JPH0528603B2

JPH0528603B2 -

Info

Publication number: JPH0528603B2
Application number: JP1230553A
Authority: JP
Inventors: Benetsutei Kurisuchiaano; Moguno Orerio
Original assignee: Lange International SA
Current assignee: Lange International SA
Priority date: 1988-09-09
Filing date: 1989-09-07
Publication date: 1993-04-26
Also published as: CH677585A5; DE68904621D1; EP0358599A1; ATE84945T1; EP0358599B1; DE68904621T2; JPH02114901A; US4934075A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、少なくとも足を包むブーツ底部分と
この底部分上にヒンジ接合されたブーツ上部分と
からなり、その後方部には、上部分および底部分
を接続するための手段を有するスキーブーツに関
するものである。これらの接続手段は、少なくと
も２つの位置を占めることができる一本のカムレ
バーと、角度的に固定された位置にある上部分の
傾斜を変更するために設けられた手段からなる。
カムレバーの２つの位置のうちの一方の位置にお
いては、一定の傾斜角度で前記上部分をブーツの
底部分に角度的に固定でき、当該位置のうちの他
方の位置においては、前記上部分は一定の角度の
範囲内で前記底部分を自由にスイングできるもの
である。

〔従来の技術〕

この種の装置は欧州特許第0134595号によつて
知られている。このブーツでは、接続手段は、上
部分と一体となつているラツクと、２枚のガイド
内においてラツク上にヒンジ接合されたカムレバ
ーとから構成され、２枚のガイド内においてピン
がラツクと平行に移動可能とされている。カムレ
バーは、歯付きのＵ字型部品上で機能する偏心ハ
ブを有し、３つの異なる位置を占めることができ
るようにされている。２つのうちの１つの位置で
は、カムレバーは下方に折り曲げられた姿勢にあ
り、Ｕ字型部品はラツクに押し付けられ、レバー
の雄部分は、ブーツの底部分と一体となつている
雌部分の内側に係合している。カムレバーが途中
まで引き上げられた位置では、雌および雄部分の
係合は解かれるが、Ｕ字型部品は依然としてラツ
クとかみあつたままである。カムレバーが完全に
引き上げられた位置では、Ｕ字型部品はラツクか
ら開放される。また、中間位置は休息あるいは歩
行位置であり、更に第３の位置は、調整位置とな
つている。

このように、接続手段の構造は、上部部分を開
放するためにレバーを下方にまわしたときに、そ
の傾斜調整機能が失われてしまう欠点のあるスイ
ス特許第549970号に記述の装置に較べて、上部部
分の傾斜調整機能を維持しつつ、上部分を底部分
から開放させることができる。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、従来のこのようなブーツでは、
接続機能はまだ相対的に寸法が大きく、しかも、
歩行あるいは休息位置にあるカムレバーはブーツ
から分離しており、邪魔になつて、他の物にぶつ
かり易い。

本発明の課題は、従来の接続手段と同様の機能
を保持すると共に、より簡単な構造で、コンパク
トであり、しかもカムレバーをその歩行あるいは
休息位置においてもブーツ上部の側に折り曲げた
状態にすることの可能となつたスキーブーツの接
続手段を実現することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明のスキーブーツにおいては、カムレバー
１８は、前記上部分をほぼ直交して貫通する回転
ピン１３によつて、縦方向に延びる溝２０の内部
にヒンジ接合されており、前記回転ピンは、停止
手段１１，２９と協動する偏心部１０，３０と共
に一体回転するようになつており、この回転ピン
１３，２６の内側端部は前記ブーツの底部分上に
形成したシート１１，２８内に貫入し、カムレバ
ーの所定位置に対応させて前記上部分を底部分上
に固定できるようになつており、前記ピン１３は
一体的に回転するる回転駆動部材１５内に自由に
挿通されており、当該駆動部材は、軸と直交する
軸受面を有し前記カムレバーおよび前記上部分の
間に位置しており、前記駆動部材１５と回転ピン
１３の内側端部との間には、弾性部材２３が配置
されて、前記内側端部をブーツの底部分の側へ向
けて押圧するようになつていることを特徴として
いる。

カムレバーは、その二つの使用位置において
は、ブーツ上部分の側に折り曲げられた状態とな
るような構成とすることが望ましい。ここに、上
記の二つの位置とは、ブーツ上部分が固定される
位置と、この上部分が解放状態とされる位置であ
る。

駆動部材としては、内部にカムレバーを収納で
きるように一定の断面形状とされた円形のボタン
とすることが望ましく、ここに収納されたカムレ
バーの端のみが、ボタンを作動されることができ
るように、このボタンを越えて横方向に突出して
いる。

