JPH0567695B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0567695B2 JPH0567695B2 JP1019837A JP1983789A JPH0567695B2 JP H0567695 B2 JPH0567695 B2 JP H0567695B2 JP 1019837 A JP1019837 A JP 1019837A JP 1983789 A JP1983789 A JP 1983789A JP H0567695 B2 JPH0567695 B2 JP H0567695B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- precipitates
- etching
- foil
- capacitance
- aluminum foil
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 239000011888 foil Substances 0.000 claims description 29
- 239000002244 precipitate Substances 0.000 claims description 22
- XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N aluminium Chemical compound [Al] XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 21
- 229910052782 aluminium Inorganic materials 0.000 claims description 21
- 239000003990 capacitor Substances 0.000 claims description 14
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 claims description 8
- 239000002245 particle Substances 0.000 claims description 5
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 4
- 238000005530 etching Methods 0.000 description 21
- 238000000137 annealing Methods 0.000 description 16
- 238000005097 cold rolling Methods 0.000 description 11
- 238000000034 method Methods 0.000 description 11
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 description 6
- VEXZGXHMUGYJMC-UHFFFAOYSA-N Hydrochloric acid Chemical compound Cl VEXZGXHMUGYJMC-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- PXHVJJICTQNCMI-UHFFFAOYSA-N Nickel Chemical compound [Ni] PXHVJJICTQNCMI-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- NBIIXXVUZAFLBC-UHFFFAOYSA-N Phosphoric acid Chemical compound OP(O)(O)=O NBIIXXVUZAFLBC-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- QAOWNCQODCNURD-UHFFFAOYSA-N Sulfuric acid Chemical compound OS(O)(=O)=O QAOWNCQODCNURD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 238000002848 electrochemical method Methods 0.000 description 2
- 238000001556 precipitation Methods 0.000 description 2
- FLDCSPABIQBYKP-UHFFFAOYSA-N 5-chloro-1,2-dimethylbenzimidazole Chemical compound ClC1=CC=C2N(C)C(C)=NC2=C1 FLDCSPABIQBYKP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910000838 Al alloy Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910018191 Al—Fe—Si Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000001741 Ammonium adipate Substances 0.000 description 1
- RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N Copper Chemical compound [Cu] RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- PWHULOQIROXLJO-UHFFFAOYSA-N Manganese Chemical compound [Mn] PWHULOQIROXLJO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000005275 alloying Methods 0.000 description 1
- 229910000147 aluminium phosphate Inorganic materials 0.000 description 1
- 235000019293 ammonium adipate Nutrition 0.000 description 1
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 1
- 238000005266 casting Methods 0.000 description 1
- KRVSOGSZCMJSLX-UHFFFAOYSA-L chromic acid Substances O[Cr](O)(=O)=O KRVSOGSZCMJSLX-UHFFFAOYSA-L 0.000 description 1
- 238000004581 coalescence Methods 0.000 description 1
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010949 copper Substances 0.000 description 1
- 238000001035 drying Methods 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- AWJWCTOOIBYHON-UHFFFAOYSA-N furo[3,4-b]pyrazine-5,7-dione Chemical compound C1=CN=C2C(=O)OC(=O)C2=N1 AWJWCTOOIBYHON-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000000265 homogenisation Methods 0.000 description 1
- 238000005098 hot rolling Methods 0.000 description 1
- 238000010191 image analysis Methods 0.000 description 1
- 239000012535 impurity Substances 0.000 description 1
- 229910000765 intermetallic Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910052748 manganese Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000011572 manganese Substances 0.000 description 1
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 1
- 229910052759 nickel Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000011002 quantification Methods 0.000 description 1
- 238000001953 recrystallisation Methods 0.000 description 1
- 239000007787 solid Substances 0.000 description 1
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 1
- 238000005406 washing Methods 0.000 description 1
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Metal Rolling (AREA)
- ing And Chemical Polishing (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は、交流エツチング後高い静電容量を持
つ電解コンデンサ陰極用アルミニウム箔およびそ
の製造方法に関する。 [従来の技術] 電解コンデンサの陰極用の箔には純度99.50〜
99.94重量%のアルミニウムが純アルミニウムの
ままもしくは必要に応じて銅、ニツケル、マンガ
ンなどの合金元素を添加したアルミニウム合金と
して使用される。 箔の製造は通常鋳造、均質化処理、熱間圧延お
よび冷間圧延の工程が採られ、必要に応じ最終圧
延後焼鈍されることもある。 この際の最終焼鈍は、箔の軟質化が目的である
ため、通常350℃以上(再結晶温度以上)で行わ
れる。 そして、箔地および箔の圧延過程において通常
中間焼鈍は行われていない。これは通常中間焼鈍
は圧延材が加工硬化し、圧延しにくくなつたとき
の軟化を目的として行われるものであるが、電解
