JPH0529312A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH0529312A
JPH0529312A JP18458391A JP18458391A JPH0529312A JP H0529312 A JPH0529312 A JP H0529312A JP 18458391 A JP18458391 A JP 18458391A JP 18458391 A JP18458391 A JP 18458391A JP H0529312 A JPH0529312 A JP H0529312A
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JP
Japan
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insulating film
film
semiconductor device
protective insulating
stress
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Application number
JP18458391A
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English (en)
Inventor
Akira Daihisa
晃 大久
Shigeru Harada
繁 原田
Masanori Obata
正則 小畑
Hiroshi Adachi
廣士 足達
Etsushi Adachi
悦志 足立
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 保護絶縁膜が発生する応力を小さくすること
を目的としている。 【構成】 配線14の保護絶縁膜19としてシリコンラ
ダー系樹脂膜17とプラズマCVD法により形成したシ
リコン窒化膜18で構成している。これにより、シリコ
ンラダー系樹脂膜17の有する引張性応力とプラズマC
VD法により形成したシリコン窒化膜18の有する圧縮
性応力が打ち消し合うように構成している。 【効果】 保護絶縁膜19から配線14に加わる応力を
軽減できるので、従来問題となっていた配線14のスト
レスマクグレーション不良や欠損の発生を防止し、信頼
性の高い半導体装置を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体装置に関し、
特に半導体装置における素子構成表面部を被覆する保護
絶縁膜の改良構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置においては従来からよく知ら
れているように、半導体基板上に所期通りの素子構成を
形成させた後、この素子構成自体が外部から進入する水
分とか、あるいは外部から加えられる惧れのある応力な
どの外部環境によって変化したりしないようにするため
に、通常の場合、素子構成での表面部に対して、いわゆ
る保護絶縁膜を被覆させており、更に、この素子構成を
形成させて表面部を保護絶縁膜で被覆した半導体基板を
樹脂封止するとか、セラミックパッケージに収容して使
用するようにしているのが一般的な形態である。
【0003】図3は例えば樹脂封止型による半導体装置
の概要構成を模式的に示した図である。図3において、
31は半導体基板上に所要の各素子構成をそれぞれに形
成させた半導体チップ(以下、単にチップと呼ぶ)であ
って、このチップ31での各素子構成の表面部に対して
は、保護絶縁膜32を被覆させてある。また、33は前
記チップ31を載置固定させるダイパッド部33a、お
よび図示しない外部回路と接続させるための各リード部
33bとからなるリードフレーム、34はチップ31の
各電極と各リード部33bとをそれぞれに接続するボン
ディングワイヤであり、更に、35は前記各リード部の
所要部を含むチップ31を封止して各部から保護する樹
脂封止材である。
【0004】しかして、前記従来例による半導体装置で
のチップ31の構造につき、これが例えば、MOS型I
Cである場合を例にとって、次に図4を参照して具体的
に述べる。図4は図3に示した半導体装置における破線
で囲んだB部の詳細構成を示す図である。図4におい
て、6はシリコン単結晶などからなる半導体基板であ
り、6aは半導体基板6の主面上に拡散形成されたドレ
イン、6bは同様に形成されたソース、7は各素子間を
