JPH05289704A - 加熱冷却調節計 - Google Patents

加熱冷却調節計

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JPH05289704A
JPH05289704A JP11835192A JP11835192A JPH05289704A JP H05289704 A JPH05289704 A JP H05289704A JP 11835192 A JP11835192 A JP 11835192A JP 11835192 A JP11835192 A JP 11835192A JP H05289704 A JPH05289704 A JP H05289704A
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heating
cooling
tuning
auto
unit
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Koichi Sakakura
浩一 坂倉
Noriaki Koyama
典昭 小山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加熱冷却調節計において加熱及び冷却オート
チューニングができるようにする。 【構成】 偏差演算部1は制御対象からの測定値PVと
設定部3からの設定値SVとの偏差を加熱冷却制御部5
へ出力する。2位置出力部7は切換部9を介して加熱及
び冷却用の2位置操作量MVH、MVCを選択的に出力す
る。オートチューニング部11は、2位置出力変更部1
3を介して2位置出力部7から2位置操作量MVH、MVC
を切換え、加熱オートチューニングにおける2位置操作
量の出力時の測定値波形から加熱用のPID定数を演算
し、冷却オートチューニングにおける2位置操作量の出
力時の測定値波形からプロセスゲイン比及び冷却用比例
ゲイン定数を求め、それらの定数を加熱冷却制御部5へ
設定する。加熱冷却制御部5はそれら定数及び偏差から
加熱及び冷却用操作量を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加熱および冷却2種類の
PID演算機能を有する加熱冷却調節計に係り、特に、
加熱および冷却オートチューニング機能を有する加熱冷
却調節計に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、PID演算機能を有する調節計で
は、制御対象例えば加熱炉に加える操作量Y(t)を次
の式(1)に従って演算するのが一般的である。 Y(t)=Kp{Z(t)+1/Ti∫Z(t)dt +Td[dZ(t)]/dt} ・・・・・(1) ここで、Z(t)は制御対象からの測定値(制御量)P
Vと設定値SVとの偏差、Kp、TiおよびTdはPI
D定数であって各々比例ゲイン、積分時間および微分時
間である。以下の説明では便宜上操作量のY(t)をM
Vで示す。そして、加熱炉等を制御するには、各々最適
なPID定数に基づきPID制御する必要があることか
ら、調節計にオートチューニング機能を搭載し、先ずオ
ートチューニング動作によって最適なPID定数を求め
てから制御対象をPID制御することが必要である。
【0003】このオートチューニングの一手法として
は、加熱炉等を所定の操作量でON/OFF制御すなわ
ち2位置制御して得られた測定値PVのリミットサイク
ル波形から、PID定数を調節計内部で演算するリミッ
トサイクル法が良く知られている(特開昭58−681
06号公報)。なお、その2位置操作量はいわゆる同定
信号とも言われる。また、加熱炉等を加熱制御すると、
内部発熱その他の要因から設定値SVを越えて高温にな
り易いから、加熱炉等を加熱および冷却制御を繰返しな
がら運転する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
調節計のオートチューニングでは、加熱側のPID定数
は得られるものの、冷却側のPID定数をオートチュー
ニングによって求める最適な手法が見当らなかった。そ
のため、冷却側の定数は手動によってチューニングする
必要があり、チューニング操作が煩雑であった。しか
も、加熱炉に設けられた冷却機構が例えば水冷の場合、
冷却水の飽和や相変化があるためその静的特性が非線形
となり、手動チューニングも簡単ではなかった。
【0005】そのため、加熱および冷却を含めたチュー