コンデンサの箔材にあつてはアルミニウム純度が
高いことから、圧延しにくくなるまで硬化しない
からである。このため冷間での圧延率は通常98%
以上になつている。 ところで、電解コンデンサの静電容量は電極の
表面積に比例する。したがつて、電極用のアルミ
ニウム箔は化学的又は電気化学的にエツチングさ
れ、粗面化されて、表面積が拡大されている。こ
のエツチング条件は箔の最終用途により決定され
る。 エツチングは大きく分けると電気化学的な方法
と化学的な方法の2種があり、電気化学的な方法
はさらに直流を用いる方法、交流を用いる方法に
分けることができ、さらに交流には種々の周波数
を代えた方法、電流波形を変えた方法がある。生
産ラインのエツチングは、これら各種のエツチン
グ方法を単独で、又は種々組み合わせて行われて
いる。 電解コンデンサの陰極は通常化成されていない
か、化成されても極く低い電圧で化成されるた
め、化成膜の厚さは高々数十Åと非常に薄く、ま
た極く低い電圧で化成してもピツトを損なうこと
はないから、陰極用には微細なピツトが密に得ら
れる交流エツチング法が選ばれる。一方、アルミ
ニウム箔は各種エツチング条件に適した成分ある
いは製造工程によるものが選ばれる。このうち交
流エツチング用には冷間圧延の途中において、中
間焼鈍を行うとエツチング後に静電容量が向上す
ることが見出されている。(特願昭62−145151)。
これは、中間焼鈍により、最終圧延箔の歪量をコ
ントロールして、交流エツチング時のピツト発生
密度を制御し、ピツトが相互に合体することを防
ぐからである。 [発明が解決しようとする課題] 本発明は、上記とは別異の新規な手段によつ
て、交流エツチング後において高い静電容量を示
す電解コンデンサ陰極用アルミニウム箔およびそ
の製造方法を提供することを目的とするものであ
る。 [課題を解決するための手段] 前記したように電解コンデンサの静電容量は、
電極の表面積に比例する。したがつて、静電容量
を増大化するためにはエツチングによる箔の拡面
化が必要となる。 交流エツチングでは、アルミニウム箔中の析出
物(Al−Fe−Si系などの金属間化合物)がエツ
チピツトの形成に影響を及ぼし、この析出物が最
適量よりも少ないと充分な拡面率が得られず、又
逆に多すぎるとピツトの合体がおき、拡面率は低
下する。したがつて、析出物の量をコントロール
することが必要となる。 そこで、本発明者らは、高い静電容量をもつ電
解コンデンサ陰極用アルミニウム箔を得るため、
そこに析出する析出物をコントロールする手段に
つき従来より研究を重ねてきた。その結果、その
粒径、析出量を冷間圧延率及び最終焼鈍の温度条
件によりコントロールすることができることを知
見し、本発明に至つた。 すなわち、本発明は、(1)純度99.50%以上のア
ルミニウム箔であつて、かつ粒径0.1〜5μmの析
出物量が2000〜6000個/mm2であることを特徴とす
る電解コンデンサ陰極用アルミニウム箔および(2)
純度99.50%以上のアルミニウムの70〜95%冷間
圧延材を150〜300℃の温度で最終焼鈍することを
特徴とする請求項1記載の電解コンデンサ陰極用
アルミニウム箔の製造方法である。 本発明において、アルミニウム箔中の析出物の
粒径を0.1〜5μmとするのは、0.1μm未満の析出
物ではエツチピツトの開始点にならず、また5μ
mを越えるとエツチピツトの数が少なく拡面効果
が小さいからである。 本発明において、析出物の数を2000〜6000個/
mm2とするのは、2000個/mm2未満ではエツチピツト
の数が少なく充分な拡面率が得られず、また6000
個/mm2を越えるとエツチピツトの合体を生じるた
め、拡面効率が上がらないからである。 また、本発明の電解コンデンサ陰極用箔の製造
方法においては、冷間圧延率が70〜95%の箔を使
用して、これを150〜300℃の温度で最終焼鈍する
が、これは冷間圧延率が70%未満の箔では焼鈍温
度によらず加工歪が少ないため析出物が析出し難
く、逆に95%を越えると転位場所が多すぎ過剰に
析出するため、エツチング時にはピツトの合体が
起きるからである。 [実施例] 以下に、実施例を挙げ本発明をさらに詳細に説
明する。 Si=0.05%、Fe=0.07%とその他の不可避不純
物を含む99.85%アルミニウムを通常の方法に従
い、鋳造・均質化処理・熱間圧延により10mm厚さ
の板を作成した。この10mm板を用いて、冷間圧延
率が50〜99%の0.1mmt箔を作成した。尚、圧延
率は圧延途中で350℃×3Hrの中間焼鈍を行うこ
とにより調整した。 ついで、室温から400℃の各温度で最終焼鈍を
行つた。これらの試料を用いて、交流エツチング
後の容量と粒径0.1〜5μmの析出物量を以下に示
す条件で測定した。 55℃の12.5%塩酸と0.6%燐酸溶液中で、60Hz
の交流により0.6A/cm2で60秒間エツチングし、
水洗、乾燥後15%アジピン酸アンモン溶液中で
3Vで化成した。ついで同溶液中でLCRメーター
により容量を測定した。(析出物の定量) 硫酸・クロム酸混液中で箔面を電解研摩後、画
像解析装置により定量した。 これらの結果を表1に示す。 発明例のNo.1〜9は、粒径0.1〜5μmの析出物
の数は2200〜5600個/mm2の範囲にあり、このため
静電容量は100μF/cm2以上の性能が得られた。 また、表1は冷間圧延率を70〜95%とし、焼鈍
温度を150〜300℃とすることにより、上記析出物
の数を2000〜6000個/mm2の範囲とすることが可能
