JPH05285493A - 汚水処理装置 - Google Patents

汚水処理装置

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Publication number
JPH05285493A
JPH05285493A JP4084248A JP8424892A JPH05285493A JP H05285493 A JPH05285493 A JP H05285493A JP 4084248 A JP4084248 A JP 4084248A JP 8424892 A JP8424892 A JP 8424892A JP H05285493 A JPH05285493 A JP H05285493A
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JP
Japan
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surrounding casing
tank
casing
chamber
plate
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Application number
JP4084248A
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English (en)
Inventor
Koji Ishida
宏司 石田
Ichiro Nakano
一郎 中野
Masahiro Kinoshita
昌大 木下
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 脱窒槽1内に配置した包囲ケーシング4aの
内部空間を流動板5aで上室6aと下室7aに仕切り、
包囲ケーシング4aの上端開口周縁部に傾斜板8aで越
流堰を形成し、下室7a内に上向流を生起させる水中ミ
キサー9aを設け、流動板5aに噴出孔11aおよび噴
出孔11aの上方を覆うキャップ12aを設けた。 【効果】 流動板5aの噴出孔11aから噴出する上向
流によって包囲ケーシング4a内に滞留する微生物固定
化担体3aを流動化することができ、被処理水は包囲ケ
ーシング4aに囲まれた狭い領域に高密度に存在する微
生物固定化担体3aと接触するのでその接触効率が向上
し、槽内滞留時間の短縮化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下水処理や産業廃水処
理に用いられる汚水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、下廃水の処理法として脱窒素活性
汚泥法がある。これは、有機性窒素化合物を含む原水を
脱窒槽に導き、脱窒槽内に滞留する混合液中の脱窒菌の
硝酸呼吸ないし亜硝酸呼吸により硝酸性窒素ないし亜硝
酸性窒素の窒素分を不活性な窒素ガスに還元して下廃水
中から除去し、一方で脱窒槽内の混合液を硝化槽に導
き、硝化菌の生物酸化反応によってアンモニア性窒素や
有機性窒素の一部を亜硝酸性窒素ないし硝酸性窒素に分
解し、硝化槽の亜硝酸性窒素ないし硝酸性窒素を含む混
合液の一部を硝化循環液として脱窒槽に返送するととも
に、硝化槽の混合液を処理水として沈殿池等に導くもの
であった。この方法をA方式と呼ぶ。
【0003】また、微生物濃度を高めるために、槽内に
微生物固定化担体を投入する方法もある。微生物を固定
化する方法としては、多孔質材等からなる担体に微生物
を付着させる結合固定化法や、微生物を混合したゲル剤
を重合させ、そのゲル骨格の中に微生物を包含する包括
固定化法がある。この方法をB方式と呼ぶ。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
のA方式では、微生物濃度を高く維持できないために、
硝化槽と脱窒槽の水理学的滞留時間の合計が約12〜1
6時間も要し、反応槽(曝気槽)における滞留時間を6
〜8時間で設計、運転している通常の既設下水処理場に
は適用できない問題があった。この方式における微生物
濃度は2000〜4000mg/l 位が標準的であり、こ
れ以上に微生物濃度を高くすると沈殿が不良となる問題
があった。
【0005】一方、B方式では、槽内に投入した微生物
固定化担体を攪拌するに際し、好気性の硝化槽では酸素
供給のために曝気を行っているので、微生物固定化担体
