JPH0527426B2 - - Google Patents

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JPH0527426B2
JPH0527426B2 JP61112444A JP11244486A JPH0527426B2 JP H0527426 B2 JPH0527426 B2 JP H0527426B2 JP 61112444 A JP61112444 A JP 61112444A JP 11244486 A JP11244486 A JP 11244486A JP H0527426 B2 JPH0527426 B2 JP H0527426B2
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JP
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barrel
bypass
plunger rod
plug
syringe
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Emu Sutsuwaruku Josefu
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Becton Dickinson and Co
Original Assignee
Becton Dickinson and Co
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Publication date
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Publication of JPH0527426B2 publication Critical patent/JPH0527426B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は注射器、より詳細には二成分投薬用注
射器に関する。
(従来技術) ある種の注射用薬剤はこれらを使用できる状態
にされた場合、急激に効力を失う。これらの薬剤
の保存寿命が短いことに対して防御するために、
これらの多くは二成分として与えられ、これらは
使用時に混合される。二成分薬剤は一般に穿刺可
能な栓を備えた2本のバイアルに入れてある。第
1バイアルには一般に無菌水が入れられ、第2バ
イアルには有効成分が入れられ、これは凍結乾燥
した形のものであつてもよい。使用するための薬
剤を調製するためには、使用者は水を入れたバイ
アルの栓を無菌の注射器の注射針で穿刺し、水を
注射器に吸込む。次いで注射器を第1バイアルか
ら抜取り、第2バイアルに挿入する。水をこのバ
イアルに注入して、凍結乾燥されている薬剤と混
合する。次いでこの混合された薬剤を注射するた
めに注射器に吸込む。静脈内へ注射する場合に
は、針を患者に挿入し、プランジヤーロツドを注
射器外筒からわずかに引出すのが一般的である。
注射針が静脈内にあるならば、少量の血液が注射
器内へ吸込まれるであろう。血液を見ることによ
り、針が静脈内にあることが証明される。この手
順は静脈指示試験(vein indication test)と呼
ばれる。また、静脈または静脈内への薬剤注射を
望まない場合には、静脈指示試験は皮下注射針が
静脈内または動脈内にないことを確認するために
採用される。
上記の既知の構成部品は無菌性に関して問題を
提起する。薬剤バイアルの内側のみが無菌であつ
て、バイアルの外側および環境からの細菌が混合
操作中に薬剤中に導入されるかも知れないからで
ある。また皮下注射針の内腔の円筒形表面がその
基底部の平面と交わる領域において鋭いエツジが
形成され、これは針がバイアルのゴム栓を貫通す
るのに伴つてその細片を切り取る可能性がある。
これらのゴム片は、これらが液状薬剤と共に患者
の体内へ随伴されるかも知れないという潜在的な
問題を提起する。さらに普通は別個な無菌容器2
個および無菌注射器を必要とするため価格が高
い。
ブラウン(米国特許第2607344号明細書)は各
成分が栓上部材によつて分離され、液体成分が入
つている側の管末端をピストン栓がシールし、粉
末成分が入つている側の管末端をフランジ付きの
穿刺可能な栓状部材がシールしている1本のガラ
ス管内に両方の薬剤成分を入れることを教示して
いる。また、栓状部材と穿刺可能な栓状部材によ
つて囲まれた粉末入り区画内には、半径方向に外
側へ突出した縦方向に配置された溝があり、これ
によりガラス管の内径が拡大されている。溝は栓
よりも長いので、栓状部材が溝を含む管部分に位
置するときは液体はこの溝を通つて栓状部材の周
りを流れる。また、このガラス管アセンブリーを
受容すべく調整された開放近位末端、および対向
する先をもつカニユーレを含む壁を備えた遠位末
端をもつ別個の外筒が備えられている。カニユー
レの一端はこの外筒内へ突出し、他端は外筒の遠
位末端から外側へ突出している。使用する際に
は、管アセンブリーを外筒に挿入すると外筒内に
ある部分のカニユーレが穿刺可能な栓状部材を貫
通し、管の内部と大気の間に流体連絡を形成す
る。次いでピストン栓を内側へ押しつけると、薬
剤の液体成分および栓状部材が外筒の遠位末端へ
向かつて押される。栓状部材が前記バイパス内に
位置すると、液体成分は栓状部材の周りを通つて
流れ、粉末成分と混合する。静脈指示試験を行う
ためには、管を引出してカニユーレとの流体連絡
を断ち、次いで外側に面している部分のカニユー
レを患者に挿入する。穿刺可能な栓状部材のフラ
ンジは外筒の内径よりも大きいので、管を外筒か
らさらに引出すことによつて穿刺可能な栓状部材
の外側末端とカニユーレの間に減圧帯域が生じ、
これによりもしカニユーレが静脈内に位置する場
合には血液がカニユーレから外筒内へ流入し、管
アセンブリーの外側へ入る。
ジエネス(米国特許第4226236号明細書)は液
状希釈剤および固体薬剤を1本の注射器外筒に入
れることを教示してり、この場合液状希釈剤は2
個の栓状部材の間に入れられ、固体薬剤はこれら
の栓状部材のうちの1個と疎水性フイルター(液
体はこれを通過しないであろうと示唆している)
との間に入れられる。この注射器は外筒の側面に
外側へ突出するバイパスを有する。薬剤と希釈剤
を混合するためには、使用者は注射器アセンブリ
ー遠位入末端のフエノールおよび密閉用のキヤツ
プを取り除き、次いで第1栓に付着したプランジ
ヤーロツドを内側へ押込む。この第1栓の動きに
よつて、中間栓がバイパス領域に位置するまで希
釈剤および中間栓が押され、次いで希釈剤はバイ
パスを通つて中間栓の周りから固体上へ押出され
る。希釈剤が疎水性フイルターの表面全体に接触
した時点で空気または水は通過できず、さらに希
釈剤が疎水性フイルターに接触したのち注射器内
に残存する空気はいずれも注射器内に閉じ込めら
れ、逸出できないと思われる。
ここで、ジエネスは注射器を振とうし2成分を
混合することを教示している。この注射器を使用
するためには、滑動可能な状態に取付けられた中
空の穿刺員子を後方へ移動させて疎水性フイルタ
ーを穿刺し、これにより注射器外筒の内部と中空
の穿刺員子との間の流体連絡を生じさせる。滑動
可能な穿刺員子は皮下注射針アセンブリーを取付
けうる形状をもつ。皮下注射針アセンブリーを取
付けた状態で、残留する空気および混合された薬
剤を注射器から押出すことができる。
ブラウン(米国特許第2717601号明細書)は皮
下注射器の部品として用いるアンプルについて教
示している。このアンプルには、その近位末端が
ピストン型栓状部材により閉じられ、遠位末端が
