JPH0526342A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JPH0526342A
JPH0526342A JP3206328A JP20632891A JPH0526342A JP H0526342 A JPH0526342 A JP H0526342A JP 3206328 A JP3206328 A JP 3206328A JP 20632891 A JP20632891 A JP 20632891A JP H0526342 A JPH0526342 A JP H0526342A
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JP
Japan
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shift
intake air
correction coefficient
air amount
engine
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Pending
Application number
JP3206328A
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English (en)
Inventor
Norihisa Nakagawa
徳久 中川
Hiroki Matsuoka
廣樹 松岡
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジン回転数NEおよびスロットル弁開度
TAに基づいて求めた要求吸入空気量Qcと、エアフロ
ーメータによって測定した実際の吸入空気量Qmとから
補正係数K=Qc/Qmを算出して、自動変速機の変速
判断を補正する変速制御装置において、何らかの原因で
補正係数Kが異常値となった場合の不適切な変速制御を
防止する。 【構成】 補正係数Kが予め定められた上限値α或いは
下限値βを越えた状態が所定時間継続したことを判断し
た際には、補正係数Kとして制御中心値KGを設定する
ことにより異常な補正係数Kによる変速制御の不適切な
補正を回避し、異常発生に対するフェイルセーフ制御が
行われるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動変速機の変速制御装
置に係り、特に、予め定められた変速条件に従って変速
制御を行う際に実際の吸入空気量に応じて補正を行う変
速制御装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機の変速制御装置として、
(a)予め定められた変速条件に従って実際の変速パラ
メータの値に応じて自動変速機の変速段を自動的に切り
換える変速制御手段を備えたものが従来から多用されて
いる。例えば、図5および図6は、上記変速条件として
のアップシフト側変速マップおよびダウンシフト側変速
マップの一例で、「1st」,「2nd」,「3r
d」,および「4th」の前進4つの変速段を有する自
動変速機に関するものであり、それぞれ車速Vおよびス
ロットル弁開度TAを変速パラメータとして定められて
いる。そして、現在の変速段と車速Vおよびスロットル
弁開度TAに応じて、その変速マップに従って変速段を
切り換えるか否かが判断される。
【0003】ところで、上記スロットル弁開度はエンジ
ンの負荷状態を表すものとして変速段の切換制御に用い
られているのであるが、近年、エンジンの低燃費化を図
ったり車両の運転状態に応じて最適なエンジン出力を引
き出したりするために、吸排気バルブの開閉タイミング
を変化させる可変バルブタイミング機構や、アイドル時
のエンジン回転数を変化させるアイドル回転数制御機構
など、種々の可変機構を備えたエンジンが提案されてお
り、スロットル弁開度は必ずしもエンジンの負荷状態を
忠実に表すものではなくなってきている。また、平地と
高地とでは気圧が異なるため、スロットル弁開度が同じ
であっても実際の吸入空気量は相違し、それに応じてエ
ンジンの負荷状態も変化する。このため、(b)エンジ
ンの回転数およびスロットル弁開度に基づいて要求吸入
空気量すなわち計算上の吸入空気量を求めるとともに、
吸入空気量検出手段によって検出された実際の吸入空気
