JPH05279479A - 重合性組成物 - Google Patents

重合性組成物

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JPH05279479A
JPH05279479A JP4077576A JP7757692A JPH05279479A JP H05279479 A JPH05279479 A JP H05279479A JP 4077576 A JP4077576 A JP 4077576A JP 7757692 A JP7757692 A JP 7757692A JP H05279479 A JPH05279479 A JP H05279479A
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JP
Japan
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group
mercaptoethyl
integer
ethyl
meth
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Pending
Application number
JP4077576A
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English (en)
Inventor
Tadashi Hara
忠司 原
Hideki Kazama
秀樹 風間
Shingo Matsuoka
信吾 松岡
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】特に高屈折率、低比重であり、耐衝撃性、耐候
性などに優れた透明性樹脂の製造に適した重合性組成物
を提供する。 【構成】(A)下記式(1) [但し、A1 およびA2 は、アルキレン基等であり、A3
は、フェニル基、フェニルオキシ基、フェニルチオ
基、メルカプトアルキル基等であり、X1 は酸素原子ま
たはイオウ原子である。]で示される含リンポリチオー
ル、例えば、p−メトキシフェニルジチオホスホン酸
O,S−ジ−2−メルカプトエチル、及び (B)一分子中にメルカプト基と重付加反応しうる不飽
和結合を2個以上有する単量体、例えば、ジビニルベン
ゼンを含んでなる重合性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明性樹脂、特に眼鏡
用レンズの製造原料に適した重合性組成物に関し、詳し
くは、特に高屈折率、低比重であり、耐衝撃性、耐候性
などに優れた透明性樹脂の製造に適した重合性組成物を
提供するものである。
【0002】
【従来技術】従来、無機ガラスに代わる有機ガラスにつ
いては種々検討されているが、欠点も多く、まだ十分に
満足し得る性状のものは得られていない。例えば、メチ
ルメタクリレートやジエチレングリコールビス(アリル
カーボネート)を主成分とする単量体を重合した重合体
は、光学材料やレンズとして使用されているが、その屈
折率は約1.50と低い。
【0003】近年、屈折率を高めるためにイオウ原子を
分子構造中に導入することが種々検討されている。例え
ば、特開平1−300201号公報、特開昭63−23
4032号公報などに、ポリチオール化合物と多官能ス
チリル化合物とを重付加してなる樹脂が提案されてい
る。
【0004】上記ポリチオール化合物として一般に用い
られるものとしては、ペンタエリスリトール、トリメチ
ロールプロパン及びグリコール等の多価アルコールのチ
オプロピオン酸エステル及びチオグリコール酸エステル
等が挙げられる。しかしながら、これらのポリチオール
化合物はイオウ含有量が低く、樹脂の高屈折率化という
点で好ましくない。また、比重、透明性、耐候性等の特
性の点でバランスのとれた材料ではなく、レンズ材料と
しては必ずしも満足のゆくものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような先行技術
の下で、光学的な用途に好適に使用し得る有機ガラス、
