JPH06207050A - 加硫性ゴム組成物の製造方法 - Google Patents

加硫性ゴム組成物の製造方法

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JPH06207050A
JPH06207050A JP2054293A JP2054293A JPH06207050A JP H06207050 A JPH06207050 A JP H06207050A JP 2054293 A JP2054293 A JP 2054293A JP 2054293 A JP2054293 A JP 2054293A JP H06207050 A JPH06207050 A JP H06207050A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐オゾン性、耐寒性及び強度特性等に優れて
いると共に、特に、引張強さ、伸び等の諸物性が顕著に
改善された加硫ゴムを与えることのできる加硫性ゴム組
成物の製造方法を提供すること。 【構成】 重合体鎖中の共役ジエン単位の含有量が30
重量%以下であるエチレン性不飽和ニトリル−共役ジエ
ン系高飽和共重合ゴム(a)とエチレン単位を65重量
%以上含有するポリエチレン系ポリマー(b)とを含む
ポリマー成分100重量部に対して、エチレン系不飽和
カルボン酸の金属塩(c)10〜80重量部、及び有機
過酸化物(d)0.2〜10重量部を配合して加硫性ゴ
ム組成物を製造するに当り、予め(a)成分と(c)成
分との混合物を調製し、次いで該混合物と(b)成分と
を混合する工程を含むことを特徴とする加硫性ゴム組成
物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エチレン性不飽和ニト
リル−共役ジエン系高飽和共重合ゴムとポリエチレン系
ポリマーを含有する加硫性ゴム組成物の製造方法に関
し、さらに詳しくは、耐オゾン性、耐寒性及び強度特性
に優れ、特に、引張強さ、伸び等の諸物性が改善された
加硫ゴムを与える加硫性ゴム組成物の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車タイヤ、ベルト、ホース等に用い
られるゴムは、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SB
R)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(C
R)、イソプレンゴム(IR)、天然ゴム(NR)等の
一般用ゴムである。これらの一般用ゴムは、通常、カー
ボンブラックで補強されており、加硫ゴムの引張強さは
大きく、その上限は300kg/cm2かそれ以上にま
で達する。しかし、これらの一般用ゴムは、ポリマーの
主鎖に不飽和結合をもっているため、耐候性や耐オゾン
性に劣る。
【0003】飽和ゴムであるエチレン−プロピレン共重
合ゴム(EPM)や一部不飽和結合を有するエチレン−
プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)などのエチ
レン−プロピレン系共重合ゴムは、耐候性、耐オゾン
性、耐熱性等に優れている。ところが、エチレン−プロ
ピレン系共重合ゴムは、前記一般のジエン系ゴムと比較
して、カーボンブラックによる補強効果が著しく小さ
く、配合ゴムの引張強さの上限は200kg/cm2
度までであり、高強度が要求される分野での用途展開に
制限がある。例えば、EPMまたはEPDMを原料ゴム
として用いて自動車タイヤを作っても、オゾン劣化によ
る亀裂は発生しないものの、強度不足による亀裂が発生
し易いため、寿命が極端に短くなってしまう。
【0004】水素化アクリロニトリル−ブタジエン共重
合ゴムなどのエチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系
高飽和共重合ゴムは、耐油性や耐熱性に優れたゴムとし
て知られている。そして、このエチレン性不飽和ニトリ
ル−共役ジエン系高飽和共重合ゴムに、ジメタクリル酸
亜鉛などのエチレン性不飽和カルボン酸の金属塩を配合
し、有機過酸化物で架橋すると、優れた強度特性を有す
る加硫ゴムの得られることが知られている(例えば、特
開昭63−270753号公報、特開平1−30644
0号公報、特開平1−306444号公報)。しかし、
該加硫ゴムは、耐寒性と耐オゾン性が不十分である。
【0005】一方、汎用のEPMまたはEPDMに、エ
チレン性不飽和カルボン酸の金属塩を配合し、有機過酸
化物で架橋しても、高強度の加硫ゴムを得ることができ
ないか、あるいは強度特性がある程度向上する場合に