の攪拌を無理なく行うことができる。しかし、無酸素状
態の脱窒槽においては、例えば脱窒槽上部気相部を密閉
状態とし、その部分の気体(脱窒反応で発生する窒素を
高濃度に含む)を利用してガス攪拌を行うことが考えら
れるが、この場合には完全に密閉することが難しいため
に、ガス攪拌を行うと空気の混入する恐れがあり、無酸
素条件を満足することが難しく、一方機械攪拌を行うと
微生物固定化担体が破砕、摩耗する問題があった。さら
に、脱窒槽内の混合液を硝化槽に導くときに、脱窒槽内
の微生物固定化担体が硝化槽へ流出する問題があった。
【0006】本発明は上記課題を解決するもので、脱窒
槽および硝化槽に微生物固定化担体を確実に滞留させて
被処理水の滞留時間を短くするとともに、無酸素条件下
における脱窒槽の攪拌を微生物固定化担体の破砕および
摩耗を伴うことなく行って担体を効率よく浮遊、流動さ
せることができ、さらに汚水中にゴミや繊維分が多少存
在しても、これらによる閉塞などの問題を発生させるこ
となく運転できる汚水処理装置を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、脱窒槽と硝化槽を備えた汚水処理装置にお
いて、脱窒槽内に包囲ケーシングを浸漬配置し、包囲ケ
ーシングに内部空間を上室と下室に仕切る流動板を設
け、包囲ケーシングの上室内に脱窒菌固定化担体を投入
し、包囲ケーシングの上端開口周縁部に越流堰を形成
し、包囲ケーシングの下室の下端開口内に上向流を生起
させる水中攪拌装置を設け、流動板に下室から上室に向
けて被処理水を噴出する複数の噴出孔を設け、流動板の
上面側に噴出孔の上方を覆うキャップを設けた構成とし
たものである。
【0008】また、硝化槽内に包囲ケーシングを浸漬配
置し、包囲ケーシングに内部空間を上室と下室に仕切る
流動板を設け、包囲ケーシングの上室内に硝化菌固定化
担体を投入し、包囲ケーシングの上端開口周縁部に越流
堰を形成し、包囲ケーシングの下室の下端開口内に上向
流を生起させる水中攪拌装置を設け、包囲ケーシングの
内部で、かつ水中攪拌装置の上方または下方に散気装置
を設置し、流動板に下室から上室に向けて被処理水を噴
出する複数の噴出孔を設け、流動板の上面側に噴出孔の
上方を覆うキャップを設け、下室に連通して空気供給管
を設けた構成としたものである。
【0009】また、包囲ケーシングの上端開口周縁部に
越流方向に向けて上り勾配の傾斜角を有する傾斜板を設
けて越流堰を形成した構成としたものである。また、包
囲ケーシング内に上端縁が包囲ケーシング内の水面下に
没する邪魔板を包囲ケーシングの内周面に沿って浸漬配
置して包囲ケーシングと邪魔板の間に下向流路を形成す
るとともに、下向流路の下端開口に対応して包囲ケーシ
ングの内周面側から邪魔板側に向けて下り勾配の傾斜部
を設けた構成としたものである。
【0010】また、包囲ケーシング内に適当な傾斜角度
を有する複数の傾斜板を包囲ケーシング内の水面下に浸
漬して設けた構成としたものである。
【0011】
【作用】上記した構成により、脱窒槽においては、水中
攪拌装置が包囲ケーシングの下端開口から下室内に流入
する槽内の被処理水を流動板に向けて送り出し、被処理
水が流動板の噴出孔から包囲ケーシング内に上向流とな
って噴出する。この上向流が包囲ケーシング内の被処理
水に攪拌作用を及ぼし、包囲ケーシング内に滞留する微
生物固定化担体を流動化する。また、包囲ケーシング内
の被処理水は開口周縁部の越流堰を越流して脱窒槽内に
還流し、再度包囲ケーシングの下室に流入する。さら
に、キャップによって微生物固定化担体の噴出孔内への
落ち込みを阻止し、噴出孔の閉塞を防止する。さらに、
この構成により、噴出孔部に汚水中のゴミや繊維分が蓄
積しないので、これらによる閉塞を回避できる。
【0012】したがって、従来のように機械攪拌による
微生物固定化担体の損傷やガス攪拌による空気の混入な
どが生じないので、無酸素条件を維持しながら的確な攪
拌を行うことができ、しかも被処理水は包囲ケーシング
に囲まれた狭い領域に高密度に存在する微生物固定化担
体と接触するのでその接触効率が向上して脱窒速度が高
まる結果、槽内滞留時間の短縮化を図ることができる。
【0013】硝化槽においては、水中攪拌装置が包囲ケ
ーシングの下端開口から下室内に流入する槽内の被処理
水を流動板に向けて送り出し、被処理水は流動板の噴出
孔から包囲ケーシング内に上向流となって噴出する。こ
のとき散気装置の散気部は包囲ケーシングの下室内また
