JPH0234930Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は遊技場において汚れたパチンコ球をパ
チンコゲーム機へ揚送して供給する途中において
研磨材により浄化して給送する装置に関する。

従来よりパチンコ球の浄化供給装置は、鋼線を
螺旋状に巻回した螺旋線輪又は螺旋翼を備えたス
クリユー軸等の搬送体を揚送管内に回転自在に挿
入して、この搬送体を回転させることによりパチ
ンコ球を揚送すると同時に揚送管内において合成
樹脂粒等の研磨材と混合攬拌させてパチンコ球の
汚れを研磨材に吸着させて浄化する装置が考案さ
れておる。

然るに、これら螺旋線輪又はスクリユー軸等の
搬送体は一般には被搬送物の搬送を主体とするも
ので十分な撹拌研磨は行なわれず、パチンコ球の
汚れを完全に浄化させることは困難であつた。

本考案はパチンコ球を研磨材と共に強制的に混
合撹拌させて十分な研磨を行い、汚れを完全に浄
化して連続して供給を行うようにしたものであ
る。

即ち、本考案は、揚送スクリユー軸等の揚送搬
送体１２を回転自在に挿入して直立した揚送筒２
の下部には、該揚送筒２と連通し研磨材Ｂによつ
てパチンコ球Ａを研磨する研磨筒１を設け、一
方、上記揚送筒２の上部には、上記パチンコ球Ａ
を給送するとともにパチンコ球Ａから研磨材Ｂを
分離して落下させる分離装置３を設け、更に上記
分離装置３の下部には、上記研磨材Ｂを回収する
ホツパー１６を設け、該ホツパー１６と上記研磨
筒１とを研磨材回収管１７を介して連通させたパ
チンコ球の揚送浄化装置であつて、上記研磨筒１
には、上記揚送搬送体１２の搬送能力より大きな
搬送能力を有するスクリユー軸５を回転自在に挿
入するとともに、上記研磨筒１内上部にパチンコ
球Ａ及び研磨材Ｂが還流する空間６を設けたこと
を特徴とするパチンコ球の揚送浄化装置を要旨と
する。

以下本考案の一実施例を図により説明すると、
本考案は回収された汚れたパチンコ球Ａを合成樹
脂粒よりなる研磨材Ｂと共に筒内で還流させて撹
拌研磨を行うように横置きされた研磨筒１と、下
部においてこの研磨筒１の先端と連通して上記研
磨筒１から送り込まれたパチンコ球Ａと研磨材Ｂ
との混合物を上方へ揚送するように直立して設け
た揚送筒２と、揚送筒２の上部から排出されたパ
チンコ球Ａと研磨材Ｂを分離して研磨材Ｂを研磨
筒１内に回収し、浄化したパチンコ球Ａを送出す
るようにした分離装置３とよりなり、研磨筒１は
螺旋翼を備えて電動機４により回転するスクリユ
ー軸５を筒内上部に適当な空間６を設けて水平に
横架し、スクリユー軸５の先端には第４図で示す
ように外周に羽根７を放射状に突設した硬質ゴム
等よりなる撹拌翼８が共動可能に装着され、この
撹拌翼８と対向してその前方には送入口９が開口
して揚送筒２の下部と連通しておる。又、揚送筒
２の外側には使用ずみのパチンコ球Ａが流入する
流入口１０が設けられておる。

揚送筒２は螺旋翼を備えて上方端の電動機１１
により回転する揚送スクリユー軸１２を筒内に回
転自在に挿入して上部一側部には排出口１３を開
口し、上記研磨筒１より送り込まれたパチンコ球
Ａを研磨材Ｂと共に上方へ揚送する。分離装置３
は上記揚送筒２の排出口１３の下部にスノコ１４
を下方に傾斜させてその先端をパチンコ球Ａの配
給樋１５に臨ませて装着し、スノコ１４の下部に
はホツパー１６を介して研磨材回収管１７を下方
の研磨筒１内に連通させて垂設され、スノコ１４
により研磨材Ｂは下方に落下して研磨材回収管１
７を経て研磨筒１内に回収され、パチンコ球Ａは
配給樋１５に送り出される。

而して、研磨筒１に横架されたスクリユー軸５
の螺旋翼の外径は揚送筒２内の揚送スクリユー軸
１２の螺旋翼の外径寸法に対して２乃至３倍の大
きさを有しており、研磨筒１の搬送能力を揚送筒
２のそれより大きく形成して、一定量以上のパチ
ンコ球Ａと研磨材Ｂとの混合物を研磨筒１内で還
流させて撹拌研磨を行うように構成されておる。

