JPH05289207A - 写真焼付装置及び露光条件決定方法 - Google Patents

写真焼付装置及び露光条件決定方法

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JPH05289207A
JPH05289207A JP9289892A JP9289892A JPH05289207A JP H05289207 A JPH05289207 A JP H05289207A JP 9289892 A JP9289892 A JP 9289892A JP 9289892 A JP9289892 A JP 9289892A JP H05289207 A JPH05289207 A JP H05289207A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カラーフェリアの影響を排除することがで
き、かつ経時劣化等によるフィルム特性の変化に拘わら
ず常に高品質のプリントを得る。 【構成】 第1の記憶手段34には、測光器28から入
力され選択手段38によって選択された測光データが多
数本のネガフィルム20に亘って濃度別に分類されて記
憶されている。第2の記憶手段36には焼付ける画像コ
マが記録された単一のネガフィルム20の画像コマに対
する測光データが同様に記憶されている。露光条件決定
手段40は、焼付ける画像コマの測光データと、第1の
記憶手段34からのデータと、第2の記憶手段36から
のデータと、の各々に付与する重み係数を設定し、前記
各データの各々に重み係数を付して加えた値に基づいて
露光条件を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は露光条件決定方法及びこ
の露光条件決定方法が適用される写真焼付装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】カラー
ネガフィルムに記録された画像は画面全体としてB
(青)、G(緑)、R(赤)の3色光を透過させるが、
これらの3色成分の透過割合は一般的に略等しいか、一
定の割合であることが経験則上知られている。このた
め、写真焼付装置では次の式に基づいて露光条件を決定
している。
【0003】 logEj =Kj +Dj ・・・(1) ただし、logEは露光量の対数、Kは定数、Dは測光
系で測光した画像の積算透過濃度(LATD)、jは
R、G、Bのいずれかの色光である。また、上記(1)
式に基づいて求めた露光条件により写真焼付装置で画像
の焼付けを行うと、露光不足の画像からのプリントは適
正露光の画像からのプリントと比較して全体的に濃度が
高く、露光過度の画像からのプリントは濃度が低くな
る。このため、スロープコントロールを行って(1)式
のDj を補正し、露光条件を決定するようにしている。
しかしながら、フィルムの3つの感光層の感度や濃度等
の特性は、製造メーカや感度に応じて分類されるフィル
ム種毎に異なっており、上記のようにして決定した露光
条件によりフィルム種の異なるフィルムを同一の露光条
件で焼付露光しても、一定でかつ良好な仕上がりのプリ
ントを得ることはできない。
【0004】このため、フィルム種差を補正して適正に
焼付ける方法として、カラーオリジナルをコピーする際
のコピー光量を規定するための方法及び装置(特開昭55
-46741号公報)が既に提案されている。この光量規定方
法では、焼付ける1本のフィルムに記録された複数の画
像コマを測光し平均密度に関する色密度差特性曲線を作
成してフィルムの特性を表すフィルム固有値を求め、焼
付ける画像コマの測光値(オリジナル固有値)を前記フ
ィルム固有値で補正して前記Dj を求め、露光条件を決
定している。
【0005】フィルムに記録された画像コマの測光値
は、前記フィルムの特性等の影響を受けており、上記方
法により求めたフィルム固有値は個々のフィルムの特性
を反映したものとなる。従って、このフィルム固有値を
用いることにより、フィルム種差が補正された露光条件
が得られる。また、フィルムの経時劣化によって画像コ
マが褪色している場合には経時劣化の程度に応じて露光
量を標準的な露光量から変化させて焼付けることが望ま
しいが、前記光量規定方法では経時劣化等によるフィル
ムの特性の変化に応じて測光値が変化し、これによって
フィルム固有値が変化するので、経時劣化の影響が補正
された良好なプリントが得られる。また、フィルムに記
録されている画像コマの殆どが太陽光以外の異種光源を
用いて撮影された場合も経時劣化と同様に良好な結果が
得られる。
【0006】しかしながら、前記光量規定方法では1本
のフィルムに記録されている画像コマのうちの多数がカ
ラーフェリアの生じ易い画像コマである場合に良好な結
果を得ることができない欠点があることが分かった。す
なわち、1本のフィルム中に連続して多数のカラーフェ
リアの生じ易い画像コマ、例えば木や草花等の緑や夏の
青い空と海を被写体とする画像コマ、公園等の芝生で撮
影した画像コマ、明るい太陽光下のグラウンドでのスポ
ーツシーン等を撮影した画像コマ等においてフィルム固
有値を正確に求めることが困難であることが分かった。
【0007】カラーフェリアの生じ易い画像コマは、特
定の色の積算透過濃度が高く色バランスが一般的な被写
体を撮影した画像コマから偏倚しているので、カラーフ
ェリアが生じ易い画像コマが多数記録されたフィルムの
フィルム固有値は、カラーフェリアの影響を受けて変化
し充分にフィルムの特性を反映したものとはならないか
らである。このフィルム固有値を用いて決定した露光条
件で前記画像コマを焼付けると、主要被写体が適正な色
バランスからずれて焼付けされることになる。これは、
1本のフィルムの画像コマのうちの例えば半数程度がカ
ラーフェリアの生じ易い画像コマである場合にも影響を
受けるので、上記のような問題が発生する頻度は高い。
【0008】また、フィルム種差を補正して適正に焼付
ける他の手段として、フィルムに記録されたフィルム種
を示すコードを読取り、前記コードに基づいてフィルム
タイプ毎に分類して画像濃度をフィルムタイプ毎に記憶
する記憶手段を有し、記憶した画像濃度に基づき特定の
色領域に属する測光値より画像濃度を演算して露光量を
決定するようにした写真焼付露光量決定装置(特開平2-
93448 号公報)が提案されている。さらに、フィルムの
3色測光データが色座標上の複数に分割された色領域の
いずれに属するかを判断して測光データを分類し、基準
値からの色差または色比の小さい色領域に属する第1の