即ち、高屈折率、低比重、耐衝撃性、耐候性などに優れ
た有機ガラスが強く望まれている。
【0006】従って、本発明が解決しようとする課題
は、上記諸性質に優れた有機ガラスの原料となる重合性
組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を克服すべく鋭意研究した結果、リン原子を含有する
ポリチオール化合物及び該ポリチオール化合物と重付加
反応しうる単量体を含む組成物を重合することにより、
上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成す
るに至った。
【0008】即ち、本発明は、(A)下記式(1)
【0009】
【化6】
【0010】[但し、A1 は、−(R1−X2)m−R2
{但し、R1 及びR2 は、それぞれ同種または異種のア
ルキレン基、または
【0011】
【化7】
【0012】(但し、kは0〜2の整数である。)であ
り、X2 は酸素原子またはイオウ原子であり、mは0以
上の整数である。}であり、A2 は、−R3−(X3
4)n−{但し、R3 及びR4 は、それぞれ同種または
異種のアルキレン基、または
【0013】
【化8】
【0014】(但し、kは0〜2の整数である。)であ
り、X3 は酸素原子またはイオウ原子であり、nは0以
上の整数である。}であり、A3 は、−(X4)p−R
5{但し、R5 は、アルキル基、または
【0015】
【化9】
【0016】(但し、R6 、R7 、R8 、R9 、及びR10
は、それぞれ同種または異種の水素原子、アルキル基、
アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アルキルチ
オ基、アリールオキシ基またはアリールチオ基であり、
qは0以上の整数である。)であり、X4 は、酸素原子
またはイオウ原子であり、pは0または1である。}、
または−X5−A4−SH[但し、A4 は、−(R11−X6)
r−R12−{但し、R11及びR12は、それぞれ同種また
は異種のアルキレン基または
【0017】
【化10】
【0018】(但し、kは0〜2の整数である。)であ
り、X6 は酸素原子またはイオウ原子であり、rは0以
上の整数である。}であり、X5 は酸素原子またはイオ
ウ原子である。]であり、であり、X1 は、酸素原子ま
たはイオウ原子である。]で示される含リンポリチオー
ル、及び(B)一分子中にメルカプト基を重付加反応し
うる不飽和結合を2個以上有する単量体を含んでなる重
合性組成物である。
【0019】前記一般式(1)のR1 、R2 、R3 、R
4 、R11及びR12で示されるアルキレン基は特に限定さ
れないが、炭素数の増加に伴い屈折率が低下するため、
炭素数2〜6個の範囲で、特に2〜4個の範囲で選択す
ることが好ましい。
【0020】さらに、前記一般式(1)中のR5 で示さ
れるアルキル基は、特に限定されないが、一般には炭素
原子数1〜4個の直鎖状または分枝状のものが好適であ
る。一般に好適に使用される該アルキル基の具体例を提
示すると、メチル基、エチル基、n−プロピル基、is
o−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、t
−ブチル基等が挙げられる。
【0021】前記一般式(1)のR6、R7、R8、R9
及びR10は、それぞれ同種または異種の水素原子、アル
キル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、ア
ルキルチオ基、アリールオキシ基またはアリールチオ基
である。
【0022】上記のアルキル基は特に限定されないが、
一般には炭素数1〜4個の直鎖状または分枝状のものが
好適である。一般に好適に使用される該アルキル基の具
体例を提示すると、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチ
ル基、t−ブチル基等が挙げられる。
【0023】アリール基としては、炭素数に特に限定さ
れるものではないが、フェニル基、ナフチル基、フェナ
ンスリル基、アンスリル基、トリル基またはキシリル基
