JPH05272337A - 内燃機関の冷却装置 - Google Patents

内燃機関の冷却装置

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JPH05272337A
JPH05272337A JP6839992A JP6839992A JPH05272337A JP H05272337 A JPH05272337 A JP H05272337A JP 6839992 A JP6839992 A JP 6839992A JP 6839992 A JP6839992 A JP 6839992A JP H05272337 A JPH05272337 A JP H05272337A
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cooling water
cooling
water passage
pipe
water pipe
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JP6839992A
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English (en)
Inventor
Ryuichi Matsushiro
隆一 松代
Toshihiko Ito
猪頭  敏彦
Hiroyuki Fukunaga
博之 福永
Masami Tokoro
雅美 所
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Toyota Motor Corp
Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内燃機関の冷却水系統の任意部分の冷却効率
を局所的に向上させる手段を提供する。 【構成】 内燃機関10の内部冷却水通路に通水管1を
挿入し、通水管1の一端を冷却水通路壁面と所定距離だ
け隔てて位置させ、通水管の他端を通水管1の両端で圧
力差が生じる冷却水通路部分6に位置させて通水管1を
通る冷却水流を生じさせる。この水流により通水管端部
近傍の冷却水通路壁面では冷却水流速が増大し、壁面と
冷却水との熱伝達率が増大するためこの部分で冷却効果
が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の冷却装置に関
し、詳細には、内燃機関冷却通路部分の任意の部位の壁
面温度を制御可能な冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、内燃機関においては、機関内部
に冷却水通路を設け、冷却水ポンプにより冷却水通路内
に冷却水を循環させてシリンダや燃焼室壁面の冷却を行
う。この場合、冷却水通路壁面における熱伝率は冷却水
流速、すなわち冷却水流量が増大する程高くなり冷却効
果が向上する。このため、通常、冷却水ポンプは内燃機
関のクランク軸から適宜な手段を用いて駆動され、機関
回転数に略比例する冷却水流量を生じるようにされる。
これにより機関が高速運転されて発生熱量が増大すると
冷却水流量も増大して、冷却水通路壁面での熱伝達率も
増大することから大きな冷却効果が得られ、燃焼室等の
壁温を低く保つことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、機関内部の
冷却水通路は一般に複雑な形状をしているため、冷却水
流量が増加しても壁面での流速は一様に増大するわけで
はなく、冷却水通路の形状によっては流量が増加しても
流速が増大しない部分が生じることがある。このような
部分では、機関高速運転時に発生熱量が増大しても冷却
水通路壁面での熱伝達率が増大しないため局所的に壁温
が上昇する部分が生じることになる。
【0004】特に、最近では機関性能向上のために機関
の高圧縮比化や多弁化が行われているため機関燃焼室近
傍やシリンダ壁上部近傍では冷却水通路形状が複雑にな
り易い。特に排気弁を多弁化した場合にはそれぞれのシ
リンダの、排気ポートと排気ポートとで挟まれた部位の
冷却水通路は構造上流速が増加し難くなるため、この部
分の燃焼室壁温が上昇しやすくなる問題が生じる。
【0005】このため高速運転時には、この部分の燃焼
室壁温が過度に上昇してノックやプレイグニションの発
生等の問題を生じる恐れがある。この問題を防止するた
めには冷却水流量を大幅に増大することによりこの部分
の流速を或る程度増大させることが必要となるが、この
ためには容量の大きな冷却水ポンプを用いて余分な冷却
水流量を流す必要があり、コスト上昇やポンプ駆動損失
の増大による燃費の悪化等の問題が生じる。
【0006】更に冷却水通路形状は各気筒で同一ではな
く、冷却水流速もそれぞれ異なるため燃焼室壁温は、1
