JPH0539855A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JPH0539855A
JPH0539855A JP21780691A JP21780691A JPH0539855A JP H0539855 A JPH0539855 A JP H0539855A JP 21780691 A JP21780691 A JP 21780691A JP 21780691 A JP21780691 A JP 21780691A JP H0539855 A JPH0539855 A JP H0539855A
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JP
Japan
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shift
intake air
engine
correction coefficient
air amount
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Application number
JP21780691A
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English (en)
Inventor
Norihisa Nakagawa
徳久 中川
Hiroki Matsuoka
廣樹 松岡
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジン回転数NEおよびスロットル弁開度
TAに基づいて求めた要求吸入空気量Qcと、エアフロ
ーメータによって測定した実際の吸入空気量Qmとから
補正係数K=Qc/Qmを算出して、自動変速機の変速
判断を補正する変速制御装置において、空調装置の作動
時における実際の吸入空気量の増加に起因する不用なア
ップシフトを防止する。 【構成】 エアコン(空調装置)の作動状態を判断する
とともに、ON状態のときには修正項Qaに吸入空気量
の増加分に対応する修正値αを設定し、吸入空気量Qm
から修正項Qaを差し引いた値で要求吸入空気量Qcを
除算し、補正係数Kを算出するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動変速機の変速制御装
置に係り、特に、予め定められた変速条件に従って変速
制御を行う際に実際の吸入空気量に応じて補正を行う変
速制御装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機の変速制御装置として、
(a)予め定められた変速条件に従って実際の変速パラ
メータの値に応じて自動変速機の変速段を自動的に切り
換える変速制御手段を備えたものが従来から多用されて
いる。例えば、図4および図5は、上記変速条件として
のアップシフト側変速マップおよびダウンシフト側変速
マップの一例で、「1st」,「2nd」,「3r
d」,および「4th」の前進4つの変速段を有する自
動変速機に関するものであり、それぞれ車速Vおよびス
ロットル弁開度TAを変速パラメータとして定められて
いる。そして、現在の変速段と車速Vおよびスロットル
弁開度TAに応じて、その変速マップに従って変速段を
切り換えるか否かが判断される。
【0003】ところで、上記スロットル弁開度はエンジ
ンの負荷状態を表すものとして変速段の切換制御に用い
られているのであるが、近年、エンジンの低燃費化を図
ったり車両の運転状態に応じて最適なエンジン出力を引
き出したりするために、吸排気バルブの開閉タイミング
を変化させる可変バルブタイミング機構や、アイドル時
のエンジン回転数をエンジン冷却水温度や吸入空気温度
等に応じて変化させるアイドル回転数制御機構など、種
々の可変機構を備えたエンジンが提案されており、スロ
ットル弁開度は必ずしもエンジンの負荷状態を忠実に表
すものではなくなってきている。また、平地と高地とで
は気圧が異なるため、スロットル弁開度が同じであって
も実際の吸入空気量は相違し、それに応じてエンジンの
負荷状態も変化する。このため、(b)エンジンの回転
数およびスロットル弁開度に基づいて要求吸入空気量す
なわち計算上の吸入空気量Qcを求めるとともに、吸入
空気量検出手段によって検出された実際の吸入空気量Q
mと前記要求吸入空気量Qcとの比を補正係数として算
出する補正係数算出手段と、(c)前記補正係数に応じ
て比Qc/Qmが大きい程アップシフトし難くなるよう