ニング操作は試行錯誤的で、長い時間を必要としてい
た。本発明はこのような従来の欠点を解決するためにな
されたもので、加熱および冷却側のオートチューニング
が可能な加熱冷却調節計の提供を目的とする。また、本
発明は、非線形の静特性を有する制御対象に対しても適
切なオートチューニングが可能な加熱冷却調節計の提供
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために本発明の加熱冷却調節計は、設定値および制御
対象からの測定値から求めた偏差、並びに比例ゲイン、
積分時間および微分時間に基づきPID演算してその偏
差をなくすような加熱および冷却側操作量を演算して出
力する加熱冷却制御部と、所定の加熱および冷却オート
チューニング用の2位置操作量を出力する2位置出力部
と、それら加熱冷却制御部および2位置出力部からの出
力を切換えて上記制御対象側へ出力する切換部と、オー
トチューニング時にはその2位置出力部を選択するよう
その切換部を制御するとともに、その2位置出力部から
の加熱オートチューニング用の2位置操作量に基づく上
記測定値のリミットサイクル波形から加熱側の比例ゲイ
ン、積分時間および微分時間を所定の演算手法で演算し
て上記加熱冷却制御部へ設定するオートチューニング部
とを有している。
【0007】しかも、本発明では、上記2位置出力部か
ら出力する加熱および冷却オートチューニング用の2位
置操作量を切換え制御する2位置出力変更部を有し、上
記オートチューニング部が、その2位置出力変更部に対
し、上記加熱オートチューニング用の2位置操作量の出
力開始を制御するとともに、その加熱オートチューニン
グの終了を検出したときには、冷却オートチューニング
用の2位置操作量への切換えを制御し、その冷却オート
チューニングのリミットサイクル波形から加熱側および
冷却側プロセスゲインの比を求め、このプロセスゲイン
の比から冷却側比例ゲインを演算して上記加熱冷却制御
部へ設定する機能を有している。また、本発明は、加熱
および/又は冷却オートチューニング用の2位置操作量
を制限設定可能に上記2位置出力変更部を形成すると良
い。
【0008】
【作用】このような手段を備えた本発明では、2位置出
力部を選択するようオートチューニング部が切換部を制
御した状態で、オートチューニング部が2位置出力変更
部に対して加熱オートチューニング用の2位置操作量の
出力開始を制御すると、2位置出力部が加熱オートチュ
ーニング用の2位置操作量を切換部を介して制御対象側
へ出力し、オートチューニング部がリミットサイクル波
形から加熱側の比例ゲイン、積分時間および微分時間を
演算する。
【0009】オートチューニング部が加熱オートチュー
ニングの終了を検出すると、2位置出力変更部に対して
冷却オートチューニング用の2位置操作量への切換えを
制御し、2位置出力部が冷却オートチューニング用の2
位置操作量を出力し、オートチューニング部がリミット
サイクル波形からプロセスゲインの比を求めるとともに
このプロセスゲインの比から冷却側比例ゲインを演算
し、加熱側および冷却側の制御定数を上記加熱冷却制御
部へ設定する。また、加熱および/又は冷却オートチュ
ーニング用の2位置操作量を制限可能に2位置出力変更
部を形成する構成では、制限設定された加熱および又は
冷却側の2位置操作量が出力される。
【0010】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。図1は、本発明に係る加熱冷却調節計の一実施例を
示す概略ブロック図である。図1において、例えば加熱
炉等の制御対象(図1では図示省略)からの測定値PV
(図2参照)の入力される入力端P1は偏差演算部1に
接続されており、この偏差演算部1には設定値SVを設
定する設定部3も接続されている。設定部3は、図示し
ない調節計本体ケースの操作面パネルに配置された操作
キーや、調節計本体ケースとは別の機器からオンライン
で伝送される設定値の入力部である。
【0011】偏差演算部1は設定値SVに対する測定値
PVの偏差eを演算するもので、加熱冷却制御部5およ
び2位置出力部7に接続されている。偏差eは上述した
演算式(1)のZ(t)に相当する。加熱冷却制御部5
は、偏差演算部1からの偏差eに基づき、例えば上述し
た演算式(1)を用いて加熱および冷却側の操作量MV
1、MV2をPID演算する従来公知の構成を有するもの
で、切換部9に接続されている。
【0012】もっとも、上述した演算式(1)を使用す
