JPH05293271A - 被縫製物にフラップを縫付けるための方法およびそのための自動ミシン - Google Patents

被縫製物にフラップを縫付けるための方法およびそのための自動ミシン

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JPH05293271A
JPH05293271A JP4189597A JP18959792A JPH05293271A JP H05293271 A JPH05293271 A JP H05293271A JP 4189597 A JP4189597 A JP 4189597A JP 18959792 A JP18959792 A JP 18959792A JP H05293271 A JPH05293271 A JP H05293271A
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sewing machine
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automatic sewing
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ハンス・ショル
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フラップを被縫製物に縫い付けるための自動
ミシンを提供すること。 【構成】 被縫製物21にフラップ23を縫い付けるた
めにフラップ23とポケット裁断片22とをこれらが互
いに重なり合わない所定の間隔で位置決めする。被縫製
物21,ポケット裁断片22およびフラップ23を互い
にずれないように縫製位置に位置決めする。縫製位置で
ポケット裁断片22と被縫製物21をステッチで縫い合
わせる。引続きフラップ23を第一の位置から第二の位
置へと送り、この位置でポケット裁断片22を部分的に
覆うようにし、その後このフラップ23を被縫製物21
と固定縫いにより縫い合わせる。このためのミシン2は
載せ台16、ポケット−締付け板58、フラップ−締付
け板63,63′、被縫製物保持体40,案内装置2
0,電動モータ30,36およびフラップ−締付け板6
3,63′の傍らにフラップ23を保持するための装置
を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特許請求の範囲の請求
項1の上位概念に記載の被縫製物にフラップを縫付ける
ための方法およびこの方法を実施するための自動ミシン
に関する。
【0002】
【従来の技術】ドイツ連邦共和国特許第26 56 7
20号公報(米国特許第4,281,606号に相当)
から、フラップ等を装填位置から待機位置に存在してい
る被縫製物上に載置するための装置を備えたミシンは公
知である。このミシンにあっては、被縫製物クランプ装
置もしくは被縫製物保持装置にフラップ−締付け体が設
けられている。更に傾斜した板が設けられており、この
板上にフラップがその縁部領域が被縫製物保持装置方向
にこの板から突出するように設けられている。更に締付
け金具が設けられており、この締付け金具によりフラッ
プの突出している縁部が把持される。次いでこの締付け
金具はフラップと共に被縫製物保持装置に所属している
締付けレバーとこの被縫製物保持装置の上側との間を引
通され、被縫製物上に置かれる。この装置において適用
される方法は極めて時間を要する。その上装置に要する
構造上の経費が著しい。フラップを位置正確に被縫製物
上に載置すると言う作業に限界がある。
【0003】ドイツ連邦共和国在のパフ社のパフ−情報
誌『PFAFF 310−01Special Ser
viece』(印刷物NO.296−12−1581
5)から、被縫製物上に先ずポケットを相応するステッ
チで固定するたとが知られている。引続きフラップを載
置し、縫い付ける。この方法は時間を要する。何故なら
被縫製物へのポケットの縫付けとこの被縫製物に対する
フラップの整向、およびフラップの縫い付けは互いに無
