JPH05256800A - 塗膜下x線回折強度測定法 - Google Patents
塗膜下x線回折強度測定法Info
- Publication number
- JPH05256800A JPH05256800A JP5520492A JP5520492A JPH05256800A JP H05256800 A JPH05256800 A JP H05256800A JP 5520492 A JP5520492 A JP 5520492A JP 5520492 A JP5520492 A JP 5520492A JP H05256800 A JPH05256800 A JP H05256800A
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- Japan
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- slit
- ray
- sample
- ray diffraction
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 表面に塗膜を有する金属材料の塗膜の下の微
小領域における、腐食生成物のX線回折強度を非破壊的
に高感度で測定する。 【構成】 集光した単色X線を、多段スリットによりノ
イズを減少させ、表面に塗膜を有する金属材料の塗膜の
上から塗膜下の微小領域に照射し、当該微小領域の腐食
生成物のX線回折強度を信号対ノイズ比(S/N比)を
高めて測定する。 【効果】 塗膜の下の腐食生成物を直接検出するので、
塗膜の変質による誤測定を防止するとともに、腐食部先
端や、腐食の進行度の場所的相違などの局所測定及び試
料走査測定を非破壊的に可能とする。
小領域における、腐食生成物のX線回折強度を非破壊的
に高感度で測定する。 【構成】 集光した単色X線を、多段スリットによりノ
イズを減少させ、表面に塗膜を有する金属材料の塗膜の
上から塗膜下の微小領域に照射し、当該微小領域の腐食
生成物のX線回折強度を信号対ノイズ比(S/N比)を
高めて測定する。 【効果】 塗膜の下の腐食生成物を直接検出するので、
塗膜の変質による誤測定を防止するとともに、腐食部先
端や、腐食の進行度の場所的相違などの局所測定及び試
料走査測定を非破壊的に可能とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線回折を用いて、塗
装を施された多結晶金属材料の腐食生成物を非破壊で測
定する技術の分野に属する。
装を施された多結晶金属材料の腐食生成物を非破壊で測
定する技術の分野に属する。
【0002】
【従来の技術】旧来、塗膜外観の観察によって腐食の進
行状態の判定が行われてきた。これは腐食の進行した部
分では塗膜のふくれや変色などの塗膜外観上の変質を伴
うことが多いためである。従って腐食がかなり進行し、
塗膜の外観に変質が見られる場合には、塗膜外観から腐
食の進行状態を測定することが不可能ではない。
行状態の判定が行われてきた。これは腐食の進行した部
分では塗膜のふくれや変色などの塗膜外観上の変質を伴
うことが多いためである。従って腐食がかなり進行し、
塗膜の外観に変質が見られる場合には、塗膜外観から腐
食の進行状態を測定することが不可能ではない。
【0003】しかし、塗膜下の極薄いめっき層のみが腐
食する場合などのように、塗膜下腐食の特質により、塗
膜のふくれや変色を伴わない腐食もかなり存在し、この
場合は塗膜外観上の変化から塗膜下腐食を判定する方法
は適用できない。また塗膜の変質は、塗装むらや外部か
らの着色や付着物などの、腐食以外の原因による場合も
存在するので誤判定をする可能性が大きく実用上問題が
大きい。
食する場合などのように、塗膜下腐食の特質により、塗
膜のふくれや変色を伴わない腐食もかなり存在し、この
場合は塗膜外観上の変化から塗膜下腐食を判定する方法
は適用できない。また塗膜の変質は、塗装むらや外部か
らの着色や付着物などの、腐食以外の原因による場合も
存在するので誤判定をする可能性が大きく実用上問題が
大きい。
【0004】従来、変質していない塗膜の上から、非破
壊で塗膜下のめっき金属の腐食状態を判定する方法がL
akokras,Mater.Ikh.Primen.
(旧ソ連),No.5.(1989),73〜75頁に提
案されている。この方法は検出感度が低く、腐食生成物
のX線回折強度の測定が不可能なため、下地金属のX線
回折強度のみを測定し、間接的に腐食の進行を測定して
いる。従ってめっき層自体の腐食が検出できないうえ、
塗膜のみの変質や、めっき層の厚みの変動によるX線回
折強度の変化を腐食に起因するものと誤判定する危険が
大きい。そこで、本発明者らは第108回日本金属学会
講演概要(1991),p.448においては亜鉛めっ
き鋼板の塗膜下の腐食生成物を直接検出し報告した。
壊で塗膜下のめっき金属の腐食状態を判定する方法がL
akokras,Mater.Ikh.Primen.
