JPS6328745Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は玄関アーチ枠の取付構造に関する。

（従来技術） 従来の玄関アーチ枠の取付構造は、合成樹脂材
又は金属材により形成したアーチ枠本体にビス孔
を設け、該ビス孔にビスを挿通して玄関上部の外
壁に直接取り付けていた。

（考案が解決しようとする課題） したがつて、上記従来の取付構造にあつては、
玄関アーチ枠を取付けたときに、ビスの頭部が外
部に露出し美観を損なうものであつた。

本考案はこの点に鑑み、玄関アーチ枠の裏側に
あらかじめ取付金具を固着しておくことにより、
玄関アーチ枠を取付けた際美観を損なうことがな
く、また取付けも簡単な玄関アーチ枠を提供する
ものである。

（課題を解決するための手段） 本考案に係る玄関アーチ枠の取付構造は、玄関
上部に位置する下弦材と、この下弦材に下部が固
定された外壁パネルの下端部とを被覆する玄関ア
ーチ枠の取付構造であつて、前記玄関アーチ枠
は、合成樹脂材により断面略Ｌ字状に形成された
アーチ枠本体と、このアーチ枠本体の裏側に長手
方向に沿つて所定間隔を隔てて固着された複数個
の取付金具とから構成されたもので、該取付金具
は、前記外壁パネルの下端面を受けるパネル受部
と、このパネル受部の前縁から立上げられ前記外
壁パネルの下端部前面と当接するパネル当接部
と、このパネル当接部の上端から前方に延出され
前記アーチ枠本体の前壁裏面に固着される前壁固
着部と、前記パネル受部の後縁から垂下され前記
下弦材から垂設された取付板に取り付けられる取
付部と、この取付部の下端から略水平に後方に向
けて延出され前記アーチ枠の下壁裏面に固着され
る下壁固着部とを備え、このようになる取付金具
の取付部が前記下弦材から垂設された取付板にボ
ルト・ナツトで取り付けられるとともに、前記外
壁パネルの下端部および下端部前面がそれぞれ取
付金具のパネル受部およびパネル当接部と当接さ
れて玄関アーチ枠が固定され、さらに該外壁パネ
ルの下端部前面とアーチ枠本体の前壁との間の〓
間に水密材が介装されたものである。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。

第１図は本考案における玄関アーチ枠の斜視
図、第２図は第１図の−断面を示す部分斜視
図、第３図は本考案の玄関アーチ枠の取付構造を
示す断面図である。

玄関アーチ枠１は、合成樹脂材により前壁２１
と下壁２２とからなる断面略Ｌ字状に形成された
アーチ枠本体２と、このアーチ枠本体２の裏側に
長手方向に沿つて所定間隔を隔てて固着された複
数個の取付金具３とから構成されたものである。

取付金具３は、短冊状の金属板を略階段状に屈
曲することにより形成されたもので、外壁パネル
４の下端面を受けるパネル受部３１と、このパネ
ル受部３１の前縁から立上げられ外壁パネル４の
下端部前面と当接するパネル当接部３２と、この
パネル当接部３２の上端から前方に延出され前記
アーチ枠本体２の前壁２１裏面に固着される前壁
固着部３３と、前記パネル受部３１の後縁から垂
下され下弦材５から垂設された取付板６に取り付
けられる取付部３４と、この取付部３４の下端か
ら略水平に後方に向けて延出され前記アーチ枠２
の下壁２２裏面に固着される下壁固着部３５とを
備えたものである。尚、図中の符号３６は、取付
部３４に形成されたボルト挿通孔である。

このようになる取付金具３のアーチ枠本体２へ
の固着手段は、アーチ枠本体２の裏側に取付金具
３…を添接した状態で、取付金具３…の前壁固着
部３３および下壁固着部３５に樹脂材を肉盛りす
ることにより行われる。この樹脂材はアーチ枠本
体２の成形材と同じ樹脂材を使用するが、他の樹
脂材であつてもよい。樹脂材としては、例えば強
度性に優れ、しかも成形が容易なガラス繊維強化
プラスチツクが使用される。但し、この樹脂材に
限るものではなく、また、接着剤等により取付金
具３…をアーチ枠本体２に固着してもよい。

尚、アーチ枠本体２を成形する段階で、予め取
付金具３の前壁固着部３３および下壁固着部３５
が固着される箇所を肉盛り状に形成し、アーチ枠
本体２が硬化する前に取付金具３の前壁固着部３
３および下壁固着部３５をそれぞれ該肉盛り部に
強制的に差し込んで固着することもできる。

