JPH05272010A - 長短複合糸用原糸 - Google Patents

長短複合糸用原糸

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JPH05272010A
JPH05272010A JP9707692A JP9707692A JPH05272010A JP H05272010 A JPH05272010 A JP H05272010A JP 9707692 A JP9707692 A JP 9707692A JP 9707692 A JP9707692 A JP 9707692A JP H05272010 A JPH05272010 A JP H05272010A
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JP
Japan
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denier
filaments
yarn
polyester
alkaline earth
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Application number
JP9707692A
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English (en)
Inventor
Masahiro Higaki
昌裕 檜垣
Koichi Iohara
耕一 庵原
Hiroyuki Nagai
宏行 長井
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Chemical Treatment Of Fibers During Manufacturing Processes (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易にランダム切断することが可能な異デニ
ール紡糸混繊糸からなる長短複合糸用原糸であって、ソ
フトな風合いと張り腰を兼備するとともに、優れた鮮明
性を有する織編物を生成することができる長短複合糸用
原糸を提供する。 【構成】 3デニール以上のフィラメントと1デニール
以下のフィラメントからなる異デニール紡糸混繊糸であ
って、該混繊糸が一般式 【化1】 (式中、R1 およびR2 は有機基、Mは金属または有機
基、nは1または0)で表わされるリン化合物とアルカ
リ土類金属化合物とを添加して得られる内部析出系微細
粒子を含有するポリエステルからなり、且つ、(i)異
デニールフィラメント間の伸度差が20%以上であり、
(ii)1デニール以下のフィラメントの平均伸度が35
%以下である長短複合糸用原糸。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ランダム切断性を有
し、しかも鮮明性に優れた、異デニール紡糸混繊糸から
なる長短複合糸用原糸に関する。
【0002】
【従来の技術】ソフトな風合と張りのある腰を兼備する
ことは衣料用の織編物における理想である。この理想を
実現すべく、異デニールフィラメントからなる紡糸混繊
糸を延伸または延伸仮撚に付して細デニールフィラメン
トを切断することによって、切断された細デニールフィ
ラメントを糸表面に毛羽として出し、逆に、太デニール
フィラメントで芯部を形成する方法が採られている。す
なわち、毛羽を形成する細デニールフィラメントによっ
てソフト風合を付与し、太デニールフィラメントの芯に
よって張りのある腰を付与するのである。この方法にお
いて、細デニールフィラメント群が集団的に一斉に切断
するとネップだらけの加工糸となって、この加工糸は到
底実用に供し得ない。また、細デニール糸を外層部のみ
に配し、太デニール糸を円層部のみに配することは困難
であって、これを実現するには、細デニールフィラメン
トが容易にランダム切断することが必須である。しかし
ながら、従来そのようなランダム切断性を有する異デニ
ール紡糸混繊糸は提案されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の従来技術の問題点が解決された異デニール紡糸混繊糸
からなる長短複合糸用原糸であって、該糸を切断を伴な
う加工に供した際に容易にランダム切断することが可能
で、且つ、ソフトな風合いと張り腰を兼備するととも
に、染め上りの色が鮮かに映る、いわゆる鮮明性に優れ
た織編物を生成することができる長短複合糸用原糸を提
供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、細デニー
