JPH05283302A - コンデンサ封口シール用ゴム - Google Patents

コンデンサ封口シール用ゴム

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JPH05283302A
JPH05283302A JP7779392A JP7779392A JPH05283302A JP H05283302 A JPH05283302 A JP H05283302A JP 7779392 A JP7779392 A JP 7779392A JP 7779392 A JP7779392 A JP 7779392A JP H05283302 A JPH05283302 A JP H05283302A
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JP
Japan
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rubber
parts
weight
capacitor
sealing
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Withdrawn
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JP7779392A
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English (en)
Inventor
Keizaburou Kajiwara
原 景三郎 梶
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Nippon Valqua Industries Ltd
Original Assignee
Nippon Valqua Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ブチルゴムまたはブチルゴムとエチレン−プ
ロピレンゴムとの配合物100重量部に対して、パーオ
キサイド系加硫剤が0.03〜10重量部の量で、カー
ボンブラックが0〜300重量部の量で、白色充填剤が
0〜300重量部の量で、配合されてなるゴム組成物を
加硫成形してなることを特徴とするコンデンサ封口シー
ル用ゴム。 【効果】 耐薬品透過性、電気絶縁性、シール性などの
特性に優れ、しかも強度、特に伸びに優れ、カシメられ
た金属ケースのエッジ部と接触する部分に切断が生じな
いようなコンデンサ封口シール用ゴムが提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、引裂強度に優れたコンデ
ンサ封口シール用ゴムに関し、さらに詳しくは、コンデ
ンサ素子を内蔵したケースの開口部に装着されて、開口
部をシールするコンデンサ封口シール用ゴムとして用い
られ、コンデンサケースの開口端部をケース内側に折り
曲げてこのゴムを押圧固定した際にこの開口端部と接触
するゴム部分に切断が生じないようなゴムに関する。
【0002】
【発明の技術的背景】電解コンデンサに用いる封口シー
ルは、コンデンサ素子を内蔵したケースの開口部に装着
されて、開口部をシールしている。この封口シールは、
コンデンサ製造時にはコンデンサ内がトリクレンなどの
有機洗浄溶剤で洗浄されることから、この有機溶剤にさ
らされることになり、またコンデンサ素子に含浸させた
電解液の蒸発物にもさらされている。そのため封口シー
ルとしては、電気絶縁性、耐薬品性、機密性に優れた材
料で構成されており、このような封口シールとしては、
たとえばブチルゴム(IIR)、エチレン-プロピレン
ゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)などのゴ
ムにフッ素樹脂を接着した積層構造のもの(実開昭55
−22107号公報、実開昭55−138226号公
報、特公昭62−36377号公報)、あるいはブチル
ゴムなどに繊維補強材を配合したものが挙げられる。
【0003】このような封口シールを構成するゴム材料
のうちでは、従来ではEPDMが比較的機械的強度など
に優れているため主として使用されてきた。一方、ブチ
ルゴムは、EPDMよりも電解液の気化物が透過しにく