に前記変速条件および実際の変速パラメータの値の何れ
かを補正する補正手段とを設け、変速制御の適正化を図
ることが提案されている。
【0004】特開平2−266155号公報に記載され
ている装置はその一例であり、エンジンの回転数NEお
よびスロットル弁開度TAに基づいて要求吸入空気量Q
cを予め定められたデータマップから求めるとともに、
エアフローメータによって測定した実際の吸入空気量Q
mと要求吸入空気量Qcとから補正係数K=Qc/Qm
を算出し、実際のスロットル弁開度TAに補正係数Kを
掛算してスロットル弁開度TAを補正した後、その補正
値および実際の車速Vに応じて変速マップに従って変速
制御を行ったり、或いは、補正係数Kに応じて変速マッ
プを選択し、その選択マップに従って実際のスロットル
弁開度TAおよび車速Vに応じて変速制御を行ったりす
るようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように補正係数K(=Qc/Qm)を用いて変速条件や
変速パラメータの値を補正する場合、一般に、エンジン
の出力にて駆動されるエアコン等の空調装置の作動中
は、その空調装置による消費出力を補填するためにスロ
ットル弁開度とは無関係にバイバス経路を通して吸入空
気量を所定量増加させるようにアイドル回転数制御機構
等により制御されるようになっているため、空調装置が
作動してしない状態のもとで設定された補正条件により
補正がなされると、空調装置がON状態となった時のア
イドルアップによって吸入空気量Qmが増大することか
ら補正係数Kが減少し、加速時において例えばアップシ
フトに対する変速点が最適変速点から低車速側にずれて
早期にアップシフトし易くなり、加速性能が充分に得ら
れなくなるという問題があった。
【0006】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、空調装置の作動時に
おける実際の吸入空気量の増加に起因する不用なアップ
シフトを防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めには、空調装置の作動状態を検知して補正係数の減少
を相殺するように修正すれば良く、本発明は、図8のク
レーム対応図に示されているように、(a)予め定めら
れた変速条件に従って実際の変速パラメータの値に応じ
て自動変速機の変速段を自動的に切り換える変速制御手
段と、(b)エンジンの回転数およびスロットル弁開度
に基づいて要求吸入空気量Qcを求めるとともに、吸入
空気量検出手段によって検出された実際の吸入空気量Q
mと前記要求吸入空気量Qcとの比を補正係数として算
出する補正係数算出手段と、(c)前記補正係数に応じ
て比Qc/Qmが大きい程アップシフトし難くなるよう
に前記変速条件および実際の変速パラメータの値の何れ
かを補正する補正手段とを備えた自動変速機の変速制御
装置において、(d)前記エンジンの出力にて駆動され
る空調装置が作動状態か否かを判断する判断手段と、
(e)その判断手段により前記空調装置が作動状態であ
ると判断された場合には、アップシフトし難くなるよう
に前記補正係数を修正する補正係数修正手段とを設けた
ことを特徴とする。
【0008】
【作用および発明の効果】このような自動変速機の変速
制御装置においては、補正係数算出手段により要求吸入
空気量Qcと実際の吸入空気量Qmとから補正係数が算
出され、その補正係数に応じて補正手段により変速条件
および実際の変速パラメータの値の何れかが補正される
ことにより、可変バルブタイミング機構やアイドル回転
数制御機構などの各種可変機構の作動状態、或いは大気
圧変化等に拘らず最適な変速制御が行われる。一方、エ
ンジンの出力にて駆動される空調装置の作動がON状態
となったことが判断手段によって判断されると、アイド
ル回転数制御機構等により吸入空気量を増加させる制御
が行われても、補正係数修正手段によってアップシフト
し難くなるように上記補正係数が修正される。具体的に
は、補正係数が比Qc/Qmで求められる場合には補正
係数が大きくなるように修正するのであり、補正係数が
比Qm/Qcで求められる場合には補正係数が小さくな
るように修正するのである。これにより、空調装置がO
N状態となったときのアイドルアップに起因する不用な
アップシフトが回避され、充分な加速性能が得られるよ
うになる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0010】図1において、ガソリンエンジン10の燃