画像データと第1の画像データの代表値または基準値に
基づき露光量を決定する画像複写装置の露光量決定方法
(特開平2-90140 号公報)も提案されている。
【0009】上記では、フィルム種が同一のフィルムは
フィルムの特性が近似しており、記録された画像コマの
色バランス等に同様の傾向があるとの考えに基き、長期
に亘って多数のフィルムから求めたデータをフィルム種
毎に記憶し、フィルム種毎のデータと焼付ける画像コマ
のデータとに基づいて露光条件を決定している。これに
より、焼付けを行うフィルムに記録されている画像コマ
のうちカラーフェリアの生じ易い画像コマが多数である
場合にも、このカラーフェリアの影響を殆ど排除するこ
とができる。しかし、前述の光量規定方法と比較する
と、例えばフィルムが経時劣化していても、この経時劣
化によるフィルムの特性の変化が露光条件に反映されに
くく、良好なプリント結果を得ることができないという
問題があることが分かった。これは、異種光源で撮影さ
れた画像コマを焼付ける場合についても同様である。
【0010】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、カラーフェリアの影響を排除することができ、かつ
経時劣化等によるフィルム特性の変化に拘わらず常に高
品質のプリントを得ることができる写真焼付装置及び露
光条件決定方法を得ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明は、フィルムに記録された画像コ
マを多数個に分割して測光する測光手段と、前記測光手
段の測光によって得られた多数個の測光データのうち露
光条件決定に必要な測光データを選択する選択手段と、
前記測光によって得られたデータを多数本のフィルムに
亘って記憶する第1の記憶手段と、焼付ける画像コマが
記録された単一のフィルムの画像コマに対する前記測光
によって得られたデータを記憶する第2の記憶手段と、
前記選択手段によって選択された焼付ける画像コマの選
択データと、前記第1の記憶手段に記憶されたデータか
ら求めたデータと、前記第2の記憶手段に記憶されたデ
ータから求めたデータと、の各々に付与する重み係数を
設定する重み係数設定手段と、前記各データの各々に前
記重み係数設定手段によって設定された重み係数を付し
て加えた値に基づいて露光条件を決定する露光条件決定
手段と、を含む写真焼付装置。
【0012】また、第1の記憶手段及び第2の記憶手段
は、前記測光により得られたデータとして測光データま
たは測光データの濃度毎の平均値を記憶し、露光条件決
定手段は、第1の記憶手段及び第2の記憶手段に記憶さ
れた前記データから求めた前記選択データの濃度に対応
する濃度のデータを用いることができる。
【0013】また、写真焼付装置は画像コマを測光し該
画像コマの露光条件を決定して焼付ける処理を順次行
い、前記露光条件を決定する際に前記第2の記憶手段
は、既に焼付けを行った画像コマを測光して得られたデ
ータ、または既に焼付けを行った画像コマ及び次に焼付
けを行う画像コマを測光して得られたデータを記憶して
いる。
【0014】また、選択手段は、前記第1の記憶手段に
記憶されたデータに基づいて露光条件決定に必要なデー
タを選択することが好ましい。
【0015】また、重み係数設定手段は、前記第2の記
憶手段に記憶されたデータ量が多くなるに従って第2の
記憶手段に記憶されたデータの重みが大きくなるように
前記重み係数を設定することが好ましい。
【0016】また、重み係数設定手段は、前記選択デー
タの色バランスの偏りに応じて前記各データの付与する
重み係数を変更することが好ましい。
【0017】請求項7記載の発明では、焼付ける画像コ
マを多数個に分割して測光し、露光条件決定に必要な測
光データを選択し、前記選択した測光データと、多数本
のフィルムに亘って測光して得られたデータから求めた
データと、焼付ける画像コマが記録された単一のフィル
ムの画像コマに対して測光して得られたデータから求め
たデータと、の各々に付与する重み係数を設定し、前記
各データの各々に前記重み係数を付与して加えた値に基
づいて露光条件を決定する。
【0018】
【作用】請求項1記載の発明では、測光によって得られ
たデータを多数本のフィルムに亘って第1の記憶手段に
記憶し、焼付ける画像コマが記録された単一のフィルム
の画像コマに対する測光によって得られたデータを第2
の記憶手段に記憶する。なお、前記測光によって得られ
たデータとしては、測光データ、測光データから露光条
件の決定に必要なデータを選択した選択データ、前記測
光データまたは選択データを濃度別に分類し分類した各
々の平均値を演算した結果等を採用することができる。
重み係数設定手段では、焼付ける画像コマの多数個の測
光データのうち露光条件決定に必要な測光データを選択
した選択データと、第1の記憶手段に記憶されたデータ
から求めたデータと、第2の記憶手段に記憶されたデー
タから求めたデータと、の各々に付与する重み係数を設
定する。
【0019】なお、前記第1の記憶手段及び第2の記憶
手段に記憶されたデータから求めたデータとしては、選
択データの濃度に対応する濃度のデータを採用すること
が好ましい。一般的に、記憶されたデータは濃度によっ
て三色バランスが異なっているため、画像コマと同濃度
における三色バランスをもったデータを用いる必要があ
る。また、この三色のバランスはフィルム種によって異
なっているため、それぞれ記憶したデータから求める必
要がある。前記多数本のフィルムに亘って測光して得ら
れたデータは、一般的に三色の濃度を積算した色相がグ
レイまたはグレイに近い一定の色相になる。一方、焼付
ける画像コマが記録された単一のフィルムの画像コマに
対する測光によって得られたデータは、三色の濃度を積
算して求めた色バンスがフィルムに記録された複数の画
像コマの全体的な色バランスの傾向を表し、かつ経時劣
化による変化を含むフィルムの特性(3色感度バラン
ス、3色階調バランス、3色濃度バランス等)を反映す
ることになる。
【0020】従って、選択データと、第1の記憶手段か
らのデータと、第2の記憶手段からのデータと、に対
し、例えば第1の記憶手段からのデータへの重みが大き
くなるように重み係数を設定した場合には、各データの
各々に前記重み係数を付して加えた値が、選択データを
グレイの色相の画像コマを測光した測光データに近くな
るように補正した結果に相当することになる。従って、
カラーフェリアの生じ易い画像コマの測光データから、
前記重み係数を付して加えた値に基づいてカラーフェリ
