JPH05271437A - ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム - Google Patents
ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムInfo
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- JPH05271437A JPH05271437A JP4066309A JP6630992A JPH05271437A JP H05271437 A JPH05271437 A JP H05271437A JP 4066309 A JP4066309 A JP 4066309A JP 6630992 A JP6630992 A JP 6630992A JP H05271437 A JPH05271437 A JP H05271437A
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- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J5/00—Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
- C08J5/18—Manufacture of films or sheets
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L67/00—Compositions of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L67/02—Polyesters derived from dicarboxylic acids and dihydroxy compounds
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- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B5/00—Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
- G11B5/62—Record carriers characterised by the selection of the material
- G11B5/73—Base layers, i.e. all non-magnetic layers lying under a lowermost magnetic recording layer, e.g. including any non-magnetic layer in between a first magnetic recording layer and either an underlying substrate or a soft magnetic underlayer
- G11B5/739—Magnetic recording media substrates
- G11B5/73923—Organic polymer substrates
- G11B5/73927—Polyester substrates, e.g. polyethylene terephthalate
- G11B5/73929—Polyester substrates, e.g. polyethylene terephthalate comprising naphthalene ring compounds, e.g. polyethylene naphthalate substrates
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J2367/00—Characterised by the use of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Derivatives of such polymers
- C08J2367/02—Polyesters derived from dicarboxylic acids and dihydroxy compounds
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Abstract
(57)【要約】
【目的】平坦易滑性、耐摩耗性および機械的強度の優れ
たポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムを提供
する。 【構成】平均粒径が0.05〜3μm、球形比が1.0
〜1.1であり、かつ、エチレングリコ−ル単位を含有
する架橋高分子粒子を0.01〜3重量%含むポリエチ
レン−2,6−ナフタレ−トを延伸して成るフィルムで
あって、該架橋高分子粒子の延伸による変形比が1.2
〜3.0の範囲であることを特徴とするポリエチレン−
2,6−ナフタレ−トフィルム。
たポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムを提供
する。 【構成】平均粒径が0.05〜3μm、球形比が1.0
〜1.1であり、かつ、エチレングリコ−ル単位を含有
する架橋高分子粒子を0.01〜3重量%含むポリエチ
レン−2,6−ナフタレ−トを延伸して成るフィルムで
あって、該架橋高分子粒子の延伸による変形比が1.2
〜3.0の範囲であることを特徴とするポリエチレン−
2,6−ナフタレ−トフィルム。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平坦易滑性、耐摩耗性
ならびに強度に優れたポリエチレン−2,6−ナフタレ
−トフィルムに関する。
ならびに強度に優れたポリエチレン−2,6−ナフタレ
−トフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】近
年、ビデオテ−プの長時間化、小型化およびコンデンサ
ー容量増加、小型化に伴い、ベースフィルムの薄膜化と
同時に強度アップの要求が著しい。こうした要求に対
し、従来のポリエチレンテレフタレ−トフィルムをベー
スフィルムに用いることでは、十分に満足させることが