関係な作業工程で行われるからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の根底をなす課
題は、フラップの整向と縫い付けとを僅かな時間の浪費
と僅かな装置に要する経費で行い得る、被縫製物へのフ
ラップの縫い付ける方法およびこの縫い付けを実施する
ための自動ミシンを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題は本発明によ
り、特許請求の範囲の請求項1の特徴部に記載した作業
工程によって解決される。
【0006】本発明による構成により、フラップは−た
とえポケットに対して間隔を以て配されていても−同じ
一つの作業工程でポケットに対して整向され、その際ポ
ケット裁断片とフラップも被縫製物に対して整向され
る。この際、個々の部分相互の整向の工程の順序は自由
である。被縫製物−この場合この被縫製物がズボン部分
でも或いはシャツ部分であっても−へのポケット裁断片
の縫い付け後フラップをほんの僅かな所定の区間だけ移
動させる必要があるに過ぎず、フラップはそれだけで既
に縫い付けられているポケット裁断片と被縫製物に対し
てその正確な位置に位置し、従って−被縫製物をミシン
の縫製領域から遠ざけることなく−フラップのみを送
り、次いで縫い付ければよい。
【0007】上記の方法を実施するための自動ミシンの
特徴は特許請求の範囲の請求項2に記載した。ポケット
裁断片の被縫製物に対する従来行われて来た位置決めお
よびその後のこれらの部分の縫い付けに比してただフラ
ップを付加的に装填するだけで済む。この自動ミシンは
極めて自在性に富んでいる。何故なら、ポケット裁断片
を従来の方法によって縫い付けるのにも、この自動ミシ
ンを使用することができるからである。フラップを被縫
製物に固定する止め縫いは容易に変更可能である。
【0008】以下に添付した図面に図示した実施例につ
き本発明を詳しく説明する。
【0009】
【実施例】図1および図2に示した自動ミシンは機台1
を備えており、この機台上にミシン2が固定されてい
る。このミシンは通常のように基板3、スタンド4およ
び上アーム5とから成る。ミシン2のアーム5内には通
常の様式でアーム軸6が支承されており、このアーム軸
は電気的なミシン駆動モータ7により駆動される。この
アーム軸6から、針9を備えた針棒8のための駆動力と
基板3内に存在しているルーパー10のための駆動力が
通常の様式で導出される。糸13は糸レバー11と糸緊
張部12とを経て針9に導かれ、針9が針孔14を経て
基板3内に侵入した際ルーパー10により捕捉され、図
示していない下糸と結合されて本縫いステッチに形成さ
れる。
【0010】機台1においてこの機台の上側15の上方
には被縫製物載せ台16が設けられており、この載せ台
の上側は縫製面17を画定している。この載せ台16は
−少なくとも部分的に−支持板18に支持されており、
この支持板は支持体19を介して機台1上に保持されて
いる。この載せ台16はミシン2の基板3上に支持され
ており、針9を備えた針棒8のZ−方向としての運動軌
跡内で針がルーパー10への侵入するのを可能にする針
孔14を備えている。
【0011】載せ台16の上方において互いに縫い合わ
される被縫製物21,22,23のための案内装置20
が設けられている。この案内装置は−作業側24方向か
ら見て−ミシン2の後方に設けられている。この案内装
置は上基板25を備えている。この基板は機台1の作業
側24とは反対側の後方領域26において−作業側24
方向から見て−載せ台16の後方で垂直な支持壁部27
を介して機台1に支持されている。この基板25の下側
において互いに平行にx−方向で指向している案内ロッ
ド28が設けられており、この案内ロッド上にx−スラ
イダ29が摺動可能に支承されている。このx−スライ
ダ29は電動モータ30−歯車伝動モータであってもよ
い−によりベルト駆動部31−このベルト駆動部の歯付
ベルト32は固定装置33を介してx−スライダ29と
結合されている−により駆動される。
【0012】x−スライダ29の下側には、他の対の−