ると言っても、実際には加熱側の比例ゲインKph、積分
時間Tiおよび微分時間Tdから加熱側操作量MV1が演
算され、冷却側の比例ゲインKpcおよびそれら加熱側の
積分時間Tiや微分時間Tdから冷却側操作量MV2が演
算される。それらPID演算用の定数はオートチューニ
ング部11から設定されるが、その詳細は後述する。2
位置出力部7は、偏差演算部1からの偏差eの符号がマ
イナス時すなわち加熱側では所定レベルの操作量MVHを
出力し、偏差eの符号がプラス時すなわち冷却側では冷
却側の所定レベルの操作量MVCを切換部9へ出力するも
のである。
【0013】それら操作量MVH、MVCは同定信号とも言
われる2位置操作量であり、加熱オートチューニング時
と冷却オートチューニング時に合せて2位置出力変更部
13からの制御によって切換え出力される。例えば、図
2に示すように、加熱オートチューニング時には操作量
MVHと操作量MVCはON/OFFの繰返しサイクルと
し、冷却オートチューニング時には所定量の操作量MVH
と操作量MVCの繰返しサイクルとし出力するようになっ
ている。
【0014】なお、操作量MVHをプラス側とすれば、便
宜上冷却側の操作量MVCがマイナス側となるよう図示さ
れているが、操作量MVHとMVCとは別個独立した操作量
を意味している。2位置出力変更部13は、オートチュ
ーニング部11の管理の下で、加熱および冷却オートチ
ューニングに対応して2位置操作量を切換え制御すると
ともに、加熱オートチューニング時には操作量MVHを所
定レベルに操作量MVCを「0」レベルになるよう信号値
(同定信号値)を2位置出力部7へ設定し、冷却オート
チューニング時には操作量MVHおよび操作量MVCともに
個々の所定レベルになるよう信号値(同定信号値)を2
位置出力部7に設定制御するものである。
【0015】また、2位置出力変更部13は、冷却オー
トチューニング時の操作量MVHおよび/又は操作量MVC
の個々のレベルを制限する制限率αを後述する図3の制
限値設定部15から設定可能に形成されており、設定さ
れた制限率αで制限された信号値を2位置出力部7に設
定するようになっている。切換部9は、図3のように2
回路2接点構成を有し、オートチューニング部11の管
理の下で、オートチューニング時には2位置出力部7か
らの2位置操作量MVH、MVCを選択し、オートチューニ
ング時以外では加熱冷却制御部5からの操作量MV1、M
V2を選択し、出力端P2から制御対象A側へ出力するス
イッチである。
【0016】オートチューニング部11は、上述したよ
うに加熱および冷却オートチューニング動作を制御する
とともに、入力端P1からの測定値PVおよび切換部9
からの2位置操作量MVH、MVCに基づき、加熱および冷
却側定数を演算して加熱冷却制御部5へ設定する機能を
有しており、例えば図3に示すように、チューニング管
理部17、リミットサイクル測定部19、PID定数算
出部21、PID定数記憶部23を有して形成されてい
る。図3において、リミットサイクル測定部19は、チ
ューニング管理部17の管理下で、測定値PVおよび2
位置操作量MVH、MVCから測定値PVのリミットサイク
ルのサイクル数(周期数)を測定してカウントするもの
で、予めチューニング管理部17で指示されたカウント
数(周期数)に達したとき、カウントアップ信号を2位
置出力変更部13およびPID定数算出部21へ出力す
る機能を有する。
【0017】チューニング管理部17で指示するカウン
ト数(周期数)には、例えば加熱又は冷却オートチュー
ニング期間の終了カウント数(図2中の符号t3、t
5)、加熱オートチューニング期間中のリミットサイク
ル測定開始時のカウント数(図2中の符号t2)、冷却
オートチューニング期間中のリミットサイクル測定開始
時のカウント数(図2中の符号t4)等があり、これら
のカウントアップ信号が2位置出力変更部13やPID
定数算出部21に出力される。PID定数算出部21
は、チューニング管理部17の管理下で、測定値PVす
なわちリミットサイクル波形および2位置操作量MVH、
MVCから加熱側の比例ゲインKph、積分時間Tiおよび
微分時間Td、並びに冷却側の比例ゲインKpc等のPI
D定数を演算してPID定数記憶部23へ出力する機能
を有する。なお、図3では測定値PVがリミットサイク
ル測定部19を通して得られるようになっている。演算
手法の詳細は後述する。
【0018】PID定数記憶部23は、チューニング管
理部17の管理下で、それらPID定数を格納する読み