く、このようなブチルゴムを封口シール用部材に用いれ
ばコンデンサの長寿命化が期待できる。
【0004】しかしながら従来用いられているブチルゴ
ムは電気絶縁性、耐薬品性などには優れているが、EP
DMと比較して引裂強度に劣るという問題点があった。
このためブチルゴムをコンデンサ封口シール用部材とし
て用いようとすると、コンデンサ用金属ケースをカシメ
てコンデンサを製造する際に、金属ケースのエッジ部で
押圧された部分のブチルゴムが引裂けやすいという問題
点がある。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようするものであって、コンデンサ封口
シール用ゴムとしての優れた特性を保持しつつ、強度、
特に伸びを向上させることにより、カシメられた金属ケ
ースのエッジ部と接触する部分に切断が生じないような
コンデンサ封口シール用ゴムを提供することを目的とし
ている。
【0006】
【発明の概要】本発明に係るコンデンサ封口シール用ゴ
ムは、ブチルゴムまたはブチルゴムとエチレン−プロピ
レンゴムとの配合物100重量部に対して、パーオキサ
イド系加硫剤が0.03〜10重量部の量で、カーボン
ブラックが0〜300重量部の量で、白色充填剤が0〜
300重量部の量で、配合されてなるゴム組成物を加硫
成形してなることを特徴としている。
【0007】本発明に係るコンデンサ封口シール用ゴム
は、架橋密度が0.5〜10mol/cm3×10ー4
あって、硬さが40〜95(JIS A)であり、伸び
が100〜500%であり、引裂き強さが10〜50K
gf/cm(JIS B形)であり、かつリングエッジ
テストにおいて切れが発生しないこと、を特徴としてい
る。
【0008】本発明に係るコンデンサ封口シール用ゴム
は、ブチルゴムまたはブチルゴムとエチレン−プロピレ
ンゴムとの配合物100重量部に対して、パーオキサイ
ド系加硫剤が0.03〜10重量部の量で、カーボンブ
ラックが0〜300重量部の量で、白色充填剤が0〜3
00重量部の量で、配合されてなるゴム組成物を加硫成
形してなり、架橋密度が0.5〜10mol/cm3×
10ー4であって、かつ、硬さが40〜95(JIS
A)であり、伸びが100〜500%であり、引裂き強
さが10〜50Kgf/cm(JIS B形)であり、
かつリングエッジテストにおいて切れが発生しないこ
と、を特徴としている。
【0009】本発明で用いられる上記のようなゴム組成
物には、架橋助剤、軟化剤、老化防止剤などが含まれて
いてもよい。本発明によれば、耐薬品性、電気絶縁性な
どの特性に優れ、しかも強度、特に伸びが向上してお
り、カシメられた金属ケースのエッジ部と接触する部分
に切断が生じないようなコンデンサ封口シール用ゴムが
提供される。
【0010】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る封口シール用
ゴムについて具体的に説明する。本発明に係る封口シー
ル用ゴムを製造する際に用いられるゴム配合物には、ゴ
ム成分と、パーオキサイド系加硫剤と、カーボンブラッ
クと、白色充填剤とが含まれており、さらに必要により
架橋助剤、軟化剤、老化防止剤などが含まれていてもよ
い。
【0011】ゴム成分としては、ブチルゴムあるいはブ
チルゴムとエチレン−プロピレンゴムとの配合物が用い
られる。本発明では、たとえば未架橋タイプのブチルゴ
ムあるいは部分架橋タイプのブチルゴムが用いられる
が、部分架橋タイプのブチルゴムは未架橋タイプのブチ
ルゴムより加工性に劣るが、圧縮永久歪に優れているの
で好ましい。
【0012】ブチルゴムはエチレン-プロピレンゴムよ
りも耐ガス透過性に優れているので一般的にブチルゴム
の配合量がより多いことが望ましい。またブチルゴムと
エチレン−プロピレンゴムとの配合物をゴムベースとし
て用いる場合には、ブチルゴム100重量部に対して、
エチレン−プロピイレンゴムは、多くても60重量部ま
で、好ましくは30重量部までの量で含まれていること
が望ましい。
【0013】このようにブチルゴムあるいはブチルゴム
とエチレン−プロピレンゴムとの配合物をゴムベースと
して用いてなる封口シール用ゴムは、耐薬品透過性など
に優れている。
【0014】パーオキサイド系加硫剤としては、ベンゾ
イルペルオキシド(ナイパーB)、1,1ービス-t-ブ
