JPH05290800A - 収差補正機能を備えたエネルギアナライザ - Google Patents
収差補正機能を備えたエネルギアナライザInfo
- Publication number
- JPH05290800A JPH05290800A JP4087222A JP8722292A JPH05290800A JP H05290800 A JPH05290800 A JP H05290800A JP 4087222 A JP4087222 A JP 4087222A JP 8722292 A JP8722292 A JP 8722292A JP H05290800 A JPH05290800 A JP H05290800A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ウィーンフィルタを用いたエネルギアナライ
ザにおいて、収差を消去する。 【構成】 ウィーンフィルタを2個直列配置するか、あ
るいは励磁強度を所定値に設定し、ウィーンフィルタ入
射面に結像した像の正立像を出射面に結像させ、ウィー
ンフィルタ前半部と後半部とで収差をキャンセルし、ま
たウィーン入射面に試料像を結像し、さらにウィーンフ
ィルタ出射側に結像レンズ及びスリットを設け、結像レ
ンズに対してウィーンフィルタ内に結像される試料回折
像とスリットとを共役な位置に配置したことを特徴とす
る。
ザにおいて、収差を消去する。 【構成】 ウィーンフィルタを2個直列配置するか、あ
るいは励磁強度を所定値に設定し、ウィーンフィルタ入
射面に結像した像の正立像を出射面に結像させ、ウィー
ンフィルタ前半部と後半部とで収差をキャンセルし、ま
たウィーン入射面に試料像を結像し、さらにウィーンフ
ィルタ出射側に結像レンズ及びスリットを設け、結像レ
ンズに対してウィーンフィルタ内に結像される試料回折
像とスリットとを共役な位置に配置したことを特徴とす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はウィーンフィルタを用い
たエネルギアナライザに関する。
たエネルギアナライザに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エネルギアナライザとしてウィー
ンフィルタが用いられている。このウィーンフィルタ
は、磁場と電場とを直交させ、電場をE、磁場をB、荷
電粒子の速度をvとした時に、E=vBの条件が満たさ
れる荷電粒子のみ直進できるようにし、この条件から外
れた荷電粒子は直進できないようにして、速度弁別を行
うようにしたものである。
ンフィルタが用いられている。このウィーンフィルタ
は、磁場と電場とを直交させ、電場をE、磁場をB、荷
電粒子の速度をvとした時に、E=vBの条件が満たさ
れる荷電粒子のみ直進できるようにし、この条件から外
れた荷電粒子は直進できないようにして、速度弁別を行
うようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、レンズは通
常軸対称をなしているために収差はそれほど大きくはな
いが、エネルギアナライザは軸対称性を満たさないた
め、2次の収差、すなわち角度αに対してα2 に比例す
る収差、軸からのずれrに対してr2 に比例する収差が
大きくなってしまう。特にイメージングを行う場合、像
の歪、像のボケが障害となり、一般に低倍率では歪、高
倍率ではボケが問題となる。
常軸対称をなしているために収差はそれほど大きくはな
いが、エネルギアナライザは軸対称性を満たさないた
め、2次の収差、すなわち角度αに対してα2 に比例す
る収差、軸からのずれrに対してr2 に比例する収差が
大きくなってしまう。特にイメージングを行う場合、像
の歪、像のボケが障害となり、一般に低倍率では歪、高
倍率ではボケが問題となる。
【0004】本発明は上記課題を解決するためのもの
で、ウィーンフィルタを用いたエネルギアナライザにお
いて、収差を消去することができる収差補正機能を備え
たエネルギアナライザを提供することを目的とする。
で、ウィーンフィルタを用いたエネルギアナライザにお
いて、収差を消去することができる収差補正機能を備え