は、永久伸びが大きくなり過ぎるという難点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐オ
ゾン性、耐寒性及び強度特性等に優れていると共に、特
に、引張強さ、伸び等の諸物性が顕著に改善された加硫
ゴムを与えることのできる加硫性ゴム組成物の製造方法
を提供することにある。
【0007】本発明者らは、エチレン性不飽和ニトリル
−共役ジエン系高飽和共重合ゴムとポリエチレン系ポリ
マーからなるポリマー成分に、エチレン系不飽和カルボ
ン酸の金属塩、及び有機過酸化物を配合した加硫性ゴム
組成物が、耐オゾン性に優れていると共に、永久伸びが
小さく、耐寒性及び強度特性に優れた加硫ゴムを与える
ことができることを見出し、先に特許出願を行った(特
願平4−101683号、出願日:平成4年3月27
日)。
【0008】本発明者らは、上記加硫性ゴム組成物にお
いて、さらに引張強さ、伸び等の諸物性を改善する方法
について研究を進めた結果、各成分の混合順序を工夫す
ることにより強度特性等が改善できることを見出した。
即ち、予めエチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系高
飽和共重合ゴムとエチレン系不飽和カルボン酸の金属塩
との混合物を調製しておき、これとポリエチレン系ポリ
マーとを混合することにより、驚くべきことに、引張強
さ、伸び、引張応力等の諸物性がさらに改善できること
を見出した。
【0009】また、ポリエチレン系ポリマーとして、エ
チレン単位を65重量%以上含有するポリエチレン系ポ
リマーを使用する場合に、この方法が効果的であること
を見出した。有機過酸化物は、通常、ポリマー成分とエ
チレン系不飽和カルボン酸の金属塩との混合物を調製し
た後に添加する。本発明は、これらの知見に基づいて完
成するに至ったものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、重合体鎖中の共役ジエン単位の含有量が30重量%
以下であるエチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系高
飽和共重合ゴム(a)とエチレン単位を65重量%以上
含有するポリエチレン系ポリマー(b)とを含むポリマ
ー成分100重量部に対して、エチレン系不飽和カルボ
ン酸の金属塩(c)10〜80重量部、及び有機過酸化
物(d)0.2〜10重量部を配合して加硫性ゴム組成
物を製造するに当り、予め(a)成分と(c)成分との
混合物を調製し、次いで該混合物と(b)成分とを混合
する工程を含むことを特徴とする加硫性ゴム組成物の製
造方法が提供される。以下、本発明について詳述する。
【0011】(a)成分 本発明で使用されるエチレン性不飽和ニトリル−共役ジ
エン系高飽和共重合ゴムは、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル、α−クロロアクリロニトリルなどのエチ
レン性不飽和ニトリルと、1,3−ブタジエン、イソプ
レン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,
3−ブタジエンなどの共役ジエンとの共重合ゴムの共役
ジエン単位を水素化したゴム;上記の2種の単量体及び
これと共重合可能な単量体、例えば、ビニル芳香族化合
物、(メタ)アクリル酸、アルキル(メタ)アクリレー
ト、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、シアノ
アルキル(メタ)アクリレートなどの少なくとも1種と
の多元共重ゴム;該多元共重合ゴムの共役ジエン単位を
水素化したゴム;及びこれらの2種以上の混合物であ
る。
【0012】エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系
高飽和共重合ゴムは、エチレン性不飽和ニトリル単量体
単位を通常10〜60重量%の割合で含み、共役ジエン
単位の部分水素化等の手段によって共役ジエン単位の含
有量を30重量%以下としたものである。エチレン性不
飽和ニトリル単量体単位の含有量が10重量%未満では
耐油性が十分ではなく、逆に、60重量%を越えると弾
性が低下するので好ましくない。共役ジエン単位の含有
量が30重量%を越えると、強度特性が低下する。
【0013】このエチレン性不飽和ニトリル−共役ジエ
ン系高飽和共重合ゴムの具体例としては、水素化アクリ
ロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(水素化NBR)、
水素化アクリロニトリル−イソプレン共重合ゴム、アク