であることも示している。 これに対し、No.10〜15は、冷間圧延率が50%と
低いため、焼鈍温度を150〜300℃に変化させたも
のであつても、析出物の数はいずれも1460〜1810
個/mm2であり、このため静電容量は75〜84μF/
cm2の性能しか得られなかつた。また、No.16は焼鈍
温度を400℃にしたものであるが、析出物の数は
1410個/mm2であり、このため静電容量は68μF/
cm2の性能しか得られなかつた。 No.17〜20は冷間圧延率が65%と低いため、焼鈍
温度を150〜300℃に変化させたものであつても、
析出物の数はいずれも1690〜1800個/mm2であり、
このため静電容量は76〜95μF/cm2の性能しか得
られなかつた。 No.21〜26は、冷間圧延率が99%と高いため、焼
鈍温度を150〜300℃に変化させたものであつて
も、析出物の数はいずれも1700、1720あるいは
6310〜9300個/mm2であり、このため静電容量は41
〜87μF/cm2の性能しか得られなかつた。また、
No.27は焼鈍温度を400℃にしたものであるが、析
出物の数は1600個/mm2であり、このため静電容量
は82μF/cm2の性能しか得られなかつた。 No.28〜32は冷間圧延後焼鈍を施さないものであ
り、析出物の数はいずれも1750個/mm2であり、こ
のため静電容量は77〜90μF/cm2の性能しか得ら
れなかつた。 No.33、34は焼鈍温度が350、400℃と高く、析出
物の数は1720、1600個/mm2と少なくなり、このた
め静電容量は87、82μF/cm2と低い性能しか得ら
れなかつた。
つ電解コンデンサ陰極用アルミニウム箔およびそ
の製造方法に関する。 [従来の技術] 電解コンデンサの陰極用の箔には純度99.50〜
99.94重量%のアルミニウムが純アルミニウムの
ままもしくは必要に応じて銅、ニツケル、マンガ
ンなどの合金元素を添加したアルミニウム合金と
して使用される。 箔の製造は通常鋳造、均質化処理、熱間圧延お
よび冷間圧延の工程が採られ、必要に応じ最終圧
延後焼鈍されることもある。 この際の最終焼鈍は、箔の軟質化が目的である
ため、通常350℃以上(再結晶温度以上)で行わ
れる。 そして、箔地および箔の圧延過程において通常
中間焼鈍は行われていない。これは通常中間焼鈍
は圧延材が加工硬化し、圧延しにくくなつたとき
の軟化を目的として行われるものであるが、電解
コンデンサの箔材にあつてはアルミニウム純度が
高いことから、圧延しにくくなるまで硬化しない
からである。このため冷間での圧延率は通常98%
以上になつている。 ところで、電解コンデンサの静電容量は電極の
表面積に比例する。したがつて、電極用のアルミ
ニウム箔は化学的又は電気化学的にエツチングさ
れ、粗面化されて、表面積が拡大されている。こ
のエツチング条件は箔の最終用途により決定され
る。 エツチングは大きく分けると電気化学的な方法
と化学的な方法の2種があり、電気化学的な方法
はさらに直流を用いる方法、交流を用いる方法に
分けることができ、さらに交流には種々の周波数
を代えた方法、電流波形を変えた方法がある。生
産ラインのエツチングは、これら各種のエツチン
グ方法を単独で、又は種々組み合わせて行われて
いる。 電解コンデンサの陰極は通常化成されていない
か、化成されても極く低い電圧で化成されるた
め、化成膜の厚さは高々数十Åと非常に薄く、ま
た極く低い電圧で化成してもピツトを損なうこと
はないから、陰極用には微細なピツトが密に得ら
れる交流エツチング法が選ばれる。一方、アルミ
ニウム箔は各種エツチング条件に適した成分ある
いは製造工程によるものが選ばれる。このうち交
流エツチング用には冷間圧延の途中において、中
間焼鈍を行うとエツチング後に静電容量が向上す
ることが見出されている。(特願昭62−145151)。
これは、中間焼鈍により、最終圧延箔の歪量をコ
ントロールして、交流エツチング時のピツト発生
密度を制御し、ピツトが相互に合体することを防
ぐからである。 [発明が解決しようとする課題] 本発明は、上記とは別異の新規な手段によつ
て、交流エツチング後において高い静電容量を示
す電解コンデンサ陰極用アルミニウム箔およびそ
の製造方法を提供することを目的とするものであ
る。 [課題を解決するための手段] 前記したように電解コンデンサの静電容量は、
電極の表面積に比例する。したがつて、静電容量
を増大化するためにはエツチングによる箔の拡面
化が必要となる。 交流エツチングでは、アルミニウム箔中の析出
物(Al−Fe−Si系などの金属間化合物)がエツ
チピツトの形成に影響を及ぼし、この析出物が最
適量よりも少ないと充分な拡面率が得られず、又
逆に多すぎるとピツトの合体がおき、拡面率は低
下する。したがつて、析出物の量をコントロール
することが必要となる。 そこで、本発明者らは、高い静電容量をもつ電
解コンデンサ陰極用アルミニウム箔を得るため、
そこに析出する析出物をコントロールする手段に
つき従来より研究を重ねてきた。その結果、その
粒径、析出量を冷間圧延率及び最終焼鈍の温度条
件によりコントロールすることができることを知
見し、本発明に至つた。 すなわち、本発明は、(1)純度99.50%以上のア
ルミニウム箔であつて、かつ粒径0.1〜5μmの析
出物量が2000〜6000個/mm2であることを特徴とす
る電解コンデンサ陰極用アルミニウム箔および(2)
純度99.50%以上のアルミニウムの70〜95%冷間
圧延材を150〜300℃の温度で最終焼鈍することを