ル糸が外層部に配され、太デニール糸が芯部に配された
異デニール紡糸混繊糸を提供すべく、細デニール糸のラ
ンダム切断性を検討した結果、ランダム切断にはフィラ
メント間の相互作用を低くして集束性を極度に低下させ
ることがある程度有効ではあるが、それだけでは不十分
であって、内部析出系微粒子が均一に分散せしめられた
ポリエステルからなる異デニール紡糸混繊糸が有効であ
るとの知見を得て、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、3デニール以上のフ
ィラメントと1デニール以下のフィラメントからなる異
デニール紡糸混繊糸であって、該混繊糸が下記一般式
【化2】 (式中、R1 およびR2 は一価の有機基、Mは金属また
は一価の有機基、nは1または0である。)で表わされ
るリン化合物とアルカリ土類金属化合物とを両者の合計
量がポリエステルに対して0.1重量%以上となるよう
に添加して得られる内部析出系微細粒子を含有するポリ
エステルからなり、且つ、(i)異デニールフィラメン
ト間の伸度差が20%以上であり、(ii)1デニール以
下のフィラメントの平均伸度が35%以下であることを
特徴とする長短複合糸用原糸を提供する。
【0006】本発明の長短複合糸用原糸は、牽切加工す
ることによって1デニール以下のフィラメントが切断さ
れ、2本の外層部に配され、3デニール以上のフィラメ
ントが糸の芯部に配された長短複合糸となる。本発明の
長短複合糸用原糸はポリエステルからなる。このポリエ
ステルはテレフタル酸を主たる酸成分とし、少くとも一
種のグリコール、好ましくはエチレングリコール、トリ
メチレングリコール、テトラメチレングリコールの中か
ら選ばれた少くとも一種のグリコールを主たるグリコー
ル成分とするポリエステルである。
【0007】酸成分としては、テレフタル酸以外の二官
能性カルボン酸を主成分であるテレフタル酸に併用する
ことができる。ここで使用されるテレフタル酸以外の二
官能性カルボン酸としては、例えば、イソフタル酸、ナ
フタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフ
ェノキシエタンジカルボン酸、β−ヒドロキシエトキシ
安息香酸、p−オキシ安息香酸、5−ナトリウムスルホ
イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,4−シク
ロヘキサンジカルボン酸のような芳香族、脂肪族、脂環
族の二官能性カルボン酸をあげることができる。また、
グリコール成分としては、エチレングリコール、トリメ
チレングリコール、テトラメチレングリコールの中から
選ばれた主成分以外のグリコール、または他のジオール
化合物を、主成分であるグリコールに併用することがで
きる。上記グリコール以外のジオール化合物としては、
例えば、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ネオ
ペンチルグリコール、ビスフェノールA、ビスフェノー
ルSのような脂肪族、脂環族、芳香族のジオール化合物
およびポリオキシアルキレングリコール等をあげること
ができる。
【0008】かかるポリエステルは任意の方法によって
合成したものでよい。例えば、ポリエチレンテレフタレ
ートについて説明すれば、通常、テレフタル酸とエチレ
ングリコールとを直接エステル化反応させるか、テレフ
タル酸ジメチルのようなテレフタル酸の低級アルキルエ
ステルとエチレングリコールとをエステル交換反応させ
るか、またはテレフタル酸とエチレンオキサイドとを反
応させるかしてテレフタル酸のグリコールエステルおよ
び/またはその低重合体を生成させる第1段階の反応
と、第1段階の反応生成物を減圧下に加熱して所望の重
合度になるまで重縮合反応させる第2段階の反応によっ
て製造される。
【0009】本発明においては上記したポリエステルに
前記一般式で表わされるリン化合物とアルカリ土類金属
化合物との反応により析出した内部析出系の微細粒子を
含有せしめる。ここでいう内部析出系とは、上記リン化
合物とアルカリ土類金属化合物とを予め反応させること
なくポリエステル反応系に添加し、該ポリエステル反応
系内部で両者を反応させて、ポリエステルに実質的に不
溶性の微細粒子をほぼ均一に析出せしめることをいう。
予め外部で所望の粒径に粒度調整した、ポリエステルに
実質的に不溶性の微細粒子を、好ましくはグリコール、
アルコールまたは水等に分散させて、ポリエステル反応
系に添加する外部添加系とは区別される。
【0010】リン化合物を示す上記一般式においてR1
