JPH05264049A - 床暖房装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 〔目的〕 床暖房パネルに流す熱媒体を制御し温度制御
をする床暖房装置を提供する。 〔構成〕 熱源側熱交換器の熱媒体（温水）を開閉弁６
を介して床暖房パネル５に循環させ、室内を暖房する床
暖房装置において、室温，床温等を検出する温度センサ
９の検出温度とオフ設定温度、並びにオフ設定温度より
高いオン設定温度とを比較し、開閉弁を開閉させる制御
手段７を設け、温度センサの検出温度がオフ設定温度を
越えたときに開閉弁を閉じ、温度センサの検出温度がオ
ン設定温度を下回ったときに開閉弁６を開くようにした
ことにより、温度変動を小さくしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は室温，床温等を検出す
る温度センサで温度制御をする床暖房装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来用いられている熱源側熱交換器から
導いた温水を開閉弁を介して部屋側に敷設した床暖房パ
ネルに循環させて暖房を行なう床暖房装置では、この温
度制御としては部屋内に配設した室温，床温の温度セン
サを用いて行なうが、居住者が直接感じる温度は真下に
位置する床暖房パネルの上に更に配設の床材を経て感じ
るものであり、このため室温センサ等で受ける温度セン
サの温度と実際に感じる床暖房パネルの温度とにはずれ
を生ずるものである。この場合、床暖房パネル側へ流す
温水の制御をする開閉弁の制御手段としては、今迄は開
閉弁の開閉を行なうオン点とオフ点の設定値が、オン点
よりオフ点が高い位置に設定されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、この様に床暖
房パネル側へ流す温水の制御を、開閉弁の開閉動となる
オン・オフ中、オン点よりもオフ点を上位置に設定して
おくと、所定温度に達し適宜センサ信号を受けてオフ点
で開閉弁を閉弁させても、室温（又は床温）はオーバー
シュートにより一旦少し上昇し、暫くたってからまたオ
フ点を横切り下方のオン点側へ進むものとなる。また、
オン点に達して開閉弁を開弁させても、室温（又は床
温）は直ちに温度上昇を始めるわけでなく、オーバーシ
ュートにより温度は下降し続けてから上昇をするものと
なる。このことは、熱くなってもまだ加熱していて、冷
たくなってもまだオフの状態が続くこととなる。即ち、
部屋の熱入力をオン−オフ制御するものでは、制御対象
での伝熱経路の応答が悪く、熱容量が大きいと、温度変
動幅が大きくなる。

【０００４】本発明は上記実情に鑑み、開閉弁の開閉を
直接制御するオン−オフ制御にあって、オン点を上位置
としオフ点を下位置に設定することで温度変動を最小と
し、上記課題を解決する床暖房装置を提供することを目
的としたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、熱源機で加熱
された熱媒体を開閉弁を介して床暖房パネルに循環さ
せ、室内を暖房する床暖房装置において、室温，床温等
の温度を検出する温度センサの検出温度とオフ設定温
度、並びにオフ設定温度よりも高いオン設定温度とを比
較し、開閉弁を開閉させる制御手段を備え、この制御手
段は温度センサの検出温度がオフ設定温度を超えたとき
開閉弁を閉じ、温度センサの検出温度がオン設定温度を
下回ったとき開閉弁を開くように構成したものである。

【０００６】

【作用】上記のように、開閉弁の開閉動を行なうオン設
定温度をオフ設定温度より高くしてなるため、室温が上
昇してきてオフ設定温度を越えると開閉弁が閉じられる
が、オーバーシュートにてまだ徐々に上昇し一旦オン設
定温度を超えるが、その温度は極く小さな温度となり、
直ぐ下降に転じるものとなり、該オン設定温度を下回っ
たところで開閉弁が開かれる。以下、室温が下方のオフ
設定温度を下回った後、再度オフ設定温度を超えれば開
閉弁が閉じられる。即ち、室温が設定温度を超える前に
温水の供給が停止され、室温が設定温度を下回る前に温
水の供給が開始されるので、室温変動幅を小さくするこ
とができる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明を実施例の図面に基づいて説明
すれば、次の通りである。

【０００８】図１は温水供給を開閉弁で行なう床暖房装
置を示し、１は熱源機Ａとなるガス燃焼器２を設置した
熱交換器で、該熱交換器１に接続した温水配管３に循環
ポンプ４を介して部屋Ｂ側となる床暖房パネル５の一端
に接続し、該床暖房パネル５の他端から導いた戻り用の
温水配管３′を開閉弁６を経て前記熱交換器１に戻る循
環配管とする。７は制御手段となる制御装置で、該制御
装置７には部屋Ｂ内に配置する室温設定器８，室温用温
度センサ９を備えるリモコン装置１０が連絡すると共
に、熱源機Ａ側の開閉弁６と循環ポンプ４及びガス燃焼
器２に臨むガス供給用開閉弁１１を連絡している。

