JPH0525855B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0525855B2
JPH0525855B2 JP62240208A JP24020887A JPH0525855B2 JP H0525855 B2 JPH0525855 B2 JP H0525855B2 JP 62240208 A JP62240208 A JP 62240208A JP 24020887 A JP24020887 A JP 24020887A JP H0525855 B2 JPH0525855 B2 JP H0525855B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cold
oil
amount
paste
volatile
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62240208A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6483024A (en
Inventor
Shigei Ooe
Kyonori Nagata
Hitoshi Takayanagi
Yoshihiro Sawai
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyukyu Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kyukyu Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyukyu Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Kyukyu Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP62240208A priority Critical patent/JPS6483024A/ja
Publication of JPS6483024A publication Critical patent/JPS6483024A/ja
Publication of JPH0525855B2 publication Critical patent/JPH0525855B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はポリアクリル酸ナトリウム及び/又は
ポリアクリル酸並びにアルミニウム化合物を含有
する膏体に、揮発性かぜ用生薬成分及び不揮発性
かぜ用生薬成分を配合してなるかぜ用パツプ剤に
関する。更に本発明は、上記の如き構成であるの
で膏体による湿布効果及び揮発性有効成分が体温
により温められ気化及び拡散し鼻腔、口腔を通じ
て上気道に行き渡り、かぜの不快な症状を緩和す
る吸込効果並びに不揮発性生薬成分による抗炎症
作用の増強効果を兼ね備えた「貼る」かぜ薬であ
るかぜ用パツプ剤に関するものである。
(従来の技術) かぜに伴う諸症状を抑制するためには、多数の
鎮痛、鎮咳、去痰剤が供給されているが、これら
の薬剤のほとんどが、経口剤または注射剤であ
り、直接体内に投与するものである。これらを使
用する場合、投与する薬剤と投与される人の体質
によつては両者間に様々な反応が生じ、場合によ
つては好ましくない副作用を起こすことがある。
さらに経口剤の場合、消化器官からの吸収による
ため、これらの器官に合併症等の障害を起し使用
自体に問題を生じることがある。また乳幼児、老
人には、経口投与自体が困難をなじる場合もあ
る。
そこで経口、注射剤の投与方法によらずこれら
の諸症状を抑制する方法として外皮用剤を用いる
方法がらう。この場合、胸、肩、背部に塗擦する
ことで局部の血行の循環を良くし、かぜの症候群
に伴なう諸種の痛みを和らげる効果、及びその成
分が体温により温められ拡散し、鼻腔や口腔を通
じ、うつ血した上気道に行き渡り、鼻づまり等の
不快な諸症状を和らげ、咳を鎮める効果がある。
その一例としては、軟膏剤が市販品として知られ
ている。又、揮発性かぜ薬有効成分を含有するパ
ツプ剤や、ポリアクリル酸及び/又はポリアクリ
ル酸塩、特定の架橋剤などからなる基剤中にかぜ
薬有効成分を含むパツプ剤なども知られている。
(発明が解決しようとする課題) しかし上記のような軟膏剤においては、塗擦後
のベトツキまたはそれによる衣類への付着による
不快感を生じること、薬剤をガーゼ等に塗り局所