このようにアーチ枠本体２の裏側に複数個の取
付金具３…を固着した玄関アーチ枠１により、玄
関上部に位置する下弦材５と、この下弦材５に下
部が固定された外壁パネル４の下端部とが被覆さ
れるのであるが、この玄関アーチ枠１の取付は、
取付金具３の取付部３４が下弦材５から垂設され
た取付板６にボルト７、ナツト８で取り付けられ
るとともに、外壁パネル４の下端面および下端部
前面がそれぞれ取付金具３のパネル受部３１およ
びパネル当接部３２と当接されて玄関アーチ枠１
が固定され、さらに該外壁パネル４の下端部前面
とアーチ枠本体２の前壁２１との間の〓間に水密
材９が介装されて完了する。

なお、前記取付板６は、玄関アーチ枠１の各取
付金具３…とそれぞれ対応する位置に設けられて
いても、あるいは下弦材５の全長にわたつて設け
られていてもよい。図中の符号１０は内壁パネル
である。

（考案の効果） 本考案の玄関アーチ枠の取付構造によれば、玄
関アーチ枠を取付けたときに、外部には全く取付
金具は表れないので美観を損なうことがない。

また、取付金具は工場でアーチ枠本体と一体的
に生産されるので、現場での施工が簡単である。
取付金具の固着を玄関アーチ枠と同じ樹脂材で行
うと強固な固着力が得られると共に、取付金具を
固着する手段も、玄関アーチ枠に肉盛りした部分
に取付金具を両端を単に差し込むだけでよいから
非常に簡単なものである。

さらに、取付金具によつて外壁パネルの下端面
および下端部前面を受ける構造であるから、外壁
パネルの下端部をしつかりと且つ納まりよく躯体
に取り付けることができる。従つて、外壁パネル
の上方において使用される外壁パネルの取付具の
個数を減らすことでき、外壁パネルの取付作業の
簡易化を図ることができる。

しかも、外壁パネルの前面とアーチ枠本体の前
壁との間に水密材が介装されているから、表面が
平滑な外壁パネルは勿論のこと、表面に凹凸模様
のあるパネルであつても良好な水密性を得ること
ができる。従つて、外壁パネルの選択幅を拡げる
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本考案に係る玄関アーチ枠
の取付構造の一実施例を示し、第１図は本考案に
おける玄関アーチ枠の斜視図、第２図は第１図の
−断面を示す部分斜視図、第３図は玄関アー
チ枠の取付構造を示す断面図、第４図は玄関アー
チ枠の取付位置を示す全体斜視図である。 １……玄関アーチ枠、２……アーチ枠本体、２
１……前壁、２２……下壁、３……取付金具、３
１……パネル受部、３２……パネル当接部、３３
……前壁固着部、３４……取付部、３５……下壁
固着部、４……外壁パネル、５……下弦材、６…
…取付板、７……ボルト、８……ナツト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 玄関上部に位置する下弦材と、この下弦材に下
   部が固定された外壁パネルの下端部とを被覆する
   玄関アーチ枠の取付構造であつて、 前記玄関アーチ枠は、合成樹脂材により断面略
   Ｌ字状に形成されたアーチ枠本体と、このアーチ
   枠本体の裏側に長手方向に沿つて所定間隔を隔て
   て固着された複数個の取付金具とから構成された
   もので、 該取付金具は、前記外壁パネルの下端面を受け
   るパネル受部と、このパネル受部の前縁から立上
   げられ前記外壁パネルの下端部前面と当接するパ
   ネル当接部と、このパネル当接部の上端から前方
   に延出され前記アーチ枠本体の前壁裏面に固着さ
   れる前壁固着部と、前記パネル受部の後縁から垂
   下され前記下弦材から垂設された取付板に取り付
   けられる取付部と、この取付部の下端から略水平
   に後方に向けて延出され前記アーチ枠の下壁裏面
   に固着される下壁固着部とを備え、 このようになる取付金具の取付部が前記下弦材
   から垂設された取付板にボルト・ナツトで取り付
   けられるとともに、前記外壁パネルの下端面およ
   び下端部前面がそれぞれ取付金具のパネル受部お
   よびパネル当接部と当接されて玄関アーチ枠が固
   定され、さらに該外壁パネルの下端部前面とアー
   チ枠本体の前壁との間の〓間に水密材が介装され
   たことを特徴とする玄関アーチ枠の取付構造。