は上室底部に設置して酸素を供給する。そして、上向流
が包囲ケーシング内の被処理水に攪拌作用を及ぼし、包
囲ケーシング内に滞留する微生物固定化担体を流動化す
る。また、包囲ケーシング内の被処理水は開口周縁部の
越流堰を越流して硝化槽内に還流し、再度包囲ケーシン
グの下室に流入する。さらに、キャップによって微生物
固定化担体の噴出孔内への落ち込みを阻止し、噴出孔の
閉塞を防止する。さらに、この構成により噴出孔部に汚
水中のゴミや繊維分が蓄積しないので、これらによる閉
塞を回避できる。
【0014】したがって、被処理水は包囲ケーシングに
囲まれた狭い領域に高密度に存在する微生物固定化担体
と接触するのでその接触効率が向上して硝化速度が高ま
る結果、槽内滞留時間の短縮化を図ることができる。
【0015】そして、越流堰の近傍においては、包囲ケ
ーシングの開口周縁部に設けた傾斜板が上向流の影響を
遮断するので、微生物固定化担体は自然沈降して傾斜板
に沿って包囲ケーシングの内側に戻り、越流堰を越える
ことがない。さらに、この構成によりゴミ、繊維分は比
重が軽いので、被処理水の越流に伴って越流して行き、
ケーシング内に蓄積することがない。
【0016】したがって、包囲ケーシング内に微生物固
定化担体を確実に留めることができ、微生物の流出を抑
制して槽内微生物濃度をさらに高めて槽内滞留時間の短
縮化を図ることができる。
【0017】また、包囲ケーシング内に邪魔板および傾
斜部を設けた構成では、邪魔板が槽内の上向流の影響を
遮断して包囲ケーシングの内周面と邪魔板の間に下向流
路を形成し、邪魔板に囲まれた槽中央に上向流路を形成
するので、被処理水は包囲ケーシングの上室内において
上向流路と下向流路を循環し、一部が包囲ケーシングの
開口周縁部の越流堰を越流して槽内に還流する。
【0018】このとき、邪魔板の上端縁を越えて越流堰
側に達した微生物固定化担体は、邪魔板が槽内の乱流の
影響を遮断するので下向流路を自然沈降して傾斜部に沿
って包囲ケーシングの上室底部に戻ったのち、邪魔板に
囲まれた槽中央の上向流路に再び入っていく。また、越
流堰にまで達した微生物固定化担体は自然沈降し易いた
めに越流堰を越えることなく傾斜板に沿って包囲ケーシ
ングの上室内に戻る。
【0019】したがって、脱窒槽内および硝化槽内に微
生物固定化担体を確実に留めることができるとともに、
被処理水が上室内で循環することによって微生物固定化
担体との接触効率がさらに向上する結果、槽内滞留時間
が短縮する。
【0020】また、包囲ケーシング内に適当な傾斜角度
を有する複数の傾斜板を水面下に浸漬して設けた構成で
は、傾斜板群が上向流の影響を遮断すると共に、この部
分において微生物固定化担体の沈降効率が高まるため、
担体はこれらの傾斜板群より上方にいくことはほぼ抑制
され、また仮に傾斜板群の上方に浮かび出た微生物固定
化担体があったとしても、包囲ケーシングの越流堰を越
えることなく自然沈降して各傾斜板に沿って包囲ケーシ
ングの上室内に戻る。
【0021】したがって、包囲ケーシング内に微生物固
定化担体を確実に留めることができ、被処理水が包囲ケ
ーシングに囲まれた狭い領域に高密度に存在する微生物
固定化担体と接触するのでその接触効率が向上して反応
速度が高まるため、槽内滞留時間の短縮化を図ることが
できる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1において、汚水処理装置は脱窒槽1と硝化
槽2を有する硝化液循環方式をなし、脱窒槽1および硝
化槽2にはそれぞれ微生物を固定化する微生物固定化担
体3a,3bを投入した包囲ケーシング4a,4bを浸
漬配置してある。この微生物固定化担体3a,3bとし
ては微生物を包括固定する包括固定化担体や微生物を結
合固定化する結合固定化担体がある。
【0023】この場合、包囲ケーシング4a,4bの水
面は反応槽水面より上方、または同じ水位、または下方
のいずれでもよい。そして、包囲ケーシング4a,4b
は内部に流動板5a,5bを有しており、流動板5a,
5bによって包囲ケーシング4a,4bの内部を上室6
a,6bと下室7a,7bに仕切っている。また、包囲
ケーシング4a,4bの上端開口周縁部には越流方向に
向けて上り勾配の傾斜角を有する傾斜板8a,8bを設
けて越流堰を形成した構成としたものである。
【0024】さらに、包囲ケーシング4a,4bの下室
7a,7bには水中ミキサー9a,9bを配置してあ
り、水中ミキサー9a,9bは包囲ケーシング4a,4