特徴とする請求項1記載の電解コンデンサ陰極用
アルミニウム箔の製造方法である。 本発明において、アルミニウム箔中の析出物の
粒径を0.1〜5μmとするのは、0.1μm未満の析出
物ではエツチピツトの開始点にならず、また5μ
mを越えるとエツチピツトの数が少なく拡面効果
が小さいからである。 本発明において、析出物の数を2000〜6000個/
mm2とするのは、2000個/mm2未満ではエツチピツト
の数が少なく充分な拡面率が得られず、また6000
個/mm2を越えるとエツチピツトの合体を生じるた
め、拡面効率が上がらないからである。 また、本発明の電解コンデンサ陰極用箔の製造
方法においては、冷間圧延率が70〜95%の箔を使
用して、これを150〜300℃の温度で最終焼鈍する
が、これは冷間圧延率が70%未満の箔では焼鈍温
度によらず加工歪が少ないため析出物が析出し難
く、逆に95%を越えると転位場所が多すぎ過剰に
析出するため、エツチング時にはピツトの合体が
起きるからである。 [実施例] 以下に、実施例を挙げ本発明をさらに詳細に説
明する。 Si=0.05%、Fe=0.07%とその他の不可避不純
物を含む99.85%アルミニウムを通常の方法に従
い、鋳造・均質化処理・熱間圧延により10mm厚さ
の板を作成した。この10mm板を用いて、冷間圧延
率が50〜99%の0.1mmt箔を作成した。尚、圧延
率は圧延途中で350℃×3Hrの中間焼鈍を行うこ
とにより調整した。 ついで、室温から400℃の各温度で最終焼鈍を
行つた。これらの試料を用いて、交流エツチング
後の容量と粒径0.1〜5μmの析出物量を以下に示
す条件で測定した。 55℃の12.5%塩酸と0.6%燐酸溶液中で、60Hz
の交流により0.6A/cm2で60秒間エツチングし、
水洗、乾燥後15%アジピン酸アンモン溶液中で
3Vで化成した。ついで同溶液中でLCRメーター
により容量を測定した。(析出物の定量) 硫酸・クロム酸混液中で箔面を電解研摩後、画
像解析装置により定量した。 これらの結果を表1に示す。 発明例のNo.1〜9は、粒径0.1〜5μmの析出物
の数は2200〜5600個/mm2の範囲にあり、このため
静電容量は100μF/cm2以上の性能が得られた。 また、表1は冷間圧延率を70〜95%とし、焼鈍
温度を150〜300℃とすることにより、上記析出物
の数を2000〜6000個/mm2の範囲とすることが可能
であることも示している。 これに対し、No.10〜15は、冷間圧延率が50%と
低いため、焼鈍温度を150〜300℃に変化させたも
のであつても、析出物の数はいずれも1460〜1810
個/mm2であり、このため静電容量は75〜84μF/
cm2の性能しか得られなかつた。また、No.16は焼鈍
温度を400℃にしたものであるが、析出物の数は
1410個/mm2であり、このため静電容量は68μF/
cm2の性能しか得られなかつた。 No.17〜20は冷間圧延率が65%と低いため、焼鈍
温度を150〜300℃に変化させたものであつても、
析出物の数はいずれも1690〜1800個/mm2であり、
このため静電容量は76〜95μF/cm2の性能しか得
られなかつた。 No.21〜26は、冷間圧延率が99%と高いため、焼
鈍温度を150〜300℃に変化させたものであつて
も、析出物の数はいずれも1700、1720あるいは
6310〜9300個/mm2であり、このため静電容量は41
〜87μF/cm2の性能しか得られなかつた。また、
No.27は焼鈍温度を400℃にしたものであるが、析
出物の数は1600個/mm2であり、このため静電容量
は82μF/cm2の性能しか得られなかつた。 No.28〜32は冷間圧延後焼鈍を施さないものであ
り、析出物の数はいずれも1750個/mm2であり、こ
のため静電容量は77〜90μF/cm2の性能しか得ら
れなかつた。 No.33、34は焼鈍温度が350、400℃と高く、析出
物の数は1720、1600個/mm2と少なくなり、このた
め静電容量は87、82μF/cm2と低い性能しか得ら
れなかつた。
【表】
【表】
[発明の効果]
以上説明したように、本発明の構成によれば、
交流エツチング後に静電容量が増大化した電解コ
ンデンサ陰極用アルミニウム箔を得ることができ
る。
交流エツチング後に静電容量が増大化した電解コ
ンデンサ陰極用アルミニウム箔を得ることができ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 純度99.50%以上のアルミニウム箔であつて、
かつ、粒径0.1〜5μmの析出物量が2000〜6000
個/mm2であることを特徴とする電解コンデンサ陰
極用アルミニウム箔。 2 純度99.50%以上のアルミニウムの70〜95%
冷間圧延材を150〜300℃の温度で最終焼鈍するこ
とを特徴とする請求項1記載の電解コンデンサ陰
極用アルミニウム箔の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1983789A JPH02200749A (ja) | 1989-01-31 | 1989-01-31 | 電解コンデンサ陰極用アルミニウム箔及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1983789A JPH02200749A (ja) | 1989-01-31 | 1989-01-31 | 電解コンデンサ陰極用アルミニウム箔及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02200749A JPH02200749A (ja) | 1990-08-09 |