y−方向で、即ちx−方向に対して垂直方向に−互いに
平行に指向している案内ロッド34が設けられている。
この案内ロッド上には他のスライダ、y−スライダ35
がy−方向で摺動可能に設けられている。即ち、両スラ
イダ29,35はそれぞれの案内ロッド28,34に沿
って案内されている。y−スライダ35の駆動は後方の
領域26でx−スライダ29に設けられている−場合に
よって同様に歯車伝動モータであってもよい−電動モー
タ36によりベルト駆動部37により行われる。このベ
ルト駆動部37の歯付ベルト38は固定装置39により
y−スライダ35の下側に固定されている。x−方向と
y−方向は互いに垂直方向で、そしてz−方向に対して
垂直方向で指向している。即ち、x−方向、y−方向お
よびz−方向はデカルト座標を形成している。x−方向
とy−方向は縫製作業面17に対して平行に指向してい
る。x−方向はミシン2の主長手方向に対して平行に、
即ちアーム軸6に対して平行に指向している。
【0013】y−スライダ35の下側において、被縫製
物保持体40はy−方向に対して平行に指向している旋
回軸41を中心にして旋回可能に支承されている。これ
に対して被縫製物保持体40はアングルレバー42の端
部に固定されており、このアングルレバーの他端部は旋
回軸41に支承されている。アングルレバー42は二重
に、しかも一方では被縫製物保持体40から離間するよ
うにy−方向で後方の領域26方向に、そして他方では
載せ台16から上方へとz−方向でy−スライダ35の
下側方向で、湾曲されている。旋回軸41と被縫製物保
持体40の間には持上げ兼押圧駆動機構43が設けられ
ており、この駆動機構は一方ではアングルレバー42
に、他方ではy−スライダ35に取付いている。この駆
動機構は通常の様式で空圧で作動されるピストン−シリ
ンダ−駆動機構として構成されているリニア駆動機構で
ある。上記したことから明白であるように、全案内装置
20は所属している構造要素と共に載せ台16上に、即
ちミシン2の極めて近くに設けられている。
【0014】ミシン2と案内装置20の手前には準備ス
テーション44が設けられており、この準備ステーショ
ンにおいて、−例えばシャツの前見頃である−第一の被
縫製物21と−ボケット裁断片である−第二の被縫製物
22が縫製に必要な相互の位置にもたらされる。ポケッ
ト裁断片はこの準備ステーション44内で折畳み装置4
5により折畳まれる。この折畳み装置45はカバーのよ
うな担持体46を備えており、この担持体は載せ台16
の上方に設けられており、これから機台1の後方領域2
6方向に突出している。この担持体46はその後方端面
方向に、下方へと突出しているレバーアーム47を備え
てい。担持体46はそのレバーアーム47への移行領域
内において旋回軸48を中心にして旋回可能に支承され
ており、この旋回軸はx−方向に対して平行に延在して
おり、位置不動の支承アーム49に支持されている。載
せ台16から自由に突出している担持体46内におい
て、第二の被縫製物(ポケット裁断片)22を折畳むの
に必要な、ここでは部分的にのみ示した折畳み部材が設
けられており、この折畳み部材によりポケット裁断片2
2は下方の第一の被縫製物21上に折畳まれ位置正確に
位置決めされる。このような折畳み装置は広く知られて
おり、かつ実際に使用されているので、ここでは詳しい
説明は省略した。一例としてドイツ連邦共和国特許第3
7 09 264号公報(米国特許公報第4,813,
362号)、ドイツ連邦共和国特許第37 09 21
0号公報(米国特許公報第4,793,272号)およ
びドイツ連邦共和国特許第37 09 251号公報
(米国特許公報第4,785,749号)を参照された
い。
【0015】準備ステーション44において担持体46
と載せ台16間の空域内に薄い板から成る折畳みナイフ
50が設けられている。この折畳みナイフはスライド5
1によりほぼy−方向で摺動可能に支承されており、同
時にほぼz−方向で載せ台16に対して相対的に旋回可
能である。この折畳みナイフ50は通常の様式で折畳ま