栓状部材によつて閉じたれた管状アンプル本体が
含まれる。アンプル本体の両端の間には、その壁
に軸方向に伸びる一対の溝が形成されている。ア
ンプル内腔には、これらの溝の近位末端に間仕切
用の浮動栓が備えられている。一定量の液状希釈
剤が、ピストン型栓と間仕切用浮動栓との間の管
内空間により定められる第1区間内に入つてい
る。乾燥粉末は間仕切用浮動栓と栓状部材との間
の空間により定められる第2区画に入つている。
使用に際しては、ピストン型栓をアンプルに沿つ
て動かして間仕切用浮動栓を溝の領域内へ押しや
り、これにより液状希釈剤が間仕切用浮動栓の周
りを通過して第2区画内へ入り、乾燥薬剤と混和
しうる。
上記の各特許明細書中に教示されたバイパス型
注射器の場合、間仕切栓がバイパス領域内へ移動
し、ここで液体成分がピストン栓によつて押され
て中間の間仕切栓の周りから前方の区画内へ混合
のために入ることが必要である。液体がすべて移
行したのち、間仕切栓とピストン栓は接触する。
薬剤を投与し終えたのち、取扱者はピストン栓お
よび間仕切栓をバイパス領域を通つて注射器の遠
位末端の方へ押しやる。間仕切栓およびピストン
栓がバイパス領域を通過するのに伴つて、バイパ
ス内およびピストン栓リブと注射器外筒の内側と
の間の空間内に閉込められていた薬剤が後方へ、
すなわち取扱者の手に向かつて、および/または
注射器プランジヤーロツドに向かつて後方へ、す
なわち近位方向へ押出される傾向がある。ある種
の薬剤は胞子および/または有効成分を含み、取
扱者の手またはその付近に付着すべきではないの
て、この傾向は望ましくない。またこの液状薬剤
の存在は、少なくとも注射過程の清浄度を損う不
都合なことである。液状薬剤の一部を近位方向へ
押しやる傾向を、以下“ブローバツク(blow−
back)”と呼ぶ。
(発明が解決しようとする問題点) 2成分薬剤を内蔵し、混合し、かつ投与するた
めの装置および方法が上記のように先行技術によ
つて取組まれている。しかし、2成分薬剤を内
蔵、混合および投与するための簡単で直接的な、
信頼性のある加工しやすい注射器がなお要望され
ている。注射器内の栓状部材その他の障害部材を
穿刺することなく、あるいは注射器の外部にある
無菌でない障壁部材を通して薬剤成分を移行させ
ることなく混合工程および投与工程を行うことに
よつて、注射器が汚染される可能性を最小限に抑
えることが望ましい。また注射器は静脈指示試験
を容易に行うことができ、かつ薬剤が注射過程で
注射器外筒の近位末端から押出されるのを遮断ま
たは防止する構造が含まれていることが望まし
い。
(発明の構成) 本発明の二成分注射器は、液体を保有するため
の外筒を有する長い外筒を含む。外筒の遠位末端
にはこの外筒室と連絡する通路が貫通している。
バイパス栓が外筒の内側に流体気密に当接して滑
動可能な状態に配置される。外筒には、バイパス
栓が外筒両端の中間のバイパス帯域に位置すると
き液体がバイパス栓の周りを流れうるために外筒
に沿つて配置されたバイパスを定めるバイパス手
段をも含む。別の栓状部材が外筒の内側に流体気
密に当接して、滑動可能な状態で配置される。長
い本体部分をもつ硬質のプランジヤーロツドが栓
状部材とかみ合つて栓状部材の操作を可能にし、
プランジヤーロツド本体部分は外筒の近位末端か
ら外へ向かつて伸びている。バリヤー手段がプラ
ンジヤーロツド本体部分の両端の中間に配置され
る。バリヤー手段は、注射器が操作されている間
にバイパスを通つて遠位方向へ押出されるべき液
体の逆流流路を遮断するバリヤーとして作動する
ように、プランジヤーロツド本体部分から、外筒
の内壁とプランジヤーロツド本体部分の外側との
間の空間内へ突出している。バリヤー手段は、栓
状部材がバイパス帯域内にあるとき外筒室内にあ
る状態でプランジヤーロツド本体上に配置され、
その際プラジヤーロツドの縦軸に沿つて見たバリ
ヤー手段により描かれる面積が外筒縦軸に沿つて
見た外筒内部により描かれる面積の少なくとも約
87%の大きさを有する。
本発明の他の形態によれば、二成分投薬用注射
器は、液体を保持するための外筒室を定める内
壁、およびこの外筒室と連絡する通路が貫通し
た、外筒の遠位末端から伸びた先端部分をもつ、
長く実質的に円筒形の外筒を含む。この先端部分
には、先端部分内の通路を密閉するための閉止手
段が取りはずし可能な状態で連結されている。バ
イパス栓が外筒の内側に流体気密に当接して、滑
動可能な状態で配置される。また、バイパスとし
て作動し、バイパス帯域を定める隆起した外筒周
辺部分も設けられている。外筒縦軸に沿つてこの
バイパス帯域の長さは、外筒縦軸に沿つたバイパ
ス栓の長さよりも長い。バイパスは、バイパス栓
がバイパス帯域内に位置したとき流体がバイパス
栓の周りを流れるのに十分なほど隆起している。
外筒の内側に流体気密に当接して滑動可能な状態
に配置された栓状部材も備えられる。栓状部材は
外筒の遠位末端からバイパス栓よりも離れた位置
にあり、栓状部材を外筒の遠位末端へ向かつて移
動させると流体を外筒室から外筒先端部の通路を
通して注射器外部に移動させることができ、また
栓状部材を外筒の遠位末端から離れる方向に移動
させると流体を外筒先端部の通路を通して外筒室
内へ引込むことができる。長い本体部分をもつ硬
質のプランジヤーロツドがこの栓状部材に取付け
られており、栓状部材の操作を可能にしている。
プランジヤーロツド本体部分は外筒の近位末端よ
り外側へ伸びている。プランジヤーロツド本体の
縦軸に対して横方向に向かつて、プランジヤーロ
ツド本体の両端の中間にプランジヤーロツドバリ
ヤーフランジが配置される。このバリヤーフラン
ジはプランジヤーロツド本体部分から外側へ向か
つて、外筒内面とプランジヤーロツド本体部分外
面との間の空間内へ突出しており、その際プラン
ジヤーロツドの縦軸に沿つて見たバリヤーフラン
ジ周縁により描かれる面積が、外筒の縦軸に沿つ
て見た外筒内壁により描かれる面積の少なくとも
約87%の大きさを有する。バリヤーフランジは注
射器が操作されている間にバイパスを通つて遠位
方向へ押出されるべき流体の逆流流路を遮断する
ためのバリヤーとして作動する。バリヤーフラン
ジは、栓状部材がバイパス帯域内に位置したとき
バリヤーフランジが外筒室内にある状態でプラン
ジヤーロツド本体上に配置される。第1の液状薬
剤成分はバイパス栓と栓状部材の間の近位室部分
内に入れられる。バイパス栓はバイパスから少し
ずらして、バイパスの近位末端に近接して位置さ
れる。第2の薬剤成分は実質的にバイパス栓と外
筒の遠位末端との間の遠位室部分内にある。
本発明の原理によれば、多数の利点および目的
が達成される。本発明は二成分薬剤を内蔵、混合
および投与するための簡単で直接的な、信頼性の
ある加工しやすい注射器を提供する。本発明は、
混合および投与の工程を、注射器内の栓状部材ま
たは他の障壁部材を穿刺することなく、あるいは
注射器の外部の無菌化されていない障壁部材を通
して薬剤成分を移行させることなく行うことによ
り、汚染の可能性を実質的に排除する。本発明
は、また、注射過程で薬剤が注射器外筒の近位末
端を通して押出されるのを遮断または防止する構
造を与える。
第1図は本発明の好ましい二成分投薬用注射器
の側面図である。
第2図は線2−2に沿つて得た、第1図の注射
器の断面図である。
第3図は線3−3に沿つて得た、第1図の注射
器の断面図である。
第4図は線4−4に沿つて得た、第1図の注射
器の断面図である。
第5図は第2図と同様な注射器(先端キヤツプ
をはずしたもの)の一部断面図であり、2種の薬
剤成分の混合を概略的に示す。
第6図は第3図の断面図と同様であるが、バイ
