JPH05303909A - 絶縁電線 - Google Patents

絶縁電線

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Publication number
JPH05303909A
JPH05303909A JP4109582A JP10958292A JPH05303909A JP H05303909 A JPH05303909 A JP H05303909A JP 4109582 A JP4109582 A JP 4109582A JP 10958292 A JP10958292 A JP 10958292A JP H05303909 A JPH05303909 A JP H05303909A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electric wire
resistance
insulated electric
fluorine
weight
Prior art date
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Pending
Application number
JP4109582A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Hashimoto
大 橋本
Masami Nishiguchi
雅己 西口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP4109582A priority Critical patent/JPH05303909A/ja
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  • Insulated Conductors (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐燃料油性,耐熱性,耐摩耗性が優れ、柔軟
性や端末加工性,機械的特性が優れている絶縁層を有す
る絶縁電線を提供する。 【構成】 この絶縁電線は、ヘキサフルオロプロピレン
とビニリデンフルオライドを構造単位として有する含フ
ッ素エラストマー100重量部に対してエチレン−テト
ラフルオロエチレン共重合体5〜30重量部が必須成分
として配合されている樹脂組成物の架橋体で導体が被覆
されている。 【効果】 とくに自動車内の配線用コードとして有用で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は絶縁電線に関し、更に詳
しくは、耐油性,耐熱性,耐摩耗性,柔軟性が優れてい
て自動車用配線として好適な絶縁電線に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のハーネスなどの耐熱部に配線す
る電線としては、例えば、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレン共重合体(FEP),テトラフ
ルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル
共重合体(PFA)などのフッ素樹脂で導体を被覆した
ものや、導体をシリコーンゴムで被覆し更にその外側に
ガラス繊維が編組されているものなどが広く用いられて
いる。しかしながら、これらの電線はいずれも柔軟性が
乏しく、しかも端末の加工性が悪く皮むきが困難である
という欠点を備えている。
【0003】一方、テトラフルオロエチレン−プロピレ
ン系,フルオロシリコーン系,ビニリデンフルオロライ
ド−ヘキサフルオロプロピレン系などの含フッ素エラス
トマーは、電気絶縁性,耐熱性,耐摩耗性,耐油性,耐
薬品性,耐低温性,難燃性などが優れ、また、柔軟性や
端末加工性に富んでいるため、電線やケーブルの絶縁被
覆材料として広く用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た含フッ素エラストマーは、いずれも非常に軟質でその
機械的強度に乏しいため、例えば、これらエラストマー
を導体の周囲に押出被覆して絶縁電線を製造する場合、
その押出走線時に押出被覆装置のガイドロールで潰れた
り、また製造された電線が相互に粘着して互いの押出被
覆層(絶縁層)が損傷することもあり、電線使用時にそ
の損傷個所が絶縁不良になってスパークなどを発生する
ことがある。
【0005】そして、上記エラストマーのうち、テトラ
フルオロエチレン−プロピレン系のものは、耐燃料油性
が良好といえず、またフルオロシリコーン系のものは耐
熱性が良好とはいえないため、いずれも、自動車内の配
線コードの絶縁被覆材料としては好ましくない。ところ
で、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレ
ン系のものは、前2者に比べると、耐燃料油性,耐熱性
では優れているが、しかし、機械的特性や耐摩耗性が充
分とはいえないという問題がある。
【0006】ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロ
プロピレン系エラストマーの上記した問題点を解消する
ために、このエラストマーに、例えばタルクを配合して
上記不充分な特性を向上するための努力もなされている
が、効果はいまだ不充分である。また、このエラストマ
ーにテトラフルオロエチレンの微粉末を配合して耐摩耗
性を向上させることも検討されているが、充分な効果は
得られていない。
【0007】また、このエラストマーに、低密度ポリエ
チレンや超低密度ポリエチレンのような機械的特性と耐
摩耗性が優れているポリオレフィンを混練することも試
みられているが、しかし、両者の相溶性は良好ではない
ため、両者を均一な混練物にすることは非常に困難であ
るという問題がある。本発明は、ビニリデンフルオライ
ドとヘキサフルオロプロピレンを構造単位として有する
含フッ素エラストマーにおける上記問題を解決し、耐燃
料油性,耐熱性など、前記エラストマーが有している諸
特性を確保しつつ、更には優れた機械的特性と耐摩耗性
が付与された樹脂組成物の架橋体で絶縁層が構成されて
いる絶縁電線の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、ヘキサフルオロプロピレン
