面下部一側には隣接する図示しないショーケースとシ
ョーケース１００を連結するための連結具１０３が取り
付けられており、この連結具１０３下方の前壁１０２Ａ
にはバンパー固定金具１０４が設けられている。

【０００４】従来のバンパー１０１は金属平板を屈曲し
て構成され、断熱壁１０２の略全幅に渡る寸法を有した
横長のものであり、連結具１０３の前方に位置して連結
具１０３及び図示しない配線用端子及び渡り配線を隠蔽
し、その下端を前記バンパー固定金具１０４にネジ１０
６により固定されると共に、上端をネジ１０７により前
壁１０２Ａに固定されて前壁１０２Ａ前面に取り付けら
れている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】係るショーケース１０
０を据え付け現場（スーパーマーケットの店内等）にお
いて連結及び配線工事する場合は、ネジ１０６及び１０
７を外してバンパー１０１を一旦断熱壁１０２前壁１０
２Ａから取り外さなければならない。ところがこのバン
パー１０１は断熱壁１０２の幅寸法と同等の長さを有し
ているため重量も重く、その着脱作業は極めて煩雑であ
った。

【０００６】また、バンパー１０１は上下を複数のネジ
１０６及び１０７によって強固に固定しているため、そ
れらの取り付け取り外し作業も面倒であり、特に、バン
パー１０１が平板を屈曲したのみの形状で、材料強度そ
のものの強さでカート等の衝突による衝撃に耐えるよう
に構成されていたため、材料強度を越える衝撃が加えら
れた場合は容易に永久変形が生じてしまう問題もあっ
た。

【０００７】本発明は係る従来の技術的課題を解決する
ために成されたものであり、ショーケースの連結や配線
工事をする場合に便利なバンパーを有したショーケース
を提供することを目的とする。

【０００８】本発明のもう一つの目的は、バンパーの耐
衝撃性を向上したショーケースを提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】即ち、請求項１の発明の
ショーケース１は、断熱壁２の前壁２Ａ一側部に配線用
端子１２及び隣接するショーケース１との連結具９を設
けると共に、前壁２Ａ前面に横方向に延在するバンパー
３を取り付け、このバンパー３により配線用端子１２及
び連結具９を隠蔽して成るものであって、バンパー３の
配線用端子１２及び連結具９を隠蔽する部分を取り外し
可能な別部品（第２のバンパー）３Ｂにて構成したこと
を特徴とする。

【００１０】また、請求項２の発明のショーケース１
は、断熱壁２の前壁２Ａ前面に横方向に延在するバンパ
ー３を取り付けたものであって、バンパー３は前方に張
り出した突出部１６と、この突出部１６から断熱壁２側
に湾曲して接近する湾曲部１７と、この湾曲部１７の端
部を折り返して形成した折曲部１８とを具備しており、
折曲部１８を断熱壁２の前壁２Ａに構成した係合部２１
に移動自在に係合すると共に、適所を前壁２Ａに構成し
た固定部２５に固定したことを特徴とする。

【００１１】

【作用】前記請求項１の発明のショーケース１は、バン
パー３の配線用端子１２及び連結具９を隠蔽する部分が
取り外し可能な別部品（第２のバンパー）３Ｂにて構成
されているので、据え付け現場においてショーケース１
の連結及び配線作業を行う場合、この別部品となってい
るバンパー３の部分（第２のバンパー）３Ｂのみを前壁
２Ａより取り外せば良く、バンパー３全体を取り外す必
要がなくなる。

【００１２】また、請求項２の発明のショーケース１に
よれば、バンパー３は折曲部１８を前壁２Ａの係合部２
１に係合しているので、取り付け作業が容易となる。特
に、カート等が衝突した場合にも、その衝撃は湾曲部１
７が延びることによって吸収されると共に、折曲部１８
が係合部２１に対して移動自在となっていることによ
り、この折曲部１８がずれて湾曲部１７の一時的な変形
分を吸収するので、バンパー３に生ずる永久的は変形は
抑制される。