およびR2 は一価の有機基である。この一価の有機基と
してはアルキル基、アリール基、アラルキル基または−
〔−(CH2 m O〕k 3 (但し、R3 は水素原糸、
アルキル基、アリール基またはアラルキル基、mは2以
上の整数、kは1以上の整数)等が好ましく、R1 とR
2 とは同一でも異なっていてもよい。Mは一価の有機基
または金属であり、一価の有機基としては上記R1 ,R
2 における有機基の定義と同様であって、R1 ,R2
同一でも異なっていてもよく、また金属としては特にア
ルカリ金属、アルカリ土類金属が好ましく、なかでもL
i,Na,K,Mg1/2 ,Ca1/ 2 ,Sr1/2 ,Ba
1/2 がより好ましく、その中でもCa1/2 が特に好まし
い。nは1または0である。
【0011】かかるリン化合物としては、例えば、リン
酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、
リン酸トリフェニル等のようなリン酸トリエステル、亜
リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリ
ブチル、亜リン酸トリフェニル等のような亜リン酸トリ
エステル、ならびに、これらのリン化合物および/また
はリン酸ジメチル、リン酸ジエチル、リン酸ジブチル、
リン酸ジフェニル等のようなリン酸ジエステル、亜リン
酸ジメチル、亜リン酸ジエチル、亜リン酸ジブチル、亜
リン酸ジフェニル等のような亜リン酸ジエステルを所定
量のLi,Na,K等のようなアルカリ金属の化合物ま
たはMg,Ca,Sr,Ba等のようなアルカリ土類金
属の化合物で処理して得られる、リン酸ジエステルまた
は亜リン酸ジエステルのアルカリ金属塩またはアルカリ
土類金属塩が挙げられる。
【0012】上記リン化合物と併用するアルカリ土類金
属化合物としては、上記リン化合物と反応してポリエス
テルに不溶性の塩を形成するものであれば特に制限はな
く、アルカリ土類金属の酢酸塩、蓚酸塩、安息香酸塩、
フタル酸塩、ステアリン酸塩のような有機カルボン酸
塩、硼酸塩、硫酸塩、珪酸塩、炭酸塩、重炭酸塩のよう
な無機酸塩、塩化物のようなハロゲン化物、エチレンジ
アミン四酢酸錯塩等のようなキレート化合物、水酸化
物、酸化物、メチラート、エチラート、グリコレート等
のアルコラート類、およびフェノラート等をあげること
ができる。特にエチレングリコールに可溶性である有機
カルボン酸塩、ハロゲン化物、キレート化合物、アルコ
ラートが好ましく、なかでも有機カルボン酸塩が特に好
ましい。アルカリ土類金属としては、Caが特に好まし
い。上記のアルカリ土類金属化合物は1種のみ単独で使
用しても、また2種以上併用してもよい。
【0013】上記リン化合物とアルカリ土類金属化合物
とよりなる内部析出系微細粒子を均一に分散含有するポ
リエステルを製造するには、例えば、前記したポリエス
テルの合成が完了するまでの任意の段階で(a)上記リ
ン化合物及び(b)上記アルカリ土類金属化合物を
(a)と(b)とを予め反応させることなく、且つ
(a)と(b)との金属の当量数の合計が(a)のリン
化合物のモル数に対して2.0〜3.2倍となるような
割合で添加し、しかる後ポリエステルの合成を完了する
方法が好ましい。かかるポリエステルの製造の際に、リ
ン化合物とアルカリ土類金属化合物とを、その合計添加
量がポリエステルに対して0.1重量%以上、好ましく
は0.1〜0.30重量%となるように添加することが
大切である。ここで合計添加量が0.1重量%未満では
ランダム切断性にとぼしくなる。
【0014】本発明の目的とする極細なタッチとソフト
な風合を実現するために細デニールフィラメントは1デ
ニール以下の太さを持つことが必要であり、また十分な
張り腰を持たせるために、太デニールフィラメントは3
デニール以上であることが必要である。この場合、細デ
ニールフィラメントの比率が高すぎると織編物のタッチ
はソフトであるが、張り腰のない風合に厚みがないもの
となる。逆に、太デニールフィラメントの比率が高すぎ
ると、織編物の張り腰、反発性は高いが、風合に粗雑さ
が感じられるようになる。太デニールフィラメント対細
デニールフィラメントの比率は1:2〜1:3(重量
比)が好ましい。細太両デニールフィラメントのデニー
ルおよび両者の比率は、異デニールフィラメント紡糸用
口金の細デニールフィラメント吐出孔と太デニールフィ
ラメント吐出孔の孔径、両者の孔数を変えることによっ
て設定できる。
【0015】細デニールを切断することを考慮すると太
細両フィラメント間の伸度差はなるべく大きいことが好
ましく、最低20%以上は必要である。この伸度差が2