量と前記要求吸入空気量との比を補正係数として算出す
る補正係数算出手段と、(c)前記補正係数に応じて前
記変速条件および実際の変速パラメータの値の何れかを
補正する補正手段とを設け、変速制御の適正化を図るこ
とが提案されている。
【0004】特開平2−266155号公報に記載され
ている装置はその一例であり、エンジンの回転数NEお
よびスロットル弁開度TAに基づいて要求吸入空気量Q
cを予め定められたデータマップから求めるとともに、
エアフローメータによって測定した実際の吸入空気量Q
mと要求吸入空気量Qcとから補正係数K=Qc/Qm
を算出し、実際のスロットル弁開度TAに補正係数Kを
掛算してスロットル弁開度TAを補正した後、その補正
値および実際の車速Vに応じて変速マップに従って変速
制御を行ったり、或いは、補正係数Kに応じて変速マッ
プを選択し、その選択マップに従って実際のスロットル
弁開度TAおよび車速Vに応じて変速制御を行ったりす
るようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように補正係数K(=Qc/Qm)を用いて変速条件や
変速パラメータの値を補正する場合、エアフローメータ
或いはエンジン回転数やスロットル弁開度を検出する各
種のセンサ等に故障が生じて補正係数Kを算出するため
のデータが異常値となり、補正係数Kの値が通常の範囲
から逸脱したままとなってしまったときには、適切な変
速制御が実行できなくなって自動変速機が偏った特性で
作動し、車両の運転性が損なわれるという問題があっ
た。
【0006】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、何らかの原因で補正
係数が異常値となったときのフェイルセーフ機能を持た
せることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めには、補正係数が通常の範囲から外れたことを検知し
たときに安全側制御を実行するような所定値に補正係数
を固定するようにすれば良く、本発明は、図8のクレー
ム対応図に示されているように、(a)予め定められた
変速条件に従って実際の変速パラメータの値に応じて自
動変速機の変速段を自動的に切り換える変速制御手段
と、(b)エンジンの回転数およびスロットル弁開度に
基づいて要求吸入空気量を求めるとともに、吸入空気量
検出手段によって検出された実際の吸入空気量と前記要
求吸入空気量との比を補正係数として算出する補正係数
算出手段と、(c)前記補正係数に応じて前記変速条件
および実際の変速パラメータの値の何れかを補正する補
正手段とを備えた自動変速機の変速制御装置において、
(d)前記補正係数が予め定められた範囲内にあるか否
かによって異常判定を行う判断手段と、(e)その判断
手段により異常判定が為された場合には、前記補正係数
を所定の基準値とする補正係数修正手段とを設けたこと
を特徴とする。
【0008】
【作用および発明の効果】このような自動変速機の変速
制御装置においては、補正係数算出手段により要求吸入
空気量と実際の吸入空気量とから補正係数が算出され、
その補正係数に応じて補正手段により変速条件および実
際の変速パラメータの値の何れかが補正されることによ
り、可変バルブタイミング機構やアイドル回転数制御機
構などの各種可変機構の作動状態、或いは大気圧変化等
に拘らず最適な変速制御が行われる。一方、エアフロー
メータやセンサの故障などに起因して補正係数が予め定
められた範囲から外れて判断手段により異常判定が為さ
れた場合には、補正係数修正手段により補正係数が所定
の基準値とされる。これにより、補正係数が異常値とな
ったまま補正される不適切な変速制御が回避され、車両
の運転性能が一定のレベルに維持される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0010】図1において、ガソリンエンジン10の燃
焼室12内には、エアクリーナ14,エアフローメータ
16,吸気通路18,スロットル弁20,バイパス通路
22,サージタンク24,インテークマニホルド26,
および吸気弁28を介して空気が吸入されるとともに、
その空気には、インテークマニホルド26に設けられた
燃料噴射弁30から噴射される燃料ガスが混合されるよ