次にその動作について説明すると、研磨筒１内
に使用ずみの汚れたパチンコ球Ａを流入口１０よ
り送り込み、合成樹脂粒等の研磨材Ｂを図示しな
い投入口より投入して電動機４並びに１１を起動
して研磨筒１内のスクリユー軸５と揚送筒２内の
揚送スクリユー軸１２を回転させると、研磨筒１
内のパチンコ球Ａは研磨材Ｂと共にスクリユー軸
５により撹拌混合されて相互に接触し、パチンコ
球Ａの汚れを研磨材Ｂに吸着させて揚送筒２と連
通する送入口９に向つて混合状態となつて送り込
まれて来る。然るに研磨筒１内のスクリユー軸５
の螺旋翼外径寸法は揚送スクリユー軸１２の螺旋
翼外径の２乃至３倍の寸法で形成されてその搬送
能力は大きく構成されており、上記送入口９に向
つて搬送されたパチンコ球Ａと研磨材Ｂとの混合
物は揚送スクリユー軸１２の揚送能力に応じた一
部は揚送筒２内に送り込まれて揚送されるが、揚
送能力を超える残余の分は送入口９附近において
溢流して研磨筒１内の上部空間６を矢印のように
還流して繰返し撹拌され、この状態が繰返されて
十分な研磨が行なわれる。しかも、送入口９と対
向してスクリユー軸５の先端には羽根７を突設し
た撹拌翼８が共動可能に装着されており、その回
転によつて送入口９附近に集中するパチンコ球Ａ
と研磨材Ｂとの混合物を掻き分けて揚送筒２への
送り込みを容易とすると共に、これら混合物を上
部空間６の方向に附勢して還流を助長し、研磨筒
１内において一層十分な対流研磨を行なわせて揚
送筒２内に送り込む。

このようにして揚送筒２内に送り込まれたパチ
ンコ球Ａと研磨材Ｂとの混合物は揚送スクリユー
軸１２によつて混合撹拌されて更に研磨を行い乍
ら揚送筒２内を上昇し、上部に開口した排出口１
３から排出されて分離装置３により研磨材Ｂはス
ノコ１４の隙間から下方に分離してホツパー１６
内に落下して研磨材回収管１７を経て研磨筒１内
に帰還されて研磨を繰返し、浄化されたパチンコ
球Ａはスノコ１４の先端に臨ませた配給樋１５か
ら流出して図示しないパチンコ遊技機に給送され
る。

以下同様に連続して研磨筒１に回収される汚れ
たパチンコ球Ａの研磨揚送を連続的に行つて十分
に浄化してパチンコ遊技機に給送する。

尚、揚送筒２の揚送スクリユー軸１２は一般公
知の丸形線材又は扁平線材を用いて螺旋状に巻回
した螺旋線輪等の揚送搬送体１２を用いてもよ
く、研磨筒１のスクリユー軸５はその回転数を大
として搬送能力を大きくしてもよい。又、電動機
４，１１は２台を使用することなく１台の電動機
によりスクリユー軸５と揚送搬送体１２とを駆動
するようにしてもよい。

本考案は上述のように、揚送筒と連通して横置
きされた研磨筒は搬送能力を上記揚送筒のそれよ
り大きく設けられており、パチンコ球は研磨材と
共に該研磨筒内において対流して混合撹拌されて
十分に研磨して浄化することが出来る。しかも、
この様に十分にパチンコ球を浄化することができ
るが、その浄化は研磨筒内に設けられた空間にお
ける還流によつて繰り返して行われるので、装置
全体の構成をコンパクトにすることが出来るとい
う利点がある。又研磨筒上部に設けた空間は上記
対流を容易に行わせる。更に揚送筒内における上
昇過程においてもパチンコ球は研磨材によつて撹
拌研磨されて従来のものより一層浄化されて給送
することが出来る等、多くの著しい特徴を有する
ものである。更に、本考案の構成に加えて、スク
リユー軸５の先端に送入口９と対向して撹拌翼８
を取り付けることにより、該撹拌翼８が送入口９
付近におけるパチンコ球Ａと研磨材Ｂとの混合物
の集中を緩和させて、揚送筒２への送り込みを容
易にすることはもちろん、その羽根７により研磨
筒１への還流を助長して対流研磨を促進する効果
がある。

【図面の簡単な説明】

図は本案パチンコ球の揚送浄化装置の一実施例
を示す図で、第１図は斜視図、第２図はその構成
を縦断して示す一部縦断側面図、第３図は分離装
置の上面図、第４図は撹拌翼の斜視図である。 １：研磨筒、２：揚送筒、３：分離装置、５：
スクリユー軸、８：撹拌翼、１２：揚送スクリユ
ー軸、１４：スノコ、１５：配給樋、１７：研磨
材回収管、Ａ：パチンコ球、Ｂ：研磨材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 揚送スクリユー軸等の揚送搬送体１２を回転自
   在に挿入して直立した揚送筒２の下部には、該揚
   送筒２と連通し研磨材Ｂによつてパチンコ球Ａを
   研磨する研磨筒１を設け、一方、上記揚送筒２の
   上部には、上記パチンコ球Ａを給送するとともに
   パチンコ球Ａから研磨材Ｂを分離して落下させる
   分離装置３を設け、更に上記分離装置３の下部に
   は、上記研磨材Ｂを回収するホツパー１６を設
   け、該ホツパー１６と上記研磨筒１とを研磨材回
   収管１７を介して連通させたパチンコ球の揚送浄
   化装置であつて、 上記研磨筒１には、上記揚送搬送体１２の搬送
   能力より大きな搬送能力を有するスクリユー軸５
   を回転自在に挿入するとともに、上記研磨筒１内
   上部にパチンコ球Ａ及び研磨材Ｂが還流する空間
   ６を設けたことを特徴とするパチンコ球の揚送浄
   化装置。