JPH05269393A - 微粉砕機 - Google Patents

微粉砕機

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JPH05269393A
JPH05269393A JP4262019A JP26201992A JPH05269393A JP H05269393 A JPH05269393 A JP H05269393A JP 4262019 A JP4262019 A JP 4262019A JP 26201992 A JP26201992 A JP 26201992A JP H05269393 A JPH05269393 A JP H05269393A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 円筒形外箱の内面と回転子の羽根の間で粗い
粒子の粉砕を妨害したり、過粉砕を行うことによる供給
エネルギの浪費を少なくする。 【構成】 円筒形外箱内面に断面が半円形の凹條を、外
箱の中心線と平行に複数個互いに近接して形成し、該半
円形を通る円の中心から外箱の中心に向かって順次外箱
の内面、上記円の一部、及び回転子の羽根の先端を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複写機のトナーのような
微粉を得るための微粉砕機に関する。
【0002】さらにのべれば本発明は中心線に平行な多
数の凹條を付けた内面を持っている外箱と、この中心線
上で高速回転する回転軸に取り付けられていて、前記中
心線に平行で且つその先端と前記外箱の内面との間に小
さな間隙があるようにした羽根又は突條を付けた回転子
とにより、外箱の一端の入口より多量の空気と共に機内
に供給された粉砕原料を細かく粉砕し、空気と共に他端
の出口より排出するようにした微粉砕機に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、この種の微粉砕機では図8に示す
ように円筒形の外箱16の内面には多数の三角形断面の
凹條17が付けてあり、回転子18の円筒表面にはその
先端と外箱16の内面との間に僅かな間隙があるように
してある羽根又は突條19が設けてある。
【0004】この微粉砕機の後段にはサイクロン、バグ
フィルター、排風機が直列に結合されていて、排風機に
よって多量の空気が微粉砕機の内部を通過する。
【0005】高速回転する回転子の多数の羽根又は突條
によって回転子の外周には回転子の回転方向に大きな速
度のある空気流が発生する。この空気流は回転子の羽根
又は突條の先端が前記の外箱の内面の隣り合っている凹
條と凹條の回転子に向って突出している部分に近ずくと
きに圧縮され、離れるときには膨張するので高周波の圧
力振動が発生している。
【0006】機内に供給された粉砕原料は回転子の羽根
又は突條に打撃加速されたとき、外箱の内面の凹條の回
転子の回転方向に向き合っている面に衝突したときに粉
砕され、更に前記の回転子の外周の高周波の圧力振動に
よって細かく粉砕される。
【0007】空気と共にこの微粉砕機より排出された微
粉はサイクロン、バグフィルターによって捕集される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】近年複写機用のトナー
は50%の粒径が10ミクロン或はそれ以下の従来より
細かなものが要求されるようになった。 このような細
かさを得るために円筒形の外箱の内面と回転子の羽根又
は突條の先端の間隔を小さく、先端の周速は110乃至
125m/sまで高められている。
【0009】微粉砕機内部の劇しい空気の乱れと高周波
の圧力振動の発生に伴って発生する空気の摩擦損失によ
る発熱によって、並びに所望の細かさとなった粉砕物ま
でも劇しく衝突することを繰返すために微粉砕機内部を
通って吐出される空気と粉砕物の温度も著しく上昇す
る。
【0010】前記の原料が機内で融け出さないために微
粉砕機の吐出する空気と粉砕物の温度はおよそ50°C
以下とせねばならない。微粉砕機の吐出する空気と粉砕
物の温度を制限するために原料の単位重量当たりの空気
量を増大させると原料が機内で粉砕作用を受ける時間が
短くなり粉砕が不十分となる。
【0011】本発明は微粉砕機に供給される空気の流量
と温度、微粉砕機から出て行く空気と粉砕物の温度が一
定の条件のもとで、従来の微粉砕機と同じ粒度の粉砕物
をほぼ等しい回転子の周速で製造する場合は単位時間当
たりの粉砕量を著しく増大することが出来、回転子の周
速を高め同じ様な粉砕割合でも従来より細かな微粉を製
造し得る微粉砕機を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の微粉砕機は円筒
形外箱の内面に外箱の中心線に平行で、この中心線に直
角な断面が略半円形の天井部を持ち、その曲率中心と円
筒形外箱の中心との距離は外箱の内面の半径より大き
く、且つこの曲率中心を中心とし曲率半径を半径として
描いた円の一部が、外箱の内面を外周とし回転子の羽根