うになっている。エアフローメータ16は、実際の吸入
空気量を検出する吸入空気量検出手段に相当するもの
で、本実施例では可動ベーン式のものが用いられてお
り、その実際の吸入空気量Qmを表す吸入空気量信号S
Qmをエンジン制御用コンピュータ32およびトランス
ミッション制御用コンピュータ34に供給する。スロッ
トル弁20は、図示しない自動車のアクセルペダルに機
械的に連結されており、その操作量に対応して開閉され
ることにより吸入空気量を連続的に変化させるようにな
っているとともに、そのスロットル弁20にはスロット
ルポジションセンサ36が設けられて、スロットル弁開
度TAを表すスロットル弁開度信号STAをエンジン制
御用コンピュータ32およびトランスミッション制御用
コンピュータ34に供給するようになっている。バイパ
ス通路22はスロットル弁20と並列に配設されている
とともに、そのバイパス通路22にはアイドル回転数制
御弁38が設けられており、エンジン制御用コンピュー
タ32によってアイドル回転数制御弁38の開度が制御
されることにより、スロットル弁20をバイパスして流
れる空気量が調整されてアイドル時のエンジン回転数が
制御される。燃料噴射弁30も、エンジン制御用コンピ
ュータ32によってその噴射タイミングや噴射量が制御
される。なお、上記エアフローメータ16の上流側には
吸入空気の温度を測定する吸気温センサ40が設けら
れ、その吸気温を表す信号をエンジン制御用コンピュー
タ32に供給するようになっている。
【0011】エンジン10は、吸気弁28,排気弁4
2,ピストン44,および点火プラグ46を備えて構成
されており、点火プラグ46は、エンジン制御用コンピ
ュータ32によって制御されるイグナイタ48からディ
ストリビュータ50を介して供給される高電圧によって
点火火花を発生し、燃焼室12内の混合ガスを爆発させ
てピストン44を上下動させることによりクランク軸を
回転させる。吸気弁28および排気弁42は、クランク
軸の回転に同期して回転駆動されるカムシャフトにより
開閉されるようになっているとともに、エンジン制御用
コンピュータ32によって制御される可変バルブタイミ
ング機構52により、カムシャフトとクランク軸との回
転位相が変更されて開閉タイミングが調整されるように
なっている。そして、燃焼室12内で燃焼した排気ガス
は、排気弁42からエキゾーストマニホルド54,排気
通路56,触媒装置58を経て大気に排出される。エン
ジン10にはエンジン冷却水温を測定する水温センサ6
0が設けられており、そのエンジン冷却水温を表す信号
をエンジン制御用コンピュータ32に供給するようにな
っているとともに、エキゾーストマニホルド54には排
気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサ62が設けら
れており、その酸素濃度を表す信号をエンジン制御用コ
ンピュータ32に供給するようになっている。また、デ
ィストリビュータ50にはクランク軸の回転に同期して
パルスを発生する回転角センサが設けられており、その
パルス信号をエンジン制御用コンピュータ32に供給す
るようになっているとともに、そのパルス信号はエンジ
ン10の回転数NEを表すエンジン回転数信号SNEと
してトランスミッション制御用コンピュータ34にも供
給されるようになっている。
【0012】上記エンジン制御用コンピュータ32,ト
ランスミッション制御用コンピュータ34は、何れもC
PU,RAM,ROM,入出力インタフェース回路,A
/Dコンバータ等を備えて構成されており、RAMの一
時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログ
ラムに従って信号処理を行うもので、エンジン制御用コ
ンピュータ32には前記各信号の他、エアコンスイッチ
64からエアコンのON,OFFを表す信号が供給され
るとともに、トランスミッション制御用コンピュータ3
4には、運転席のシフトレバー操作位置、すなわち「P
(パーキング)」、「N(ニュートラル)」,「D(ド
ライブ)」,「1(ファースト)」,「2(セカン
ド)」,「R(リバース)」等を表す信号がシフトセレ
クトセンサ66から供給される。トランスミッション制
御用コンピュータ34にはまた、前記エンジン10の回
転速度を例えば前進4段および後進1段で変速する自動