等の炭素数6〜14のアリール基が好ましい。
【0024】アラルキル基としては、炭素数に特に限定
されるものではないが、ベンジル基、フェネチル基、フ
ェニルプロピル基、フェニルブチル基等の炭素数7〜1
0のアラルキル基が望ましい。
【0025】アルコキシ基は特に限定されないが、一般
には炭素数1〜4個の直鎖状または分枝状のものが好適
である。一般に好適に使用される該アルコキシ基の具体
例を提示すると、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポ
キシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、is
o−ブトキシ基、t−ブチルチオ基等が挙げられる。
【0026】さらに、アルキルチオ基は特に限定されな
いが、一般には炭素数1〜4個の直鎖状または分枝状の
ものが好適である。一般に好適に使用される該アルキル
チオ基の具体例を提示すると、メチルチオ基、エチルチ
オ基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基、
n−ブチルチオ基、iso−ブチルチオ基、t−ブチル
チオ基等が挙げられる。
【0027】また、アリールオキシ基は特に限定されな
いが、一般には炭素数6〜10個の範囲であることが好
ましく、具体的には、フェノキシ基、ナフチルオキシ基
等が挙げられる。
【0028】さらに、アリールチオ基は特に限定されな
いが、一般には炭素数6〜10個の範囲であることが好
ましく、具体的には、フェニルチオ基、ナフチルチオ基
等が挙げられる。
【0029】前記一般式(1)中のm、n及びrは0以
上の整数であれば良いが、あまり大きくなりすぎると耐
候性が低下することがあるため、0〜2の範囲であるこ
とが好ましい。
【0030】また、前記一般式(1)中のqは、0以上
の整数であれば良いが、炭素数の増加とともに屈折率は
減少するので、0が好適である。
【0031】前記一般式(1)中のX1、X2、X3
4、X5およびX6は、酸素原子またはイオウ原子であ
れば良いが、高屈折率の観点からイオウ原子が特に好ま
しい。
【0032】なお、k,m,n,p,qおよびrが0の
ときは、−(CH2)k−、−(R1−X2)m−、−(X3−R
4)n−、−(X4)p−、−(CH2)q−及び−(R11−X6)r−
は、それぞれ結合手を示す。
【0033】本発明で用いられる含リンポリチオールを
具体的に例示すると次のとおりである。p−メトキシフ
ェニルジチオホスホン酸O,S−ジ−2−メルカプトエ
チル、フェニルトリチオホスホン酸ジ−2−メルカプト
エチル、ジチオリン酸O−フェニルO′,S−ジ−2−
メルカプトエチル、テトラチオリン酸フェニルジ−p−
メルカプトフェニル、ジチオリン酸O−p−メトキシフ
ェニルO′,S−ジ−p−メルカプトフェニル、テトラ
チオリン酸p−メチルチオフェニルジ−2−メルカプト
エチル、p−メチルチオフェニルジチオホスホン酸O,
S−ジ−2−メルカプトエチル、トリチオリン酸O−p
−メチルチオフェニルS,S′−ジ−p−メルカプトフ
ェニル、ビフェニルジチオホスホン酸O,S−ジ−p−
メルカプトフェニル、p−フェノキシフェニルトリチオ
ホスホン酸ジ−2−メルカプトエチル、p−フェニルチ
オフェニルジチオホスホン酸O,S−ジ−2−メルカプ
トエチル、ベンジルトリチオホスホン酸ジ−p−メルカ
プトフェニル、トリチオリン酸S−ベンジルO,S′−
ジ−p−メルカプトフェニル、テトラチオリン酸メチル
ジ−2−メルカプトエチル、フェニルトリチオホスホン
酸ジ−p−メルカプトメチルベンジル、トリチオリン酸
O−フェニルS,S′−ジ−2−(p−2−メルカプト
エチルフェニル)エチル、テトラチオリン酸フェニルジ
−2−(2−メルカプトエチルチオ)エチル、p−メト
キシフェニルジチオホスホン酸O−2−メルカプトエチ
ルS−p−メルカプトフェニル、ジチオリン酸O−p−
メトキシフェニルO′−p−メルカプトフェニルS−2
−メルカプトエチル、トリチオリン酸O−2−メルカプ
トエチルS−p−メトキシフェニルS′−p−メルカプ
トメチルベンジル、p−メチルチオフェニルトリチオホ
