JPS649575B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS649575B2
JPS649575B2 JP54066329A JP6632979A JPS649575B2 JP S649575 B2 JPS649575 B2 JP S649575B2 JP 54066329 A JP54066329 A JP 54066329A JP 6632979 A JP6632979 A JP 6632979A JP S649575 B2 JPS649575 B2 JP S649575B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal plate
optical axis
aperture
rolled metal
diffraction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP54066329A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS55158544A (en
Inventor
Takeshi Kitagawa
Yoshiji Tada
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Rigaku Corp
Original Assignee
Rigaku Industrial Corp
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rigaku Industrial Corp, Kawasaki Steel Corp filed Critical Rigaku Industrial Corp
Priority to JP6632979A priority Critical patent/JPS55158544A/ja
Publication of JPS55158544A publication Critical patent/JPS55158544A/ja
Publication of JPS649575B2 publication Critical patent/JPS649575B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N23/00Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00
    • G01N23/20Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00 by using diffraction of the radiation by the materials, e.g. for investigating crystal structure; by using scattering of the radiation by the materials, e.g. for investigating non-crystalline materials; by using reflection of the radiation by the materials

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、製造ライン走行中における金属圧
延板集合組織の測定方法およびその装置に関する
ものである。
一般に金属材料、とくに鋼板の集合組織は、そ
の加工性や磁気的性質などを決定する重要な要素
である。
従来、集合組織は、素材より採取された小試験
片を対象として製造ラインを離れたところすなわ
ちオフラインで測定を行い、これを素材の代表値
として取扱うこととされていた。
これに対しこの発明は、製造ライン走行中の金
属圧延板すなわち板材(帯材を含む以下同じ)を
そのまま対象とし、その板面に直接連続X線すな
わち白色X線を照射して回折X線を検出し、これ
をとくにエネルギ分析して各結晶格子面からの回
折強度を求め、ランダム強度との比を算出するこ
とにより板面法線方向に平行な結晶軸をもつ結晶
粒の存在密度の分布(以下単に軸密度分布とい
う)をとくに金属圧延板の製造ライン走行中すな
わちオンラインにて、しかも迅速簡便に計測する
集合組織のオンライン測定方法を新たに開発した
ものであり、ここにランダム強度とは、結晶粒が
配向性をもたない同種金属板からなるいわゆる無
秩序配向試料の上記金属圧延板と対応した結晶格
子面からの回折強度のことである。
この発明はまた、上記方法の実施に直接使用す
る金属圧延板集合組織のオンライン測定装置をあ
わせて提案するものである。
一般の実用材料は多結晶体であり、多結晶試料
の各結晶粒はそれぞれ別個の方位をとつている。
しかし試料全体として統計的にみると、程度の差
はあるが特定の方位で試料方位を代表することが
可能である。従つて多結晶試料の集合組織を測定
するということは、その優先方位としての結晶方
位を決定することと、集合の程度の定量化とを行
なうことである。
まず結晶方位の決定は、試料に固定した座標系
と、結晶に固定した座標系との角度関係を求める
ことであり、ここに試料に固定した座標系は、板
状試料についてはその圧延方向(以下RDと略
す)、板幅方向(TDと略す)および板面法線方
向(NDと略す)に、直交座標を設定することが
多く、一方結晶に固定した座標系は、鉄の場合の
例で〔100〕、〔010〕および〔001〕の三つの結晶
