JPH0355582Y2 - - Google Patents

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JPH0355582Y2
JPH0355582Y2 JP1984058450U JP5845084U JPH0355582Y2 JP H0355582 Y2 JPH0355582 Y2 JP H0355582Y2 JP 1984058450 U JP1984058450 U JP 1984058450U JP 5845084 U JP5845084 U JP 5845084U JP H0355582 Y2 JPH0355582 Y2 JP H0355582Y2
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thread
gripping groove
bobbin
groove
thread gripping
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Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は、糸巻掛け時に生じた一時的な糸弛み
に起因して起こる糸張力再付加時のシヨツクによ
る糸外れを防止するためのボビンに関する。
〔従来技術〕
紡績糸、合成繊維などの製造工程や編織基準工
程では、糸の巻取用に紙管等のボビンが用いられ
る。そして、このボビンに巻取る糸の巻始めの糸
端を固定するために、ボビンの端部周面に糸把持
溝をナイフ等によつて切込んで形成することが知
られているが、種々の問題点があり、未だ完全に
満足すべき糸把持溝を有するボビンが得られるま
でに至つていない。
従来、第14図、第15図に示すように、ボビ
ン本体101の端部周面の円周方向にスリツト状
の糸把持溝102を、ボビン本体101の軸心に
対して垂直方向に刻設したものがよく知られてい
る。
通常、このような糸把持溝を設けたボビンに糸
巻きする場合、糸端を糸把持溝に把持した後、ボ
ビンへの正規な糸巻きに移行する段階で、糸の張
力が瞬間的になくなり、第16図に示すように、
糸Yがボビン本体101の糸把持溝に把持されて
いないとき(図A)、糸Yは、通常その端部が図
示されていない吸引ノズルへの吸引等の手段で支
持されており、その糸Yの走行方向Sは、ボビン
本体101の回転方向と反対である。この状態か
ら、糸Yがボビン本体101の糸把持溝に把持さ
れると(図B)、糸Yの張力が瞬間的になくなつ
てたるみyを生じ、更に糸Yが正規な巻取りに移
行すると(図C)、糸Yに再度張力が加わり、こ
のとき、糸Yが糸把持溝から抜け外れやすいとい
う問題点がある。即ち、図Dに示すように、糸Y
に掛かる張力がほぼ直上方向であるため、糸Yが
イ→ロ→ハのように順次、糸把持溝102から抜
け外れやすい。これは、糸把持溝102がボビン
本体101の軸心に対して垂直方向に刻設されて
いることと、再度糸Yに掛かる張力がほぼ直上方
向である関係から、糸Yに掛かる張力が、糸把持
部に把持されている糸に直接に掛かるためであ
る。これに伴つて、連続して供給される糸のロス
が増加すると共に、単糸割れが生ずる等の問題が
ある。
また、前記従来例の改良策として、第17図、
第18図に示すように、ボビン本体101の端部
周面の円周方向に刻設した断面V字形の糸把持溝
102に糸トラツプ103を加工したもの(特公
昭43−14972号)や、第19図、第20図に示す
ように、ボビン本体101の端部周面の円周方向
に刻設した断面V字形の糸把持溝102に交叉溝
104を刻設したもの(実公昭56−49567号)な
どが提案されているが、前者の場合は、凹状の糸
トラツプ103加工によつて突起Pが形成され、
この突起Pの形状によつて糸把持溝102の底が
閉鎖状態となり、糸の捕捉はもとより把持の効果
も喪失するという問題点があり、また後者の場合
は、糸Yが突出部U,U′の上に乗り上げて糸把
持溝102内に挿入されにくいという問題点があ
る。
〔考案の目的〕
本考案は、このような従来の問題点を排除し、
糸導入が容易であり、尚且つ、糸巻掛け時に生じ
た一時的な糸弛みに起因して起こる糸張力再付加
時のシヨツクによる糸外れ防止を図ることを目的
とする。
〔考案の構成〕
上記目的を達成する本考案のボビンは、ボビン
本体の端部周面の少なくとも一部にその円周方向
に沿つて横断面V字形の糸把持溝を設けたボビン
であつて、前記糸把持溝をボビン本体の軸心と直
交する面に対して傾斜させ、更に、前記糸把持溝
を対面配置した仰面と俯面とにより形成すると共