偏心部は、単純な多角形状としたカム部材とす
ることができる。この偏心部と共に動作するシー
トについては、二つの横方向に平行に延びる肩部
を備えた金属板から容易に構成することができ
る。

本発明の接続手段は、非常に簡単な構造であ
り、しかもコンパクトである。

〔実施例〕

まず、第１図を参照すると、ここに示すブーツ
は、公知のデザインであるシエルタイプのスキー
ブーツである。このブーツは、ブーツの底部であ
る底部シエル１および、３と４の２点で底部シエ
ルにヒンジ接合された上部２から構成される。図
に示された実施例では、原則として、上部２は単
一部品から成り、前革および２個のバツクル５，
６によつてブーツの前面部で閉じられる。上部２
の後方への傾斜角は底部シエル上にある突起７に
よつて制限される。上部２の後面には、突起７と
協動する実質的に平坦な部分８があり、その下端
には、上部２と底部シエル１を接続するための手
段９が配置されている。

第２図および第３図に示される第１の実施例で
は、これらの接続手段９は偏心部１０を有し、こ
の偏心部１０は、上部シエル２と一体化されてい
ると共に、底部シエル１と一体化されたシート１
１と協動するようになつている。この偏心部１０
は円筒ハブ１２と一体化されており、ハブ自体は
上部シエル２の後面８の合成樹脂部分に開けられ
た穴に挿入されている金属製カツプ１４を通して
上部シエルの後面８内に貫通しているピン１３と
一体化されている。ピン１３の外側に出ている部
分は、直径方向の溝１６をもつ駆動部材１５の内
側に貫通している。この溝１６の内側位置におい
て、ピン１３は長方形の延長部１７を持ち、この
部分には、溝１６の幅と同じ幅を持つカムレバー
１８がヒンジ接合されている。このカムレバー１
８はピン１９によつて平坦部分１７にヒンジ接合
されている。このピン１９はカムレバーの上下幅
の中心に較べてかなりオフセツトされてつけられ
ている。直径方向の溝１６は、２枚の円弧状のリ
ブ２１と２２の間に形成されており、これらのリ
ブによつて操作者用のつまみが形成されている。
このつまみによつて、駆動部材１５を回転させる
ことができる。また、これらのリブには、ピン１
９が貫通する孔２０が形成されている。カムレバ
ー１８が下方に曲げられた状態となつた位置にあ
るときは、その先端１８ａは溝１６の外側にわず
かに突出している。金属製カツプ１４の内側に
は、圧縮された螺旋形スプリング２３が収容さ
れ、カムレバー１８を駆動部材の溝１６の底面に
押しつけている。なお、この構成は選択的なもの
である。この実施例では、第３図に示すように偏
心部１０は正方形をしており、ピン１３の中心軸
線は、その正方形の対称軸の１つと交差し、これ
によつて、シート１１に対して偏心部１０を３つ
の異なつた安定位置に設定できるようになつてい
る。このシート１１は、２ケ所に肩部２４，２５
を備えた１枚の金属板で形成され、上側の肩部２
４は偏心部１０の厚さとほぼ等しい高さを有し、
下側の肩部２５はそれよりも高く設定されてい
る。

接続手段９は、上部２を解放状態にすると同時
に、その上部シエルを底部シエル１上で一定の範
囲だけの回転運転を許容し、これによつて、底部
シエル１に固定されている位置での上部シエルの
傾斜を調整することができる。これらの動作をだ
い２図および第３図を参照して以下に述べる。

カムレバー１８が第２図に示す位置にあると
き、そのピン１９は上部の後面８の近接位置にあ
り、肩部２４，２５の間において偏心部１０はシ
ート内面に係合している。よつて、上部２は底部
シエル１上において回転しないように固定されて
いる。第２図に示す位置では、上部の傾斜は最小
となつている。

上部を底部シエル１から開放するには、カムレ
バー１８を第４図に示す矢印Ｆ１の方向にピン１
９を中心として180゜回転させればよい。これによ
り、反対側に折り返されたカムレバー１８は再び
下方に折り曲げられた状態の位置となり、そのほ
ぼ全体が駆動部材１５の内側に引き込れた状態と
なる。このカムレバー１８によつて、ピン１３を
矢印Ｆ２の方向に引張る引張力が発生し、またこ
れによつてスプリング２３は圧縮されるので矢印
Ｆ２の方向にピン１３が引き出され、偏心部１０
はシート１１の肩部２４から解放される。この状
態では、上部２を底部シエル１上のヒンジ点を中
心に旋回でき、装着者に歩行が可能となる。