書き自在のメモリであり、チューニング管理部17の指
示によって加熱冷却制御部5へそれら制御定数を設定す
るものである。チューニング管理部17は、オートチュ
ーニング時には2位置出力部7を選択し、それ以外では
加熱冷却制御部5を選択するよう切換部9を切換え制御
し、加熱オートチューニングの開始を2位置出力変更部
13へ指示し、リミットサイクル測定部19で測定する
オートチューニング時の上述したカウント数を指示し、
PID定数算出部21における加熱および冷却側のPI
D定数の演算タイミングの指示や演算用定数の設定変更
を指示するとともに、演算されたPID定数のPID定
数記憶部23への格納および加熱冷却制御部5への出力
を制御する機能を有する。
【0019】次に、PID定数算出部21における演算
機能を説明する。まず、加熱側オートチューニング時の
演算シーケンスを説明する。加熱オートチューニング時
の測定値PVおよび2位置操作量MVH等から、例えば公
知のリミットサイクル法を用いた演算式で加熱側比例ゲ
インKph、加熱側プロセスゲインGH および積分時間T
i、微分時間Tdを次の演算式(2)〜(5)で算出す
る。 Kph=1.2/Xh ・・・・・(2) Ti=2K(1−K)・T ・・・・・(3) Td=0.5K(1−K)・T ・・・・・(4) GH =SV/K ・・・・・(5) ただし、K=Dh×MVHである。
【0020】ここで、符号Xhは加熱側リミットサイク
ルの振幅、符号Tはリミットサイクルの周期、符号Kは
負荷率、符号SVは正規化された設定値、符号Dhはリ
ミットサイクルのデューティー比、符号MVHは加熱側操
作量(同定信号レベル)である。次に、冷却側オートチ
ューニング時の演算シーケンスを説明する。加熱オート
チューニングが終了して引続き冷却オートチューニング
が開始されると、冷却オートチューニング時の2位置操
作量MVHとMVCのデューティー比および振幅から、加熱
および冷却側のプロセスゲインの比Gr を次の演算式
(6)又は(7)から演算する。 Gr =(GH ・Dc−SV)/{α・GH ・(1−Dc)} ・・(6) Gr =(Xc/Xh−1)/α ・・(7)
【0021】ここで、符号MVCは冷却側操作量(同定信
号レベル)、符号Dcは冷却オートチューニング時のリ
ミットサイクルのデューティー比、符号αは加熱側同定
信号値に対する冷却側同定信号の制限値(率)すなわち
MVHとMVCの比(MVC/MVH)、符号Xhは加熱側リミ
ットサイクルの振幅、Xcは冷却側リミットサイクルの
振幅である。なお、制限値αは冷却オートチューニング
時の2位置操作量MVH、MVCから得られるが、図3の破
線で示すように2位置出力変更部13から得ることも可
能である。
【0022】プロセスゲイン比Gr の算出方法は、演算
式(6)および(7)のように、冷却オートチューニン
グ時の2位置操作量MVHとMVCのデューティー比から求
める手法と、加熱および冷却オートチューニングにおけ
るリミットサイクルの振幅比から求める手法とがある
が、制御対象がむだ時間+1次遅れで近似できる場合に
は、同じ結果を得ることができる。そして、それら加熱
側比例ゲインKphとプロセスゲイン比Gr から演算式
(8)によって冷却側比例ゲインKpcを演算する。 Kpc=Kph/Gr ・・・(8)
【0023】さらに、上述した演算式(6)および
(7)において、制限値αを考慮すれば、加熱側プロセ
スゲインに対する冷却側プロセスゲインを制限してプロ
セスゲイン比Gr が演算され、低負荷率のゲインが得ら
れる(同定される)。例えば、図4に示すように、制御
対象における冷却側の静特性が非線形であって、負荷率
−θ2近傍のゲインを求めたい場合、制限しない状態す
なわち制限率αを「1」として冷却オートチューニング
時の加熱側操作量(負荷率)をθ1 、冷却側操作量(負
荷率)を−θ1 に設定したとすると、求める冷却側のゲ
インは図中の2点鎖線のようになって求めたい負荷率近
傍のゲインとは大きく異なってしまう。
【0024】この点、1より小さい制限値αで冷却側
(負側)の操作量MVCを制限(−αθ1 )することによ
り、図中の1点鎖線のようなゲインとなり、求めたい設
定値SVに近い値を得ることができる。なお、2位置出
力変更部13へ制限値αを設定する制限値設定部15
は、設定部3と同様に調節計本体ケースの操作面パネル
に配置された操作キーやオンラインで入力する入力部で
ある。
【0025】ところで、上述した各構成は、実際には設
