JPH05287465A - 電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法 - Google Patents

電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法

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JPH05287465A
JPH05287465A JP9551592A JP9551592A JPH05287465A JP H05287465 A JPH05287465 A JP H05287465A JP 9551592 A JP9551592 A JP 9551592A JP 9551592 A JP9551592 A JP 9551592A JP H05287465 A JPH05287465 A JP H05287465A
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JP
Japan
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electrolytic capacitor
foil
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aluminum foil
temp
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JP9551592A
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English (en)
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Hiromi Goto
博己 後藤
Ken Toma
建 当摩
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MA Aluminum Corp
Original Assignee
Mitsubishi Aluminum Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 静電容量の増大が期待できる技術を提供する
ことである。 【構成】 純度が99.9%以上のアルミニウムに錫、
インジウム、鉛及びタリウムの群の中から選ばれる一つ
以上の元素を0.1ppm〜10ppm含む電解コンデ
ンサ用アルミニウム箔の製造方法であって、最終焼純の
過程において再結晶が終了した時点からはその時の温度
より高くしないように制御する電解コンデンサ用アルミ
ニウム箔の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電解コンデンサ用アル
ミニウム電極箔に関するものである。
【0002】
【発明の背景】電解コンデンサ用アルミニウム電極箔
は、静電容量を増大させる為に、電気化学的あるいは化
学的エッチングが施されるのが一般的である。そして、
エッチング特性を向上させる為に、コイル状で焼純処理
を行うことが行われている。尚、(100)面の占有率
を高める為、又、添加した微量元素を表面近傍に偏析さ
せ、酸化皮膜の欠陥を均一に分布させ、エッチング特性
を向上させることを目的として、上記の焼純処理は、真
空中あるいはN2 ガスやArガスなどの不活性雰囲気中
において500℃以上の高温で処理するのが通常であ
る。
【0003】しかしながら、このような従来の焼純処理
では静電容量の増大が充分なものではなく、更なる改善
が待たれている。
【0004】
【発明の開示】前記の問題点についての研究が鋭意押し
進められて行った結果、すなわち静電容量に密接な関係
を有しているエッチングピットについての研究が鋭意押
し進められて行った結果、エッチングピットは表面酸化
皮膜の破壊から生じることから、表面酸化皮膜に均一で
高密度の欠陥を導入することが大事であることが判って
来た。
【0005】すなわち、従来では、(100)占有率を
高める為には、焼純は500℃以上での温度が必要であ
り、かつ、時間も4時間以上の長時間の処理が望ましい
と考えられていた。しかしながら、微量添加元素の表面
近傍における偏析現象について、酸化皮膜に欠陥を均一
に分散させる上では、このような高温で長時間の処理を
行うと、一度表面近傍に偏析した微量添加元素の粒子が
再固溶し、その効果が低減してしまうことが判って来
た。つまり、最終焼純過程における微量添加元素の挙動
について検討を行った処、表面近傍での偏析は再結晶と
同時に始まり、再結晶終了時点において偏析量がピーク
に達することが判明した。そして、この再結晶終了後も
温度がさらに上がって行くと、今度はアルミニウム中に
微量添加元素は再固溶して行き、偏析量は低下してしま
う。従って、このような状態のものをエッチングしてし
まうと、出来たエッチングピットは粗大なものとなった
り、又、密度も低下し、さらには均一性も欠けるものと
なってしまい、静電容量の増大が期待できないものとな
ってしまう。
【0006】このような知見を基にして本発明が達成さ
れたものであり、本発明の目的は、静電容量の増大が期
待できる技術を提供することである。この本発明の目的
は、純度が99.9%以上のアルミニウムに錫、インジ
ウム、鉛及びタリウムの群の中から選ばれる一つ以上の
元素を0.1ppm〜10ppm含む電解コンデンサ用
アルミニウム箔の製造方法であって、最終焼純の過程に
おいて再結晶が終了した時点からはその時の温度より高
くしないように制御することを特徴とする電解コンデン
サ用アルミニウム箔の製造方法によって達成される。
【0007】尚、再結晶終了時点とはアルミニウム材が
図1に示す圧延による加工組織から歪などが解放された
図2に示すような組織に至った状態のものを言い、再結
晶が終了する温度はアルミニウム材に添加された微量添
加元素の量、アルミニウムの純度、昇温速度などによっ