に、前記仰面と俯面との交点近傍で糸把持部を構
成させ、かつ前記仰面は糸を誘導して前記糸把持
部に糸を食い込ませる誘導面を構成し、前記俯面
には糸巻掛け時に生じた糸の反転による一時的な
糸弛みに起因して起こる糸張力再付加時のシヨツ
クによる糸外れを防ぐ糸掛り部を備えたことを特
徴とする。
〔実施例〕
次に、図面を参照して本考案の実施例を説明す
る。
第1図、第2図は、第1の実施例を示すもの
で、ボビン本体1の端部周面の一部に、その円周
方向に沿つて糸把持溝2が、ボビン本体1の軸心
と直交する面Tに対して傾斜して設けられてい
る。該糸把持溝2は、仰面2aと俯面2bが対面
配置され、上部の開口部から下部に向つて収歛す
るように形成されている。また、その上部の開口
部は、円周方向に沿つてやや広幅から順次狭くな
るように形成されている。なお、この実施例で
は、糸把持溝2の仰面2aがボビン本体1の軸心
と直交する面Tに対してなす傾斜角度θをほぼ
20°とし、糸把持溝2の溝の深さをボビン本体1
の厚みのほぼ1/2、また溝の長さをボビン本体1
の円周長のほぼ1/3としているが、これら溝の幅、
溝の深さ、溝の傾斜角度等は、ボビン本体に巻取
られる糸の種類(太さ、材質、糸形態等)、ボビ
ン本体の太さや材質、糸の巻取速度などに応じて
設計されるものである。また、ボビン本体1とし
ては、紙管製のものが多く用いられるが、合成樹
脂製等であつてもよい。
更に、この実施例では、俯面2b全面を係止部
に形成すると共に、仰面2aを糸誘導面としてい
る。該係止部は、例えば、俯面2bを毛羽立ちや
凹凸等からなる粗面5としたものである。俯面2
bをこのように係止部に形成したことにより、仰
面2aに誘導され、傾斜した糸把持溝2内に捕捉
された糸は、仰面2bに係止され、糸把持性が向
上する。前記係止部は、例えば、俯面2bの下方
の面を粗面とするなど、その一部に形成すること
もできる。
このように糸把持溝2を形成した本考案のボビ
ンに糸巻きする場合、前記従来例でも説明したよ
うに、糸端を糸把持溝2に把持した後、ボビンへ
の正規な糸巻きに移行する段階で、糸の張力が瞬
間的になくなり、次いでまた加わる現象が起る。
即ち、第3図A,Bに示すように、糸Yが糸把持
溝2に把持された状況下で反転しその張力が瞬間
的にゼロとなり、次いで、図Cのように、糸Yが
糸把持溝2に把持されたまま糸把持溝2内で反転
し、正規な巻取りに移行開始の状態で再度糸張力
が加わることになるが、糸把持溝2がボビン本体
1の軸心と直交する面に対して傾斜し、かつその
俯面2b全面が係止部に形成されていることによ
り、糸端が係止部に係止され、第16図Dのイ,
ロ,ハに示すような糸移行がなくなり糸把持溝2
に確実に捕捉され、把持されると共に、俯面2b
で糸Yが抑制されるため、前記段階の張力変動に
よつて糸端がより溝底の方向に引き込まれ把持力
が増加するので糸把持溝2から簡単に抜け外れる
おそれはない。
第4図、第5図は、第2の実施例を示すもの
で、糸把持溝2の俯面2bに、その開口部側の縁
部から下部にかけて糸引つ掛け用の凹部6を設け
たものである。
このように凹部6を設けることにより、糸把持
溝2に把持され、正規の巻取り状態に移行する糸
が自動的に凹部6に嵌り込み係止される。
第6図、第7図は、第3の実施例を示すもの
で、前記第2実施例の凹部6に代えて凸部7を設
けたもので、第2実施例の場合と同様の係止効果
を得ることができる。
第8図は、第4の実施例を示すもので、糸把持
溝2の俯面2bの開口部側の縁部に糸引つ掛け用
の切欠き8を設けたもので、前記第2実施例の場
合と同様の係止効果を得ることができる。
即ち、上記第2〜4実施例のように、凹部、凸
部、切欠き等を設けることにより、第3図Cの状
態下であつても、第9図に示すように、その凹部
6や凸部、切欠き等に糸Yが引つ掛り、糸張力が
糸把持部に直接掛からない(つまり、糸把持部に
掛かる引張り方向が、糸が捕捉された時とあまり
条件が変わらない)ので、糸把持溝2から糸Yが
抜け外れるおそれがない。
なお、前記第2〜4実施例における凹部、凸
部、切欠きの個数は、1個又は複数個とすること
ができる。また、前記第2〜4実施例において、
その俯面2bを更に第1実施例のように粗面とす
ることもでき、種々の組合せが可能である。
第10図、第11図は、第5の実施例を示すも
ので、糸把持溝2の俯面2bの上部に、仰面2a
とは別の糸誘導面2c及び切欠き8(第2実施例
のように凹部とすることもできる)を設けたもの
である。このように、糸誘導面2cを設けること
により、糸把持溝2の開口部の幅が拡大し、走行
中の糸をより迅速に該溝2内へ誘導できると共