bの下端開口から下室7a,7bに流入する被処理水を
上室6a,6bに向けて上向流で押し上げるものであ
る。
【0025】そして、流動板5a,5bには上室6a,
6bと下室7a,7bを連通する複数の短管10a,1
0bを設けており、短管10a,10bは被処理水を噴
出する複数の噴出孔11a,11bを形成している。さ
らに、流動板5a,5bの上面側には噴出孔11a,1
1bの上方を覆うキャップ12a,12bを設けてお
り、キャップ12a,12bは微生物固定化担体3a,
3bが噴出孔11a,11bに流入することを防止する
ものである。このため、噴出孔11a,11bから噴出
する被処理水はキャップ12a,12bの内面に案内さ
れて流動板5a,5bに衝突し、反転して上向流とな
る。尚、キャップ12a,12bを網状のもので形成す
ることも可能である。ここで短管10a,10bの直
径、および短管10a,10bとキャップ12a,12
b間のそれぞれの間隔の距離は、いずれもゴミや繊維分
がこの部分に蓄積しない程度の距離をもつ。
【0026】そして、脱窒槽1と硝化槽2は槽間越流堰
13を介して連通しており、硝化槽2は排出管19を介
して次系の沈殿池(図示せず)に連通している。また、
脱窒槽1と硝化槽2を連通して硝化液循環管14を設け
ており、硝化液循環管14の途中には循環ポンプ15を
介装している。さらに、硝化槽2に配置した包囲ケーシ
ング4bの下室7bに連通して散気装置16を設けてお
り、散気装置16の基端側にはブロー17を設けてい
る。
【0027】以下、上記構成における作用について説明
する。原水供給管18から脱窒槽1に流入した被処理水
は包囲ケーシング4aの下端開口から下室7aに流入
し、水中ミキサー9aが下室7aの被処理水を流動板5
aに向けて送り出す。また、被処理水は流動板5aの噴
出孔11aから上室6a内に上向流となって噴出し、上
向流が包囲ケーシング4aの被処理水に攪拌作用を及ぼ
し、包囲ケーシング4aの内部に滞留する微生物固定化
担体3aを流動化する。さらに、包囲ケーシング4aの
被処理水は開口周縁部に傾斜板8aで形成した越流堰を
越流して脱窒槽1内に還流し、その一部は再度包囲ケー
シング4aの下室7aに流入し、残りは脱窒槽1から槽
間越流堰13を越流して硝化槽2に流入する。
【0028】そして、越流堰の近傍においては、開口周
縁部の傾斜板8aが上向流の影響を遮断するので、比重
の軽いゴミ、繊維分は被処理水とともに越流していく
が、これより相対的に比重が重い微生物固定化担体3a
は自然沈降して傾斜板8aに沿って包囲ケーシング4a
の内側に戻り、越流堰を越えることがない。
【0029】したがって、包囲ケーシング4a内に微生
物固定化担体3aを確実に留めることができ、槽内微生
物濃度をさらに高めて脱窒速度が高まる結果、槽内滞留
時間の短縮化を図ることができる。また、従来のように
機械攪拌による微生物固定化担体3aの損傷やガス攪拌
による空気の混入などが生じないので、無酸素条件を維
持しながら的確な攪拌を行うことができ、しかも被処理
水は包囲ケーシング4aに囲まれた狭い領域に高密度に
存在する微生物固定化担体と接触するのでその接触効率
が向上し脱窒速度が高まる結果、槽内滞留時間の短縮化
を図ることができる。
【0030】そして、脱窒槽1の被処理水は槽間越流堰
13を越流して硝化槽2に流入する。硝化槽2において
は、水中ミキサー9bが包囲ケーシング4bの下端開口
から下室7b内に流入する槽内の被処理水を流動板5b
に向けて送り出す。被処理水は、流動板5bの噴出孔1
1bから包囲ケーシング4bの上室6b内に上向流とな
って噴出する。このとき、包囲ケーシング内、望ましく
は包囲ケーシングの上室底部に設置した散気装置16の
散気部から空気を供給するので、この空気の気泡の上向
きの流れに伴って上向流がさらに促進される。この上向
流が包囲ケーシング4bの被処理水に攪拌作用を及ぼ
し、包囲ケーシング4bの上室6bの内部に滞留する微
生物固定化担体3bを流動化する。また、包囲ケーシン
グ4bの被処理水は開口周縁部に傾斜板8bで形成した
越流堰を越流して硝化槽2内に還流し、その一部は再度
包囲ケーシング4bの下室7bに流入し、残りは硝化槽
2から排出管19を介して沈殿池へ、または脱窒槽に循
環される。
【0031】そして、越流堰の近傍においては、開口周
縁部の傾斜板8bが上向流の影響を遮断するので、比重
の軽いゴミ、繊維分は被処理水と共に越流していくが、
これより相対的に比重の重い微生物固定化担体3bは自