スホン酸2−メルカプトエチルp−メルカプトメチルベ
ンジル、ジチオリン酸O−2−メルカプトエチルO′−
p−メチルチオフェニルS−2−(p−2−メルカプト
エチルフェニル)エチル、ビフェニルトリチオホスホン
酸2−メルカプトエチル2−(p−2−メルカプトエチ
ルフェニル)エチル、p−フェノキシフェニルトリチオ
ホスホン酸2−メルカプトエチル2−(2−メルカプト
エチルチオ)エチル、p−フェニルチオフェニルジチオ
ホスホン酸O−p−メルカプトフェニルS−p−メルカ
プトメチルベンジル、ベンジルトリチオホスホン酸p−
メルカプトフェニル2−(p−2−メルカプトエチルフ
ェニル)エチル、テトラチオリン酸ベンジル2−メルカ
プトフェニル2−(2−メルカプトエチルチオ)エチ
ル、テトラチオリン酸メチルp−メルカプトメチルベン
ジル2−(p−2−メルカプトエチルフェニル)エチ
ル、フェニルトリチオホスホン酸2−(2−メルカプト
エチルチオ)エチルp−メルカプトメチルベンジル、ト
リチオリン酸O,S−ジ−2−メルカプトエチルS′−
フェニル、p−ベンジルフェニルトリチオホスホン酸ジ
−2−メルカプトエチル、メチルジチオホスホン酸O,
S−ジ−2−メルカプトエチル、トリチオリン酸O,S
−ジ−2−メルカプトエチルS′−トリル、ジチオリン
酸O,O′,S−トリ−2−メルカプトエチル、ジチオ
リン酸O,O′−ジ−2−メルカプトエチルS−2−
(2−メルカプトエチルチオ)エチル、ジチオリン酸
O,O′−ジ−2−メルカプトエチルS−2−(p−2
−メルカプトエチルフェニル)エチル、ジチオリン酸
O,O′−ジ−2−メルカプトエチルS−p−メルカプ
トメチルベンジル、ジチオリン酸O,O′−2−メルカ
プトエチルS−p−メルカプトフェニル、ジチオリン酸
O,O′−ジ−2−(2−メルカプトエチルチオ)エチ
ルS−2−メルカプトエチル、ジチオリン酸O,O′−
ジ−2−(2−メルカプトエチルチオ)エチルS−2−
(p−2−メルカプトエチルフェニル)エチル、ジチオ
リン酸O,O′−ジ−2−(p−2−メルカプトエチル
フェニル)エチルS−2−メルカプトエチル、ジチオリ
ン酸O,O′−ジ−2−(p−2−メルカプトエチルフ
ェニル)エチルS−2−(2−メルカプトエチルチオ)
エチル、ジチオリン酸O,O′,S−トリ−2−(2−
メルカプトエチルフェニル)エチル、ジチオリン酸O,
O′−ジ−p−メルカプトメチルベンジルS−2−メル
カプトエチル、ジチオリン酸O,O′,S−トリ−p−
メルカプトメチルベンジル、ジチオリン酸O,O′−ジ
−p−メルカプトフェニルS−2−メルカプトエチル、
ジチオリン酸O,O′−ジ−p−メルカプトフェニルS
−2−(2−メルカプトエチルチオ)エチル、ジチオリ
ン酸O,O′,S−トリ−p−メルカプトフェニル、テ
トラチオリン酸トリ−2−メルカプトエチル、テトラチ
オリン酸ジ−2−メルカプトエチル2−(2−メルカプ
トエチルチオ)エチル、テトラチオリン酸ジ−2−メル
カプトエチル2−(2−メルカプトエトキシ)エチル、
テトラチオリン酸ジ−2−メルカプトエチル2−(p−
2−メルカプトフェニル)エチル、テトラチオリン酸ジ
−2−メルカプトエチルp−メルカプトエチルベンジ
ル、テトラチオリン酸ジ−2−メルカプトエチルp−メ
ルカプトフェニル、テトラチオリン酸ジ−2−(2−メ
ルカプトエチルチオ)エチル2−メルカプトエチル、テ
トラチオリン酸トリ−2−(2−メルカプトエチルチ
オ)エチル、テトラチオリン酸ジ−2−(p−2−メル
カプトエチルフェニル)エチル2−(2−メルカプトエ
チルチオ)エチル、テトラチオリン酸ジ−2−(p−2
−メルカプトエチルフェニル)エチル2−メルカプトエ
チル、テトラチオリン酸トリ−2−(p−2−メルカプ
トエチルフェニル)エチル、テトラチオリン酸ジ−2−
メルカプトメチルベンジル2−メルカプトエチル、テト
ラチオリン酸ジ−p−メルカプトメチルベンジル2−
(2−メルカプトエチルチオ)エチル、テトラチオリン
酸トリ−p−メルカプトメチルベンジル、テトラチオリ
ン酸ジ−p−メルカプトフェニル2−(2−メルカプト
エチルチオ)エチル、テトラチオリン酸ジ−p−メルカ