へ貼付する場合の用法が面倒であること及び1回
の塗付量がまちまちなため一定量の投与が困難で
あることなどの問題があつた。さらに軟膏剤で
は、塗擦量に制限があるため、基剤中の水分等の
蒸発による帰化潜熱を奪うことによる湿布効果が
充分ではない問題があつた。
又、パツプ剤においては、基布側へのしみ出し
や、保形性の不充分性または架橋剤等の安全性で
問題があつた。
(課題を解決するための手段) このような技術水準下、鎮咳、去痰、抗炎症作
用を有し、基布側へのしみ出しや、保形性、又架
橋剤などの問題がなく、さらに湿布による冷却効
果の向上及び長時間の接続効果を発揮する製剤の
開発を目的として鋭意研究したところ、ポリアク
リル酸ナトリウム及び/又はポリアクリル酸並び
にアルミニウム化合物を含有する膏体に、揮発性
かぜ用生薬成分及び不揮発性かぜ用生薬成分を配
合したパツプ剤が、上記の目的を達成することを
見出し、本発明を完成した。
揮発性かぜ用生薬成分としては、ういきよう
油、カジユツ油、カノコソウ油、カミツレ油、ケ
イヒ油、ゴミシ油、サイシン油、杉葉油、ソウジ
ユツ油、チミアン油、チヨウジ油、チンピ油、テ
レビン油、ビヤクジユツ油、ニクズク油、ニツケ
イヒ油、ハツカ油、ボウフウ油、ユーカリ油、カ
ンフル、メントール等があげられる。
また不揮発性かぜ用生薬成分としては粉末、チ
ンキ及びエキスのいずれの形態でも用い得るが、
本発明に適する生薬としは、オウバク、オイヒ、
オンジ、カツコン、ガジユツ、カミツレ、カロニ
ン、カンゾウ、キキヨウ、キヨウニン、ゴオウ、
ゴミシ、サイカチ、サイコ、サイシン、シヤゼン
シ、シヨウマ、セネガ、ソウジユツ、ソウハク
ヒ、チヨウジ、チンピ、トコン、ナンテンジツ、
バイモ、バクモンドウ、ハンゲ、ビヤクジユツ、
ヒヨス、ボウホウ、マオウ等の粉末、チンキおよ
びエキスのいすれか形態のものがあげられる。
揮発性かぜ用生薬成分の配合量は重量比で膏体
全量の0.1〜10%、不揮発性かぜ用生薬成分の配
合量は重量比で膏体全量の0.1〜5%が好ましい。
これらの中で揮発性成分としては、カンフル、
メントール、ユーカリ油、ニクズク油、チミアン
油が、又不揮発性成分としてはカミツレチンキが
好適である。
カンフルは、局所刺激作用、防腐作用及び中枢
興奮作用を有する物質で、筋肉痛、打撲、皮膚そ
う症に対して局所刺激、血行の改善、消炎、鎮
痛、鎮痒の目的で外用において用いられる。また
うがい薬、吸入薬等にも配合される。
メントールは、局所を刺激し、熱感、発赤、疼
痛を起こすが次に知覚を鈍麻する。このため鎮
痛、鎮痒の効を奏する。また殺菌、防腐作用があ
る。5〜10%オリーブ油溶液または粉剤は鼻腔、
咽頭、喉頭等のカタルならびに腫脹時の粘膜麻酔
に塗付される。
ユーカリ油は、ユーカリの木の類
(Eucalyptusその他)の葉の水蒸気蒸留で得られ
る無色または帯黄色の香油であり、主成分
cineoleの他pmcymene、terpinecl、cuminal等を
含む。刺激作用と防腐作用を有し、うがい薬及び
去痰薬(配合剤)として添加される。
ニクズク油は、ニクズク科の植物の果実の水蒸
気蒸留で得られる微黄色から淡黄色の液体であ
り、主成分はd−camphene、d−α−pineneで
ありその他dipentene、linalool、terpineol等を
含有し、芳香性健胃薬、矯臭、矯味薬として内用
する以外に香味量に用いられる。
チミアン油は、シソ科の植物の全草を水蒸気蒸
留して得られる微黄色から帯黄色澄明の液体で特
異のにおいを有する。主成分は、thymolであり、
その他carvacyol、p−cymene、d−α−
pinene、linalool等を含有し、駆風薬、反射刺激
薬、皮膚刺激薬として用いられる。
カミツレチンキは、キク科のカミツレの花部か
らエタノール・水混液により抽出した黄色澄明な
液体で芳香を有する。主成分はterpenalchol、
chamazulene、pelargonic acid、capric acid等
で、発汗、駆風剤、消炎剤としての効果を有し、
感冒、リユウマチ、下痢、腰痛等に浸剤として内
服し、また浴剤として用いるとリユウマチ、冷え
症に効を奏する。chamazuleneは消炎作用を有す
る。
本発明はかぜ用パツプ剤に於るこれらの有効成
分の含有率は、ラツト及びモルモツト等の動物を
用いた薬効・薬理試験結果に基づき設定を行つ
た。すなわちカンフル、メントールは、膏体全量
に対し重量比で0.1〜10%の範囲であり殊に0.5〜
2%が良い。またユーカリ油、ニクズク油、チミ
アン油、カミツレチンキは、膏体全量に対し重量
