JPH05270744A - 糸条巻取り用ボビンの製造方法 - Google Patents

糸条巻取り用ボビンの製造方法

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JPH05270744A
JPH05270744A JP10163092A JP10163092A JPH05270744A JP H05270744 A JPH05270744 A JP H05270744A JP 10163092 A JP10163092 A JP 10163092A JP 10163092 A JP10163092 A JP 10163092A JP H05270744 A JPH05270744 A JP H05270744A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
paper
bobbin
yarn
filament yarn
Prior art date
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Pending
Application number
JP10163092A
Other languages
English (en)
Inventor
Junkichi Tanaka
純吉 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tanaka Shikan Co Ltd
Original Assignee
Tanaka Shikan Co Ltd
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Publication date
Application filed by Tanaka Shikan Co Ltd filed Critical Tanaka Shikan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 糸条の捕捉や固定のために刻設される導入溝
や把持溝の表面を均一な粗さとすることによってより捕
捉や固定を確実にすると共に、過乾燥することで溝自体
が広くなってしまうのを、簡単な方法によって防止す
る。 【構成】 溝を刻設した後、少なくとも該溝面に液体を
湿潤させる。すると該液体は紙の繊維を膨潤させその表
面状態を均一に変化させ一様な粗さの面となる。また湿
潤しているので、乾燥して溝幅が広くなるということも
ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステル、ナイロ
ン、その他の合成繊維の紡糸工程における糸条巻取り用
ボビンの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】紡糸工程において、紙管にポリエステ
ル、ナイロン等の合成繊維糸条を巻き取る場合、経時変
化によって紙管の寸法が変化することになる。また最近
では、高速、細番手のものが増加しているため、その巻
取り率向上はますます困難になっている。
【0003】一般に高速紡糸によって糸条を直接紙管に
巻き取る場合、糸条が紡糸工程より直接且つ連続的に供
給されるので、満巻紙管より空紙管への自動切り換え時
には、径が小さくなることによって張力が変化する等の
理由により一時的に巻き始めの糸条が空紙管より脱落
し、迅速確実に糸条を捕捉、切断しない場合が生じて空
紙管への糸取り不良を発生する。このため、糸掛けの成
功率をほぼ完全にする努力が払われている。切り換え時
に糸条の捕捉に失敗するしないにかかわらず、糸条は紡
糸工程より自動的に高速で供給されるため、多量の損糸
が発生することになるからである。
【0004】そこで従来より糸条巻取り用紙管において
は、図2に示すようなものが提案実施されている。これ
は紙管aの端部近傍に周方向の開口溝bを刻設すると共
に、該開口溝bの延長上に密接溝cを刻設したものであ
る。開口溝bは、その溝の肩部を大きな曲面に形成して
糸条をガイドし易くすると共に密接溝cの肩部の曲面を
小さくして密接面積を大きくし、この密接溝cに糸条を
導入してこれを捕捉固定し、満巻紙管よりの糸条を切断
してその糸端を空紙管に巻き付けるようにしている。な
お、一般にこのような糸条の捕捉或いは固定用の溝(開
口溝や密接溝)は、切れ味の良好な直線加工刃或いは鋸
状刃等によって切り込みが形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
て溝を設けた紙管であっても、捕捉の失敗は完全には解
消されていない。その理由の一つに溝面の表面状態がな
めらか過ぎる点が挙げられる。つまり、端部付近にその
円周方向に沿って刃物で切り込みを入れる場合、刃先の
鈍いものでは刻設後端部を潰してしまう可能性がある
し、作業性も低くなりがちである。よって鋭いものを使
用することになるが、そうすると表面が滑らかにならざ
るを得ない。そこで糸条の係止能力を高める努力が払わ
れているが、糸条を摩擦力によって溝内に案内しこれを
係止するという性質上糸条を溝内に導入するまでは一定
の摩擦力が得られるようにするのが望ましいにもかかわ
らず実際にはこれと逆行する構造、例えば溝を細かく蛇
行させたような構造となっているボビンも多く見られ
る。なお表面粗さが不均一なものが好ましくないのは、
