JPH05285689A - クラッドろう材 - Google Patents
クラッドろう材Info
- Publication number
- JPH05285689A JPH05285689A JP11313392A JP11313392A JPH05285689A JP H05285689 A JPH05285689 A JP H05285689A JP 11313392 A JP11313392 A JP 11313392A JP 11313392 A JP11313392 A JP 11313392A JP H05285689 A JPH05285689 A JP H05285689A
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- JP
- Japan
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- clad
- filler metal
- brazing filler
- steel
- corrosion resistance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、引け巣の発生を抑制するこ
とによって、冷間圧延鋼を使用しても水耐食性に優れた
クラッドろう材を提供することにある。 【構成】 本発明のクラッドろう材は、Cu−30wt%
NiにZr,Tiを各々または合計量で0.04〜0.
7wt%添加して形成した合金板を冷間圧延鋼にクラッド
してCu−30wt%Ni/Fe/Cu−30wt%Niの
クラッドろう材を形成した。
とによって、冷間圧延鋼を使用しても水耐食性に優れた
クラッドろう材を提供することにある。 【構成】 本発明のクラッドろう材は、Cu−30wt%
NiにZr,Tiを各々または合計量で0.04〜0.
7wt%添加して形成した合金板を冷間圧延鋼にクラッド
してCu−30wt%Ni/Fe/Cu−30wt%Niの
クラッドろう材を形成した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はクラッドろう材に関し、
特に、水耐食性に優れるクラッドろう材に関する。
特に、水耐食性に優れるクラッドろう材に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用オイルクーラーには、一般にス
テンレス材(例えば、SUS304)を基材として、そ
の両面に銅合金を主体としたろう材をクラッドしたクラ
ッドろう材が使用されている。
テンレス材(例えば、SUS304)を基材として、そ
の両面に銅合金を主体としたろう材をクラッドしたクラ
ッドろう材が使用されている。
【0003】ところが、ステンレス材は高価であること
から製造コストを増加させるという不都合がある。この
ため、ステンレス材に対して安価な冷間圧延鋼を基材と
し、銅合金を主体としたろう材をその両面にクラッドし
たクラッドろう材がある。
から製造コストを増加させるという不都合がある。この
ため、ステンレス材に対して安価な冷間圧延鋼を基材と
し、銅合金を主体としたろう材をその両面にクラッドし
たクラッドろう材がある。
【0004】クラッドろう材を用いて自動車用オイルク
ーラーを製造する場合、まず、クラッドろう材を成形加
工してオイルクーラー組立材を形成し、このオイルクー
ラー組立材を1100〜1200℃の不活性雰囲気中に
おいて加熱処理する。
ーラーを製造する場合、まず、クラッドろう材を成形加
工してオイルクーラー組立材を形成し、このオイルクー
ラー組立材を1100〜1200℃の不活性雰囲気中に
おいて加熱処理する。
【0005】この加熱によって、クラッドろう材の表面
にクラッドされているろう材の一部が流出して組立材間
に流れ、その後冷却することによって固化し、オイルク
ーラー組立材を接合して一体化する。また、残りのろう
材は冷間圧延鋼の表面に被膜状のろう材層を形成する。
にクラッドされているろう材の一部が流出して組立材間
に流れ、その後冷却することによって固化し、オイルク
ーラー組立材を接合して一体化する。また、残りのろう
材は冷間圧延鋼の表面に被膜状のろう材層を形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のクラッ
ドろう材は、鋳造組織の結晶粒界に基づいてろう材層に
引け巣が発生するため、この状態でオイルクーラーとし
て使用された場合、以下に述べる条件下においては、基
材である冷間圧延鋼に赤錆が発生してオイルクーラーの
水耐食性が低下するという問題がある。
ドろう材は、鋳造組織の結晶粒界に基づいてろう材層に
引け巣が発生するため、この状態でオイルクーラーとし