チルペルオキシ-3,3,5-トリメチルクロロヘキサン
(パーヘキサ3M)、n−ブチル-4,4-ビスーtーブチ
ルペロキシバレレート(パーヘキサV)、ジクミルペル
オキシド(パークミルD)、tーブチルペルオキシベン
ゾエート(パーブチルZ)、ジ-t-ブチルペルオキシド
(パーブチルD)、ジ-(t-ブチルペルオキシ)m-ジ-
イソプロピルベンゼン(パーブチルP)、2,5-ジメ
チル-2,5-ジ-t-ブチルペルオキシヘキサン(パーヘ
キサ25B)、2,5-ジメチル-2,5-t-ブチルペル
オキシルヘキシン-3(パーヘキシン25B)、t-ビチ
ルペルオキシクメン(パーブチルC)などが挙げられ
る。
【0015】これらのうちでは、1,1ービス-t-ブチ
ルペルオキシ-3,3,5-トリメチルクロロヘキサン
(パーヘキサ3M)、ジクミルペルオキシド(パークミ
ルD)、ジ-(t-ブチルペルオキシ)m-ジ-イソプロピ
ルベンゼン(パーブチルP)、2,5-ジメチル-2,5
-ジ-t-ブチルペルオキシヘキサン(パーヘキサ25
B)、t-ビチルペルオキシクメン(パーブチルC)が
好ましく用いられる。
【0016】白色充填剤として、具体的には、たとえ
ば、ホワイトカーボン(SiO2)の他、タルク、カオ
リン、ケイ酸カルシウム、クレー、硫酸カルシウム、酸
化チタン、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウムな
どが挙げられ、これらのうちでは、ホワイトカーボンが
好ましく用いられる。
【0017】架橋助剤としては、キノンオキシム系、メ
タアクリレート系、アリル系、マレイミド系などが挙げ
られる。キノンオキシム系架橋助剤として、具体的に
は、p-キノンジオキシム(GM)、p・p-ジベンゾイ
ルキノンジオキシム(DGM)が好ましく用いられ、メ
タアクリレート系として、具体的には、たとえば、ラウ
リルメタアクリレート、エチレングリコールアクリレー
ト、トリエチレングリコールジメタアクリレート、テト
ラエチレングリコールジメタアクリレート、ポリエチレ
ングリコールジメタアクリレート、トリメチロールプロ
ペントリメタアクリレート、メチールメタアクリレート
などが挙げられる。これらのうちでは、エチレングリコ
ールアクリレート、トリエチレングリコールジメタアク
リレートが好ましく用いられる。
【0018】アリル系架橋助剤として、具体的には、た
とえば、ジアリールフマレート(DAF)、ジアリール
フタレート(DAP)、テトラアリールオキシエタン、
トリアリールシアヌレートなどが挙げられ、これらのう
ちでは、トリアリールシアヌレートが好ましく用いられ
る。
【0019】マレイミド系架橋助剤として、具体的に
は、たとえばマレイミド、フェニールマレイミド、N,
N’-m-フェニレンビスマレイミドが挙げられ、これら
のうちではN,N’-m-フェニレンビスマレイミドが好
ましく用いられる。
【0020】その他の架橋助剤としては無水マレイン
酸、イタコン酸、ジビニールベンゼン、ビニールトルエ
ン、1,2-ポリブタジエンなどが挙げられ、これらの
内ではジビニルベンゼン、1,2-ポリブタジエンが好
ましく用いられる。
【0021】このような架橋助剤は、通常ペルオキシド
系加硫剤と等モル程度の量で用いられる。軟化剤として
は、植物油系軟化剤、鉱物油系軟化剤、合成軟化剤が挙
げられる。
【0022】植物油系軟化剤として、具体的には、たと
えばステアリン酸、ラウリン酸、綿実油、大豆油、パー
ム油、パインタール、トール油、ファクチス(サブ)が
挙げられ、これらのうちでは、ステアリン酸が好ましく
用いられる。ステアリン酸は、加硫促進剤の働きも有す
る。
【0023】鉱物油系軟化剤としては、たとえば炭素数
20以上の芳香族系、ナフテン系、パラフィン系などの
軟化剤が挙げられ、芳香族系のプロセスオイルなどが好
ましく用いられる。
【0024】老化防止剤としては、各種アミン化合物、
フェノール類(例:2,6-ジ-t-ブチル-4-メチル-フ
ェノール)、ケトン-アミン縮合物系、イミダゾール
系、亜リン酸エステル系、ワックス類などが挙げられ
る。
【0025】上記の各成分からなるゴム配合物では、ブ
チルゴムまたはブチルゴムとエチレン−プロピレンゴム
との配合物100重量部に対して、パーオキサイド系加
硫剤が0.03〜10重量部、好ましくは0.1〜1.