比で0.1〜5%を添加することが、好ましい。
本発明に用いる水溶性高分子としては、分子内
にカルボキシル基を有するもの、具体的には、ポ
リアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、メト
キシエチレン無水マレイン酸共重合体、アクリル
酸・スチレン共重合体、アクリル酸・メタクリル
酸アミド共重合体、アクリル酸ブチル・メタクリ
ル酸共重合体、スチレン・メタクリル酸共重合
体、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチ
ルセルロース、アルギン酸ナトリウム等があげら
れる。
これらの水溶性高分子は、カルボキシ基を有す
ることから、ゲル化して安定な化合物を形成する
のに特に適しており、その配合量は膏体全量に対
し重量比で1〜20%が良い。配合量が1%未満で
あると膏体自身のゲル化強度が失われ、保形性、
保水性が弱くなりダレを生じやすくなる。また20
%を越えるとゲル化が、強くなりすぎ弾力性およ
び柔軟性が失われる。
本発明においてはこれらカルボキシル基を有す
る水溶性高分子の中で、ポリアクリル酸とポリア
クリル酸ナトリウムが特に好適で、これらを軸に
膏体基剤を構成する。これらはいずれか一方のみ
でも、双方を用いても良く、安定なゲル化物を形
成するには、その配合量は、膏体全量に対し、重
量比で2〜10%が良い。
これらの他の水溶性高分子化合物として、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなども
使用できる。なお、アルミニウム化合物の配合量
は重量比で膏体全量の0.1〜5%が好適である。
(発明の効果) 本発明のかぜ用パツプ剤は、かぜ症候群に伴う
鼻づまり、鼻水、咳、痰、くしやみ、のどの痛み
等の症状に対し、これを胸部またはのどに貼付す
ることにより以下の効果を発揮する。
揮発性生薬成分が、体温により温められ気化
及び揮散し、鼻腔や口腔を通じて、うつ血した
上気道に行き渡り、かぜ症候群に伴なう不快な
諸症状を緩和する。
貼付部位及びその周辺部の血行を良くし、か
ぜ症候群に伴うのどの痛み、胸の痛み、筋肉の
痛み等の諸種の痛みを和らげる。
パツプ剤のゲル内の水分等が基剤表面より
徐々に蒸発して気化潜熱を奪い、パツプ剤自体
の温度を室温より低温とすることが患部付近を
湿布する。
パツプ剤であるため以上の効果について優れ
た持続生を発現し、結果としてかぜ症状全体を
緩和し快方へと導く。
さらに、次のような特徴を有する。
パツプ剤であるから軟膏剤、クリーム剤のよ
うに塗擦後のベトツキ及びそれによる衣類への
付着等の不快感を生じない。
パツプ剤自身皮膚に対して良好な粘着性を有
することから、使用が簡便である。
使用枚数或いは裁断で面積が決められること
により、1回の用量の設定が容易でありかつ一
定量の投与が可能である。
本発明のかぜ用パツプ剤は以上のように水溶性
高分子の膏体に、有効成分としてかぜ用生薬成分
を配合したものであり、製剤の面からは、湿布に
よる冷却効果、簡便な使用方法、一定の投与量の
設定が可能等の特徴を持つており、揮発性生薬成
分が、体温により温められ気化および揮散し、鼻
腔や口腔を通じて、うつ血した上気道に行き渡る
ことで抗炎症作用、鎮咳作用、鎮痛、去痰作用の
効果を発現しそしてこれらに不揮発性かぜ用生薬
成分を配合することによつて抗炎症作用が強化さ
れ、特にカミツレチンキの配合により抗炎症効果
が倍増する。従つて、本発明のかぜ用パツプ剤は
膏体基剤自身が保有する冷却効果など特徴と、か
ぜ用生薬成分からなる有効成分の特徴が同時に発
揮される非常に有用生の高い外皮用剤である。
(実施例) 以下実施例を説明するが、本発明はこれに限定
されるものではない。
実施例 1 重量比で、ポリアクリル酸ナトリウム4.0%、
メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体1.0%、
カルボキシメチルセルロースナトリウム1.0%、
ゼラチン2.0%、濃グリセリン10.0%、D−ソル
ビトール液30.0%、カオリン15.0%、アルミニウ
ム化合物1.0%及び精製水31.5%を50℃で溶解及
び練合して水溶性高分子からなる膏体基剤を調製
し、これに有効成分としてカンフル1.0%、メン
トール0.7%、ユーカリ油0.5%、ニクズク油0.3
%、チミアン油0.5%、カミツレチンキ0.5%を、
非イオン性界面活性剤を1.0%と共に添加し、40
℃で攪拌しながら混合物を調製し、これを不織布