つの気筒内で不均一になる部分が生じるだけでなく、各
気筒間でも差を生じている。このような状態で上述のよ
うに冷却水流量を増大させると冷却水通路の流速が増加
しやすい部分では必要以上に熱伝達率が増加して温度が
低下するため、同一気筒内での燃焼室壁温の不均一や各
気筒間での壁温の差がますます拡大されてしまい、熱歪
の増加による機関耐久性の低下が生じる恐れがある。
【0007】本発明は、上記問題を解決し、冷却水ポン
プの容量の増大や各部位での温度差の拡大を伴うことな
く、冷却水通路の任意部分の冷却効果を増大させること
ができる内燃機関の冷却装置を提供することを目的とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、内燃機
関内部冷却水通路に冷却水通水管を挿入し、該通水管の
一端を冷却水通路壁面との間に所定の冷却水流路面積を
確保するように配置し、該通水管の他端を冷却水通路の
他の部分であって前記通水管の前記一端の位置する部分
と冷却水圧力差を生じる部分に配置し、前記冷却水通水
管を通して冷却水流を生じさせるようにしたことを特徴
とする内燃機関の冷却装置が提供される。
【0009】好ましくは上記通水管の途中には通水管を
流れる冷却水の温度を下げるための冷却手段が設けられ
る。また、通水管を用いて冷却水流を生じさせる代わり
に機関内部に通水路を形成して冷却水流を生じさせるよ
うにしても良い。
【0010】
【作用】冷却水通水管の一端は冷却水通路壁面との間に
所定の冷却水流路面積を生じる位置に配置されているた
め、通水管両端の圧力差により通水管に流入、又は通水
管から流出する冷却水は、上記一端が配置された部分の
壁面と通水管端部との間で所定の流速を生じるようにな
る。このため、冷却水通路内の流速が遅い場合でも通水
管端部近傍の壁面部分での冷却水流速を増加させること
ができるため、局部的に壁面での熱伝達率を増大させる
ことができる。
【0011】
【実施例】図1に本発明による内燃機関の冷却装置の一
実施例の略示図を示す。図において10はエンジンを示
し、10aはエンジンのシリンダブロック、10bはシ
リンダヘッド、11はエンジンの各気筒を示す。本実施
例ではエンジン10は4つの気筒を備えた4気筒エンジ
ンであり、各気筒11のシリンダヘッド部には、それぞ
れ2つの排気ポート3a,3bと2つの吸気ポート(図
示せず)が備えられた4弁構造とされている。
【0012】また、図1に矢印で示したのはエンジン1
0内部の冷却水通路を示す。本実施例では冷却水はラジ
エータ7から入口配管6を通じてエンジン10のフロン
ト側に設けた冷却水ポンプ9に吸入され、エンジンシリ
ンダブロック10aとシリンダヘッド10bの両方の内
部の冷却水通路をリヤ側に向けて圧送され、エンジン各
部分を冷却する。冷却水はこの後エンジンシリンダヘッ
ド10bリヤ側から出口配管8に吐出され、ラジエータ
7で冷却される。エンジン10内部では冷却水はシリン
ダブロック10a及びシリンダヘッド10b内をフロン
ト側からリヤ側に向けてエンジンの軸線に沿った方向に
流れる他、シリンダヘッドガスケット2に設けた冷却水
孔2aを通ってシリンダブロック10aからシリンダヘ
ッド10b内に流入する。
【0013】上記のように冷却水をエンジン10内に軸
線に沿って流すことにより冷却水の平均流速を容易に高
めることができるため全体として熱伝達率を高くした効
率的な冷却が可能となっている。しかし、本実施例のエ
ンジンでは、各気筒にそれぞれ2つの排気ポート3a,
3bを有する構造であり、シリンダヘッド10b内の冷
却水通路形状はこれら排気ポート3a,3b近傍では複
雑になっているため、この付近で冷却水が流れ難い部分
が生じている。
【0014】図2は、エンジン10の気筒燃焼室部分の
形状を示し、図2Bは燃焼室平面形状を、図2Aは図2
BのA−A線に沿ったシリンダヘッド断面と冷却水通路
4を示す。前述のように冷却水はエンジン軸線方向に沿
って流れる。しかし、排気ポート3a,3bが軸線方向
に配置されているため、冷却水はこの部分で図2Bに矢
印で示したように排気ポートを迂回して流れる。このた
め、シリンダヘッド10b内の冷却水通路4の両排気ポ
ートの間の部分(図2A,2Bに点線Sで示した領域)
では、冷却水が滞留しやすくなり冷却水流量が増えても
流速が増大し難くなる。このため、高負荷高回転運転時
にはこの部分の燃焼室壁温が局部的に上昇しやすくなり
前述の問題が生じる。
【0015】本実施例では図1に示すようにこの部分に
通水管1を挿入することにより燃焼室壁温の上昇を防止
している。図1の実施例では通水管1は一端が各気筒の
排気ポート3a,3bの中間部分の冷却水通路4に挿入
され、他端は冷却水の入口配管6に接続されている。シ
リンダヘッド部の冷却水通路4は冷却水ポンプ9の吐出