定部3、制限値設定部15およびPID定数記憶部23
を除き、CPU、このCPUの動作プログラムすなわち
加熱冷却オートチューニング動作やPID算出動作プロ
グラム等を格納したROM等を主体としたマイクロコン
ピュータで構成され、設定部3、制限値設定部15およ
びPID定数記憶部23はそのマイクロコンピュータに
接続されて製品化される。次に、上述した構成の加熱冷
却調節計の動作を図5のフローチャートを参照して説明
する。なお、図5ではオートチューニングをATと略し
ている。
【0026】図5において、オートチューニング動作が
開始されると、ステップ500でオートチューニング管
理部17から2位置出力変更部13へ加熱オートチュー
ニング開始を指示し、2位置出力変更部13から加熱側
の2位置操作量を2位置出力部7へ設定するとともに、
切換部9を2位置出力部7側に切換え制御し、加熱オー
トチューニングの開始状態となる。ステップ501で制
御対象Aからの測定値PVのリミットサイクルの周期数
をリミットサイクル測定部19にて測定し、ステップ5
02でリミットサイクル波形が加熱側の測定周期例えば
図2中のt2に達したか否かを判別し、t2に達せずに
NOであればステップ501戻り、以下ステップ502
がYESになるまで繰返す。
【0027】ステップ502がYESになると、続くス
テップ503でリミットサイクル波形を測定し、ステッ
プ504でリミットサイクル波形が加熱オートチューニ
ング終了点(図2中のt3)に達したか否か判別し、t
3に達せずにNOであればステップ501戻り、以下ス
テップ504がYESになるまで繰返す。ステップ50
4がYESになると、続くステップ505で冷却オート
チューニング終了点(図2中のt5)に達したか否かを
判別し、NOであればステップ506でPID定数算出
部21が上述したように加熱側PID定数を演算してP
ID定数記憶部23へ格納する。
【0028】続くステップ507ではリミットサイクル
測定部19が2位置出力変更部13を介して冷却オート
チューニング時の加熱および冷却側2位置操作量を2位
置出力部7へ設定してステップ501に戻る。そして、
ステップ501〜505によって上述した加熱オートチ
ューニングと同様な冷却オートチューニングを行ない、
冷却オートチューニング時のリミットサイクル波形が終
了点(図2中のt5)に達してステップ505がYES
になると、ステップ508でPID定数算出部21が上
述したように冷却側比例ゲインを演算し、PID定数記
憶部23へ格納する。
【0029】その後、ステップ509でPID定数記憶
部23からそれら加熱および冷却側制御定数を加熱冷却
制御部5へ設定し、切換部9を加熱冷却制御部5へ切換
えて終了する。このように本発明の加熱冷却調節計で
は、従来のようにON/OFFを繰返す加熱用の2位置
操作量に基づいて得られた測定値のリミットサイクル波
形から加熱側のPID定数を演算して加熱オートチュー
ニングするとともに、所定の2位置操作量を繰返す操作
によって得られた測定値のリミットサイクル波形から加
熱側および冷却側プロセスゲインの比を求め、このプロ
セスゲインの比から冷却側比例ゲインを演算して冷却オ
ートチューニングし、それら制御定数を加熱冷却制御部
へ設定する構成としたから、加熱側PID定数に加えて
冷却側PID定数もオートチューニングにより求めるこ
とができる。
【0030】そのため、加熱および冷却側チューニング
操作が簡単で、制御定数の演算設定が早くなる。しか
も、上記2位置出力変更部を介して冷却オートチューニ
ング用の2位置操作量を制限可能に構成したから、冷却
側の操作量を制限して演算可能となり、例えば制御対象
の冷却機構において冷却水の飽和や相変化に起因した非
直線的冷却特性があっても、その特性に対応した低負荷
率の定数演算が可能となる。すなわち、図4に示すよう
に、低負荷率や負荷率「0」に対しても適切な制御が可
能となり、広範囲の負荷率に対するゲインを求めること
ができる。
【0031】そのため、非線形の静特性を有する冷却制
御対象に対しても適切なオートチューニングが可能とな
る。また、冷却オートチューニング時における2位置操
作量の制限は冷却側のそれに限らず、加熱側の操作量に
ついても制限可能であり、加熱および冷却双方の操作量
についても制限可能である。さらに、上述した実施例で
は、リミットサイクルの周期数が4周期で加熱および冷
却オートチューニングを実施する例を説明したが、本発
明ではこれに限定されない。複数のリミットサイクルの