アの影響を排除した露光条件を得ることができる。
【0021】また、第2の記憶手段のデータへの重みが
大きくなるように重み係数を設定した場合には、重み係
数を付して加えた値が、選択データをフィルムに記録さ
れた画像コマの全体的な色バランスの傾向やフィルムの
特性の変化を反映するように補正した結果に相当する。
従って、例えば経時劣化等によってフィルム特性が変化
している場合には前記特性の変化の度合いに応じて補正
した露光条件が得られる。さらに、例えば焼付ける画像
コマのみが異種光源で撮影された画像コマである場合に
は、選択データへの重みが大きくなるように重み係数を
設定すれば、他の画像コマとの光源の違いによる色バラ
ンスの違い等の影響を受けることがなく適正な露光条件
が得られる。
【0022】このように、各データに各々付与する重み
係数を適正に設定すれば、カラーフェリアの影響を排除
することができ、かつ経時劣化等によるフィルム特性の
変化に拘わらず常に高品質のプリントを得ることができ
る。
【0023】また、選択手段は第1の記憶手段に記憶さ
れたデータに基づいて露光条件決定に必要なデータを選
択することが好ましい。前述のように、多数本のフィル
ムに亘って測光して得られたデータは三色の濃度を積算
した色相がグレイまたはグレイに近い一定の色相になる
ので、第1の記憶手段に記憶されたデータを基準として
測光データを選択すれば、選択データへの被写体の色の
影響を小さくすることができる。また、このようにして
選択した選択データを第1の記憶手段及び第2の記憶手
段に記憶するようにすれば、上記データに基づいてより
適正な露光条件を得ることができる。
【0024】また、第2の記憶手段に記憶されたデータ
量が少ない場合には、第2の記憶手段に記憶されたデー
タがフィルムに記録された画像コマの全体的な色バラン
スを充分に表しているとは限らず、精度が低い。このよ
うな場合に第2の記憶手段からのデータに付与する重み
を大きくすると適正な露光条件を得ることができない。
このため、重み係数設定手段は第2の記憶手段に記憶さ
れたデータ量が多くなるに従って重みが大きくなるよう
に前記重み係数を設定することが好ましい。これによ
り、第2の記憶手段に記憶されているデータ量の大小に
拘わらず適正な露光条件を得ることができる。
【0025】また、選択データの色バランスが偏ってい
る場合には、各データに付与する重み係数を変更するこ
とが好ましい。例えば、焼付ける画像がカラーフェリア
の生じ易い画像である場合には、選択データの色バラン
スが特定の色に偏っており、第2の記憶手段のデータも
この影響を受けるが、第1の記憶手段からのデータの重
みが大きくなるように重み係数を変更すれば、前述のよ
うにカラーフェリアの影響を排除した露光条件を得るこ
とができる。また、例えば焼付ける画像コマが記録され
たフィルムのフィルム特性が経時劣化等によって変化し
ている場合にも、選択データ及び第2の記憶手段のデー
タの色バランスに偏りが生ずるが、第2の記憶手段から
のデータへの重みが大きくなるように重み係数を変更す
れば、前述のようにフィルム特性の変化に拘わらず適正
な露光条件を得ることができる。
【0026】請求項7記載の発明では、焼付ける画像コ
マを測光し選択した測光データと、多数本のフィルムに
亘って測光して得られたデータから求めたデータと、焼
付ける画像コマが記録された単一のフィルムの画像コマ
に対して測光して得られたデータから求めたデータと、
の各々に付与する重み係数を設定し、各データの各々に
前記重み係数を付与して加えた値に基づいて露光条件を
決定する。従って、請求項1の発明の作用の項にも記載
したように、各データに各々付与する重み係数を適正に
設定すれば、カラーフェリアの影響を排除することがで
き、かつ経時劣化等のフィルム特性の変化の影響を受け
ることなく常に高品質のプリントを得ることができる。
【0027】
【実施例】
〔第1実施例〕以下、図面を参照して本発明の第1実施
例を詳細に説明する。図1には本発明を適用可能な写真
焼付装置10の概略構成が示されている。図示しないネ
ガキャリアにセットされたカラーネガフィルム20は、
ネガキャリアによって焼付位置へ搬送される。焼付位置
の下方にはミラーボックス18と、ハロゲンランプを備
えたランプハウス12と、が配列されている。ミラーボ
ックス18とランプハウス12との間には、調光フィル
タ部60が配置されている。調光フィルタ部60は、Y
(イエロー)フィルタ、M(マゼンタ)フィルタ及びC
(シアン)フィルタの3つのCCフィルタを備えてい
る。
【0028】焼付位置の上方には、レンズ22、ブラッ
クシャッタ24及びカラーペーパ26が順に配置されて
おり、ランプハウス12から射出されて調光フィルタ部
60の各フィルタ、ミラーボックス18及びネガフィル
ム20を透過した光線がレンズ22によってカラーペー
パ26上に結像するように構成されている。また、上記
結像光学系の光軸に対して傾斜した方向で、かつネガフ
ィルム20に記録された画像濃度を測光可能な位置には
測光器28が配置されている。この測光器28は、2次
元イメージセンサやラインセンサ等で構成され、図2に
示すようにネガフィルム20に記録された画像コマを多
数の画素Snに面分割して走査線SLに沿って測光す
る。この場合、各画素の測光は、R、G、B3原色につ
いて各々行われる。
【0029】測光器28は、マイクロコンピュータ及び
その周辺機器で構成される演算回路30に接続されてい
る。図1では、演算回路30で行われる各種処理を規格
化手段44、選択手段38及び露光条件決定手段40に
分けて示しており、さらに演算回路30はデータを記憶
する第1の記憶手段34及び第2の記憶手段36を備え
ている。第1の記憶手段34は例えばEEPROM(El
ectrically ErasableProgrammable ROM)やバックアッ
プ電源に接続されたRAM等のように書換え可能な不揮
発性メモリで構成され、給電が停止されても記憶してい
る測光データを保持できるようになっている。一方、第
2の記憶手段36は揮発性のメモリ(例えば通常のRA
M)等で構成することができる。
【0030】測光器28で得られた測光データは規格化
手段44に入力され、規格化手段44において後述する
ように規格化される。選択手段38では規格化された測
光データから露光条件決定に必要な測光データのみを選
択し、第1の記憶手段34、第2の記憶手段36及び露
光条件決定手段40へ出力する。露光条件決定手段40
は、選択手段38、第1の記憶手段34及び第2の記憶
手段36から入力されたデータを各々に付与する重み係