【０００９】次にこの作用を説明すると、この床暖房装
置の床暖房パネル５に流れる温水を制御する開閉弁６の
基本的動作を、図２に示すフローチャートに就いて述べ
れば、先ず開閉弁６は最初「閉」としておく。ここで室
温となる温度センサ９の検出温度Ｔが設定温度Ｔｓのオ
フ点（ＴOFF ）より低ければ開閉弁６は制御装置７から
の制御信号をもって「開」とし温水を流し床暖房パネル
５を温める。検出温度Ｔが設定温度Ｔオフ点を超えれば
（具体的にはＴ＝ＴOFF で且つΔＴ（温度勾配）＞０）
開閉弁６は「閉」となるが、オーバーシュートにて温度
は上昇する。次に、検出温度Ｔが設定温度Ｔｓのオン点
（ＴON）を一旦上昇してから下回ったとき、開閉弁６は
「開」となる（ここではＴ＝ＴONで且つΔＴ＜０）。こ
のときの制御特性を図示すれば図３となる。但し、ＴOF
F ，ＴONはリモコンの温度設定器８によって設定される
温度Ｔｓ近くの温度で、ＴOFF ＜Ｔｓ＜ＴONである。

【００１０】図４は他の動作例を示すフローチャートで
ある。この場合も、先ず開閉弁６は最初は「閉」として
おく。ここで温度センサ９の検出温度Ｔが設定温度Ｔｓ
のオフ点より低ければ開閉弁６は「開」として温水を流
す。この後、検出温度Ｔが設定温度Ｔｓのオフ点（ＴOF
F ）に達すると開閉弁６は「閉」となる。この場合、オ
フ点に達してからの所定時間ｔoff （開閉弁の強制閉時
間）は検出温度Ｔがオン点（ＴON）に達しても、開閉弁
は閉じたままであり強制保持時間となる。その後、検出
温度Ｔが下降に転じて再びオン点（ＴON）に達すると開
閉弁６は「開」となり、ｔ≧ｔonになるまでは強制開時
間となる。また、検出温度が一旦オフ点を下回ってから
上昇に転じて設定温度Ｔｓのオフ点になれば開閉弁６が
「閉」の状態に戻る。以下順次繰り返すものとなる。こ
の場合の制御特性図は図５として示される。

【００１１】また、この場合、開閉弁６の開又は閉じに
起因するオーバーシュートが小さく又はオーバーシュー
トがゆっくりになるときは、強制時間でオン−オフ・サ
イクルに入る。即ち、温度変化の鈍いときはオン，オフ
を強制的に行なってもよい（スタート時に温度がオン点
とオフ点の間に入っている時は強制的にオンとする）。
強制時間によるサイクルでは、温度変動がより小さくな
り、快適となる。また、オン−オフしながら温度は上昇
し、又は下降し、設定温度Ｔｓの近くに保たれる（図６
参照）。

【００１２】

【発明の効果】上記のように、本発明の床暖房装置は室
温，床温等の温度センサの検出温度とオフ設定温度及び
これより高い値となるオン設定温度（オン点をオフ点以
上とする所謂逆デファレンシャルを付ける）とを比較す
るようにして開閉弁の開閉をするようにしたため、入力
から制御対象まで熱容量が大きくとも温度変動が小さく
なる。即ち室温の変動幅が小さくなる。また、上述した
実施例のようにスタート時に温度がオン点とオフ点の間
に入っている時はタイマーで強制切替えしても良い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す全体構成図である。

【図２】基本フローチャートである。

【図３】同制御特性図である。

【図４】他の動作例を示すフローチャートである。

【図５】図４に対応する制御特性図である。

【図６】オーバーシュートが小さくなった場合の制御特
性図である。

【符号の説明】

１ 熱交換器 ３，３′ 温水配管 ５ 床暖房パネル ６ 開閉弁 ７ 制御装置（制御手段） ９ 温度センサ Ａ 熱源機 Ｂ 部屋

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 熱源機で加熱された熱媒体を開閉弁を介
   して床暖房パネルに循環させ、室内を暖房する床暖房装
   置において、室温，床温等の温度を検出する温度センサ
   の検出温度とオフ設定温度、並びにオフ設定温度よりも
   高いオン設定温度とを比較し、開閉弁を開閉させる制御
   手段を備え、この制御手段は温度センサの検出温度がオ
   フ設定温度を超えたとき開閉弁を閉じ、温度センサの検
   出温度がオン設定温度を下回ったとき開閉弁を開くよう
   に構成されていることを特徴とする床暖房装置。