変速機68の変速段が「1st」,「2nd」,「3r
d」,および「4th」の何れであるかを表す変速段信
号SGがシフトポジションスイッチ70から供給される
とともに、その自動変速機68の出力軸の回転速度すな
わち車速Vを表す車速信号SVが車速センサ72から供
給されるようになっている。自動変速機68は、遊星歯
車装置や油圧式摩擦係合装置などを備えたよく知られた
もので、油圧回路が切り換えられて油圧式摩擦係合装置
の係合状態が変更されることにより、上記前進4段およ
び後進1段が成立させられるように構成されている。な
お、両制御用コンピュータ32と34との間でも必要な
情報が授受されるようになっており、前記吸入空気量信
号SQm,スロットル弁開度信号STA,およびエンジ
ン回転数信号SNEは、少なくとも何れかの制御用コン
ピュータ32または34に供給されるようになっておれ
ば良い。また、例えばブレーキペダルのON,OFFや
ステアリングホイールの操舵角、路面の勾配、排気温度
など、自動車の運転状態を表す他の種々の信号を取り込
んでエンジン制御やトランスミッションの変速制御に用
いることも可能である。
【0013】そして、上記エンジン制御用コンピュータ
32は、前記吸入空気量Qmやスロットル弁開度TA,
エンジン回転数NE,エンジン10の冷却水温度,吸入
空気温度,排気通路56内の酸素濃度,エアコンのON
−OFFなどに応じて、例えば必要なエンジン出力を確
保しつつ燃費や有害排出ガスを低減するように予め定め
られたデータマップや演算式などに基づいて、前記燃料
噴射弁30による燃料ガスの噴射量や噴射タイミング、
イグナイタ48による点火時期、アイドル回転数制御弁
38によるアイドル回転数、および可変バルブタイミン
グ機構52による吸排気弁28,42の開閉タイミング
などを制御する。また、トランスミッション制御用コン
ピュータ34は、吸入空気量Qmやスロットル弁開度T
A,エンジン回転数NE,車速V,自動変速機68の変
速段,シフトレバー操作位置などに応じて、予め定めら
れた変速条件に従って自動変速機68の変速段を切換制
御する。以下、シフトレバー操作位置が「D」で、前進
4段で変速が行われる場合の変速制御について、図2乃
至図4のフローチャートを参照しつつ具体的に説明す
る。
【0014】先ず、ステップS1において、自動変速機
68の現在の変速段を表す変速段信号SGを読み込むと
ともに、ステップS2においてスロットル弁開度TAを
表すスロットル弁開度信号STAおよび車速Vを表す車
速信号SVを読み込む。続くステップS3では、上記ス
テップS1で読み込んだ変速段信号SGが表す現在の変
速段が「4th」であるか否かが判断され、YESの場
合にはアップシフトの可能性がないため直ちにステップ
S8以下のダウンシフトに関する各ステップを実行する
が、NOの場合にはステップS4以下のアップシフトに
関する各ステップを実行する。ステップS4では、図5
に示されているように車速Vおよびスロットル弁開度T
Aを変速パラメータとして予め記憶された3種類のアッ
プシフト側変速マップ、すなわち「1st→2nd」,
「2nd→3rd」,および「3rd→4th」に関す
る変速マップの中から、現在の変速段からアップシフト
する場合の変速マップを選択する。例えば現在の変速段
が「3rd」の場合には、(c)の「3rd→4th」
に関する変速マップが選択される。また、ステップS5
では、その選択した変速マップとステップS2で読み込
んだスロットル弁開度信号STAが表す現在のスロット
ル弁開度TAとからシフトアップ車速Vuを求め、ステ
ップS6において、そのシフトアップ車速Vuに補正係
数Kを掛算することにより補正シフトアップ車速MVu
を算出する。そして、次のステップS7では、その補正
シフトアップ車速MVuと前記ステップS2で読み込ん
だ車速信号SVが表す現在の車速Vとを比較して、MV
u≦Vであるか否かによりアップシフトを行うか否かを
判断し、MVu≦VであればステップS13において自
動変速機68の変速段を切り換えてアップシフトさせる
が、V<MVuの場合にはステップS8以下を実行す
る。
【0015】ステップS8では、前記ステップS1で読
み込んだ現在の変速段が「1st」であるか否かが判断
され、YESの場合にはダウンシフトの可能性がないた
