JPS624212Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、合成樹脂材料の押出し成形又は金属
材料（主としてアルミニウム）の引き抜き成形に
よつて製作される物品保持具係止用パネルに関す
る。

かかる物品保持具係止用パネルは、一般に、パ
ネル面横幅方向全長にわたつて連続する横長係止
部の複数個が、互いに平行な姿勢で上下方向に並
ぶ状態に、パネル本体に対し一連一体に連設され
るものである。尚、かかるパネルは、その製法か
ら当然のことであるが、パネル面横幅方向での任
意箇所の縦断面形状が一定である。

かかるパネルを壁や柱等の固定部に取付ける構
造の比較例として、第１図に示すようなものを挙
げることができる。

１が横長係止部、２がパネル本体、３が横長係
止部１とパネル本体２との連設部、４，５がパネ
ル本体２の上方繋ぎ縁、下方繋ぎ縁、６が物品保
持具（一例）、７がパネル８を壁とか柱とかの固
定部に取付けるセルフタツピングねじである。

但し、複数枚あるパネル８は、下位のものから
先付けされる。ねじ７により先付けされたパネル
８の上方繋ぎ縁４の裏がわにその下方繋ぎ縁５を
係入するごとく次のパネル８をセツトし、次いで
その上方繋ぎ縁５のところでねじ７により取付け
る。上位パネル８の最下位の横長係止部１が下位
パネル８のねじ７ならびに継ぎ目〔４および５〕
を覆い隠す。これによつて、正面視においてあた
かも一枚のものであるようにみえる工夫が施され
ている。

上記の取付構造によると、次に述べる不利があ
り、改善の余地があつた。

すなわち、パネル８を壁などに取付けるのに、
セルフタツピング等の専用ねじ７を用いるので、
取付け作業及び取外し作業が面倒であつた。

つまり、ねじ７を用いるので、面倒なドライバ
ー操作を要するものである。しかも、そのドライ
バー操作時に、パネル８を作業者が支持しなけれ
ばならないこともあり、全体として、着脱操作が
煩雑になるものであつた。

本考案は、上記実状に鑑みて為されたものであ
つて、その目的は、着脱操作を容易に行えるよう
に使用でき、しかも、パネルを変形しないように
丈夫に取付けるのに有利となる物品保持具係止用
パネルを提供する点にある。

本考案による物品保持具係止用パネルの特徴構
成は、パネル面積横幅方向全長にわたつて連続す
る横長係止部の複数個が、互いに平行な姿勢で上
下方向に並ぶ状態に、パネル本体に対し一連一体
に連設され、前記複数個の横長係止部のうちの適
当な横長係止部と前記パネル本体との連設部が連
なるパネル本体部分に、パネル掛止部が設けら
れ、前記連設部が、縦断面視において上下一対の
板状部を備えるものである点にあり、その作用及
び効果は次の通りである。

すなわち、パネルを壁や柱などの固定部に取付
けること又は取外すことを、パネル掛止部を固定
部側に対して掛脱することにより、容易に行え
る。

しかも、パネル本体のうちで連設部が連なる故
に強度が大なるパネル本体部分に、パネル掛止部
を設けるものであるから、パネルに支持する物品
の荷重やパネル本体の荷重が、パネル掛止部が設
けられるパネル本体部分に集中することがあつて
も、パネルの変形損傷を抑制できる。

さらには、上下一対の板状部を備える連設部
は、パネル上下方向に沿う軸芯を中心とする曲
げ、つまり、パネル前後方向に沿う曲げに対する
強度が大であるため、例えばパネルの両横端部側
のみを固定部側に掛止させるようにしても、パネ
ルの変形を抑制する上で有効となる。つまり、パ
ネルの横幅方向中間部に物品を支持すると、その
物品の荷重のために、パネルは前方側あるいは後
方側に突出されるように変形する力を受けるもの
となり、そして、上述の如く、パネルの両横端部
側のみを固定部側に掛止されるようにする場合に
は、その掛止によつて、パネルが前方側あるいは
後方側に変形することを有効に阻止し難いものと
なるが、連設部の曲げに対する強度によつて、パ
ネルの変形を抑制できるのである。

従つて、パネルを壁や柱などの固定部に対して
着脱することを容易に行え、しかも、そのように
しながらもパネルを変形損傷しないようにするこ
とができるのであり、もつて、実用面での利点大
な物品保持具係止用パネルを得るに至つた。

次に、本考案の実施例を説明する。

〔第１実施例〕第２図参照。

パネル本体１１に４つの横長係止部１２が
各々、連設部１３を介して一連一体に連設されて
いる。各連設部１３は横長係止部１２の上下幅方
向の中央部にあり、上から１乃至３番目の連設部
１３の夫々は、上下一対の板状部を備えている。
又、上から１番目と３番目の連設部１３の直背後
のパネル本体部分に、条溝１４が形成されてお
り、この条溝１４がパネル掛止部１５となつてい
る。

１６，１７は通しの空間、１８はパネル本体１
１の上端の繋ぎ縁、１９はパネル本体１１の下端
の繋ぎ縁である。

各繋ぎ縁１８，１９は夫々、押込み時に上下に
逃げるためのテーパーと、一旦押込むと抜け出し
を規制する返りとを有している。

本例では、繋ぎ縁１８，１９の継ぎ目が、上位
パネル２０の最下位の横長係止部１２によつて覆
い隠され、あたかも継ぎ目がないかのように見え
る。２１は壁、柱など固定部の掛止具である。

〔第２実施例〕第３図参照。

パネル本体１１の背面より後方へ突出する状態
で、連設部１３の直後方のパネル本体部分に、突
条２２によるパネル掛止部１５が設けられてい
る。その他の構成については第１実施例と同様で
ある。

なお、これは何れの実施例についてもあてはま
ることだが、 パネルの寸法は全く自由である。

１枚のパネルにおける横長係止部１２の数、
ピツチ、形状なども自由である。

横長係止部１２は、長手方向両端が開放する
ものであるが、このことは、実際のパネルにお
いて側板を接合したり、側方支柱に嵌合したり
する結果、閉塞されるに至つたものを本考案の
対象外とすることを意味しない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す断面図である。第２図及
び第３図は本考案の第１及び第２の実施例に係
り、第２図は断面図、第３図は部分の断面図であ
る。 １１……パネル本体、１２……横長係止部、１
３……連設部、１５……パネル掛止部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 パネル面横幅方向全長にわたつて連続する横
   長係止部１２の複数個が、互いに平行な姿勢で
   上下方向に並ぶ状態に、パネル本体１１に対し
   一連一体に連設され、前記複数個の横長係止部
   １２のうちの適当な横長係止部１２と前記パネ
   ル本体１１との連設部１３が連なるパネル本体
   部分に、パネル掛止部１５が設けられ、前記連
   設部１３が縦断面視において上下一対の板状部
   を備えるものである物品保持具係止用パネル。 前記連設部１３が前記横長係止部１２の直背
   後に配されている実用新案登録請求の範囲第
   項に記載の物品保持具係止用パネル。 前記パネル掛止部１５が凹入掛止部である実
   用新案登録請求の範囲第項に記載の物品保持
   具係止用パネル。 合成樹脂材料の押出し成形品である実用新案
   登録請求の範囲第項に記載の物品保持具係止
   用パネル。 金属材料の引き抜き成形品である実用新案登
   録請求の範囲第項に記載の物品保持具係止用
   パネル。