困難である。そこで、従来のポリエチレンテレフタレ−
トフィルムに代わり、ポリエチレン−2,6−ナフタレ
−トを縦、横両方向に高倍率で延伸したフィルムが開発
されるようになった。こうして得られるフィルムは強度
の点では確かに優れるが、縦、横両方向に高倍率で延伸
するため、フィルム中に含有させた微粒子がフィルム表
面から脱落しやすくなり、この粒子脱落による摩耗粉の
発生が、磁気記録用途においてはドロップアウトという
欠陥の原因となり、コンデンサ−用途においては耐電圧
低下という欠陥の原因となり好ましくない。
年、ビデオテ−プの長時間化、小型化およびコンデンサ
ー容量増加、小型化に伴い、ベースフィルムの薄膜化と
同時に強度アップの要求が著しい。こうした要求に対
し、従来のポリエチレンテレフタレ−トフィルムをベー
スフィルムに用いることでは、十分に満足させることが
困難である。そこで、従来のポリエチレンテレフタレ−
トフィルムに代わり、ポリエチレン−2,6−ナフタレ
−トを縦、横両方向に高倍率で延伸したフィルムが開発
されるようになった。こうして得られるフィルムは強度
の点では確かに優れるが、縦、横両方向に高倍率で延伸
するため、フィルム中に含有させた微粒子がフィルム表
面から脱落しやすくなり、この粒子脱落による摩耗粉の
発生が、磁気記録用途においてはドロップアウトという
欠陥の原因となり、コンデンサ−用途においては耐電圧
低下という欠陥の原因となり好ましくない。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる実情
に鑑み、粒子の脱落がなく、かつ高強度であることを満
足し得る優れたフィルムを提供すべく鋭意検討を重ねた
結果、ある特定の特性を有する架橋高分子粒子を配合す
るポリエチレン−2,6−ナフタレ−トフィルムを用い
ることにより、かかる要求特性を満たすことができるこ
とを知見し、本発明を完成するに至った。
に鑑み、粒子の脱落がなく、かつ高強度であることを満
足し得る優れたフィルムを提供すべく鋭意検討を重ねた
結果、ある特定の特性を有する架橋高分子粒子を配合す
るポリエチレン−2,6−ナフタレ−トフィルムを用い
ることにより、かかる要求特性を満たすことができるこ
とを知見し、本発明を完成するに至った。
【0004】すなわち、本発明の要旨は、平均粒径が
0.05〜3μm、球形比が1.0〜1.1であり、か
つ、エチレングリコ−ル単位を含有する架橋高分子粒子
を0.01〜3重量%含むポリエチレン−2,6−ナフ
タレ−トを延伸して成るフィルムであって、該架橋高分
子粒子の延伸による変形比が1.2〜3.0の範囲であ
ることを特徴とするポリエチレン−2,6−ナフタレ−
トフィルムに存する。
0.05〜3μm、球形比が1.0〜1.1であり、か
つ、エチレングリコ−ル単位を含有する架橋高分子粒子
を0.01〜3重量%含むポリエチレン−2,6−ナフ
タレ−トを延伸して成るフィルムであって、該架橋高分
子粒子の延伸による変形比が1.2〜3.0の範囲であ
ることを特徴とするポリエチレン−2,6−ナフタレ−
トフィルムに存する。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
いうポリエチレン−2,6−ナフタレ−トとは、2.6
−ナフタレンジカルボン酸またはそのエステルと、エチ
レングリコールを主たる出発原料として得られるポリエ
ステルを指すが、他の第三成分を含有しても構わない。
この場合、ジカルボン酸成分としては、例えばイソフタ
ル酸、テレフタル酸、アジピン酸、およびセバシン酸等
の一種を用いることができる。またグリコール成分とし
ては、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
ブタンジオール、1.4−シクロヘキサンジメタノール
およびネオペンチルグリコール等の一種以上を用いるこ
とができる。いずれにしても、本発明のポリエチレン−
2,6−ナフタレ−トとは、繰り返し構造単位の80%
以上がエチレン−2.6−ナフタレート単位を有するポ
リエステルを指す。
いうポリエチレン−2,6−ナフタレ−トとは、2.6
−ナフタレンジカルボン酸またはそのエステルと、エチ
レングリコールを主たる出発原料として得られるポリエ
ステルを指すが、他の第三成分を含有しても構わない。
この場合、ジカルボン酸成分としては、例えばイソフタ
ル酸、テレフタル酸、アジピン酸、およびセバシン酸等
の一種を用いることができる。またグリコール成分とし
ては、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
ブタンジオール、1.4−シクロヘキサンジメタノール
およびネオペンチルグリコール等の一種以上を用いるこ
とができる。いずれにしても、本発明のポリエチレン−
2,6−ナフタレ−トとは、繰り返し構造単位の80%
以上がエチレン−2.6−ナフタレート単位を有するポ
リエステルを指す。
【0006】また、本発明のポリエチレン−2,6−ナ
フタレ−トフィルムとは、かかるポリエチレン−2,6
−ナフタレ−トを出発原料とする、少なくとも一軸に配
向されたポリエステルフィルムを指すが、その製造方法
としては公知の方法を用いることができる。例えば、通
常、290〜330℃でシート状に溶融押出しした後、
40〜80℃で冷却固化し、無定形シートとした後、1
30〜170℃で縦、横方向に面積倍率で4〜20倍と
なるよう逐次あるいは同時に二軸延伸し、その後180
〜270℃で熱処理する方法を利用することができる。
縦および横方向に延伸するに際しては、各々一段で延伸
してもよいし、必要に応じ多段で延伸したり、多段延伸
の間に配向緩和のための熱処理区間を設けたりすること
もできる。さらに、二軸延伸後、次工程の熱処理工程に
供する前に再度延伸してもよい。この再延伸は縦横いず
れの方向に行うこともできるし、両方向に行ってもよ
い。特に高強度化のためには、二軸延伸後さらに140
〜200℃の温度で縦、横方向に1.05〜4.0倍の
再延伸を行った後、熱処理する方法がよく採られる。
フタレ−トフィルムとは、かかるポリエチレン−2,6
−ナフタレ−トを出発原料とする、少なくとも一軸に配
向されたポリエステルフィルムを指すが、その製造方法
としては公知の方法を用いることができる。例えば、通