0%未満の場合、細デニールを切断すると同時に太デニ
ール成分の一部も切断しやすくなり、加工中断糸が起る
などの不都合を生じ生産性が悪くなる。また、細デニー
ルの伸度は35%以下でなければならず、より低い方が
好ましい。伸度が35%を超えるような場合、一斉切断
を起しやすくなり、ネップなどが加工糸に認められるよ
うになるため加工糸品位が著しく悪化する。
【0016】フィラメントの紡糸に際しては紡糸油剤が
適用されるが、フィラメントのランダム切断性を高める
ためには、紡糸油剤として室温で固体状となるもの、例
えば、アルキル基の平均炭素数が12〜18の範囲であ
るアルキルホスフェートカリウム塩および/またはアル
キル基の平均炭素数が8〜18の範囲である脂肪酸アル
カリ金属塩を適用紡糸油剤全量に対して70重量%以上
含有させるよう調合したものが好ましい。さらに、その
付与にあたっては、てきるだけ均一に油剤を付着させる
ことが必要である。また、紡糸中の空気ノズルによる糸
交絡数は107/m以下が好ましい。これ以上の交絡数
になると糸交絡部に応力が集中し、一斉切断を起こして
しまう。
【0017】本紡糸の巻取速度は、原糸伸度が35%以
下となるように設定する必要がある。ただし、紡糸中に
おいて直接延伸を行なうこと、または紡糸加熱筒の中を
通過させること、あるいはこれらに準ずる延伸熱処理工
程を通すことは、必要に応じて適宜行なうことができ、
何ら問題ない。
【0018】図1に実施例で用いた紡糸装置の一例を示
した。異デニールフィラメント紡糸用口金1より吐出さ
れたフィラメント2は冷却装置3により冷却される。次
いで、その下方で油剤付与装置4を通過したフィラメン
トはゴデットローラ5および6の間で延伸されつつ、空
気ノズル8を通過し、さらにゴデットローラ6で熱処理
され、捲取機7に捲取られる。空気ノズル8は、図示の
例ではゴデットローラ5とゴデットローラ6との間に設
置されているが、油剤付与装置4とゴデットローラ5の
間またはゴデットローラ6と捲取機7の間に設置しても
よい。
【0019】以上の工程により得られる異デニール紡糸
混繊糸は、通常の延伸装置または牽切装置等において、
細デニールの延伸、ランダム切断を支障なく実施するこ
とができる。切断を行なった後の細デニールフィラメン
トの毛羽は加工糸から突出したままでもよいし、インタ
ーレースあるいは旋回流ノズル等の抱合ノズルによりフ
ィラメント外層に捲き付けてもよい。
【0020】図2に、細デニールフィラメントを切断す
るための装置の一例として牽切装置の例を示す。フィラ
メント原糸11および12はフィードローラ13および
牽切装置14の間で牽切された後空気ノズル15により
抱合されて捲取機16に捲取られる。
【0021】このようにして得られる本発明の長短複合
糸用原糸は、織編物とした後アルカリ減量処理して繊維
表面に微細孔を形成することができる。このアルカリ減
量処理によって、表面に微細な凹凸が形成され、本発明
が目的とするソフトな風合が助長されるとともに、吸水
性が向上する。アルカリ減量処理の具体的方法として
は、織編物とした後、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムなどのアルカリ化合物の濃度5〜50g/lの水溶液
中で加熱処理するかまたはアルカリ化合物の水溶液をパ
ッド/スチーム処理する方法を採ることができる。アル
カリ減量率は3重量%以上が好ましく、特に3〜20重
量%が好ましい。減量率が3重量%未満では満足すべき
表面凹凸は形成されず充分な風合助長効果は望めない。
【0022】
【発明の効果】本発明の長短複合糸用原糸は容易にラン
ダム切断することが可能で、且つ、この原糸から得られ
る織編物はソフトな風合いと張り腰を兼備するととも
に、優れた鮮明性を保有している。
【0023】
【実施例】以下、実施例について、本発明の長短複合糸
用原糸を具体的に説明する。実施例中、部は重量部を表
わす。 実施例1 テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール6
0部、酢酸カルシウム1水塩0.06部(テレフタル酸
ジメチルに対して0.066モル%)をエステル交換缶
に仕込み、窒素ガス雰囲気下4時間10分かけて140
℃から230℃まで昇温して生成するメタノールを系外
に留去しながらエステル交換反応を行った。続いて得ら
れた反応生成物に0.2部のリン酸トリメチル(テレフ
タル酸ジメチルに対して0.25モル%)と0.35部
の酢酸カルシウム1水塩(リン酸トリメチルに対して1
/2倍モル)とを6.8部のエチレングリコール中で1
