JPH05294062A - 可逆性感熱記録媒体 - Google Patents

可逆性感熱記録媒体

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JPH05294062A
JPH05294062A JP4125437A JP12543792A JPH05294062A JP H05294062 A JPH05294062 A JP H05294062A JP 4125437 A JP4125437 A JP 4125437A JP 12543792 A JP12543792 A JP 12543792A JP H05294062 A JPH05294062 A JP H05294062A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明化温度幅が広く、温度制御の容易な可逆
性感熱記録媒体を提供する。 【構成】 支持体上に、有機高分子樹脂中に有機低分子
物質を分散させてなり、透明度が温度によって可逆的に
変化し得る感熱記録層を設けてなる可逆性感熱記録媒体
であって、該有機低分子物質として、融点50〜100
℃の長鎖アルキル基含有化合物の少なくとも1種と、融
点110℃以上の飽和脂肪族ビスアミドの少なくとも1
種とを98:2〜80:20の割合で用いたことを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱することによって
可逆的に画像を記録、消去することが可能な可逆性感熱
記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭56−154198号および同6
1−257883号公報等には、加熱した際の到達温度
の違いにより、冷却後の透明度が可逆的に変化し、それ
によって画像を記録、消去することができる可逆性感熱
記録媒体が提案されている。これらの可逆性感熱記録媒
体は、感熱記録層として、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体のような有機高分子樹脂中に、高級脂肪酸のような
有機低分子物質を微粒子状に分散したものが、支持体上
に設けられた層構成を有している。
【0003】これらの可逆性感熱記録媒体の透明状態
と、それに与える熱履歴との関係を、図1で説明する。
図1は、可逆的感熱記録媒体における温度と透明率との
関係を示す状態図であって、不透明(白濁)部は、ある
温度範囲T1 〜T2 に加熱し、室温TR に徐冷すること
によって透明化することができる(→→→)。
逆に透明部を不透明(白濁)化するには、透明部を温度
T3 以上に加熱後、室温まで冷却すればよい(→→
→→)。この場合、透明状態および白濁状態は、
室温TR においては安定に保たれる。従来の方法では、
不透明(白濁)部を透明化する際の加熱温度範囲T1 〜
T2の幅(透明化温度幅TW )は非常に狭く、また任意
にコントロールすることができないため、不透明な状態
にある可逆性感熱記録媒体を透明状態にするには、温度
の厳密なコントロールが必要となり、実際面での使用は
非常に困難なものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】不透明状態の可逆性感
熱記録媒体を透明化する際に、加熱手段として、十分な
熱容量を持った加熱媒体、例えばオーブンやヒートブロ
ックを用いて、十分な時間をかけてこの可逆性感熱記録
媒体を加熱する場合においては、その透明化温度幅TW
はあまり広くなくてもよい。しかしながら、透明化の際
の加熱手段が十分な熱容量を持たない場合、或いは十分
な時間加熱することのできない場合、例えばサーマルヘ
ッドやレーザーなどによる数msecオーダーでの加熱
による場合には、加熱に際して可逆性感熱記録媒体の感
熱記録層の厚さ方向に温度勾配が生じ、均一な温度に加
熱され難いため、その透明化温度TW を十分広くとる必
要がでてくる。ところが、従来の可逆性感熱記録媒体
は、その透明化温度幅がかなり狭く、画像消去に対して
サーマルヘッドなどを加熱媒体として用いることが困難
であった。したがって、本発明の目的は、上記の従来の
技術における問題点を解決し、透明化温度幅TW を広げ
た、すなわち温度制御の容易な可逆性感熱記録媒体を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の可逆性感熱記録
媒体は、支持体上に、有機高分子樹脂中に有機低分子物
質を分散させてなり、透明度が温度によって可逆的に変
化し得る感熱記録層を有するものであって、有機低分子
物質として、融点50〜100℃を示す長鎖アルキル基
を含む化合物の少なくとも1種と、融点110℃以上の
飽和脂肪族ビスアミドの少なくとも1種を98:2〜8
0:20の割合で用いたことを特徴とするものである。