プトフェニル2−メルカプトエチル、テトラチオリン酸
トリ−p−メルカプトフェニル等を挙げることができ
る。
【0034】次に(B)成分として用いられる、一分子
中にメルカプト基と重付加反応しうる不飽和結合を2個
以上有する単量体は、公知のものが何ら制限なく使用で
きる。
【0035】メルカプト基と重付加反応しうる不飽和結
合としては、例えば、ビニル基、アリル基、アクリロイ
ル基、メタクリロイル基等をあげることができる。
(B)成分は単一化合物であっても二種以上の混合物で
あってもよい。
【0036】(B)成分として用いられる該化合物を例
示すると次のとおりである。尚、アクリレート及びメタ
クリレートを総称して(メタ)アクリレートと記す。エ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノール
Aジ(メタ)アクリレート、2,2′,6,6′−ビス
フェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノール
Sジ(メタ)アクリレート、チオグリコールジ(メタ)
アクリレート、ベンゼンジチオールジ(メタ)アクリレ
ート、キシレンジチオールジ(メタ)アクリレートなど
の(メタ)アクリル酸エステル化合物;ジエチレングリ
コールビスアリルカーボネート、フタル酸ジアリル、テ
トラブロモフタル酸ジアリル、2,2′−ビスアリルチ
オエチルスルフィド、シアヌル酸トリアリルなどのアリ
ル化合物;アジピン酸ジビニル、フタル酸ジビニル、ベ
ンゼンビスビニルスルフィド、(2,2′−ビスビニル
チオエチル)ベンゼン、1,2−ジビニルチオエタン、
(2,2′−ビスビニルチオ)エチルスルフィドなどの
ビニル化合物;ジビニルベンゼン、4,4′−ジビニル
ビフェニル、1,2−ビス(ビニルフェニル)エタン、
ビス[2,2′−(ビニルフェニルメトキシ)エチル]ス
ルフィド、S,S′−ビス(ビニルフェニルメチル)ジ
チオカーボネート、ビス[2,2′−(4,4′−ビニ
ルフェニルメチルチオ)エチル]スルフィド、2,2′
−ビス(4,4′−ビニルフェニルエチルチオ)エタン
などのスチリル化合物が挙げられる。
【0037】さらに、(A)(B)成分以外の第三成分
として、ラジカル重合可能な不飽和結合を一つ持つ単量
体を加えてもかまわない。但し、単官能不飽和単量体を
加えると耐熱性が悪くなるため、その使用量は(B)成
分の20重量%以下であることが望ましい。該不飽和単
量体を例示すると、フェニル(メタ)アクリレート、モ
ノクロロフェニル(メタ)アクリレート、ジクロロフェ
ニル(メタ)アクリレート、トリクロロフェニル(メ
タ)アクリレート、モノブロモフェニル(メタ)アクリ
レート、ジブロモフェニル(メタ)アクリレート、トリ
ブロモフェニル(メタ)アクリレート、ペンタブロモフ
ェニル(メタ)アクリレート、モノクロロフェノキシエ
チル(メタ)アクリレート、ジクロロフェノキシエチル
(メタ)アクリレート、トリクロロフェノキシエチル
(メタ)アクリレート、モノブロモフェノキシエチル
(メタ)アクリレート、ジブロモフェノキシエチル(メ
タ)アクリレート、トリブロモフェノキシエチル(メ
タ)アクリレート、ペンタブロモフェノキシエチル(メ
タ)アクリレート、フェニルチオ(メタ)アクリレー
ト、ベンジルチオ(メタ)アクリレート、ベンジルチオ
エチルチオ(メタ)アクリレート、スチレン、クロロス
チレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモ
スチレン、ヨードスチレン、メチルスチレン、メトキシ
スチレン、2−ビニルチオフェン、ビニルナフタレン、
N−ビニルカルバゾール、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、エチルビニルベンゼン等が挙げられる。これらの単
量体は一種又は二種以上を混合して使用できる。
【0038】本発明において、(A)成分と(B)成分
との混合割合は、得られる樹脂の耐熱性、硬度、耐衝撃
性及び屈折率を勘案すると(不飽和結合の総数)/(−
SHの総数)が1.0〜20.0さらに2.0〜10.