れる第二の被縫製物22の形状に相応した輪郭を有して
いる。即ち、この形状はこの実施例の場合、第一の被縫
製物21上に縫付けられるポケットに相応している。折
畳みナイフ50は極めて薄く、例えばばね鋼から造られ
ている。この折畳みナイフは当接条片52と弾性的な締
付け体53とを備えており、これらの下側を第二の被縫
製物22、即ちポケット裁断片が送られ、従ってこの被
縫製物は折畳みナイフ50上に位置決めされる。自動ミ
シンが上記した様式のものである場合、その詳細な構造
はドイツ連邦共和国特許第37 24 002号公報
(米国特許公報第4,809,627号)から公知であ
り、従ってここに詳しく述べなかったその構造はこれら
の公報を参照されたい。
【0016】折畳みナイフ50はさら頭ボルト54によ
り担持板55に固定されている。この担持板も自体スラ
イド51にねじ止めされている。担持板55は第三の被
縫製物−ここではフラップ、即ちポケットの上方部分に
縫付けられるポケットフラップである−のための載せ板
として使用される。この担持板55は当接条片56を備
えており、この当接条片に対して第三の被縫製物23が
当接される。この場合同様に弾性的な締付け体57が設
けられており、この締付け体により第三の被縫製物(フ
ラップ)が担持板55上に位置決めされて保持される。
【0017】図4から認められるように、担持板55、
特にその第三の被縫製物23の当接部として働く上側は
当接条片52の上方および折畳みナイフ50に所属して
いる締付け体53の上方に存在している。
【0018】被縫製物保持体40は例えばほぼU−字形
のスリット59を備えているポケット締付け板58を備
えている。上記のスリットの経過は第二の被縫製物(ポ
ケット裁断片)22を第一の被縫製物(シャッツ前見
頃)21上に縫付け固定するステッチ60の経過に相当
する。更に、このポケット締付け板58は締付け体53
と当接条片52に適合している切欠き部61を備えてい
る。従って締付け体53と当接条片52は−図5から認
められるように−ポケット締付け板58と折畳みナイフ
50とが重なり合った際−切欠き部61内に突出する。
ポケット締付け板58はアーム保持板62によりアング
ルレバー42に固定されている。
【0019】更に、フラップ−締付け板63が設けられ
ている。このフラップ−締付け板は案内ボルト64を備
えており、この案内ボルトは適当な支承部65内でアン
グルレバー42に沿って、特に載せ台16に対して垂直
方向で、即ちz−方向で、摺動可能に案内されている。
アングルレバー42には更にフラップ−締付け板63の
ためのリニア駆動機構として形成された駆動機構66が
設けられている。この駆動機構はアングルレバー42に
固定されていてかつ圧縮空気により作動されるシリンダ
67から成る。このシリンダ内にはピストン68が摺動
可能に設けられており、このピストンのピストンロッド
69は両側でシリンダ67から導出されており、その下
方の端部においてフラップ−締付け板63と結合されて
いる。ピストン68の両側で圧縮空気接続口70,71
がシリンダ67に開口しており、従って圧縮空気の負荷
に応じてフラップ−締付け板63は−図7において左側
に示した−上方位置或いは−図7において右側に示した
−フラップ−締付け板が載せ台16の直ぐ上方に位置す
る下方位置へと移動させられる。
【0020】フラップ−締付け板63は吸付け板として
形成されている。即ち、このフラップ−締付け板63は
大体その全面にわたって延在している吸気室72を備え
ており、この吸気室は部分排気接続口73に接続されて
おり、その際ピストンロッド69は部分排気管路74と
して働く。載せ台16に面している下側において、フラ
ップ−締付け板63は吸気室72に開口している多数の
開口75を備えている。図5から認められるように、フ
ラップ−締付け板63は同様に締付け体57を備えた当
接条片56のための切欠き部76を備えている。
【0021】フラップ−締付け板63は異なる圧力で、
即ち異なる力で下方へと押圧される。この目的のため、
シリンダ67はその圧力接続口70を介して低い予圧力