焼室12内には、エアクリーナ14,エアフローメータ
16,吸気通路18,スロットル弁20,バイパス通路
22,サージタンク24,インテークマニホルド26,
および吸気弁28を介して空気が吸入されるとともに、
その空気には、インテークマニホルド26に設けられた
燃料噴射弁30から噴射される燃料ガスが混合されるよ
うになっている。エアフローメータ16は、実際の吸入
空気量を検出する吸入空気量検出手段に相当するもの
で、本実施例では可動ベーン式のものが用いられてお
り、その実際の吸入空気量Qmを表す吸入空気量信号S
Qmをエンジン制御用コンピュータ32およびトランス
ミッション制御用コンピュータ34に供給する。スロッ
トル弁20は、図示しない自動車のアクセルペダルに機
械的に連結されており、その操作量に対応して開閉され
ることにより吸入空気量を連続的に変化させるようにな
っているとともに、そのスロットル弁20にはスロット
ルポジションセンサ36が設けられて、スロットル弁開
度TAを表すスロットル弁開度信号STAをエンジン制
御用コンピュータ32およびトランスミッション制御用
コンピュータ34に供給するようになっている。バイパ
ス通路22はスロットル弁20と並列に配設されている
とともに、そのバイパス通路22にはアイドル回転数制
御弁38が設けられており、エンジン制御用コンピュー
タ32によってアイドル回転数制御弁38の開度が制御
されることにより、スロットル弁20をバイパスして流
れる空気量が調整されてアイドル時のエンジン回転数が
制御される。燃料噴射弁30も、エンジン制御用コンピ
ュータ32によってその噴射タイミングや噴射量が制御
される。なお、上記エアフローメータ16の上流側には
吸入空気の温度を測定する吸気温センサ40が設けら
れ、その吸気温を表す信号をエンジン制御用コンピュー
タ32に供給するようになっている。
【0011】エンジン10は、吸気弁28,排気弁4
2,ピストン44,および点火プラグ46を備えて構成
されており、点火プラグ46は、エンジン制御用コンピ
ュータ32によって制御されるイグナイタ48からディ
ストリビュータ50を介して供給される高電圧によって
点火火花を発生し、燃焼室12内の混合ガスを爆発させ
てピストン44を上下動させることによりクランク軸を
回転させる。吸気弁28および排気弁42は、クランク
軸の回転に同期して回転駆動されるカムシャフトにより
開閉されるようになっているとともに、エンジン制御用
コンピュータ32によって制御される可変バルブタイミ
ング機構52により、カムシャフトとクランク軸との回
転位相が変更されて開閉タイミングが調整されるように
なっている。そして、燃焼室12内で燃焼した排気ガス
は、排気弁42からエキゾーストマニホルド54,排気
通路56,触媒装置58を経て大気に排出される。エン
ジン10にはエンジン冷却水温を測定する水温センサ6
0が設けられており、そのエンジン冷却水温を表す信号
をエンジン制御用コンピュータ32に供給するようにな
っているとともに、エキゾーストマニホルド54には排
気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサ62が設けら
れており、その酸素濃度を表す信号をエンジン制御用コ
ンピュータ32に供給するようになっている。また、デ
ィストリビュータ50にはクランク軸の回転に同期して
パルスを発生する回転角センサが設けられており、その
パルス信号をエンジン制御用コンピュータ32に供給す
るようになっているとともに、そのパルス信号はエンジ
ン10の回転数NEを表すエンジン回転数信号SNEと
してトランスミッション制御用コンピュータ34にも供
給されるようになっている。
【0012】上記エンジン制御用コンピュータ32,ト
ランスミッション制御用コンピュータ34は、何れもC
PU,RAM,ROM,入出力インタフェース回路,A
/Dコンバータ等を備えて構成されており、RAMの一
時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログ
ラムに従って信号処理を行うもので、エンジン制御用コ
ンピュータ32およびトランスミッション制御用コンピ
ュータ34には前記各信号の他、空調装置としてのエア
コン64をON,OFFするエアコンスイッチ65から
エアコン64のON,OFFを表すエアコン信号SAC
が供給されるとともに、トランスミッション制御用コン
ピュータ34には更に、運転席のシフトレバー操作位
