JPH0525664Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はパチンコ玉の揚送研磨装置に関するも
のである。

［従来の技術］ 従来、パチンコ玉と研磨ペレツトとを揚送筒内
に導入して該揚送筒内に挿入した螺旋コイルの回
転によりパチンコ玉を揚送しながら研磨すると共
に、選別装置によりパチンコ玉と研磨ペレツトと
を分離し、分離した研磨ペレツトを循環パイプに
より揚送筒に戻して循環使用するようにしたパチ
ンコ玉の揚送研磨装置は、例えば特公昭58−
15151号公報で知られている。しかし、従来のも
のは汚れた研磨ペレツトを定期的に取出して洗濯
機等で洗浄しなければならず、その作業は手間が
掛かるといつた欠点があつた。そこで、本出願人
は選別装置により分離された研磨ペレツトを切削
機構を備えた清浄装置へ導き、該研磨ペレツトの
表面の汚れを削ることにより浄化再生して揚送筒
に戻すようにしたパチンコ玉の揚送研磨装置を、
先に特願昭60−52905号によつて提案した。しか
し、上述のような清浄装置にパチンコ機等から脱
落したビスや小さな金属部品が送り込まれると、
これの切削機構が破損して修理、交換を余儀なく
されるものであつた。そして、その修理、交換に
は多大な手間と費用を要するという問題点があつ
た。

一方、上述のようなパチンコ玉の揚送研磨装置
に磁石を設け、該磁石によつて研磨ペレツトに混
入した金属片などの異物を除去するようにしたも
のが知られている（例えば実開昭61−71350号公
報参照）。

［考案が解決しようとする課題］ ところで、この先願のものは磁石をパチンコ玉
と研磨ペレツトの選別装置部分に設けているた
め、磁石に吸着された異物によつて研磨ペレツト
が流れなくなり選別装置部分に滞留するようなこ
とが起こり得る。その結果、パチンコ玉が選別装
置に流れなくなつたり、パチンコ玉と一緒に研磨
ペレツトが流送樋に送り込まれてしまうというよ
うな問題点が生じる。また、選別装置は揚送研磨
装置の高い部分に設けられているため、異物の除
去作業が非常に危険であり、しかも密閉構造に近
いものであるからその除去作業に大変な苦労が強
いられるという種々の問題点を有する。

［課題を解決するための手段］ 上記問題点を解消するため、本考案は、内部に
螺旋コイルを挿入し、下部に設けられたパチンコ
玉の供給口および研磨ペレツトの供給部から導入
したパチンコ玉と研磨ペレツトとを攪拌混合する
ことによりパチンコ玉を研磨しながら揚送する揚
送筒と、該揚送筒の上端出口に設けられ、研磨さ
れたパチンコ玉と研磨ペレツトとを分離する選別
装置と、分離された研磨ペレツトを研磨ペレツト
の供給部に戻す循環パイプと、該循環パイプの途
中に設けられ、研磨ペレツトを清浄装置に導く分
岐パイプと、清浄装置で浄化した研磨ペレツトを
揚送パイプに戻す横送り筒と、前記分岐パイプの
途中に設けられ、該分岐パイプより大径とした着
脱自在な一対の筒状接合体の内部に磁石を固着し
た金属片除去部とを備えてなるパチンコ玉の揚送
研磨装置を提供するものである。

［作用］ パチンコ玉を磨いて選別装置に揚送された研磨
ペレツトは、パチンコ玉と分離されて循環パイプ
により揚送筒の下部の供給部に還流される。一
方、研磨ペレツトが汚れて浄化する必要が生じた
場合には、分岐パイプから清浄装置に送られる。
この際に、研磨ペレツトに混入する金属片などの
異物は金属片除去部の磁石に吸着されて除去され
る。そして、磁石に吸着された異物は筒状接合体
を取外すことによつて容易に取除くことができ
る。