て使用された場合、以下に述べる条件下においては、基
材である冷間圧延鋼に赤錆が発生してオイルクーラーの
水耐食性が低下するという問題がある。
【0007】この冷却水の浸透による冷間圧延鋼の赤錆
の発生について、Cu−30wt%Ni/Fe/Cu−3
0wt%Niクラッドろう材を、通常の水道水および1wt
%の塩化ナトリウム水溶液に浸漬した結果、通常の水道
水においては3000時間経過後においても赤錆の発生
は確認されず、一方、塩化ナトリウム水溶液に浸漬した
クラッドろう材では1000時間経過後より赤錆の発生
が確認され、苛酷な冷却水の使用状況下にあっては基材
の腐食が早まることが確認されている。従って、本発明
の目的は、引け巣の発生を抑制することによって、冷間
圧延鋼を使用しても水耐食性に優れたクラッドろう材を
提供することにある。
の発生について、Cu−30wt%Ni/Fe/Cu−3
0wt%Niクラッドろう材を、通常の水道水および1wt
%の塩化ナトリウム水溶液に浸漬した結果、通常の水道
水においては3000時間経過後においても赤錆の発生
は確認されず、一方、塩化ナトリウム水溶液に浸漬した
クラッドろう材では1000時間経過後より赤錆の発生
が確認され、苛酷な冷却水の使用状況下にあっては基材
の腐食が早まることが確認されている。従って、本発明
の目的は、引け巣の発生を抑制することによって、冷間
圧延鋼を使用しても水耐食性に優れたクラッドろう材を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は引け巣の発生を
抑制することによって、冷間圧延鋼を使用しても優れた
水耐食性を付与するため、基材の表面にクラッドされる
銅合金に、単独または合計量で0.05〜0.5重量%
のTi,Zrを含有したクラッドろう材を提供する。
抑制することによって、冷間圧延鋼を使用しても優れた
水耐食性を付与するため、基材の表面にクラッドされる
銅合金に、単独または合計量で0.05〜0.5重量%
のTi,Zrを含有したクラッドろう材を提供する。
【0009】
【作用】本発明のクラッドろう材は、Ti,Zrを添加
することによって溶融凝固時にろう材の結晶粒を微細化
させて引け巣の発生を抑制するので、基材への冷却水の
浸透が防止される。
することによって溶融凝固時にろう材の結晶粒を微細化
させて引け巣の発生を抑制するので、基材への冷却水の
浸透が防止される。
【0010】
【実施例1】以下、本発明のクラッドろう材について実
施例を基に詳細に説明する。Cu−30wt%NiにZ
r、Tiを単独または合計量で0.04〜0.7wt%添
加して形成した合金板を冷間圧延鋼にクラッドしてCu
−30wt%Ni/Fe/Cu−30wt%Niのクラッド
ろう材のサンプルを作成した。このクラッドろう材の厚
さは、0.03mm/0.3mm/0.03mmで形成されて
いる。
施例を基に詳細に説明する。Cu−30wt%NiにZ
r、Tiを単独または合計量で0.04〜0.7wt%添
加して形成した合金板を冷間圧延鋼にクラッドしてCu
−30wt%Ni/Fe/Cu−30wt%Niのクラッド
ろう材のサンプルを作成した。このクラッドろう材の厚
さは、0.03mm/0.3mm/0.03mmで形成されて
いる。
【0011】上記したサンプルを50mm2 に切断し、そ
の一方の表面に断面が5mm2 ,長さ30mmで形成された
SUS304角材を載せて1280℃に昇温されている
電気炉に入れ、10リットル/min のアルゴンを流した
状態で15分間加熱する。
の一方の表面に断面が5mm2 ,長さ30mmで形成された
SUS304角材を載せて1280℃に昇温されている
電気炉に入れ、10リットル/min のアルゴンを流した
状態で15分間加熱する。
【0012】この加熱の後にサンプルを冷却して目視観
察を行い、サンプル上に置いたSUS角材コーナーへの
ろう材の流れの有無からサンプルのろう接性を評価す
る。
察を行い、サンプル上に置いたSUS角材コーナーへの
ろう材の流れの有無からサンプルのろう接性を評価す
る。
【0013】目視観察の結果、ろう接性が良好であるサ
ンプルについて、切断部等の冷間圧延鋼の露出部をシー
ルし、1wt%の塩化ナトリウム水溶液200ml中に浸
漬し、浸漬後2000時間までの赤錆の発生の有無を観
察した。なお、浸漬後1000時間までに赤錆の発生し
たサンプルについては耐食性不良と評価し、浸漬後20
00時間後でも赤錆の発生のないものは耐食性良と評価
した。この評価における結果を表1に示す。表中におけ
る評価は良好であるものを〇印で示し、不良であるもの
を×印で記している。
ンプルについて、切断部等の冷間圧延鋼の露出部をシー