0重量部の量で、カーボンブラックが0〜300重量
部、好ましくは10〜100重量部の量で、白色充填剤
が0〜300重量部、好ましくは10〜100重量部の
量で配合されている。また本発明においては、必要によ
り、ブチルゴムまたはブチルゴムとエチレン−プロピレ
ンゴムとの配合物100重量部に対して、さらに架橋助
剤が0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜1.5重
量部の量で、軟化剤が0〜40重量部、好ましくは0〜
15重量部の量で、老化防止剤が0〜10重量部、好ま
しくは0.5〜2重量部の量で含まれていてもよい。
【0026】特にパーオキサイド系加硫剤を上記のよう
な量で用いると、架橋密度が小さくなり、引裂き強さ、
および伸びに優れ、カシメ時に、コンデンサ封口シール
に亀裂が発生しにくくなる。なお、本発明においては、
カーボンブラックと白色充填剤とは、カーボンブラック
100重量部に対して、白色充填剤は100〜300重
量部、好ましくは150〜250重量部の量で用いられ
ることが好ましい。このような量比でこれらの充填剤を
用いると、電気的絶縁性、補強性および伸びに優れ、カ
シメ時にコンデンサ封口シールに亀裂が発生しにくくな
る。またこれらの充填剤は、その平均粒径が通常、15
〜470μm程度である。
【0027】なお、本発明で用いられる上記のゴム配合
物には、上記以外の通常のゴム配合物に配合される成
分、たとえば加硫遅延剤、着色剤、粘着剤、増量剤、上
記以外の充填剤などが含まれていてもよい。
【0028】本発明に係るコンデンサ封口シール用ゴム
は、上記のゴム組成物を加硫成形してなり、測定方法:
「ゴム試験法」(日本ゴム協会発行)208頁によって
試料をベンゼン中に24時間浸漬して、それを修正FL
ORY-REHNER式を用いて計算した架橋密度が
0.5〜10mol/cm3×10ー4好ましくは1〜5
mol/cm3×10ー4である。
【0029】また、硬さは40〜95、好ましくは60
〜80(JIS A)であり、伸びは100〜500
%、好ましくは200〜400%であり、引裂き強さは
10〜50Kgf/cm、好ましくは15〜50Kgf
/cm(JIS B形)であり、かつリングエッジテス
トにおいて切れが発生しない。
【0030】上記のような量でゴム成分などが配合され
てなるゴム組成物から本発明の上記のようなコンデンサ
封口シール用ゴムを得るには、上記ゴム組成物を加硫成
形すればよい。
【0031】このような加硫は、上記配合物を通常、1
20〜180℃の温度で、2〜60分間程度加熱するこ
とにより行われる。より具体的には、上記配合物を、た
とえば、170℃の温度で15分間程度加熱すればよ
い。
【0032】このようにして得られたコンデンサ封口シ
ール用ゴムは、耐薬品透過性、引裂強さ、伸びなどに優
れており、封口シール用ゴムをコンデンサ用金属ケース
に装着しカシメたときに、金属ケースのエッジ部と接触
する封口シール用ゴム部分に亀裂が生じない。
【0033】ここで、「リングエッジテスト」について
添付図面に基づいて説明する。第1図は、試料をセット
した状態を示すリングエッジ試験装置の縦方向断面図で
あり、第2図は試料をセットし、試料を圧縮した状態を
示すリングエッジ試験装置の縦方向断面図であり、第3
図は、リングエッジ試験装置を構成しているリングエッ
ジの縦断面図であり、第4図は、リングエッジ先端部の
拡大図である。なお以下の説明および添付図面におい
て、同一符号は同一部材を示す。
【0034】リングエッジテストとは、添付第1図に示
すリングエッジ試験装置を用いて試料の切れの有無を調
べる試験をいう。このリングエッジ試験装置は、第1図
に示すように、下側圧縮板2と、該下側圧縮板2の両端
部に立設された2個のスペーサ6,6と、下側圧縮板2
と平行に設けられた上側圧縮板4と、該上側圧縮板の下
面に垂直かつリング状に立設された1個のリングエッジ
8とから構成されている。
【0035】このようなリングエッジ試験装置20を用