又は突條の先端の旋回軌跡を内周とする円環に突入する
ようなアーチ形の断面の多数の凹條を互いに近接するよ
うに設けるものである。
【0013】
【作用】高速回転する回転子の外周には回転子の回転と
同方向の高速の空気流が発生する。この空気流は円筒形
外箱の内面に設けられた半円形天井部を持っているアー
チ形断面の凹條の中の円筒状空気に接触しているので、
この円筒状空気の表面を加速して、この凹條の回転子中
心線に直角な断面の曲率中心を中心とし曲率半径を半径
とする回転子の回転とは反対の回転方向の非常に角速度
の大きな空気の旋回流を発生させている。
【0014】また回転子外周の高速空気流には外箱内面
の凹條とその隣りの凹條との間の回転子に向かって尖っ
ている部分と、これに僅かの間隙で高速で移動する回転
子の羽根又は突條の先端の作用で激しい高周波の圧力振
動が発生している。
【0015】機内に供給された原料粒は回転子の羽根又
は突條で打撃され粉砕され、或はこの打撃で加速されて
前記アーチ形断面の凹條の回転子の回転方向に向き合っ
ている面に衝突して粉砕され、凹條の内部で高速で旋回
しつつ出口に向かって流れている空気旋回流の中に入っ
て、凹條の曲率中心を中心とする旋回運動によって遠心
分級作用が行われ、粗いものは凹條中より投げ出され、
細かいものは凹條中より出口に向かって運び出される。
【0016】凹條中より投げ出された原料は再び前記の
ような衝撃粉砕作用を受けたり、或は回転子外周の空気
流の中で激しい高周波圧力振動によって粉砕され、再び
凹條の中に入って遠心分級作用を受け細かくなったもの
は凹條の中を出口に向かって流れる空気で運ばれて速や
かに出口から機外に排出される。
【0017】
【実施例】本発明の実施例を図1乃至図4によって説明
する。円筒形外箱の中心線A−A上にあって軸受2、
2’で回転出来るように支持されている回転軸3はその
端部に固定されているプーリ4に掛けられたベルト(図
示せず)によって図の矢印A7の方向に高速回転させら
れている。
【0018】回転軸3にキー5、5’、ナット6で固定
された回転子7の内筒表面上には中心線A−Aに平行で
且つ先端の軌跡が半径R1 の円である多数の羽根又は突
條8が放射状に取り付けられている。
【0019】外箱1の半径R2 の内面には中心線A−A
に平行で中心線A−Aに直角な断面が図3に示されてい
る略半円形の天井部9を持ち、その曲率中心Cと外箱1
の中心Oとの距離R3 は外箱内面の半径R2 より大き
く、且つ曲率中心Cを中心とし曲率半径rを半径として
描いた円10の一部、例えば外箱1の中心線に最も近い
位置にある円弧10aは外周の半径R2 内周の半径R1
の円環20に突入している断面である多数のアーチ形断
面の凹條11が設けてある。互いに隣り合っている凹條
11の間は尖った山12となっている。
【0020】外箱1の一端には入口13、他端には出口
14がある。出口14には配管によってサイクロン、バ
グフィルター、排風機が直列に結合されている。
【0021】高速回転をしている回転子7の羽根又は突
條8の作用で回転子7のまわりで旋回する空気流には羽
根又は突條8の先端が外箱1の内面の凹條11と凹條1
1の間の山12に高速で近付き、高速で離れることによ
り高周波の激しい圧力振動が発生している。
【0022】入口13より空気と共に機内に供給された
原料は回転子7の羽根又は突條8で打撃され、或は加速
されて凹條11の回転子7の回転方向A7に向き合って
いる面に衝突して粉砕され、凹條11の内部で中心Cを
中心として高速回転している空気の旋回流の中に入り、
中心Cのまわりの旋回運動を行い、遠心力の作用で粗い
ものは凹條11の外部に投げ出され、再び同様の衝撃粉
砕作用を受けたり、回転子7の外周の空気流中の激しい
高周波の圧力振動の作用で更に細かく粉砕される。
【0023】粉砕されたものは中心Oのまわりの回転運
動によって生じる遠心力の作用で投げ出され、再び凹條
11の中に入り、中心Cのまわりの空気の旋回流に入っ
て旋回し、遠心分級作用を受け、充分細かくなったもの
はこの旋回流の中心部に入ったまま凹條11の中を出口
14に向かって流れ出口14より機外に出る。
【0024】以上図1及至図4の実施例について説明し
たが、本発明はその実施例だけに限定されるものでな
く、本発明の要旨の範囲内においてその構成を部分的に
変更したり、或は其の他の構成を付加して実施すること
ができる。
【0025】例えば、図3の実施例のように外周の半径
2 、内周の半径の半径R1 を有する円環20内に突入
している前記曲率半径rを半径として描いた円10の一
部を、その円10に於ける外箱1の中心に最も近い円弧
10aにしたり、或は図5の実施例のように該円10の
一部を前記の円弧10aの両側の円弧10b,10cに
したりすることができる。
【0026】図3、図5に示す実施例においては外箱1
の凹条11が放射状に形成されているので、その入口側
壁面11aと出口側壁面11bは回転子7に近ずくに従
い前記円10から次第に離れるが、このようにする代わ
りに、図6、図7に示すように出口側壁面11bを前記
円10に沿って形成してもよい。このようにすると、回
転子7の矢印A7方向の回転により発生する空気流が凹
条11の出口から該凹条11内に流入するのを防止する
ことができる。そのため、円10a内の分級域が壊され
ることがないので粗粉と微粉をよりシャープにできると
ともに粗粉の再粉砕の機会をより多くし、粉砕精度を向
上させることができる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば静止している外箱の内面
にアーチ形断面の凹條を設けてあるので、凹條の曲率中
心を中心として旋回する安定した1個の空気の旋回流が
得られる。 この空気の旋回流の内部の空気は外箱の中
心線に平行で外箱の入口から出口に向かって流れてい
る。
【0028】このため、この旋回流中に入って旋回運動
をしている原料粒の粗いものは凹條より回転子の表面に
向かって戻され、再び粉砕作用を受けるが、充分細かな
ものは、上記の出口に向かう空気と共に機外に無理なく
排出され、円筒形外箱の内面と回転子との間で粗い粒子
の粉砕を妨害したり、激しい乱雑な運動を繰り返したり
過粉砕作用を受けて電動機により回転子に供給されたエ
ネルギーを浪費して発熱することが著しく少くなる。
【0029】また過度の粉砕によって有害な超微粉が発
生を防ぐことが出来る。このため従来のこの種の微粉砕
機よりも単位重量当たりの原料に与えるエネルギーは少
なくなる。
【0030】微粉砕機に供給される空気の流量と温度、
微粉砕機から出て行く空気と、粉砕物が同じである条件
のもとで、従来のものと同じ粒度の粉砕物をほぼ等しい
回転子の周速で製造する場合は単位時間当たりの粉砕量
を著しく増大し得る。
【0031】従来のものより回転子の周速を大きくし、
同じ様な粉砕割合でも機内で原料が融け出すようなこと
なく、従来より細かな微粉を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の垂直縦断面図である。
【図2】図1の I−I 線垂直横断面図である。
【図3】図1のII−II線垂直横断面図である。
【図4】図1のIII −III 線垂直横断面図である。
【図5】他の実施例を示す垂直横断面図である。
【図6】更に他の実施例を示す垂直横断面図で、前記図
3に相当する図である。
【図7】他の実施例を示す垂直横断面図で、前記図5に
相当する図である。
【図8】従来例を示す垂直横断面図である。
【符号の説明】
1 外箱 3 回転軸 7 回転子 8 羽根又は突條 9 半円形天井部 11 アーチ形断面の凹條 17 三角形断面の凹條 18 回転子 19 羽根又は突條 A−A 中心線 C 曲率中心 O 外箱1の中心 r 曲率半径 R1 羽根又は突條8の先端の回転軌跡の半径 R2 外箱1の内面の半径 R3 C点とO点の間の距離

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心線に平行な多数の凹條を付けた内面
    を持っている円筒形外箱と、この中心線で高速回転する
    回転軸に取り付けられていて、前記の中心線に平行で且
    つその先端と外箱の内面との間に小さな間隙があるよう
    にした羽根又は突條を付けた回転子とにより、外箱の一
    端より多量の空気と共に機内に供給された粉砕原料を細
    かく粉砕し、空気と共に他端より排出するようにした微
    粉砕機において、円筒形外箱の内面にこの中心線に平行
    で、この中心線に直角の断面が半円形の天井部を持ち、
    その曲率中心と外箱の中心との距離は外箱の内面の半径
    より大きく、且つこの曲率中心を中心とし曲率半径を半
    径として描いた円の一部が、外箱の内面を外周とし回転
    子の羽根又は突條の先端の旋回軌跡を内周とする円環に
    突入するようなアーチ形の断面の多数の互いに近接して
    設けられている凹條を具備することを特徴とする微粉砕
    機。
  2. 【請求項2】 曲率半径を半径として描いた円の一部が
    該円に於ける前記円筒形外箱の中心線に最も近い位置に
    ある円弧であることを特徴とする請求項1記載の微粉砕
    機。
  3. 【請求項3】 曲率半径を半径として描いた円の一部が
    該円に於ける前記円筒形外箱の中心線に最も近い位置に
    ある円弧の両側に位置する円弧であることを特徴とする
    請求項1記載の微粉砕機。
  4. 【請求項4】円筒形外箱の凹条の入口側壁と出口側壁
    が、回転子に近ずくに従い前記円から次第に離れている
    ことを特徴とする請求項1記載の微粉砕機。
  5. 【請求項5】円筒形外箱の凹条の出口側壁が、前記円に
    沿って形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    微粉砕機。
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