JP2013191527A - 絶縁電線 - Google Patents

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Abstract

【課題】フッ素樹脂を含む絶縁層を有する絶縁電線において、耐摩耗性に優れコストを低減することが可能な絶縁電線を提供する。
【解決手段】導体の周囲がフッ素樹脂を含む絶縁層により被覆されている絶縁電線であって、フッ素樹脂と、フィラーとして酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛のいずれか1種以上の金属酸化物の粉末を含有する組成物を導体の周囲に押出して絶縁層を形成して絶縁電線を構成した。
【選択図】なし

Description

本発明は、絶縁電線に関し、更に詳しくは特に自動車、電気・電子機器等に好適に使用される耐熱性に優れた絶縁電線に関する。
自動車、電気・電子機器等に使用される部材や絶縁材料には、機械特性、難燃性、耐熱性、耐寒性等の種々の特性が要求されている。従来、フッ素樹脂は、その耐熱性、耐油性を生かして、絶縁電線に用いられている。
例えば、特許文献1には、絶縁電線の外側の層にフッ素樹脂を用いることが記載されている。
特開2010−284895号公報
従来提案されているフッ素樹脂層を含む絶縁電線は、フッ素樹脂層が外側層にあり、放射線架橋型を用いているのでコストが高いという問題があった。
またフッ素樹脂単層で絶縁層を構成した場合、耐熱性、耐油性には優れるが、耐摩耗性が悪いという問題があった。
本発明の解決しようとする課題は、上記問題点を解決しようとするものであり、フッ素樹脂を含む絶縁層を有する絶縁電線において、耐摩耗性に優れコストを低減することが可能な絶縁電線を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明の絶縁電線は、
導体の周囲がフッ素樹脂を含む絶縁層により被覆されている絶縁電線であって、前記絶縁層が、フィラーとして酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛からなる群より選択される1種以上の金属酸化物の粉末を含有することを要旨とするものである。
上記絶縁電線において、前記フィラーの含有量が前記フッ素樹脂100質量部に対し0.1〜110質量部の範囲内であることが好ましい。
上記絶縁電線において、前記フィラーが、フッ素含有シランカップリング剤からなる表面処理剤により表面処理されていることが好ましい。
上記絶縁電線において、前記表面処理剤の処理量が前記フィラー100質量部に対し0.1〜10質量部の範囲内であることが好ましい。
上記絶縁電線において、前記フィラーの平均粒径が50μm以下であることが好ましい。
上記絶縁電線において、前記フッ素樹脂が、フッ化エチレン−ポリプロピレン共重合体、もしくはエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体の少なくとも1種以上であることが好ましい。
本発明の絶縁電線は、導体の周囲がフッ素樹脂を含む絶縁層により被覆されている絶縁電線であって、前記絶縁層が、フィラーとして酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛からなる群より選択される1種以上の金属酸化物の粉末を含有するものであるから、耐摩耗性に優れると共に、コストを低減することが可能である。特に上記フィラーの添加は、フッ素樹脂を含む絶縁層の薄肉の場合の耐摩耗性を向上させるのに効果的である。
またフッ素樹脂は、押出温度が高いので、添加するフィラーも耐熱性が要求されるが、上記の特定の金属酸化物の粉末は、耐熱性が良好であり、押出時の熱の影響を受けることがない。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。本実施例の絶縁電線は、導体と、該導体の周囲を被覆する絶縁層とを有している。絶縁層は、フッ素樹脂と、フィラーとして、少なくとも酸化マグネシウム粉末、酸化アルミニウム粉末、酸化チタン粉末、酸化亜鉛粉末のいずれか1種を含有している。また絶縁層のフィラーは、酸化マグネシウム粉末、酸化アルミニウム粉末、酸化チタン粉末、酸化亜鉛粉末の中の2種以上を併用してもよい。