圧になっているため、入口配管6より高圧になってい
る。このため、冷却水通路4内の冷却水は一部が通水管
1を通って吸い出され入口配管6に流入することにな
る。
【0016】図3に通水管1の挿入部の詳細を示す。図
3は、図2Aと同様の断面図を示し、図示するように通
水管1は排気ポート3a,3bの中間部分に、壁面から
平均距離hm だけ離して配置される。本実施例では、平
均距離hm は、通水管の内径dに対してhm ≒d/4と
なるように設定されている。この理由を以下に説明す
る。いま、通水管1端部と壁面との間から通水管1内に
流入する冷却水は、通水管の内径dと平均距離hm とで
決まる円筒の側面から流入することになる。この円筒側
面の面積πdhm が通水管の管路断面積πd2 /4より
小さいと管路に対して余分な流入抵抗を与えることにな
り、逆に面積πdhm が大きいと、通水管1入口部近傍
での壁面流速が充分に上昇しない。従って、流入抵抗を
増大させない範囲で壁面近傍での流速を最大にするため
に上記円筒側面の面積と管路断面積とを同等にすること
が好ましい。このため、πdhm ≒πd2 /4からhm
≒d/4となり、このときに最も壁面近傍の流速が高く
なり大きな熱伝達率が得られることになるのである。
【0017】図5は、通水管1の両端に加わる差圧ΔP
を一定に保持したままで壁面からの距離hm を変えた場
合の熱伝達率αの実測値の変化傾向を示す。図5からわ
かるように、熱伝達率αはhm =d/4近傍で最大とな
りhm <d/8又はhm >3d/8の領域では急激に減
少する。従って平均距離hm はd/8≦hm ≦3d/8
の範囲、すなわちd/4±50%の範囲に設定するのが
適切である。
【0018】なお、前述のように通水管端面と壁面との
間の距離を平均距離hm で代表させるようにしているの
は通水管端面と壁面とが平行でない場合を考慮したもの
である。平均距離hm を使用するようにした結果、図1
2に示すように両排気ポート間が凹形状にくぼんでいる
ような場合にも通水管1を壁面に接触させ、かつd/8
≦hm ≦3d/8、すなわちhm =d/4±50%の関
係を満足させることが可能となり、熱伝達率αの増大だ
けでなく、通水管1と壁面との接触部での熱伝導によっ
ても壁面から熱を奪うことができ、壁面の冷却効果が一
層向上される。
【0019】また、図13に示すように通水管1の端面
が通水管軸線に直角でなく、斜め(図13A)、球状
(図13B)等に切断されている場合や切欠等を有する
特殊形状(図13C)の場合には、通水管端面の配置は
以下のように決定する。すなわち、通水管1端部の管内
径部と壁面との間に形成される冷却水流路面積をSとし
たときにS≒πd2 /4とした場合に壁面近傍での流速
が高くなり最も熱伝達率αが増大する。また、前述のよ
うに流路面積Sはπd2 /8≦S≦3πd2 /8、すな
わちS=πd2 /4±50%の範囲に設定するのが適切
である。
【0020】従って流路面積Sを上記範囲に設定してい
れば、図12と同様、通水管1の端面が壁面と接触して
いても良く、これにより更に壁面の冷却効果を向上させ
ることができる。通水管1の内径dは通水管1内を流れ
る冷却水流量、すなわち壁面近傍での流速を決める上で
重要であるため、各エンジン型式に応じて実験により最
適な管径を決定することが好ましい。
【0021】図4は、通水管1の内径dの決定方法の一
例を示す。図4は前述のhm =d/4の関係を保ちなが
ら通水管の内径dを変化させた場合の高速全負荷運転時
の、排気ポート中間部での冷却水通路壁面温度Tc と通
水管を通る流量(吸い出し流量)Qv との関係を示して
いる。図4に示すように通水管1の内径dを増大させる
につれて壁温Tc は低下し、流量Qv は増大する。しか
し、流量Qv の増大に対する壁温Tc の減少率は徐々に
鈍くなり図4A点近傍では頭打ちになってくる。従って
図4A点に相当する管径に通水管の内径dを設定すれば
最も効率的に壁面温度を減少させることができる通水管
内径dを得ることができる。なお、ゴミや異物の詰まり
等による閉塞を防止するためには通水管の内径dは最小
限3mm以上とすることが好ましい。
【0022】図6,図7は上記により決定した管径dの
通水管を用いてhm =d/4に設定した場合の図1の冷
却装置の効果を示す実測結果である。図6は全負荷運転
(スロットル弁全開)時の各回転数における第3気筒の
燃焼室壁温Tc を排気ポート中間部分(EX−EX)と
吸気ポート中間部分(IN−IN)について示してい
る。また図中点線で示したのは通水管1を設けない場合
(従来例)の同一条件下での測定結果を示す。また、図
7は図6と同一条件下で回転数を6000rpm (略10
0%回転数)とした全負荷運転時の各気筒について図6
と同様な測定を行った結果を示す。