常、290〜330℃でシート状に溶融押出しした後、
40〜80℃で冷却固化し、無定形シートとした後、1
30〜170℃で縦、横方向に面積倍率で4〜20倍と
なるよう逐次あるいは同時に二軸延伸し、その後180
〜270℃で熱処理する方法を利用することができる。
縦および横方向に延伸するに際しては、各々一段で延伸
してもよいし、必要に応じ多段で延伸したり、多段延伸
の間に配向緩和のための熱処理区間を設けたりすること
もできる。さらに、二軸延伸後、次工程の熱処理工程に
供する前に再度延伸してもよい。この再延伸は縦横いず
れの方向に行うこともできるし、両方向に行ってもよ
い。特に高強度化のためには、二軸延伸後さらに140
〜200℃の温度で縦、横方向に1.05〜4.0倍の
再延伸を行った後、熱処理する方法がよく採られる。
【0007】本発明の最大の特徴は、フィルムに配合す
る粒子として、ポリエチレン−2,6−ナフタレ−トと
の親和性に優れ、かつ延伸時に適度に変形することによ
りポリマ−との間に空隙を生じることなく、脱落しない
架橋高分子粒子を用いる点にある。まず、ポリエチレン
−2,6−ナフタレ−トとの親和性を高めるために、用
いる架橋高分子粒子中にエチレングリコ−ル単位(−C
H2 CH2 O−)が含まれることが必要である。
る粒子として、ポリエチレン−2,6−ナフタレ−トと
の親和性に優れ、かつ延伸時に適度に変形することによ
りポリマ−との間に空隙を生じることなく、脱落しない
架橋高分子粒子を用いる点にある。まず、ポリエチレン
−2,6−ナフタレ−トとの親和性を高めるために、用
いる架橋高分子粒子中にエチレングリコ−ル単位(−C
H2 CH2 O−)が含まれることが必要である。
【0008】さらに、用いる架橋高分子粒子の球形比を
フィルム中に含有させる前の粒子の最大径と最小径との
比で定義し、フィルム延伸後の粒子の変形比をフィルム
中に存在する粒子の最大径と最小径との比で定義した場
合、球形比は1.0〜1.1であり、変形比は1.2〜
3.0の範囲である。球形比が1.1を超える架橋高分
子粒子では、フィルム表面改良効果がない。また、変形
比が1.2未満では粒子の周りに空隙が生じて粒子が脱
落しやすい。変形比が3.0を超えると、粒子により形
成されるフィルム表面の突起がブロ−ドとなり、易滑性
や耐摩耗性が不十分となる。
フィルム中に含有させる前の粒子の最大径と最小径との
比で定義し、フィルム延伸後の粒子の変形比をフィルム
中に存在する粒子の最大径と最小径との比で定義した場
合、球形比は1.0〜1.1であり、変形比は1.2〜
3.0の範囲である。球形比が1.1を超える架橋高分
子粒子では、フィルム表面改良効果がない。また、変形
比が1.2未満では粒子の周りに空隙が生じて粒子が脱
落しやすい。変形比が3.0を超えると、粒子により形
成されるフィルム表面の突起がブロ−ドとなり、易滑性
や耐摩耗性が不十分となる。
【0009】本発明で用いる架橋高分子粒子の製造方法
は特に限定されないが、典型的な例としては、分子中に
唯1個の脂肪族の不飽和結合を有するモノビニル化合物
(A)の一種以上と、架橋剤として分子中に2個以上の
脂肪族の不飽和結合を有する化合物(B)の一種以上、
さらに分子中にエチレングリコ−ル単位を有する化合物
(C)の一種以上を用いて、いわゆる乳化重合法を適用
するのが良い。なお、化合物(B)と(C)は同一の化
合物で兼ねることも可能である。ここでいう乳化重合法
とは、ソープフリー乳化重合やシード乳化重合等の概念
も包括した広義の乳化重合を指す。
は特に限定されないが、典型的な例としては、分子中に
唯1個の脂肪族の不飽和結合を有するモノビニル化合物
(A)の一種以上と、架橋剤として分子中に2個以上の
脂肪族の不飽和結合を有する化合物(B)の一種以上、
さらに分子中にエチレングリコ−ル単位を有する化合物
(C)の一種以上を用いて、いわゆる乳化重合法を適用
するのが良い。なお、化合物(B)と(C)は同一の化
合物で兼ねることも可能である。ここでいう乳化重合法
とは、ソープフリー乳化重合やシード乳化重合等の概念
も包括した広義の乳化重合を指す。
【0010】化合物(A)としてはアクリル酸、メタク
リル酸およびこれらのアルキルまたはグリシジルエステ
ル、無水マレイン酸およびそのアルキル誘導体、ビニル
グリシジルエーテル、酢酸ビニル、スチレン、アルキル
置換スチレン等を挙げることができる。化合物(B)と
してはジビニルベンゼン、ジビニルスルホン等を挙げる
ことができる。化合物(C)としてはエチレングリコー
ルモノアクリレート、エチレングリコールメタクリレー
ト、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリ
コールジメタクリレート等を挙げることができる。
リル酸およびこれらのアルキルまたはグリシジルエステ
ル、無水マレイン酸およびそのアルキル誘導体、ビニル
グリシジルエーテル、酢酸ビニル、スチレン、アルキル
置換スチレン等を挙げることができる。化合物(B)と
してはジビニルベンゼン、ジビニルスルホン等を挙げる
ことができる。化合物(C)としてはエチレングリコー
ルモノアクリレート、エチレングリコールメタクリレー
ト、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリ
コールジメタクリレート等を挙げることができる。
【0011】本発明で用いる架橋高分子粒子中のエチレ
ングリコ−ル単位の含有率は、通常、3〜35重量%で
あり、好ましくは5〜25重量%の範囲である。エチレ
ングリコ−ルの含有率が3重量%未満では、粒子とポリ
エチレン−2,6−ナフタレ−トとの親和性が不十分と
なることがあり、35重量%を超える粒子の合成は困難
である。本発明では粒子の易変形性が得られるようにそ
の組成を選定する必要があるが、その場合、粒子の架橋
度の影響が最も大きい。架橋度が大き過ぎると粒子の変
形性が失われる。ただし、架橋度が低過ぎると粒子の耐
熱性が劣ってしまう。従って、両者を満足させるため、
架橋剤としての化合物(B)の粒子中の重量比は5〜3
0%、好ましくは10〜25%とするのが良い。
ングリコ−ル単位の含有率は、通常、3〜35重量%で
あり、好ましくは5〜25重量%の範囲である。エチレ
ングリコ−ルの含有率が3重量%未満では、粒子とポリ