に、走行中の糸の振れを該糸誘導面2cで制御す
ることができ、しかも正規の巻取り状態に移行す
る糸が自動的に切欠き8に嵌り込み係止されて、
糸張力が糸把持部に直接掛かることがないので、
糸の捕捉、把持が確実なものとなる。
第12図、第13図は、第6の実施例を示すも
ので、前記第5実施例の切欠き8に代えて突筋9
(突起とすることもできる)を設けたもので、第
5実施例の場合と同様の効果を得ることができ
る。
なお、係止部のパターン並びに組合せは、前記
実施例の粗面、凹部、凸部、切欠き、突筋等のほ
か無数に考えられ、本考案の精神を逸脱しない範
囲で適宜に選定することができる。
〔考案の効果〕
上記のごとく、 本考案は、ボビン本体の端部
周面の少なくとも一部にその円周方向に沿つて横
断面V字形の糸把持溝を設けたボビンであつて、
前記糸把持溝をボビン本体の軸心と直交する面に
対して傾斜させ、更に、前記糸把持溝を対面配置
した仰面と俯面とにより形成すると共に、前記仰
面と俯面との交点近傍で糸把持部を構成させ、か
つ前記仰面は糸を誘導して前記糸把持部に糸を食
い込ませる誘導面を構成し、前記俯面には糸巻掛
け時に生じた糸の反転による一時的な糸弛みに起
因して起こる糸張力再付加時のシヨツクによる糸
外れを防ぐ糸掛り部を備えたので、糸の導入が容
易であり、なおかつ、糸巻掛け時に生じた一時的
な糸の反転による糸弛みに起因して溝内に挿入さ
れた糸に起こる糸張力付加時のシヨツクによる糸
の順次抜け外れを防止することができる。さら
に、糸端がより深く溝底に引き込まれ、把持力が
向上するようになる。
また、本考案では、ボビン本体の厚みが、少な
い場合でも糸把持溝を形成することができる。
従つて、本考案は、工業上、きわめて有益であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係るボビンの第1の実施例を
示す斜視図、第2図A,Bは第1図の−矢視
断面図及び−矢視断面図、第3図A,B,C
は糸が糸把持溝に把持されて巻取りに入る際の糸
の状態を説明する図、第4図は本考案に係るボビ
ンの第2の実施例を示す糸把持溝部分の側面図、
第5図はその断面図、第6図は本考案に係るボビ
ンの第3の実施例を示す糸把持溝部分の側面図、
第7図はその断面図、第8図は本考案に係るボビ
ンの第4の実施例を示す糸把持部分の側面図、第
9図は第3図Cの糸の状態を説明する図、第10
図は本考案に係るボビンの第5の実施例を示す糸
把持溝部分の側面図、第11図はその断面図、第
12図は本考案に係るボビンの第6の実施例を示
す糸把持溝部分の側面図、第13図はその断面
図、第14図は従来のボビンの斜視図、第15図
A,Bは第14図の−矢視断面図及び−
矢視断面図、第16図A,B,C,Dは糸が糸把
持溝に把持されて巻取りに入る際の糸の状態を説
明する図、第17図は従来のボビンの他の例を示
す斜視図、第18図A,Bは第17図の−矢
視断面図及び−矢視断面図、第19図は従来
のボビンの更に他の例を示す側面図、第20図は
第19図の−矢視断面図である。 1……ボビン本体、2……糸把持溝、5……粗
面、6……凹部、7……凸部、8……切欠き、9
……突筋、T……面、Y……糸。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ボビン本体の端部周面の少なくとも一部にその
    円周方向に沿つて横断面V字形の糸把持溝を設け
    たボビンであつて、前記糸把持溝をボビン本体の
    軸心と直交する面に対して傾斜させ、更に、前記
    糸把持溝を対面配置した仰面と俯面とにより形成
    すると共に、前記仰面と俯面との交点近傍で糸把
    持部を構成させ、かつ前記仰面は糸を誘導して前
    記糸把持部に糸を食い込ませる誘導面を構成し、
    前記俯面には糸巻掛け時に生じた糸の反転による
    一時的な糸弛みに起因して起こる糸張力再付加時
    のシヨツクによる糸外れを防ぐ糸掛け部を備えた
    ボビン。
JP5845084U 1984-04-23 1984-04-23 ボビン Granted JPS60170356U (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5725866B2 (ja) * 1972-11-22 1982-06-01
JPS5851180U (ja) * 1981-09-30 1983-04-06 日本電気ホームエレクトロニクス株式会社 電気冷蔵庫

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