周期数から加熱および冷却オートチューニングする構成
にすればよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、加熱冷却
制御部、2位置出力部、切換部、オートチューニング部
および2位置出力変更部を有し、2位置出力部から加熱
オートチューニング時の2位置操作量を出力して得られ
たリミットサイクル波形から加熱側のPID定数をオー
トチューニング部で演算し、2位置出力変更部を介して
2位置出力部から冷却オートチューニング時の2位置操
作量を切換え出力し、この2位置操作量に基づいて得ら
れたリミットサイクル波形からオートチューニング部で
加熱側および冷却側プロセスゲインの比を求めて冷却側
比例ゲインを演算し、それら制御定数を加熱冷却制御部
へ設定する構成としたから、加熱側PID定数に加えて
冷却側PID定数をもオートチューニングにより求める
ことができる。そのため、本発明の加熱冷却調節計はチ
ューニング操作が簡単で、制御定数の演算設定が早くな
る利点がある。また、加熱および/又は冷却オートチュ
ーニング用の2位置操作量を制限設定可能に2位置出力
変更部を形成する構成では、適当な制限値を2位置出力
変更部に設定すれば、非線形特性を有する制御対象につ
いても適切なPID定数を自動的に求めることが容易と
なり、オートチューニング動作の適用対象範囲が拡大さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加熱冷却調節計の一実施例を示す
概略ブロック図である。
【図2】図1の加熱冷却調節計の動作を説明する動作波
形図である。
【図3】図1の加熱冷却調節計を詳細に示すブロック図
である。
【図4】図1の加熱冷却調節計における負荷率と制限値
との関係を説明する図である。
【図5】図1の加熱冷却調節計の動作を説明するフロー
チャートである。
【符号の説明】
1 偏差演算部 3 設定部 5 加熱冷却制御部 7 2位置出力部 9 切換部 11 オートチューニング部 13 2位置出力変更部 15 制限値設定部 17 チューニング管理部 19 リミットサイクル測定部 21 PID定数算出部 23 PID定数記憶部 A 制御対象 P1 入力端 P2 出力端

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 設定値および制御対象からの測定値から
    求めた偏差、並びに比例ゲイン、積分時間および微分時
    間に基づきPID演算して前記偏差をなくすような加熱
    および冷却側操作量を演算して出力する加熱冷却制御部
    と、 所定の加熱および冷却オートチューニング用の2位置操
    作量を出力する2位置出力部と、 前記加熱冷却制御部および2位置出力部からの加熱およ
    び冷却側操作量と前記2位置操作量を切換えて前記制御
    対象側へ出力する切換部と、 前記オートチューニング時には前記2位置出力部を選択
    するよう前記切換部を制御するとともに、前記2位置出
    力部からの前記加熱オートチューニング用の2位置操作
    量に基づく前記測定値のリミットサイクル波形から前記
    加熱側の比例ゲイン、積分時間および微分時間を所定の
    演算手法で演算して前記加熱冷却制御部へ設定するオー
    トチューニング部と、 を具備する加熱冷却調節計において、 前記2位置出力部から出力する前記加熱および冷却オー
    トチューニング用の2位置操作量を切換え制御する2位
    置出力変更部を設け、 前記オートチューニング部は、前記2位置出力変更部に
    対し、前記加熱オートチューニング用の2位置操作量の
    出力開始を制御するとともに、前記加熱オートチューニ
    ングの終了を検出したときには、前記冷却オートチュー
    ニング用の2位置操作量への切換えを制御し、前記冷却
    オートチューニングのリミットサイクル波形から前記加
    熱側および冷却側プロセスゲインの比を求め、このプロ
    セスゲインの比から冷却側比例ゲインを演算して前記加
    熱冷却制御部へ設定する機能を有することを特徴とする
    加熱冷却調節計。
  2. 【請求項2】 2位置出力変更部は、前記加熱および/
    又は冷却オートチューニング用の2位置操作量を制限設
    定可能に形成されてなる請求項1記載の加熱冷却調節
    計。
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