エチレン−2,6−ナフタレ−トとの親和性が不十分と
なることがあり、35重量%を超える粒子の合成は困難
である。本発明では粒子の易変形性が得られるようにそ
の組成を選定する必要があるが、その場合、粒子の架橋
度の影響が最も大きい。架橋度が大き過ぎると粒子の変
形性が失われる。ただし、架橋度が低過ぎると粒子の耐
熱性が劣ってしまう。従って、両者を満足させるため、
架橋剤としての化合物(B)の粒子中の重量比は5〜3
0%、好ましくは10〜25%とするのが良い。
【0012】本発明における架橋高分子粒子製造の一態
様を示すと次のとおりである。すなわち、水媒体中に水
溶性の重合開始剤である過酸化水素、過硫酸カリウム等
の開始剤を所定量溶解した後、所定量の化合物(A)、
(B)、(C)の混合溶液を添加する。しかる後、重合
開始剤の分解開始温度以上、好ましくは30〜90℃で
攪拌下3〜10時間程度の反応を行う。その際、モノマ
ー組成によっては、一部凝集粒子が生成する場合もある
ので、この場合は粒子の分散安定性を保持するため乳化
剤等の分散安定剤を添加するとよい。いずれにしても、
粒子は均一に分散した水スラリーとして得られる。
様を示すと次のとおりである。すなわち、水媒体中に水
溶性の重合開始剤である過酸化水素、過硫酸カリウム等
の開始剤を所定量溶解した後、所定量の化合物(A)、
(B)、(C)の混合溶液を添加する。しかる後、重合
開始剤の分解開始温度以上、好ましくは30〜90℃で
攪拌下3〜10時間程度の反応を行う。その際、モノマ
ー組成によっては、一部凝集粒子が生成する場合もある
ので、この場合は粒子の分散安定性を保持するため乳化
剤等の分散安定剤を添加するとよい。いずれにしても、
粒子は均一に分散した水スラリーとして得られる。
【0013】本発明で用いる架橋高分子粒子の平均粒径
は、0.05〜3μm、好ましくは0.1〜1μmであ
る。平均粒径が0.05μm未満では、フィルムの走行
性や耐摩耗性が不十分である。また、3μmを越えると
表面粗度が大きくなり過ぎ好ましくない。本発明のフィ
ルム中の架橋高分子粒子の配合量は0.01〜3重量
%、好ましくは0.05〜0.5重量%である。配合量
が0.01重量%未満ではフィルムの滑り性や耐摩耗性
が不十分であるし、逆に3重量%を越えると、フィルム
の表面粗度が大きくなり過ぎるので好ましくない。な
お、本発明で用いる架橋高分子粒子を製膜原料のポリエ
ステルに配合する方法は、特に限定されるものではな
く、公知の方法を採用し得る。例えば、粒子をエチレン
グリコールスラリー分散体として得た場合は、ポリエス
テル製造工程のいずれかの段階、好ましくはエステル化
もしくはエステル交換反応終了後、重縮合反応開始前の
段階で添加し、重縮合反応を進めるとよい。
は、0.05〜3μm、好ましくは0.1〜1μmであ
る。平均粒径が0.05μm未満では、フィルムの走行
性や耐摩耗性が不十分である。また、3μmを越えると
表面粗度が大きくなり過ぎ好ましくない。本発明のフィ
ルム中の架橋高分子粒子の配合量は0.01〜3重量
%、好ましくは0.05〜0.5重量%である。配合量
が0.01重量%未満ではフィルムの滑り性や耐摩耗性
が不十分であるし、逆に3重量%を越えると、フィルム
の表面粗度が大きくなり過ぎるので好ましくない。な
お、本発明で用いる架橋高分子粒子を製膜原料のポリエ
ステルに配合する方法は、特に限定されるものではな
く、公知の方法を採用し得る。例えば、粒子をエチレン
グリコールスラリー分散体として得た場合は、ポリエス
テル製造工程のいずれかの段階、好ましくはエステル化
もしくはエステル交換反応終了後、重縮合反応開始前の
段階で添加し、重縮合反応を進めるとよい。
【0014】また、必要に応じ本発明の趣旨を損なわな
い範囲で他の粒子、例えばカオリン、タルク、炭酸カル
シウム、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の粒子を併
用することができる。特に微細な酸化アルミニウム粒子
を併用すると、フィルムの耐擦傷性が改良される。本発
明のポリエチレン−2,6−ナフタレ−トフィルムの縦
方向のヤング率は、通常、600kg/mm2以上、好ましく
は700kg/mm2以上、さらに好ましくは800kg/mm2以
上、横方向のヤング率は、通常、600kg/mm2以上、好
ましくは650kg/mm2以上、さらに好ましくは800kg
/mm2以上である。これらの条件は、フィルムが薄膜化さ
れる際に重要である。例えば、長時間磁気テープ用のベ
ースフィルムの場合、磁気テープを多数回繰り返し走行
させると、テープの端面がワカメ状になり、テープの走
行性および電気特性に悪影響を及ぼしてしまう。このテ
ープの端面がワカメ状になることをテ−プエッジダメ−
ジという。本発明のポリエチレン−2,6−ナフタレ−
トフィルムは、易滑性、耐摩耗性に優れ、かつ機械的強
度にも優れるため、例えば長時間磁気テープ用のベース
フィルムなどにより適したものとなる。また、本発明の
フィルムは、コンデンサー用、感熱転写用等、種々の分
野のベースフィルムとして極めて有用である。
い範囲で他の粒子、例えばカオリン、タルク、炭酸カル
シウム、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の粒子を併
用することができる。特に微細な酸化アルミニウム粒子
を併用すると、フィルムの耐擦傷性が改良される。本発
明のポリエチレン−2,6−ナフタレ−トフィルムの縦
方向のヤング率は、通常、600kg/mm2以上、好ましく
は700kg/mm2以上、さらに好ましくは800kg/mm2以
上、横方向のヤング率は、通常、600kg/mm2以上、好
ましくは650kg/mm2以上、さらに好ましくは800kg
/mm2以上である。これらの条件は、フィルムが薄膜化さ
れる際に重要である。例えば、長時間磁気テープ用のベ
ースフィルムの場合、磁気テープを多数回繰り返し走行
させると、テープの端面がワカメ状になり、テープの走
行性および電気特性に悪影響を及ぼしてしまう。このテ
ープの端面がワカメ状になることをテ−プエッジダメ−
ジという。本発明のポリエチレン−2,6−ナフタレ−
トフィルムは、易滑性、耐摩耗性に優れ、かつ機械的強
度にも優れるため、例えば長時間磁気テープ用のベース