0となるような範囲であることが好ましい。
【0039】本発明の重合性組成物の重合体を得る重合
方法は特に限定的でなく、公知のラジカル重合方法を採
用できる。重合開始手段は、種々の過酸化物やアゾ化合
物等のラジカル重合開始剤の使用、又は紫外線、α線、
β線、γ線等の照射あるいは両者の併用によって行うこ
とができる。代表的な重合方法を例示すると、エラスト
マーガスケットまたはスペーサーで保持されているモー
ルド間に、ラジカル重合開始剤を含む本発明の重合性組
成物を注入し、空気炉中で酸化させた後、取り出す注型
重合が採用される。ラジカル重合開始剤としては、特に
限定されず、公知のものが使用できるが、代表的なもの
を例示すると、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロ
ベンゾイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイ
ド等のジアシルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシ
−2−エチルヘキサネート、t−ブチルパーオキシネオ
デカネート、クミルパーオキシネオデカネート、t−ブ
チルパーオキシベンゾエート等のパーオキシエステル;
ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エ
チルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−
ブチルパーオキシジカーボネート等のパーカーボネー
ト;アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物であ
る。該ラジカル重合開始剤の使用量は、重合条件や開始
剤の種類、前記の単量体の組成によって異なり一概に限
定できないが、一般には、重合性組成物100重量部に
対して0.001〜10重量部、好ましくしは0.01
〜5重量部の範囲で用いるのが好適である。
【0040】また、紫外線照射による重合を行う場合、
光重合開始剤を加えることにより、重合をより効率的に
行うことができる。光重合開始剤としては、特に限定さ
れず公知のものが使用できるが、代表的なものを例示す
ると、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4
−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチ
ルプロパン−1−オン等のアセトフェノン系開始剤;ベ
ンゾインエチルエーテル等のベンゾインエーテル系開始
剤;ベンゾフェノン、アルキル化ベンゾフェノン、ヒド
ロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系開始剤が挙
げられる。該光重合開始剤の使用量は、重合条件や開始
剤の種類、前記の単量体の組成によって異なり、一概に
限定できないが、一般には重合性組成物100重量部に
対して0.001〜10重量部、より好ましくは0.0
1〜5重量部の範囲で用いるのが好適である。
【0041】重合条件のうち、特に温度は得られる高屈
折率樹脂の性状に影響を与える。この温度条件は、開始
剤の種類と量や単量体の種類によって影響を受けるの
で、一概には限定できないが、一般的に比較的低温下で
重合を開始し、ゆっくりと温度をあげていき、重合終了
時に高温下に硬化させる所謂テーパ型の2段重合を行う
のが好適である。重合時間も温度と同様に各種の要因に
よって異なるので、予めこれらの条件に応じた最適の時
間を決定するのが好適であるが、一般に2〜40時間で
重合が完結するように条件を選ぶのが好ましい。
【0042】勿論、前記重合に際し、離型剤、紫外線吸
収剤、酸化防止剤、着色防止剤、帯電防止剤、ケイ光染
料、染料、顔料、香料等の各種安定剤、添加剤は必要に
応じて選択して使用することが出来る。
【0043】さらに、上記の方法で得られる高屈折率樹
脂は、その用途に応じて以下のような処理を施すことも
できる。即ち、分散染料等の染料を用いる染色、シラン
カップリング剤やケイ素、ジルコニウム、アンチモン、
アルミニウム、スズ、タングステン等の酸化物のゾルを
主成分とするハードコート剤や、有機高分子体を主成分
とするハードコート剤によるハードコーティング処理
や、SiO2、TiO2、ZrO2等の金属酸化物の薄膜
の蒸着や有機高分子体の薄膜の塗布等による反射防止処
理、帯電防止処理等の加工及び2次処理を施すことも可
能である。
【0044】
【効果】本発明の重合性組成物を重合して得られる樹脂
は、高屈折率、低比重であり、透明性、耐候性、耐衝撃
性に優れている。
【0045】したがって、本発明の重合性組成物を重合
して得られる樹脂は、有機ガラスとして有用であり、例
えば、メガネレンズ、光学機器レンズ等の光学レンズと
して最適であり、さらにプリズム、光ディスク基盤、光
ファイバー等の用途に好適に使用することができる。
【0046】
【実施例】以下、本発明を具体的に説明するために、実
施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。
【0047】なお、実施例において得られた高屈折率樹
脂は、下記の試験法によって諸物性を測定した。
【0048】(1)屈折率 アタゴ(株)製、アッベ屈折計を用いて、20℃におけ
る屈折率を測定した。接触液にはブロモナフタリン又は
ヨウ化メチレンを使用した。
【0049】(2)外観 目視により判定した。
【0050】(3)耐候性 スガ試験機(株)製ロングライフキセノンフェードメー