パス栓がバイパス帯域内にある状態の注射器の断
面図である。
第7図は薬剤の2成分が十分に混和した状態の
栓状部材およびバイパス栓を示す好ましい二成分
投薬用注射器の一部断面図である。
第8図は皮下注射針が取り付けられた好ましい
二成分投薬用注射器を静脈試験の概略とともに示
す一部断面図である。
第9図は薬剤の注射、および薬剤が注射器外筒
の近位末端部を通つて押出されるのを防止する補
助となりバリヤーフランジの機能を概略的に示す
ための、皮下注射針が取付けられた好ましい二成
分投薬用注射器の一部断面図である。
第10図はバイパス栓延長部を備えたバイパス
栓の拡大斜視図である。
第11図は第10図のバイパス栓延長部を備え
たバイパス栓の拡大側面図である。
第12図は2種の薬剤成分の混合を概略的に示
すために内部を一部露出させた、別形態の二成分
投薬用注射器の側面図である。
第13図は本発明の二成分投薬用注射器に用い
る一形態のプランジヤーロツドの側面図である。
第14図は第13図のプランジヤーロツドと共
に示された本発明の二成分投薬用注射器の一部断
面図である。
第15図は線15−15に沿つて得た第14図
の二成分投薬用注射器の断面図である。
第16図は本発明の二成分投薬用注射器を用い
る他の形態のプランジヤーロツド(ガスケツトを
はずした状態)の側面図である。
第17図は閉止用ガスケツトを取付けた状態の
第16図の別形態のプランジヤーロツドと共に示
された本発明の二成分投薬用注射器の一部断面図
である。
第18図は線18−18に沿つて得た第17図
の二成分投薬用注射器の断面図である。
第19図は第16図の別形態のプランジヤーロ
ツドと共に用いられる閉止用ガスケツトの側面図
である。
第20図は線20−20に沿つて得た第19図
の閉止用ガスケツトの断面図である。
第21図は本発明の二成分投薬用注射器に用い
るさらに他の形態のプランジヤーロツドの側面図
である。
第22図は第21図の別形態のプランジヤーロ
ツドと共に示された本発明の二成分投薬用注射器
の一部断面図である。
第23図は線23−23に沿つて得た第22図
の二成分投薬用注射器の断面図である。
第24図は半径方向に内側へ突出したバイパス
を示す本発明の二成分投薬用注射器に用いる別形
態の注射器外筒およびバイパス栓の部分断面側面
図である。
第25図は線25−25に沿つて得た第24図
の注射器外筒およびバイパス線の断面図である。
第26図は本発明の二成分投薬用注射器の別形
態の注射器外筒およびキヤツプの部分側面図であ
る。
第27図は第26図の二成分投薬用注射器にお
いてキヤツプが注射器外筒からはずして離された
状態を示す。
第28図は線28−28に沿つて得た二成分投
薬用注射器の断面図である。
本発明は多種多様の形の態様により満たされる
が、本発明の好ましい形態を図面に示し、ここに
詳述する。ここに示されるものは本発明の原理の
例示であり、本発明をここに示す態様に限定する
ことを意図するものではないと考えるべきである
と解される。本発明の範囲は特許請求の範囲およ
びこれらと同等のものにより判定されるべきであ
る。
第1〜7図について述べると、静脈指示試験能
力を備えた二成分投薬用注射器20は、流体を保
有するための外筒室を定める内壁23を持つ、長
く実質的に円筒形の外筒21を含む。テーパー付
き先端24が外筒の遠位末端部25から伸び、こ
れに遠位室部分22′と連絡する通路26が貫通
している。本発明を記述するために、“遠位末端
(distal end)”という語は注射器を持つ者から最
も遠い末端を意味し、これに対し“近位末端
(proximal end)”という語は注射器を持つ者に
最も近い末端を示すものである。また、本明細書
中において、「外筒室」とは注射器外筒によつて
画定される室全体を意味し、また、「近位室部分」
とは栓状部材とバイパス栓とによつて画定される
部分を、「遠位室部分」とは外筒遠位末端とバイ
パス栓とによつて画定される部分を指す。テーパ
ー付き先端24は皮下注射針(図示されていな
い)を受容すべく調整されている。閉止手段、た
とえば好ましくは弾性の先端キヤツプ29が取り
はずし可能な状態でテーパー付き先端24に取り
付けられ、通路26を気密閉止する。先端キヤツ
プの取付けおよび取りはずしを容易にするため
に、先端キヤツプフランジ30が設けられてい
る。注射器の取扱いおよび位置定めを容易にする
ために、外筒の近位末端にもフランジ27が設け
られている。軟質のバイパス栓31が外筒の内側
に流体気密で滑動可能な状態に配置されている。
バイパス栓31の外径は外筒の内径よりも大き
く、このためバイパス栓31が注射器外筒内へ挿
入されると注射器外筒と栓の間にこの境界面を封
止するのに適した圧力を与えるのに十分な程度に
圧迫されるが、なお該圧力の作用下に外筒内で滑
動可能な状態にある。
注射器外筒21には、半径方向に外側へ広がつ
た外筒の隆起した周辺部分によつて画定され、外
筒に沿つてバイパス帯域Zを定めるバイパス34
を含まれる。第2図に最も良く表されるように、
このバイパスはバイパス帯域における注射器外筒
の内径を効果的に変える。またバイパス帯域の外
筒縦軸に沿つた長さは、バイパス栓31の外筒縦
軸に沿つた長さよりも長い。以下に示されるよう
に、バイパスは、バイパス栓31がバイパス帯域
内に位置したときバイパス栓の周りを流体が流れ
うるのに十分な広さをもつ。
軟質の栓状部材36が外筒の内側に流体気密に
当接して滑動可能な状態で配置される。栓状部材
36は長い本体部分38をもつ軟質のプランジヤ
ーロツド37と咬合すべく調整されている。好ま
しい形態においては、栓状部材36はプランジヤ
ーロツド上の雄ねじ40とからかみ合う雌ねじ3
9を有する。プランジヤーロツド37は外筒の近
位末端の外側から操作することができ、外筒に沿
つて栓状部材を移動させ、通路26を通して流体
を外筒室内へまたは外筒室外へ強制的に流動させ
るために備えられている。円板形のプランジヤー
ロツドフランジ42はプランジヤーロツドを注射
器外筒に対して移動させる力を与えるのに好都合
な構造のものとして設けられる。プランジヤーロ
ツドの遠位端部におけるプランジヤーロツドフラ
ンジ41はプランジヤーロツドから栓状部材36
への力を栓状部材の方向へ、栓状部材を破損する
ことなく伝達する大きな表面積を与えるために設
けられる。
プランジヤーロツドの長い本体部分38上のバ
リヤーフランジ43はプランジヤーロツドの本体
部分38の縦軸46に対して横方向に、その両端
の中間に配置される。バリヤーフランジ43はプ
ランジヤーロツド本体部分38から外側へ向かつ
て、外筒内面とプランジヤーロツド本体部分外面
と間の空間内へ突出する。その際プランジヤーロ
ツドの縦軸46に沿つて見たバリヤーフランジ4
3の周縁47により描かれる面積(第4図に最も
良く示される)が、外筒の縦軸に沿つて見た外筒
内壁23により描かれる面積の少なくとも約87
%、好ましくは約90%の大きさであることが望ま
しい。この好ましい形態において、バリヤーフラ
ンジの外側と外筒の内側の間に空間48がある。
以下により詳細に説明するように、バリヤーフラ
ンジ43は、注射器が操作されている間に、バイ
パスを通つて遠位方向へ押されあるいは吹きもど
される流体の流路を遮断するバリヤーとして機能
する。バリヤーフランジ43は栓状部分36がバ
イパス帯域内に位置したときバリヤーフランジが
外筒室内にある状態でプランジヤーロツドの本体
部分上に設けられる。
プランジヤーロツドは注射器が組立てられる際
に取付けることができ、あるいは取付けられてい
ない別個の構成要素として供給され、これを使用
時に栓状部材36に咬合させることができる。栓