［実施例］ 以下、図示の実施例について本考案を説明す
る。第１図はパチンコ球の揚送研磨装置を断面に
して示す正面図で、１は基台、２はその基台１上
面に垂直に設置された揚送筒であり、内部には全
長に亘つて螺旋コイル３が挿入されている。螺旋
コイル３は線材を螺旋状に捻つて形成され、上端
部が揚送筒２の頂部に設置されたモータ４の出力
軸５に接続されている。６は基台上に設置した
箱体７の内部に定置され、一端を揚送筒２の下端
に連着した横送り筒であつて、この横送り筒６に
はパチンコ球の供給口３０′と研磨ペレツト供給
部２４が形成され、他端には研磨ペレツトＰ（合
成樹脂粒状物）の清浄装置８が一体的に設けられ
る。

清浄装置８は箱体７の外側に取付けたモータ９
と、該モータ９の軸に固定した回転部材１０と、
該回転部材１０を収納した円筒体１１とで大略構
成される。回転部材１０はモータ軸との連結部近
くの前端にスクリユウ部１０ａを有し、中間位置
に削り刃１０ｂを備え、さらにその後端に横送り
筒６の内部へ延長する螺旋コイル１０ｃを取付け
て構成される。円筒体１１は外周面に多数の斜状
の刃溝１２を穿設した中空の網状筒として形成さ
れる。

前記箱体７内は横送り筒６と円筒体１１との連
通個所において仕切壁１３により区画されると共
に、円筒体１１の上部と下部に空室１４および１
５が形成され、下部空室１４には粉塵貯溜引出１
６を抜挿自在に挿入している。また、箱体７の上
面には上部空室１５と連通状に集塵口１７が形成
され、該集塵口１７に集塵器１８の吸込パイプ１
９が接続されている。

前記揚送筒２の上端出口２０には選別装置２１
が設けられる。選別装置２１は揚送されてくるパ
チンコ球と研磨ペレツトＰとを分離するためパチ
ンコ球の径より小さい隙間の簀の子２２と、該簀
の子２２から落下した研磨ペレツトＰを集める受
皿２３を設けて構成される。そして、受皿２３の
底部には横送り筒６の研磨ペレツト供給部２４に
連通する循環パイプ２５が接続され、また、循環
パイプ２５の途中には前記清浄装置８の研磨ペレ
ツト取入口２６に連通する分岐パイプ２７が接続
されている。２８は研磨ペレツト供給部２４に設
けられた開閉シヤツタ、２９は研磨ペレツト取入
口２６に設けられた開閉シヤツタである。

上記構成からなるパチンコ球の揚送研磨装置
は、常時は研磨ペレツト供給部２４の開閉シヤツ
タ２８が開かれ、研磨ペレツト取入口２６の開閉
シヤツタ２９が閉じられている。また、各パチン
コ機から排出されたパチンコ球は樋部材を介して
供給口３０′から横送り筒６内へ導入され、研磨
ペレツトＰは供給部２４から横送り筒６内へ供給
充填される。そして、モータ９の駆動で回転部材
１０が回転するときパチンコ球と研磨ペレツトＰ
はその螺旋コイル１０ｃによつて混合されつつ揚
送筒２内へ移送される。揚送筒２内へ移送された
パチンコ球と研磨ペレツトＰは別のモータ４の駆
動により回転される螺旋コイル３によつてさらに
攪拌混合されつつ徐々にその量を増加し上端出口
２０に向つて上昇を続ける。パチンコ球と研磨ペ
レツトＰが螺旋コイル３で攪拌混合されるとき、
互いの接触摩擦によつてパチンコ球の汚れが研磨
ペレツトＰに付着し、或いは除去されて研磨され
る。揚送筒２の上方に達したパチンコ球と研磨ペ
レツトＰは上端出口２０から選別装置２１の簀の
子２２上に送り出されて分離され、研磨ペレツト
Ｐは簀の子２２の隙間から受皿２３に落下して循
環パイプ２５により研磨ペレツト供給部２４から
横送りパイプ６内へ循環供給される。

そして、研磨ペレツトＰが汚れて浄化作用が弱
くなつたときには研磨ペレツト供給部２４の開閉
シヤツタ２８を閉じて研磨ペレツト取入口２６の
開閉シヤツタ２９を開き、分岐パイプ２７により
循環パイプ２５と清浄装置８とを連通させて研磨
ペレツトＰを取入口２６から円筒体１１内へ導
く。円筒体１１内へ導かれた研磨ペレツトＰは回
転部材１０のスクリユウ部１０ａにより横送りパ
イプ６に向つて移動し、削り刃１０ｂと刃溝１２
により汚れが除去されて横送り筒６から揚送筒２
へ還流される。