たエネルギアナライザを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の収差補正機能を
備えたエネルギアナライザは、ウィーンフィルタを2個
直列配置するか、あるいは励磁強度を所定値に設定し、
ウィーンフィルタ入射面に結像した像の正立像を出射面
に結像させるようにしたエネルギアナライザであって、
試料像または試料の回折像をウィーンフィルタ入射面に
結像する入射光学系と、ウィーンフィルタ出射面の像を
検出面に結像する結像光学系とを備え、ウィーンフィル
タ入射面の像の正立像をウィーンフィルタ出射面に結像
することにより収差補正するようにしたことを特徴とす
る。また、本発明は、ウィーンフィルタ入射面に結像さ
れる像は試料の回折像であり、さらにウィーンフィルタ
中央部に配置されたエネルギ制限スリット、出射面より
内側に結像された試料像を検出面上に結像する結像レン
ズを備えたことを特徴とする。また、本発明は、入射面
に形成される像は試料像であり、さらにウィーンフィル
タ出射側に結像レンズ及びスリットを設け、該スリット
を結像レンズに対してウィーンフィルタ内に結像される
試料回折像と共役な位置に配置したことを特徴とする。
備えたエネルギアナライザは、ウィーンフィルタを2個
直列配置するか、あるいは励磁強度を所定値に設定し、
ウィーンフィルタ入射面に結像した像の正立像を出射面
に結像させるようにしたエネルギアナライザであって、
試料像または試料の回折像をウィーンフィルタ入射面に
結像する入射光学系と、ウィーンフィルタ出射面の像を
検出面に結像する結像光学系とを備え、ウィーンフィル
タ入射面の像の正立像をウィーンフィルタ出射面に結像
することにより収差補正するようにしたことを特徴とす
る。また、本発明は、ウィーンフィルタ入射面に結像さ
れる像は試料の回折像であり、さらにウィーンフィルタ
中央部に配置されたエネルギ制限スリット、出射面より
内側に結像された試料像を検出面上に結像する結像レン
ズを備えたことを特徴とする。また、本発明は、入射面
に形成される像は試料像であり、さらにウィーンフィル
タ出射側に結像レンズ及びスリットを設け、該スリット
を結像レンズに対してウィーンフィルタ内に結像される
試料回折像と共役な位置に配置したことを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明はウィーンフィルタを直列に2個配置す
るか、あるいは励磁強度を所定値に設定することによ
り、ウィーンフィルタの入射面の像の正立像を出射面に
結像させる。この時、ウィーンフィルタの前半分と、後
半分とでは収差の大きさが同じでその符号が逆であるた
め、それらが打ち消しあい、出射面側の像では収差が消
去される。そこで、ウィーンフィルタ入射面に試料像ま
たは回折像を結像し、その正立像を出射面に結像してこ
の像を検出面上に結像すれば、収差の補正された像が得
られる。また、試料像を入射面に結像した時に出射面側
に結像レンズとスリットを配置し、ウィーンフィルタ内
の回折像とスリットを結像レンズに対して共役の関係に
配置し、光軸上の回折像のみスリットで通すようにする
と、エネルギ弁別を行うと共に、イメージングを行うこ
とが可能となる。
るか、あるいは励磁強度を所定値に設定することによ
り、ウィーンフィルタの入射面の像の正立像を出射面に
結像させる。この時、ウィーンフィルタの前半分と、後
半分とでは収差の大きさが同じでその符号が逆であるた
め、それらが打ち消しあい、出射面側の像では収差が消
去される。そこで、ウィーンフィルタ入射面に試料像ま
たは回折像を結像し、その正立像を出射面に結像してこ
の像を検出面上に結像すれば、収差の補正された像が得
られる。また、試料像を入射面に結像した時に出射面側
に結像レンズとスリットを配置し、ウィーンフィルタ内
の回折像とスリットを結像レンズに対して共役の関係に
配置し、光軸上の回折像のみスリットで通すようにする
と、エネルギ弁別を行うと共に、イメージングを行うこ
とが可能となる。
【0007】
【実施例】図1は本発明の1実施例を説明するための
図、図2は本実施例における収差補正を説明するための