置、すなわち「P(パーキング)」、「N(ニュートラ
ル)」,「D(ドライブ)」,「1(ファースト)」,
「2(セカンド)」,「R(リバース)」等を表す信号
がシフトセレクトセンサ66から供給される。トランス
ミッション制御用コンピュータ34にはまた、前記エン
ジン10の回転速度を例えば前進4段および後進1段で
変速する自動変速機68の変速段が「1st」,「2n
d」,「3rd」,および「4th」の何れであるかを
表す変速段信号SGがシフトポジションスイッチ70か
ら供給されるとともに、その自動変速機68の出力軸の
回転速度すなわち車速Vを表す車速信号SVが車速セン
サ72から供給されるようになっている。自動変速機6
8は、遊星歯車装置や油圧式摩擦係合装置などを備えた
よく知られたもので、油圧回路が切り換えられて油圧式
摩擦係合装置の係合状態が変更されることにより、上記
前進4段および後進1段が成立させられるように構成さ
れている。なお、両制御用コンピュータ32と34との
間でも必要な情報が授受されるようになっており、前記
吸入空気量信号SQm,スロットル弁開度信号STA,
エンジン回転数信号SNE,およびエアコン信号SAC
は、少なくとも何れかの制御用コンピュータ32または
34に供給されるようになっておれば良い。また、例え
ばブレーキペダルのON,OFFやステアリングホイー
ルの操舵角、路面の勾配、排気温度など、自動車の運転
状態を表す他の種々の信号を取り込んでエンジン制御や
トランスミッションの変速制御に用いることも可能であ
る。
【0013】そして、上記エンジン制御用コンピュータ
32は、前記吸入空気量Qmやスロットル弁開度TA,
エンジン回転数NE,エンジン10の冷却水温度,吸入
空気温度,排気通路56内の酸素濃度,エアコン64の
ON−OFFなどに応じて、例えば必要なエンジン出力
を確保しつつ燃費や有害排出ガスを低減するように予め
定められたデータマップや演算式などに基づいて、前記
燃料噴射弁30による燃料ガスの噴射量や噴射タイミン
グ、イグナイタ48による点火時期、アイドル回転数制
御弁38によるアイドル回転数、および可変バルブタイ
ミング機構52による吸排気弁28,42の開閉タイミ
ングなどを制御する。また、トランスミッション制御用
コンピュータ34は、吸入空気量Qmやスロットル弁開
度TA,エンジン回転数NE,車速V,自動変速機68
の変速段,シフトレバー操作位置などに応じて、予め定
められた変速条件に従って自動変速機68の変速段を切
換制御する。以下、シフトレバー操作位置が「D」で、
前進4段で変速が行われる場合の変速制御について、図
2および図3のフローチャートを参照しつつ具体的に説
明する。
【0014】先ず、ステップS1において、自動変速機
68の現在の変速段を表す変速段信号SGを読み込むと
ともに、ステップS2においてスロットル弁開度TAを
表すスロットル弁開度信号STAおよび車速Vを表す車
速信号SVを読み込む。続くステップS3では、上記ス
テップS1で読み込んだ変速段信号SGが表す現在の変
速段が「4th」であるか否かが判断され、YESの場
合にはアップシフトの可能性がないため直ちにステップ
S8以下のダウンシフトに関する各ステップを実行する
が、NOの場合にはステップS4以下のアップシフトに
関する各ステップを実行する。ステップS4では、図4
に示されているように車速Vおよびスロットル弁開度T
Aを変速パラメータとして予め記憶された3種類のアッ
プシフト側変速マップ、すなわち「1st→2nd」,
「2nd→3rd」,および「3rd→4th」に関す
る変速マップの中から、現在の変速段からアップシフト
する場合の変速マップを選択する。例えば現在の変速段
が「3rd」の場合には、(c)の「3rd→4th」
に関する変速マップが選択される。また、ステップS5
では、その選択した変速マップとステップS2で読み込
んだスロットル弁開度信号STAが表す現在のスロット
ル弁開度TAとからシフトアップ車速Vuを求め、ステ
ップS6において、そのシフトアップ車速Vuに補正係
数Kを掛算することにより補正シフトアップ車速MVu
を算出する。そして、次のステップS7では、その補正
シフトアップ車速MVuと前記ステップS2で読み込ん
だ車速信号SVが表す現在の車速Vとを比較して、MV
u≦Vであるか否かによりアップシフトを行うか否かを
判断し、MVu≦VであればステップS13において自
動変速機68の変速段を切り換えてアップシフトさせる
が、V<MVuの場合にはステップS8以下を実行す