JPH0567695B2 true JPH0567695B2 (ja) | 1993-09-27 |
Family
ID=12010386
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1983789A Granted JPH02200749A (ja) | 1989-01-31 | 1989-01-31 | 電解コンデンサ陰極用アルミニウム箔及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH02200749A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0551710A (ja) * | 1991-08-23 | 1993-03-02 | Showa Alum Corp | アルミニウム箔の焼鈍方法 |
JP4767410B2 (ja) * | 2000-05-22 | 2011-09-07 | 日本製箔株式会社 | 電解コンデンサ陰極用アルミニウム硬質箔の製造方法 |
JP5086592B2 (ja) * | 2006-09-25 | 2012-11-28 | 住友化学株式会社 | 冷間加工材 |
JP5086598B2 (ja) * | 2006-10-06 | 2012-11-28 | 住友化学株式会社 | 冷間加工材 |
JP5727309B2 (ja) * | 2011-06-23 | 2015-06-03 | 三菱アルミニウム株式会社 | 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔およびその製造方法 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53112452A (en) * | 1977-03-14 | 1978-09-30 | Mitsubishi Keikinzoku Kogyo | Aluminum cathode foil for electrolytic capacitor |
JPS53118214A (en) * | 1977-03-26 | 1978-10-16 | Mitsubishi Aluminium | Method of producing aluminum foil for cathode of electrolytic capacitor |
JPS6037185A (ja) * | 1983-08-10 | 1985-02-26 | Agency Of Ind Science & Technol | ガスレ−ザ発振器 |
JPS62193238A (ja) * | 1986-02-20 | 1987-08-25 | 住友軽金属工業株式会社 | 電解コンデンサ陰極用アルミニウムはくの製造方法 |
JPS63303040A (ja) * | 1987-05-30 | 1988-12-09 | Kobe Steel Ltd | 電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔の製造方法 |
JPS64256A (en) * | 1987-03-05 | 1989-01-05 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | Manufacture of aluminum foil for electrolytic capacitor |
JPH0192347A (ja) * | 1987-10-01 | 1989-04-11 | Kobe Steel Ltd | 電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔の製造法 |
JPH0492347A (ja) * | 1990-08-03 | 1992-03-25 | Fujitsu Ltd | 電子ビーム装置 |
-
1989
- 1989-01-31 JP JP1983789A patent/JPH02200749A/ja active Granted
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53112452A (en) * | 1977-03-14 | 1978-09-30 | Mitsubishi Keikinzoku Kogyo | Aluminum cathode foil for electrolytic capacitor |
JPS53118214A (en) * | 1977-03-26 | 1978-10-16 | Mitsubishi Aluminium | Method of producing aluminum foil for cathode of electrolytic capacitor |
JPS6037185A (ja) * | 1983-08-10 | 1985-02-26 | Agency Of Ind Science & Technol | ガスレ−ザ発振器 |
JPS62193238A (ja) * | 1986-02-20 | 1987-08-25 | 住友軽金属工業株式会社 | 電解コンデンサ陰極用アルミニウムはくの製造方法 |