状部材とプランジヤーロツドを結合させるために
多種の構造を使用しうること、および上記の配置
様式はこれらの多数の可能性のうちの一例である
ことは当業者には明らかであろう。またプランジ
ヤーロツド/栓状部材が一体となつているものも
本発明の範囲内に含まれる。
上記の構成により、本発明の注射器の外筒室
は、注射器外筒の遠位末端部25とバイバス栓3
1とによつて画定される遠位室部分22′及びバ
イバス栓31と栓状部材36とによつて画定され
る近位室部分22とに分割される。
本発明の好ましい形態は、使用時に混合される
予定の二成分薬剤を含む。第1の液状薬剤成分4
4はバイパス栓31と栓状部材36の間の近位室
部分22内に入れられる。バイパスの近位末端の
近傍のバイパス帯域外にバイパス栓が配置される
点に留意されたい(第2図参照)。第2の薬剤成
分45はバイパス栓31と外筒遠位末端との間の
遠位室部分22′の遠位末端付近に入れられる。
第2薬剤成分は液体、液体可溶性粉末、またはそ
れらの組合せであつてもよい。第2成分が凍結乾
燥粉末である好ましい形態について記述する。
軟質の栓状部材36及びバイパス栓31が十分
に潤滑である場合、または上記液体が潤滑剤とし
て作用する場合は、軟質の栓状部材を外筒に沿つ
て移動させるのに必要な力は最小である点を留意
すべきである。しかし短時間であつても栓状部材
が一か所に留まつていると、栓状部材と注射器外
筒との間に生じる圧力は液体または潤滑剤を栓状
部材と外筒との間の境界面から押出す傾向をも
つ。その結果、栓状部材を注射器外筒に沿つて移
動開始させるのに要する力の量は著しく増大す
る。この増大した力は始動力(break−out
force)と呼ばれる。多くの注射器についてこの
始動力は、使用者がまずプランジヤーロツドを引
張つた場合これが栓状部材からはずれるほど大き
い。しかし本発明の場合、プランジヤーロツド遠
位端部におけるプランジヤーロツドフランジ41
のため使用者はプランジヤーロツドにより栓状部
材から遠ざかる方向に与えられるよりも大きな力
を栓状部材に向かう方向へ与えることができ、そ
の結果始動力を克服して栓状部材を移動させるこ
とができる。本発明の場合のように移動させる栓
状部材が2個ある場合には始動力が大きくなるこ
とは認識できる。
第5〜7図に最も良く示されるように、第1お
よび第2薬剤成分の混合は先端キヤツプを取りは
ずし、先端が上向きになるように注射器を配置す
ることによつて行われる(第5図により詳細に示
される)。使用者は外筒21を片手に持ち、プラ
ンジヤーロツド37を外筒の遠位末端へ向けて強
く押す。栓状部材の始動力が克服されると、栓状
部材36が注射器外筒の遠位末端へ向かつて移動
し、第1成分44に圧力を及ぼし、次いでこれが
バイパス栓31に圧力を及ぼす。栓状部材36、
第1薬剤成分44、およびバイパス栓31は、バ
イパス栓がバイパス帯域内に位置するまで移動し
続ける。バイパス栓がバイパス帯域に位置する
と、栓状部材36により液状の第1薬剤成分44
に与えられた圧力はバイパス栓31の周りのバイ
パスとバイパス栓の間のバイパス通路35を通し
て、第2薬剤成分45を含む領域内へ液体を押込
む。注射器外筒の遠位末端へ向かうバイパス栓お
よび注射外筒の遠位末端に流入する液体の動きに
よつて、注射器外筒の遠位端部に含まれる空気が
置換され、これが通路26を経て外筒から押出さ
れるであろう。プランジヤーロツドに与える圧力
は、栓状部材36がバイパス栓31に近接し、液
体成分がすべて外筒の遠位末端とバイパス栓の間
の遠位室部分22′内に入るまで持続される。混
合過程を完了させるためにここで注射外筒を揺す
る必要があろう。この時点で2種の薬剤成分は混
合され、薬剤は注射できる状態となる。
第8図および第9図について述べると、薬剤を
患者Pの静脈に注入するためには無菌の皮下注射
針50を注射器外筒のテーパー付き先端に取付
け、鋭いカニユーレ51を患者の皮膚Sを通して
静脈V内へ押込む。カニユーレが適切に静脈に挿
入されたことを確認するために、プランジヤーロ
ツドを注射器の遠位末端部から引き離し、外筒室
内に減圧帯域を生じる方向に栓状部材36を移動
させる。これにより血液Bが静脈から外筒室内へ
引込まれるであろう。外筒室内に血液が引込まれ
ることはカニユーレが静脈内に適切に位置するこ
との視覚的照明となるであろう。カニユーレが静
脈内に適切に位置しているか否かを判定するため
の上記の処置は静脈指示試験と呼ばれる。
混合された状態での薬剤成分の容積はバイパス
栓がバイパス帯域内にあるときのバイパス栓と外
筒の遠入末端との間の遠位室部分32′内により
定められる容積とほぼ等しいので、本発明による
静脈指示試験容量が可能となる。この容積関係に
よつて、プランジヤーロツド37により制御され
る栓状部材36と直接に接触することによるバイ
パス栓の最終的な正確な位置決めが可能となる。
きわめて重要なことは、プランジヤーロツドを引
出して静脈指示試験を行う際にバイパス栓31で
はなく栓状部材36のみを移動させればよいこと
である。1個の栓状部材のみを移動させるので、
プランジヤーロツドを移動させる力はより少な
く、プランジヤーロツドが栓状部材からはずれる
機会はより少ない。また1個の栓状部材のみを移
動させる場合、無菌でない空気が栓状部材36の
周りから、栓状部材を外筒に沿つて近位末端へ向
かつて移動させようとする際に外筒内に生じるよ
り低圧の領域へ漏出する機会も少なくなる。
静脈または動脈内への薬剤注入が望ましくない
場合にも静脈指示試験を行うべきである。たとえ
ば薬剤を筋肉内に注射する場合である。この場
合、注射器に連結した皮下注射針の鋭利なカニユ
ーレを患者の注射部位に突き刺し、プランジヤー
ロツドを注射器の遠入末端部から引き離し、栓状
部材36をこの方向へ移動させて外筒室内に減圧
帯域を生じさせる。外筒室内に血液が引き込まれ
ないことは、カニユーレが静脈または動脈内に不
適切に位置していないという視覚的な証明であ
る。
カニユーレが患者内に適切に位置したことが判
定された場合、常法によりプランジヤーロツドを
外筒の遠位末端へ向かつて押すことによつて、薬
剤を注射することができる。プランジヤーロツド
37の移動により栓状部材36が外筒に沿つて押
され、これにより栓状部材36とバイパス栓31
の間の近位室部分32に液体がある場合これはバ
イパス通路を通つて遠位室部分32′内へ押込ま
れる。この時点で栓状部材36はバイパス栓31
と接触し、プランジヤーロツドの移動により両方
の栓状部材が外筒に沿つて押され、これにより薬
剤が通路26およびカニユーレ51を通り、患者
内へ押込まれる。
栓状部材36がバイパス帯域を通過するのに伴
つて(第9図に最も良く示される)、バイパス通
路35内および栓状部材36のリブと円筒状の外
筒21の内面との間の空間内に閉じ込められた少
量の薬剤が取扱者の手の方向および/または注射
器プランジヤーロツド37の後方すなわち近位方
向へ押し出され、あるいは押しもどされる傾向が
ある。近位方向に押し出された薬剤は第9図にM
として示される。プランジヤーロツドの本体部分
38の縦軸に対して横方向に配置されるバリヤー
フランジ43は、栓状部材36がバイパス帯域に
あるときに外筒室内に配置されるように設けられ
る。バリヤーフランジ43は、押しもどされてプ
ランジヤーロツド上に沈積し、プランジヤーロツ
ドに沿つて取扱者の手の方へ移行しやすい薬剤を
捕獲するバリヤーとして作動し、また外筒内部
へ、およびプランジヤーロツド外面と外筒内面と
により定められる開口へ向けて薬剤を押しもどす
バリヤーとしても作動する。また外筒の内壁23
上に押しもどされた薬剤は重力によりこの内壁の