【0006】以下、本発明の感熱記録媒体の構成につい
て説明する。支持体としては、合成樹脂フィルムまたは
紙の表面または裏面に着色被覆層を設けたもの、着色顔
料を混練した合成樹脂フィルム等が使用でき、例えばカ
ーボンブラックを混練した黒色フィルムが使用できる。
さらに、透明な有機高分子樹脂フィルム、例えば、ポリ
塩化ビニル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリア
セテート、ポリイミド等のフィルム、或いは、それらに
金属層からなる反射層を設けたものが使用される。
【0007】感熱記録層に用いる有機高分子樹脂として
は、透明性がよく、機械的強度に優れ、成膜性のよいも
のが好ましい。例えば、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニル
アルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイ
ン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレート共重合体、ポ
リ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合
体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリ
エステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、シリコ
ーン樹脂等があげられる。
【0008】本発明において、感熱記録層における有機
低分子物質の一つとして用いる長鎖アルキル基含有化合
物とは、一般的にワックス、或いはロウと呼ばれ、室温
においては固体状である物質を指し、C14〜C50程度の
長鎖アルキル基を含む化合物であって、融点が50〜1
00℃であれば、如何なるものでも使用することができ
るが、好ましくは、高級脂肪酸と高級アルコールからな
るエステル、高級脂肪族アミド、或いは高級脂肪族ケト
ンが好ましい。具体的には、エステルとしては、例え
ば、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸ベヘニル、
ベヘニン酸ベヘニル、モンタン酸ベヘニル、ステアリン
酸C30アルコール、ベヘニン酸C30アルコール、ステア
リン酸C50アルコール、ベヘニン酸C50アルコールエス
テル、エイコサンジ酸ステアリルアルコールジエステル
等;アミドとしては、例えば、パルミチン酸アミド、ス
テアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、オレイン酸アミ
ド、N−ステアリルステアリン酸アミド、N−オレイル
パルミチン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミド、
N−ステアリルオレイン酸アミド等;ケトンとしては、
例えば、ジステアリルケトン、ジベヘニルケトン等があ
げられるが、これらに限られるものではない。これらの
長鎖アルキル基含有化合物は、1種使用してもよいが、
2種以上を使用することもできる。長鎖アルキル基含有
化合物の融点が50℃より低いと、室温の変動により記
録画像の保存安定性が損なわれ、かつ、記録そのものも
コントラストが得られないと言う問題が生じ、一方10
0℃より高くなると、印字消去を繰り返す場合、高温を
要するので、ポリマーの熱劣化等に起因する可逆画像の
耐久性に問題を生じる。
【0009】また、有機低分子物質の他の一つとして用
いられる飽和脂肪族ビスアミドは、融点110℃以上、
好ましくは110〜150℃の範囲のものであって、長
鎖飽和脂肪酸とアルキレンジアミンとの酸アミド、ある
いは、飽和脂肪族ジカルボン酸と飽和脂肪族アミンとの
酸アミドである。具体的には、例えば、 エチレンビスステアリン酸アミド m.p.143℃ (C1735CONH)2 (CH2 2 エチレンビスベヘン酸アミド m.p.141℃ (C2143CONH)2 (CH2 2 ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド m.p.146℃ (C1735CONH)2 (CH2 6 ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド m.p.143℃ (C2143CONH)2 (CH2 6 N,N−ジステアリルアジピン酸アミド m.p.144℃ (C1837NHCO)2 (CH2 4 N,N−ジステアリルエイコサンジ酸アミド m.p.128℃ (C1837NHCO)2 (CH2 18 ヘキサメチレンジアミンモンタン酸ビスアミド m.p.116℃ (C2755CONH)2 (CH2 6 N,N−ジステアリルセバシン酸アミド m.p.138℃ (C1837NHCO)2 (CH2 8 N,N−ジラウリルデカンジ酸アミド m.p.138℃ (C1225NHCO)2 (CH2 10 N,N−ジラウリルエイコサンジ酸アミド m.p.130℃ (C1225NHCO)2 (CH2 18 等をあげることができるが、これらに限定されるもので
はない。これらの飽和脂肪族ビスアミドは、1種使用し
てもよいが、2種以上用いてもよい。この場合、飽和脂
肪族ビスアミドの融点が110℃よりも低いと、実質的
な透明化温度幅の拡大が得られないと言う問題が生じ
る。
【0010】本発明において、上記長鎖アルキル基含有
化合物と脂肪族ビスアミドとの配合割合は、重量比で9
8:2〜80:20の範囲であることが必要である。脂
肪族ビスアミドの有機低分子物質に占める割合が2重量
%よりも低くなると、透明化温度幅の拡大に対して効果
が得られず、一方、20重量%よりも高くなると、良好
なコントラストが得られなくなる。また、本発明におい
て、有機高分子樹脂中に分散させる有機低分子物質の配
合量は、有機高分子樹脂100重量部に対して、長鎖ア
ルキル基含有化合物と飽和脂肪族ビスアミド合わせて5
〜100重量部の範囲であることが好ましく、特に10
〜50重量部の範囲にあることが好ましい。有機低分子
物質の量が5重量部未満の場合、感熱記録層の不透明
(白濁)化が十分でなく、良好なコントラストを得るこ
とができず、逆に100重量部より多くなると感熱記録
層の成膜性が悪化する。
【0011】本発明における感熱記録層は、有機高分子
樹脂及び長鎖アルキル基を含む化合物と飽和脂肪族ビス
アミドを溶液にしたもの、或いは、有機高分子樹脂の溶
液中に長鎖アルキル基を含む化合物と飽和脂肪族ビスア
ミドを分散したもの、或いは長鎖アルキル基を含む化合
物と飽和脂肪族ビスアミドを溶融混合したものを、有機
高分子樹脂中に分散したものを支持体の上に塗布または
印刷し、成膜することにより設けることができる。形成
される感熱記録層において、有機低分子物質は、前記有
機高分子樹脂中に、粒子状に分散された状態で存在し、
その粒径はおよそ0.5〜2μmの範囲に分布する。
【0012】感熱記録層の厚さは、1〜20μmの範囲
にあるものが好ましく、3〜10μmの範囲にあるもの
がより好ましい。厚さが1μmよりも薄いと、感熱記録
層の不透明(白濁)化が充分ではなく、また、20μm
より厚いと、サーマルヘッド等による印字記録時、或い
は消去時において熱伝導性が悪くなり、感熱記録層の熱
に対する感度が悪くなる。
【0013】本発明の感熱記録媒体においては、必要に
応じて、以下に述べる層を設けることができる。例え
ば、サーマルヘッドを用いて画像の記録、消去を行う場
合、感熱記録層の耐熱性を向上させるとともに、サーマ
ルヘッドとのマッチング性を保つために、感熱記録層の
上に、熱可塑性或いは熱硬化性樹脂、例えば、ポリメタ
クリレート樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、アル
キッド樹脂等、光硬化性または電子線硬化性のウレタン
−アクリレート樹脂等の樹脂を主成分とした耐熱性の保
護層を設けてもよい。また、感熱記録層と保護層の間
に、感熱記録層中の有機低分子物質の他の層への移行を
防止するため、或いは感熱記録層と保護層の接着性を高
めるための中間層を設けてもよい。
【0014】さらにまた、支持体の感熱記録層とは反対
側の面上に或いは支持体と感熱記録層の間に、磁気記録
層を設けることもできる。磁気記録層を支持体の感熱記
録層とは反対側の面上に設けた場合には、磁気記録層の
摩耗を防止するために、磁気記録層の表面に熱可塑性樹
脂または熱硬化性樹脂、例えば、ポリメタクリレート樹
脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、アルキッド樹脂
等、光硬化性または電子線硬化性のウレタン−アクリレ
ート樹脂、エポキシ−アクリレート樹脂を主成分とした
耐熱性の保護層を設けてもよい。
【0015】
【作用】本発明の可逆性感熱記録媒体における透明状態
と白濁状態の違いは、感熱記録層中に微粒子状に分散さ
れた有機低分子物質の結晶状態の違いによるものと考え
られる。すなわち、透明化状態については、次のように
説明することができる。該可逆性感熱記録媒体の感熱記
録層を透明化温度T1 〜T2 に加熱する。このとき、感
熱記録層中に分散された有機低分子物質は融解するが、
完全には融解されずに残留した状態になっている。次
に、冷却すると、冷却過程においてこの未融解の有機低
分子物質が核となって大きな結晶が成長する。冷却後の
感熱記録層中に分散された有機低分子物質は、大きな結
晶になっているために、光が入射した際、その界面にお
ける光の散乱の度合が少なく、したがって感熱記録層が
透明状態としてとらえられる。不透明(白濁)状態につ
いては、次のように説明することができる。上記感熱記
録層を温度TW 以上に加熱する。このとき、感熱記録層
中に分散された有機低分子物質は完全に融解した状態に
になる、次いで冷却すると、冷却過程において結晶成長
の核となるものがないため、有機低分子物質の結晶は大
きく成長できず、冷却後細かな微結晶の集合体となる。
したがって、この感熱記録層に入射した光は、微結晶の
界面で散乱され、不透明(白濁)状態としてとらえられ
る。本発明における可逆性感熱記録材料は、上記のよう
な可逆的な透明度の変化を利用し、画像の記録、消去を
行うものであり、本発明によるとその透明化温度幅を拡
大することができるものである。
【0016】本発明における感熱記録層には、有機低分
子物質として、融点50〜100℃の長鎖アルキル基含
有化合物と共に、それよりも高い融点である120℃以
上の融点を有する飽和脂肪族ビスアミドを使用するか
ら、透明化のために加熱した際に、長鎖アルキル基含有
化合物が融解する温度以上になっても、飽和脂肪族ビス
アミドは融解されずに感熱記録層中に残留しており、こ
の残留した飽和脂肪族ビスアミド微粒子は、冷却過程に
おいて結晶の核となる。したがって、透明化温度の上限
T2 が高温側にシフトした状態になる。その結果、本発
明の可逆的感熱記録媒体は、透明化温度幅が広くなった
ものである。
【0017】
【実施例】以下に本発明を実施例によって説明する。な
お、「部」は重量割合を意味する。 実施例1 188μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルム
の片面に、アルミニウムの蒸着を施したものを支持体と
して、下記の感熱記録層用の塗料を支持体のアルミニウ
ム蒸着面の反対側にワイヤーバーを用いて塗布し、乾燥
した後、厚さ10μmの感熱記録層を形成し、本発明の
可逆性感熱記録媒体を作成した。該記録媒体は、130
℃のオーブン中で十分加熱し、完全に全面白濁化させ
た。しかるのち、東洋精機社の熱傾斜試験機を用いて、
圧力400g/m2 で、1秒間ヒートブロックを該記録
媒体に押し付け、発色、消色試験を行った。その際、所
定の温度に設定されたヒートブロックを該記録媒体に押
し付け、室温まで放冷した後、透明になった部分の温度
範囲を透明化温度幅として測定した。 モンタン酸ベヘニル 95部 エチレンビスベヘン酸アミド 5部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 300部 テトラヒドロフラン 1600部
【0018】実施例2 エチレンビスベヘン酸アミドの代わりに、N,N′−ジ
ステアリルドデカンジ酸アミドを用いた外は、実施例1
と同じ方法で可逆性感熱記録層を形成して本発明の可逆
姓感熱記録媒体を作成し、透明化温度幅を測定した。 実施例3 モンタン酸ベヘニルの代わりに、N−ステアリルオレイ
ン酸アミドを用いた外は、実施例1と同じ方法で可逆性
感熱記録層を形成して本発明の可逆姓感熱記録媒体を作
成し、透明化温度幅を測定した。 実施例4 モンタン酸ベヘニルの代わりに、ジステアリルケトンを
用いた外は、実施例1と同じ方法で可逆性感熱記録層を
形成して本発明の可逆姓感熱記録媒体を作成し、透明化
温度幅を測定した。
【0019】比較例1 エチレンビスベヘン酸アミドを除き、ベヘン酸を100
部とした以外は、実施例1と同じ方法で感熱記録層を形
成し、透明化温度幅を測定した。 比較例2 エチレンビスベヘン酸アミドおよびモンタン酸ベヘニル
を除き、N−ステアリルオレイン酸アミドを100部と
した以外は、実施例1と同じ方法で感熱記録層を形成
し、透明化温度幅を測定した。 比較例3 エチレンビスベヘン酸アミドおよびモンタン酸ベヘニル
を除き、ジステアリルケトンを100部とした以外は、
実施例1と同じ方法で感熱記録層を形成し、透明化温度
幅を測定した。
【0020】以上の方法で測定した透明化温度幅を表1
に示す。
【表1】 表1の測定結果によれば、飽和脂肪族ビスアミドを添加
した実施例のものは、それを添加していない比較例のも
のと比べると、透明化温度幅が著しく広くなっており、
その効果が確認できた。
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明による可逆的感熱
記録媒体において、その感熱記録層の有機低分子物質と
して、長鎖アルキル基含有化合物と飽和脂肪族ビスアミ
ドを重量比98:2〜80:20の割合で用いることに
より、該記録媒体の透明化温度幅を広げることができ、
その結果サーマルヘッド等の微小な熱容量の加熱媒体を
用いた場合における画像の消去が容易な可逆的感熱記録
媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】可逆的感熱記録媒体における温度と透明率との
関係を示す状態図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】また、有機低分子物質の他の一つとして用
いられる飽和脂肪族ビスアミドは、融点110℃以上、
好ましくは110〜150℃の範囲のものであって、長
鎖飽和脂肪酸とアルキレンジアミンとの酸アミド、ある
いは、飽和脂肪族ジカルボン酸と飽和脂肪族アミンとの
酸アミドである。具体的には、例えば、 エチレンビスステアリン酸アミド m.p.143℃ (C1735CONH)2 (CH2 2 エチレンビスベヘン酸アミド m.p.141℃ (C2143CONH)2 (CH2 2 ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド m.p.146℃ (C1735CONH)2 (CH2 6 ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド m.p.143℃ (C2143CONH)2 (CH2 6 ヘキサメチレンビスモンタン酸アミド m.p.116℃ (C2755CONH)2 (CH2 6 N,N′−ジステアリルドデカンジ酸アミド m.p.130℃ (C1837NHCO)2 (CH2 10 N,N′−ジステアリルアジピン酸アミド m.p.144℃ (C1837NHCO)2 (CH2 4 N,N′−ジステアリルエイコサンジ酸アミド m.p.128℃ (C1837NHCO)2 (CH2 18 N,N′−ジステアリルセバシン酸アミド m.p.138℃ (C1837NHCO)2 (CH2 8 N,N′−ジラウリルドデカンジ酸アミド m.p.138℃ (C1225NHCO)2 (CH2 10 N,N′−ジラウリルエイコサンジ酸アミド m.p.130℃ (C1225NHCO)2 (CH2 18 等をあげることができるが、これらに限定されるもので
はない。これらの飽和脂肪族ビスアミドは、1種使用し
てもよいが、2種以上用いてもよい。この場合、飽和脂
肪族ビスアミドの融点が110℃よりも低いと、実質的
な透明化温度幅の拡大が得られないと言う問題が生じ
る。
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】特開昭55−154198号および同
−257883号公報等には、加熱した際の到達温度
の違いにより、冷却後の透明度が可逆的に変化し、それ
によって画像を記録、消去することができる可逆性感熱
記録媒体が提案されている。これらの可逆性感熱記録媒
体は、感熱記録層として、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体のような有機高分子樹脂中に、高級脂肪酸のような
有機低分子物質を微粒子状に分散したものが、支持体上
に設けられた層構成を有している。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、有機高分子樹脂中に有機低
    分子物質を分散させてなり、透明度が温度によって可逆
    的に変化し得る感熱記録層を設けてなる可逆性感熱記録
    媒体において、該有機低分子物質として、融点50〜1
    00℃の長鎖アルキル基含有化合物の少なくとも1種
    と、融点110℃以上の飽和脂肪族ビスアミドの少なく
    とも1種を98:2〜80:20の割合で用いたことを
    特徴とする可逆性感熱記録媒体。
  2. 【請求項2】 長鎖アルキル基含有化合物として、高級
    脂肪酸と高級アルコールからなるエステルを用いたこと
    を特徴とする請求項1記載の可逆性感熱記録媒体。
  3. 【請求項3】 長鎖アルキル基含有化合物として、高級
    脂肪族アミドを用いたことを特徴とする請求項1記載の
    可逆性感熱記録媒体。
  4. 【請求項4】 長鎖アルキル基含有化合物として、高級
    脂肪族ケトンを用いたことを特徴とする請求項1記載の
    可逆性感熱記録媒体。
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US6794334B2 (en) 2000-06-13 2004-09-21 Ricoh Company, Ltd. Thermo reversible recording medium, member having information memorizing part, thermo reversible recording label, method of and apparatus for image processing

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JPH021363A (ja) * 1988-01-27 1990-01-05 Ricoh Co Ltd 可逆性感熱記録材料

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