ても多少の変動が有るが、純度が99.9%以上の高純
度アルミニウムに錫、インジウム、鉛及びタリウムの群
の中から選ばれる一つ以上の元素を0.1ppm〜10
ppm含むアルミニウム材にあっては、約300〜45
0℃の範囲内に有る。
【0008】最終焼純の過程において再結晶が終了した
時点からはその時の温度より高くしないようにすれば良
いのであるが、すなわち再結晶が終了した時点からは焼
純温度を降下させても良いのであるが、その温度でしば
らく維持することが好ましい。すなわち、焼純は、通
常、コイルの形態で行うことから、幅方向及び長さ方向
において焼純にバラツキが有ることも予想され、一部の
領域において再結晶が終了していない場合も考えられる
からであり、この為再結晶が終了した時点から約2時間
程度はその温度を維持しておくことが好ましい。
【0009】又、得られた電解コンデンサ用アルミニウ
ム箔における(100)面の占有率は90%以上である
ことが好ましい。そして、上記のようにして得られたア
ルミニウム箔は、微量添加元素の表面近傍における偏析
が効果的になされており、その偏析量はピークに達して
いて、エッチングされると、このものはエッチングピッ
トが微細で、均一なものであり、作製された電解コンデ
ンサは静電容量が大きなものとなっていた。
【0010】以下、本発明について実施例により具体的
に説明するが、本発明はこれに限られるものではない。
【0011】
【実施例】
〔実施例1〜3〕添加元素としてSnを、又、高純度ア
ルミニウムの地金を用い、半連続鋳造法にてスラブを製
造し、このスラブに所定の温度、例えば530℃以上で
1時間以上かけて均質化処理を施し、熱間圧延にて6m
mの圧延板とし、さらに中間焼純を挟みながらの冷間圧
延にて100μmの箔とした。
【0012】この後、最終焼純(条件は表1に記載)を
実施し、厚さ100μmの電解コンデンサ用アルミニウ
ム箔を得た。 〔比較例1,2〕実施例1において、添加元素の量や最
終焼純の条件を変える他は同様に行い、厚さ100μm
の電解コンデンサ用アルミニウム箔を得た。
【0013】〔実施例4,5,6〕実施例1における添
加元素SnをPb(実施例4)、In(実施例5)、T
l(実施例6)に代え、又、最終焼純の条件を変えた他
は同様に行い、厚さ100μmの電解コンデンサ用アル
ミニウム箔を得た。 〔比較例3,4,5〕実施例4,5,6において、添加
元素量や最終焼純の条件を代える他は同様に行い、厚さ
100μmの電解コンデンサ用アルミニウム箔を得た。
【0014】〔特性〕上記各例で得た電解コンデンサ用
アルミニウム箔について、微量添加元素の偏析具合、
(100)占有率、そして静電容量を調べたので、その
結果を表1に示す。尚、表面近傍における微量添加元素
の偏析の程度は、GD−MSによる測定において、微量
添加元素の表面近傍における成分量とアルミニウム内部
における成分量の比から測定した。
【0015】(100)占有率は、塩酸、硝酸、フッ酸
によりエッチングを行い、予め用意した標準サンプルと
の比較によって、画像解析装置によりその面積率の測定
より求めた。静電容量(μF/cm2 )は、85℃の5
%塩酸中で100mA/cm2 の電流密度で直流の電解
エッチングを300sec行い、そして硼酸系の液中で
電圧375Vの化成処理を行ったものについて測定し
た。
【0016】 表 1 微量添加元素 Al純度 最終焼鈍条件 偏析度 占有率 静電容量 (ppm) (%) (℃×時間) 実施例1 4 99.99 400 ℃×6hr 236 94.1 0.561 実施例2 3 99.90 320 ℃×48hr 204 90.8 0.523 実施例3 8 99.99 375 ℃×12hr 255 92.6 0.544 比較例1 5 99.50 375 ℃×12hr 262 71.5 0.278 比較例2 3 99.90 550 ℃×6hr 122 96.4 0.375 実施例4 1 99.90 400 ℃×6hr 325 93.8 0.601 比較例3 1 99.90 550 ℃×6hr 164 95.5 0.443 実施例5 3 99.99 420 ℃×4hr 301 94.3 0.554 比較例4 3 99.99 250 ℃×24hr 15 58.3 0.220 実施例6 2 99.90 450 ℃×2hr 275 93.7 0.551 比較例5 2 99.90 550 ℃×6hr 119 95.6 0.370 これによれば、本発明による電解コンデンサ用アルミニ
ウム箔は静電容量が高いことが判る。
【0017】
【効果】静電容量が高い電解コンデンサ用アルミニウム
箔が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】250℃×2hr焼鈍(再結晶前)Al−10
ppmIn材の金属組織の光学顕微鏡写真である。
【図2】300℃×2hr焼鈍(再結晶終了直後)Al
−10ppmIn材の金属組織の光学顕微鏡写真であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純度が99.9%以上のアルミニウムに
    錫、インジウム、鉛及びタリウムの群の中から選ばれる
    一つ以上の元素を0.1ppm〜10ppm含む電解コ
    ンデンサ用アルミニウム箔の製造方法であって、最終焼
    純の過程において再結晶が終了した時点からはその時の
    温度より高くしないように制御することを特徴とする電
    解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法。
JP9551592A 1992-04-15 1992-04-15 電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法 Pending JPH05287465A (ja)

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