いて、リングエッジテストを行うには、予めスペーサ
6,6の高さおよびリングエッジ長さを調節しておく。
具体的には第1図に示すように下側圧縮板2の上に試料
10をセットし、スペーサ6,6に上側圧縮板4が接す
るまで上側圧縮板4を押し下げたときに、試料ゴム10
の圧縮率が50%、すなわちリングエッジ8の先端が試
料10の厚さの半分まで突き刺さった状態となるよう
に、スペーサ6,6の高さおよびリングエッジ長さを調
節する。このスペーサ6は第1図に示すように2個のブ
ロックからなっていてもよく、1個のリング状に形成さ
れていてもよい(図示せず)。
【0036】このように予め調節されたリングエッジ試
験装置20に第1図に示すように試料ゴム10をセット
し、次いで、第2図に示すように、スペーサ6,6に上
側圧縮板4の下面が接するまで試料10を圧縮する。こ
の圧縮状態で10秒間保持したのち、試料を取り出して
試料ゴムの切れの有無を調べる。
【0037】なお、試験は通常、常温にて行う。なお、
試料ゴムとしては本発明の実施例および比較例では厚さ
2mmのシートを用いているが、このリングエッジテス
トにおいては、試料の厚さは、特に限定されない。
【0038】なお、リングエッジ8は、第3図に示すよ
うな軸方向断面形状を有しており、その先端間距離は2
7mmであり、リングエッジの胴部32の幅は3mmで
あり、リングエッジの長さは8.52±0.02mmで
ある。また、そのリングエッジ先端34の縦断面形状
は、第4図に示すようになっており、実際の電解コンデ
ンサ用金属ケース(アルミ容器)のエッジ形状に近いよ
うに設計されている。
【0039】次にこのような本発明に係るコンデンサ封
口シール用ゴムの使用例について添付第5図に基づいて
説明する。第5図には、本発明のコンデンサ封口シール
用ゴム10aが装着された電解コンデンサの縦断面図が
示されている。この第5図に示すように、封口シール5
6は、本発明のコンデンサ封口シール用ゴム10aとそ
の下側に配置されたフェノール樹脂板10bとの二層か
ら構成されている。このような二層構造の封口シール5
6は、直径が2〜6cm程度の比較的大型のコンデンサ
に用いられる。また直径が3〜0.5cm程度の比較的
小型の封口シールには、本発明のコンデンサ封口シール
用ゴムが単独で用いられる(図示せず)。なお第5図に
示す封口シール56では、ゴム層10aの厚さt2は通
常1〜2mm程度であり、フェノール樹脂板10bの厚
さt1は1〜3mm程度である。また、本発明のコンデ
ンサ封口シール用ゴムが単独で、小型のコンデンサの封
口シールとして用いられる場合には、その厚さは通常2
〜10mm程度である。
【0040】
【発明の効果】本発明に係るコンデンサ封口シール用ゴ
ムは、シール性、耐薬品透過性、電気絶縁性などの特性
に優れ、しかも強度、特に伸びに優れており、カシメら
れた金属ケースのエッジ部と接触する部分に切断が生じ
ない。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきより具体的に
説明するが、本発明はこのような実施例になんら制限さ
れるものではない。
【0042】
【実施例1】下記の配合量のゴム配合物を調製した。 [配合] ブチルゴム…… ……100 重量部 パーオキサイド系加硫剤(パークミル D 日本油脂製) …1 重量部 ステアリン酸…… ……1.5重量部 プロセスオイル…… 10 重量部 老化防止剤(ノクラック 224 S 大内新興化学製) ……1 重量部 カーボンブラック…… ……40 重量部 白色充填剤(クレー PHIELE KAOLIM Co.) ……70 重量部 次いで、上記のゴム配合物を170℃の温度で15分間
加熱し加硫成形し、コンデンサ封口シール用ゴム(厚
さ:2mm)を得た。
【0043】得られたコンデンサ封口シール用ゴムは、
架橋密度が2.6mol/cm3×10ー4であって、か
つ、硬さ(HS)が59(JIS A)であり、伸び
(EB)が310%であり、引裂き強さ(Tr)が22
Kgf/cm(JIS B )であり、引張強さ(TB