然沈降して傾斜板8bに沿って包囲ケーシング4bの内
側に戻り、越流堰を越えることがない。さらに、キャッ
プ12bは微生物固定化担体3bの噴出孔11b内への
落ち込みを阻止し、噴出孔11bの閉塞を防止する。ま
た、硝化槽2の被処理水は排出管19を通して次系に流
出し、一部が循環ポンプ15により硝化液循環管14を
通して脱窒槽1に戻る。
【0032】したがって、被処理水は包囲ケーシング4
bに囲まれた狭い領域に高密度に存在する微生物固定化
担体3bと接触するのでその接触効率が向上して硝化速
度が高まる結果、槽内滞留時間の短縮化を図ることがで
きる。
【0033】なお、微生物固定化担体3a,3bが包囲
ケーシング4a,4bの上室6a,6bの上部に偏在し
てしまう場合には、水中ミキサー9a,9bの運転を一
定時間ごとに間欠運転してもよい。この場合には、水中
ミキサー9a,9bの停止時に微生物固定化担体3a,
3bが沈降し、駆動時に上昇する。
【0034】図2は本発明の他の実施例を示すものであ
り、先の実施例と同様の作用を行う部材については同一
番号を付して説明を省略する。図2において、包囲ケー
シング21は脱窒槽1に配置するものと硝化槽2に配置
するものとは基本的に同じ構成であるので、ここでは脱
窒槽1に配置する包囲ケーシング21を説明する。
【0035】包囲ケーシング21の内部には邪魔板22
を包囲ケーシング21の内周面に沿って浸漬配置してお
り、邪魔板22の上端縁22aは水面下に没している。
また、邪魔板22は包囲ケーシング21との間に下向流
路23を形成しており、包囲ケーシング21には下向流
路23の下端開口に対応して傾斜部24を設けている。
この傾斜部24は包囲ケーシング21の内周面側から邪
魔板22の側に向けて下り勾配に傾斜している。また、
包囲ケーシング21の開口周縁部には越流方向に向けて
上り勾配の傾斜板25を設けている。
【0036】この構成によれば、邪魔板22が槽内の上
向流の影響を遮断して包囲ケーシング21の内周面と邪
魔板22の間に下向流路23を形成し、邪魔板22に囲
まれた槽中央に上向流路26を形成するので、被処理水
は包囲ケーシング21の上室6a内において上向流路2
6と下向流路23を循環し、一部が包囲ケーシング21
の開口周縁部の越流堰を越流して槽内に還流する。
【0037】このとき、邪魔板22の上端縁を越えて越
流堰側に達した微生物固定化担体3aは、邪魔板22が
槽内の乱流の影響を遮断するので下向流路23を自然沈
降して傾斜部25に沿って包囲ケーシング21の中央側
に戻る。また、越流堰にまで達した微生物固定化担体3
aは比重が重いため越流堰を越えることなく傾斜板25
に沿って包囲ケーシング21の上室6a内に戻る。
【0038】したがって、脱窒槽1の内部に微生物固定
化担体3aを確実に留めることができるとともに、被処
理水が上室6a内で循環することによってさらに接触効
率が向上し、槽内滞留時間が短縮する。硝化槽2に配置
するときには先の実施例に示すように散気装置16を包
囲ケーシング21内に連通して設ける。
【0039】図3は本発明のさらに他の実施例を示すも
のであり、先の実施例と同様の作用を行う部材について
は同一番号を付して説明を省略する。図3において、包
囲ケーシング31は脱窒槽1に配置するものと硝化槽2
に配置するものとは基本的に同じ構成であるので、ここ
では脱窒槽1に配置する包囲ケーシング31を説明す
る。
【0040】包囲ケーシング31の上室6aの内部に
は、適当な傾斜角度を有する複数の傾斜板32を水面下
に浸漬して設けている。この構成によれば、傾斜板32
の群が上向流の影響を遮断するので、微生物固定化担体
3aは傾斜板32の群の間で自然沈降し、これより上方
に行くことはほぼ抑制され、また仮に傾斜板32の群の
上方に浮かび出た微生物固定化担体3aがあったとして
も、包囲ケーシング31の越流堰を越えることなく、自
然沈降して各傾斜板32に沿って包囲ケーシング31の
上室6a内に戻る。
【0041】したがって、包囲ケーシング31内に微生
物固定化担体3aを確実に留めることができ、被処理水
が包囲ケーシング31に囲まれた狭い領域に高密度に存
在する微生物固定化担体3aと接触するのでその接触効
率が向上し、槽内滞留時間の短縮化を図ることができ
る。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、水中
攪拌装置によって被処理水を流動板の噴出孔から包囲ケ