リロニトリル−ブタジエン−アクリレート共重合ゴム、
水素化アクリロニトリル−ブタジエン−アクリレート共
重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−アクリレー
ト−メタクリル酸共重合ゴム、水素化アクリロニトリル
−ブタジエン−アクリレート−メタクリル酸共重合ゴム
等を挙げることができる。
【0014】(b)成分 本発明で使用するポリエチレン系ポリマーは、ポリエチ
レンのホモポリマーまたはエチレン単位を65重量%以
上含有するエチレン共重合体である。具体的には、ポリ
エチレン、エチレンとα−オレフィンとの共重合体、エ
チレンとα−オレフィンと非共役ジエンとの三元共重合
体などを挙げることができる。
【0015】α−オレフィンとしては、プロピレン、1
−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン等の炭素数3〜
6の少なくとも1種のα−オレフィンが好ましい。非共
役ジエンとしては、例えば、ジシクロペンタジエン、メ
チルテトラヒドロインデン、メチレンノルボルネン、5
−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエ
ン等を挙げることができるが、これらの中でも、5−エ
チリデン−2−ノルボルネン及びジシクロペンタジエン
が好ましい。
【0016】本発明で用いるポリエチレン系ポリマーの
具体例としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度
ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエ
チレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレ
ン−プロピレン−ENB三元共重合体、これらのブレン
ド物などが挙げられる。なお、本発明の目的を損なわな
い範囲において、アクリレートなどの他の共重合性モノ
マーを少量共重合せしめてもよい。ポリエチレン系ポリ
マーとして、エチレン単位の含有量が65重量%未満の
ポリマーを使用した場合には、本発明の方法を適用して
も物性改善効果が見られない。
【0017】(a)成分と(b)成分との使用割合 本発明では、ポリマー成分として、エチレン性不飽和ニ
トリル−共役ジエン系高飽和共重合ゴム(a)とポリエ
チレン系ポリマー(b)とを必須成分として使用する。
(a)成分と(b)成分との使用割合は、加硫ゴムの使
用目的に応じて適宜定めることができるが、耐オゾン
性、耐寒性及び強度特性のバランスの観点から見て、
(a)成分が通常10〜40重量%、好ましくは10〜
35重量%、(b)成分が通常90〜60重量%、好ま
しくは90〜65重量%であることが望ましい。(a)
成分の使用割合が大きくなると、強度特性が改善される
ものの耐寒性が低下し、一方、(b)成分の使用割合が
小さ過ぎると、耐寒性及び耐オゾン性が低下する。
【0018】(c)成分 本発明で使用されるエチレン性不飽和カルボン酸の金属
塩は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、3−ブテン酸などの不飽和モノカルボン酸;マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン
酸;マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、イ
タコン酸モノエチルなどの不飽和ジカルボン酸のモノエ
ステル;前記以外の不飽和多価カルボン酸;及び少なく
とも一価のフリーのカルボキシル基を残した不飽和多価
カルボン酸のエステル等の少なくとも一種の金属塩であ
る。金属としては、上記のエチレン性不飽和カルボン酸
と塩を形成するものであれば特に制限されないが、亜
鉛、マグネシウム、カルシウム及びアルミニウムが特に
適している。
【0019】これらのエチレン性不飽和カルボン酸の金
属塩は、該金属塩として配合してもよいが、(a)成分
に、エチレン性不飽和カルボン酸と前記金属の酸化物、
水酸化物または炭酸塩等の金属化合物を添加し、加硫性
ゴム組成物の製造時にポリマー中で両者を反応させて、
in situで金属塩を生成させる方法によってもよ
い。ただし、これらの化合物や金属塩を使用する時は、
粗大粒子を除去したもの、すなわち風力分級機等により
分級し、粒子径20μm以上の粒子の含有量を5%以下
としたものが好ましい。
【0020】これらのエチレン性不飽和カルボン酸の金
属塩の中でも、物性及び入手の容易さから、特にメタク
リル酸の亜鉛塩が好ましい。メタクリル酸の亜鉛塩を使
用する場合には、メタクリル酸1モルに対して、酸化亜