下方部分へ向かつて押され、最下部から注射外筒
に沿つて流下する。バリヤーフランジ43と円筒
形外筒21の内面との間にはわずかな〓間がある
が、プランジヤーロツドも外筒の下方にある傾向
をもち、これによりバリヤーフランジ43も円筒
形外筒の内面に沿う流れを直接に遮断する傾向を
もつ。この好ましい形態においては、プランジヤ
ーロツドの縦軸46に沿つて見たバリヤーフラン
ジは外筒の縦軸に沿つて見た外筒の内壁23によ
り描かれる面積の少なくとも約90%の大きさであ
る。
バリヤーフランジ43はバイパスから押しもど
された薬剤が取扱者の手または取扱者の手の近く
のプランジヤーロツドに沈積するのを防ぐ補助と
なるという点で本発明の重要な構成要素である。
ある種の薬剤は取扱者の皮膚と接触すべきでない
成分を含むので、バリヤーフランジにより与えら
れる保護は重要である。またこの液状薬剤の存在
は少なくとも不都合であり、注射過程の清浄さを
損なう。
次いで第10,11および12図を参照する
と、本発明の別の形態の二成分投薬用注射器は第
1〜9図の形態と本質的に等しい構成要素を含
む。従つて同様な機能を行う同様な構成要素は第
1〜9図の形態の構成要素と同じ番号をつける。
ただし第10〜12図の構成要素を識別するため
に、添字“a”を用いる。この別形態の二成分投
薬用注射器は、流体を保有するための近位室部分
22a及び遠位室部分22a′を含む外筒室を定め
る内壁23aをもつ実質的に円筒形の長い外筒2
1aを含む。テーパー付き先端24aが外筒の遠
位末端25aから伸びる。外筒21aには半径方
向に外側へ広がり、外筒に沿つてバイパスを定め
る隆起した周辺部分により表されるバイパス34
aも含まれる。この形態には、バイパス栓31
a、栓状部材36a、およびプランヤーロツド3
7aが含まれる。プランジヤーロツド37aは栓
状部材36aの対応ねじ込み部分(図示されてい
ない)とかみ合うためのねじ込み式遠位末端部分
(図示されていない)を含む。プランジヤーロツ
ドバリヤーフランジ43aは、プランジヤーロツ
ド本体部分38aの縦軸46aに対して横方向
に、その両端の中間に位置する。バリヤーフラン
ジ43aはプランジヤーロツド本体部分38aか
ら外側へ向かつて、外筒内面とフランジヤーロツ
ド本体部分外面との間の空間内へ突出する。その
際プランジヤーロツドの縦軸46aに沿つて見た
バリヤーフランジ周縁により描かれる面積は、外
筒の縦軸に沿つて見た外筒の内壁23aにより描
かれる面積の少なくとも87%、好ましくは約90%
の広さであることが望ましい。バリヤーフランジ
43aは、栓状部材36aがバイパス帯域内に位
置するときバリヤーフランジ43aが外筒室内に
位置するようにプランジヤーロツドの本体部分上
に設けられる。
この別形態にはバイパス栓の延長部55も含ま
れる(第11図)。バイパス栓の延長部は外筒の
内壁23aと接触する遠位延長リブ56および延
長リブ56とバイパス栓31aとの間のくぼみ5
7を含む。このくぼみは第12図に最も良く示さ
れるように、バイパスと流体連絡をもつことが可
能である。延長リブは、くぼみ57と遠位室部分
22a′の間の流体連絡を可能にする1本または2
本以上の溝58を含む。溝58はバイパス栓延長
部の縦軸59に対して傾斜して配置され、これに
より溝を通過する流体は外筒の縦軸に対して傾斜
した方向に向かう(第12図に最も良く示され
る)。溝58は好ましくは縦軸59に対して角度
Aの傾斜をもつて配置される。本発明をそれに限
定するものではないが、角度Aは好ましくは約30
〜90°の範囲にあり、約60°がきわめて望ましい角
度である。個々の溝が縦軸に対して異なる角度で
あるバイパス栓延長部を含むことも本発明の範囲
内に含まれる。溝を傾斜して配列することによ
り、ここを通過する液体は外筒の縦軸に対して傾
斜して外筒内壁に向けて方向づけられ、ここで液
体は遠位室部分22a′の内面の周りを流動し、渦
巻作用を生じる。この渦巻作用により2種の薬剤
成分の混合が促進される。また、傾斜した溝によ
つて、液体はバイパスから注射器外筒の通路26
aを通つて排出される好ましい方向へ向けられ、
液体が、混合過程で、また気体がすべて遠位室部
分22a′から押し出される前に、通路26aを通
つて押し出される可能性が最小限に抑えられる。
単一の一体構造のバイパス栓およびバイパス栓延
長部を含むものも本発明の範囲内に含まれる。
この別形態のものにつき静脈指示試験能力を備
えるためには、外筒はバイパス栓31aがくぼみ
57をバイパスと流体連絡させ、遠位延長リブ5
6をバイパス帯域外に位置させた状態でバイパス
帯域内に配置されたとき(第12図に最も良く配
置される)、バイパス栓延長部55の遠位末端6
7と外筒の遠位末端との間の遠位室部分22a′内
に定められる容積が、混合後の薬剤成分容積とほ
ぼ等しくなるような割合でなければならない。
第13,14および15図について述べると、
本発明の別形態の二成分投薬用注射器70には、
外筒室72を定める内壁82をもつ実質的に円筒
形の外筒71、および半径方向に外側へ広がつて
外筒に沿つたバイパス帯域を定める外筒隆起部分
により画定されるバイパス78が含まれる。この
形態にはバイパス栓73、栓状部材74、および
プランジヤーロツド75も含まれる。プランジヤ
ーロツド75には、栓状部材74の対応ねじ部分
(図示されていない)とかみ合うねじ込み式遠位
末端部分77をもつ長いプランジヤーロツド本体
部分76が含まれる。プランジヤーロツドバリヤ
ーフランジ79がプランジヤーロツド本体部分の
縦軸88に対して横方向に、その両端の中間に配
置される。バリヤーフランジ79はプランジヤー
ロツド本体部分76から外側へ向かつて、外筒内
面とプランジヤーロツド本体部分外面との間の空
間内へ突出する。この態様においては、バリヤー
フランジ周縁と外筒内壁との滑動可能な当接状態
を与えるための閉止部材として、バリヤーフラン
ジ79の弾性リツプ部分80が半径方向に外側へ
向かつて突出し、周縁81において終結する。バ
リヤーフランジのリツプ部分により表される外径
は、プランジヤーロツドが外筒内に組込まれる前
は外筒の内径より大きい。従つて組立てるとリツ
プ部分は外筒内壁によつて一部たわみ、リツプ部
分と外筒内壁と間に滑動可能な当接状態を生じ
る。従つてバリヤーフランジ79は、注射器が操
作されている間にバイパスを通つて近位方向へ押
戻されてくる流体の通路を遮断するバリヤーとし
て作動する。
第16〜20図について述べると、他の形態の
二成分投薬用注射器100は、薬剤を保有するた
めの外筒室102を定める内壁113をもつ長い
外筒101、およびバイパス103として役立
つ、外筒内の隆起した長い周辺部分を含む。バイ
パス栓104は外筒の内側に流体気密に当接して
滑動可能な状態で配置され、栓状部材105も外
筒の内側に流体気密に当接して配置される。硬質
のプランジヤーロツド107には縦軸109を定
める長い本体部分108、および栓状部材105
とかみ合うためのねじ込み式遠位末端部分110
が含まれる。プランジヤーロツド本体部分108
には該本体部分の縦軸109に対し横方向に、そ
の両端の中間に配置されたバリヤーフランジ11
1が含まれる。バリヤーフランジはプランジヤー
ロツド本体部分から半径方向に外側へ向かつて、
外筒内面とプランジヤーロツド本体部分外面との
間の空間内へ突出する。この態様においては、バ
リヤーフランジ周縁と外筒内壁との間の滑動可能
な当接状態を与えるための閉止部材として、弾性
のエラストマーガスケツト112を備えている。
弾性のエラストマーガスケツト112はバリヤー
フランジの一部であり、バリヤーフランジ基底部
分の環状くぼみ114内に、バリヤーフランジ基