に一様な厚さで塗布し、本発明に係るかぜ用パツ
プ剤を製造した。
実施例 2乃至5 膏体基剤の組成及び比率を変え、また有効成分
比を所定の範囲で変化させた4例に付き、前記第
1実施例と同様の方法で、本発明に係るかぜ用パ
ツプ剤を製造した。第1表は上述したかぜ用パツ
プ剤の膏体の各成分比を比較例と共に示すもの
で、各実施例は表中1、2、3、4、5で示され
る。
比較例1〜5は、水溶性高分子としてポリアク
リル酸ナトリウムとポリアクリル酸を含まない例
である。ぞれぞれの例について、5種の評価方法
を実施したので、その結果を表下段に示す。
パツプ剤不織布支持体側へのしみ出しは、サン
プルを40℃、75%RHに一週間放置後、支持体側
表面への膏体のしみ出しを観察したもので、◎は
「しみ出しなし」、○は「湿つぽさあり」、△は
「水分流出あり」、×は「しみ出しあり」を示す。
フイルムの剥離性は、前記しみ出し試験と同条
件を経たものについて表面に付着したフイルムの
剥離性を観察したもので、◎は「剥離する」、○
は「剥離するがフイルムにくもりがわずかに残
る」、△は「剥離するがフイルムに油分が少し残
る」、×は「剥離するがフイルムにべとつきがあ
る」、ことを示す。
膏体の粘着性は、試料を10×4(cm)に裁断し、
フイルムを剥して30度の斜面上に装着し、10cm上
方より、1/32インチから1まインチでの32種の直
径のスチールボールを転がしたとき、10cmの範囲
で1分間以上静止するときのボールの大きさで判
定した。4/32インチ球が1号球、6/32インチ球が
2号球、以下20/32インチ球を9号球とし、◎は
「5号球以上が停まる」、○は「3〜4号球が停ま
る」、△は、「2号球が停まる」、×は「1号球のみ
が停まる」、ことを示す。
膏体の柔軟性はパツプ剤しみ出し試験と同条件
を経たものについて、フイルムを剥し、支持体側
へ180度折り返し、その後の変化を評価したもの
で、◎は「膏体に弾力性があり、迅速にもとにも
どる」、○は「弾力性はあるが、もとに戻るのに
少し時間がかかる」、△「膏体が少し固く、もと
に戻るにの時間を要する」、×は「弾力性がなく戻
らない」、ことを示す。
膏体を保形性評価は、しみ出し試験と同条件を
経たものについて膏体の性状を観察したもので、
◎は「全く型くずれなし」、△は「軟化し、やや
型くずれあり」、×は「軟化し、だれを生じた」こ
とを示す。
次に、本発明かぜ用パツプ剤に配合した薬剤の
抗炎症作用、鎮咳作用、鎮痛作用、去痰作用につ
いて無処置群を対照群として、動物を使用した薬
効・薬理試験結果を示す。
(1) 抗炎症作用 (1) アレルギー性鼻炎抑制作用 鼻炎に対する本発明のかぜ用パツプ剤の効
果を、経皮投与及び吸入投与試験により比較
試験を行なつた。
経皮投与試験 鼻炎ラツト(能動感作ラツト、受動感作
ラツト)を製作し、その腹部に本発明のか
ぜ用パツプ剤3×4(cm2)を適用した。そ
の後、生理食塩液で、鼻腔潅流を行い4%
ポンタミンスカイブルー生理食塩液5ml/
Kgを静注し、10分後の潅流液(P1)を採
集した。次に卵アルブミン潅流液(10mg/
ml)を10分間潅流した後、生理食塩液灌流
液を30分間10分毎に採集し(P2、P3
P4)、各潅流液中のポンタミンスカイブル
ー色素を比色定量した。
吸入投与試験 受動感作ラツトのみにて行なつた。
ラツトをグローブボツクスに入れ、本発
明に係るかぜ用パツプ剤を温めて気化した
混合気体を30分間吸入させた後、上記と同
様に試験を行つた。
結果:第1図乃至第3図に結果を示す。経皮
投与及び吸入投与試験それぞれにおいて、本
発明のかぜ用パツプ剤は、P2の時点からす
でに対照群に対して有意に色素量を減少さ
せ、鼻腔分泌抑制作用を示した。
(2) カラゲニン胸膜炎抑制作用 ラツトの胸部に本発明のかぜ用パツプ剤3
×4(cm2)を投与し、その3時間後λ−カラ
ゲニン(1%)生理食塩液0.3mlをラツト右
胸腔内に投与し、再び薬剤を3時間適用し
た。試験後断頭し、胸腔内に貯留した胸水量
を測定し、炎症による分泌液の増加に対する
本発明のかぜ用パツプ剤の薬剤の効果を比較
検討した。
結果:第4図に結果を示す。本発明のかぜ用
パツプ剤は、対照群に対して、有意に分泌
液(胸水)の増加を抑制する作用を示し
た。
(3) カラニゲン足蹠浮腫抑制作用 ラツト右後足蹠皮下にλ−カラゲニン(1
%)の生理食塩液0.5mlを注射し直ちにプレ
チスメーターで同足の容積を測定した。次に
本発明のかぜ用パツプ剤1.5×3(cm2)を投与
し、その1時間後及び4時間後に同足の容積