本発明の絶縁電線は、絶縁層としてフッ素樹脂を含む層を単層に形成するのが好ましい。絶縁層が単層であると、絶縁層形成の際の設備のコストが安価であるし、単層の絶縁層は複数層の絶縁層と比較して安価に製造することが可能である。
絶縁層に用いられるフッ素樹脂は、特に限定されるものではない。フッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレンン(PTFE)、フッ化エチレン−ポリプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等が挙げられる。フッ素樹脂は、使用する絶縁電線の耐熱区分等に応じて、適宜、選択することができる。
フッ素樹脂は、市販品として例えば、ダイキン工業社の商品名として、NP−20、NP−21、NP−30、NP−101(以上、FEP)、AP−201、AP−202、AP−210(以上、PFA)、EP−506、EP−521、EP−526(以上、ETFE)、旭硝子社の商品名として、C−55AP、C88AP、C−55AXP(以上、ETFE)、CD1、CD141、CD145(以上、PTFE)、P−66PT、P−63PT、P−62XPT(以上、PFA)等を用いることができる。
フッ素樹脂は、コストを低減するという点からは上記FEP、もしくはETFEが、材料が安価であるため好ましい。
酸化マグネシウム粉末を絶縁層に添加することで、耐摩耗性を向上させることができる。酸化マグネシウム粉末は、マグネシアが用いられる。酸化マグネシウム粉末は、(1)炭酸マグネシウムや塩基性炭酸マグネシムを焙焼して得られるものや、(2)苦汁、海水に石灰を入れて水酸化マグネシウムを取り出し、乾燥した後、焙焼して得られるもの等がある。また酸化マグネシウム粉末は、原料と製法の違いにより、重質品、軽質品があるが、いずれを用いてもよい。
酸化マグネシウム粉末の市販品としては、例えば宇部マテリアル社の商品名として、UCM−150(1.0μm)、UC−95S(2.1μm)、UC−95M(2.3μm)、UC−95H(2.1μm)、タテホ化学社の商品名として、FNM−G(70μm)、U−10(200μm)等を用いることができる。上記括弧内は平均粒径である。
酸化アルミニウム粉末を絶縁層に添加することで、耐摩耗性を向上させることができる。酸化アルミニウム粉末は、アルミナが用いられる。アルミナは、一般にα結晶アルミナのことであり、例えば、工業用酸化アルミニウム、人造コランダム、天然にコランダム、ダイアスボア、ギブサイト、ベーマイトなどがある。
酸化アルミニウム粉末の市販品としては、例えば昭和電工社の商品名で、AS−550(9μm)、AS−40(12μm)、AS−30(18μm)、AS−20(22μm)、A−13H(57μm)、A−12(60μm)、A−12C(85μm)などを用いることができる。上記括弧内は平均粒径である。
酸化チタン粉末を絶縁層に添加することで、耐摩耗性を向上させることができる。酸化チタン粉末は、ルチル型、アナターゼ型、硫酸法によるもの、塩素法によるものなど、いずれでもよい。
酸化チタン粉末の市販品として例えば、堺化学社の商品名で、「GTR−100(0.3μm)」、「D−918(0.3μm)」、「FTR−700(0.2μm)」、また石原産業社の商品名で「PFC104(0.3μm)」、「TTO−51(0.03μm」、また富士チタン工業社の商品名で、「TA−100(0.6μm」、「TA−500(0.7μm)」、またテイカ社の商品名で「JR−301(0.3μm)」、「JA−1(0.2μm)」などを用いることができる。上記括弧内は平均粒径である。
酸化亜鉛粉末を絶縁層に添加することで、耐摩耗性を向上させることができる。酸化亜鉛粉末は、特に限定されるものではない。酸化亜鉛は、金属亜鉛からの間接法、亜鉛鉱石からの間接法、湿式法などのいずれの方法で製造したものでもよい。
酸化亜鉛粉末の市販品として例えば、堺化学社の商品名で、「酸化亜鉛1種(0.6μm)」、「微細酸化亜鉛(0.3μm)」、「超微粒子酸化亜鉛(0.04μm)」、「大粒子酸化亜鉛(11μm)」、宇部マテリアルズ社の商品名で、「Z020(0.51μm)」、「Z015(0.32μm)」などを用いることができる。上記括弧内は平均粒径である。
一般にフィラーとして用いられる、酸化マグネシウム粉末、酸化アルミニウム粉末、酸化チタン粉末、酸化亜鉛粉末等は、合成ケイ酸(ホワイトカーボン)等と比較して安価であり、コスト的に有利である。