数を設定し、この重み係数を用いて演算した重み付き積
算値に基づいて露光条件を決定する。露光条件決定手段
40は露光制御回路42に接続されている。露光制御回
路42は露光条件設定手段40で決定された露光条件に
基づいて調光フィルタ部60を制御することによってカ
ラーペーパ26への焼付露光条件を制御する。
【0031】次に図8のフローチャートを参照して、本
第1実施例の作用を説明する。なお図8のフローチャー
トは、焼付けを行う1本のネガフィルム20が写真焼付
装置10にセットされる毎に実行される。
【0032】ステップ100ではネガフィルム20の先
頭の画像コマを焼付位置に位置決めする。ステップ10
2では、前記位置決めした画像コマを測光器28によっ
て多数個の領域に分割して各々の領域を測光し、ステッ
プ104では測光により得られた多数の三色測光データ
を取込む。
【0033】次のステップ105では、演算回路30の
メモリに予め記憶されているネガフィルム20のR、
G、B毎の平均マスク濃度と、ステップ104で取込ん
だ三色の測光データとを用いて以下のように三色の低濃
度部測光データMIN(R)、MIN(G)、MIN
(B)を演算してメモリ34に記憶する。なお、この平
均マスク濃度は各種フィルムのマスク濃度又は各種フィ
ルムの最低濃度を平均して求めたものである。
【0034】平均マスク濃度より所定値α(例えば、0
〜0.6の値)大きい値と三色測光データの最も低い濃
度値または三色測光データの平均値とを比較し、(平均
マスク濃度+α)>(三色測光データの最も低い濃度値
または三色測光データの平均値)のときは三色測光デー
タの最も低い濃度値または三色測光データの平均値を低
濃度部測光データとする。一方、(平均マスク濃度+
α)<(三色測光データの最も低い濃度値または三色測
光データの平均値)のときは、平均マスク濃度より所定
値α大きい値を低濃度部測光データとする。上記のよう
にして低濃度部測光データが決定されるため、この低濃
度部測光データはネガフィルム20の画像記録部の最低
濃度データである場合とカラーフィルムの非画像部分の
最低濃度データ(マスク濃度)である場合とがある。
【0035】なお、図3に示すように、測光器28の測
光エリア32が画像コマ20A、20Bに跨がる状態で
測光したときの三色測光データの最低濃度値を低濃度部
測光データとしてもよい。また、ステップ100を実行
する前に予めネガフィルム20の非画像部分を測光して
おき、測光結果を用いて低濃度部測光データを算出する
ようにしてもよい。また画像測光データよりマスク濃度
又はマスクの色を予測関数式を用いて求めてもよい。な
お、マスク濃度は前述のように色差又は色比により比較
するため、上記のようにマスクの色差、色比として求め
て用いることが好ましい。
【0036】ステップ106では第1の記憶手段34に
記憶されたデータに基づいて、以下で説明するようにし
て測光データの規格化を行う。最初に、多数の三色測光
データの各々から低濃度部測光データMIN(R)、M
IN(G)、MIN(B)を減算することにより三色修
正測光データR、G、Bを演算する。次に、修正測光デ
ータR、Bを図4に示す規格化テーブルを用いてGの濃
度に変換することによって規格化(正規化)し、R、
G、B毎の規格化測光データを求める。ネガフィルムは
フィルム種や現像処理によってフィルム濃度や階調バラ
ンスが異なり、同一被写体を撮影してもフィルム種や現
像処理によって画像濃度や色が異なることになるが、前
記規格化ではこれを補正し、同一被写体についてフィル
ム種や現像処理に拘わらず一定の濃度や色となるように
測光データを変換する。
【0037】また、前記規格化テーブルは第1の記憶手
段32に記憶されているデータに基づいて作成される。
第1の記憶手段32には、多数本のネガフィルム20に
亘って今まで焼付けした画像コマの測光データから後述
するステップ108の処理によって得た選択された測光
データを濃度別に分類し、分類した各々のグループに属
する測光データのR、G、B毎の平均値を演算した結果
が記憶されている(例として次の表1を参照)。
【0038】
【表1】 なお、上記データはG濃度を基準として測光データを分
類して平均値を算出しているが、R濃度、B濃度を基準
として平均値を算出するようにしてもよい。上記測光デ
ータの平均値は、多数コマの測光値の平均値であるの
で、各グループのG濃度、R濃度、B濃度の各平均値を
規格化した値を積算したときの色相はグレイまたグレイ
に近い一定の色相となる。前記規格化テーブルは、上記
平均値を例として図4に示すように横軸をG濃度、縦軸
をR濃度及びB濃度とする平面座標上にプロットし、プ
ロットした点を結ぶことによって作成され、測光データ
Gの平均値と測光データRの平均値との関係を示す曲線
および測光データGの平均値と測光データBの平均値と
の関係を示す曲線で構成される。
【0039】また、上記では第1の記憶手段34に記憶
されたデータから作成した規格化テーブルを用いて全て
の画像コマの測光データを規格化していたが、ネガフィ
ルム20の第2コマ以降または数コマ目以降の画像コマ
の測光データについては、第2の記憶手段36に記憶さ
れたデータから作成した規格化テーブルを用いて規格化
するようにしてもよい。
【0040】ステップ106では上述の規格化テーブル
を用いて修正測光データR、BをGの濃度に変換する。
例えば図4では、Rの修正測光データの平均値R’がG
R'に変換され、Bの修正測光データの平均値B’が同様
にGB'に変換される。このとき修正測光データGは変換
することなくそのまま使用する。この規格化方法として
は上記の他特開昭56−1039号公報、特開昭62−
144158号公報に記載された方法を使用することが
できる。このような修正測光データの規格化によりフィ
ルム種等が異なっても同一の色座標を使用することがで
きる。
【0041】次のステップ108では、図5に示すよう
に、規格化データR、Gの差R−Gを横軸とし、規格化
データG、Bの差G−Bを縦軸とする色座標上に定めら
れた、原点を含む色領域Aa 、色領域Aa 以外の色領域
b のいずれの色領域に三色規格化データが属するかを
判断することによって三色規格化データを分類し、前述
したように測光データの選択を行う。三色規格化データ
は色領域Aa と色領域Ab との境界を境にして分類され
ることになり、これにより三色規格化データは基準値
(原点)からの色差の小さい領域に属するデータと基準
値からの色差の大きい領域に属するデータとに分類され