【0023】図6からわかるように、本発明によれば、
全回転数領域にわたり排気ポート中間部分(EX−E
X)の燃焼室壁温を低下させることができる。更に、図
6,図7からわかるように排気ポート部分に通水管1を
設けた場合には吸気ポート中間部分(IN−IN)の燃
焼室壁温は従来からほとんど変化していない。すなわ
ち、本発明によれば通水管1を設けた部分の壁温のみを
選択的に低下させ、他の部分の壁温にはほとんど影響が
生じていない。このため、従来冷却が不充分になりがち
であった部分のみを効果的に冷却できるため、他の部分
との温度差が減少し、熱歪の発生を防止することができ
る。
【0024】なお、本実施例では通水管の径dは各気筒
で同一としているため、各気筒間で燃焼室壁温Tc にば
らつきが生じているが(図7参照)、各気筒で通水管径
dを変え、温度が高い気筒では管径dを増大して流量を
増すようにすれば各気筒間での燃焼室壁温Tc のばらつ
きを低減することが可能となる。また、本実施例では、
排気ポート中間部分に通水管を設けた場合について示し
たが、本発明はこれに限定されるわけではなく、他の部
分、例えばシリンダボア上部のように高温になりやすい
部分や、燃焼室の吸気ポート側スキッシュ部等のように
できるだけ低温にしたい部分等に通水管を配置してその
部分だけを選択的に冷却することも可能である。
【0025】次に図8,図9に本発明の第二の実施例を
示す。本実施例は、いわゆる吸気先行冷却式の冷却装置
を有するエンジンに本発明を適用した場合を示す。吸気
先行冷却とは、図8に示すように、ラジエータ出口から
の低温の冷却水をまずシリンダヘッドの吸気ポート側の
冷却水通路(先行冷却通路)に流し、その後ウォータポ
ンプで昇圧してシリンダブロックやシリンダヘッドの排
気ポート側の冷却水通路に流すようにしたものである。
これにより、吸気ポート側には常にラジエータ出口の低
温冷却水が流れるため吸気ポートを常に低温に保持する
ことができる。図9は吸気先行冷却系統に本発明を適用
した場合の例を示す。本実施例では排気ポート側冷却水
通路24と吸気ポート側の先行冷却通路26とを通水管
21で連結している。本実施例においても排気ポート側
では、通水管先端は図1の実施例と同様各気筒の排気ポ
ート中間部分に配置されている。また吸気ポート側では
通水管先端は、壁面温度をできるだけ低く保つことが好
ましい燃焼室スキッシュ部28の壁面部分に配置され
る。なお、本実施例においても通水管の両端部は、壁面
近傍の流速が最大になるように、前述の実施例と同様、
壁面との平均距離hm がd/8≦hm ≦3d/8(通水
管端面が軸線に対して直角に形成されている場合)、又
は壁面との間の流路面積Sがπd2 /8≦S≦3πd2
/8となるように(通水管端面が軸線に対して直角でな
い場合)設定されている(dは通水管内径)。
【0026】また通水管1を設けずに、図14に示すよ
うにシリンダヘッド内に冷却水通水路21を形成して排
気ポート側冷却水通路24と吸気ポート側先行冷却水通
路26とを連通するようにしても良い。この場合通水管
を用いた場合のように通水路21開口端を壁面に近接配
置できない場合があるが、排気ポート中間部分と燃焼室
スキッシュ部近傍の流速を極力高められるような位置に
通水路を配置すれば同様の冷却効果の向上が得られる。
【0027】前述のように先行冷却通路26は、ウォー
タポンプ23の入口側であるため排気ポート側冷却水通
路24より低圧になっている。従って本実施例では冷却
水は通水管21により排気ポート側冷却水通路24から
吸い出され、先行冷却水通路26に噴き出されることに
なる。このため、本実施例では、図1の実施例と同様に
排気ポート間の燃焼室壁温を低下させることができるの
みならず、吸気ポート側の通水管21先端付近の壁面で
も冷却水流速が増大し、燃焼室スキッシュ部の壁温を低
下させることができる。これにより図1の実施例と同等
の冷却水流量で排気ポート側と吸気ポート側の燃焼室壁
温を同時に低下させることができ、吸気ポート側スキッ
シュ部の燃焼室壁温低下により、ノッキングの大幅な低
減を図ることができる。
【0028】なお、ノッキング低減の目的でスキッシュ
部の燃焼室壁温のみを低下させたい場合には通水管21
の吸い出し側の先端は排気ポート側冷却水通路壁面に近
接して設ける必要はなく、ウォータポンプ吐出側の任意
の位置に設けることができる。次に図10は本発明の第
三の実施例を示す。
【0029】本実施例では図1の実施例と同様排気ポー
ト側冷却水通路に通水管31を設け、吸い出しを行って
いるが、排気ポート側冷却水通路のエンジン出口部分に
オリフィス又は流量制御弁32を設け、通水管31をラ
ジエータ34とオリフィス又は流量制御弁32との間の
冷却水配管33に接続している点が図1の実施例と相違
する。冷却水配管33では流量制御弁32により冷却水