図で、1は試料、2は対物レンズ、3は入射レンズ、4
は試料像、5は入射面、6は試料像、7はスリット、8
は試料像、9は出射面、10は結像レンズ、11は蛍光
板、ω1,ω2はウィーンフィルタである。
図、図2は本実施例における収差補正を説明するための
図で、1は試料、2は対物レンズ、3は入射レンズ、4
は試料像、5は入射面、6は試料像、7はスリット、8
は試料像、9は出射面、10は結像レンズ、11は蛍光
板、ω1,ω2はウィーンフィルタである。
【0008】図1に示すエネルギアナライザは、ウィー
ンフィルタω1、ω2が2つ直列に配置されたダブルウ
ィーンフィルタ構成になっている。ダブルウィーンフィ
ルタの入射面側には、試料1が、また出射面側には蛍光
板11が配置され、ダブルウィーンフィルタの中央には
エネルギ制限用のスリット7が設けられている。対物レ
ンズ2、入射レンズ3により試料1の像4を入射面より
前方に結像し、入射面に試料の回折像がフォーカスされ
るようにする。入射面にフォーカスされたビームはウィ
ーンフィルタω1でエネルギ分散された後、スリット7
上に再びフォーカスし、スリット7で所望のエネルギ領
域の電子だけを取り出す。この時、ウィーンフィルタ前
面の試料像4はエネルギロス像6,8として像伝達さ
れ、最終的には結像レンズ10により、例えば蛍光板1
1上に投影される。
ンフィルタω1、ω2が2つ直列に配置されたダブルウ
ィーンフィルタ構成になっている。ダブルウィーンフィ
ルタの入射面側には、試料1が、また出射面側には蛍光
板11が配置され、ダブルウィーンフィルタの中央には
エネルギ制限用のスリット7が設けられている。対物レ
ンズ2、入射レンズ3により試料1の像4を入射面より
前方に結像し、入射面に試料の回折像がフォーカスされ
るようにする。入射面にフォーカスされたビームはウィ
ーンフィルタω1でエネルギ分散された後、スリット7
上に再びフォーカスし、スリット7で所望のエネルギ領
域の電子だけを取り出す。この時、ウィーンフィルタ前
面の試料像4はエネルギロス像6,8として像伝達さ
れ、最終的には結像レンズ10により、例えば蛍光板1
1上に投影される。
【0009】このようにウィーンフィルタを2個直列に
配置した場合、図2に示すように、入射面5への入射角
度αに由来する収差を消去することができる。すなわ
ち、入射面において、光軸上の1点から出たビームがウ
ィーンフィルタω1を通った時に、その軸非対称性のた
め、Δ(∝α2 )の収差を生ずるが、ウィーンフィルタ
ω2を通ると再び軸上の1点に戻り、角度αによる位置
の収差が消去される。これはビームをウィーンフィルタ
ω1、ω2に対してそれぞれ図の矢印A,Bに示すよう
に反対方向から入射させてやると、中央で同じ点、同じ
傾斜角で出会うことから、同一方向に2つのウィーンフ
ィルタを通した時に収差がキャンセルされることが理解
できる。従って、歪、ボケのない像を得ることが可能で
ある。
配置した場合、図2に示すように、入射面5への入射角
度αに由来する収差を消去することができる。すなわ
ち、入射面において、光軸上の1点から出たビームがウ
ィーンフィルタω1を通った時に、その軸非対称性のた
め、Δ(∝α2 )の収差を生ずるが、ウィーンフィルタ
ω2を通ると再び軸上の1点に戻り、角度αによる位置
の収差が消去される。これはビームをウィーンフィルタ
ω1、ω2に対してそれぞれ図の矢印A,Bに示すよう
に反対方向から入射させてやると、中央で同じ点、同じ
傾斜角で出会うことから、同一方向に2つのウィーンフ
ィルタを通した時に収差がキャンセルされることが理解
できる。従って、歪、ボケのない像を得ることが可能で
ある。
【0010】ところで、図1に示した実施例において
は、試料の像はウィーンフィルタ出射面に形成されてい
ない。そのため、位置についての収差補正はできるもの
の、イメージについて角度収差が残ることになる。そこ
で、以下に入射面に試料像を結像させる他の実施例を説
明する。
は、試料の像はウィーンフィルタ出射面に形成されてい
ない。そのため、位置についての収差補正はできるもの
の、イメージについて角度収差が残ることになる。そこ
で、以下に入射面に試料像を結像させる他の実施例を説
