JPH0526019A - 内燃機関の潤滑装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 潤滑油ポンプの容量の変更をギヤケースを取
り替えることなく行なうことができるとともに、部品数
を少なくした潤滑油ポンプの取付け構造を提供する 【構成】 ギヤケース蓋１の外側面に潤滑油ポンプ取付
け面９を形成し、この取付け面９に、ポンプギヤ５、６
を内装したポンプ本体ケース３を、前記取付け面９がポ
ンプ本体ケース３の蓋を構成するようにして取付ける

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関の潤滑装置
であって、特に、潤滑油ポンプを機関本体側面のギヤケ
ース部分に取付けるものに関する。

【０００２】

【従来の技術】潤滑油ポンプを、ギヤケース部分に取付
ける内燃機関の潤滑装置は、公知である。その場合の取
付け構造としては、ギヤケース本体又はギヤケース蓋
に、潤滑油ポンプの本体ケースを一体に形成して、これ
にポンプギヤを内装するようにしたもの、あるいは、ギ
ヤケース蓋の外側面に、ポンプケース本体とポンプ蓋か
らなる潤滑油ポンプを取付けて、同じくギヤケース蓋に
形成した開口部よりポンプ軸をギヤケース内に突出させ
て、駆動ギヤと連結するようにしたものとがある。前者
の例としては、実開昭５９−１７７７０８号公報に記載
された発明があり、後者の例としては、実開昭５９−１
４４１２０号公報に記載された発明がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記の従来例におい
て、ギヤケース又はその蓋に潤滑油ポンプの蓋を形成す
るものにおいては、機関の出力に応じて潤滑油ポンプの
容量を安価に変更できない欠点がある。即ち、同じ機関
において出力を増大する場合には、これに応じて潤滑油
ポンプの容量も増大する必要があるが、それには、ポン
プギヤの歯幅若しくは径を大きくしなければならず、そ
のポンプギヤをギヤケースに一体に形成したものでは、
新たなポンプギヤを内装できるだけの大きさのポンプケ
ースを備えたギヤケース又はギヤケース蓋と交換するこ
とになり、大型の部品を交換することとなって、コスト
が高くなるという欠点がある。

【０００４】他方、潤滑油ポンプ全体をそっくりギヤケ
ース蓋の外側面に取付ける後者の構造では、このような
欠点がない半面、ギヤケース及びその蓋の他に、ポンプ
の本体ケースと蓋が必要となり、それだけ部品数が増加
する欠点がある。

【０００５】この発明の目的は、このような従来の欠点
を解消することにあり、潤滑油ポンプの容量の変更をギ
ヤケースを取り替えることなく行なうことができるとと
もに、部品数を少なくした潤滑油ポンプの取付け構造を
提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成す為
の、この発明の手段は、ギヤケース蓋１の外側面に潤滑
油ポンプ取付け面９を形成し、この取付け面９に、ポン
プギヤ５、６を内装したポンプ本体ケース３を、前記取
付け面９がポンプ本体ケース３の蓋を構成するようにし
て取付けるものである。

【０００７】

【実施例】図５は、この発明の実施例におけるギヤケー
スの外側面を示している。図において、１は、ギヤケー
ス蓋であって、このギヤケース蓋１の外側面における右
下コーナー部分に、この発明の潤滑油ポンプ２の本体ケ
ース３が、ボルト４によって取付けられている。

【０００８】図１及び図２で示すように、潤滑油ポンプ
２の本体ケース３は、その取付け面側を開口した概略椀
状であって、一対のポンプギヤ５、６が、軸７、８によ
って支持された状態で内装されている。この本体ケース
３は、ギヤケース蓋１の外側面に取付けた状態で、その
取付け面９をポンプケース蓋として、裏面の開口部を塞
いでいる。その際、上記ギヤ５、６を支持する軸７、８
のうち駆動側の軸７が、ギヤケース蓋１の軸穴１０を貫
通して、この軸穴１０によって支持されるとともに、ギ
ヤケース１１内に突出する先端に、ポンプ駆動ギヤ１２
が取付けられている。このポンプ駆動ギヤ１２は、ギヤ
ケース１１内の燃料カムギヤ１３に噛合して、そのカム
ギヤ１３を介して駆動されるようになっている。また、
第２図で示すように、他方の軸８も、取付け面９に形成
した軸穴１４に挿入されて、その一端を支持されてい
る。なお、これらの軸７、８の他端は、本体ケース３の
底部に形成した軸穴１５、１６によって支持されてい
る。第３図は、ポンプ２への潤滑油の吸入通路を示した
ものであって、ギヤケース蓋１にＬ形に屈曲した吸入通
路１８を形成して、その出口側を、ポンプ本体ケース３
の潤滑油吸入口１９に直結している。潤滑油吸入通路１
９は、吸入管などを介して、オイルパン内に連通され
る。

【０００９】第４図は、逆に吐出側の構造を示したもの
で、同様にギヤケース蓋１に形成した吐出通路２０を、
ポンプ本体ケース３の吐出口２１に直結している。この
吐出通路２０に流出した潤滑油は、ギヤケース１１を取
付けるシリンダブロックの潤滑油通路を通して、各潤滑
部に送られる。潤滑油ポンプ２内の潤滑油の流れは、第
５図の実線矢印で示している。

【００１０】

【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、ギヤケ
ース蓋の外側面を潤滑油ポンプの蓋として、その潤滑油
ポンプを取付けているから、ポンプ蓋が不要となり、そ
れだけ部品数を低減できる効果がある。しかも、ポンプ
ギヤは、そのギヤケース蓋に取付けるポンプ本体ケース
内に内装するものであるから、機関出力の変更に伴っ
て、ポンプギヤの歯幅等を変更する場合であっても、ポ
ンプのケースを取り替えるのみで、大型のギヤケースを
取り替える必要がなく、このような変更に安価に対応で
きるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例を示す潤滑油ポンプ取付け部
の縦断面図である。

【図２】同じく横断面図である。

【図３】図５のＡーＡ線断面図である。

【図４】同じくＢーＢ線断面図である。

【図５】潤滑油ポンプを取付けたギヤケースの要部の外
側面図である。

【図６】ポンプケース本体を裏面から見た正面図であ
る。

【符号の説明】

１ ギヤケース蓋 ２ 潤滑油ポンプ ３ ポンプ本体ケース ９ 取付け面 １８ 吸入通路 １９ 吸入口 ２０ 吐出通路 ２１ 吐出口

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 機関本体側面のギヤケース蓋の外側面に、潤滑油ポンプ
   取付け面を設け、ポンプギヤを内装したポンプケース本
   体を、そのケース本体の開口部を前記ギヤケース蓋で覆
   うようにして、上記取付け面に取付け、かつ、ギヤケー
   ス蓋には、ポンプの吸入口に直通する吸入通路と、吐出
   口に直通する吐出通路とを、それぞれ形成したことを特
   徴とする内燃機関の潤滑装置。