(旧ソ連),No.5.(1989),73〜75頁に提
案されている。この方法は検出感度が低く、腐食生成物
のX線回折強度の測定が不可能なため、下地金属のX線
回折強度のみを測定し、間接的に腐食の進行を測定して
いる。従ってめっき層自体の腐食が検出できないうえ、
塗膜のみの変質や、めっき層の厚みの変動によるX線回
折強度の変化を腐食に起因するものと誤判定する危険が
大きい。そこで、本発明者らは第108回日本金属学会
講演概要(1991),p.448においては亜鉛めっ
き鋼板の塗膜下の腐食生成物を直接検出し報告した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らの第108
回日本金属学会講演概要(1991),p.448にお
ける測定領域の大きさを検討する。0.1mm×10mmの
波長1.0オングストロームの単色化された放射光X線
ビームを用いているが、回折角2θは15°〜50°
で、ブラッグ角θは7.5°〜25°であり、試料の照
射領域は試料面上で一方向に(1/sinθ)倍に拡大
される。この値(1/sinθ)は7.7〜2.4倍で
0.77mm×10mmないし0.24mm×10mmの細長い
領域が測定されている。これは微小領域とはいえず、か
つ測定された腐食生成物シモンコライト(塩基性塩化亜
鉛)のX線回折線のS/N比は0.5〜3に過ぎない。
測定領域の微小化とともにS/N比は著しく低下するこ
とが予想される。従って微小領域における高S/N比で
の測定は困難な課題であるが、その実現が強く待ち望ま
れていた。
回日本金属学会講演概要(1991),p.448にお
ける測定領域の大きさを検討する。0.1mm×10mmの
波長1.0オングストロームの単色化された放射光X線
ビームを用いているが、回折角2θは15°〜50°
で、ブラッグ角θは7.5°〜25°であり、試料の照
射領域は試料面上で一方向に(1/sinθ)倍に拡大
される。この値(1/sinθ)は7.7〜2.4倍で
0.77mm×10mmないし0.24mm×10mmの細長い
領域が測定されている。これは微小領域とはいえず、か
つ測定された腐食生成物シモンコライト(塩基性塩化亜
鉛)のX線回折線のS/N比は0.5〜3に過ぎない。
測定領域の微小化とともにS/N比は著しく低下するこ
とが予想される。従って微小領域における高S/N比で
の測定は困難な課題であるが、その実現が強く待ち望ま
れていた。
【0006】本発明の課題は塗膜の膨れ、付着物など腐
食以外の原因による塗膜の変質の有無にかかわらず、塗
膜下の微量な腐食生成物を直接非破壊的に検出するに際
し、0.1mmオーダーの微小領域において、S/N比を
2以上とした高感度解析を行い、腐食部先端や、腐食の
進行度の場所的相違などの局所測定及び試料走査測定を
可能とすることである。
食以外の原因による塗膜の変質の有無にかかわらず、塗
膜下の微量な腐食生成物を直接非破壊的に検出するに際
し、0.1mmオーダーの微小領域において、S/N比を
2以上とした高感度解析を行い、腐食部先端や、腐食の
進行度の場所的相違などの局所測定及び試料走査測定を
可能とすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため集光した単色X線を、多段スリットによりノイズを
減少させ、表面に塗膜を有する金属材料の塗膜の上から
塗膜下の微小領域に照射し、当該微小領域の腐食生成物
のX線回折強度を信号対ノイズ比(S/N比)を高めて
測定することを特徴とする方法を考案した。
ため集光した単色X線を、多段スリットによりノイズを
減少させ、表面に塗膜を有する金属材料の塗膜の上から
塗膜下の微小領域に照射し、当該微小領域の腐食生成物
のX線回折強度を信号対ノイズ比(S/N比)を高めて
測定することを特徴とする方法を考案した。
【0008】
【作用】本発明においては集光した単色X線を塗膜の上
より試料の塗膜の下の目的とする微小領域に照射する必
要がある。単色X線はX線管球などからの特性X線でよ
い。X線の波長は0.4オングストロームから1.5オ
ングストロームの範囲に選択する。好ましくは0.5オ
ングストロームから1.2オングストロームの範囲とす
る。X線の波長を長くすれば複数のX線回折線相互の分
解能を向上させることができ、塗膜に含まれている顔料
などの結晶成分による妨害回折線と目的のX線回折線を
分離することが容易となる。逆にX線の波長を短くすれ
ば塗膜でのX線の吸収を減少させX線回折線の強度を増
すことができる。両者の特徴を考慮して波長範囲を決定
した。特性X線光源としては、X線管球あるいはX線回
転対陰極を用いる。管球あるいは回転対陰極のターゲッ
トとしては、波長の制限より、Ag,Mo,Nb,Z
r,Znのうちの一つを使用する。放射光の場合はモノ
クロメータというシリコン結晶により放射光を回折させ
て単色化させる装置を用いればよい。
より試料の塗膜の下の目的とする微小領域に照射する必
要がある。単色X線はX線管球などからの特性X線でよ