を測定し、本発明のかぜパツプ剤の浮腫抑制
作用を検討した。
結果:第5図に結果を示す。本発明のかぜ用
パツプ剤は、対照群に対して、1時間目か
ら有意な抑制効果を示した。
(2) 鎮咳作用(機械的刺激法) モルモツトの気管に小孔をあけ、刺激毛にて
刺激し、誘導される咳発生に対する本発明に係
るかぜ用パツプ剤の効果の経皮投与試験及び吸
入投与試験法にて検討した。
経皮投与試験 モルモツトの腹部に本発明のかぜ用パツプ
剤3×4(cm2)を適用し、その後2時間まで
経時的に気管を刺激し、咳の発生を測定し
た。
吸入投与試験 モルモツトをグローブボツクスに入れ、本
発明に係るかぜ用パツプ剤の薬剤を温めて気
化した混合気体を吸入させ、その後2時間ま
で経時的に気管を刺激した。
結果:第6図に結果を示す。本発明かぜ用パツ
プ剤は、対照群に対して、明らかに咳の発生
を抑制する作用を示した。
(3) 鎮痛作用(Randall and Selitto法) ラツトの右後肢足蹠に10%イースト生理食塩
液0.05mlを皮下注射し、注射4時間後本発明の
かぜ用パツプ剤1.5×3(cm2)を適用し、1時間
目と4時間目に疼痛反応を測定し、その鎮痛作
用を検討した。
結果:第7図に結果を示す。本発明のかぜ用パ
ツプ剤は対照群に対して、明らかに抑制作用
を示した。
(4) 去痰作用(気道分泌抑制作用) ラツトに本発明に係るかぜ用パツプ剤の薬剤
を温めて気化した混合気体を30分間吸入させた
後、0.6%フエノールスルホンフタレイン生理
食塩液1ml/Kgを静脈注射し、放血致死後、開
胸し、気管カニユーレを挿入した。気道内に38
℃に加温したNaHCO33mlで5分毎に5回洗浄
し、その洗浄液中のフエノールスルホンスタレ
イン色素量を無処置群と比較検討した。
結果:第8図に結果を示す。本発明のかぜ用パ
ツプ剤は、対照群に対して有意に抑制作用を
示した。
(5) カミツレの抗炎症作用 本発明のかぜ用パツプ剤の揮発性生薬成分に
加えて配合するカミツレは、抗炎症作用を有す
ることが、知見されている。そこでカミツレチ
ンキの場合における抗炎症効果を確認および配
合量の設定を行うため動物を用いた薬理試験を
行い、その結果を示す。
(1) カミツレチンキのカラゲニン胸膜炎抑制作
用ラツトの胸部除毛部に、 1 本発明かぜ用パツプ剤の基剤 2 本発明かぜ用パツプ剤の基剤+カミツレ
チンキ(0.25%)配合 3 本発明かぜ用パツプ剤の基剤+カミツレ
チンキ(0.5%)配合 4 本発明かぜ用パツプ剤の基剤+カミツレ
チンキ(1.0%)配合 のそれぞれのパツプ剤を3×4(cm2)に裁断
し貼付した。3時間後にλ−カラゲニン(1
%)生理食塩液を0.3ml右胸腔内に投与して、
再び同じ試料を3時間貼付してから断頭し、
胸腔内に貯留した胸水量を測定し、この量を
指標として表した。
結果:第9図に結果を示す。カミツレチンキ
は、基剤に対して、0.5%以上の配合によ
り、抗炎症効果を発揮することが明らかに
認められた。
(2) カミツレチンキのガラゲニン足蹠浮腫抑制
作用 ラツトの右後足蹠皮下に、λ−カラゲニン
(1%)生理食塩液0.5mlを注射し、直ちにプ
レチスメーターで同足の容積を測定した。次
に前述(5)−(1)の実験と同様のパツプ剤につい
て、それぞれの試験片3×4(cm2)を貼付し
た。その4時間後に同足の容積を測定し、カ
ミツレチンキの浮腫抑制作用を検討した。
結果:第10図に結果を示す。前述した(5)−
(1)の実験結果と同様、カミツレチンキは、
基剤に対して0.5%以上の配合により、明
らかに浮腫抑制作用が認められた。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係るかぜ用パツプ剤に関するも
ので、第1図乃至第10図は各種の薬効、薬理試
験結果を示すグラフである。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリアクリル酸ナトリウム及び/又はポリア
    クリル酸並びにアルミニウム化合物を含有する膏
    体に、揮発性かぜ用生薬成分及び不揮発生かぜ用
    生薬成分を配合してなるかぜ用パツプ剤。 2 揮発性かぜ用生薬成分が、カンフル、メント
    ール、ユーカリ油、ニクズク油及びチミアン油か
    らなる群より選ばれた少なくとも1種である特許
    請求の範囲第1項記載のかぜ用パツプ剤。 3 不揮発性かぜ用生薬成分が、カミツレチンキ
    である特許請求の範囲第1項記載のかぜ用パツプ
    剤。 4 揮発性かぜ用生薬成分が、カンフル、メント