鉛、炭酸亜鉛等の亜鉛化合物を0.5〜3.2モル、好
ましくは0.5〜2.5モルの範囲内で反応させて得た
ものが望ましい。
【0021】エチレン性不飽和カルボン酸の金属塩の使
用割合は、ポリマー成分〔(a)成分+(b)成分〕1
00重量部に対し、10〜80重量部、好ましくは15
〜80重量部、より好ましくは25〜70重量部であ
る。この割合が10重量部未満では目的とする強度が得
られず、80重量部を越えると混練が困難となる。
【0022】(d)成分 本発明で使用される有機過酸化物は、通常のゴムの過酸
化物加硫に使用されるものを用いることができる。具体
例としては、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチル
パーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ベ
ンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサ
ン、2,5−ジメチル−2,5−モノ(t−ブチルパー
オキシ)−ヘキサン、α,α′−ビス(t−ブチルパー
オキシーm−イソプロピル)ベンゼン等が挙げられる。
これらの有機過酸化物は、それぞれ単独で、あるいは2
種以上を組み合わせて使用される。混練時にスコーチし
ないように、できるだけ分解温度の高い有機過酸化物を
用いることが好ましい。有機過酸化物の使用割合は、ポ
リマー100重量部に対して、0.2〜10重量部、好
ましくは0.4〜8重量部である。この割合が0.2重
量部未満であるか、あるいは10重量部を越えると高強
度で物性の良好な加硫ゴムを得ることができない。
【0023】その他の成分 本発明の加硫性ゴム組成物には、前記の各成分ととも
に、カーボンブラック、シリカ等の補強剤;炭酸カルシ
ウム、タルクなどの充填剤;トリアリルイソシアヌレー
ト、トリメチロールプロパントリメタクリレート、m−
フェニレンビスマレイミド等の架橋助剤;安定剤、着色
剤等の種々の薬剤を必要に応じて適宜配合して使用する
ことができる。また、エチレンとα−オレフィンと非共
役ジエンとの三元共重合体を使用する場合には、硫黄加
硫系を併用してもよい。
【0024】加硫性ゴム組成物の製造方法 本発明の加硫性ゴム組成物は、ロール、バンバリー、ニ
ーダー等の通常の混合機を用い、各成分を混練して製造
することができるが、本発明においては、予め(a)成
分と(c)成分との混合物を調製し、次いで該混合物と
(b)成分とを混合する工程を含む点に特徴を有する。
【0025】予め(a)成分と(c)成分との混合物を
調製し、次いで該混合物と(b)成分とを混合する方法
を採用することにより、(a)成分と(b)成分とを
混合した後に(c)成分を混合した場合、(a)成分
と(b)成分と(c)成分を同時に混合した場合、ある
いは(b)成分と(c)成分を混合した後に(a)成
分を混合した場合と比較して、加硫ゴムの引張強さ、伸
びが顕著に改善され、引張応力も向上する傾向を示す。
ただし、この物性改善効果は、エチレン単位の含有量が
65重量%未満のエチレン系ポリマーを用いた場合に
は、観察されず、各成分の混合順序の差異により加硫ゴ
ムの物性上の差はない。
【0026】(a)成分と(c)成分との混合物と
(b)成分との混合方法については、該混合物に(b)
成分を混合しても、あるいは(b)成分に該混合物を混
合してもよい。
【0027】有機過酸化物(d)は、通常、(a)、
(b)及び(c)の各成分を均一に混合した後、これら
の混合物に添加して混合するが、混練条件下で比較的安
定な有機過酸化物については、任意の混合工程で添加し
てもよい。充填剤や安定剤、架橋助剤等のその他の任意
成分は、必要に応じて、(a)〜(d)の各成分の混合
工程のいずれかにおいて混合する。ただし、(c)成分
の分散性を高める上で、先ず、(a)成分と(c)成分
のみの混合物を調製してから、その他の成分を混合する
ことが望ましい。
【0028】
【実施例】以下、本発明について、実施例及び比較例を
挙げて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例
のみに限定されるものではない。なお、これらの実施例
および比較例において、部および%は、特に断りのない
限り重量基準である。
【0029】物性試験方法は、下記の通りである。 (1)引張試験 JIS K−6301に準じて、加硫シートの引張試験
を行って、下記の物性を測定した。 引張強さ(T :kgf/cm2) 破断時の伸び(E :%) 引張応力(kgf/cm2) 50%モデュラスM50 100%モデュラスM100 200%モデュラスM200 300%モデュラスM300 (2)硬さ(HS) JIS K−6301に準じて測定したJIS硬さA、