第４図に示す位置でも、第５図に示すように駆
動部材１５を回転させ、偏心部１０の位置を変え
ることができる。この場合においては、90゜ない
し180゜に亘つて、一方向あるいは他の方向に回転
させることができる。この後は、カムレバー１８
を第２図に示すように元の位置に戻して偏心部１
０を再びシート１１内に係合させればよく、これ
によつて、上部２は異なつた傾斜角で固定され
る。ハブ１２によつて、ピン１３はカツプ１４の
内部を確実に案内される。

偏心部１０は円形、多角形などのさまざまな形
とすることができる。別の実施例としては、スト
ツプ用突起７を取り除き、シート１１の肩部２５
を他方の肩部２４と同じ高さにしても良い。この
場合、第５図の位置では、偏心部１０は２５を乗
り越えることができ、したがつて上部２を垂直に
することができる。

第６図に示す第２の実施例では、上記の第１の
実施例と同一の駆動部材１５とカムレバー１８を
使用している。カムレバー１８はピン２６に一体
化されている。このピン２６は第１の実施例のピ
ン１３に相当するものである。このピン２６は、
駆動部材１５に接続する部分１７を形成するため
に、その一部が、徐々にテーパー付けされた円形
ではない断面形状とされている。ピン２６の内部
側の端は、円形断面の頭部２７で終わつており、
この頭部２７は、底部１に固定されたプレート２
９にある上部後面８に対して横方向に延びる長円
形の開口部２８内に僅かのあそびをもつた状態で
貫入されるようになつている。ピン２６は、リブ
（うね）３１によりピン２６に対して回転しない
ように固定された回転体３０によつて取りかこま
れている。この回転体３０は、ブーツ上部の後面
８に固定されたブツシユ３３の内側に回転できる
ようにはめこまれている偏心円筒部３２を有して
いる。この回転体の内部端は正方形断面部分３４
で終わつており、この部分は、ピンと同心状とさ
れ、一方の側面がプレート２９の折り曲げた下方
の肩部３５の上に保持されている。ピン２６は、
その円筒部３７によつて半径方向に案内された螺
旋スプリング３６に取り囲まれており、このスプ
リング３６は、ピン２６の頭部２７と回転体３０
の底面との間に圧縮状態に保持されている。回転
体３０はさらに、軸受面３８を介して、ブツシユ
３３の内部側面で支持されている。

カムレバー１８の複数の位置のうちの一つの位
置においては、ピン２６の頭部２７はプレート２
９の開口部２８の内側に係合し、ブーツの上部２
は底部に固定される。これに対して、カムレバー
の他の位置においては、上部が回転できるように
頭部２７は開口部２８に係合していない。

上部２の傾斜角度の調整は駆動部材１５を回転
することによつて達成される。この傾斜の範囲は
偏心部３２によつて定められる。正方形断面部３
４の作用は、その１つの側面がプレート２９の肩
部３５で支持されることにより、位置を明確に設
定することである。この正方形断面部は、連続的
な調整が必要な場合には、取り外せば良い。

この場合、偏心部の回転を、グリース・フリク
シヨン・マウンテイング（grease friction
mounting）、その他の方法により制御すれば良
い。

上述の実施例は、本発明の範囲から逸脱するこ
となく、多様なバリエーシヨンが考えられること
は勿論である。特に、第２図の部品１１を底部シ
エル１の部分に直接につくられたくぼみによつて
置きかえることができる。同様に、第６図および
第７図に示される実施例において、部品２９を取
り外し、肩部３５と溝２８をシエル自体に直接に
形成することもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、実施例双方に適用可能な、ブーツ後
面の斜視図である。第２図は、最初の実施例にお
いて、上部分が底部分に固定されている位置にあ
る、ブーツ後部を示す第１図の−線に沿う平
面において切断した断面図である。第３図は、最
初の実施例におけるブーツの後面図である。ここ
で、上部分は、この上部分をブーツ底部分に接続
している手段の位置で切り開かれている。第４図
は、第２図と同じ場所を示す断面図であるが、上
部分はブーツの底部分から開放されている状態で
ある。第５図は、第４図と同じ場所を示す断面図
であるが、上部分が第４図とは異なつた傾斜角度
にある状態である。第６図は、二番目の実施例に
おける第１図の接続手段部分を示す切断図であ
る。第７図は、第６図に示される接続手段部分の
断面図である。符号の説明、１…スキーブーツの底部分、２…
スキーブーツの上部分、４…スキーブーツの底部
分と上部分のヒンジ点、５…バツクル、６…バツ
クル、７…上部分を停止させるための突起、８…
上部分の後部にある平坦部分、９…駆動部材の回
転方向、１０…偏心部、１１…シート、１２…円
筒ハブ、１３…回転ピン、１４…金属製カツプ、
１５…駆動部材、１６…駆動部材の溝、１７…回
転ピンの外側端部分、１８…カムレバー、１８ａ
…カムレバーの先端部、１９…カムレバーと回転
ピンの接合に用いられるピン、２０…回転ピンの
縦長孔、２１…駆動部材の溝を形成するリブ、２
２…駆動部材の溝を形成するリブ、２３…弾性部
材、２４…シートの肩部、２５…シートの肩部、
２６…回転ピン、２７…回転ピンの頭部、２８…
プレートの開口部、２９…プレート、３０…回転
体、３１…リブ、３２…回転体の偏心部分、３３
…ブツシユ、３４…回転体の正方断面部、３５…
プレートの肩部、３６…螺旋スプリング、３７…
回転ピンの円筒部分、３８…回転体の軸受面。