電気的に分離する厚いフィールド絶縁膜を示している。
【0005】また、8はこれらの上に選択的に形成され
てキャパシタ電極となる第1ゲート、9はこの第1ゲー
ト8および半導体基板6上に形成されて一部がゲート酸
化膜となる薄いシリコン酸化膜であり、10はこれらの
上に選択的に形成されてワードラインとなる第2ゲー
ト、11a,11bはそれぞれ層間絶縁膜である。13
は11aに開口して形成したコンタクト孔である。
【0006】更に、12は前記層間絶縁膜11aに開口
されたコンタクト孔13を通しドレイン6aに接続され
てビットラインとなるポリシリコン層であり、14は前
記層間絶縁膜11b上にそれぞれ選択的に形成されたア
ルミニウムによる各配線であって、この構成の場合、こ
れらの各配線14を含む層間絶縁膜11b上には、保護
絶縁膜2を被覆してある。
【0007】先にも述べたように、通常の場合、チップ
1での各配線14を含む素子表面全体を保護絶縁膜2に
より被覆させているが、素子自体の高集積化、微細化の
進展に伴い、現在では、この保護絶縁膜2についても、
更により一層の高耐湿性、高信頼性が要求されるように
なってきている。
【0008】そのため、従来の半導体装置において、保
護絶縁膜2としては化学的気相成長法(以下、CVD法
と呼ぶ)の一種であるプラズマCVD法によるシリコン
窒化膜、あるいは、プラズマCVD法によるシリコン酸
化膜が一般に使用されているが、これは、これらの膜が
耐湿性・機械的強度等の保護絶縁膜としての性能に優れ
た膜であるためである。しかし、その反面、これらの膜
は高い圧縮性応力を有するために、下地への影響、特に
金属配線のストレスマイグレーションと呼ばれる断線不
良や欠損の発生等の配線不良を引き起こす要因となって
いた。
【0009】次に、図11及び図12を用いて高い圧縮
性応力による下地への影響、特に金属配線のストレスマ
イグレーションと呼ばれる断線不良や欠損の発生等の配
線不良について説明する。図4に示した半導体装置にお
ける保護絶縁膜2の被覆堆積部分であるところの破線で
囲んだA部の拡大した詳細構成を図11に示し、また図
12(a)及び図12(b)に図11をZ方向よりみた
平面図と、金属配線のストレスマイグレーション1及び
欠損1の発生態様の図を示す。
【0010】図11においてσ1 は圧縮性応力、σ2
引張性応力を示す。すなわち、図11に見られるよう
に、保護絶縁膜2が高い圧縮応力を有する場合、下地と
なる金属配線14には引張応力が生じるので、金属配線
14内の空孔濃度が増加し、これが、金属配線14の結
晶粒界を拡散して、力学的ポテンシャルの低い部分に集
中するため、図12(a)に示すようなストレスマイグ
レーション15のような断線不良や図12(b)に示す
欠損16のよう配線の変形を引き起こす。このような、
ストレスマイグレーション15や欠損16は半導体装置
の電気的特性を大きく劣化させることになる。
【0011】また、このような各金属配線14に発生す
るストレスマイグレーション15及び欠損16は、半導
体装置の高密度集積化による微細化、高機能化に伴っ
て、配線形状、構造が複雑化するほど顕著に現れる。
【0012】次に、図4に示した半導体装置の製造工程
を図5乃至図10に基づいて順次に説明する。図5乃至
図10において図1と同一符号は同一内容を示す。
【0013】まず、半導体基板6、この場合は、P型の
半導体基板を熱酸化させて全面に薄いシリコン酸化膜を
形成させた後、この薄いシリコン酸化膜上の全面にシリ
コン窒化膜を所定の膜厚で形成する。フォトリソグラフ
ィ及びエッチング技術によって、このシリコン窒化膜を
選択的にパターニング除去し、再度半導体基板6を熱酸
化させて、シリコン窒化膜の除去部分に厚いフィールド
酸化膜7を形成させ、その後マスクとしたシリコン窒化
膜パターンを除去する(図5)。
【0014】次に、半導体基板6の全面に対して、CV
D法により、多結晶シリコン膜を形成する。多結晶シリ
コン膜を選択的にパターニング除去すると共に、引き続
き下地側の薄いシリコン酸化膜をも同様に除去して、第
1ゲート8を形成する(図6)。
【0015】ついで、半導体基板6を再度熱酸化させ
て、半導体基板6及び第1ゲート8上に一部がゲート酸
化膜となる薄いシリコン酸化膜9を形成させる。続い
て、CVD法などにより、この薄いシリコン酸化膜9上
の全面に多結晶シリコン膜を所定の膜厚で堆積させ、そ
の後フォトリソグラフィ及びエッチング技術によってこ