明する。
【0011】図3,図4は本発明の収差補正方法を説明
するための図である。図3は1個のウィーンフィルタを
使用し、その入射面に試料像21を結像し、中央にその
反転像22を結像させ、出射面に正立の試料像23を結
像するようにしたものである。ウィーンフィルタにおい
ては、入射面から次のフォーカス面までの長さ、即ちフ
ィルタの長さをL、加速電圧をφ、ウィーンフィルタの
電場強度をEとした時、一般にL=221/2 πφ/Eと
いう関係があり、電場強度およびそれに対応して磁場強
度を変えることにより、図3に示すような条件の結像を
行うことができる。このような結像を行うと、試料像2
2には収差Δが生ずるが、試料像23においてはそのΔ
が打ち消されて収差が消去される。この場合、試料像が
出射面に形成されていて、漸近線による像を用いないの
で角度による収差が影響しない。
するための図である。図3は1個のウィーンフィルタを
使用し、その入射面に試料像21を結像し、中央にその
反転像22を結像させ、出射面に正立の試料像23を結
像するようにしたものである。ウィーンフィルタにおい
ては、入射面から次のフォーカス面までの長さ、即ちフ
ィルタの長さをL、加速電圧をφ、ウィーンフィルタの
電場強度をEとした時、一般にL=221/2 πφ/Eと
いう関係があり、電場強度およびそれに対応して磁場強
度を変えることにより、図3に示すような条件の結像を
行うことができる。このような結像を行うと、試料像2
2には収差Δが生ずるが、試料像23においてはそのΔ
が打ち消されて収差が消去される。この場合、試料像が
出射面に形成されていて、漸近線による像を用いないの
で角度による収差が影響しない。
【0012】また、図4に示すようにウィーンフィルタ
ω1、ω2を2個直列に配置し、ウィーンフィルタω1
の入射面に試料像21を、中央にその倒立像22を、ウ
ィーンフィルタω2の出射面に中央の像の倒立像23を
結像させることにより、同様に2次の収差を消去するこ
とができる。
ω1、ω2を2個直列に配置し、ウィーンフィルタω1
の入射面に試料像21を、中央にその倒立像22を、ウ
ィーンフィルタω2の出射面に中央の像の倒立像23を
結像させることにより、同様に2次の収差を消去するこ
とができる。
【0013】図5はウィーンフィルタω1,ω2を直列
に配置し、入射面にある高さの像を結像した時の図であ
る。ウィーンフィルタω1入射面におけるスポットが、
中央においては拡がって収差が生じていることが分か
る。ウィーンフィルタω2の出射面においては、それぞ
れ各点において一点に電子ビームがクロスし、収差補正
されていることが分かる。この場合、光軸上だけでな
く、光軸から外れた位置においても、同様に収差の消去
がなされるので、大きな像に対して収差を消去し、その
像観察を行うことが可能となる。
に配置し、入射面にある高さの像を結像した時の図であ
る。ウィーンフィルタω1入射面におけるスポットが、
中央においては拡がって収差が生じていることが分か
る。ウィーンフィルタω2の出射面においては、それぞ
れ各点において一点に電子ビームがクロスし、収差補正
されていることが分かる。この場合、光軸上だけでな
く、光軸から外れた位置においても、同様に収差の消去
がなされるので、大きな像に対して収差を消去し、その
像観察を行うことが可能となる。
【0014】ところで、図5に示したように、ウィーン
フィルタ入射面の像を出射面に正立像として結像した
時、図6に示すように、0eV、10eV(但し加速電
圧80kV)のエネルギの電子ビームを用いたとき、例
えば入射面における位置P0,P1,P2でのスポット
は、中央で大きく分散するものの出射面では位置Q0,
Q1,Q2のように同一点に戻り、異なるエネルギのビ
ームを分離することができない。すなわち、エネルギア
ナライザとしての機能を果たさないことになる。しか
し、図6において、エネルギ10eVのビームと、0e
Vのビームのウィーンフィルタ出射面における出射角度
は異なっており、それらの発散点、すなわち回折像の位
置D1,D2は異なった位置であることが分かる。
フィルタ入射面の像を出射面に正立像として結像した
時、図6に示すように、0eV、10eV(但し加速電