軸方向に直交座標を設定するのが普通である。
次に優先方位への集合度は、通常試料の或る結
晶面からの回折強度と、同一結晶面からのランダ
ム強度との比の値によつて定量化することができ
る。
さて集合組織の表示方法としては、次の二通り
がある。すなわち、 (1) 試料座標系を固定し、或る結晶面たとえば
{hkl}の極つまり結晶面法線と投影球の交点
が、ステレオ投影図上でどの方向に、どのよう
な存在密度で分布しているかを示す方法、 (2) 結晶座標系を固定し、試料の任意の方向たと
えばNDに平行な結晶軸の存在密度をその座標
系に表示する方法 であり、前者(1)については{hkl}面(正)極点
図または極密度分布図、後者2は、ND//軸密
度分布図または逆もしくは反転極点図などと呼ば
れる。
さて集合組織の測定には、通常X線回折が利用
される。
一般に結晶は、原子が三次元空間に周期的に配
列し、空間格子を形成している固体として定義さ
れる。これらの空間格子のすべての格子点は、格
子面とよばれるお互いに平行で等間隔な一群の平
面上に配置することができ、空間における位置を
問わずに格子面の方位のみは、いわゆるミラー指
数(Miller index)で表示される。
ミラー指数表示で(hkl)面なる平面群の相隣
る面の間隔を格子面間隔とよびこれをdhklとする。
立方晶型の結晶(鉄もそうであるが)において
は、ミラー指数とdhklとの間には a:格子定数 なる関係がある。
いま波長:λのX線がミラー指数(hkl)なる
格子面に対し、入射角:θ(面法線に対し90゜−
θ)で入射した場合について考える。原子による
散乱X線のうち入射X線に対し2θの角度をなす方
向すなわち回折角度方向に進むものが次の条件を
満足すれば回折が生じる。すなわち nλ=2dhkl・sinθ …(2) (2)式はブラツグの法則として知られているとお
り、nは反射次数で1以上の正整数、sinθ≦1の
範囲で順次大きな値をとる。
通常集合組織の測定は、特性X線を用いた回折
法で行われ、この特性X線はある波長位置に鋭い
強度を持つので、(2)式のλの値は一定の値とな
り、したがつて回折を得るためには、θを可変と
しなければならない。
実際には、X線分光器の一種であるデイフラク
トメータで回折X線を検出、計数するが、ゴニオ
メータを用いてデイフラクトメータを走査するこ
とにより、θを可変にして(2)式を満足する回折角
度位置:θhklを定め、その位置での回折強度を測
定している。
これにより{hkl}面正極点図を作成する場合、
θhklが一定であるからこの角度位置にデイフラク
トメータを固定するので角度走査は行なわれない
が、試料台はステレオ投影球上の各点の値を測定
するために複雑な回転動作を行なう必要があり、
一方逆極点図を作成する場合は、直接測定可能な
15個程度の結晶面を回折強度から作成される簡便
法、Jetterらによつて提唱された精密法、三次元
結晶方位分布関数から算出する方法などがあるが
通常は簡便法がもつともよく用いられ、実用上の
要求はこの方法で満足される。
しかしいずれの場合も集合組織の測定には、か
なりの時間がかかるので、オンライン測定は従来
不可能だつたのである。
ところで金属材料、なかでも鉄の結晶は、その
方位によつて種々の性質に関して異方性を示す。
磁気異方性としては{100}軸方向が磁化容易軸
であり、従つて一方向性けい素鋼板は、RDに関
してこの方位の集積度を高くするように製造され
る。また深絞り加工の尺度となるr値は、素材の
集合組織と密接な関係を持ちNDに関し<111>
方向の集積度が高い程、r値は高くなり深絞り性
は良好となる。
このように実用多結晶の製品としての鋼板に対
しても、積極的に異方性を活用するための製造法
が常識となつているのであるが、従来鋼板特性判
定の尺度としての集合組織の判定は、前記したよ
うに鋼板の一部より採取した試料につき、オンラ
インでX線回折法によつて実施されたにとどま
る。
この発明はこのような従来の欠点を改良すべく
集合組織の判定をオンライン・リアルタイムで行
ない製品のグレード分け、品質管理、品質補償に
大いに寄与しようとするものである。
この発明では、特性X線のかわりに白色(連
続)X線を試料に照射し、試料からの回折X線を
一定回折角度位置に固定した半導体検出器にて検
出し、検出したX線を多重波高選別器にてエネル
ギ分折して各々の回折結晶格子面からの回折強度
を短時間に解析することを可能ならしめる。
ところで、結晶によるX線回折は前述のように
ブラツグの条件式(2)で表わされることを利用し
て、角度分散法すなわち主として特性X線を用い
て回折角(θ)を測定する従来の方式を、とくに
オンラインの集合組織測定に用いようとする場合
には、その一例として第1図aに示すようにして
ND//軸密度分布図を簡便法で測定することが
考えられる。しかし角度分散法を用いた場合、図
から明らかなように複数個のX線管と同数の検出
器を同一測定点に向けて設置する必要があるため
装置が複雑かつ高価なものになるばかりでなく、
実装上の立場から見ると、測定対象になり得る格
子面の数、および種類に極めて多くの制約があ
り、事実上使用可能なものは実現できなかつたの
である。
たとえば通常の鋼板の集合組織を測定する場合
には、最小限(110)、(200)、(211)および
(222)面についてのND//軸密度を測定する必
要があり、ここで測定にMo−Kα特性X線を用い
たときの回折角度(θ)はそれぞれθ(110)≒10.1゜、
θ(200)≒14.1゜、θ(211)≒17.7゜そしてθ(222)≒25.