が66Kgf/cm2であり、かつ「リングエッジテス
ト」において切れが発生しなかった。
【0044】なお、架橋密度は、「ゴム試験法」(日本
ゴム協会発行)208頁によって試料をベンゼン中に2
4時間浸漬して、それを修正FLORY-REHNER
式を用いて計算した。硬さ(HS)、伸び(EB)、引
裂き強さ(Tr)は、JISK 6301に準拠して測
定した。
【0045】結果を併せて表1に示す。
【0046】
【実施例2】実施例1においてゴム配合物の各成分の配
合量を表1のように変えた以外は実施例1と同様にし
た。
【0047】結果を表1に示す。
【0048】
【比較例1】実施例1においてゴム配合物の各成分の配
合量を表1のように変えた以外は実施例1と同様にし
た。
【0049】結果を表1に示す。
【0050】
【比較例2】実施例1においてゴム配合物の各成分の配
合量を表1のように変えた以外は実施例1と同様にし
た。
【0051】結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、試料をセットした状態を示すリング
エッジ試験装置の縦方向断面図である。
【図2】第2図は試料をセットし、試料を圧縮した状態
を示すリングエッジ試験装置の縦方向断面図である。
【図3】第3図は、リングエッジ試験装置を構成してい
るリングエッジの縦断面図である。
【図4】第4図は、リングエッジ先端部の拡大図であ
る。
【図5】第5図は、本発明のコンデンサ封口シール用ゴ
ムを装顛したコンデンサの縦断面図である。
【符号の説明】
2……下側圧縮板 4……上側圧縮板 6……スペーサ 8……リングエッジ 10……試料 10a……コンデンサ封口シール用ゴム 10b……フェノール板 20……リングエッジ試験装置 50……電解コンデンサ 52……コンデンサ素子 54……カシメ部 56……封口シール 58……コンデンサ用金属ケースの開口端 60……コンデンサ用金属容器(アルミ容器) 62……リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/22 LCE 7107−4J

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブチルゴムまたはブチルゴムとエチレン
    −プロピレンゴムとの配合物100重量部に対して、 パーオキサイド系加硫剤が0.03〜10重量部の量
    で、 カーボンブラックが0〜300重量部の量で、 白色充填剤が0〜300重量部の量で、 配合されてなるゴム組成物を加硫成形してなることを特
    徴とするコンデンサ封口シール用ゴム。
  2. 【請求項2】 架橋密度が0.5〜10mol/cm3
    ×10ー4であり、 硬さが40〜95(JIS A)であり、 伸びが100〜500%であり、 引裂き強さが10〜50Kgf/cm(JIS B形)
    であり、かつリングエッジテストにおいて切れが発生し
    ないこと、 を特徴とするコンデンサ封口シール用ゴム。
  3. 【請求項3】 ブチルゴムまたはブチルゴムとエチレン
    −プロピレンゴムとの配合物100重量部に対して、 パーオキサイド系加硫剤が0.03〜10重量部の量
    で、 カーボンブラックが0〜300重量部の量で、 白色充填剤が0〜300重量部の量で、 配合されてなるゴム組成物を加硫成形してなり、 架橋密度が0.5〜10mol/cm3×10ー4であっ
    て、かつ、 硬さが40〜95(JIS A)であり、 伸びが100〜500%であり、 引裂き強さが10〜50Kgf/cm(JIS B形)
    であり、かつリングエッジテストにおいて切れが発生し
    ないこと、 を特徴とするコンデンサ封口シール用ゴム。
JP7779392A 1992-03-31 1992-03-31 コンデンサ封口シール用ゴム Withdrawn JPH05283302A (ja)

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