上記フィラーの平均粒径は、50μm以下であるのが好ましい。フィラーの平均粒径が50μmを超えると、絶縁層が外観不良となる虞がある。
上記フィラーの添加量は、フッ素樹脂100質量部に対し、110〜0.1質量部の範囲内であるのが好ましい。フィラーが110質量部を超えると、耐寒性が低下する虞がある。また、フィラーが0.1質量部未満では、耐摩耗性を向上させる効果や、コストを低減する効果が得られない虞がある。
上記フィラーは、シランカップリング剤により表面処理されているものが好ましい。フィラーの表面がシランカップリング剤により表面処理が施されていると、フッ素樹脂に対する分散性が向上し、フッ素樹脂との間の接着力が向上する。その結果、絶縁電線の耐寒性、耐摩耗性等の特性を更に良好とすることができる。
フィラーの表面処理に用いられるシランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン(KBM−1003)、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−403)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−503)、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(KBM−903)、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(KBM−803)、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(KBE−846)、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン(KBM−7103)等を挙げることができる。尚、括弧内は、信越化学社の商品名である。これらは、単独で使用しても、2種以上併用してもいずれでも良い。
シランカップリング剤としては、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等のフッ素を含むフッ素含有シランカップリング材を用いることが好ましい。フッ素含有シランカップリング剤は、基材樹脂と同じフッ素を含有していることにより、良好な分散性向上効果が得られる。
フィラーをシランカップリング剤で表面処理する方法は、特に限定されるものではない。表面処理方法としては、例えば、溶媒を用いた湿式処理でもよいし、溶媒を用いない乾式処理でもよい。湿式処理の際、好適な溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪側系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒等を用いることができる。また、シランカップリング剤は、フッ素樹脂の押出時(絶縁層形成時)に混合してもよい。
フィラーに表面処理を施す場合のシランカップリング剤の使用量(コート量ということもある)は、フィラー100質量部に対し、0.1〜10質量部の範囲内であることが好ましい。シランカップリング剤の使用量が、0.1質量部未満では分散性向上効果が不十分となる虞があり、10質量%を超えるとコストが上昇する虞がある。
絶縁層には、フッ素樹脂とフィラー以外に、絶縁層の特性を損なわない範囲で、その他の添加剤等を添加してもよい。このような添加剤としては、例えば電線被覆材として用いられる、一般的な顔料、酸化防止剤、滑剤、難燃剤、エラストマー等が挙げられる。
以下、上記の絶縁電線の製造方法について説明する。絶縁電線は、フッ素樹脂とフィラーを含む組成物を混練し均一に分散し、導体の周囲に押し出して絶縁層を形成することで得られる。
上記混練方法としては、例えば、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、混練押し出し機、二軸混練押し出し機、ロール等の通常の混練機で溶融混練して均一に分散して、その後ペレタイズ化することで均一に分散させることができる。
絶縁層の組成物は、混合機で均一に分散させることが可能であるが、フッ素樹脂の融点が高いこともあり押出時に混合させることが効率的である。