い。X線の波長は0.4オングストロームから1.5オ
ングストロームの範囲に選択する。好ましくは0.5オ
ングストロームから1.2オングストロームの範囲とす
る。X線の波長を長くすれば複数のX線回折線相互の分
解能を向上させることができ、塗膜に含まれている顔料
などの結晶成分による妨害回折線と目的のX線回折線を
分離することが容易となる。逆にX線の波長を短くすれ
ば塗膜でのX線の吸収を減少させX線回折線の強度を増
すことができる。両者の特徴を考慮して波長範囲を決定
した。特性X線光源としては、X線管球あるいはX線回
転対陰極を用いる。管球あるいは回転対陰極のターゲッ
トとしては、波長の制限より、Ag,Mo,Nb,Z
r,Znのうちの一つを使用する。放射光の場合はモノ
クロメータというシリコン結晶により放射光を回折させ
て単色化させる装置を用いればよい。
【0009】集光のためにはX線ミラーまたは湾曲結晶
を利用する。X線ミラーは水晶などの結晶の表面を平滑
とし、白金を蒸着させたもので、荷重を加えわずかに凹
面に曲げてX線を効率よく反射し集光する。湾曲結晶は
シリコン結晶の一端に荷重を加えて結晶を湾曲させるも
ので、シリコン結晶によるX線回折線を集光する。この
ような装置を利用することにより入射X線を集光し輝度
(単位面積当りの強度)を著しく、例えば1000倍に
増大させることができる。
を利用する。X線ミラーは水晶などの結晶の表面を平滑
とし、白金を蒸着させたもので、荷重を加えわずかに凹
面に曲げてX線を効率よく反射し集光する。湾曲結晶は
シリコン結晶の一端に荷重を加えて結晶を湾曲させるも
ので、シリコン結晶によるX線回折線を集光する。この
ような装置を利用することにより入射X線を集光し輝度
(単位面積当りの強度)を著しく、例えば1000倍に
増大させることができる。
【0010】試料上の目的とする微小領域に照射するた
めに試料を微動走査させる装置が必要となる。微動によ
り位置を決定する精度は1μmが必要である。また位置
を確認するために望遠顕微鏡が必要である。
めに試料を微動走査させる装置が必要となる。微動によ
り位置を決定する精度は1μmが必要である。また位置
を確認するために望遠顕微鏡が必要である。
【0011】信号対ノイズ比(S/N比)を高めること
は極めて重要である。上記集光によりX線信号強度を増
大せしめることができるが、ノイズもX線信号強度に比
例して増大すれば微量な腐食生成物を検出することはで
きない。従って、ノイズの低減が大きな要素となる。
は極めて重要である。上記集光によりX線信号強度を増
大せしめることができるが、ノイズもX線信号強度に比
例して増大すれば微量な腐食生成物を検出することはで
きない。従って、ノイズの低減が大きな要素となる。
【0012】多段スリットによればノイズを低減し、S
/N比を改善できる。多段スリットとは最も試料に近い
モノクロメータ(またはミラー)と試料の間に3段以上
のスリットを有することを指す。最も試料から遠い(す
なわちX線入射側の)スリットをビームの寸法に合わせ
る。以下の下流側のスリットをビームの寸法より少し大
きめに設定することによりノイズを減少させることがで
きる。
/N比を改善できる。多段スリットとは最も試料に近い
モノクロメータ(またはミラー)と試料の間に3段以上
のスリットを有することを指す。最も試料から遠い(す
なわちX線入射側の)スリットをビームの寸法に合わせ
る。以下の下流側のスリットをビームの寸法より少し大
きめに設定することによりノイズを減少させることがで
きる。
【0013】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明する。図1
は本発明の第1および第2の実施例での概略構成図(平
面図)である。X線管球1で発生した特性X線2はシャ
ッター3、フィルター4、及び前置スリット5を経て第
1ミラー6により水平方向のX線を収束させ、さらに第
2ミラー7により垂直方向のX線を収束させ、試料11
上に集光する。第2ミラー7と試料11の間には第1ス
リット8、第2スリット9、第3スリット10からなる
多段スリットを置く。試料11は試料走査台12に搭載
されている。試料11からの回折X線13は受光スリッ
ト14を通りカウンター15によって計数される。上記
装置を用いて以下の測定を実施した。 (1)表面に塗膜を有する亜鉛めっき鋼板の腐食部 (2)表面に塗膜を有する亜鉛めっき鋼板の腐食部と健
全部の走査測定
は本発明の第1および第2の実施例での概略構成図(平
面図)である。X線管球1で発生した特性X線2はシャ
ッター3、フィルター4、及び前置スリット5を経て第
1ミラー6により水平方向のX線を収束させ、さらに第
2ミラー7により垂直方向のX線を収束させ、試料11
上に集光する。第2ミラー7と試料11の間には第1ス
リット8、第2スリット9、第3スリット10からなる
多段スリットを置く。試料11は試料走査台12に搭載
されている。試料11からの回折X線13は受光スリッ
ト14を通りカウンター15によって計数される。上記