或いは高い主圧力で負荷される。図8から、ここに図示
しなかった圧縮空気源から圧縮空気−供給導管77を経
て圧縮空気が(高い)主圧力のための第一の圧力調節器
78に供給されることが認められる。上記の第一の圧力
調節器78から圧縮空気は主圧力のための、圧縮空気接
続口70の手前に接続されている第一の弁79に供給さ
れる。第一の圧力調節器78から圧縮空気は更に(低
い)予圧力のための第二の圧力調節器80に供給され、
ここから圧縮空気は相応する低い圧力で第二の弁81に
供給され、この弁を経て予圧力は同様に圧縮空気接続口
70に供給される。第一の弁79と第二の弁81と圧縮
空気接続口70間には二重−逆止め弁82が設けられて
いる。
【0022】第一の圧力調節器78の後方に第三の弁8
3が設けられており、この弁は圧縮空気接続口71を備
えており、この圧縮空気接続口を介してフラップ−締付
け板63の持上げ運動が行われる。弁79,81,83
は電磁弁として形成されている。圧力調節器78と80
は調節可能である。
【0023】以下に本発明による装置の作動態様を説明
する。第一の被縫製物21、即ちシャッツ前見頃、は折
畳み装置45の下方で載せ台16上に載置され、この際
折畳みナイフ50は担持体46から出た位置で第一の被
縫製物21の上方に存在している。次いで第二の被縫製
物22、即ちポケット裁断片、が折畳みナイフ50上に
載置され、当接条片52の方向に送られ、そこで位置決
めされ、同時に締付け体53で保持される。同様な方法
で第三の被縫製物23、即ちフラップ、が担持板55上
に載置され、当接条片56の方向に送られ、これにより
この第三の被縫製物は同時に締付け体57で保持され
る。次いで第二の被縫製物22、即ちポケット裁断片、
が図示していない折曲げ装置により折曲げられる。即
ち、被縫製物の縁部84は折畳みナイフ50に沿って下
側に折返される。引続き、折畳みナイフ50は図示して
いない折曲げ装置と共に載せ台上に存在している第一の
被縫製物21上に降下される。折曲げ装置は折畳みナイ
フ50から開放され、全体が上方へと旋回され、後方へ
と担持体46内に移動される。この作業経過は−担持板
55に第三の被縫製物23を挿着することは別として−
ドイツ連邦共和国特許第37 09 264号公報(米
国特許公報第4,813,362号)、ドイツ連邦共和
国特許第37 09 210号公報(米国特許公報第
4,793,272号)およびドイツ連邦共和国特許第
37 09251号公報(米国特許公報第4,785,
749号)から公知であり、これらを参照されたい。
【0024】被縫製物保持体40はモータ30,36を
制御駆動させることにより上記した−図1の左側に図示
した−引取り位置85の上方の位置に移動される。持上
げ兼押圧駆動機構43を適当に作動させることにより、
この被縫製物保持体40は載せ台16、折畳みナイフ5
0および担持板55の方向に、しかも、図6から認めら
れる位置に、即ちポケット−締付け板58が折畳まれた
第二の被縫製物22に対する所望の位置を、そしてフラ
ップ−締付け板63がその第三の被縫製物の上方の所望
の位置に達するまで移動される。この場合、フラップ−
締付け板63はその上方の位置、即ちピストン68が第
三の弁83により圧縮空気が負荷される位置に存在して
いる。被縫製物保持体40が据えるられた後、ピストン
68が圧縮空気接続口70と第二の弁81とを介して例
えば3バールの予圧力が負荷され、これによりフラップ
−締付け板63は容易に第三の被縫製物23に対して押
圧される。同時に吸気室72が部分排気接続口73を介
して部分真空の状態に置かれ、これにより第三の被縫製
物23はフラップ−締付け板63方向に吸いつけられ、
これによりそこに保持される。折返された第二の被縫製
物22はポケット−締付け板58により第一の被縫製物
21に対して、そしてこれらは共に載せ台16に対して
押圧される。次いで、折畳みナイフ50は担持板55と
共にy−方向で被縫製物保持体40の下方で引出され、
その際第二の被縫製物22と第三の被縫製物23はそれ
らの上記した位置にとどまる。駆動機構66を第三の弁