    ール、ユーカリ油、ニクズク油及びチミアン油か
    らなる群より選ばれた少なくとも1種であり、不
    揮発性かぜ用生薬成分がカミツレチンキである特
    許請求の範囲第1項記載のかぜ用パツプ剤。 5 ポリアクリル酸ナトリウム及び/又はポリア
    クリル酸の配合量が、重量比で膏体全量の2〜10
    %である特許請求の範囲第1項乃至第4項のいず
    れかに記載のかぜ用パツプ剤。 6 アルミニウム化合物の配合量が重量比で膏体
    全量の0.1〜5%である特許請求な範囲第1項乃
    至第4項のいずれかに記載のかぜ用パツプ剤。 7 揮発性かぜ用生薬成分の配合量が重量比で膏
    体全料の0.1〜10%であり、不揮発性かぜ用生薬
    成分の配合量が、同じく0.1〜5%である特許請
    求の範囲第1項記載のかぜ用パツプ剤。 8 カンフル、メントールの配合量が重量比で膏
    体全量の0.1〜10%であり、そしてユーカリ油、
    ニクズク油、チミアン油の配合量が、同じく0.1
    〜5%である特許請求の範囲第2項又は第4項記
    載のかぜ用パツプ剤。 9 カミツレチンキの配合量が重量比で膏体全量
    の0.1〜5%である特許請求の範囲第3項又は第
    4項記載のかぜ用パツプ剤。 10 カンフル、メントールの配合量が重量比で
    膏体全量の0.1〜10%であり、そしてユーカリ油、
    ニクズク油、チミアン油の配合量が同じく0.1〜
    5%であり、そしてカミツレチンキの配合量が同
    じく0.1〜5%である特許請求の範囲第4項記載
    のかぜ用パツプ剤。
JP62240208A 1987-09-25 1987-09-25 Cataplasm for cold Granted JPS6483024A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62240208A JPS6483024A (en) 1987-09-25 1987-09-25 Cataplasm for cold

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62240208A JPS6483024A (en) 1987-09-25 1987-09-25 Cataplasm for cold

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6483024A JPS6483024A (en) 1989-03-28
JPH0525855B2 true JPH0525855B2 (ja) 1993-04-14

Family

ID=17056061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62240208A Granted JPS6483024A (en) 1987-09-25 1987-09-25 Cataplasm for cold

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6483024A (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01175942A (ja) * 1987-12-28 1989-07-12 Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd 抗ウイルス性医薬用組成物
JP2793278B2 (ja) * 1989-08-18 1998-09-03 救急薬品工業株式会社 生薬貼付製剤
JP3611128B2 (ja) * 1992-03-13 2005-01-19 株式会社資生堂 テストステロン−5−α−レダクターゼ阻害剤
JPH08198765A (ja) * 1995-01-31 1996-08-06 Hayami Kinugawa 鎮痛用医薬組成物
JP4965772B2 (ja) * 2001-06-19 2012-07-04 丸善製薬株式会社 徐放性抗アレルギー剤、徐放性抗アレルギー製剤及び該抗アレルギー剤を用いた日常衛生用品

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5455721A (en) * 1977-10-12 1979-05-04 Yamanouchi Pharmaceut Co Ltd Cold remedy for external use