【００１３】

【実施例】次に、図面に基づき本発明の実施例を説明す
る。図１は本発明のショーケース１の断熱壁２の前壁２
Ａ部分の斜視図、図２はショーケース１を二台連結した
状態のショーケース１の斜視図、図３はバンパー３部分
のショーケース１の側面図である。各図において、ショ
ーケース１は断面略コ字状の断熱壁２と、側板４とから
本体を構成されており、断熱壁２の前面開口部６にはエ
アーカーテンが形成されている。断熱壁２内部の貯蔵室
７内には棚８が複数段架設され、商品の展示に供され
る。ショーケース１は、一方の側板４を撤去した状態で
図２の如く例えば二台、或いはそれ以上連結されてスー
パーマーケット等の店内に設置される。この連結作業は
設置現場において行われものである。

【００１４】各ショーケース１の断熱壁２の開口部６下
方に位置する前壁２Ａ前面下部両側には、図１に示す如
き連結具９、１１がそれぞれ取り付けられている。更
に、ショーケース１の向かって右端に位置する連結具９
の向かって左側方の前壁２Ａ前面には配線用端子１２が
並設されており、また、この配線用端子１２から延びる
図示しない渡り配線が前壁２Ａ前面下部に左右に渡って
取り付けられている。この断熱壁２の前壁２Ａ下部には
前記連結具９、１１や配線用端子１２よりも外側に位置
して止め金具１３が複数所定間隔で取り付けられてお
り、この止め金具１３にバンパー３が取り付けられる。

【００１５】このバンパー３はそれぞれ別体に構成され
た長尺の第１のバンパー３Ａと、短い寸法の第２のバン
パー３Ｂとから構成されており、いずれも横長の鋼板を
折曲することにより、図３に示す如く前方に張り出した
突出部１６と、この突出部１６上端から上方に延在して
前壁２Ａ方向に所定の曲率で漸近する断面円弧状の湾曲
部１７と、この湾曲部１７の上端を裏側に断面略逆Ｕ字
状に折り返して形成した折曲部１８とが構成されてい
る。

【００１６】一方、止め金具１３は前面上端部に断熱壁
２の前壁２Ａとの間に少許隙間を置いて上方に突出した
係合部２１と、前面下端部に固定部２５を有しており、
前記第１及び第２のバンパー３Ａ、３Ｂは、その上縁の
折曲部１８を係合部２１に移動自在に係合し、その状態
で突出部１６の下方をネジ２２によって止め金具１３の
固定部２５に固定することによって前壁２Ａ前面に取り
付けられている。その際、第１及び第２のバンパー３
Ａ、３Ｂは止め金具１３部分において相互に突き合わさ
れて取り付けられ、それによって図２の右側のショーケ
ース１の如き一連のバンパー３を構成する。また、第２
のバンパー３Ｂはショーケース１前面の向かって右側に
配置され、連結具９及び配線用端子１２の前方を覆って
それらを隠蔽する。尚、第１のバンパー３Ａは配線用端
子１２の左側方に延在する図示しない渡り配線の前方を
覆ってそれを隠蔽している。

【００１７】次に、係る構成のショーケース１をスーパ
ーマーケット等の設置現場において複数台連結する場合
の手順につき説明する。図２の如く２台のショーケース
１、１を連結する場合には、突き合わされる側の側板４
を図１の如くそれぞれ撤去し、各断熱壁２、２をそれぞ
れ突き合わせる。この時、向かって左側のショーケース
１の第２のバンパー３Ｂをネジ２２を外すことにより取
り外せば、配線用端子１２及び連結具９は前方に露出す
るので、この状態で連結具９及び１１にボルト２６を挿
通し、ナット２７を螺合して相互に連結することによ
り、連結具９及び１１の連結作業、及び配線用端子１２
の配線接続作業は円滑に行える。係る接続作業の終了
後、第２のバンパー３Ｂを取り付けて連結具９及び配線
用端子１２を隠蔽する。

【００１８】係る第２のバンパー３Ｂは短くてバンパー
３全体に比して軽く、取扱いも容易であると共に、第２
のバンパー３Ｂは下部をネジ２２によって固定されてい
るだけであるので、上記着脱作業は極めて容易となる。
また、第１のバンパー３Ａの内側に在る渡り配線は現場
では扱わないので、第１のバンパー３Ａを現場で取り外
す必要は無い。