ることになる。本ステップ108では後の処理で用いる
測光データとして、規格化データが基準値からの色差の
小さい色領域Aa に属している測光データを選択する。
【0042】次の表2に色領域、この色領域毎に分類さ
れた三色規格化データおよび三色規格化データに対応す
る三色測光データの一例を示す。
【0043】
【表2】 なお、上記ではG−B、R−Gを軸とする色座標を用い
て三色規格化データを分類したが、3原色のうちの1色
または2色以上の組合せ(例えば、Dx −Dy、Dx
y 、Dx /(Dx +Dy +Dz )、Dx +Dy
z 、Dx −K、D x /K等、ただし、x、y、zはそ
れぞれR、G、Bの互いに異なる1つの色を表わし、K
は定数である。)を軸とする座標軸、すなわち上記以外
の色差または色比を軸とする座標軸を2次元または3次
元の色座標に用いることができる。
【0044】また、前記色領域は基準値からの距離に応
じて複数個定めることができる。この基準値としては、
用いた色座標の原点、原画像の特定色に関する値、多数
の画像コマの平均値から求めた値、測光データの最小
値、特定画像コマの測光データから求めた値、予め定め
られた定数値等を採用することができる。さらに基準値
は関数式やテーブルによって与えられた値であってもよ
い。この場合、例えば画像の濃度によって基準値が変化
するような関数式やテーブル値であってもよい。なお、
前記特定色としては、中性色や肌色、多数の画像コマの
平均値から求めた色を採用することができる。また、色
領域として図6に示すように中性色を原点とする座標上
に設けられた原点からの距離が不規則な色領域を用いて
もよい。
【0045】ステップ110では、上記で選択した測光
データのR、G、B毎の平均値D1 R 、D1G 、D1B
を求める。また、次のステップ112では選択した基準
値からの色差の小さい色領域Aa に属している測光デー
タを第1の記憶手段34に記憶されているデータに反映
する。具体的には、まず選択測光データを濃度別に複数
のグループに分類する。第1の記憶手段34には前述の
ように濃度別の測光データの平均値が記憶されており、
分類した各々のグループに属する測光データと、第1の
記憶手段34の対応する濃度の平均値と、の平均値を演
算する。
【0046】この演算は、例としてあるグループに属す
る選択測光データをDX1、DX2、・・・、DXn1 、前記
グループの選択測光データの数をn1 、第1の記憶手段
34に記憶されている前記グループに対応するn2 個の
測光データの平均値をDY とすると、平均値D0 は以下
の(2)式によって算出される。
【0047】
【数1】 算出された平均値は第1の記憶手段34に格納する。
【0048】ステップ114では、ステップ112と同
様に選択測光データを第2の記憶手段36に記憶されて
いるデータに反映する。前述のように、選択測光データ
は第1の記憶手段34のデータに基づいて規格化されて
選択された測光データであるので、第2の記憶手段に記
憶されるデータは、被写体の色の影響が少なく、かつフ
ィルムの特性(3色感度バランス、3色階調バランス、
3色濃度バランス等)が正確に反映される。従って、ネ
ガフィルム20の多数の画像コマがカラーフェリアの生
じ易い画像である場合にも、このカラーフェリアの影響
が小さく抑制されたデータが得られる。
【0049】なお、第2の記憶手段36にデータが記憶
されていない場合には、選択測光データを濃度別に複数
のグループに分類し分類した各々の平均値を第2の記憶
手段36に記憶させる。画像コマを測光して焼付ける処
理を、後述するようにネガフィルム20の先頭の画像コ
マから順次行うに従い、第2の記憶手段36に記憶され
ているデータに各画像コマの選択測光データが反映され
ていくことになる。このため上記処理の進行に伴って、
前記平均値を規格化したデータの色バランスがネガフィ
ルム20に記憶された画像コマの全体的な色バランスの
傾向に近づくことになる。
【0050】ステップ116では選択測光データの平均
値に基づいて第1の記憶手段34から同濃度における
R、G、B毎の画像データMD2j を求める。この画像
データMD2j は、ステップ110で求めた測光データ
のG濃度の平均値MD1G をMD'(G)とし、このM
D'(G)を、前記第1の記憶手段34に記憶されている
測光値の平均値から作成した規格化テーブルを用い内挿
または外挿(補間)によって逆変換し、R濃度MD'
(R)、B濃度MD'(B)を求め(図7参照)、(3)
式に示すようにR、G、B濃度MD'(R)、MD'
(G)、MD'(B)の各々に低濃度部測光データMIN
(R)、MIN(G)、MIN(B)を加算することに
より求められる。
【0051】
【数2】 次のステップ118では、上記ステップ116と同様
に、選択測光データの平均値に基づいて第2の記憶手段
36から同濃度におけるR、G、B毎の画像データMD
3j を求める。この画像データMD3j は、測光データ
のG濃度の平均値MD1G をMD"(G)とし、このM
D"(G)を、前記第2の記憶手段36に記憶されている
測光値の平均値から作成した規格化テーブルを用いて前
記と同様に内挿または外挿(補間)によって逆変換し、
R濃度MD"(R)、B濃度MD"(B)を求め、(4)式
に示すようにR、G、B濃度MD"(R)、MD"(G)、
MD"(B)の各々に低濃度部測光データMIN(R)、
MIN(G)、MIN(B)を加算することにより求め
られる。
【0052】
【数3】 なお、上記では選択測光データの濃度をG濃度で代表さ
せ、第1の記憶手段34及び第2の記憶手段36に記憶
されたデータから、G濃度の平均値MD1G と同濃度に
おける画像データを求めているが、R濃度またはB濃度
で代表させてもよく、選択測光データの3色平均濃度と
同濃度における画像データを求めるようにしてもよい。
【0053】ステップ120では、選択測光データの平
均値MD1j 、第1の記憶手段34からの画像データM
D2j 、第2の記憶手段36からの画像データMD3j
を各々重み付けするための重み係数K1、K2、K3
を決定し、露光制御量Dijを算出する。本実施例では露
光制御量Dijを次の(5)式を用いて算出する。
【0054】 Dij=K1・MD1j +K2・MD2j +K3・MD3j ・・・(5) 但し、j:R、G、Bのうちのいずれか1つを表す i:個々のフィルムを表す 重み係数K1、K2、K3としては初期値として一定の
値が設定されており、各種の条件に応じて次の(6)式
に示す関係を満足するように変更する。
【0055】