ルし、1wt%の塩化ナトリウム水溶液200ml中に浸
漬し、浸漬後2000時間までの赤錆の発生の有無を観
察した。なお、浸漬後1000時間までに赤錆の発生し
たサンプルについては耐食性不良と評価し、浸漬後20
00時間後でも赤錆の発生のないものは耐食性良と評価
した。この評価における結果を表1に示す。表中におけ
る評価は良好であるものを〇印で示し、不良であるもの
を×印で記している。
【表1】
【0014】表1に示されるように、Cu−30wt%N
iに添加されるZr、Tiが、単独あるいは合計量で
0.6%以上のサンプルについては、ろう材の湯流れ性
が低下してろう接性に問題が生じ、一方、0.04%以
下の場合は耐食性に問題が生じており、Cu−30wt%
Niに添加されるZr、Tiが単独あるいは合計量で
0.05〜0.5重量%の範囲においては、ろう接性お
よび耐食性の何れについても良好な結果が示されている
iに添加されるZr、Tiが、単独あるいは合計量で
0.6%以上のサンプルについては、ろう材の湯流れ性
が低下してろう接性に問題が生じ、一方、0.04%以
下の場合は耐食性に問題が生じており、Cu−30wt%
Niに添加されるZr、Tiが単独あるいは合計量で
0.05〜0.5重量%の範囲においては、ろう接性お
よび耐食性の何れについても良好な結果が示されている
【0015】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明のクラッドろ
う材によると、基材の表面にクラッドされる銅合金に、
単独または合計量で0.05〜0.5重量%のTi,Z
rを含有したため、引け巣の発生を抑制することによっ
て、冷間圧延鋼を使用しても優れた水耐食性を付与する
ことができる。
う材によると、基材の表面にクラッドされる銅合金に、
単独または合計量で0.05〜0.5重量%のTi,Z
rを含有したため、引け巣の発生を抑制することによっ
て、冷間圧延鋼を使用しても優れた水耐食性を付与する
ことができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 鋼材を5〜40%のNiを含有する銅合
金によってクラッドして成るクラッドろう材において、 前記銅合金は、単独または合計量で0.05〜0.5重
量%のTi,Zrを含有することを特徴とするクラッド
ろう材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11313392A JPH05285689A (ja) | 1992-04-06 | 1992-04-06 | クラッドろう材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11313392A JPH05285689A (ja) | 1992-04-06 | 1992-04-06 | クラッドろう材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05285689A true JPH05285689A (ja) | 1993-11-02 |
Family
ID=14604390
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11313392A Pending JPH05285689A (ja) | 1992-04-06 | 1992-04-06 | クラッドろう材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05285689A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014012295A (ja) * | 2012-05-25 | 2014-01-23 | General Electric Co <Ge> | 蝋付け組成物及び関連装置 |
-
1992
- 1992-04-06 JP JP11313392A patent/JPH05285689A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014012295A (ja) * | 2012-05-25 | 2014-01-23 | General Electric Co <Ge> | 蝋付け組成物及び関連装置 |
US10105795B2 (en) | 2012-05-25 | 2018-10-23 | General Electric Company | Braze compositions, and related devices |
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