尚、研磨ペレツトＰから除去された付着物は刃
溝１２から粉塵貯溜引出１６に落下し、また微細
な削り粉は集塵器１８に進められる。そして、研
磨ペレツトＰが浄化されたら研磨ペレツト取入口
２６の開閉シヤツタ２９を閉じ、研磨ペレツト供
給部２４の開閉シヤツタ２８を開いて再び循環パ
イプ２５により横送りパイプ６内へ還流させる。

しかして、本考案では前記分岐パイプ２７の途
中に金属片除去部３０を設ける。金属片除去部３
０は本実施例では第４図に示すように分岐パイプ
２７の切離端に該パイプ２７より大径とした一対
の円筒状接合体３１ａ，３１ｂのそれぞれ中心筒
部３２，３２を連着して取付け、一方の円筒状接
合体３１ｂの内底面に分岐パイプ２７と連通する
透孔３３を有するドーナツ形の磁石３４を固着し
て互いに合体させることにより構成される。円筒
状接合体３１ａ，３１ｂの固定は容易に取外し得
るようにネジ３５止めなどにより行われる。

したがつて、分岐パイプ２７へ導かれる研磨ペ
レツトＰが金属片除去部３０を通過する際に、該
研磨ペレツトＰに混入したネジ等の金属片は磁石
３４に吸着されて円筒状接合体３１ｂの空間内に
収容除去され、研磨ペレツトＰのみが清浄装置８
へ導かれることになる。そして、磁石３４に吸着
された金属片等の異物はネジ３５を緩るめて円筒
状接合体３１ａ，３１ｂを取外すことによつて容
易に廃棄処理することができる。

［考案の効果］ 以上実施例について説明したように本考案によ
れば、研磨ペレツトを清浄装置８へ導く分岐パイ
プ２７の途中に磁石３４を固着した金属片除去部
３０を設けてネジ等の金属片を吸着除去するよう
にしたものであるから、清浄装置８の切削機構が
破損されるのを完全に防止することができると共
に、金属片除去部３０の装着個所が揚送研磨装置
の低い位置であるため、金属片などの異物の除去
作業を安全に行うことができる。

さらに、磁石３４に吸着された金属片などの異
物は、金属片除去部３０を構成する円筒状接合体
３１ａ，３１ｂを外すだけの簡単な作業によつて
容易に取除くことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
はパチンコ玉の揚送研磨装置の全体を断面にして
示す正面図、第２図は清浄装置部分を断面にして
示す正面図、第３図は金属片除去部の分解斜視
図、第４図は金属片除去部の断面図である。 ２……揚送筒、３……螺旋コイル、６……横送
り筒、８……清浄装置、２１……選別装置、２４
……研磨ペレツト供給部、２５……循環パイプ、
２７……分岐パイプ、３０′……パチンコ玉の供
給口、３１ａ，３１ｂ……円筒状接合体、３４…
…磁石。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 内部に螺旋コイルを挿入し、下部に設けられた
   パチンコ玉の供給口および研磨ペレツトの供給部
   から導入したパチンコ玉と研磨ペレツトとを攪拌
   混合することによりパチンコ玉を研磨しながら揚
   送する揚送筒と、 該揚送筒の上端出口に設けられ、研磨されたパ
   チンコ玉と研磨ペレツトとを分離する選別装置
   と、 分離された研磨ペレツトを研磨ペレツトの供給
   部に戻す循環パイプと、 該循環パイプの途中に設けられ、研磨ペレツト
   を清浄装置に導く分岐パイプと、 清浄装置で浄化した研磨ペレツトを揚送パイプ
   に戻す横送り筒と、 前記分岐パイプの途中に設けられ、該分岐パイ
   プより大径とした着脱自在な一対の筒状接合体の
   内部に磁石を固着した金属片除去部とを備えてな
   るパチンコ玉の揚送研磨装置。