【数4】 また、前記条件としては例えば以下のことが挙げられ
る。
【0056】1.第2の記憶手段36に記憶されている
データ量 第2の記憶手段36に記憶されているデータ量が少ない
場合は、画像データMD3j の精度が低く、ネガフィル
ム20に記録されている画像コマの色バランスを表して
いないと考えられる。このため、例えば データ量<2コマ分:K3=1 2コマ分≦データ量<3コマ分:K3=2 3コマ分≦データ量 :K3=3 とする。
【0057】2.焼付けを行う画像コマの濃度 焼付けを行う画像コマの濃度が極端に高いまたは低い場
合には、ネガフィルム毎の特性の変動が大きく、測光デ
ータ、特に画像データMD3j の精度が低いことが考え
られる。このため、例えば、 画像コマの全画面平均濃度<1.5:K3=3 1.5≦全画面平均濃度<1.8:K3=2 1.8≦全画面平均濃度 :K3=1 とする。
【0058】3.焼付けを行う画像コマのカラーフェリ
ア 焼付けを行う画像コマがカラーフェリアの生じ易い画像
コマで、色バランスが特定の色へ偏倚している場合、測
光データを分類、選択して得た画像データMD1j につ
いても色バランスが特定の色に偏っており、画像データ
MD3j もカラーフェリアの影響を若干受ける(他の画
像コマもカラーフェリアの生じ易い画像コマである場合
には大きく影響を受ける)。このため、上記場合には主
要被写体が適正な色となるように例えば重み係数K1の
値を小さくし、かつ焼付けを行う画像コマの全画面の色
味と 多数コマの全画面の色味との差<0.2:K2=1 0.2≦色味の差 :K2=3 とする。なお上記カラーフェリアは、例えば色バランス
が特定の色に偏倚しており、かつ画像コマの所定面積以
上の領域が一定の色相となっている場合に、カラーフェ
リアの生じ易い画像コマであると判断できる。
【0059】4.ネガフィルムの経時劣化 ネガフィルムの経時劣化等によってフィルム特性が変化
し、プリントする画像コマを含む画像コマが褪色してい
る場合にも、測光データの色バランスが特定の色に偏倚
しており、経時劣化の度合いに応じて露光条件を補正す
る必要がある。このような場合には、フィルム特性の影
響が平均化されて反映されている画像データMD3j の
重みが大きくなるように、重み係数K3の値を大きくす
る。なお上記経時劣化は、例えばネガフィルムの全ての
画像コマの色バランスが経時劣化に特有の色バランスと
なっている場合に、経時劣化の度合いが大きいと判断で
きる。
【0060】5.撮影光源 焼付ける画像コマが蛍光灯、タングステン灯等の異種光
源で撮影されている場合にも測光データの色バランスが
特定の色に偏倚しており、露光条件を補正する必要があ
る。このような場合には、焼付ける画像コマのみが異種
光源で撮影されているときには重み係数K1の値を大き
くし、ネガフィルムの画像コマの殆どが異種光源で撮影
されているときには重み係数K2の値も大きくする。な
お、異種光源で撮影されているか否かの判断は、例えば
測光データの色バランスが異種光源に特有の色バランス
となっているか否かによって行うことができる。
【0061】また、上記以外に、例えば第1の記憶手段
に記憶されているデータ量、測光データから予測される
被写体の色分布、撮影したシーンの特徴等に応じて前記
重み係数K1、K2、K3の値を変更する。なお重み係
数K1の値は経験的に、各種の条件に応じて3乃至6範
囲内で変更することが好ましい。なお、上記では重み係
数K1、K2、K3の合計が「10」となるように設定
していたが((6)式参照)、重み付けするための係数
であるので合計が一定の値となるように設定すればよ
い。
【0062】決定した重み係数は前記(5)式に代入さ
れ、露光制御量Dijが算出される。なお、上記では各デ
ータの重み付けとして、(5)式に従って各データの重
み付き積算値である露光制御量Dijを演算しているが、
これに限定されるものではなく、各データの重み付けと
して重み付き平均値を演算するようにしてもよい。
【0063】ステップ122では、ステップ120で決
定された露光制御量に基づいて露光条件を決定する。露
光条件は以下の(7)式に基づいて決定される。
【0064】 logEj =Sj ・Aj (Dij−Dφj )+Kj ・・・(7) 但し、j :R、G、Bのうちのいずれか1つ logE:露光量の対数 Dij :露光制御量 Dφj :基準ネガフィルムの濃度 Kj :カラーペーパ及び写真焼付装置によって定ま
る定数 Sj :スロープコントロール係数(=0.5 〜2.0 ) Aj :カラーコレクション係数(≒1.0 ) ステップ124では上記で求めたR、G、B毎の露光量
から成る露光条件を露光制御回路42に設定し、露光制
御回路42によって焼付位置に位置決めした画像コマが
前記露光条件でカラーペーパ26へ焼付露光される。次
のステップ126では、写真焼付装置10にセットされ
たネガフィルム20の全ての画像コマの焼付けが終了し
たか否か判定する。ステップ126の判定が否定された
場合にはステップ100へ戻って次の画像コマを焼付位
置に位置決めし、測光、露光条件決定、焼付の各処理を
行う。
【0065】なお、ステップ100乃至ステップ126
の処理を繰り返すに従って、第2の記憶手段36に記憶
されるデータ量が徐々に増加する。これにより、第2の
記憶手段36からの画像データMD3j に、ネガフィル
ム20に記録された画像コマの全体的な色バランスの傾
向が反映され、精度が向上することになる。このため、
重み係数K3の値を大きくすることができる。
【0066】ステップ126の判定が肯定された場合に
はステップ128へ移行し、第2の記憶手段36に記憶
されている測光データ及び平均値を消去して処理を終了
する。
【0067】〔第2実施例〕次に本発明の第2実施例を
説明する。なお、第1実施例と同一の部分には同一の符
号を付し、説明を省略する。
【0068】図9に示すように、本第2実施例の写真焼
付装置70はバーコード読取装置72を備えている。バ
ーコード読取装置72は、ネガフィルム20自体または
ネガフィルム20を収容するパトローネ76に記録され
ているDXコードを読取る。DXコードはフィルム製造
メーカ名、フィルム感度、フィルムファミリー等のフィ
ルム種を表す情報をバーコードで表示したものである。
バーコード読取装置72は演算回路30のフィルム種分
類手段74に接続されている。
【0069】フィルム種分類手段74はバーコード読取
装置72で読み取られたDXコードに基づいて、フィル
ム感度、フィルムファミリー、メーカ名等を判断し、製
造メーカ、感度、階調、ベース濃度、感光度及び特性曲