め直ちに終了してステップS1以下の実行を繰り返す
が、NOの場合にはステップS9において、図6に示さ
れているように車速Vおよびスロットル弁開度TAを変
速パラメータとして予め記憶された3種類のダウンシフ
ト側変速マップ、すなわち「2nd→1st」,「3r
d→2nd」,および「4th→3rd」に関する変速
マップの中から、現在の変速段からダウンシフトする場
合の変速マップを選択する。例えば現在の変速段が「3
rd」の場合には、(b)の「3rd→2nd」に関す
る変速マップが選択される。また、ステップS10で
は、その選択した変速マップとステップS2で読み込ん
だスロットル弁開度信号STAが表す現在のスロットル
弁開度TAとからシフトダウン車速Vdを求め、ステッ
プS11において、そのシフトダウン車速Vdに補正係
数Kを掛算することにより補正シフトダウン車速MVd
を算出する。そして、次のステップS12では、その補
正シフトダウン車速MVdと前記ステップS2で読み込
んだ車速信号SVが表す現在の車速Vとを比較して、V
≦MVdであるか否かによりダウンシフトを行うか否か
を判断し、V≦MVdであればステップS13において
自動変速機68の変速段を切り換えてダウンシフトさせ
るが、MVu<Vの場合にはステップS1以下の実行を
繰り返す。
【0016】ここで、上記補正係数Kが1.0より大き
い場合には、前記補正シフトアップ車速MVuや補正シ
フトダウン車速MVdは高車速側に移動してダウンシフ
トし易くなる一方、補正係数Kが1.0より小さい場合
には、補正シフトアップ車速MVuや補正シフトダウン
車速MVdは低車速側に移動してアップシフトし易くな
るが、この補正係数Kは、例えば図3のフローチャート
に従って求められるとともに、このフローチャートが所
定のサイクルタイムで繰り返し実行されることにより逐
次更新される。まず、ステップS21では補正係数Kの
異常状態を示すフラグXが1であるか否かが判断され
る。補正係数Kの異常判定が為されていない場合はこの
判断が否定されて続くステップS22以下が実行され
る。ステップS22,S23,S24ではそれぞれスロ
ットル弁開度信号STA,エンジン回転数信号SNE,
吸入空気量信号SQmを読み込み、ステップS25にお
いて、スロットル弁開度信号STAが表すスロットル弁
開度TAおよびエンジン回転数信号SNEが表すエンジ
ン回転数NEに基づいて、例えば図7に示されているよ
うな予め定められたデータマップや演算式等から要求吸
入空気量Qcを算出する。そして、次のステップS26
において、その要求吸入空気量Qcを上記吸入空気量信
号SQmが表す実際の吸入空気量Qmで割算することに
より、補正係数Kを算出する。これは、前記アイドル回
転数制御弁38や可変バルブタイミング機構52等の可
変機構の作動状態、或いは大気圧などにより、スロット
ル弁開度TAが同じであっても実際の吸入空気量Qmは
計算上の要求吸入空気量Qcとは相違し、そのスロット
ル弁開度TAおよび車速Vに関して定められた前記変速
マップのみでは適切な変速制御を行うことができないた
め、スロットル弁開度TAおよびエンジン回転数NEか
ら求められる要求吸入空気量Qcと実際の吸入空気量Q
mとの比に応じて前記シフトアップ車速Vuやシフトダ
ウン車速Vdを補正することにより、変速制御の適正化
を図るためである。
【0017】続くステップS27では、算出された補正
係数Kの値が予め定められた上限値α以上であるか否か
が判断される。上限値α以上である場合はステップS3
0が実行されるが、上限値αよりも小さい場合は次のス
テップS28において、補正係数Kの値が予め定められ
た下限値β以下であるか否かが判断される。下限値βよ
りも大きい場合は次のステップS29においてカウンタ
Cの内容が0にリセットされる。しかし、下限値β以下
である場合、或いは上記ステップS27において上限値
α以上であると判断された場合には、ステップS30に
おいてカウンタCの内容に1が加算される。これら上限
値αおよび下限値βは、アイドル回転数制御弁38や可
変バルブタイミング機構52等の可変機構により変動す
る補正係数Kの予想され得る範囲に所定の余裕値をそれ
ぞれ加え減じた値に設定される。そして、ステップS3
1では、上記カウンタCの内容が、異常の継続状態を判
断する時間に対応して予め定められた所定値t以上であ