の多結晶シリコン膜を選択的にパターニング除去し、半
導体基板6側に1個、第1ゲート8側に2個、計3個の
各第2ゲート10を形成さる。この状態で、N型の不純
物、例えば、リン(P)、ヒ素(As)などを選択的に
イオン注入することにより、半導体基板1上における第
2ゲート10の両側にあって、ドレイン6a及びソース
6bとなる領域をそれぞれに形成する(図7)。
【0016】次に、CVD法などにより、各第2ゲート
10を被覆する様にして、薄いシリコン酸化膜9の全面
に下層側の層間絶縁膜11aを形成した上で、フォトリ
ソグラフィ及びエッチング技術により層間絶縁膜11a
と薄いシリコン酸化膜9を順次選択的にパターニング除
去し、前記ドレイン6aの一部にコンタクト孔13を開
口させてドレイン6aの一部を露出させる。次いで、再
度CVD法などにより、前記コンタクト孔13内に埋め
るように層間絶縁膜11a上の全面に多結晶シリコン膜
を所定の膜厚で堆積させ、その後フォトリソグラフィ及
びエッチング技術により、この多結晶シリコン膜を選択
的にパターニング除去することで、その一部を前記ドレ
イン6aに接続させたビットライン12を形成する。ビ
ットライン12を被覆するように上層側の層間絶縁膜1
1bを堆積する(図8)。
【0017】その後、スパッタ法などにより、上層側の
層間絶縁11b上の全面にアルミニウム膜を形成させ、
その後フォトリソグラフィ及びエッチング技術により、
このアルミニウム膜を選択的にパターニング除去して各
配線14をそれぞれに形成する。(図9)。
【0018】最後に、プラズマCVD法などにより保護
絶縁膜2を形成し、これらの全面を保護絶縁膜2によっ
て被覆保護する。ここで、保護絶縁膜2としては、通常
の場合、シリコン窒化膜あるいはシリコン酸化膜などが
用いられている。そして、前者のシリコン窒化膜を用い
る場合にあっては、プラズマCVD法によって、300
〜400℃程度の処理温度で、反応ガスとしてシラン
(SiH4 )及びアンモニア(NH3 )の混合ガス、あ
るいはシラン(SiH4 )及びアンモニア(NH3 )、
窒素(N2 )の混合ガスにより保護絶縁膜2を堆積させ
て形成し、後者のシリコン酸化膜を用いる場合にあって
は、プラズマCVD法によって、300〜400℃程度
の処理温度で、反応ガスとしてシラン(SiH4 )及び
酸素(O2 )の混合ガス、あるいはシラン(SiH4
及び亜酸化窒素(N2 O)の混合ガスにより、保護絶縁
膜2を堆積させて形成するのである。(図10)。
【0019】そして、このようにして図3に示したチッ
プ31が形成され、形成されたチップ31については、
その後所定の処理を施した上で、リードフレームのダイ
パッド部33aに載置固定させると共に、同チップ31
の各電極と各リード部33bとをそれぞれボンディング
ワイヤ34により接続させ、かつ各リード部33bの所
要部を含み、これらを樹脂封止材35により樹脂封止し
て所期通りの半導体装置を構成させるのである。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】従来の半導体装置は以
上のようにして構成されており、チップ31における各
配線14を含む素子表面部全体を耐湿性・機械強度等の
性能に優れた保護絶縁膜2により被覆させているが、こ
れらの膜は高い圧縮性応力を有するため、ストレスマイ
グレーション15や欠損16の発生等の配線不良を引き
起こす要因となっており、半導体装置の電気的特性を大
きく劣化させる。また、このような各金属配線14に発
生するストレスマイグレーション15及び欠損16は、
半導体装置の高密度集積化による微細化、高機能化に伴
って、配線形状や構造が複雑化するほど顕著に現れるも
のであり、この半導体装置における信頼性の面で大きな
問題点となっている。
【0021】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、保護絶縁膜により、チップ表面
分の金属配線にストレスマイグレーション不良や欠損不
良を発生させることのない半導体装置を得ることを目的
としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】この発明に係る半導体装
置は、半導体基板上に形成された半導体素子の表面部を
保護絶縁膜で覆っており、前記保護絶縁膜が圧縮性応力
を有する膜と、引張性応力を有する膜とで構成されたこ
とを特徴とする。
【0023】