20℃の温度において全還流下60分間反応せしめて調
整したリン酸ジエステルカルシウム塩の透明溶液に室温
下0.06部の酢酸カルシウム1水塩(リン酸トリメチ
ルに対して0.9倍モル)を溶解せしめて得たリン酸ジ
エステルカルシウム塩と酢酸カルシウムとの混合透明溶
液を添加し、次いで三酸化アンチモン0.04部を添加
して重合缶に移した。次いで、1時間かけて760mm
Hgから1mmHg間で減圧し、同時に1時間25分か
けて230℃から285℃まで昇温した。1mmHg以
下の減圧下、重合温度285℃で更に3時間5分、合計
4時間30分重合した固有粘度0.7、軟化点260℃
のポリマーを得た。反応終了後ポリマーを常法に従いチ
ップ化した。なお、この際に混合透明溶液の添加量を、
リン酸ジエステルカルシウム塩と酢酸カルシウムとの合
計量がポリエステルに対して0.21重量%となるよう
に調整した。
【0024】得られたチップを溶融後孔径0.18m
m、ランド長0.90mmの丸孔を80ホール、孔径
0.39mm、ランド長2.16mmの丸孔を4ホール
有する同一の口金から吐出した。吐出されたフィラメン
トは横吹き冷却風により冷却した後、ステアリルホスフ
ェート塩(90重量%)とポリオキシエチレン(10)
ラウリルエーテル(10重量%)からなる油剤をopu
0.2重量%で付着させ、旋回流ノズルを通過せしめ、
紡糸中1.33倍の直接延伸を行い、160℃で熱処理
し、4000m/分の速度で捲取った。吐出量は、捲取
られた原糸の構成が0.48de×80本、4.0de
/4本となるように設定した。図2に示す装置を用い
て、得られた原糸の牽切加工を行なった。その結果、こ
れらの原糸はランダム切断性にすぐれ、得られた牽切加
工糸は糸欠点の非常に少ないものであった。次に、この
ように得られた長短複合糸を筒編みした後3.5重量%
の水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し加熱処理して20重
量%減量した。その結果、編物は鮮明性にすぐれ、従来
得ることのできなかった全く新しい超高級綿様風合を示
した。
【図面の簡単な説明】
【図1】紡糸装置を例示した説明図である。
【図2】フィラメント牽切装置を例示した説明図であ
る。
【符号の説明】
1 異デニールフィラメント紡糸用口金 2 フィラメント 3 冷却装置 4 油剤付与装置 5,6 ゴデットローラ 7 捲取機 8 空気ノズル 11,12 フィラメント原糸 13 フィードローラ 14 牽切ローラ 15 空気ノズル 16 捲取機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01F 11/08 D02J 1/22 K

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3デニール以上のフィラメントと1デニ
    ール以下のフィラメントからなる異デニール紡糸混繊糸
    であって、該混繊糸が下記一般式 【化1】 (式中、R1 およびR2 は一価の有機基、Mは金属また
    は一価の有機基、nは1または0である。)で表わされ
    るリン化合物とアルカリ土類金属化合物とを両者の合計
    量がポリエステルに対して0.1重量%以上となるよう
    に添加して得られる内部析出系微細粒子を含有するポリ
    エステルからなり、且つ、(i)異デニールフィラメン
    ト間の伸度差が20%以上であり、(ii)1デニール以
    下のフィラメントの平均伸度が35%以下であることを
    特徴とする長短複合糸用原糸。
  2. 【請求項2】 リン化合物とアルカリ土類金属化合物の
    添加量が下記式 2.0≦(MP+MA)/P≦3.2 式中、MP:添加するリン化合物中の金属量(当量) MA:添加するアルカリ土類金属化合物中の金属量(当
    量) P :リン化合物の添加量(モル) を満足する請求項1記載の長短複合糸用原糸。
JP9707692A 1992-03-24 1992-03-24 長短複合糸用原糸 Pending JPH05272010A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005103353A1 (ja) * 2004-04-26 2005-11-03 Teijin Techno Products Limited 高強力牽切加工糸およびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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