JPH05287131A - 安定化された熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

安定化された熱可塑性エラストマー組成物

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JPH05287131A
JPH05287131A JP10911792A JP10911792A JPH05287131A JP H05287131 A JPH05287131 A JP H05287131A JP 10911792 A JP10911792 A JP 10911792A JP 10911792 A JP10911792 A JP 10911792A JP H05287131 A JPH05287131 A JP H05287131A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 着色性および耐候性の改善された過酸化物架
橋型のポリオレフィン系エラストマー組成物を提供する
ことにある。 【構成】 過酸化物架橋型ポリオレフィン系エラストマ
ー100重量部に対し、(イ)下記一般式(I)で表さ
れる有機ホスファイト化合物の少なくとも一種0.00
1〜5重量部、および(ロ)ヒンダードアミン系光安定
剤の少なくとも一種0.001〜5重量部を添加してな
る、安定化された熱可塑性エラストマー組成物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、安定化された熱可塑性
エラストマー組成物に関し、詳しくは、過酸化物架橋型
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーに、スピロ環構
造を有する有機ホスファイト化合物およびヒンダードア
ミン系光安定剤を添加してなる、安定化された熱可塑化
エラストマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリオ
レフィン系熱可塑性エラストマーは、耐候性、耐オゾン
性、耐寒性および耐熱性のいずれにも優れ、また、通常
の合成ゴムに遜色のない弾性を有するのに加え、さらに
混練り、型入れ、加硫といった多段階に及ぶ合成ゴムの
加工工程を一つの工程に短縮できることから、バンパ
ー、サイドモール、レザー表皮等の自動車部品としての
市場の拡大が期待されている。
【0003】通常のエラストマーは、硫黄系等の加硫剤
を用いて架橋することによって良好な弾性体となるが、
光や熱の作用により着色したり物性が低下することが知
られている。
【0004】このため、各種酸化防止剤や光安定剤が添
加されており、例えば、特開昭61−36345号公報
には、エチレン−プロピレン系加硫ゴムにヒンダードア
ミン化合物とヒンダードフェノール系化合物を併用添加
することが提案され、特開昭63−162741号公報
には、エチレン−プロピレン−シクロブタジエン共重合
体にヒンダードフェノール化合物とホスファイト化合物
とステアリン酸カルシウムを併用添加することが提案さ
れ、特開平2−276842号公報には、脂環構造を有
するオレフィン系重合体にホスファイト化合物を添加す
ることが提案されている。
【0005】これに対し、有機過酸化物系の架橋剤を用
いて架橋されるポリオレフィン系エラストマーは、高温
での耐クリープ性が優れ、幅広い使用温度を与え、ま
た、着色も小さい特徴を有しているが、その反面、物性
の低下が著しいという欠点を有しており、これら欠点を
解消する新たな安定剤組成物の検討が望まれていた。
【0006】また、特開昭63−241048号公報に
は、ポリオレフィン樹脂に比較的高分子量のヒンダード
アミン系化合物、比較的低分子量のヒンダードアミン系
化合物、ヒンダードフェノール化合物および有機ホスフ
ァイト化合物を併用添加することが提案されており、特
開平2−199142号公報には、ポリオレフィン樹脂
に比較的高分子量のヒンダードアミン系化合物、ヒンダ
ードフェノール化合物および有機ホスファイト化合物を
併用添加することが提案されているが、有機過酸化物を
用いて架橋されたポリオレフィン系エラストマーの持つ
問題点および解決策については全く記載されていない。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明者等はかかる現
状に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、ポリオレフィン系熱
可塑性エラストマーに、スピロ環構造を有する有機ホス
ファイト化合物およびヒンダードアミン系光安定剤を添
加することによって、安定化された熱可塑性エラストマ
ー組成物が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明は、過酸化物架橋型ポリ
オレフィン系エラストマー100重量部に対し、(イ)
下記一般式(I)で表される有機ホスファイト化合物の
少なくとも一種0.001〜5重量部、および(ロ)ヒ
ンダードアミン系光安定剤の少なくとも一種0.001
〜5重量部を添加してなる、安定化された熱可塑性エラ
ストマー組成物を提供するものである。
【0009】
【化2】
【0010】以下、本発明の組成物について詳細に説明
する。
【0011】本発明において使用されるポリオレフィン
系エラストマーとしては、例えば、エチレン−プロピレ
ン共重合体エラストマー、エチレン−プロピレン−ジシ
クロペンテジエン共重合体エラストマー、エチレン−プ
ロピレン−1,4−ヘキサジエン共重合体エラストマ
ー、エチレン−プロピレン−シクロオクタジエン共重合
体エラストマー、エチレン−プロピレン−メチレンノル
ボルネン共重合体エラストマー、エチレン−プロピレン
−エチリデンノルボルネン共重合体エラストマー、エチ
レン−ブタジエン共重合体エラストマーなどが挙げられ
る。
【0012】また、本発明の熱可塑性エラストマー組成
物の架橋剤として使用される有機過酸化物としては、ジ
クミルペルオキシド、ジ−第三ブチルペルオキシド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ−(第三ブチルペルオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(第三
ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(第三
ブチルペルオキシ・イソプロピル)ベンゼン、1,1−
ビス(第三ブチルペルオキシ)3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(第三ブチ
ルペルオキシ)バレレート、ジベンゾイルペルオキシ
ド、p−クロロベンゾイルペルオキシド、ビス(2,4
−ジクロロベンゾイル)ペルオキシド、第三ブチルペル
オキシベンゼン、第三ブチルペルオキシイソプロピルカ
ーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロイルペル
オキシド、第三ブチルペルオキシクメンなどが挙げられ
る。
【0013】さらに熱可塑性エラストマーを上記有機過
酸化物で熱処理するに際し、硫黄、p−キノンジオキシ
ム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシム、N−メ
チル−N,4−ジニトロソアニリン、ニトロベンゼン、
ジフェニルグアニジン、トリメチロールプロパン、N,
N’−m−フェニレンジマレイミド等の架橋助剤、ジビ
ニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、エチレングリ
コールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタ
クリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリ
ルメタクリレート等の多官能性ビニルモノマーなどを配
合することができる。
【0014】また、本発明において使用される一般式
(I)で表される有機ホスファイト化合物のRのアルキ
ル基としては、好ましくは炭素数10以上、さらに好ま
しくは炭素数15以上のアルキル基であり、例えばデシ
ル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシ
ル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オク
タデシル、ノナデシルなどが例示される。またRのアリ
ール基としては、好ましくは互いに同一または異なった
炭素数1〜4のアルキル基が1〜3個ベンゼン核に置換
したものが例示される。本発明において使用される一般
式(I)で表される有機ホスファイト化合物としては、
例えば、下記の化合物が挙げられる。