【作用】この発明における半導体装置では、圧縮性応力
を有する膜と、引張性応力を有する膜とで保護絶縁膜を
構成したので、これらの各膜の有する応力は相殺し合う
ことになり、例えば半導体基板上の表面部に形成された
金属配線を保護絶縁膜で覆う場合、絶縁保護膜から半導
体基板上の表面部の金属配線へ与える応力は低減され
る。従って、金属配線のストレスマイグレーション及び
欠損を発生させることのない、耐湿性・機械的強度に優
れた保護絶縁膜を形成することができるのである。
【0024】
【実施例】以下、この発明に係る半導体装置の一実施例
につき、図1乃至図2を参照して詳細に説明する。図1
はこの実施例を適用した半導体装置の要部構造を模式的
に示す断面図である。
【0025】図1において図4と同一符号は同一内容を
示している。図において6はシリコン単結晶などからな
る半導体基板であり、6aはこの半導体基板6の主面上
に拡散形成されたドレイン、6bは同様に形成されたソ
ース、7は各素子間を電気的に分離する厚いフィールド
絶縁膜である。
【0026】また、8はこれらの上に選択的に形成され
てキャパシタ電極となる第1ゲート、9はこの第1ゲー
ト8及び半導体基板6上に形成されて一部がゲート酸化
膜となる薄いシリコン酸化膜であり、10はこれらの上
に選択的に形成されてワードラインとなる第2ゲート、
11a,11bはそれぞれ層間絶縁膜である。13は1
1aに開口して形成したコンタクト孔である。
【0027】更に、12は層間絶縁膜11aに開孔され
たコンタクト孔13を通しドレイン6aに接続されてビ
ットラインとなるポリシリコン層であり、14は層間絶
縁膜11a上にそれぞれ選択的に形成されたアルミニウ
ムによる各配線である。
【0028】そしてまた、19はここでの対象となる表
面部、すなわち各配線14を含む上層側の層間絶縁膜1
1b上に形成される保護絶縁膜であって、この保護絶縁
膜19については、この実施例の場合、一般式
【0029】
【化1】
【0030】(式中、R1 はフェニル基または低級アル
キル基であり、R1 は同種でもよく、異種でもよい。R
2 は水素原子または低級アルキル基であり、R2 は同種
でもよく、異種でもよい。nは20〜1000の整数を
示す。)で示されるシリコンラダー系樹脂と、プラズマ
CVD法により形成した絶縁膜とを積層に堆積させて形
成したものである。
【0031】しかして、図1に示す半導体装置における
製造方法ついては、各配線14を形成するまでの工程
が、従来の半導体装置での各配線14を形成するまでの
工程、換言すると、前記図5乃至図9までの工程と全く
同一である。以下、従来の半導体装置の製造方法での各
配線14を形成する工程に引き続いて、この実施例によ
る製造方法の場合には、図2(a)乃至図2(c)に示
す主要な製造工程を順次に経て製造される。
【0032】すなわち、まず、従来の製造方法の図9に
おいて、上層側の層間絶縁膜11b上の全面に各配線1
4をそれぞれに形成した後(図2(a))、これらの各
配線14を含む上層側の層間絶縁膜11b上にあって、
一般式が化1で示されるシリコンラダー系樹脂を例えば
回転塗布法を用いて塗布形成する。すなわち、シリコン
ラダー系樹脂に有機溶剤を加えた、シリコンラダー系樹
脂塗布液を用い、各配線14まで形成された素子上に回
転塗布を行い、その後150℃〜500℃程度の温度で
焼成を行い、塗布液中の溶剤を揮発、硬化させシリコン
ラダー系樹脂膜17を形成する。このとき、このシリコ
ンラダー系樹脂膜17は引張り応力σ2 を有している。
すなわちこの状態では各配線14には圧縮性応力が加わ
ることになる(図2(b))。
【0033】次に、前記第1層目のシリコンラダー系樹
脂膜17上に、例えば300℃〜400℃程度の処理温
度で、反応ガスとしてシラン(SiH4 )及びアンモニ
ア(NH3 )の混合ガス、あるいはシラン(SiH4
及びアンモニア(NH3 )及び窒素(N2 )の混合ガス
を用いて、プラズマCVD法により、シリコン窒化膜な
どの絶縁膜18を堆積する。このとき、このプラズマC
VD法により形成した絶縁膜18は圧縮性の応力σ1
有している。(図2(c))。
【0034】従って、シリコンラダー系樹脂膜17に有
する引張性応力σ2とその上層に堆積したプラズマCV
D法により形成した絶縁膜18の有する圧縮性の応力σ
1 が相殺しあうことにより、各配線14に加わる応力は
低減される。
【0035】これらのシリコンラダー系樹脂膜17とプ