ター(FAC-25AX-HC型)中に試料、及び比較としてポリ
スチレンを設置し、100時間キセノン光を露光した
後、ポリスチレンよりも試料の着色の程度の低いものを
○、同等のものを△、高いものを×で評価した。
【0051】(4)耐衝撃性 厚さ2mm、直径65mmの試料板に127cmの高さ
から16gの鋼球を自然落下させ、該試料板が破損しな
い場合を○、破損した場合を×で評価した。
【0052】実施例1 p−メトキシフェニルジチオホスホン酸O,S−ジ−2
−メルカプトエチル30モル%、ジビニルベンゼン70
モル%から成る重合性組成物100重量部に対してラジ
カル重量開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチ
ルヘキサネート1重量部を添加してよく混合した。この
混合液をガラス板とエチレン−酢酸ビニル共重合体から
成るガスケットで構成された鋳型の中へ注入し、注型重
合を行った。重合は空気炉を用い、30℃から90℃ま
で18時間をかけ徐々に温度をあげていき、、90℃で
2時間保持した。重合終了後、鋳型を空気炉から取り出
し、放冷後、重合体を鋳型のガラスから取り外した。得
られた樹脂は無色透明であり、屈折率は1.639、比
重1.22であり、耐候性及び耐衝撃性ともに○であっ
た。
【0053】実施例2〜65 種々の含リンポリチオールと多官能性不飽和単量体を重
合性組成物として、実施例1において詳細に記述したの
と同様な方法により、重合体を得た。得られた重合体の
物性を表1に示した。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】
【表6】
【0060】
【表7】
【0061】
【表8】
【0062】
【表9】
【0063】
【表10】
【0064】
【表11】
【0065】
【表12】
【0066】
【表13】
【0067】
【表14】
【0068】
【表15】
【0069】
【表16】
【0070】比較例1 エチレングリコールジチオグリコレート30モル%、ジ
ビニルベンゼン70モル%から成る重合性組成物から実
施例1と同様にして重合体を得た。得られた樹脂の屈折
率は、1.603、比重1.22であり、耐候性は△、
耐衝撃性は×であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)下記式(1) 【化1】 [但し、A1 は、−(R1−X2)m−R2−{但し、R1
    びR2 は、それぞれ同種または異種のアルキレン基、ま
    たは 【化2】 (但し、kは0〜2の整数である。)であり、X2 は酸
    素原子またはイオウ原子であり、mは0以上の整数であ
    る。}であり、 A2 は、−R3−(X3−R4)n−{但し、R3 及びR4
    は、それぞれ同種または異種のアルキレン基、または 【化3】 (但し、kは0〜2の整数である。)であり、X3 は酸
    素原子またはイオウ原子であり、nは0以上の整数であ
    る。}であり、 A3 は、−(X4)p−R5{但し、R5 は、アルキル基、
    または 【化4】 (但し、R6 、R7 、R8 、R9 、及びR10 は、それぞれ
    同種または異種の水素原子、アルキル基、アリール基、
    アラルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリー
    ルオキシ基またはアリールチオ基であり、qは0以上の
    整数である。)であり、X4 は、酸素原子またはイオウ
    原子であり、pは0または1である。}、または−X5
    −A4−SH[但し、A4 は、−(R11−X6)r−R12
    {但し、R11及びR12は、それぞれ同種または異種のア
    ルキレン基または 【化5】 (但し、kは0〜2の整数である。)であり、X6 は酸
    素原子またはイオウ原子であり、rは0以上の整数であ
    る。}であり、 X5 は酸素原子またはイオウ原子である。]であり、 X1 は酸素原子またはイオウ原子である。]で示される
    含リンポリチオール、及び (B)一分子中にメルカプト基と重付加反応しうる不飽
    和結合を2個以上有する単量体を含んでなる重合性組成
    物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040010865A (ko) * 2002-07-25 2004-02-05 한국화학연구원 유황원자 함유 아크릴계 또는 메타크릴계 화합물 및 이를포함하는 중합성 조성물로부터 제조된 고굴절 투명플라스틱 소재
KR20180065325A (ko) * 2016-12-07 2018-06-18 삼성에스디아이 주식회사 감광성 수지 조성물, 이를 이용하여 제조된 감광성 수지막 및 컬러필터

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KR20040010865A (ko) * 2002-07-25 2004-02-05 한국화학연구원 유황원자 함유 아크릴계 또는 메타크릴계 화합물 및 이를포함하는 중합성 조성물로부터 제조된 고굴절 투명플라스틱 소재
KR20180065325A (ko) * 2016-12-07 2018-06-18 삼성에스디아이 주식회사 감광성 수지 조성물, 이를 이용하여 제조된 감광성 수지막 및 컬러필터

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