る。
【0015】ステップS8では、前記ステップS1で読
み込んだ現在の変速段が「1st」であるか否かが判断
され、YESの場合にはダウンシフトの可能性がないた
め直ちに終了してステップS1以下の実行を繰り返す
が、NOの場合にはステップS9において、図5に示さ
れているように車速Vおよびスロットル弁開度TAを変
速パラメータとして予め記憶された3種類のダウンシフ
ト側変速マップ、すなわち「2nd→1st」,「3r
d→2nd」,および「4th→3rd」に関する変速
マップの中から、現在の変速段からダウンシフトする場
合の変速マップを選択する。例えば現在の変速段が「3
rd」の場合には、(b)の「3rd→2nd」に関す
る変速マップが選択される。また、ステップS10で
は、その選択した変速マップとステップS2で読み込ん
だスロットル弁開度信号STAが表す現在のスロットル
弁開度TAとからシフトダウン車速Vdを求め、ステッ
プS11において、そのシフトダウン車速Vdに補正係
数Kを掛算することにより補正シフトダウン車速MVd
を算出する。そして、次のステップS12では、その補
正シフトダウン車速MVdと前記ステップS2で読み込
んだ車速信号SVが表す現在の車速Vとを比較して、V
≦MVdであるか否かによりダウンシフトを行うか否か
を判断し、V≦MVdであればステップS13において
自動変速機68の変速段を切り換えてダウンシフトさせ
るが、MVu<Vの場合にはステップS1以下の実行を
繰り返す。
【0016】ここで、上記補正係数Kが1.0より大き
い場合には、前記補正シフトアップ車速MVuや補正シ
フトダウン車速MVdは高車速側に移動してダウンシフ
トし易くなる一方、補正係数Kが1.0より小さい場合
には、補正シフトアップ車速MVuや補正シフトダウン
車速MVdは低車速側に移動してアップシフトし易くな
るが、この補正係数Kは、例えば図3のフローチャート
に従って求められるとともに、このフローチャートが繰
り返し実行されることにより逐次更新される。かかる図
3において、ステップS21,S22,S23ではそれ
ぞれスロットル弁開度信号STA,エンジン回転数信号
SNE,吸入空気量信号SQmを読み込み、ステップS
24において、スロットル弁開度信号STAが表すスロ
ットル弁開度TAおよびエンジン回転数信号SNEが表
すエンジン回転数NEに基づいて、例えば図6に示され
ているような予め定められたデータマップや演算式等か
ら要求吸入空気量Qcを算出する。続くステップS25
では、エンジン10の出力にて駆動されるエアコン64
がON状態であるか否かがエアコンスイッチ65からの
エアコン信号SACにより判断される。エアコン64が
OFF状態であると判断されると、ステップS26にお
いて修正項Qaに0が設定される一方、ON状態である
と判断されるとステップS27において修正項Qaにα
(>0)が設定される。このαは、エアコン64により
消費されるエンジン10の出力トルクに対応する相当吸
入空気量を表す修正値であり、αの大きさは、例えば予
め定められた一定値や、或いは、図7に示すような予め
定められたデータマップや演算式などから吸入空気量Q
mに応じて変化する関数で与えられる。つまり、このよ
うな修正項Qaを設定するのは、エアコン64がON状
態のとき、エアコン64による出力消費を補填するため
に前記アイドル回転数制御弁38により行われるアイド
ルアップ制御によって吸入空気量Qmが所定量増加した
分を上記修正値αにて相殺し、適正な補正係数の算出を
行うようにするためである。
【0017】そして、ステップS28においては、前記
吸入空気量Qmから上記修正項Qaを差し引いた値で前
記要求吸入空気量Qcを割算することにより、補正係数
Kを算出する。これは、前記アイドル回転数制御弁38
や可変バルブタイミング機構52等の可変機構の作動状
態、或いは大気圧などにより、スロットル弁開度TAが
同じであっても実際の吸入空気量Qmは計算上の要求吸
入空気量Qcとは相違し、そのスロットル弁開度TAお
よび車速Vに関して定められた前記変速マップのみでは
適切な変速制御を行うことができないため、スロットル
弁開度TAおよびエンジン回転数NEから求められる要
求吸入空気量Qcと実際の吸入空気量Qmから修正項Q
aを差し引いた値との比に応じて前記シフトアップ車速
Vuやシフトダウン車速Vdを補正することにより、変
速制御の適正化を図るためである。
【0018】このように本実施例では、基本的には要求
吸入空気量Qcと実際の吸入空気量Qmとから補正係数