ーシング内に上向流となって噴出させ、上向流で被処理
水に攪拌作用を及ぼし、包囲ケーシング内に滞留する微
生物固定化担体を流動化することができ、被処理水は包
囲ケーシングに囲まれた狭い領域に高密度に存在する微
生物固定化担体と接触するのでその接触効率が向上し、
槽内滞留時間の短縮化を図ることができる。また、越流
堰の近傍においては、包囲ケーシングの開口周縁部に設
けた傾斜板が上向流の影響を遮断するので、微生物固定
化担体は自然沈降して傾斜板に沿って包囲ケーシングの
内側に戻り、越流堰を越えることがない。したがって、
包囲ケーシング内に微生物固定化担体を確実に留めるこ
とができ、微生物の流出を抑制して槽内微生物濃度をさ
らに高めて槽内滞留時間の短縮化を図ることができる。
さらに、包囲ケーシング内に邪魔板によって下向流路を
形成し、邪魔板に囲まれた槽中央に上向流路を形成する
ことにより、被処理水を包囲ケーシングの上室内におい
て循環させ、接触効率の向上を図ることができる。
【0043】また、水面下に浸漬した傾斜板群が上向流
の影響を阻止することにより、微生物固定化担体を確実
に槽内に戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における汚水処理装置の全体
構成図である。
【図2】本発明の他の実施例における汚水処理装置の全
体構成図である。
【図3】本発明のさらに他の実施例における汚水処理装
置の全体構成図である。
【符号の説明】
1 脱窒槽 2 硝化槽 3a,3b 微生物固定化担体 4a,4b 包囲ケーシング 5a,5b 流動板 6a,6b 上室 7a,7b 下室 8a,8b 傾斜板 9a,9b 水中ミキサー 11a,11b 噴出孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱窒槽と硝化槽を備えた汚水処理装置に
    おいて、脱窒槽内に包囲ケーシングを浸漬配置し、包囲
    ケーシングに内部空間を上室と下室に仕切る流動板を設
    け、包囲ケーシングの上室内に脱窒菌固定化担体を投入
    して浮遊・流動状態に保つとともに、包囲ケーシングの
    上端開口周縁部に越流堰を形成し、包囲ケーシングの下
    室の下端開口内に上向流を生起させる水中攪拌装置を設
    け、流動板に下室から上室に向けて被処理水を噴出する
    複数の噴出孔を設け、流動板の上面側に噴出孔の上方を
    覆うキャップを設けたことを特徴とする汚水処理装置。
  2. 【請求項2】 硝化槽内に包囲ケーシングを浸漬配置
    し、包囲ケーシングに内部空間を上室と下室に仕切る流
    動板を設け、包囲ケーシングの上室内に硝化菌固定化担
    体を投入して浮遊・流動状態に保つとともに、包囲ケー
    シングの上端開口周縁部に越流堰を形成し、包囲ケーシ
    ングの下室の下端開口内に上向流を生起させる水中攪拌
    装置を設け、包囲ケーシングの内部で、かつ水中攪拌装
    置の上方または下方に散気装置を設置し、流動板に下室
    から上室に向けて被処理水を噴出する複数の噴出孔を設
    け、流動板の上面側に噴出孔の上方を覆うキャップを設
    け、下室に連通して空気供給管を設けたことを特徴とす
    る請求項1記載の汚水処理装置。
  3. 【請求項3】 包囲ケーシングの上端開口周縁部に越流
    方向に向けて上り勾配の傾斜角を有する傾斜板を設けて
    越流堰を形成したことを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の汚水処理装置。
  4. 【請求項4】 包囲ケーシング内に上端縁が包囲ケーシ
    ング内の水面下に没する邪魔板を包囲ケーシングの内周
    面に沿って浸漬配置して包囲ケーシングと邪魔板の間に
    下向流路を形成するとともに、下向流路の下端開口に対
    応して包囲ケーシングの内周面側から邪魔板側に向けて
    下り勾配の傾斜部を設けたことを特徴とする請求項3記
    載の汚水処理装置。
  5. 【請求項5】 包囲ケーシング内に適当な傾斜角度を有
    する複数の傾斜板を包囲ケーシング内の水面下に浸漬し
    て設けたことを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の汚水処理装置。
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