【００１９】このように連結及び配線接続されたショー
ケース１、１のバンパー３（第１及び第２のバンパー３
Ａ、３Ｂ）の突出部１６に例えばカートが衝突した場
合、その衝撃によって湾曲部１７はそれ自身の弾力性に
より上方に延びる。この延びた分の位置ずれは、折曲部
１８が上方に移動することによって吸収され、衝撃が消
失すれば湾曲部１７及び折曲部１８は元に戻るので、結
果的にバンパー３の永久的な変形は防止されることにな
り、従来に比してバンパー３の耐衝撃性が向上する。

【００２０】尚、実施例ではバンパー３の上端部に折曲
部１８を構成して係合部２１に係合させ、下部をネジ２
２にて固定する構成としたが、上下逆の取り付け構造と
しても差し支えない。但し、実施例の如く上端部を係合
する構成とすれば、下部をネジ２２止めする最中仮止め
して置けるので、ネジ止め作業が極めて容易となるもの
である。また、実施例ではショーケース１の向かって右
側に第２のバンパー３Ｂを設けたが、配線用端子１２を
連結具１１の向かって右側に設け、且つ、第２のバンパ
ー３Ｂをショーケース１の向かって左側に設けてこれら
を隠蔽しても良い。更に、第２のバンパー３Ｂをショー
ケース１の両側部に設けて双方の連結具９、１１前方に
おいて取り外すことができるように構成しても良い。

【００２１】

【発明の効果】以上、詳述した如く請求項１の発明によ
れば、バンパーの配線用端子及び連結具を隠蔽する部分
が取り外し可能な別部品にて構成されているので、ショ
ーケースの据え付け現場における複数台のショーケース
の連結及び配線作業を行う場合にも、別部品となってい
るバンパーの一部のみを前壁より取り外せば良いので、
バンパー全体を取り外す必要がなく、連結及び配線作業
を極めて容易に行うことができるようになるものであ
る。

【００２２】また、請求項２の発明によれば、バンパー
は折曲部を前壁の係合部に係合しているので、ネジ止め
箇所が少なくなり、着脱作業が容易となる。特に、カー
ト等が衝突した場合にも、その衝撃は湾曲部が延びるこ
とによって吸収されると共に、折曲部がずれて湾曲部の
一時的な変形分を吸収するので、バンパーに生ずる永久
的な変形は解消され、バンパーの耐衝撃性が著しく向上
するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のショーケースの断熱壁前壁部分の斜視
図である。

【図２】本発明のショーケースを二台連結した状態のシ
ョーケースの斜視図である。

【図３】本発明のショーケースのバンパー部分の側面図
である。

【図４】従来のショーケースのバンパー部分の側面図で
ある。

【符号の説明】

１ ショーケース ２ 断熱壁 ２Ａ 前壁 ３ バンパー ３Ｂ 第２のバンパー ９ 連結具 １２ 配線用端子 １６ 突出部 １７ 湾曲部 １８ 折曲部 ２１ 係合部 ２５ 固定部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 断熱壁の前壁一側部に配線用端子及び隣
   接するショーケースとの連結具を設けると共に、前記前
   壁前面に横方向に延在するバンパーを取り付け、該バン
   パーにより前記配線用端子及び連結具を隠蔽して成るシ
   ョーケースにおいて、前記バンパーの前記配線用端子及
   び連結具を隠蔽する部分を取り外し可能な別部品にて構
   成したことを特徴とするショーケース。
2. 【請求項２】 断熱壁の前壁前面に横方向に延在するバ
   ンパーを取り付けたショーケースにおいて、前記バンパ
   ーは前方に張り出した突出部と、該突出部から前記断熱
   壁側に湾曲して接近する湾曲部と、該湾曲部の端部を折
   り返して形成した折曲部とを具備し、該折曲部を前記断
   熱壁の前壁に構成した係合部に移動自在に係合すると共
   に、適所を前記前壁に構成した固定部に固定したことを
   特徴とするショーケース。