Kを算出し、シフトアップ車速Vuやシフトダウン車速
Vdに掛算して補正シフトアップ車速MVuや補正シフ
トダウン車速MVdを求め、その補正シフトアップ車速
MVuや補正シフトダウン車速MVdに基づいて変速判
断が行われるため、アイドル回転数制御弁38や可変バ
ルブタイミング機構52などの各種可変機構の作動状
態、或いは大気圧変化等に拘らず最適な変速制御が行わ
れる一方、エアコン64の作動がON状態となったこと
がステップS25によって判断されると、ステップS2
7によって修正項Qaに修正値αが設定されて上記補正
係数が大きくなるように修正される。これにより、エア
コン64がON状態となったときのアイドルアップに起
因する不用なアップシフトが回避され、車両の充分な加
速性能が得られるようになるのである。
【0019】本実施例では、前記トランスミッション制
御用コンピュータ34による一連の信号処理のうち前記
図2の各ステップを実行する部分が変速制御手段に相当
し、そのうちのステップS6およびS11を実行する部
分が補正手段に相当する。また、図3のステップS21
〜S24およびステップS28を実行する部分は補正係
数算出手段に相当し、ステップS25を実行する部分は
エアコンスイッチ65と共に判断手段に相当し、ステッ
プS27を実行する部分は補正係数修正手段に相当す
る。また、予め記憶された図4および図5の変速マップ
は変速条件を表している。
【0020】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもで
きる。
【0021】例えば、前記実施例では変速マップからシ
フトアップ車速Vu,シフトダウン車速Vdを求めて、
それ等の車速Vu,Vdを補正係数Kにより補正するよ
うになっているが、車速Vu,Vdと比較する実際の車
速Vを補正係数Kで割算して補正したり、車速Vu,V
dを変速マップから求める際の実際のスロットル弁開度
TAに補正係数Kを掛算して補正したり、補正係数Kに
応じて変速マップの変速線をずらしたり、予め用意した
複数種類の変速マップの中から補正係数Kに対応するも
のを選択したりするなど、種々の補正手段を採用するこ
とが可能である。
【0022】また、前記実施例の変速マップは車速Vお
よびスロットル弁開度TAを変速パラメータとして定め
られていたが、スロットル弁開度TAがアクセルペダル
操作量に対応して変化する場合には、スロットル弁開度
TAの代わりにアクセルペダル操作量を用いて変速マッ
プを設定することもできるなど、他の変速パラメータを
用いて変速マップを設定することもできる。要求吸入空
気量Qcを求める際のエンジン回転数NEやスロットル
弁開度TAについても、実質的にそれ等を表す他のパラ
メータを用いることができる。
【0023】また、前記実施例では補正係数Kを算出す
る段階で修正項Qaに修正値αが設定されることにより
エアコン64がONの時の修正がなされるようになって
いたが、例えば、予め〔K=Qc/Qm〕で補正係数を
算出したあと、エアコン64の作動状態を判断し、ON
状態のときにはその補正係数Kを修正値αに対応する値
で修正して修正補正係数MKとし、先の補正係数Kと置
き換えて用いるようにしても差支えない。なお、補正係
数KとしてQm/Qcを求める場合にも本発明は同様に
適用される。
【0024】また、前記実施例では修正項Qaに設定さ
れる修正値αが、予め定められた一定値であったり、吸
入空気量Qmの関数であったりしたが、更に別の運転状
態を表す要素に従ってαの値が変更されるようにするこ
とも可能である。また、複数の要素に応じて予め定めら
れたデータマップ等からαが求められるようにすること
もできる。
【0025】また、前記実施例では吸入空気量Qmから
修正値αを引算するようにしていたが、要求吸入空気量
Qcに所定の修正値を加算して補正係数Kを修正するこ
ともできる。
【0026】また、前記実施例では吸入空気量検出手段
として可動ベーン式のエアフローメータ16が用いられ
ていたが、カルマン渦式や熱線式等の他のエアフローメ
ータを採用できることは勿論、大気圧変化に対する補正
を犠牲にすれば吸気管圧力を測定して吸入空気量を検出
することもできる。
【0027】また、前記実施例では可変機構としてアイ
ドル回転数制御弁38や可変バルブタイミング機構52
を備えていたが、実際の吸入空気量に影響を及ぼす他の
可変機構を備えた自動車の変速制御装置にも本発明は同
様に適用され得る。
【0028】また、前記実施例ではエンジン制御用コン