圧80kV)のエネルギの電子ビームを用いたとき、例
えば入射面における位置P0,P1,P2でのスポット
は、中央で大きく分散するものの出射面では位置Q0,
Q1,Q2のように同一点に戻り、異なるエネルギのビ
ームを分離することができない。すなわち、エネルギア
ナライザとしての機能を果たさないことになる。しか
し、図6において、エネルギ10eVのビームと、0e
Vのビームのウィーンフィルタ出射面における出射角度
は異なっており、それらの発散点、すなわち回折像の位
置D1,D2は異なった位置であることが分かる。
【0015】そこで、図7示すような光学系を用いれ
ば、例えば0eVの像のみ取り出すことができる。すな
わち、ウィーンフィルタω1,ω2の出射面側に結像レ
ンズ31、スリット32を配置し、結像レンズ31に対
してスリット32と回折像D1,D2とが共役関係にな
るように配置する。このような配置とすることにより回
折像D1は結像レンズ31によりスリット32を通過す
るが、回折像D2はスリット32にり阻止されるため、
エネルギ弁別を行うことができる。こうしてスリット3
2の後方に結像された像24を投影レンズ33で図示し
ない蛍光板に結像すれば、所定のエネルギのイメージの
み観察することができ、しかもその像は前述したように
完全に2次の収差が消去された像となることが分かる。
上述した実施例においては、検出面として蛍光板を使用
したが、蛍光板の代わりにCCD素子のような光電検出
面を用いても良い。
ば、例えば0eVの像のみ取り出すことができる。すな
わち、ウィーンフィルタω1,ω2の出射面側に結像レ
ンズ31、スリット32を配置し、結像レンズ31に対
してスリット32と回折像D1,D2とが共役関係にな
るように配置する。このような配置とすることにより回
折像D1は結像レンズ31によりスリット32を通過す
るが、回折像D2はスリット32にり阻止されるため、
エネルギ弁別を行うことができる。こうしてスリット3
2の後方に結像された像24を投影レンズ33で図示し
ない蛍光板に結像すれば、所定のエネルギのイメージの
み観察することができ、しかもその像は前述したように
完全に2次の収差が消去された像となることが分かる。
上述した実施例においては、検出面として蛍光板を使用
したが、蛍光板の代わりにCCD素子のような光電検出
面を用いても良い。
【0016】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ウィーン
フィルタを2つ直列配置するか、あるいはウィーンフィ
ルタを1個用い、その励磁強度を所定値に設定すること
によりウィーンフィルタにより生ずる2次の収差をキャ
ンセルすることができ、ボケ、歪等のない像を観察する
ことが可能となる。
フィルタを2つ直列配置するか、あるいはウィーンフィ
ルタを1個用い、その励磁強度を所定値に設定すること
によりウィーンフィルタにより生ずる2次の収差をキャ
ンセルすることができ、ボケ、歪等のない像を観察する
ことが可能となる。
【図1】 本発明の1実施例を説明するための図であ
る。
る。
【図2】 本実施例における収差補正原理を説明するた
めの図である。
めの図である。
【図3】 本発明の収差補正方法を説明するための図で
ある。
ある。
【図4】 本発明の収差補正方法を説明するための図で
ある。
ある。
【図5】 本発明による電子線の軌跡を示す図である。
【図6】 エネルギ弁別を説明する図である。
【図7】 エネルギ弁別を行う光学系を示す図である。
1…試料、2…対物レンズ、3…入射レンズ、4…試料
像、5…入射面、6…試料像、7…スリット、8…試料
像、9…出射面、10…結像レンズ、11…蛍光、ω
1,ω2…ウィーンフィルタ。
像、5…入射面、6…試料像、7…スリット、8…試料
像、9…出射面、10…結像レンズ、11…蛍光、ω
1,ω2…ウィーンフィルタ。
Claims (3)
- 【請求項1】 ウィーンフィルタを2個直列配置する
か、あるいは励磁強度を所定値に設定し、ウィーンフィ
ルタ入射面に結像した像の正立像を出射面に結像させる
ようにしたエネルギアナライザであって、試料像または