そのような溝の隙間内に入り込んだ糸条は、一旦入って
いるにもかかわらず捕捉されないまま出てしまう可能性
が高いからである。特に細デニールの糸条の場合その傾
向は更に顕著であり、問題となることが多かった。ま
た、溝の加工が精度良く行なわれたとしても、紙管の経
時変化によって紙管が過乾燥し、密接溝の溝幅が広くな
り捕捉率が低下することも知られている。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、上記
諸点に鑑み鋭意研究の結果遂に本発明方法を完成させた
ものでありその特徴とするところは、紙製本体の端部近
傍に、導入溝と把持溝とを刻設した後、少なくとも該導
入溝及び把持溝の溝面を水などの液体で湿潤させ紙の繊
維を膨潤させる点にある。
【0007】つまり、溝に、粗くて均一な表面状態を形
成させるために、まずボビンを紙製とした上で、溝(導
入溝や把持溝)を刻設し、次いで一旦これを水などで濡
らしてこれを溝壁内部に浸透させ紙の繊維を膨潤させる
ことによって表面状態を変える方法である。浸潤によっ
て紙表面には微細なケバ立ちが出るなどして表面状態は
変わり、かつこの変化の程度は湿潤した箇所全域で均一
である。なお、ボビン自体の構造は材質が紙である限り
何でも良く従来の、例えば図2に示したものがそのまま
採用できる。
【0008】使用する液体は、紙製ボビンに刻設された
溝の壁面より浸透し紙の繊維を膨潤させるものであれば
何でも良いが、揮発性の高いものだとほとんど浸透しな
いまま揮発することになり、溝の表面状態を変えるには
大量の液体が必要となってしまう。また、揮発してしま
うと、過乾燥によって溝幅が広くなるという点を解消で
きない。そこで、使用する液体としては、水程度以上に
乾燥しにくいものが好ましいといえる。例えば、乾燥し
にくくまた製品に悪影響を与えないという意味で、グリ
セリンや糸の生産時に使用する油剤が特に好ましい。
【0009】液体を湿潤させる方法は種々あり何ら限定
するものではないが、溝付近を液体中に浸漬するといっ
た方法では、ボビンの外側表面の状態まで変化させるこ
とも考えられるので、できれば溝内面のみが濡れるよう
にするのが好ましい。本発明者が実験した範囲では、溝
刻設用切刃の使用時(正確には切刃が溝内に入っている
とき)に、該切刃に液体を少しずつ流すという方法が最
も効果的であった。
【0010】
【実施例】以下図面に示す実施例に基づいて本発明方法
を更に詳細に説明する。
【0011】図1は、本発明方法の一例を示したもので
あり、紙製ボビン1の端部近傍に、回転式切刃2によっ
て溝3を形成している段階で該切刃2の側面に、油剤4
を滴下している状態を示している。この油剤4は、糸を
生産する時に使用するものであって、そのまま放置して
おくと溝3内部に浸透して紙の繊維を膨潤させる。な
お、図では紙製ボビン1の全体形状が明らかではない
が、これは図2に示したものと同様のものである。
【0012】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明方法
は紙製本体の端部近傍に、導入溝と把持溝とを刻設した
後、少なくとも該導入溝及び把持溝の溝面に液体を湿潤
させて紙の繊維を膨潤させることを特徴とするものであ
り、以下述べる如き種々の効果を有する非常に高度な発
明である。 カッターによる切断面が、湿潤した液体が紙繊維を
膨潤させることによって変化し、滑らであったものが、
粗さの均一な状態になるため、糸条の捕捉率が高くな
る。 ボビン自体の構造を変えるのではなく、従来と同一
のものを液体で濡らすという工程が増えるだけであるの
で、ボビンの品質改善方法としては、簡便且つ安価であ
る。 液体に水を利用すれば、安全性やコストの面でも非
常に効果が高くなる。 使用する液体に油剤やグリセリン等乾燥しにくい液
体を使用した場合には、溝内が過乾燥状態となるのを防
止することができる。従って、紙管製造から使用まで長
時間経過した場合に、溝内の水分が蒸発し密接溝の幅が
広くなり過ぎ糸条の捕捉率が低下するといった事態が回
避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施している状態を概略的に示す
断面図である。
【図2】一般的な糸条巻取り用紙管の構造を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1 紙製ボビン 2 切刃 3 溝 4 油剤

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙製本体の端部近傍に、導入溝と把持溝
    とを刻設した後、少なくとも該導入溝及び把持溝の溝面
    に液体を湿潤させて紙の繊維を膨潤させることを特徴と
    する糸条巻取り用ボビンの製造方法。
JP10163092A 1992-03-27 1992-03-27 糸条巻取り用ボビンの製造方法 Pending JPH05270744A (ja)

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JPH05270744A true JPH05270744A (ja) 1993-10-19

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