るか否かが判断され、未だ所定値tに達していない場合
には最初に戻って本フローチャートが繰り返されるが、
所定値t以上となった場合にはステップS32において
前記フラグXが1とされて異常判定が為され、ステップ
S33において補正係数Kの値が基準値としてのKGに
設定されるとともに、運転席のウォーニングパネル等に
異常表示が為される。
【0018】上記KGは、制御中心値、すなわちアイド
ル回転数制御弁38や可変バルブタイミング機構52等
の可変機構が予め定められた通常の作動状態、例えばエ
アコンOFF等の場合における補正係数Kの平均値に相
当するものである。すなわち、基本的には要求吸入空気
量Qcが実際の吸入空気量Qmと一致して1.0となる
が、要求吸入空気量Qcの算出誤差やエアフローメータ
16による吸入空気量Qmの測定誤差などにより要求吸
入空気量Qcは必ずしも実際の吸入空気量Qmと完全に
は一致せず、また、各部の経時変化などによっても変化
する。このため、その時々における定常状態での制御基
準を設定することが望ましく、例えば図4のフローチャ
ートに従って制御中心値KGが求められる。図4のフロ
ーチャートは予め定められたサイクルタイムで繰り返し
実行され、制御中心値KGを逐次更新するようになって
いる。かかる図4のステップS41においては、車両の
運転状態が予め定められた学習条件を満足するか否かが
判断される。この学習条件としては、アイドル回転数制
御弁38や可変バルブタイミング機構52等の可変機構
が前記予め定められた通常の作動状態であって、且つス
ロットル弁開度TAの変化ΔTAが略零であり、現在の
車両の運転状態が定常状態であること等が挙げられ、こ
のような学習条件を満足する場合には、次のステップS
42において前記ステップS26で算出された補正係数
Kが読み込まれる。ステップS43では、上記ステップ
S42において逐次サンプリングされた最新の一定数の
補正係数Kに基づいてそれらの移動平均KGnが算出さ
れ、ステップS44において、その移動平均KGnが予
め定められた更新条件を満足するか否か、例えば現在の
制御中心値KGと移動平均KGnとの差|KG−KGn
|が予め定められた一定値より大きいか否かなどが判断
され、更新条件を満足する場合にはステップS45にお
いて制御中心値KGが更新される。なお、ステップS4
5における更新は、上記移動平均KGnをそのまま新た
な制御中心値KGとすることもできるが、制御中心値K
Gの頻繁な変動を抑制するために、更新前の値との平均
値を算出して更新するようにしてもよい。
【0019】図3のフローチャートに戻って、ステップ
S32において一旦フラグXが1とされると、次のサイ
クルからはステップS21での判断が肯定されるため、
ステップS33において補正係数Kが制御中心値KGに
逐次設定される。このように制御中心値KGとされた補
正係数Kによる変速制御は安全側のフェイルセーフ制御
となり、全く補正を行わない変速制御の状態に近い状態
で自動変速機68に対する変速制御が行われる。
【0020】このように本実施例では、基本的には要求
吸入空気量Qcと実際の吸入空気量Qmとから補正係数
Kを算出し、シフトアップ車速Vuやシフトダウン車速
Vdに掛算して補正シフトアップ車速MVuや補正シフ
トダウン車速MVdを求め、その補正シフトアップ車速
MVuや補正シフトダウン車速MVdに基づいて変速判
断が行われるため、アイドル回転数制御弁38や可変バ
ルブタイミング機構52などの各種可変機構の作動状
態、或いは大気圧変化等に拘らず最適な変速制御が行わ
れる。一方、エアフローメータ16やスロットルポジシ
ョンセンサ36の故障などに起因して、補正係数Kが予
め定められた上限値αおよび下限値βの範囲から外れた
ことがステップS27またはS28において判断され、
ステップS31において異常判定が為された場合には、
ステップS33において補正係数Kが制御中心値KGと
される。これにより、補正係数Kが異常値となったまま
補正が行われることによる不適切な変速制御により自動
変速機68が偏った特性で作動することが回避され、車
両の運転性能が一定のレベルに維持される。
【0021】また、本実施例ではカウンタCの内容がt
以上となった場合に異常判定が為されるため高い信頼度
が得られるのであり、更に、異常判定時の補正係数Kと