絶縁層組成物を導体の周囲に押し出して絶縁層を形成するには、通常の絶縁電線の製造に用いられる電線押出成形機等を用いることができる。絶縁電線に用いられる導体は、通常の絶縁電線に使用されるものが利用できる。また絶縁電線の導体の径や絶縁層の厚み等は、特に限定されず、絶縁電線の用途等に応じて適宜決めることができる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
本発明絶縁電線は、自動車、電子・電気機器に使用される絶縁電線に利用することができる。特に高い耐熱性と難燃性を要求される用途の絶縁電線として好適である。例えば自動車用絶縁電線において、このような高い耐熱性が要求される用途としては、ハイブリッド車や電気自動車のエンジンとバッテリを繋ぐパワーケーブル等のような高電圧、大電流の用途等が挙げられる。
以下、本発明の実施例、比較例を示す。
〔実施例1−1〜1−7〕
表1の絶縁層の成分組成に示すフッ素樹脂1〜4のフッ素樹脂ペレットと、酸化マグネシウム粉末1〜2又は表面処理酸化マグネシウム粉末1をドライブレンドさせて押出機のホッパーに投入し、その後押出し成形機により、軟銅線を7本撚り合わせた軟銅より線の導体(断面積0.5mm)の外周に0.2mm厚で押出被覆して絶縁層を形成して実施例1−1〜1−7の絶縁電線を得た。
〔実施例2−1〜2−7〕
表2に示す絶縁層の成分組成のフッ素樹脂1〜4のフッ素樹脂ペレットと、酸化アルミニウム粉末1〜2又は表面処理酸化アルミニウム粉末1を用いた以外は、実施例1−1〜1−7と同様にして絶縁層を形成して実施例2−1〜2−7の絶縁電線を得た。
〔実施例3−1〜3−7〕
表3に示す絶縁層の成分組成のフッ素樹脂1〜4のフッ素樹脂ペレットと、酸化チタン粉末1〜2又は表面処理酸化チタン粉末1を用いた以外は、実施例1−1〜1−7と同様にして絶縁層を形成して実施例3−1〜3−7の絶縁電線を得た。
〔実施例4−1〜4−7〕
表4に示す絶縁層の成分組成のフッ素樹脂1〜4のフッ素樹脂ペレットと、酸化亜鉛粉末1〜2又は表面処理酸化亜鉛粉末1を用いた以外は、実施例1−1〜1−7と同様にして絶縁層を形成して実施例4−1〜4−7の絶縁電線を得た。
〔比較例1〜4〕
表5に示す絶縁層の成分組成のフッ素樹脂1〜4のフッ素樹脂ペレットのみを用いてフィラーを添加しなかった以外は、実施例1−1〜1−7と同様にして絶縁層を形成して比較例1〜4の絶縁電線を得た。
実施例1−1〜1−7、2−1〜2−7、3−1〜3−7、4−1〜4−7、比較例1〜4の絶縁電線について、耐寒性試験、摩耗性試験を行い評価した。その結果を表1〜5に合わせて示す。尚、表1〜5の各成分組成、試験方法及び評価方法は、以下の通りである。
〔表1〜5の成分〕
・フッ素樹脂1:ダイキン社製、商品名NP20
・フッ素樹脂2:ダイキン社製、商品名AP−201
・フッ素樹脂3:旭硝子社製、商品名C−55AP
・フッ素樹脂4:旭硝子社製、商品名P−66PT
・酸化マグネシウム粉末1:タテホ化学社製、商品名FNM−G(平均粒径70μm)
・酸化マグネシウム粉末2: タテホ化学社製、商品名U−10(平均粒径200μm)
・表面処理酸化マグネシウム粉末1:酸化マグネシウムをシランカップリング剤5%で表面処理したもの。酸化マグネシウムは宇部マテリアルズ社製、商品名UCM−150(平均粒径1.9μm)を用いた。シランカップリング剤は、信越化学社製、商品名KBM7103(トリフルオロプロピルトリメトキシシラン)を用いた。尚、シランカップリング剤の使用量は酸化マグネシウムとシランカップリング剤の合計量に対する5質量%である。
・酸化アルミニウム粉末1:昭和電工社製、商品名A−13H(平均粒径57μm)
・酸化アルミニウム粉末2:昭和電工社製、商品名A−12C(平均粒径85μm)
・表面処理酸化アルミニウム粉末1:酸化アルミニウムをシランカップリング剤5%で表面処理したもの。酸化アルミニウムは昭和電工社製、商品名AS−50(平均粒径9μm)を用いた。シランカップリング剤は、信越化学社製、商品名KBM7103(トリフルオロプロピルトリメトキシシラン)を用いた。尚、シランカップリング剤の使用量は酸化アルミニウムとシランカップリング剤の合計量に対する5質量%である。
・酸化チタン粉末1:石原産業社製、商品名TTO−51(平均粒径0.03μm)
・酸化チタン粉末2:富士チタン工業社製、商品名TA−100(平均粒径0.6μm)