5゜とな
るが、いま試料の測定点中心とX線管(または検
出器)までの距離を200mm程度に比較的長いX線
通路の光学系を仮定した場合においても、相隣る
X線管(または検出器)の中心距離がそれぞれ15
mm、12mm、27mmとなり、実装は不可能である。
この問題を解決しようとして、Co−Kα特性X
線を用いると、回折角が高角度側へ推移するので
0.895Å以下の面間隔をもつ格子面は測定できな
い。またCr−Kα特性X線を用いた場合、回折角
がさらに高角度側に推移し、1.15Å以下のものは
測定不可能である。またいずれの場合もND//
<222>軸密度の測定は事実上不可能である。
このほか角度分散法をオンラインで使用する場
には、後述のように試料位置変動の影響が大きい
という欠点もある。すなわちオンライン測定で
は、X線パスラインの変動を充分に小さくなるよ
うにおさえても、十分な精度が得られないのであ
る。
このような従来法の致命的な欠陥を解決すべく
鋭意検討を進めた結果、以下にエネルギ分散法と
してのべるところにより初めてかつ容易にオンラ
イン集合組織測定が可能となつた。
このエネルギ分散法では、とくに連続(白色)
X線を用いて適当な回折角における結晶からの反
射X線のエネルギ値(hc/λ)を測定すること
により、結晶格子面間隔dhklを求める。
すなわちエネルギ(E)と波長(λ)の間には、 λ=hc/E …(3) ここでh:プランクの定数 c:光速 なる関係があり、従つて前述の(2)式とこの(3)式よ
り、求める格子面間隔dhklは dhkl=hc/2sinθ・1/E …(4) となる。
ところで回折に利用されるX線のエネルギ領域
は、主として検出器の検出効率、エネルギ分解能
およびX線発生装置の最大電圧などによつてきま
るが、通常は5〜45KeV程度の範囲であり、主
要なピークが10〜35KeV位の範囲になるように、
測定試料の格子面間隔に応じて適当な回折角を選
んで目的に適う。
さてエネルギ分散法に従うこの発明の光学系を
具体的に第1図bに示す。
図より明らかなように1つの光学系ですべての
回折線が同時に測定できるためヘツド部の構造が
著しく簡単になり、目的に応じた回折角θが任意
に選べるばかりでなく、十分に開口幅の広い照射
開口たとえば入射側ソーラスリツトと、入射側に
比べてより好ましくは相対的に幅の狭い検出側の
受光開口たとえばソーラスリツトもしくはコリメ
ータを組み合わせることで足りる。
しかも製造ライン走行中の金属圧延板の走行レ
ベル変動すなわち試料位置変動が生じてもX線強
度はほとんど変化することなく測定できるのであ
り、その様子を従来のBragg Brentanoの集中法
光学系による角度分散法と比較して第2図a,b
に対比した。
第2図aの光学系では、スリツト条件を試料位
置変動ΔDに対しかなり幅広く適応できるように
設定した場合(たとえばピークの半価幅が約0.5゜
程度)でも、Δθ≒0.1゜に対し、相対X線強度変動
は、約20%にも達し、管理分析用としての使用は
不可能である。逆に強度変動を10%以下にするた
めには、Δθを0.05゜以下に管理する必要があるが、
これを試料位置変動幅(ΔD)に換算するとθ≒
30゜、D=50〜100mmとした場合に、ΔDは0.1〜0.2
mmとなる。このことによりBfagg−Brentanoの
集中方式を用いた角度分散法による光学系をオン
ラインシステムとして導入するためには、パスラ
イン変動を0.1〜0.2mm程度に管理するとともに、
0.1mm以上の精度で試料位置を常時監視し、測定
X線強度に対し位置変動補正を常に行なう不便を
要したのである。
一般にBragg−Brentanoの集中法は高い分解
能をもち非常に接近した回折線の明瞭な分離や回
折角度位置の正確な測定が可能なので従来から角
度分散法においては広く用いられてきた。しかし
ながら、オンライン装置の光学系としては上述の
ような致命的欠陥を有している。一方、平行ビー
ム光学径は、通常、回折角度分解能は低下するが
積分強度の検出感度の向上をはかることが可能で
ある。
この発明は、原理的に角度走査の必要のないエ
ネルギ分散法に、検出器の視野の拡がり方向に対
応した方向に厚みd1を有する平行ビーム状の連続
X線を照射し得るスリツト系を用いたものであ
る。ここに検出器の視野の拡がり方向に対応した
方向とは、第2図bに示すように、入射光軸と反
射光軸とを含む面内におけるスリツトの開口方向
のことであり、この発明ではとくに、入射開口幅
と受光開口幅との間に下記(5)、(5′)式に示すよ
うな一定の関係をもたせたスリツト系を適用する
ことにより、平行ビーム光学系を用いても、回折