Claims

【特許請求の範囲】１少なくとも、足を包むブーツ底部分１と、こ
の底部分上にヒンジ接合されたブーツ上部分２と
からなり、その後方部には、上部および底部分を
接続するための手段を有し、これらの接続手段９
は、少なくとも２つの位置を占めることが可能な
カムレバー１８を有し、前記上部分の傾斜を角度
的に固定した位置に調整するための手段１０，１
１，３０，２９が設けられており、前記位置のう
ちの一方の位置においては、一定の傾斜角度で前
記上部分をブーツの底部分に角度的に固定でき、
前記位置のうちの他方の位置においては、一定の
範囲内で前記底部分上を自由にスイングできるよ
うにしたスキーブーツにおいて、前記カムレバー１８は、前記上部分をほぼ直交
して貫通する回転ピン１３によつて、縦方向に延
びる溝２０の内部にヒンジ接合されており、前記
回転ピンは、停止手段１１，２９と協動する偏心
部１０，３０と共に一体回転するようになつてお
り、この回転ピン１３，２６の内側端部は前記ブ
ーツの底部分上に形成したシート１１，２８内に
貫入し、カムレバーの所定位置に対応させて前記
上部分を底部分上に固定できるようになつてお
り、前記ピン１３は一体的に回転する回転駆動部
材１５内に自由に挿通されており、当該駆動部材
は、軸と直交する軸受面を有し前記カムレバーお
よび前記上部分の間に位置しており、前記駆動部
材１５と回転ピン１３の内側端部との間には、弾
性部材２３が配置されて、前記内側端部をブーツ
の底部分の側へ向けて押圧するようになつている
ことを特徴とするスキーブーツ。２請求項第１項に記載のスキーブーツにおい
て、前記偏心部１０は前記回転ピンの内側端部に
固定されており、前記偏心部と協動する前記停止
手段２５は、前記シート２４，２５の一部分を形
成しており、このシート内に前記回転ピンの内側
端部が係合しており、前記弾性部材は前記偏心部
１０に支持されていることを特徴とするスキーブ
ーツ。３請求項第２項に記載のブーツにおいて、前記
偏心部は正方形等の多角形状とされていることを
特徴とするスキーブーツ。４請求項第２項に記載のブーツにおいて、前記
偏心部は円形であることを特徴とするスキーブー
ツ。５請求項第２項に記載のブーツにおいて、前記
ピン１３は、金属製カツプ１４によつてブーツ上
部分２に取付けられており、前記金属製カツプ内
には弾性部材が収納されていることを特徴とする
スキーブーツ。６請求項第１項に記載のブーツにおいて、前記
偏心部は、回転ピン２６に対して摺動可能に取付
けられた円筒形ブロツク３０から構成されてお
り、この内部には、シートと回転ピン２６との間
に圧縮作動状態の螺旋スプリング３６が配置され
ていることを特徴とするスキーブーツ。７請求項第６項に記載のブーツにおいて、前記
回転ピン２６の内側端部が係合している前記シー
トは、金属板２９内に形成した横方向に延びる開
口部２８であることを特徴とするスキーブーツ。８請求項第１項に記載のブーツにおいて、前記
駆動部材１５は一定の形状のボタンであり、この
ボタンには直径方向に延びる溝１６が形成され、
この溝の内部には、前記カムレバー１８が配置さ
れていることを特徴とするスキーブーツ。