・表面処理酸化チタン粉末1:酸化チタンをシランカップリング剤5%で表面処理したもの。酸化チタンは堺化学社製、商品名GTR−100(平均粒径0.3μm)を用いた。シランカップリング剤は、信越化学社製、商品名KBM7103(トリフルオロプロピルトリメトキシシラン)を用いた。尚、シランカップリング剤の使用量は酸化チタンとシランカップリング剤の合計量に対する5質量%である。
・酸化亜鉛粉末1:宇部マテリアルズ社製、商品名Z020(平均粒径0.51μm)
・酸化亜鉛粉末2:堺化学社製、商品名酸化亜鉛1種(平均粒径0.6μm)
・表面処理酸化亜鉛粉末1:酸化亜鉛をシランカップリング剤5%で表面処理したもの。酸化亜鉛は宇部マテリアルズ社製、商品名Z015(平均粒径0.32μm)を用いた。シランカップリング剤は、信越化学社製、商品名KBM7103(トリフルオロプロピルトリメトキシシラン)を用いた。尚、シランカップリング剤の使用量は酸化亜鉛とシランカップリング剤の合計量に対する5質量%である。
〔耐寒性試験方法〕
JIS C3055に準拠して行った。すなわち実施例、比較例の絶縁電線を38mmの長さに切り出して試験片とした。この試験片を耐寒性試験機に装着し、所定の温度まで冷却し、打撃具で打撃して、試験片の打撃後の状態を観察した。5本の試験片を用いて、5本の試験片が全て割れた温度を耐寒温度とした。
〔摩耗性試験方法〕
摩耗性試験は、社団法人自動車技術会規格「JASO D618」に準拠し、ブレード往復法により試験を行った。すなわち実施例及び比較例の絶縁電線を750mmの長さに切り出して試験片とした。そして23±5℃の室温下で絶縁層表面を軸方向に10mm以上の長さでブレードを毎分50回の速さで往復させ、導体に接するまでの往復回数を測定して、耐摩耗性を評価した。この際ブレードにかかる加重は7Nとした。回数については、200回以上のものを○(合格)とし、300回以上のものを◎(良好)とし、200回未満のものを×(不合格)とした。
Figure 2013191527
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Figure 2013191527
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実施例1−1〜1−7、2−1〜2−7、3−1〜3−7、4−1〜4−7の絶縁電線は、表1〜表4に示すように、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛の何れかの金属酸化物の粉末をフィラーとして含有するものであるから、いずれも耐寒性が−20℃以下と良好であり、更に摩耗性が合格又は良好であった。これに対し比較例1〜4の絶縁電線は表5に示すように、耐寒性が−45℃以下と良好であるが、フィラーを含有しないので、摩耗性の評価が不合格であった。

Claims (6)

  1. 導体の周囲がフッ素樹脂を含む絶縁層により被覆されている絶縁電線であって、前記絶縁層が、フィラーとして酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛からなる群より選択される1種以上の金属酸化物の粉末を含有することを特徴とする絶縁電線。
  2. 前記フィラーの含有量が前記フッ素樹脂100質量部に対し0.1〜110質量部の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の絶縁電線。
  3. 前記フィラーが、フッ素含有シランカップリング剤からなる表面処理剤により表面処理されていることを特徴とする請求項1記載の絶縁電線。
  4. 前記表面処理剤の処理量が前記フィラー100質量部に対し0.1〜10質量部の範囲内であることを特徴とする請求項3記載の絶縁電線。
  5. 前記フィラーの平均粒径が50μm以下であることを特徴とする請求項1記載の絶縁電線。
  6. 前記フッ素樹脂が、フッ化エチレン−ポリプロピレン共重合体、もしくはエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体の少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1記載の絶縁電線。
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