フィルムなどにより適したものとなる。また、本発明の
フィルムは、コンデンサー用、感熱転写用等、種々の分
野のベースフィルムとして極めて有用である。
【0015】
【実施例】以下、実施例を挙げてさらに詳細に本発明を
説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下
の実施例によって限定されるものではない。なお、実施
例における種々の物性および特性の測定方法、定義は下
記のとおりである。実施例および比較例中「部」とある
は「重量部」を示す。 (1)平均粒径 粒子の走査電子顕微鏡観察より粒子毎の最大径および最
小径を測定して、その相加平均を粒子一個の粒径(直
径)とした。少なくとも粒子100個について粒径を測
定し、それらの相加平均を平均粒径とした。 (2)球形比 粒子の走査電子顕微鏡観察より粒子毎の最大径および最
小径を測定して最大径/最小径の比を算出し、少なくと
も粒子100個についてその比を求め、それらの値の相
加平均を球形比と定義した。
説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下
の実施例によって限定されるものではない。なお、実施
例における種々の物性および特性の測定方法、定義は下
記のとおりである。実施例および比較例中「部」とある
は「重量部」を示す。 (1)平均粒径 粒子の走査電子顕微鏡観察より粒子毎の最大径および最
小径を測定して、その相加平均を粒子一個の粒径(直
径)とした。少なくとも粒子100個について粒径を測
定し、それらの相加平均を平均粒径とした。 (2)球形比 粒子の走査電子顕微鏡観察より粒子毎の最大径および最
小径を測定して最大径/最小径の比を算出し、少なくと
も粒子100個についてその比を求め、それらの値の相
加平均を球形比と定義した。
【0016】(3)変形比 粒子を含有する延伸フィルムの小片をエポキシ樹脂にて
固定成形した後、ミクロト−ムで切断し、フィルムの長
手方向(縦方向)の断面を透過型電子顕微鏡により観察
した。フィルム表面から5μm以内に存在する粒子につ
き、粒子毎に最大径および最小径を測定して最大径/最
小径の比を算出し、少なくとも粒子100個についてそ
の比を求め、それらの値の相加平均を変形比と定義し
た。 (4)フィルム表面の平均粗さ 日本工業規格JIS B0601に記載されている方法
に従い、(株)小坂研究所製 表面粗さ測定機(SE−
3F)を用いて、中心線平均粗さ(Ra)を求めた。
固定成形した後、ミクロト−ムで切断し、フィルムの長
手方向(縦方向)の断面を透過型電子顕微鏡により観察
した。フィルム表面から5μm以内に存在する粒子につ
き、粒子毎に最大径および最小径を測定して最大径/最
小径の比を算出し、少なくとも粒子100個についてそ
の比を求め、それらの値の相加平均を変形比と定義し
た。 (4)フィルム表面の平均粗さ 日本工業規格JIS B0601に記載されている方法
に従い、(株)小坂研究所製 表面粗さ測定機(SE−
3F)を用いて、中心線平均粗さ(Ra)を求めた。
【0017】(5)フィルムのヤング率 (株)インテスコ製 引張試験機インテスコモデル20
01型を用いて温度23℃、湿度50%RHに調節され
た環境下において、長さ300mm、幅20mmの試料
フィルムを、10%/minの歪み速度で引っ張り、引
張応力−歪み曲線の初めの直線部分を用いて以下の式に
より計算した。 ヤング率 E=△σ/△ε (kg/mm2) (上記式中、△σは直線上の2点間の元の平均断面積に
よる応力差、△εは同じ2点間の歪み差である) (6)走行性 フィルムの滑り性により評価した。滑り性は、固定した
硬質クロムメッキ金属ロール(直径6mm)にフィルム
を巻き付け角(θ)135°で接触させ、53g(T
2 )の荷重を一端にかけて、1m/minの速度でこれ
を走行させ、他端の抵抗力(T1 ,g)を測定し、次式
により走行中の摩擦係数(μd)を求めた。
01型を用いて温度23℃、湿度50%RHに調節され
た環境下において、長さ300mm、幅20mmの試料
フィルムを、10%/minの歪み速度で引っ張り、引
張応力−歪み曲線の初めの直線部分を用いて以下の式に
より計算した。 ヤング率 E=△σ/△ε (kg/mm2) (上記式中、△σは直線上の2点間の元の平均断面積に
よる応力差、△εは同じ2点間の歪み差である) (6)走行性 フィルムの滑り性により評価した。滑り性は、固定した
硬質クロムメッキ金属ロール(直径6mm)にフィルム
を巻き付け角(θ)135°で接触させ、53g(T
2 )の荷重を一端にかけて、1m/minの速度でこれ
を走行させ、他端の抵抗力(T1 ,g)を測定し、次式
により走行中の摩擦係数(μd)を求めた。
【0018】(7)耐摩耗特性 下記に示す白粉発生量より耐摩耗特性を評価した。 <白粉発生量>固定した直径6mmの硬質クロム製固定
ピンにフィルムを巻きつけ角135°で接触させ、速度
は10m/min、張力200gでフィルムを1000
mにわたって走行させ、ピンに付着した摩耗白粉量を目
視評価し、下に示すランク別に評価を行った。 ランクA:全く付着しない。 ランクB:微量付着する。 ランクC:少量(ランクBよりは多い)付着する。 ランクD:極めて多く付着する。
ピンにフィルムを巻きつけ角135°で接触させ、速度
は10m/min、張力200gでフィルムを1000
mにわたって走行させ、ピンに付着した摩耗白粉量を目
視評価し、下に示すランク別に評価を行った。 ランクA:全く付着しない。 ランクB:微量付着する。 ランクC:少量(ランクBよりは多い)付着する。 ランクD:極めて多く付着する。
【0019】(8)磁気テ−プ特性 磁性微粉末200部、ポリウレタン樹脂30部、ニトロ
セルロース10部、塩化ビニル−酢酸セルロース共重合
体10部、レシチン5部、シクロヘキサノン100部、
メチルイソブチルケトン100部、およびメチルエチル
ケトン300部をボールミルにて48時間混合分散後、
ポリイソシアネート化合物5部を加えて磁性塗料とし、
これをポリエステルフィルムに塗布した後、塗料が十分
乾燥固化する前に磁気配向させ、その後乾燥し、2μm
の膜厚の磁性層を形成した。
セルロース10部、塩化ビニル−酢酸セルロース共重合
体10部、レシチン5部、シクロヘキサノン100部、