63を介して制御することにより、フラップ−締付け板
63は第三の被縫製物(フラップ)と共に持上げられた
位置にもたらされる。
【0025】次いで三つの被縫製物21,22,23は
モータ30,36が駆動されることにより引取り位置8
5から図1に示した縫製位置86に移動される。この際
被縫製物保持体40のポケット−締付け板58は第二の
被縫製物22と第一の被縫製物21を互いにずれないよ
うに載せ台16上に押さえ、この載せ台上を送る。次
に、通常の方法でステッチ60が形成され、このステッ
チにより第二の被縫製物22と第一の被縫製物21とが
縫合わされる。
【0026】少なくとも縫製工程の間、即ち通常のよう
に被縫製物21,22,23を引取り位置85から縫製
位置86へと引渡している間、フラップ−締付け板63
は、引渡しと縫製工程の間第一の被縫製物21と第三の
被縫製物23とがずれるのを回避するために、第一の被
縫製物21に対して押付けられている。
【0027】縫製工程が終了した後、第一の被縫製物2
1は保持装置87により載せ台16上に固定される。こ
の保持装置87は部分排気接続口88に接続されている
吸気室89を備えている。この吸気室は載せ台16内の
吸気開口90を介してこの載せ台の上表面と結合されて
いる。この吸気室89が部分排気されることにより、第
一の被縫製物21、従ってこれと縫合わされた被縫製物
22も固定された位置に保持される。その後、被縫製物
保持体40は持上げ兼押圧駆動機構43が作動されるこ
とにより持上げられ、これにより第三の被縫製物23が
第一の被縫製物21から持上げられる。その後、被縫製
物保持体40はy−スライダ35のモータ36が駆動さ
れることにより所定の寸法ylだけ負のy−方向に移動
され、これにより第三の被縫製物(フラップ)23は、
特に図9から認められるように、第一の被縫製物21と
第二の被縫製物22の上方の所望の位置に来る。次いで
被縫製物保持体40は再び第一の被縫製物21と第二の
被縫製物22の方向に降下され、駆動機構66が第一の
弁79を介して主圧力を負荷され、従ってフラップ−締
付け板63はフラップ(第三の被縫製物23)と両被縫
製物21,22上に、しかも図9と図10の右側から認
められる位置に、正確に合致して置かれる。次いで第三
の被縫製物23はフラップ固定縫付け91により第一の
被縫製物21のフラップに固定縫付けされる。
【0028】フラップ(第三の被縫製物23)に組立て
る以前に飾りボタン92を取付けることができる。フラ
ップを閉じるためこの−図3に示したような−このフラ
ップに心地条片93が取付けられている。もちろんこの
ような場合フラップ−締付け板63には飾りボタン92
に適合する切欠きが存在していなければならない。
【0029】自動的に行われる縫製工程の間、作業員に
より再び新しい被縫製物が、上記した方法により準備ス
テーション44内に挿着される。この被縫製物の縫製は
縫い終わった被縫製物21〜23が排出されて積み重ね
られ、被縫製物保持体40が引取り位置85に戻った後
開始される。
【0030】図11と図12による実施例は上記した実
施例と以下の点で、即ちフラップ−締付け板63′に吸
気保持装置が設けられておらず、その代わりに把持保持
装置94が設けられている点で異なる。この把持保持装
置94はフラップ−締付け板63′を貫通しいる把持ト
ング95を備えており、この把持トングはそれぞれ空圧
によって作動される駆動機構96により作動される。こ
れらの把持トング95は第三の被縫製物をフラップ−締
付け板63′に面しているその表面でこの被縫製物を歪
めることなく把持する。このような把持保持装置94は
市販されており、例えばドイツ連邦共和国特許第38
30 701号公報から知られている。この実施例によ
る構造の簡易化は以下の点、即ちフラップ−締付け板6
3′が対の板ばね97によりアーム保持板62′に固定
されていることによって達せられている。この際この板
ばね97は、フラップ−締付け板63′が駆動機構6
6′の除荷の後上方へと持上げられるように予緊張され
ている。即ち、駆動機構66′は単動様式で形成されて