ラズマCVD法により形成した絶縁膜18とを積層に堆
積して保護絶縁膜19とし、このようにして、前記各配
線を含む表面部に、所期通りの保護絶縁膜19を被覆さ
せたチップを形成させるのであり、かつここでも、特に
図示していないが、従来の製造方法の場合と全く同様
に、その後このチップに対して所定の処理を施した上
で、これをリードフレームのダイパッド部に載置固定さ
せると共に、同チップの各電極と各リード部とをそれぞ
れボンディングワイヤにより接続させ、かつ各リード部
の所要部を含み、これらを樹脂封止材により樹脂封止し
て半導体装置を構成させるのである。
【0036】従って、上記のように製造されるこの実施
例構成のチップでは、各配線14を含む表面部の全体に
対して、シリコンラダー系樹脂膜17とプラズマCVD
法により形成した絶縁膜18を積層に堆積させた保護絶
縁膜19により被覆させたので、シリコンラダー系樹脂
膜17とプラズマCVD法により形成した絶縁膜18が
有している膜特性、すなわち前者の有する引張性応力σ
2 と後者の有する圧縮性応力σ1 が相互に打ち消し合う
ことになり、チップ1の表面部における各配線14に与
える応力を低減して被覆することができるので、従来の
ような各配線14でのストレスマイグレーション15や
欠損16の発生を防止し得るのである。
【0037】なお、前記実施例においては、プラズマC
VD法により形成した絶縁膜18の一例としてシリコン
窒化膜を用いる場合について述べたが、シリコン酸化
膜、例えば反応ガスとしてシラン(SiH4 )及び酸素
(O2 )の混合ガス、あるいはシラン(SiH4 )及び
亜酸化窒素(N2 O)の混合ガスにより300℃〜40
0℃程度の温度でプラズマCVD法により形成するシリ
コン酸化膜や、有機シラン、例えばTEOS(テトラエ
トキシシラン)と酸素(O2 )の混合ガスにより300
℃〜400℃程度の温度でプラズマCVD法により形成
するシリコン酸化膜等他の圧縮性応力を有する膜を用い
ても上記実施例と同様な効果を奏する。
【0038】また、上記実施例においては、各配線14
の材料がアルミニウムである場合について述べたが、こ
れらの各配線14の材料としては、アルミニウムと銅
(Cu)の合金、あるいはアルミニウムと銅(Cu)と
シリコン(Si)の合金であってもよく、他の材料、例
えば、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデ
ン(Mo)などの高融点金属とか、これらのシリサイド
金属(WSi2 、TiSi2 、MoSi2 )など、ある
いは多結晶シリコンであってもよく、上記実施例と同様
な効果を奏する。
【0039】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、半導
体装置は、半導体基板上に形成された半導体素子の表面
部を保護絶縁膜で覆っており、前記保護絶縁膜が圧縮性
応力を有する膜と、引張性応力を有する膜とで構成した
ので、圧縮性応力を有する膜と引張性応力を有する膜と
が有する応力を互いに打ち消し合うこととなり、半導体
基板上に形成された素子や配線を前記の保護絶縁膜で覆
う場合、素子や各配線を低応力で被覆することが可能と
なる。すなわち、従来の半導体装置におけるような、各
配線でのストレスマイグレーション不良や欠損の発生が
解消されるので、この結果、半導体装置における信頼性
を格段に向上できる優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による半導体装置の要部構
造を示した断面図である。
【図2】図1に示した半導体装置の製造プロセスを説明
するための断面図である。
【図3】従来の半導体装置の概要を示す断面図である。
【図4】従来の半導体装置の要部構造を示した断面図で
ある。
【図5】図4に示した従来の半導体装置の製造プロセス
を説明するための断面図である。
【図6】図4に示した従来の半導体装置の製造プロセス
を説明するための断面図である。
【図7】図4に示した従来の半導体装置の製造プロセス
を説明するための断面図である。
【図8】図4に示した従来の半導体装置の製造プロセス
を説明するための断面図である。
【図9】図4に示した従来の半導体装置の製造プロセス
を説明するための断面図である。
【図10】図4に示した従来の半導体装置の製造プロセ
スを説明するための断面図である。
【図11】従来の保護絶縁膜の問題点を説明するために