底部分106の周縁に沿つて配置される。この形
態においては、ガスケツト112は実質的に円形
の断面をもち、既知のO−リングに類似する。ガ
スケツト112が基底部分106上の環状くぼみ
114内に配置されるとき、ガスケツトにより表
される外径、すなわちバリヤーフランジにより表
される外径は、外筒の内径よりも大きい。プラン
ジヤーロツドが外筒室内に挿入されると、ガスケ
ツトは外筒の内壁により一部圧迫され、ガスケツ
トと外筒内壁との間で滑動可能な当接状態を生
じ、これによりバリヤーフランジは注射器が操作
される間にバイパスを通して近位方向へ押し戻さ
れてくる流体の通路を遮断するバリヤーとして作
動する。バリヤーフランジは栓状部材105がバ
イパス帯域Z内に位置するときに外筒室内に位置
するようにプランジヤーロツドの長い本体部分1
08に沿つて設けられる点を留意すべきである。
基底部分106内の環状くぼみ114の底部外径
は弾性エラストマーガスケツトの内径よりも大き
く、従つてガスケツトは基底部分の環状くぼみ内
に配置されるとき延伸され、引張られた状態にあ
る点も留意すべきである。この引張りによりガス
ケツトは基底部分106に対して適当に保持さ
れ、ここから容易にはずれることはない。硬質の
プランジヤーロツド本体の周縁に沿つた弾性部分
を得るためには多数の構造および方法があり、こ
れには弾性材料の接着固定、構造的に弾性となる
ようなバリヤーフランジ周縁の形成、一方の構成
要素が弾性材料であり、他方が硬質材料である二
個取り成形が含まれること、また環状のくぼみ内
に円形のガスケツトを用いる上記の構造もこれら
の多くの可能性の一例であることは当業者に自明
であろう。
第21,22および第23図について述べる
と、他の形態の二成分投薬用注射器120は、薬
剤を保有するための外筒室122をもち、バイパ
ス帯域Zを定めるバイパス123として作用する
隆起した長い周辺部分を含む長い外筒121を含
む。バイパス栓124および栓状部材125が外
筒の内側に流体気密に当接して滑動可能な状態で
配置される。硬質のプランジヤーロツド127は
縦軸129を定める長い本体部分128、および
栓状部材125とかみ合うねじ込み式遠位末端部
分130を含む。バリヤーフランジ131がプラ
ンジヤーロツド本体部分の縦軸129に対して横
方向に、その両端の中間に配置される。バリヤー
フランジはプランジヤーロツド本体部分128か
ら外側へ向かつて、外筒内面とプランジヤーロツ
ド本体部分外面との間の空間内へ突出する。プラ
ンジヤーロツドには縦軸129に対して横方向
に、バリヤーフランジ131とプランジヤーロツ
ド本体部分128の近位末端との間に配置された
第2バリヤーフランジ133も含まれる。この配
置によれば、栓状部材125がバイパス帯域内に
あるとき第2バリヤーフランジ133も外筒室内
にある。縦軸129に沿つて見たバリヤーフラン
ジおよび第2バリヤーフランジの周縁により表さ
れる面積は、外筒の縦軸に沿つて見た外筒内壁に
より表される面積の少なくとも87%、好ましくは
少なくとも約90%の大きさであることが望まし
い。バリヤーフランジおよび第2バリヤーフラン
ジは、注射器が操作されている間にバイパスを通
つて近位方向へ押し戻されてくる流体の通路を遮
断するためのバリヤーとして作動する。この形態
において第2バリヤーフランジは、第1バリヤー
フランジが取り逃した押しもどし薬剤の通路に効
果的に存在することにより追加の防御を与える。
また第2のバリヤーフランジはプランジヤーロツ
ドと外筒の間の同軸性を保つ補助として用いるこ
ともでき、これにより第1バリヤーフランジとし
ては大変もろい閉止部材、例えばガスケツトまた
は弾性リツプを採用し、一方第2バリヤーフラン
ジによつてこの閉止部材が過度の応力を受けるの
を防ぐようにさせることができる。1個または2
個以上のバリヤーフランジが本発明の種々の特
色、たとえばバリヤー手段と外筒内壁との滑動可
能な当接状態を与えるための閉止部材、例えばガ
スケツトおよび弾性リツプ部分などを含む多段バ
リヤフランジを含むものも本発明の範囲内に含ま
れる。
第24図および25図について述べると、本発
明の二成分投薬用注射器に関して用いる別形態の
注射器外筒63は、流体を保有するための外筒室
61、および外筒の隆起した周縁部分により画定
され、外筒に沿つたバイパス帯域を定める、半径
方向に内側へ広がつたバイパス62をもつ外筒部
分60を含む。バイパス帯域は外筒の縦軸に沿つ
てバイパス栓64の長さより長い。バイパスはバ
イパス栓をたわませるのに十分なほど大きく、こ
のためバイパス栓がバイパス帯域内にあるとき、
流体はバイパス通路65を通してバイパス栓の周
りを流れることができる。上記に記述した各種の
形態においてバイパスは実質的に注射器外筒の縦
軸と並行している例を示したが、注射外筒の縦軸
に対して傾斜して配置されたバイパス、および湾
曲し、ないしは曲線状であり、このためバイパス
の遠位末端が注射外筒の縦軸と平行でないバイパ
スをもつ注射器外筒を含むものも本発明の範囲内
に含まれる。
第26,27および28図について述べると、
本発明の二成分投薬用注射器と共に用いる他の形
態の注射器外筒92は流体を保有するための外筒
室94およびバイパス(図示されていない)をも
つ外筒部分93を含む。テーパー付き先端83が
外筒の遠位末端から伸び、これには外筒室94と
連絡する通路84が貫通する。鋭い遠位末端86
および管腔87をもつ針85がエポキシ接着剤そ
の他の適切な手段により通路84に固定保持さ
れ、これにより管腔は外筒室94と流体連絡をも
つ。軟質の針キヤツプ89は開放端90、閉鎖端
91および収容室をもつ。キヤツプ89は、これ
がテーパー付き先端に取り付けられた場合に、鋭
い遠位末端86がキヤツプの閉鎖端91に包み込
まれ、これにより管腔87(従つて通路84)が
気密な状態に閉止される寸法をもつ。キヤツプを
取りはずすと針85が露出し、液体は外筒室94
から通路84および管腔87を通して流動しう
る。この構造により別個の皮下注射針の必要性が
除かれる。
注射器外筒は熱可塑性材料、たとえばポリプロ
ピレンまたはガラスで作成しうる。後者の材料が
その透明性、低い水蒸気透過速度、および多くの
薬剤配合物との適合性のため好ましい。多種多様
な材料が栓状部材、バイパス栓、弾性ガスケツト
および先端キヤツプに適しており、天然ゴムおよ
びブチルゴムが好ましい。栓状部材および先端キ
ヤツプの材料配合物の選択は、保有される薬剤と
の適合性に大幅に依存する。多種多様な硬質材料
がプランジヤーロツドに適しており、熱可塑性材
料、たとえばポリプロレン、ポリエチレン、およ
びポリスチレンが好ましい。薬剤と接触する二成
分投薬用注射器の構成要素はすべて、使用時に無
菌であることが好ましい。従つて材料は採用され
る無菌処理との適合性に基づいて選択すべきであ
る。
以上のように、本発明によれば二成分薬剤の内
蔵、混合および投与のための簡単で直接的な、信
頼性のある加工しやすい注射器が提供されること
が認められる。本発明は、注射器の外側にある表
面を通して栓状部材を穿刺したり、あるいは薬剤
成分を移動させたりすることなく混合工程および
投与工程を行うことにより、汚染の可能性が最小
限に抑えられる。本発明は静脈指示試験を容易に
行うことができ、また薬剤が注射の過程で注射器
外筒の近位末端から排出されるのを遮断または防
止するための構造を含む。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の好ましい二成分投薬用注射器
の側面図である。第2図は線2−2に沿つて得
た、第1図の注射器の断面図である。第3図は線