角度分解能の低下や強度変動が生じないようにし
たものである。
記 d1>d2+ΔD/sinθ …(5) d2>d1+ΔD/sinθ …(5′) ここで d1:入射光軸と反射光軸を含む面において入射光
軸に対し垂直な方向における照射開口の開口幅 d2:入射光軸と反射光軸を含む面において反射光
軸に対し垂直な方向における受光開口の開口幅 ΔD:金属圧延板の走行レベル変動幅 θ:入射角 第2図bに示す平行ビーム光学系を用いたエネ
ルギ分散法によるこの発明では、試料に対するX
線の照射を、比較的広い照射線速幅d1でもつて行
うので、試料位置変動がない時点(実線)では、
スリツト開口部のA領域を通過してきたX線が回
折されて検出器に到達し、試料位置変動(ΔD)
が生じた時点(破線)では、スリツト開口部のC
領域を通過したX線が回折されて検出器に達する
ことになるため、全体としての回折X線強度に何
らの変動を生ずることもなく高い精度での測定が
可能になる。
いまθ=30゜に仮定すると d1>d2+ΔD/sinθ=d2+2ΔD …(5) となるように、両スリツトの開口幅(d1、d2)を
きめればよい。また逆に d2>d1+ΔD/sinθ=d1+2ΔD …(5)′ なる関係式を満足するスリツト系としてもよい。
一般的に市販されているX線管の焦点サイズか
ら、d1を7〜8mm程度に拡げることは十分に可能
であり、これに対しd2を1mmに設定すれば、ΔD
(すなわちパスライン変動幅)としては3mm程度
まで許容され、オンライン測定系として容易に実
用可能なものとなるわけである。
なお、オンラインといえども、タツチ・ロール
などの使用により試料位置変動を極力小さくした
ラインに適用した場合、d1、d2の幅が等しく、か
つ、十分広く設計することにより、X線強度の増
大を可能にするような光学系もこの発明の一応用
例として含まれる。
上記のようしてこの発明では、測定領域におけ
る全回折X線を同時に測定するため従来30分以上
を必要としていた簡便法によるND//軸密度分
布図が、信号処理も含めて30秒以内で測定可能と
なり、しかも動的誤差も受けることがないので、
オンライン・リアルタイム測定法として実際的な
手法がここに確立されたと揚言することができ
る。
以下具体的な実施態様について一層詳細な説明
を行なう。
第3図は適当な複数個のロール8で支持されて
走行する鋼板7の集合組織をオンライン・リアル
タイムで測定するための測定系の例であり、第4
図にそのヘツド部1の具体構成を示す。
X線発生装置2から管電流、管電圧を分光室1
−0に収納されているX線管1−1に供給する。
分光室1−0は、X線管1−1のほか、後述のス
リツト1−2,1−3系、半導体検出器1−4な
どを収納し、かつこれらを周囲からの熱、ほこ
り、腐食性雰囲気に対し保護するようにしや断す
る。なおさらにX線通路を、該通路中でのX線の
減衰を軽減するために真空雰囲気にする機構を備
えることがより望ましい。ヘツド部1は、分光室
1−0のほか真空ポンプ、耐熱用水冷管などを含
み、必要に応じ内爆式防爆構造とし、これは水素
ガスなどを含む雰囲気中での焼鈍中の鋼板の集合
組織測定のごときに利用される。
X線管1−1から発生する連続(白色)X線
は、上述のような入射ソーラスリツト(または入
射コリメータ)1−2を経て平行ビーム状とな
し、その平行成分が板材7に直接角度θをもつて
入射する。入射した平行成分のうち(4)式を満足す
るようなエネルギ値Eを持つX線が、(hkl)面の
回折線として試料法線に対して入射ソーラスリツ
ト1−2と対称位置におかれた検出ソーラスリツ
ト(または検出コリメータ)1−3を通過し、半
導体検出器1−4に達する。ここに入射ソーラス
リツトおよび検出ソーラスリツトの開口幅につい
ては、前掲(5)式または(5′)式で示した条件を満
足させることが肝要である。
半導体検出器1−4としてはたとえばSi(Li)
検出素子などが用いられ、とくに回折角θを複数
個設定してより多くのNd//<hkl>軸密度を測
定する場合は、複数個の検出器と、同数の検出ス
リツト系を配備する。
半導体検出器1−4に到達したX線は、電気パ
ルスに変換されわずかに増幅した後、多重波高分
析器(多重波高選別器)3により電気パルスの波
高値が選別されこれらのエネルギー分析処理の後
これらのデータは各波高値に対応するメモリ領域
に多重積算される。
これらの積算機能は通常、多重波高分析器3に
内蔵させるが、波高値分析後のデータを逐次電子
計算器5のメモリに転送してもよい。多くの場
合、一定時間蓄積された全データが電子計算機5
に入力される。電子計算器の中では、移動平均法
など適当な方法で波形を平滑化してバツクグラン