線の形状等のフィルム特性のいくつかが共通なネガフィ
ルムまたはフィルム種を同一フィルム種としてフィルム
を分類する。これにより、焼付けるべきフィルムを主と
して焼付露光条件が同一または類似のフィルム種毎に分
類することができる。
【0070】フィルム種分類手段74は第1の記憶手段
34に接続されている。第1の記憶手段34は次の表3
に示すように、多数本のネガフィルムの測光データを、
フィルム種が同一のネガフィルムから測光した測光デー
タ毎に分類し、各々について濃度別のグループに分類し
各グループ毎の平均値を演算した結果を記憶している。
従って、第1の記憶手段34に記憶されたデータから規
格化テーブルをフィルム種毎に作成することができる。
【0071】
【表3】 次に図10のフローチャートを参照して本第2実施例の
作用を説明する。ステップ150では、写真焼付装置7
0にセットされているネガフィルム20のDXコードを
バーコード読取装置72によって読み取る。ステップ1
52では読み取ったDXコードに基づいて、ネガフィル
ム20のフィルム種を判断する。ステップ154では前
記判断したフィルム種に対応するデータを第1の記憶手
段34から取り込む。
【0072】次のステップ156以降では、図8のフロ
ーチャートのステップ100以降と同様に処理を行う。
なお、フィルム種毎に低濃度部測光データであるマスク
濃度を第1の記憶手段34に予め記憶しておき、フィル
ム種を判断した結果に基づいてステップ162でフィル
ム種毎に低濃度部測光データを定めてもよい。また、ス
テップ164では、前記ステップ154で取り込んだデ
ータを用いて規格化テーブルを作成し、図8のフローチ
ャートのステップ106と同様に規格化を行う。ステッ
プ170では選択測光データと第1の記憶手段34から
取り込んだデータとの平均値を(2)式を用いて算出
し、選択測光データを前記取り込んだデータに反映す
る。
【0073】また、ステップ174では選択測光データ
の平均値に基づいて前記取り込んだデータから同濃度に
おけるR、G、B毎の画像データMD2j を求める。前
述のように、第1の記憶手段34に記憶されているデー
タはフィルム種毎に分類されているので、第1実施例と
比較してフィルム種毎に異なるフィルム特性をより正確
に反映しており、精度が高い。従って、ステップ178
で重み係数を設定する際に、画像データMD2j の重み
が大きくなるように重み係数K2の値を大きくすること
ができ、より適正な露光条件を得ることができる。
【0074】1本のネガフィルム20の画像コマの焼付
けが終了し、ステップ184の判定が肯定されると、ス
テップ186で第2の記憶手段36に記憶されたデータ
を消去した後に、次のステップ188で、第1の記憶手
段34から取り込み選択測光データが反映されたデータ
によって第1の記憶手段34のデータを更新して処理を
終了する。
【0075】なお、上記実施例では、1画像コマを測光
する毎に選択測光データを用いて第1の記憶手段34に
記憶されている平均値を更新するようにしていたが、1
本のネガフィルム20の画像コマの測光及び焼付けが終
了した後に、図11に示すように第2の記憶手段36に
記憶されているデータを用いて第1の記憶手段34に記
憶されているデータを更新し、第2の記憶手段36に記
憶されているデータを消去するようにしてもよい。
【0076】また、上記実施例ではネガフィルム20に
記録された全ての画像コマの焼付けが終了した後に第2
の記憶手段36に記憶されたデータを消去するようにし
ていたが、焼付けを行う画像コマの色や色分布が、前に
焼付けを行った画像コマと大きく異なっていた場合に
は、例えばあるシーンを撮影した一連の画像コマの焼付
けが終了したと判断することができ、以降の画像コマの
色や色分布は前記一連の画像コマと大きく異なっている
と類推することができる。このような場合に前記データ
を消去して第1の記憶手段34に記憶されたデータを用
いて露光条件を決定すれば、プリント合格率が向上す
る。なお、第2の記憶手段36に記憶されたデータを消
去する代わりに重み係数K3の値を小さくしてもよい。
【0077】なお、上記実施例では第1の記憶手段34
及び第2の記憶手段36に、選択測光データを濃度別に
分類し分類した各々の平均値を演算した結果を記憶して
いたが、選択測光データを全て記憶するようにしてもよ
い。また、全ての測光データや測光データを濃度別に分
類し分類した各々の平均値を演算した結果を記憶するよ
うにしてもよい。また上記実施例では選択測光データを
用いて露光条件を決定するようにしていたが、規格化測
光データ、第1の記憶手段34に記憶されたデータを規
格化したデータ、第2の記憶手段に記憶されたデータを
規格化したデータを用い、平均濃度から求めた平均的な
露光条件に対する露光補正量を求め、露光条件を決定す
るようにしてもよい。
【0078】また、上記実施例では特定画像コマに対す
る測光、露光条件決定、焼付けから成る処理を、ネガフ
ィルム20の先頭の画像コマから順に行っていたが、例
えば最初にネガフィルム20の全ての画像コマの測光を
行った後に露光条件決定、焼付けを順次行うようにして
もよい。
【0079】さらに、最初に、測光した画像コマ数が所
定数となるまで、または選択した測光データ数が所定数
となるまで測光を行って第2の記憶手段36に測光デー
タを蓄積しておき、次に、各画像コマに対して測光、露
光条件決定、焼付けから成る処理を行うようにしてもよ
い。特に測光した画像コマ数が所定数となるまで測光を
行った後に焼付け等を行う場合には、測光を行う部分と
焼付けを行う部分とを別にして測光位置と焼付位置とを
前記所定数の画像コマの長手方向寸法に相当する距離以
上離せば、ネガフィルム20を巻戻すことなく一連の処
理を行うことができる。
【0080】また、第2実施例ではバーコード読取装置
72によってDXコードを読み取ってフィルム種を判断
するようにしていたが、これに限定されるものではな
く、磁気的または電気的に記憶された情報を読み取って
フィルム種を判断するようにしてもよい。さらにフィル
ムに記録された画像を分光的に測光した結果に基づいて
判断するようにしてもよい。
【0081】また、1回目の焼付け時に件番号と選択測
光データの平均値(または選択測光データ前部)とを写
真焼付装置10に記憶しておくと共に、プリントの裏面
に件番号を印字しておき、焼直しを行う場合には、焼直
したい画像コマの件番号を写真焼付装置10に入力し、
前記記憶したデータを取り込んで露光条件を決定するよ
うにしてもよい。また、新たに測光して前記取り込んだ