3−3に沿つて得た、第1図の注射器の断面図で
ある。第4図は線4−4に沿つて得た、第1図の
注射器の断面図である。第5図は第2図と同様な
注射器(先端キヤツプをはずしたもの)の一部断
面図であり、2種の薬剤成分の混合を概略的に示
す。第6図は第3図の断面図と同様であるが、バ
イパス栓がバイパス帯域内にある状態の注射器の
断面図である。第7図は薬剤の2成分が十分に混
和した状態の栓状部材およびバイパス栓を示す好
ましい二成分投薬用注射器の一部断面図である。
第8図は皮下注射針が取付けられた好ましい二成
分投薬用注射器を静脈試験の概略とともに示す一
部断面図である。第9図は薬剤の注射、および薬
剤が注射器外筒の近位末端を通つて押出されるの
を防止する補助となるバリヤーフランジの機能を
概略的に示すための、皮下注射針が取付けられた
好ましい二成分投薬用注射器の一部断面図であ
る。第10図はバイパス栓延長部を備えたバイパ
ス栓の拡大斜視図である。第11図は第10図の
バイパス栓延長部を備えたバイパス栓の拡大側面
図である。第12図は2種の薬剤成分の混合を概
略的に示すために内部を一部露出させた、別形態
の二成分投薬用注射器の側面図である。第13図
は本発明の二成分投薬用注射器に用いる一形態の
プランジヤーロツドの側面図である。第14図は
第13図のプランジヤーロツドと共に示された本
発明の二成分投薬用注射器の一部断面図である。
第15図は線15−15に沿つて得た第14図の
二成分投薬用注射器の断面図である。第16図は
本発明の二成分投薬用注射器に用いる他の形態の
プランジヤーロツド(ガスケツトをはずした状
態)の側面図である。第17図は閉止用ガスケツ
トを取付けた状態の第16図の別形態のプランジ
ヤーロツドと共に示された本発明の二成分投薬用
注射器の一部断面図である。第18図は線18−
18に沿つて得た第17図の二成分投薬用注射器
の断面図である。第19図は第16図の別形態の
プランジヤーロツドと共に用いられる閉止用ガス
ケツトの側面図である。第20図は線20−20
に沿つて得た第19図の閉止用ガスケツトの断面
図である。第21図は本発明の二成分投薬用注射
器に用いるさらに他の形態のプランジヤーロツド
の側面図である。第22図は第21図の別形態の
プランジヤーロツドと共に示された本発明の二成
分投薬用注射器の一部断面図である。第23図は
線23−23に沿つて得た第22図の二成分投薬
用注射器の断面図である。第24図は半径方向に
内側へ突出したバイパスを示す本発明の二成分投
薬用注射器に用いる別形態の注射器外筒およびバ
イパス栓の部分断面側面図である。第25図は線
25−25に沿つて得た第24図の注射器外筒お
よびバイパス栓の断面図である。第26図は本発
明の二成分投薬用注射器の別形態の注射器外筒お
よびキヤツプの部分側面図である。第27図は第
26図の二成分投薬用注射器において、キヤツプ
が注射器外筒からはずして離された状態を示す図
である。第28図は線28−28に沿つて得た二
成分投薬用注射器の断面図である。これらの図面
において記号は下記のものを表わす。 20:注射器;21:外筒;22:近位室部
分;22′:遠位室部分;23:内壁;24:先
端;25:遠位末端;26:通路27:外筒フラ
ンジ;29:先端キヤツプ;30:先端キヤツプ
フランジ;31:バイパス栓;32:近位室部
分;32′:遠位室部分;34:バイパス;3
5:バイパス通路;36:栓状部材;37:プラ
ンジヤーロツド;38:37の本体部分;39:
雌ねじ;40:雄ねじ;41:遠位側のプランジ
ヤーロツドフランジ;42:近位側のプランジヤ
ーロツドフランジ;43:バリヤーフランジ;4
4:第1薬剤成分(液体);45:第2薬剤成
分;46:38の縦軸;47:43の周縁;4
8:空間;50:注射針;51:カニユーレ;5
4:注射器;55:バイパス栓延長部;56:延
長リブ;57:くぼみ;58:溝;59:55の
縦軸;60:外筒部分;61:外筒室;62:バ
イパス;63:外筒;64:バイパス栓;65:
バイパス通路;67:55の遠位末端;70:注
射器;71:外筒;72:外筒室;73:バイパ
ス栓;74:栓状部材;75:プランジヤーロツ
ド;76:75の本体部分;77:76の遠位末
端;78:バイパス;79:バリヤーフランジ;
80:79のリツプ;81:80の周縁;82:
71の内壁;83:先端;84:通路;85:注
射針;86:85の遠位末端;87:85の管
腔;88:76の縦軸;89:針キヤツプ;9
0:89の開放端;91:89の閉鎖端;92:
外筒;93:外筒部分;94:外筒室;100:
注射器;101:外筒;102:外筒室;10
3:バイパス;104:バイパス栓;105:栓
状部材;106:111の基底部分;107:プ
ランジヤーロツド;108:107の本体部分;
109:108の縦軸;110:107の遠位末
端部分;111:バリヤーフランジ;112:ガ
スケツト;113:内壁;114:くぼみ;12
0:注射器;121:外筒;122:外筒室;1
23:バイパス;124:バイパス栓;125:
栓状部材;127:プランジヤーロツド;12
8:127の本体部分;129:127の縦軸;
130:127の本体部分;131:バリヤーフ
ランジ;133:第2バリヤーフランジ;Z:バ
イパス帯域;B:血液;V:静脈;P:患者;
S:皮膚;M:薬剤;A:角度。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 薬剤を保有するための外筒室を定める内壁を
    有する長い外筒; 該外筒室と連絡する通路が貫通した外筒遠位末
    端; 外筒の内側に流体気密に当接して滑動可能な状
    態で配置されたバイパス栓; バイパスとして機能し、バイパス帯域を定め
    る、外筒の隆起した長い周辺部分であつて、外筒
    縦軸に沿つたバイパス帯域の長さは外筒縦軸に沿
    つたバイパス栓の長さよりも長く、バイパスはバ
    イパス栓がバイパス帯域内に位置したときバイパ
    ス栓の周りを流体が流れうるのに十分なほど隆起
    している外筒の周辺部分; 外筒の内側に流体気密に当接して滑動可能な状
    態で配置された栓状部材であつて、外筒の遠位末
    端からバイパス栓よりも離れて配置され、外筒の
    遠位末端へ向かつて移動させると流体を外筒室か
    ら外筒遠位末端の通路を通つて注射器の外部に移
    動させることができ、外筒遠位末端から離れる方
    向に移動させると外筒遠位末端の通路を通つて外
    筒室内へ流体を引込むことができる栓状部材; 上記の栓状部材と咬合して栓状部材を操作する
    ことができる長い本体部分をもつ硬質のプランジ
    ヤーロツドであつて、該プランジヤーロツド本体
    部分が外筒の近位末端から外側へ伸びているプラ
    ンジヤーロツド;ならびに 上記プランジヤーロツド本体部分の縦軸に対し
    て横方向にその両端の中間に配置されたプランジ
    ヤーロツドバリヤーフランジであつて、該バリヤ
    ーフランジがプランジヤーロツド本体部分から外
    側へ向かつて、外筒内面とプランジヤーロツド本
    体外面との間の空間内へ突出し、その際プランジ
    ヤーロツドの縦軸に沿つて見たバリヤーフランジ
    の周縁により画定される面積が外筒の縦軸に沿つ
    て見た外筒内壁により画定される面積の少なくと
    も約87%の大きさであり、注射器が操作される間
    にバイパスを通つて外筒の近位末端方向に流体が
    押し戻される流体の流路を遮断するためのバリヤ
    ーとして作動し、上記の栓状部材がバイパス帯域