メチルイソブチルケトン100部、およびメチルエチル
ケトン300部をボールミルにて48時間混合分散後、
ポリイソシアネート化合物5部を加えて磁性塗料とし、
これをポリエステルフィルムに塗布した後、塗料が十分
乾燥固化する前に磁気配向させ、その後乾燥し、2μm
の膜厚の磁性層を形成した。
【0020】<カレンダ−汚れ>次いで、鏡面仕上げの
金属ロ−ルとポリエステル系複合樹脂ロ−ルとから構成
されている5段のス−パ−カレンダ−を用い、ロ−ル温
度85℃、線圧250kg/cm、走行速度80m/m
inの条件下、上記磁性層塗布フィルム5000mを7
回繰り返し走行させて樹脂ロ−ルに付着する白粉量を目
視評価し、下に示すランク別に評価を行った。 〇…樹脂ロ−ルに白粉の付着はほとんど見られない △…極く僅かな白粉の付着が見られる。 ×…明らかに白粉の付着が見られる。
金属ロ−ルとポリエステル系複合樹脂ロ−ルとから構成
されている5段のス−パ−カレンダ−を用い、ロ−ル温
度85℃、線圧250kg/cm、走行速度80m/m
inの条件下、上記磁性層塗布フィルム5000mを7
回繰り返し走行させて樹脂ロ−ルに付着する白粉量を目
視評価し、下に示すランク別に評価を行った。 〇…樹脂ロ−ルに白粉の付着はほとんど見られない △…極く僅かな白粉の付着が見られる。 ×…明らかに白粉の付着が見られる。
【0021】<テ−プエッジダメ−ジ>固定した直径6
mmの硬質クロム製固定ピンに、幅1/2インチにスリ
ットした磁気テープ5mを巻きつけ角135°で接触さ
せ、速度は4m/min、張力50gで50回往復繰り
返し走行させた後、テープの端面を目視評価し、下記判
定を行った。 〇…端面がワカメ状にならない △…端面がわずかにワカメ状になっている ×…端面が著しくワカメ状になっている
mmの硬質クロム製固定ピンに、幅1/2インチにスリ
ットした磁気テープ5mを巻きつけ角135°で接触さ
せ、速度は4m/min、張力50gで50回往復繰り
返し走行させた後、テープの端面を目視評価し、下記判
定を行った。 〇…端面がワカメ状にならない △…端面がわずかにワカメ状になっている ×…端面が著しくワカメ状になっている
【0022】<ドロップアウト数>4.4メガヘルツの
信号を記録したビデオテープを再生し、大倉インダスト
リー(株)ドロップアウトカウンターでドロップアウト
数を約20分間測定し、1分間当りのドロップアウト数
に換算した。
信号を記録したビデオテープを再生し、大倉インダスト
リー(株)ドロップアウトカウンターでドロップアウト
数を約20分間測定し、1分間当りのドロップアウト数
に換算した。
【0023】(9)耐擦傷性 幅1/2インチにスリットした磁気テ−プを直径6mm
の硬質クロムメッキ金属ピン(仕上げ3S)にフィルム
を巻きつけ角135°、走行速度4m/min、張力5
0gで磁気テ−プのベ−スフィルム面を1回擦過させ
た。次に擦過面にアルミニウムを約1000Å厚となる
よう真空蒸着し、傷の量を目視により観察し、下記判定
を行った。 ランク1:傷の量が極めて多い ランク2:傷の量が多い ランク3:傷の量が2、4の中間 ランク4:傷の量が少ない ランク5:傷が付かない
の硬質クロムメッキ金属ピン(仕上げ3S)にフィルム
を巻きつけ角135°、走行速度4m/min、張力5
0gで磁気テ−プのベ−スフィルム面を1回擦過させ
た。次に擦過面にアルミニウムを約1000Å厚となる
よう真空蒸着し、傷の量を目視により観察し、下記判定
を行った。 ランク1:傷の量が極めて多い ランク2:傷の量が多い ランク3:傷の量が2、4の中間 ランク4:傷の量が少ない ランク5:傷が付かない
【0024】実施例1 [架橋高分子粒子の製造]脱塩水1500部に水溶性重
合開始剤の過硫酸カリウム3.2部と分散安定剤として
ラウリル硫酸ナトリウム0.004部を添加し均一に溶
解させた後、スチレン65部、エチレングリコールジメ
タクリレート20部、およびジビニルベンゼン15部の
混合溶液を加えた。次いで窒素ガス雰囲気下で攪拌しな
がら70℃−8時間重合を行った。反応率は98%で得
られた粒子の平均粒径は0.20μm、球形比1.05
であった。次に、得られた粒子の水スラリーにエチレン
グリコール2000部を加えて加熱、減圧下で水を留去
した。
合開始剤の過硫酸カリウム3.2部と分散安定剤として
ラウリル硫酸ナトリウム0.004部を添加し均一に溶
解させた後、スチレン65部、エチレングリコールジメ
タクリレート20部、およびジビニルベンゼン15部の
混合溶液を加えた。次いで窒素ガス雰囲気下で攪拌しな
がら70℃−8時間重合を行った。反応率は98%で得
られた粒子の平均粒径は0.20μm、球形比1.05
であった。次に、得られた粒子の水スラリーにエチレン
グリコール2000部を加えて加熱、減圧下で水を留去
した。
【0025】[ポリエステルの製造]ナフタレン−2,
6−ジカルボン酸ジメチル100部、エチレングリコ−
ル60部および酢酸マグネシウム4水塩0.09部を反
応器にとり、加熱昇温するとともにメタノ−ルを留去し
てエステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要し
て230℃まで昇温し、実質的にエステル交換反応を終
了させた。次いで、架橋高分子粒子0.2部をエチレン
グリコ−ルスラリ−として添加し、さらにリン酸0.0
3部、三酸化アンチモン0.04部を加えて常法により
重縮合反応を行い、極限粘度0.51のポリエチレン−
2,6−ナフタレートを得た。得られたポリマ−を0.
3mmHg、235℃で8時間固相重合し、極限粘度
0.65のポリエチレン−2,6−ナフタレートを得
た。
6−ジカルボン酸ジメチル100部、エチレングリコ−
ル60部および酢酸マグネシウム4水塩0.09部を反
応器にとり、加熱昇温するとともにメタノ−ルを留去し
てエステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要し
て230℃まで昇温し、実質的にエステル交換反応を終
了させた。次いで、架橋高分子粒子0.2部をエチレン
グリコ−ルスラリ−として添加し、さらにリン酸0.0
3部、三酸化アンチモン0.04部を加えて常法により
重縮合反応を行い、極限粘度0.51のポリエチレン−
2,6−ナフタレートを得た。得られたポリマ−を0.