いる。第三の弁83と所属している圧縮空気接続口71
は設けられていない。
【0031】全駆動機構の制御はプログラム化された制
御機構98で行われる。簡単な実施例の場合、準備ステ
ーション44を使用することなく作業を行うことが可能
である。例えば、方法工程を簡略化し、自動ミシンの構
造を簡略化した際第二の被縫製物(ポケット裁断片)2
2と第三の被縫製物(フラップ)23とを第一の被縫製
物(シャツの前見頃)21に手により位置決めし、次い
で直接被縫製物保持体40により引取らせることが可能
である。更に、準備ステーション44は設けられるが、
折畳み装置45は設けないことも可能である。即ち、こ
の場合第二の被縫製物(ポケット裁断片)22のための
ある様式の収容部のみを設ける必要がある。この収容部
は折畳みナイフ或いは閉じられた板として形成されてい
る必要がない。この場合この収容部は強制的に被縫製物
保持体40の下方から引出し可能であるうよに形成する
必要もない。
【0032】
【発明の効果】本発明による上記の構成により、被縫製
物、ポケット裁断片およびフラップがミシンの縫製領域
を通過しかつ互いに縫製されるのに要する時間が短縮さ
れ、従来この種のフラップの縫い付け作業の能率が向上
し、かつ別個の作業位置において行われて来たこれらの
作業工程を一つにまとめることが可能となる。同時に品
質の向上も達せられる。何故なら、フラップが縫い付け
られるポケット裁断片および被縫製物に対する正確に整
向された位置がずれてしまうような危険が回避されるか
らである。
【図面の簡単な説明】
【図1】一部分解して示した本発明による自動ミシンの
平面図である。
【図2】自動ミシンの図1の切断線II−IIに沿った
垂直部分断面図である。
【図3】折畳みナイフの平面図である。
【図4】図3の矢印IV方向で見た折畳みナイフの側面
図である。
【図5】下方に折畳みナイフを備えた被縫製物保持体の
平面図である。
【図6】下方に折畳みナイフを備えた被縫製物保持体の
図5の矢印VIの方向で見た正面図である。
【図7】被縫製物保持体の図5の切断線VII−VII
に沿った横断面図である。
【図8】フラップ−締付け板の駆動機構のための空圧回
路の図である。
【図9】ポケットが縫い付けられているシャツの前見頃
にフラップを位置決めする作業工程を示す図である。
【図10】図9の切断線X−Xに沿った断面図である。
【図11】被縫製物保持体の他の実施例の部分平面図で
ある。
【図12】被縫製物保持体の図11の矢印XII方向で
見た他の実施例の部分側面図である。
【符号の説明】
21 被縫製物(シャツ前見頃) 22 ポケット裁断片 23 フラップ 40 被縫製物保持体 42 アングルレバー 52 当接条片 53 締付け体 55 担持板 56 当接条片 57 締付け体 64 案内ボルト 65 支承部 66 リニア駆動機構 70,71 圧縮空気接続口 73 部分負圧接続口 76 切欠き部

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項01】 被縫製物にフラップを縫付けるための
    方法において、以下の作業工程、即ち a) フラップ(23)とポケット裁断片(22)とを
    これらが互いに重なり合わない所定の間隔で相互にかつ
    被縫製物(21)に対して位置決めし、その際フラップ
    (23)がポケット裁断片(22)と被縫製物(21)
    に対して第一の位置を占めるようにし、 b) 被縫製物(21)、ポケット裁断片(22)およ
    びフラップ(23)を互いにずれないようにして縫製位
    置(86)に送り、 c) 縫製位置(86)においてポケット裁断片(2
    2)と被縫製物(21)をステッチ(60)を形成して
    互いに結合し、 d) フラップ(23)を第一の位置から第二の位置へ
    と送り、この第二の位置においてフラップ(23)でポ
    ケット裁断片(22)を部分的に覆い、 e) フラップ(23)を被縫製物(21)と固定ステ
    ッチ(91)縫い合わせる、作業工程から成ることを特