    内に位置するとき上記外筒室内に位置しうる状態
    でプランジヤーロツド本立部分上に設けられるプ
    ランジヤーロツドバリヤーフランジ; を含む、操作可能な二成分投薬用注射器。 2 プランジヤーロツドの縦軸に沿つて見たプラ
    ンジヤーロツドバリヤーフランジの周縁により画
    定される面積が外筒縦軸に沿つて見た外筒内壁に
    より画定される面積の少なくとも約90%の大きさ
    である、特許請求の範囲第1項に記載の二成分投
    薬用注射器。 3 外筒が実質的に円形の断面をもつ、特許請求
    の範囲第1項に記載の二成分投薬用注射器。 4 バリヤーフランジがバリヤーフランジ周縁と
    外筒内壁との間の滑動可能な当接状態を与えるた
    めの閉止部材を含む、特許請求の範囲第1項に記
    載の二成分投薬用注射器。 5 閉止部材がバリヤーフランジの周縁に沿つて
    配置された弾性エラストマーガスケツトを含み、
    このガスケツトにより画定される外径は外筒内径
    よりも大きく、このガスケツトが外筒内壁により
    一部圧迫されてガスケツトと外筒内壁との間の滑
    動可能な当接状態を与える、特許請求の範囲第4
    項に記載の二成分投薬用注射器。 6 閉止用ガスケツトが実質的に円形の断面をも
    つ、特許請求の範囲第5項に記載の二成分投薬用
    注射器。 7 閉止部材が半径方向に外側へ突出した、バリ
    ヤーフランジの弾性リツプ部分を含み、このリツ
    プ部分により画定される外径は外筒内径よも大き
    く、リツプ部分は外筒内壁により一部たわんでリ
    ツプ部分と外筒内壁との間の滑動可能な当接状態
    を与える、特許請求の範囲第4項に記載の二成分
    投薬用注射器。 8 さらに、プランジヤーロツド本体部分の縦軸
    に対して横方向にバリヤーフランジとプランジヤ
    ーロツド本体部分の近位末端との間に位置された
    第2バリヤーフランジを含み、この第2バリヤー
    フランジは栓状部材がバイパス帯域内に位置した
    とき外筒室内にあるように配置されている、特許
    請求の範囲第1項に記載の二成分投薬用注射器。 9 さらに、外筒遠位末端部の通路を取りはずし
    可能な状態で封止するためのキヤツプを含む、特
    許請求の範囲第1項に記載の二成分投薬用注射
    器。 10 さらに、バイパス栓と栓状部材との間の近
    位室部分内に第1の液状投薬成分を含み、バイパ
    ス栓と外筒の遠位末端との間の遠位室部分内に第
    2投薬用成分を含み、バイパス栓がバイパス帯域
    の外側にバイパスの近位末端に近接して配置され
    た特許請求の範囲第9項に記載の二成分投薬用注
    射器。 11 バイパス栓がバイパス帯域内にあるとき、
    バイパス栓と外筒の遠位末端との間の遠位室部分
    内により定められる容積が、混合後の投薬成分の
    容積とほぼ等しい状態にバイパスが配置される、
    特許請求の範囲第10項に記載の二成分投薬用注
    射器。 12 第2投薬成分が液体、粉末またはそれらの
    組合せよりなる薬剤群から選ばれる、特許請求の
    範囲第10項に記載の二成分投薬用注射器。 13 バイパスが外筒縦軸を通して見たとき実質
    的に直線状である、特許請求の範囲第1項に記載
    の二成分投薬用注射器。 14 バイパスが外筒から内側へ向かつて隆起し
    ている、特許請求の範囲第1項に記載の二成分投
    薬用注射器。 15 バリヤーフランジのリツプ部分およびバリ
    ヤーフランジの残部が一体構造のものである、特
    許請求の範囲第7項に記載の二成分投薬用注射
    器。 16 プランジヤーロツドおよびバリヤーフラン
    ジが一体構造のものである、特許請求の範囲第1
    項に記載の二成分投薬用注射器。 17 薬剤を保有するための外筒室を定める内壁
    を有する長い外筒; 該外筒室と連絡する通路が貫通した外筒遠位末
    端; 外筒の内側に流体気密に当接して滑動可能な状
    態で配置されたバイパス栓であつて、さらに、バ
    イパス栓の遠位末端から外側へ突出したバイパス
    栓延長部を含み、このバイパス栓延長部が外筒内
    壁と接触する遠位延長リブおよび延長リブとバイ
    パス栓との間のくぼみを含み、延長リブがくぼみ
    と遠位室部分との間の流体連絡を可能にするため
    の溝を含み、該溝が外筒縦軸に対して傾斜して配
    置され、これにより該溝を通過する流体が外筒縦
    軸に対して傾斜した方向に向けられるバイパス
    栓; バイパスとして機能し、バイパス帯域を定め
    る、外筒の隆起した長い周辺部分であつて、外筒
    縦軸に沿つたバイパス帯域の長さは外筒縦軸に沿
    つたバイパス栓の長さよりも長く、バイパスはバ
    イパス栓がバイパス帯域内に位置したときにバイ
    パス栓の周りを流体が流れうるのに十分なほど隆
    起している外筒周辺部分; 外筒の内側に流体気密に当接して滑動可能な状
    態で配置された栓状部材であつて、外筒遠位末端
    からバイパス栓よりも離れて配置され、外筒遠位
    末端へ向かつて移動させると流体を外筒室から外
    筒遠位末端部の通路を通つて注射器の外部に移動
    させることができ、外筒遠位末端から離れる方向
    に移動させると外筒遠位末端の通路を通つて外筒
    室内へ流体を引込むことができる栓状部材; 上記の栓状部材と咬合して栓状部材を操作する
    ことができる長い本体部分をもつ硬質のプランジ
    ヤーロツドであつて、該プランジヤーロツド本体
    部分が外筒の近位末端から外側へ伸びているプラ
    ンジヤーロツド;ならびに プランジヤーロツド本体部分の縦軸に対して横
    方向にその両端の中間に配置されたプランジヤー
    ロツドバリヤーフランジであつて、該バリヤーフ
    ランジがプランジヤーロツド本体部分から外側へ
    向かつて、外筒内面とプランジヤーロツド本体外
    面との間の空間内へ突出し、その際プランジヤー
    ロツドの縦軸に沿つて見たバリヤーフランジの周
    縁により画定される面積が外筒の縦軸に沿つて見
    た外筒内壁により画定される面積の少なくとも約
    87%の大きさであり、注射器が操作される間にバ
    イパスを通つて近位方向に流体が押し戻される流
    体の流路を遮断するためのバリヤーとして作動
    し、上記の栓状部材がバイパス帯域内に位置する
    とき上記外筒室内に位置しうる状態でプランジヤ
    ーロツド本体部分上に設けられるプランジヤーロ
    ツドバリヤーフランジ; を含む、操作可能な二成分投薬用注射器。 18 バイパス栓延長部の溝が外筒縦軸に対して
    約30〜80°の範囲の角度で配列されている、特許
    請求の範囲第17項に記載の二成分投薬用注射
    器。 19 バイパス栓延長部の溝が複数存在し、その
    すべての溝が延長リブとバイパス栓との間のくぼ
    みと流体連絡をもつ、特許請求の範囲第17項に
    記載の二成分投薬用注射器。 20 バイパス栓とバイパス栓延長部が単一の一
    体構造のものである、特許請求の範囲第17項に
    記載の二成分投薬用注射器。
JP61112444A 1985-07-12 1986-05-16 二成分投薬用注射器 Granted JPS6214863A (ja)

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