とビニリデンフルオライドを構造単位として有する含フ
ッ素エラストマー100重量部に対してエチレン−テト
ラフルオロエチレン共重合体5〜30重量部が必須成分
として配合されている樹脂組成物の架橋体で導体が被覆
されていることを特徴とする絶縁電線が提供される。
【0009】本発明の絶縁電線の絶縁被覆層は、後述す
る樹脂組成物の架橋体から成る。この樹脂組成物は、既
に電線の被覆材として用いられているヘキサフルオロプ
ロピレンとビニリデンフルオライドを構造単位として有
してる含フッ素エラストマーとエチレン−テトラフルオ
ロエチレン共重合体を必須成分とする。この含フッ素エ
ラストマーは、前記したように、耐燃料油性が良好なゴ
ムとして知られている。
【0010】必須成分として配合されるエチレン−テト
ラフルオロエチレン共重合体は、上記含フッ素エラスト
マーとの相溶性が良好で、上記含フッ素エラストマーと
均一にブレンドすることができ、ブレンドした組成物を
導体周囲に押出被覆したときに、外観良好で、相互に粘
着しあうこともなく、しかも老化特性や難燃性の低下を
引き起こすことなく、機械的特性や耐摩耗性も大幅に向
上した絶縁層を形成することができる。
【0011】このエチレン−テトラフルオロエチレン共
重合体は、含フッ素エラストマー100重量部に対し5
〜30重量部配合される。配合量が5重量部より少ない
場合は、上記した効果が発揮されず、例えば、組成物の
押出後、未架橋時において、ガイドロールや印刷ロール
などにより変形をうけやすくなり、また得られる樹脂組
成物の架橋体において、耐摩耗性の向上効果があらわれ
なくなる。また配合量が30重量部より多い場合は、上
記架橋体の老化特性が著しく低下するだけではなく、外
観不良も招き、耐摩耗性の低下も引き起こされるからで
ある。エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体の好
ましい配合量は、含フッ素エラストマー100重量部に
対し10〜20重量部である。
【0012】なお、この樹脂組成物には、上記必須成分
の外に、例えば、アリル化合物,メタクリレート類,有
機アミン類など、とくに好ましくは、トリアリルシアヌ
レート,トリアリルイソシアヌレートのようなアリル化
合物を架橋効率を高める架橋助剤として配合してもよ
く、また、炭酸カルシウム,炭酸バリウム,酸化亜鉛,
ケイ酸アルミニウム,酸化マグネシウム,酸化カルシウ
ム,酸化チタン,水酸化アルミニウム,硫酸カルシウ
ム,硫酸バリウム,タルク,ケイソウ土のような無機充
填材や、その他有機または無機顔料,安定剤,老化防止
剤などを配合してもよい。更には、絶縁被覆層の耐摩耗
性を高めるために、ポリテトラフルオロエチレン,乾式
シリカ,湿式シリカなどの微粉末を配合することもでき
る。
【0013】混練は、バンバリーミキサー,ニーダー,
ゴム混練用ロール等の混練機を用い、通常、210℃以
上の温度で10分以上の時間をかけて行えばよい。この
ようにして調製された樹脂組成物は、押出成形機を用い
て導体の周囲に押出被覆される。このときの押出成形機
の温度は、シリンダー内で約200℃,クロスヘッドで
約210℃程度であることが好ましい。
【0014】最後に、得られた電線の被覆層に電子線照
射を行い、その被覆層を構成するゴム組成物を架橋し
て、本発明の絶縁電線が製造される。このときの電子線
の照射量は格別限定されるものではないが、通常、6〜
25Mradであればよい。
【0015】
【実施例】
実施例1〜4,比較例1〜4 表1に示した各成分を表示の割合(重量部)で、ニーダ
ーを用いて順次混練し、得られた混練物を、導体径0.9
mmの裸導線に厚み0.35mmで押出被覆した。ついで、被
覆層に20Mradの照射量で電子線を照射して混練物を架
橋し、絶縁電線を製造した。
【0016】各電線につき、被覆層の引張試験による抗
張力(kgf/mm2 ),伸び率(%)を測定した。また、各
電線を温度238℃で7日間放置し、そのときの被覆層
の抗張力と伸び率も測定し熱処理前の値に対する割合
(残率:%)を算出した。また、各電線につき未架橋状
態のときにその外観を目視確認して被覆層の外傷の有無
および相互の粘着を調べて、粘着・外傷なしを○,粘着
外傷ありを×と判定し、更には、JASO規格の摩耗テ
ープ法に基づいて最小摩耗抵抗値を測定した。以上の結
果を一括して表1に示した。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の絶縁電線は、その導体周囲の被覆層が含フッ素エラス
トマーの特性を保持され、柔軟性,端末加工性,耐熱性
が良好で、かつ、その機械的特性,耐摩耗性が非常に優
れている。そして、押出被覆の過程において被覆層相互
の粘着も起こらないため、外傷の発生はほとんどない。
これは、ビニリデンフルオライド,ヘキサフルオロプロ
ピレンを構成単位として含有する含フッ素エラストマー
100重量部に対してエチレン−テトラフルオロエチレ
ン共重合体を5〜30重量部混練したことがもたらす効
果である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 7/18 B 7244−5G 7/28 Z 7244−5G 7/34 A 7244−5G

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘキサフルオロプロピレンとビニリデン
    フルオライドを構造単位として有する含フッ素エラスト
    マー100重量部に対してエチレン−テトラフルオロエ
    チレン共重合体5〜30重量部が必須成分として配合さ
    れている樹脂組成物の架橋体で導体が被覆されているこ
    とを特徴とする絶縁電線。
JP4109582A 1992-04-28 1992-04-28 絶縁電線 Pending JPH05303909A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07249320A (ja) * 1994-03-08 1995-09-26 Sumitomo Electric Ind Ltd ふっ素樹脂被覆電線およびふっ素樹脂被覆シールド電線
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