JPS5857406A (ja) * 1981-09-29 1983-04-05 Sekisui Chem Co Ltd 自着性が改善されたポリビニルブチラ−ルの製造方法
JPS6013710A (ja) * 1983-07-05 1985-01-24 Lion Corp 低刺激性温熱パツプ剤

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5455721A (en) * 1977-10-12 1979-05-04 Yamanouchi Pharmaceut Co Ltd Cold remedy for external use
JPS5857406A (ja) * 1981-09-29 1983-04-05 Sekisui Chem Co Ltd 自着性が改善されたポリビニルブチラ−ルの製造方法
JPS6013710A (ja) * 1983-07-05 1985-01-24 Lion Corp 低刺激性温熱パツプ剤

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6483024A (en) 1989-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5240932A (en) Percutaneously absorbable compositions of morphine or analogous analgesics of morphine
CN102198126B (zh) 治疗口腔及牙齿疾病的涂抹剂及其涂抹器
CN108853312B (zh) 聚桂醇外用凝胶及其制备方法
US6479076B2 (en) Nicotine delivery compositions
US20030207851A1 (en) Therapeutic 1,2,3,6-tetrahydropyrimidine-2-one compositions and methods therewith
AU7583491A (en) Eriodictyon extract pharmaceutical compositions
US5015474A (en) Composition for imparting moisture to a substrate
JPH07504657A (ja) 局所芳香放出組成物
US20090191249A1 (en) Sheet substrates impregnated with aromatic releasing compositions and a method of delivery of aromatic releasing compositions
JPH0147444B2 (ja)
JP4677063B2 (ja) オランダカラシエキス配合外用製剤
WO2008046603A2 (en) Adhesive label with bittering agent and fluidifying agents for natural airway secretions
JPH0525855B2 (ja)
US8221802B2 (en) Antipyrotic formulation for the treatment of epidermal burns
CN115381912B (zh) 一种降低癌性疼痛的外用中药复方制剂及其制备方法
JPH0774152B2 (ja) 皮膚外用液剤
WO2021177940A1 (en) Cannabinoid and menthol gel compositions, patches and methods
CN110680879A (zh) 一种活血止血祛腐生肌的中药喷膜剂及其制备方法
US5945119A (en) Therapeutic preparations containing caesium ions
CN104815068A (zh) 一种头孢氨苄软膏及制备方法
CN105287742A (zh) 一种防治蚊虫叮咬的药膏及其制备方法
JPH10513454A (ja) ルビジウムイオンを用いる治療法およびその製剤
JPH11180887A (ja) 消炎鎮痛貼付剤
CN114984084B (zh) 治疗痔类肛肠疾病的中药组合物、中药制剂及制法和应用
JP3612731B2 (ja) 消炎鎮痛外用剤

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080414

Year of fee payment: 15