ドが求められ、原波形からバツクグランドを除去
して回折線のみ求め、回折プロフイルをウインド
積分など適当な積分演算をほどこし各結晶格子面
ごとの回折X線強度を算出する。
これら波形数値処理を行なつた後、測定の直前
または直後に求めた、あるいは事前にメモリに記
憶させてある無秩序配向試料(ランダム試料)の
対応せる結晶格子面の回折X線強度との比を計算
し、得られた比の値より必要に応じ鋼板特性を表
示するパラメータ(たとえば深絞り加工性を表示
する場合、r値など)に演算したのち適当なイン
タフエースを介してラインの主制御部6にリアル
タイムにフイードバツクする。
なお第3図で4はトラバースであり、ヘツド1
を試料の幅方向に対して駆動し必要によりTDの
集合組織を測定するために設けるを可とする。
この発明の効果を応用分野にあわせて要約する
と次のとおりである。
(1) 角度分布方式のかわりに、回折角θが約30゜、
平行ビーム光学系のエネルギ分散方式を利用し
たのでオンラインにてND//軸密度を測定す
ることが著しく容易になつた。
(2) 平行ビーム方式の光学系を用い、しかも入射
開口幅と検出開口幅とが前掲(5)式または(5′)
式の関係を満足するスリツト系を採用している
ので、試料位置変動許容幅が飛躍的に大きくな
りオンライン測定の適用分野が広くなつた。
(3) 通常の板状BCC金属については最小限
(200)、(211)、(110)、(310)および(222)の
5つの結晶格子面についてのND//軸密度の
迅速な測定が可能となり、このことにより鋼板
などの諸特性をオンラインで推定し、品質管
理、グレード分けが可能となつた。
(4) この発明による装置は、鋼板製造工程中の圧
延後、焼鈍中焼鈍後などのいずれのプロセスに
も適用可能であり、素材の相組成も、フエライ
ト単相の場合のみに限定されずオーステナイト
系ステンレス鋼、一次および二次再結晶焼鈍後
の珪素鋼板の集合組織のオンライン測定にも容
易に適用できる。また、オーステナイト、フエ
ライト2相合金素材の各相について簡便法によ
るND//<hkl>軸密度分布も同時に短時間
で得られる。
(5) この発明の適用分野は、鋼板に限定されるも
のではなく、一般の金属材料に対して適用可能
であり、体心立方構造、面心立方構造など対称
性のよい結晶構造を持つ材料に対しては特に有
効である。
【図面の簡単な説明】
第1図a,bは角度分散法とエネルギ分散法を
光学系について比較した説明図、第2図a,bは
試料位置が変動した場合の角度分散法、エネルギ
分散法の測定に及ぼす影響を比較した説明図、第
3図は実施態様を示すブロツク図、第4図はヘツ
ド部の構成を示す説明図である。 1……ヘツド部、1−0……分光室、1−1…
…X線管、1−2……入射ソーラスリツト、1−
3……検出ソーラスリツト、1−4……半導体検
出器、1−5……半導体検出器冷却用液体窒素容
器、2……X線発生装置、3……多重波高分析
器、4……トラバース、5……電子計算機、6…
…ライン制御部、7……板材、8……ローラ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金属圧延板の集合組織を、製造ラインにて該
    金属圧延板走行中に測定するに当り、下記(5)式の
    条件を満足する照射開口から、検出器の視野の拡
    がり方向に対応した方向に厚みd1を有する平行ビ
    ーム状の連続X線を該金属圧延板に対し一定の入
    射角で照射し、該金属圧延板からブラツグの法則
    に従つて回折する回折X線を検出し、その回折X
    線をエネルギ分散法によつて分析して各結晶格子
    面ごとの回折X線強度を測定する一方、結晶粒が
    配向性をもたない同種金属板からなる無秩序配向
    試料を同じくエネルギ分散法によつて分析して、
    該金属圧延板と対応する各結晶格子面からの回折
    X線強度を測定し、両者を対比して該金属圧延板
    の板面法線方向に平行な結晶軸をもつ結晶粒の存
    在密度を求めることを特徴とする、製造ライン走
    行中における金属圧延板集合組織の測定方法。 記 d1>d2+ΔD/sinθ …(5) ここで d1:入射光軸と反射光軸を含む面において入射光
    軸に対し垂直な方向における照射開口の開口幅 d2:入射光軸と反射光軸を含む面において反射光
    軸に対し垂直な方向における受光開口の開口幅 ΔD:金属圧延板の走行レベル変動幅 θ:入射角 2 エネルギ分散法による回折X線の分析が、検
    出した回折X線を電気パルスに変換後、該電気パ
    ルスの波高値を選別、ついでこの波高値に基づく