装置を用いて以下の測定を実施した。 (1)表面に塗膜を有する亜鉛めっき鋼板の腐食部 (2)表面に塗膜を有する亜鉛めっき鋼板の腐食部と健
全部の走査測定
【0014】(1)表面に塗膜を有する亜鉛めっき鋼板
の腐食部: 実験例1 図1に示すように実験室においてMo管球(50kV,3
0mA)より発生した特性X線2(波長は0.71オング
ストローム)をフィルター4、前置スリット5を通し2
個のミラーに入射させた。試料位置において10mm×1
0mmの寸法となるX線ビームを2個のミラーにより0.
1mm×0.1mmに集光した。集光効率を10%として、
輝度を約1000倍に著しく増大させることができた。
回折角2θは23°〜28°で、ブラッグ角θは11.
5°〜14°であり、試料の照射領域は試料面上で一方
向に(1/Sinθ)倍に拡大される。この値(1/s
inθ)は5.0〜4.1倍で0.50mm×0.1mmな
いし0.41mm×0.1mmの領域が測定されている。
の腐食部: 実験例1 図1に示すように実験室においてMo管球(50kV,3
0mA)より発生した特性X線2(波長は0.71オング
ストローム)をフィルター4、前置スリット5を通し2
個のミラーに入射させた。試料位置において10mm×1
0mmの寸法となるX線ビームを2個のミラーにより0.
1mm×0.1mmに集光した。集光効率を10%として、
輝度を約1000倍に著しく増大させることができた。
回折角2θは23°〜28°で、ブラッグ角θは11.
5°〜14°であり、試料の照射領域は試料面上で一方
向に(1/Sinθ)倍に拡大される。この値(1/s
inθ)は5.0〜4.1倍で0.50mm×0.1mmな
いし0.41mm×0.1mmの領域が測定されている。
【0015】多段スリットによりノイズは約100倍の
増加に抑えることができた。表面に90μmの厚さの塗
膜を有する亜鉛めっき鋼板を食塩水中に1カ月間保持し
測定試料とし、亜鉛めっき層の腐食部分を測定した。測
定データから腐食生成物のX線回折線のS/N比を求
め、物質の同定を試みた。
増加に抑えることができた。表面に90μmの厚さの塗
膜を有する亜鉛めっき鋼板を食塩水中に1カ月間保持し
測定試料とし、亜鉛めっき層の腐食部分を測定した。測
定データから腐食生成物のX線回折線のS/N比を求
め、物質の同定を試みた。
【0016】実験例2 放射光(2.5GeV ,200mA)をモノクロメータによ
り単色化し波長を0.71オングストロームとした後集
光を行い、多段スリットを用いて、実験例1の試料の亜
鉛めっき層の腐食部分を測定し、実験例1と同様に測定
データから腐食生成物のX線回折線のS/N比を求め、
同定を試みた。
り単色化し波長を0.71オングストロームとした後集
光を行い、多段スリットを用いて、実験例1の試料の亜
鉛めっき層の腐食部分を測定し、実験例1と同様に測定
データから腐食生成物のX線回折線のS/N比を求め、
同定を試みた。
【0017】比較実験例1 図1において前置スリット5、第1ミラー6、第2ミラ
ー7、第1スリット8、第2スリット9を撤去し、Mo
管球(50kV,30mA)より発生した特性X線2(波長
は0.71オングストローム)を試料にストレートに直
接入射させた。試料位置において10mm×10mmの寸法
となるX線ビームを第3スリット10により0.1mm×
0.1mmに制限して測定した。同様に測定データから腐
食生成物のX線回折線のS/N比を求め、同定を試み
た。以上の実験結果を表1に示す。
ー7、第1スリット8、第2スリット9を撤去し、Mo
管球(50kV,30mA)より発生した特性X線2(波長
は0.71オングストローム)を試料にストレートに直
接入射させた。試料位置において10mm×10mmの寸法
となるX線ビームを第3スリット10により0.1mm×
0.1mmに制限して測定した。同様に測定データから腐
食生成物のX線回折線のS/N比を求め、同定を試み
た。以上の実験結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】(2)表面に塗膜を有する亜鉛めっき鋼板
の腐食部と健全部の走査測定: 実験例3 実験例1と同様な実験法である。ただし、亜鉛めっき層
の腐食部から健全部へ向かって0.1mmステップで試料
を走査しながら測定した。測定データから腐食生成物の
X線回折線のS/N比を求めるとともに、腐食部分と健
全部の境界の検出を試みた。
の腐食部と健全部の走査測定: 実験例3 実験例1と同様な実験法である。ただし、亜鉛めっき層
の腐食部から健全部へ向かって0.1mmステップで試料
を走査しながら測定した。測定データから腐食生成物の
X線回折線のS/N比を求めるとともに、腐食部分と健
全部の境界の検出を試みた。
【0020】実験例4 実験例2と同様な実験法である。ただし、試料の走査測
定を実験例3と同一の方法で行った。測定データから腐
食生成物のX線回折線のS/N比を求めるとともに、腐
食部分と健全部の境界の検出を試みた。
定を実験例3と同一の方法で行った。測定データから腐