JPS64256A (en) * | 1987-03-05 | 1989-01-05 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | Manufacture of aluminum foil for electrolytic capacitor |
JPS63303040A (ja) * | 1987-05-30 | 1988-12-09 | Kobe Steel Ltd | 電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔の製造方法 |
JPH0192347A (ja) * | 1987-10-01 | 1989-04-11 | Kobe Steel Ltd | 電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔の製造法 |
JPH0492347A (ja) * | 1990-08-03 | 1992-03-25 | Fujitsu Ltd | 電子ビーム装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02200749A (ja) | 1990-08-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4086148A (en) | Process of making etched aluminum sheets and electrolytic capacitors formed therefrom | |
JPH0567695B2 (ja) | ||
JP3953408B2 (ja) | 交流エッチングに供する中・低圧電解コンデンサ用軟質アルミニウム箔およびその製造方法 | |
JP2803762B2 (ja) | 電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法 | |
JPH08260117A (ja) | 電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔地の製造方法 | |
JPH1136054A (ja) | 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法 | |
JP5396156B2 (ja) | 電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔及びその製造方法 | |
JP4021922B1 (ja) | 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法 | |
JPH0489118A (ja) | 電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔の製造方法 | |
JP3315059B2 (ja) | リトグラフ板およびそのためのアルミニウム又はアルミニウム合金のストリップの製造方法 | |
JP2006219742A (ja) | 電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔及びその製造方法 | |
JPH06145923A (ja) | 電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔の製造方法 | |
JPS62193238A (ja) | 電解コンデンサ陰極用アルミニウムはくの製造方法 | |
JPH0372703B2 (ja) | ||
JPS63265416A (ja) | 電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔の製造方法 | |
JPH05311360A (ja) | 電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔の製造方法 | |
JP3355529B2 (ja) | 電解コンデンサ用アルミニウム合金箔の製造方法 | |
JP4391677B2 (ja) | 電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔 | |
JP3085541B2 (ja) | 電解コンデンサ陰極用アルミニウム箔の製造方法 | |
JPH04318154A (ja) | 電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔の製造方法 | |
JPS6037185B2 (ja) | アルミニウム電解コンデンサ−陰極用アルミニウム箔の製造方法 | |
JPH10330873A (ja) | 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔 | |
JP2000260666A (ja) | 電解コンデンサ用アルミニウム箔 | |
JPH03183749A (ja) | 電解コンデンサー用陽極箔の製造方法 | |
JP2002151362A (ja) | 電解コンデンサ陽極低電圧用アルミニウム合金箔及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080927 Year of fee payment: 15 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |