JPH05267040A - 低損失Mn−Znフェライト - Google Patents

低損失Mn−Znフェライト

Info

Publication number
JPH05267040A
JPH05267040A JP4063721A JP6372192A JPH05267040A JP H05267040 A JPH05267040 A JP H05267040A JP 4063721 A JP4063721 A JP 4063721A JP 6372192 A JP6372192 A JP 6372192A JP H05267040 A JPH05267040 A JP H05267040A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxide
terms
loss
conversion
ferrite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4063721A
Other languages
English (en)
Inventor
Masakatsu Yamazaki
正勝 山崎
Satoru Narutani
哲 成谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP4063721A priority Critical patent/JPH05267040A/ja
Publication of JPH05267040A publication Critical patent/JPH05267040A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compounds Of Iron (AREA)
  • Magnetic Ceramics (AREA)
  • Soft Magnetic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】高周波域かつ高磁場下においても電力損失の低
いMn−Znフェライトを得る。 【構成】Fe23 :52.0〜54.7mol%、M
nO:31〜40mol%、ZnO:6〜15mol%
からなる基本成分中に、副成分としてSi34:0.
001〜0.030wt%、CaO:0.02〜0.3
0wt%と、さらに酸化ニオブ:Nb25 換算0.0
1〜0.08wt%、酸化チタン:TiO 2 換算 0.
05〜0.40wt%、酸化アンチモン:Sb23
算0.005〜0.080wt%、酸化タンタル:Ta
25 換算0.02〜0.15wt%、酸化ジルコニウ
ム:ZrO2 換算0.02〜0.15wt%、酸化錫:
SnO2 換算0.02〜0.50wt%、酸化コバル
ト:CoO換算0.01〜1.00wt%、酸化シリコ
ン:SiO2 換算0.001〜0.030wt%のうち
の1種以上とを含有することを特徴とする低損失Mn−
Znフェライト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主としてスイッチング
電源用トランス等の用途に供して好適な電力損失(以
下、単に損失を記す)の少ないMn−Znフェライトに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】Mn−Znフェライトは、各種通信機
器,電源等のコイル,トランス材として広く用いられて
いるが、最近のOA・FA機器の普及により、高周波域
で動作するスイッチング電源のトランス材料としても使
用されている。かかるトランス材料として使用されるM
n−Znフェライトに要求される特性としては、高飽和
磁束密度、高透磁率及び低損失などの種々の特性が挙げ
られるが、特に本発明で対象とするようなスイッチング
電源用トランスについては、高磁場下において低損失で
あることがとりわけ重要とされる。
【0003】このため、Mn−Znフェライトにおいて
は従来から種々の微量成分を添加することによってその
改善が試みられている。例えば特開昭58−11440
1号公報ではCaO、Nb25 及びSiO2の添加に
より、また、特開昭60−132302号公報ではCa
O及びSnO2に加えて、SiO2 、V25 、Al2
3 、Nb25 、CoO、CuO、ZrO2 等の添加
により、現在スイッチング周波数として多く使用されて
いる100kHzにおける損失の改善を図っており、1
00kHz、200mTにおける損失が300〜350
mW/cm3 程度のレベルまで実現されているが、損失
がさらに低いMn−Znフェライトが要望されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、100kH
z、200mTにおける損失をさらに改善し、主として
スイッチング電源用トランスとして使用した場合に損失
を大幅に低減することができる、低損失Mn−Znフェ
ライトを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、 Fe23 :52.0〜54.7mol% MnO: 31〜40mol% ZnO: 6〜15mol% からなる基本成分中に、副成分として Si34 :0.001〜0.030wt% CaO: 0.02〜0.30wt% と、さらに 酸化ニオブ: Nb25 換算 0.01〜0.0
8wt% 酸化チタン: TiO2 換算 0.05〜0.4
0wt% 酸化アンチモン: Sb23 換算 0.005〜0.
080wt% 酸化タンタル: Ta25 換算 0.02〜0.1
5wt% 酸化ジルコニウム:ZrO2 換算 0.02〜0.1
5wt% 酸化錫: SnO2 換算 0.02〜0.5
0wt% 酸化コバルト: CoO換算 0.01〜1.0
0wt% 酸化シリコン: SiO2 換算 0.001〜0.
030wt% のうちの1種以上とを含有することを特徴とする低損失
Mn−Znフェライトを提供するものである。
【0006】
【作用】まず、本発明において基本成分の割合を上記の
範囲に限定した理由について説明する。スイッチング電
源用トランスの動作温度は通常60〜70℃であり、し
たがって、この温度範囲で損失が低く、かつ、室温から
動作温度を越える80〜120℃程度の温度域まで損失
が負の温度依存性を持つことが望ましい。また、本発明
材料は、スイッチング電源用トランスへの適用に限定さ
れるものではなく、高飽和磁束密度を有しかつ、低損失
であることが要求されるフライバックトランス等への使
用も可能であり、これらの観点からFe23 、MnO
及びZnO割合を検討した結果、Fe23 が52.0
mol%未満でかつMnOが40mol%を越える場合
はトランスの動作温度での損失が増大し、一方、Fe2
3 が54.7mol%を越えかつMnOが31mol
%未満の場合は室温から動作温度までの損失の負の温度
依存性が得られなくなるので、上記の範囲が得られたも
のである。
【0007】本発明では、上述した基本成分中に、副成
分としてSi34 及びCaOに加え、種々の前記酸化
物を含有させる。本発明者らは、損失低減を目的とした
微量成分添加の従来技術においては、添加成分の形態は
殆どの場合酸化物であり、例外的に弗化物や各種酸の塩
等があるに過ぎないことに鑑み、各種非酸化物形態の添
加物について数多くの実験を積み重ねた結果、本発明を
完成させたものである。
【0008】Si34 の添加によって、Mn−Znフ
ェライトの高周波域での損失が著しく改善される理由は
現時点では十分明らかになっている訳ではないが、Ca
Oとの共存によって粒界の比抵抗を高め、渦電流損の低
減に有効に寄与していることも一因となっている。Si
34 の含有量は0.001wt%に満たないとその添
加効果に乏しく、一方、0.030wt%を越えると焼
成時に異常粒成長が起こり易く特性が不安定になるの
で、0.001〜0.030wt%の範囲に限定した。
【0009】CaOはSi34 との共存下で効果的に
粒界抵抗を高め、もって低損失をもたらす有用成分であ
るが、含有量が0.02wt%に満たないと粒界抵抗の
向上効果に乏しく、一方、0.30wt%を越えると逆
に損失が大きくなるので、0.02〜0.30wt%の
範囲で添加するものとした。本発明においては、Si3
4 を添加することを最も顕著な特徴とするが、さらに
酸化ニオブ(主としてNb25 )、酸化チタン(主と
してTiO2 )、酸化アンチモン(主としてSb2
3 )、酸化タンタル(主としてTa25 )、酸化ジル
コニウム(主としてZrO2 )、酸化錫(主としてSn
2 )、酸化コバルト(主としてCoO)、酸化シリコ
ン(主としてSiO2 )のうちの1種以上を含有させる
ことにより、損失の低減に著しい効果が得られるが、そ
れぞれ、Nb25 換算0.01wt%未満、TiO2
換算0.05wt%未満、Sb23 換算0.005w
t%未満、Ta25 換算0.02wt%未満、ZrO
2換算0.02wt%未満、SnO2 換算0.02wt
%未満、CoO換算0.01wt%未満、SiO2 換算
0.001wt%未満の添加では、多くの場合、渦電流
損失の低減が小さく、添加効果が十分発揮されない。
【0010】また、Nb25 換算0.08wt%、T
iO2 換算0.40wt%、Sb23 換算0.080
wt%、Ta25 換算0.15wt%、ZrO2 換算
0.15wt%、SnO2 換算0.50wt%、CoO
換算1.00wt%、SiO 2 換算0.030wt%を
越えて添加すると主として焼成中に異常粒成長が起こ
り、履歴損及び渦電流損が共に増大してしまうため、各
副成分は上記で示した下限値及び上限値の範囲内で添加
されなければならない。
【0011】Si34 以外の副成分のための添加原料
については、原料の仮焼または焼成中に容易に酸化物に
変化するものであれば、添加原料の化学形態は問わな
い。本発明によるフェライトを製造するにあたっては、
原料混合−仮焼−粉砕−造粒−成形−焼成の常法の工程
に従って処理を施せば良い。副成分用添加原料の添加
は、上記の原料混合または粉砕時に行なえば良い。
【0012】本発明の効果を以下に実施例をもって具体
的に説明する。
【0013】
【実施例】最終組成としてFe23 :53.1mol
%、MnO:35.5mol%、ZnO:11.4mo
l%となる基本成分の原料を混合した後、大気中で95
0℃,50分の仮焼を施した。この仮焼粉に対し、表1
〜表4に示す割合で本発明による副成分を添加・配合
し、湿式ボールミルで粉砕・混合した。
【0014】次いで粉砕粉にバインダとしてPVAを添
加して造粒した後、外径36mm,内径24mm,高さ
12mmのトロイダル形状に成形し、酸素分圧を制御し
た窒素雰囲気中で1330℃で焼成を行なった。かくし
て得られた焼成コアの、周波数100kHz,最大磁束
密度200mT,温度100℃における損失値を交流B
Hループトレーサーによって測定した結果を表2及び表
4に併記する。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【表3】
【0018】
【表4】
【0019】表1〜表4から明らかなように、本発明に
したがって副成分を添加・含有させたものは、いずれも
300mW/cm3 を下回る低い損失が達成されてい
る。これに対し本発明の限定範囲から外れたものは、い
ずれも損失の改善効果に乏しく、甚しい場合は異常粒成
長によって損失特性は著しく劣っている。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、スイッチング電源を始
めとする各種高周波電源のトランスコアとして、従来の
材料と比較して損失が格段に小さいMn−Znフェライ
トを得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe23 :52.0〜54.7mol% MnO: 31〜40mol% ZnO: 6〜15mol% からなる基本成分中に、副成分として Si34 :0.001〜0.030wt% CaO: 0.02〜0.30wt% と、さらに 酸化ニオブ: Nb25 換算 0.01〜0.0
    8wt% 酸化チタン: TiO2 換算 0.05〜0.4
    0wt% 酸化アンチモン: Sb23 換算 0.005〜0.
    080wt% 酸化タンタル: Ta25 換算 0.02〜0.1
    5wt% 酸化ジルコニウム:ZrO2 換算 0.02〜0.1
    5wt% 酸化錫: SnO2 換算 0.02〜0.5
    0wt% 酸化コバルト: CoO換算 0.01〜1.0
    0wt% 酸化シリコン: SiO2 換算 0.001〜0.
    030wt% のうちの1種以上とを含有することを特徴とする低損失
    Mn−Znフェライト。
JP4063721A 1992-03-19 1992-03-19 低損失Mn−Znフェライト Withdrawn JPH05267040A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4063721A JPH05267040A (ja) 1992-03-19 1992-03-19 低損失Mn−Znフェライト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4063721A JPH05267040A (ja) 1992-03-19 1992-03-19 低損失Mn−Znフェライト

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05267040A true JPH05267040A (ja) 1993-10-15

Family

ID=13237548

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4063721A Withdrawn JPH05267040A (ja) 1992-03-19 1992-03-19 低損失Mn−Znフェライト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05267040A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995029491A1 (fr) * 1994-04-27 1995-11-02 Tdk Corporation Ferrite et noyau en ferrite pour source d'energie
US6627103B2 (en) 2000-03-31 2003-09-30 Tdk Corporation Mn-Zn ferrite production process, Mn-Zn ferrite, and ferrite core for power supplies
JP2006303522A (ja) * 1994-11-07 2006-11-02 Jfe Chemical Corp Mn−Zn−Co系フェライト磁心材料
JP2007335633A (ja) * 2006-06-15 2007-12-27 Jfe Ferrite Corp MnCoZnフェライトおよびトランス用磁心
JP2022025803A (ja) * 2020-07-30 2022-02-10 株式会社トーキン MnZn系フェライト、及びその製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995029491A1 (fr) * 1994-04-27 1995-11-02 Tdk Corporation Ferrite et noyau en ferrite pour source d'energie
EP0707323A4 (en) * 1994-04-27 1996-10-23 Tdk Corp FERRITE AND FERRITE GRAIN FOR ENERGY SOURCE
JP2006303522A (ja) * 1994-11-07 2006-11-02 Jfe Chemical Corp Mn−Zn−Co系フェライト磁心材料
US6627103B2 (en) 2000-03-31 2003-09-30 Tdk Corporation Mn-Zn ferrite production process, Mn-Zn ferrite, and ferrite core for power supplies
JP2007335633A (ja) * 2006-06-15 2007-12-27 Jfe Ferrite Corp MnCoZnフェライトおよびトランス用磁心
JP2022025803A (ja) * 2020-07-30 2022-02-10 株式会社トーキン MnZn系フェライト、及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3968188B2 (ja) フェライト
JP4279995B2 (ja) MnZn系フェライト
JP3917216B2 (ja) 低損失フェライト磁心材料
JP2000331817A (ja) フェライト
JP3597673B2 (ja) フェライト材料
US5368763A (en) Low power loss Mn-Zn ferrites
JPH05198416A (ja) Mn−Zn系フェライト
JPH05267040A (ja) 低損失Mn−Znフェライト
JP2004247370A (ja) MnZnフェライト
JPH06290925A (ja) 電源用高周波低損失フェライト
JPH07142222A (ja) 低損失Mn−Zn系ソフトフェライト
JP2000044249A (ja) MnMgCuZnフェライト材料
JP2892095B2 (ja) 低損失Mn―Zn系フェライト
JP3597665B2 (ja) Mn−Niフェライト材料
JP3790606B2 (ja) Mn−Coフェライト材料
JPH10270231A (ja) Mn−Niフェライト材料
JPH05170527A (ja) Mn−Zn系フェライト
JP2532159B2 (ja) 高周波電源用トランス磁芯
JPH05226138A (ja) Mn−Zn系フェライト
JP3499283B2 (ja) 高透磁率酸化物磁性材料
JP3611871B2 (ja) Mn−Zn系フェライト
JPH04149026A (ja) 低損失Mn―Zn系フェライト
JP3157525B2 (ja) 低損失Mn−Zn系フェライト
JPH07142224A (ja) 低鉄損Mn−Zn系ソフトフェライト
JP3366707B2 (ja) Mn−Zn系フェライト

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990608