図4に示した従来の半導体装置のA部を拡大した断面図
である。
【図12】従来の保護絶縁膜の問題点を説明するために
図11に示した従来の半導体装置をZ方向から眺めた平
面図である。
【符号の説明】
6 半導体基板 6a ドレイン 6b ソース 7 フィールド絶縁膜 8 第1ゲート 9 シリコン酸化膜 10 第2ゲート 11a,11b 層間絶縁膜 12 ポリシリコン層 13 コンタクト孔 14 配線 19 保護絶縁膜 17 シリコンラダー系樹脂膜 18 プラズマCVD法により形成したシリコン窒化膜
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年11月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】その後、スパッタ法などにより、上層側の
層間絶縁11b上の全面にアルミニウム膜を形成させ、
その後フォトリソグラフィ及びエッチング技術により、
このアルミニウム膜を選択的にパターニング除去して各
配線14をそれぞれに形成する(図9)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】最後に、プラズマCVD法などにより保護
絶縁膜2を形成し、これらの全面を保護絶縁膜2によっ
て被覆保護する。ここで、保護絶縁膜2としては、通常
の場合、シリコン窒化膜あるいはシリコン酸化膜などが
用いられている。そして、前者のシリコン窒化膜を用い
る場合にあっては、プラズマCVD法によって、300
〜400℃程度の処理温度で、反応ガスとしてシラン
(SiH4 )及びアンモニア(NH3 )の混合ガス、あ
るいはシラン(SiH4 )及びアンモニア(NH3 )、
窒素(N2 )の混合ガスにより保護絶縁膜2を堆積させ
て形成し、後者のシリコン酸化膜を用いる場合にあって
は、プラズマCVD法によって、300〜400℃程度
の処理温度で、反応ガスとしてシラン(SiH4 )及び
酸素(O2 )の混合ガス、あるいはシラン(SiH4
及び亜酸化窒素(N2 O)の混合ガスにより、保護絶縁
膜2を堆積させて形成するのである(図10)。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 足達 廣士 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社生産技術研究所内 (72)発明者 足立 悦志 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社生産技術研究所内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 半導体基板上に形成された半導体素子の
    表面部を保護絶縁膜で覆った半導体装置であって、 前記保護絶縁膜が、 圧縮性応力を有する膜と、 引張性応力を有する膜と、 で構成されたことを特徴とする半導体装置。
JP18458391A 1991-07-24 1991-07-24 半導体装置 Pending JPH0529312A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18458391A JPH0529312A (ja) 1991-07-24 1991-07-24 半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

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JP18458391A JPH0529312A (ja) 1991-07-24 1991-07-24 半導体装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008300678A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Oki Electric Ind Co Ltd 半導体素子の製造方法、及び半導体素子
JP2017069433A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 株式会社日立国際電気 半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム

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