の圧力が低下しているため、通水管31を通って冷却水
が配管33内に流入する。これにより通水管31により
吸い出された冷却水もラジエータを通過するようにでき
るため、通水管31の配置個所や流量を増大させた場合
の水温上昇を防止することができる。
【0030】次に図11は、排気ポート側の冷却水通路
に図1の実施例と同様な通水管41を設けた第4の実施
例であるが通水管41の他端は冷却水ポンプ43の吐出
側であるシリンダブロック内の冷却水通路から取り出し
た集合管44に接続している。このため本実施例では通
水管41内の流れは図1の場合と逆になり、排気ポート
側で噴き出し冷却が行われる。
【0031】なお、これらの場合においても通水管31
あるいは41と壁面との距離hm はd/8≦hm ≦3d
/8とされる。また、図示していないが、図1及び図9
の実施例においては、通水管の途中に冷却フィンやサブ
ラジエータ等の冷却装置を設け、通水管を通る冷却水の
温度を低下させるようにすれば壁温がその分だけ低下し
て更に有利であり、また通水管の配置個所や流量を増大
させた場合の水温上昇を防止することができる。
【0032】
【発明の効果】本発明は、上述のように通水管を用いて
冷却水通路の任意部分の壁面での冷却水流速を増大させ
るようにしたことにより、冷却系統の任意の部分の冷却
効果を選択的に向上させることができ、機関のノッキン
グやプレイグニションの防止、熱歪の低減等に優れた効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を示す略示図である。
【図2】図1の内燃機関の燃焼室部分の詳細図である。
【図3】図1の通水管部分の拡大図である。
【図4】通水管内径と冷却水流量及び燃焼室壁温との関
係を示す図である。
【図5】通水管先端と壁面との間の距離hm による壁面
の熱伝達率の変化を示す図である。
【図6】本発明による燃焼室壁温低減効果を示す図であ
る。
【図7】本発明による燃焼室壁温低減効果を示す図6と
同様な図である。
【図8】本発明の第二の実施例を示す略示図である。
【図9】図8の実施例の通水管配置を示す図である。
【図10】本発明の第三の実施例を示す略示図である。
【図11】本発明の第四の実施例を示す略示図である。
【図12】図1の通水管先端部の配置の他の実施例を示
す拡大図である。
【図13】通水管端面の形状例を示す図である。
【図14】図9において通水管のかわりに通水路を設け
た例を示す図である。
【符号の説明】
1…通水管 3a,3b…排気ポート 7…ラジエータ 9…冷却水ポンプ 10…エンジン 10a…シリンダブロック 10b…シリンダヘッド 11…シリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福永 博之 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 所 雅美 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関内部冷却水通路に冷却水通水管
    を挿入し、該通水管の一端を冷却水通路壁面との間に所
    定の冷却水流路面積を確保するように配置し、該通水管
    の他端を冷却水通路の他の部分であって前記通水管の前
    記一端の位置する部分と冷却水圧力差を生じる部分に配
    置し、前記冷却水通水管を通して冷却水流を生じさせる
    ようにしたことを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  2. 【請求項2】 前記冷却水通水管の途中に冷却手段を設
    けた請求項1に記載の内燃機関の冷却装置。
  3. 【請求項3】 内燃機関内部冷却水通路壁面近傍の部分
    と、冷却水通路の他の部分であって前記冷却水通路壁面
    近傍の部分と冷却水圧力差を生じる部分とを連通する通
    水路を設け、該通水路を通して冷却水流を生じさせるよ
    うにしたことを特徴とする内燃機関の冷却装置。
JP6839992A 1992-03-26 1992-03-26 内燃機関の冷却装置 Pending JPH05272337A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100444469B1 (ko) * 2002-05-28 2004-08-16 현대자동차주식회사 엔진 냉각수의 냉각성능 강화를 위한 엔진구조
JP2009041510A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Mazda Motor Corp エンジンの冷却装置
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