ピュータ32およびトランスミッション制御用コンピュ
ータ34が別体に構成されていたが、単一のコンピュー
タにてエンジン10および自動変速機68を制御するこ
ともできる。
【0029】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である変速制御装置を備えた
自動変速機およびエンジン等の構成を説明する図であ
る。
【図2】図1の実施例における自動変速機の変速段を切
り換える際の作動を説明するフローチャートである。
【図3】図2のステップS6,S11で用いられる補正
係数Kを求めるためのフローチャートである。
【図4】図2のフローチャートの実行に際して用いられ
るアップシフト側変速マップの一例を示す図である。
【図5】図2のフローチャートの実行に際して用いられ
るダウンシフト側変速マップの一例を示す図である。
【図6】図3のステップS24で用いられるエンジン回
転数NEおよびスロットル弁開度TAから要求吸入空気
量Qcを求めるためのデータマップである。
【図7】図3のステップS27で修正項Qaに設定され
る修正値αを求めるためのデータマップを示す図であ
る。
【図8】本発明のクレーム対応図である。
【符号の説明】
10:エンジン 16:エアフローメータ(吸入空気量検出手段) 20:スロットル弁 34:トランスミッション制御用コンピュータ 36:スロットルポジションセンサ 64:エアコン(空調装置) 65:エアコンスイッチ 68:自動変速機 72:車速センサ V:車速(変速パラメータ) TA:スロットル弁開度(変速パラメータ) NE:エンジン回転数 Qc:要求吸入空気量 Qm:実際の吸入空気量 α:修正値 K:補正係数 ステップS6,S11:補正手段 ステップS21,S22,S23,S24,S28:補
正係数算出手段 ステップS25:判断手段 ステップS27:補正係数修正手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め定められた変速条件に従って実際の
    変速パラメータの値に応じて自動変速機の変速段を自動
    的に切り換える変速制御手段と、 エンジンの回転数およびスロットル弁開度に基づいて要
    求吸入空気量Qcを求めるとともに、吸入空気量検出手
    段によって検出された実際の吸入空気量Qmと前記要求
    吸入空気量Qcとの比を補正係数として算出する補正係
    数算出手段と、 前記補正係数に応じて比Qc/Qmが大きい程アップシ
    フトし難くなるように前記変速条件および実際の変速パ
    ラメータの値の何れかを補正する補正手段とを備えた自
    動変速機の変速制御装置において、 前記エンジンの出力にて駆動される空調装置が作動状態
    か否かを判断する判断手段と、 該判断手段により前記空調装置が作動状態であると判断
    された場合には、アップシフトし難くなるように前記補
    正係数を修正する補正係数修正手段とを設けたことを特
    徴とする自動変速機の変速制御装置。
JP21780691A 1991-07-23 1991-08-02 自動変速機の変速制御装置 Pending JPH0539855A (ja)

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JP21780691A JPH0539855A (ja) 1991-08-02 1991-08-02 自動変速機の変速制御装置
US07/916,362 US5341295A (en) 1991-07-23 1992-07-21 Vehicle transmission shift control apparatus having means for suitably determining compensating coefficient used in determining shifting of the transmission

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6751522B2 (en) 2000-08-30 2004-06-15 Kabushiki Kaisha Topcon Lens layout setting apparatus for lens grinding process and display apparatus for the same

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