    各結晶格子面ごとの回折X線強度算出によるもの
    である特許請求の範囲第1項記載の測定方法。 3 X線管から発生する連続X線を、製造ライン
    走行中の金属圧延板に対し、一定の入射角で照射
    する照射開口と、照射X線の回折角度位置に設置
    した受光開口と、回折X線を検出しこれを電気パ
    ルスに変換する検出器およびこれらを収納する分
    光室とからなり、該照射開口および受光開口の開
    口幅が下記(5)式または(5′)式の関係を満足する
    ヘツド部を具え、かつ上記電気パルスの波高値を
    選別する多重波高選別器ならびにこの波高値を分
    析して各結晶格子面ごとの回折X線強度を算出
    し、この回折X線強度と結晶粒が配向性をもたな
    い同種金属板からなる無秩序配向試料の該金属圧
    延板と対応する各結晶格子面からの回折X線強度
    とを対比して、上記金属圧延板の法線方向に平行
    な結晶軸をもつ結晶粒の存在密度を求める電子計
    算機とからなる、製造ライン走行中における金属
    圧延板集合組織の測定装置。 記 d1>d2+ΔD/sinθ …(5) d2>d1+ΔD/sinθ …(5′) ここで d1:入射光軸と反射光軸を含む面において入射光
    軸に対し垂直な方向における照射開口の開口幅 d2:入射光軸と反射光軸を含む面において反射光
    軸に対し垂直な方向における受光開口の開口幅 ΔD:金属圧延板の走行レベル変動幅 θ:入射角
JP6632979A 1979-05-29 1979-05-29 On-line measuring method of and apparatus for aggregation structure Granted JPS55158544A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6632979A JPS55158544A (en) 1979-05-29 1979-05-29 On-line measuring method of and apparatus for aggregation structure

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6632979A JPS55158544A (en) 1979-05-29 1979-05-29 On-line measuring method of and apparatus for aggregation structure

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS55158544A JPS55158544A (en) 1980-12-10
JPS649575B2 true JPS649575B2 (ja) 1989-02-17

Family

ID=13312689

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6632979A Granted JPS55158544A (en) 1979-05-29 1979-05-29 On-line measuring method of and apparatus for aggregation structure

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS55158544A (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS568533A (en) * 1979-07-02 1981-01-28 Kawasaki Steel Corp Static measuring method for metallic texture
JPS6095336A (ja) * 1983-10-31 1985-05-28 Kawasaki Steel Corp 表面層の集合組織測定方法及び装置
JPS61104245A (ja) * 1984-10-26 1986-05-22 Rigaku Denki Kogyo Kk オンラインx線回折装置
JP2591650B2 (ja) * 1988-04-05 1997-03-19 理学電機株式会社 エネルギー分散方式薄膜x線回折法
WO2012015053A1 (ja) * 2010-07-30 2012-02-02 株式会社リガク X線回折方法及びその装置