して制御中心値KGが設定されるため、要求吸入空気量
Qcの算出誤差やエアフローメータ16による吸入空気
量Qmの測定誤差、或いは各部の経時変化などに拘ら
ず、異常判定時にも適切な変速制御が為される利点があ
る。
【0022】本実施例では、前記トランスミッション制
御用コンピュータ34による一連の信号処理のうち前記
図2の各ステップを実行する部分が変速制御手段に相当
し、そのうちのステップS6およびS11を実行する部
分が補正手段に相当する。また、図3のステップS22
〜S26を実行する部分は補正係数算出手段に相当し、
ステップS27,S28,およびステップS31を実行
する部分は判断手段に相当し、ステップS33を実行す
る部分は補正係数修正手段に相当する。また、予め記憶
された図5および図6の変速マップは変速条件を表して
いる。
【0023】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもで
きる。
【0024】例えば、前記実施例では変速マップからシ
フトアップ車速Vu,シフトダウン車速Vdを求めて、
それ等の車速Vu,Vdを補正係数Kにより補正するよ
うになっているが、車速Vu,Vdと比較する実際の車
速Vを補正係数Kで割算して補正したり、車速Vu,V
dを変速マップから求める際の実際のスロットル弁開度
TAに補正係数Kを掛算して補正したり、補正係数Kに
応じて変速マップの変速線をずらしたり、予め用意した
複数種類の変速マップの中から補正係数Kに対応するも
のを選択したりするなど、種々の補正手段を採用するこ
とが可能である。
【0025】また、前記実施例の変速マップは車速Vお
よびスロットル弁開度TAを変速パラメータとして定め
られていたが、スロットル弁開度TAがアクセルペダル
操作量に対応して変化する場合には、スロットル弁開度
TAの代わりにアクセルペダル操作量を用いて変速マッ
プを設定することもできるなど、他の変速パラメータを
用いて変速マップを設定することもできる。要求吸入空
気量Qcを求める際のエンジン回転数NEやスロットル
弁開度TAについても、実質的にそれ等を表す他のパラ
メータを用いることができる。
【0026】また、前記実施例では補正係数Kの異常判
定がカウンタCの内容が所定値tに達した時点で行われ
ていたが、前記実施例とは異なる補正方法、例えば補正
係数Kの増減の程度を縮小したり変化率を制限したりし
て所謂なまし処理をした修正補正係数MKを用いて補正
を行う場合などにおいては、その修正補正係数MKが予
め定められた範囲を越えた際に補正係数Kを一旦基準値
に設定した後、同様に補正係数Kを算出してその後の上
記基準値からの増減を許容し、再度修正補正係数MKが
上記範囲を越えた場合に異常判定を行うなどしても良
い。
【0027】また、前記実施例における上限値αおよび
下限値βは、各種の可変機構により変動する補正係数K
の予想され得る範囲に基づいて設定されていたが、さら
にその設定した上限値αおよび下限値βを、気圧変化や
加減速の判断或いはターボ車での過給領域の判断など、
車両の運転状態に応じて適宜シフトさせるようにした
り、或いは上限値αおよび下限値βが車両の運転状態に
応じて設定されるようにしたりすることも可能である。
【0028】また、前記実施例では異常判定時に制御中
心値KGが補正係数Kとして設定されていたが、要求吸
入空気量Qcの算出誤差やエアフローメータ16による
吸入空気量Qmの測定誤差、各部の経時変化等が無視で
きる場合などには、制御中心値KGの代わりに1.0を
代入して補正係数Kを設定しても良い。
【0029】また、上記制御中心値KGは、新たに求め
られた移動平均KGnに更新されるか、或いはその移動
平均KGnと更新前の制御中心値KGとの平均値に更新
されるようになっていたが、更新時の変化量が更新前の
制御中心値KGと移動平均KGnとの差(KG−KG
n)の1/3や2/3となるようにしても良いことは勿
論、予め定められた一定量ずつ変化させたり一定の変化
率で変化させたりすることも可能である。
【0030】また、前記実施例では吸入空気量検出手段
として可動ベーン式のエアフローメータ16が用いられ
ていたが、カルマン渦式や熱線式等の他のエアフローメ
ータを採用できることは勿論、大気圧変化に対する補正
を犠牲にすれば吸気管圧力を測定して吸入空気量を検出