データと比較すれば画像コマが褪色したか否かを判断す
ることも可能である。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
では、焼付ける画像コマの多数個の測光データのうち露
光条件決定に必要な測光データを選択した選択データ
と、第1の記憶手段に記憶された多数本のフィルムに亘
る測光によって得られたデータから求めたデータと、第
2の記憶手段に記憶された焼付ける画像コマが記録され
た単一のフィルムの画像コマに対する測光によって得ら
れたデータから求めたデータと、の各々に付与する重み
係数を設定し、前記データの各々に重み係数を付して加
えた値に基づいて露光条件を決定するようにしたので、
カラーフェリアの影響を排除することができ、かつ経時
劣化等によるフィルム特性の変化に拘わらず常に高品質
のプリントを得ることができる、という優れた効果が得
られる。
【0083】また請求項7記載の発明では、焼付ける画
像コマを測光し選択して得た測光データと、多数本のフ
ィルムに亘る測光によって得られたデータから求めたデ
ータと、焼付ける画像コマが記録された単一のフィルム
の画像コマに対する測光によって得られたデータから求
めたデータと、の各々に付与する重み係数を設定し、前
記データの各々に重み係数を付して加えた値に基づいて
露光条件を決定するようにしたので、カラーフェリアの
影響を排除することができ、かつ経時劣化等によるフィ
ルム特性の変化に拘わらず常に高品質のプリントを得る
ことができる、という優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る写真焼付装置の概略構成図で
ある。
【図2】面分割して測光する処理を説明する概念図であ
る。
【図3】マスク濃度を測定する場合の測光範囲を一例を
説明するためのネガフィルムの平面図である。
【図4】規格化曲線を示す線図である。
【図5】三色規格化データを分類するための色座標を示
す線図である。
【図6】三色規格化データを分類するための他の色座標
を示す線図である。
【図7】規格化曲線を用いて画像データを求める処理を
説明する線図である。
【図8】第1実施例の作用を説明するフローチャートで
ある。
【図9】第2実施例に係る写真焼付装置の概略構成図で
ある。
【図10】第2実施例の作用を説明するフローチャート
である。
【図11】本発明が適用された写真焼付装置の他の例を
示す概略構成図である。
【符号の説明】
10 写真焼付装置 28 測光器 34 第1の記憶手段 36 第2の記憶手段 38 選択手段 40 露光条件決定手段 70 写真焼付装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムに記録された画像コマを多数個
    に分割して測光する測光手段と、 前記測光手段の測光によって得られた多数個の測光デー
    タのうち露光条件決定に必要な測光データを選択する選
    択手段と、 前記測光によって得られたデータを多数本のフィルムに
    亘って記憶する第1の記憶手段と、 焼付ける画像コマが記録された単一のフィルムの画像コ
    マに対する前記測光によって得られたデータを記憶する
    第2の記憶手段と、 前記選択手段によって選択された焼付ける画像コマの選
    択データと、前記第1の記憶手段に記憶されたデータか
    ら求めたデータと、前記第2の記憶手段に記憶されたデ
    ータから求めたデータと、の各々に付与する重み係数を
    設定する重み係数設定手段と、 前記各データの各々に前記重み係数設定手段によって設
    定された重み係数を付して加えた値に基づいて露光条件
    を決定する露光条件決定手段と、 を含む写真焼付装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の記憶手段及び第2の記憶手段
    は、前記測光により得られたデータとして測光データま
    たは測光データの濃度毎の平均値を記憶し、前記露光条
    件決定手段は、第1の記憶手段及び第2の記憶手段に記
    憶された前記データから求めた前記選択データの濃度に
    対応する濃度のデータを用いることを特徴とする請求項
    1記載の写真焼付装置。
  3. 【請求項3】 前記写真焼付装置は画像コマを測光し該
    画像コマの露光条件を決定して焼付ける処理を順次行
    い、前記露光条件を決定する際に前記第2の記憶手段
    は、既に焼付けを行った画像コマを測光して得られたデ
    ータ、または既に焼付けを行った画像コマ及び次に焼付
    けを行う画像コマを測光して得られたデータを記憶して
    いることを特徴とする請求項1または2記載の写真焼付
    装置。
  4. 【請求項4】 前記選択手段は、前記第1の記憶手段に
    記憶されたデータに基づいて露光条件決定に必要なデー
    タを選択することを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    か1項記載の写真焼付装置。
  5. 【請求項5】 前記重み係数設定手段は、前記第2の記
    憶手段に記憶されたデータ量が多くなるに従って第2の
    記憶手段に記憶されたデータの重みが大きくなるように
    前記重み係数を設定することを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれか1項記載の写真焼付装置。
  6. 【請求項6】 前記重み係数設定手段は、前記選択デー
    タの色バランスの偏りに応じて前記各データの付与する
    重み係数を変更することを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれか1項記載の写真焼付装置。
  7. 【請求項7】 焼付ける画像コマを多数個に分割して測
    光し、露光条件決定に必要な測光データを選択し、前記
    選択した測光データと、多数本のフィルムに亘って測光
    して得られたデータから求めたデータと、焼付ける画像
    コマが記録された単一のフィルムの画像コマに対して測
    光して得られたデータから求めたデータと、の各々に付
    与する重み係数を設定し、前記各データの各々に前記重
    み係数を付与して加えた値に基づいて露光条件を決定す
    る露光条件決定方法。
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