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】
【0019】本発明において使用される上記一般式
(I)で表される有機ホスファイト化合物の添加量は熱
可塑性エラストマー100重量部に対して0.001〜
5重量部で、好ましくは0.01〜3重量部である。
【0020】また、本発明において使用されるヒンダー
ドアミン系光安定剤としては、例えば、2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルベンゾ
エート、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)ドデシルコハク酸イミド、1−〔(3,5−
ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル
オキシエチル〕−2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート、ビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバ
ケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4
−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、N,N’
−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)ヘキサメチレンジアミン、テトラ(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボ
キシレート(HALS)、テトラ(1,2,2,6,6
−ペンタメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボ
キシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボ
キシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカ
ルボキシレート、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2
−{トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキ
シ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
〔5,5〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,1−ジメチ
ル−2−{トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカル
ボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ〔5,5〕ウンデカン、1,5,8,12−
テトラキス〔4,6−ビス{N−(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミノ}−1,
3,5−トリアジン−2−イル〕−1,5,8,12−
テトラアザドデカン、1,6,11−トリス〔{4,6
−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペン
タメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−1,3,5
−トリアジン−2−イル}アミノ〕ウンデカン、1−
(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジノール/コハク酸ジメチル縮合物、
2−第三オクチルアミノ−4,6−ジクロロ−s−トリ
アジン/N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン縮合物、
N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン/ジブロモエタン
縮合物等が挙げられ、これらのヒンダードアミン系光安
定剤は二種以上を併用することもできる。
【0021】本発明において使用されるヒンダードアミ
ン系光安定剤の添加量は熱可塑性エラストマー100重
量部に対して0.001〜5重量部で、好ましくは0.
01〜3重量部である。
【0022】本発明の組成物には、前記化合物と共に、
他の汎用の抗酸化剤、紫外線吸収剤、安定剤等の添加剤
を併用することができる。
【0023】これらの添加剤として特に好ましいものと
しては、フェノール系、硫黄系等の抗酸化剤および紫外
線吸収剤などが挙げられる。
【0024】上記フェノール系抗酸化剤としては、例え
ば、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6−
ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステア
リル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第三
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、チオ
ジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ第三ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−
ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサ
メチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4’−チオビ
ス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−メ
チレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノー
ル)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−第三
ブチルフェノール)、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロ
キシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕
グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(6−
第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデン
ビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、2,2’−
エチリデンビス(4−第二ブチル−6−第三ブチルフェ
ノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒド
ロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2−
第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−
第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタ
レート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−
ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレー
ト、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−
トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−
トリス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、
テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ第三ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2
−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオ
キシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェノー
ル、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{(3−第
三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
ピオニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、トリエチレングリ
コールビス〔(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)プロピオネート〕等が挙げられる。
【0025】また、上記硫黄系抗酸化剤としては例え
ば、チオジプロピオン酸ジラウリル、ジミリスチル、ジ
ステアリル等のジアルキルチオジプロピオネート類及び
ペンタエリスリトールテトラ(β−ドデシルメルカプト
プロピオネート)等のポリオールのβ−アルキルメルカ
プトプロピオン酸エステル類が挙げられる。
【0026】上記紫外線吸収剤としては例えば、2,4
−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクト
キシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒド
ロキシベンゾフェノン類;2−(2’−ヒドロキシ−
5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第三ブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三
ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾト
リアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−第三オク
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒド
ロキシ−3’,5’−ジクミルフェニル)ベンゾトリア
ゾール、2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル−
6−ベンゾトリアゾリル)フェノール等の2−(2’−
ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニル
サリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,
4−ジ第三ブチルフェニル−3’,5’−ジ第三ブチル
−4’−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,
5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベ
ンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキザニリ
ド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置
換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフ
ェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル
−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシア
ノアクリレート類が挙げられる。
【0027】本発明において使用される熱可塑性エラス
トマーは小割合のポリオレフィン樹脂とブレンドして使
用することもできる。ポリオレフィン系樹脂としては、
例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペン
テン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、3−メ
チル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−
オクテン等のα−オレフィンの重合体もしくは共重合
体、あるいは、α−オレフィンと酢酸ビニル、アクリル
酸エチル、メタクリル酸等との共重合体などが挙げられ
る。
【0028】その他必要に応じて、本発明の組成物には
重金属不活性化剤、造核剤、金属石けん、有機錫化合
物、可塑剤、エポキシ化合物、発泡剤、帯電防止剤、難
燃剤、滑剤、加工助剤、染料、顔料等を包含させること
ができる。
【0029】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を更に詳細に説
明する。しかしながら、本発明は以下の実施例によって
制限を受けるものではない。
【0030】〔実施例1〕下記配合にて、190℃で5
分間ロール混練し、ついで210℃でプレスして0.4
mmの試験片を作成した。その試験片を用いて、89℃
キセノンウエザロメーターで耐候性の試験を行った。評
価方法は、オリジナルおよび14日後の黄色度をハンタ
ー比色計で測定した。また、シートを2日毎に取り出
し、180度折り曲げてひび割れのできる時間(折り曲
げ劣化)を求めた。その結果を表−1に示した。
【0031】 〔配合〕 ミラストマー 8030N(注) 100重量部 テトラ(2,2,6,6−テトラメチル−4− 0.3 ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート(HALS) 2,4−ジ第三ブチルフェニル−3,5−ジ第三 0.2 ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート 試験化合物(表−1) 0.1 (注):三井石油化学製過酸化物架橋型ポリオレフィン
系熱可塑性エラストマー
【0032】
【表1】
【0033】
【化7】
【0034】〔実施例2〕下記配合にて、190℃で5
分間ロール混練し、ついで210℃でプレスして0.4
mmのシートを作成し、これを金型にセットし、ウレタ
ンフォーム用ポリオールとポリイソシアヌレートを攪拌
して素早く金型に流し込みウレタンフォームを形成さ
せ、ウレタン裏打ちの試験片(ウレタンフォーム層10
mm)を作成した。その試験片を用いて、83℃紫外線
フェードメーターで耐候性の試験を行った。評価方法
は、オリジナルおよび14日後の黄色度を測定した。ま
た、シートを2日毎に取り出し、180度折り曲げてひ
び割れのできる時間(折り曲げ劣化)を求めた。その結
果を表−2に示した。
【0035】 〔配合〕 ミラストマー 8030N 100重量部 テトラ(2,2,6,6−テトラメチル−4− 0.2 ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート(HALS) 2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’− 0.2 メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール 試験化合物(表−2) 0.1
【0036】
【表2】
【0037】〔実施例3〕実施例1と同様の試験を下記
配合によって行った。その結果を表−3に示した。
【0038】 〔配合〕 ミラストマー 8030N 90重量部 低密度ポリエチレン 10 2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’− 0.2 メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール 化合物III−4 0.1 試験化合物(表−3) 0.2
【0039】
【表3】
【0040】各実施例の結果から、過酸化物架橋型のポ
リオレフィン系エラストマーは着色性は良好であるが、
耐候性が著しく劣り、これにヒンダードアミン系の光安
定剤を添加した場合には耐候性はある程度改善されるも
のの着色を低下させてしまうことが明らかである。また
本発明以外のホスファイトを併用した場合には着色の改
善効果は小さく、実用上満足できるものではなかった。
【0041】これに対し、ヒンダードアミン系の光安定
剤と本発明の特定の有機ホスファイト化合物を併用添加
した場合には着色性を改善するだけではなく、耐候性も
大幅に改善するという顕著な効果を示すことが明らかで
ある。
【0042】
【発明の効果】過酸化物架橋型のポリオレフィン系エラ
ストマーにヒンダードアミン系の光安定剤とペンタエリ
スリトール骨格を有するホスファイト化合物を添加する
ことによって、着色性および耐候性を著しく改善するこ
とができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 過酸化物架橋型ポリオレフィン系エラス
    トマー100重量部に対し、(イ)下記一般式(I)で
    表される有機ホスファイト化合物の少なくとも一種0.
    001〜5重量部、および(ロ)ヒンダードアミン系光
    安定剤の少なくとも一種0.001〜5重量部を添加し
    てなる、安定化された熱可塑性エラストマー組成物。 【化1】
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