    徴とする被縫製物にフラップを縫付けるための方法。
  2. 【請求項02】 被縫製物にフラップを縫付けるための
    自動ミシンにおいて、 a) ミシン(2) b) 被縫製物(21)のための載せ板(16) c) ポケット−締付け板(58)とフラップ−締付け
    板(63,63′)とを備えた被縫製物保持体(4
    0)、 d) 被縫製物保持体(40)を引渡し位置(85)か
    らミシン(2)に隣接している縫製位置(86)へと送
    るための案内装置(20)、 e) 被縫製物保持体(40)とミシン(2)間におい
    て相対運動を行わせるための装置(電動モータ30,3
    6)、および f) フラップ−締付け板(63,63′)の傍らにフ
    ラップ(23)を保持するための装置とを備えているこ
    とを特徴とする、被縫製物にフラップを縫付けるための
    自動ミシン。
  3. 【請求項03】 フラップ−締付け板(63)が吸気−
    保持装置を備えている請求項2に記載の自動ミシン。
  4. 【請求項04】 フラップ−締付け板(63′)が把持
    保持装置(94)を備えていることを特徴とする請求項
    2に記載の自動ミシン。
  5. 【請求項05】 フラップ−締付け板(63,63′)
    が被縫製物保持体(40)に対して相対的にかつ載せ板
    (16)に対してほぼ垂直方向に摺動可能に構成されて
    いることを特徴とする請求項2に記載の自動ミシン。
  6. 【請求項06】フラップ−締付け板(63,63′)が
    線状駆動機構(66,66′)を備えていることを特徴
    とする請求項5に記載の自動ミシン。
  7. 【請求項07】 フラップ−締付け板(63,63′)
    が載せ板(16)方向で異なる力で負荷可能であるよう
    に構成されていることを特徴とする請求項5に記載の自
    動ミシン。
  8. 【請求項08】 被縫製物(21)のための保持装置
    (87)が設けられていることを特徴とする請求項2に
    記載の自動ミシン。
  9. 【請求項09】 保持装置(87)が載せ板(16)に
    設けられている吸気保持装置として形成されていること
    を特徴とする請求項8に記載の自動ミシン。
  10. 【請求項10】 ポケット裁断片(22)のための収容
    部(折畳ナイフ50)とフラップ(23)のための載せ
    台(担持板55)とが設けられていることを特徴とする
    請求項2に記載の自動ミシン。
  11. 【請求項11】 収容部が収容板(折畳みナイフ50)
    として、載せ台が載せ板(担持板55)として形成され
    ていることを特徴とする請求項10に記載の自動ミシ
    ン。
  12. 【請求項12】 ポケット裁断片(22)のための収容
    部(折畳みナイフ50)とフラップ(23)のための載
    せ台(担持板55)とが一つの部分として形成されてい
    ることを特徴とする請求項10に記載の自動ミシン。
  13. 【請求項13】 ポケット裁断片(22)のための収容
    板が折畳みナイフ50として形成されており、この折畳
    みナイフ50とフラップ(23)のための載せ板(担持
    板55)が折畳み装置(45)の一部分として形成され
    ていることを特徴とする請求項11に記載の自動ミシ
    ン。
  14. 【請求項14】 フラップ(23)のための載せ板(担
    持板55)がポケット裁断片(22)のための収容部
    (折畳ナイフ50)の上方に設けられていることを特徴
    とする請求項10に記載の自動ミシン。
  15. 【請求項15】 フラップ−締付け板(63′)が予緊
    張されたばね(97)により載せ板(16)から離間す
    るように被縫製物保持体(40)に対して相対的に運動
    可能であるように構成されていることを特徴とする請求
    項2に記載の自動ミシン。
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