3mmHg、235℃で8時間固相重合し、極限粘度
0.65のポリエチレン−2,6−ナフタレートを得
た。
【0026】得られたポリエチレン−2,6−ナフタレ
ートを295℃で押出機よりシ−ト状に押し出し、静電
印加冷却法を用いて無定形シ−トを得た。次いで、14
0℃で縦方向に2.6倍、テンタ−で横方向に4.2倍
延伸した後、160℃で縦方向に1.80倍再縦延伸
し、220℃で横方向に1.10倍幅出ししながら熱処
理を行い、厚み7μmのポリエチレン−2,6−ナフタ
レートフィルムを得、その特性を評価した。さらに得ら
れたフィルムに磁性層を塗布し磁気テープを得、その特
性を測定した。
ートを295℃で押出機よりシ−ト状に押し出し、静電
印加冷却法を用いて無定形シ−トを得た。次いで、14
0℃で縦方向に2.6倍、テンタ−で横方向に4.2倍
延伸した後、160℃で縦方向に1.80倍再縦延伸
し、220℃で横方向に1.10倍幅出ししながら熱処
理を行い、厚み7μmのポリエチレン−2,6−ナフタ
レートフィルムを得、その特性を評価した。さらに得ら
れたフィルムに磁性層を塗布し磁気テープを得、その特
性を測定した。
【0027】比較例1 スチレン85部、ジビニルベンゼン15部とし、エチレ
ングリコールジメタクリレートを加えないほかは実施例
1と同様にして合成した架橋高分子粒子を用いて、実施
例1と同様の方法でポリエチレン−2,6−ナフタレー
トフィルムを得た。 比較例2 スチレン40部、エチレングリコールジメタクリレート
20部およびジビニルベンゼン40部の混合溶液を用い
るほかは実施例1と同様にして合成した架橋高分子粒子
を用いて、実施例1と同様の方法でポリエチレン−2,
6−ナフタレートフィルムを得た。
ングリコールジメタクリレートを加えないほかは実施例
1と同様にして合成した架橋高分子粒子を用いて、実施
例1と同様の方法でポリエチレン−2,6−ナフタレー
トフィルムを得た。 比較例2 スチレン40部、エチレングリコールジメタクリレート
20部およびジビニルベンゼン40部の混合溶液を用い
るほかは実施例1と同様にして合成した架橋高分子粒子
を用いて、実施例1と同様の方法でポリエチレン−2,
6−ナフタレートフィルムを得た。
【0028】実施例2 実施例1と同じ架橋高分子粒子を用いて、再縦延伸倍率
を1.90倍、再縦延伸に続く横方向の幅出し倍率を
1.15倍とすることのほかは実施例1と同様の方法で
ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムを得た。 比較例3 スチレン76部、エチレングリコールジメタクリレート
20部およびジビニルベンゼン4部の混合溶液を用いる
ほかは実施例1と同様にして合成した架橋高分子粒子を
用いて、実施例2と同様の方法でポリエチレン−2,6
−ナフタレートフィルムを得た。
を1.90倍、再縦延伸に続く横方向の幅出し倍率を
1.15倍とすることのほかは実施例1と同様の方法で
ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムを得た。 比較例3 スチレン76部、エチレングリコールジメタクリレート
20部およびジビニルベンゼン4部の混合溶液を用いる
ほかは実施例1と同様にして合成した架橋高分子粒子を
用いて、実施例2と同様の方法でポリエチレン−2,6
−ナフタレートフィルムを得た。
【0029】比較例4 実施例1と同じ架橋高分子粒子を用いて、縦方向に4.
0倍、横方向に3.8倍延伸し、再度延伸することなく
熱処理を行うことのほかは実施例1と同様の方法でポリ
エチレン−2,6−ナフタレートフィルムを得た。 実施例3 実施例1と同じ架橋高分子粒子と共に、一次粒径が0.
03μmであるデルタ型の酸化アルミニウムを配合する
ほかは実施例1と同様の方法でポリエチレン−2,6−
ナフタレートフィルムを得た。
0倍、横方向に3.8倍延伸し、再度延伸することなく
熱処理を行うことのほかは実施例1と同様の方法でポリ
エチレン−2,6−ナフタレートフィルムを得た。 実施例3 実施例1と同じ架橋高分子粒子と共に、一次粒径が0.
03μmであるデルタ型の酸化アルミニウムを配合する
ほかは実施例1と同様の方法でポリエチレン−2,6−
ナフタレートフィルムを得た。
【0030】実施例4 実施例1と同じ架橋高分子粒子とともに、平均粒径が
0.60μmであるバテライト型の炭酸カルシウムを配
合するほかは実施例1と同様の方法でポリエチレン−
2,6−ナフタレートフィルムを得た。 比較例5 架橋高分子粒子の代わりに、平均粒径が0.20μmで
ある球状シリカを用いて、さらに一次粒径が0.03μ
mであるデルタ型の酸化アルミニウムを配合するほかは
実施例1と同様の方法でポリエチレン−2,6−ナフタ
レートフィルムを得た。以上、得られた結果をまとめて
下記表1〜3に示す。
0.60μmであるバテライト型の炭酸カルシウムを配
合するほかは実施例1と同様の方法でポリエチレン−
2,6−ナフタレートフィルムを得た。 比較例5 架橋高分子粒子の代わりに、平均粒径が0.20μmで
ある球状シリカを用いて、さらに一次粒径が0.03μ
mであるデルタ型の酸化アルミニウムを配合するほかは
実施例1と同様の方法でポリエチレン−2,6−ナフタ
レートフィルムを得た。以上、得られた結果をまとめて
下記表1〜3に示す。
【0031】
【表1】 実施例1 比較例1 比較例2 ──────────────────────────────────── <配合粒子> 平均粒径(μm) 0.20 0.20 0.20 粒子含有量 0.2 0.2 0.2 (wt%) 球形比 1.05 1.05 1.05 変形比 1.70 1.70 1.10 <フィルム特性> Ra(μm) 0.007 0.007 0.008 ヤング率 縦 685 685 684 (kg/mm2) 横 650 652 655 滑り性 0.40 0.41 0.39 耐摩耗性 白粉発生量 A C C <磁気テ−プ特性> カレンダ−汚れ 〇 × × ドロップアウト(個/分) 4 25 26 テ−プエッジダメ−ジ △ △ △ 耐擦傷性 3 2 2
【0032】
【表2】 実施例2 比較例3 比較例4 ──────────────────────────────────── <配合粒子> 平均粒径(μm) 0.20 0.20 0.20 粒子含有量 0.2 0.2 0.2 (wt%) 球形比 1.05 1.05 1.05 変形比 2.00 3.50 1.40 <フィルム特性> Ra(μm) 0.006 0.005 0.007 ヤング率 縦 805 806 590 (kg/mm2) 横 723 722 545 滑り性 0.43 0.58 0.46 耐摩耗性 白粉発生量 A B A <磁気テ−プ特性> カレンダ−汚れ 〇 〇 〇 ドロップアウト(個/分) 4 10 7 テ−プエッジダメ−ジ 〇 〇 × 耐擦傷性 3 2 3
【0033】
【表3】 実施例3 実施例4 比較例5 ──────────────────────────────────── <配合粒子> [第一の粒子] 種類 架橋高分子粒子 架橋高分子粒子 球状シリカ 平均粒径(μm) 0.20 0.20 0.20 粒子含有量(wt%) 0.2 0.2 0.2 球形比 1.05 1.05 1.05 変形比 1.70 1.70 1.05 [第二の粒子] 種類 Al2 O3 ハ゛テライト 型CaCO3 Al2 O3 平均粒径(μm) 0.03 0.6 0.03 粒子含有量(wt%) 0.30 0.01 0.30 <フィルム特性> Ra(μm) 0.007 0.007 0.008 ヤング率 縦 685 687 685 (kg/mm2) 横 652 650 653 滑り性 0.40 0.38 0.30 耐摩耗性 白粉発生量 A A D <磁気テ−プ特性> カレンダ−汚れ 〇 〇 × ドロップアウト(個/分) 3 2 38 テ−プエッジダメ−ジ △ △ △ 耐擦傷性 5 3 5