試料の回折像をウィーンフィルタ入射面に結像する入射
光学系と、ウィーンフィルタ出射面の像を検出面に結像
する結像光学系とを備え、ウィーンフィルタ入射面の像
の正立像をウィーンフィルタ出射面に結像することによ
り収差補正するようにしたことを特徴とする収差補正機
能を備えたエネルギアナライザ。 - 【請求項2】 請求項1記載のエネルギアナライザにお
いて、ウィーンフィルタ入射面に結像される像は試料の
回折像であり、さらにウィーンフィルタ中央部に配置さ
れたエネルギ制限スリット、出射面より内側に結像され
た試料像を検出面上に結像する結像レンズを備えたこと
を特徴とするエネルギアナライザ。 - 【請求項3】 請求項1記載のエネルギアナライザにお
いて、入射面に形成される像は試料像であり、さらにウ
ィーンフィルタ出射側に結像レンズ及びスリットを設
け、該スリットを結像レンズに対してウィーンフィルタ
内に結像される試料回折像と共役な位置に配置したこと
を特徴とするエネルギアナライザ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4087222A JPH05290800A (ja) | 1992-04-08 | 1992-04-08 | 収差補正機能を備えたエネルギアナライザ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4087222A JPH05290800A (ja) | 1992-04-08 | 1992-04-08 | 収差補正機能を備えたエネルギアナライザ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05290800A true JPH05290800A (ja) | 1993-11-05 |
Family
ID=13908872
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4087222A Withdrawn JPH05290800A (ja) | 1992-04-08 | 1992-04-08 | 収差補正機能を備えたエネルギアナライザ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05290800A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6407384B1 (en) * | 1999-07-05 | 2002-06-18 | Jeol Ltd. | Energy filter and electron microscope using same |
US6489621B1 (en) * | 1998-09-23 | 2002-12-03 | Advantest Corp. | Particle beam system with a device for reducing the energy width of a particle beam |
EP2674959A1 (en) * | 2012-06-13 | 2013-12-18 | FEI Company | Charged-particle apparatus equipped with improved Wien-type Cc corrector |
EP2602808A3 (en) * | 2011-12-06 | 2014-03-26 | FEI Company | Inductively-coupled plasma Ion source for use with a focused Ion beam column with selectable Ions |
CN106463322A (zh) * | 2014-05-25 | 2017-02-22 | 科磊股份有限公司 | 利用双维恩过滤器单色器的电子束成像 |
-
1992
- 1992-04-08 JP JP4087222A patent/JPH05290800A/ja not_active Withdrawn
Cited By (8)
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