食生成物のX線回折線のS/N比を求めるとともに、腐
食部分と健全部の境界の検出を試みた。
【0021】比較実験例2 比較実験例1と同様な実験法である。ただし、試料の走
査測定を実験例3と同一の方法で行った。測定データか
ら腐食生成物のX線回折線のS/N比を求めるととも
に、腐食部と健全部の境界の検出を試みた。
査測定を実験例3と同一の方法で行った。測定データか
ら腐食生成物のX線回折線のS/N比を求めるととも
に、腐食部と健全部の境界の検出を試みた。
【0022】以上の実験結果を表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】本発明法は腐食生成物のX線回折線のS
/N比、腐食生成物の同定及び腐食部と健全部の境界の
検出において優れている。
/N比、腐食生成物の同定及び腐食部と健全部の境界の
検出において優れている。
【図1】本発明の第1及び第2の実施例での概略構成図
である。
である。
1 X線管球 2 特性X線 3 シャッター 4 フィルター 5 前置スリット 6 第1ミラー 7 第2ミラー 8 第1スリット 9 第2スリット 10 第3スリット 11 試料 12 試料走査台 13 回折X線 14 受光スリット 15 カウンター
Claims (1)
- 【請求項1】 集光した単色X線を、多段スリットによ
りノイズを減少させ、表面に塗膜を有する金属材料の塗
膜の上から塗膜下の微小領域に照射し、当該微小領域の
腐食生成物のX線回折強度を信号対ノイズ比(S/N
比)を高めて測定することを特徴とする方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5520492A JPH05256800A (ja) | 1992-03-13 | 1992-03-13 | 塗膜下x線回折強度測定法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5520492A JPH05256800A (ja) | 1992-03-13 | 1992-03-13 | 塗膜下x線回折強度測定法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05256800A true JPH05256800A (ja) | 1993-10-05 |
Family
ID=12992138
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5520492A Withdrawn JPH05256800A (ja) | 1992-03-13 | 1992-03-13 | 塗膜下x線回折強度測定法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05256800A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003517603A (ja) * | 1999-12-17 | 2003-05-27 | オスミック,インコーポレイテッド | 高線束低バックグラウンド2次元小角x線散乱用光学系 |
DE112010001832T5 (de) | 2009-04-30 | 2012-06-14 | Rigaku Corp. | Röntgenstreuungsmessvorrichtung undröntgenstreuungsmessverfahren |
-
1992
- 1992-03-13 JP JP5520492A patent/JPH05256800A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003517603A (ja) * | 1999-12-17 | 2003-05-27 | オスミック,インコーポレイテッド | 高線束低バックグラウンド2次元小角x線散乱用光学系 |
JP2006250952A (ja) * | 1999-12-17 | 2006-09-21 | Osmic Inc | 高線束低バックグラウンド2次元小角x線散乱用光学系 |
DE112010001832T5 (de) | 2009-04-30 | 2012-06-14 | Rigaku Corp. | Röntgenstreuungsmessvorrichtung undröntgenstreuungsmessverfahren |
US8767918B2 (en) | 2009-04-30 | 2014-07-01 | Rigaku Corporation | X-ray scattering measurement device and X-ray scattering measurement method |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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