することもできる。
【0031】また、前記実施例では可変機構としてアイ
ドル回転数制御弁38や可変バルブタイミング機構52
を備えていたが、実際の吸入空気量に影響を及ぼす他の
可変機構を備えた自動車の変速制御装置にも本発明は同
様に適用され得る。
【0032】また、前記実施例ではエンジン制御用コン
ピュータ32およびトランスミッション制御用コンピュ
ータ34が別体に構成されていたが、単一のコンピュー
タにてエンジン10および自動変速機68を制御するこ
ともできる。
【0033】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である変速制御装置を備えた
自動変速機およびエンジン等の構成を説明する図であ
る。
【図2】図1の実施例における自動変速機の変速段を切
り換える際の作動を説明するフローチャートである。
【図3】図2のステップS6,S11で用いられる補正
係数Kを求めるためのフローチャートである。
【図4】図3のステップS33で用いられる制御中心値
KGを求めるためのフローチャートである。
【図5】図2のフローチャートの実行に際して用いられ
るアップシフト側変速マップの一例を示す図である。
【図6】図2のフローチャートの実行に際して用いられ
るダウンシフト側変速マップの一例を示す図である。
【図7】図3のステップS25で用いられるエンジン回
転数NEおよびスロットル弁開度TAから要求吸入空気
量Qcを求めるためのデータマップである。
【図8】本発明のクレーム対応図である。
【符号の説明】
10:エンジン 16:エアフローメータ(吸入空気量検出手段) 20:スロットル弁 34:トランスミッション制御用コンピュータ 36:スロットルポジションセンサ 68:自動変速機 72:車速センサ V:車速(変速パラメータ) TA:スロットル弁開度(変速パラメータ) NE:エンジン回転数 Qc:要求吸入空気量 Qm:実際の吸入空気量 K:補正係数 ステップS6,S11:補正手段 ステップS22,S23,S24,S25,S26:補
正係数算出手段 ステップS27,S28,S31:判断手段 ステップS33:補正係数修正手段

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 予め定められた変速条件に従って実際の
    変速パラメータの値に応じて自動変速機の変速段を自動
    的に切り換える変速制御手段と、 エンジンの回転数およびスロットル弁開度に基づいて要
    求吸入空気量を求めるとともに、吸入空気量検出手段に
    よって検出された実際の吸入空気量と前記要求吸入空気
    量との比を補正係数として算出する補正係数算出手段
    と、 前記補正係数に応じて前記変速条件および実際の変速パ
    ラメータの値の何れかを補正する補正手段とを備えた自
    動変速機の変速制御装置において、 前記補正係数が予め定められた範囲内にあるか否かによ
    って異常判定を行う判断手段と、 該判断手段により異常判定が為された場合には、前記補
    正係数を所定の基準値とする補正係数修正手段とを設け
    たことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
JP3206328A 1991-07-23 1991-07-23 自動変速機の変速制御装置 Pending JPH0526342A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002310283A (ja) * 2001-04-10 2002-10-23 Mitsubishi Electric Corp 自動変速装置の異常検出装置

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JPS6232238A (ja) * 1985-08-05 1987-02-12 Toyota Motor Corp 内燃機関の空燃比制御装置
JPH02266155A (ja) * 1989-04-07 1990-10-30 Japan Electron Control Syst Co Ltd 高度環境認識装置

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