及びショア硬さ試験機Dによるショア硬さD(Shor
e D)。
【0030】[実施例1〜5、比較例1〜10]エチレ
ン性不飽和ニトリル−共役ジエン系高飽和共重合ゴムと
して水素化アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム
〔水素化NBR:水素化率約90%、ヨウ素価28、ア
クリロニトリル含有量36%、ムーニー粘度(M
1+4、100℃)57.4〕を用い、ポリエチレン系
ポリマーとして下記の各種ポリマーを用いた。 EPM(1):エチレン−プロピレン共重合体(エチレ
ン含有量75重量%)、エクソン化学社製、商品名Vi
stalone 808P EPM(2):エチレン−α−オレフィン共重合体(エ
チレン含有量67重量%)、三井石油化学社製、商品名
タフマーP0480 EPM(3):エチレン−プロピレン共重合体(エチレ
ン含有量48重量%)、三井石油化学社製、商品名三井
EPT0045
【0031】オープンミルを使用して、50〜60℃
で、表1に示す各ポリマー成分の合計100部とジメタ
クリル酸亜鉛30部を下記の混合方法I〜IVにしたが
って混練した後、有機過酸化物としてα,α′−ビス
(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン
(純度40%)を添加して混練した。得られた加硫性ゴ
ム組成物を加硫プレスにより170℃で20分間加硫し
て、厚さ2mmの加硫シートを得た。この加硫シートか
ら所定のダンベルを打ち抜いて試験片とした。
【0032】<混合方法> (I)予め水素化NBRとジメタクリル酸亜鉛とを混合
してからEPMを混合する(本発明の方法)。 (II)予め水素化NBRとEPMを混合してからジメ
タクリル酸亜鉛を混合する(比較方法)。 (III)EPMに、水素化NBRとジメタクリル酸亜
鉛との混合物を混合する(本発明の方法)。 (IV)予めEPMとジメタクリル酸亜鉛を混合してか
ら水素化NBRを混合する(比較方法)。 得られたシートの物性を測定し、その結果を表1に示し
た。
【0033】
【表1】
【0034】表1の物性測定結果において、それぞれ
実施例1と比較例2、実施例2と比較例3、実施例
3と比較例5、実施例4と比較例6、及び実施例5
と比較例7を対比すると、本発明の方法により加硫性ゴ
ム組成物を調製すると、硬さはほぼ同じ水準を維持しな
がら、引張強さ及び伸びが顕著に改善され、引張応力も
向上傾向を示すことが分かる。また、比較例9と比較例
10とを対比すると、エチレン単位の含有量が48重量
%と本発明で規定するよりも低い場合には、各成分の混
合順序による加硫ゴムの物性上の差異はないことが分か
る。
【0035】なお、水素化NBR、EPM、ジメタクリ
ル酸亜鉛及び有機過酸化物を含有する本発明の加硫性ゴ
ム組成物(実施例1〜5)は、ポリマー成分として水素
化NBR及びEPMをそれぞれ単独で使用した場合(比
較例1及び4)と比較して、加硫ゴムの引張強さや引張
応力等の強度特性が改善されると共に、表1にはデータ
を示さなかったが、永久伸びが小さく、耐寒性も改善さ
れ、耐オゾン性も良好である。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、耐オゾン性、耐寒性及
び強度特性等に優れていると共に、特に、引張強さ、伸
び等の諸物性が顕著に改善された加硫ゴムを与えること
のできる加硫性ゴム組成物の製造方法が提供される。し
たがって、本発明の製造方法による加硫性ゴム組成物
は、従来のEPMやEPDMでは適用できなかった用
途、例えば、ベルト、ロール、防振ゴム、タイヤなどに
用途展開が可能である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合体鎖中の共役ジエン単位の含有量が
    30重量%以下であるエチレン性不飽和ニトリル−共役
    ジエン系高飽和共重合ゴム(a)とエチレン単位を65
    重量%以上含有するポリエチレン系ポリマー(b)とを
    含むポリマー成分100重量部に対して、エチレン系不
    飽和カルボン酸の金属塩(c)10〜80重量部、及び
    有機過酸化物(d)0.2〜10重量部を配合して加硫
    性ゴム組成物を製造するに当り、予め(a)成分と
    (c)成分との混合物を調製し、次いで該混合物と
    (b)成分とを混合する工程を含むことを特徴とする加
    硫性ゴム組成物の製造方法。
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