JP6084993B2 (ja) * 2015-01-07 2017-02-22 株式会社リガク X線回折方法及びそれを用いた可搬型x線回折装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5017695A (ja) * 1973-06-14 1975-02-25

Also Published As

Publication number Publication date
JPS55158544A (en) 1980-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Allen et al. Measurement of internal stress within bulk materials using neutron diffraction
US6882739B2 (en) Method and apparatus for rapid grain size analysis of polycrystalline materials
US7885383B1 (en) Method for measuring crystallite size with a two-dimensional X-ray diffractometer
EP1653226A1 (en) Scanning line detector for two-dimensional x-ray diffractometer
Smith et al. Neutron diffraction measurements of residual stress and plastic deformation in an aluminium alloy weld
EP3771904A2 (en) Measurement of crystallite size distribution in polycrystalline materials using two-dimensional x-ray diffraction
US8008621B2 (en) Apparatus of measuring the orientation relationship between neighboring grains using a goniometer in a transmission electron microscope and method for revealing the characteristics of grain boundaries
JPS649575B2 (ja)
EP4109083A1 (en) Device and method for measuring short-wavelength characteristic x-ray diffraction based on array detection
JPS6110749A (ja) 走行板材の表面及び内部特性測定装置
He Two-dimensional powder diffraction
JPS6259255B2 (ja)
JPH0288952A (ja) 組織を分析する方法および装置
Black et al. Three dimensional strain measurements with x-ray energy dispersive spectroscopy
Scott et al. Foil thickness measurements in transmission electron microscope
JPH051999A (ja) 集合組織の測定方法及び装置
Szpunar et al. Application of the Energy Dispersive X-Ray Diffraction Method to Texture Measurements
Kopineck et al. Texture Analyzer for On-Line r m-Value Estimation
JPH0237539B2 (ja)
JPH09178675A (ja) 深さ方向集合組織の測定方法
JPH06249803A (ja) X線装置と該装置を用いた評価解析方法
JPS6259256B2 (ja)
Szpunar et al. Energy-dispersive X-ray diffraction studies of the texture in cold-rolled alpha-beta brass
Coelho et al. Through-thickness texture profiling by energy dispersive synchrotron diffraction
JP4565202B2 (ja) 中性子散乱を用いた構造マッピング法