【0034】
【発明の効果】本発明のフィルムは均一微細な表面構造
を有しており、特に耐摩耗性およびフィルム強度に優
れ、磁気記録媒体用ベ−スフィルムをはじめとする産業
用資材として有用であり、その工業的価値は高い。
を有しており、特に耐摩耗性およびフィルム強度に優
れ、磁気記録媒体用ベ−スフィルムをはじめとする産業
用資材として有用であり、その工業的価値は高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 7:00 4F C08L 67:02
Claims (1)
- 【請求項1】 平均粒径が0.05〜3μm、球形比が
1.0〜1.1であり、かつ、エチレングリコ−ル単位
を含有する架橋高分子粒子を0.01〜3重量%含むポ
リエチレン−2,6−ナフタレ−トを延伸して成るフィ
ルムであって、該架橋高分子粒子の延伸による変形比が
1.2〜3.0の範囲であることを特徴とするポリエチ
レン−2,6−ナフタレ−トフィルム。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4066309A JPH05271437A (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム |
EP93104786A EP0562562B1 (en) | 1992-03-24 | 1993-03-23 | Magnetic recording tape with Poly(ethylene 2,6-naphthalate) base film |
MX9301607A MX9301607A (es) | 1992-03-24 | 1993-03-23 | Pelicula de poli(etilen 2,6-naftalato) y cinta de grabacion magnetica fabricada a partir de la misma. |
CA002092224A CA2092224A1 (en) | 1992-03-24 | 1993-03-23 | Poly (ethylene 2,6-naphthalate) film |
DE69301617T DE69301617T2 (de) | 1992-03-24 | 1993-03-23 | Magnetischer Aufzeichnungsträger auf Poly(ethylen-2,6-naphthalat)-Film |
KR1019930004582A KR100234138B1 (ko) | 1992-03-24 | 1993-03-23 | 폴리 (에틸렌2,6-나프탈레이트) 필름 |
US08/036,338 US5376711A (en) | 1992-03-24 | 1993-03-24 | Poly(ethylene 2,6-naphthalate) film |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4066309A JPH05271437A (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05271437A true JPH05271437A (ja) | 1993-10-19 |
Family
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4066309A Pending JPH05271437A (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム |
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Country | Link |
---|---|
US (1) | US5376711A (ja) |
EP (1) | EP0562562B1 (ja) |
JP (1) | JPH05271437A (ja) |
KR (1) | KR100234138B1 (ja) |
CA (1) | CA2092224A1 (ja) |
DE (1) | DE69301617T2 (ja) |
MX (1) | MX9301607A (ja) |
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---|---|---|---|---|
CA2103840A1 (en) * | 1992-08-12 | 1994-02-13 | Iwao Okazaki | Biaxially oriented film |
US5674443A (en) * | 1994-09-26 | 1997-10-07 | Skc Limited | Process for the preparation of polyester film |
ID21527A (id) * | 1997-12-18 | 1999-06-24 | Toray Industries | Suatu film poliester dan metode pembuatannya |
US6465101B1 (en) | 1998-04-28 | 2002-10-15 | General Electric Company | Multilayer plastic articles |
JP2001212877A (ja) * | 2000-02-03 | 2001-08-07 | Toray Ind Inc | 二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法および二軸配向ポリエステルフィルム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0747645B2 (ja) * | 1988-04-19 | 1995-05-24 | 帝人株式会社 | 熱可塑性重合体フィルム |
EP0372423A3 (en) * | 1988-12-07 | 1991-10-30 | Diafoil Hoechst Co., Ltd | Polyester composition |
US5051292A (en) * | 1989-02-01 | 1991-09-24 | Teijin Limited | Biaxially oriented film of polyethylene-2,6-naphthalate |
JPH068384B2 (ja) * | 1989-03-17 | 1994-02-02 | ダイアホイルヘキスト株式会社 | ポリエステル組成物 |
JPH0639538B2 (ja) * | 1989-12-14 | 1994-05-25 | ダイアホイルヘキスト株式会社 | 二軸配向ポリエステルフィルム |
JPH0639539B2 (ja) * | 1989-12-22 | 1994-05-25 | ダイアホイルヘキスト株式会社 | 二軸配向ポリエステルフィルム |
JPH04255208A (ja) * | 1991-02-07 | 1992-09-10 | Diafoil Co Ltd | コンデンサー誘電体用二軸配向ポリエステルフィルム |
JPH0816170B2 (ja) * | 1991-04-26 | 1996-02-21 | ダイアホイルヘキスト株式会社 | 二軸延伸ポリエステルフィルム |
-
1992
- 1992-03-24 JP JP4066309A patent/JPH05271437A/ja active Pending
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1993
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