JPH0317512B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は遊技場において使用ずみの汚れたパチ
ンコ球を連続して浄化揚送させてパチンコゲーム
機に還元給送するようにしたパチンコ球の研磨給
送装置に関する。

［従来の技術］ 従来より遊技場におけるパチンコ球の研磨給送
装置としては、直立した研磨筒内に鋼線を螺旋状
に巻回した螺旋線論又は螺旋翼を有するスクリユ
ー軸等の搬送体を回転自在に挿入し、この搬送体
を回転させることによりパチンコ球を研磨粒と共
に上方へ揚送しながら撹拌して研磨を行うものが
一般に用いられている。

［発明が解決しようとする課題］ 然るに、上記搬送体は一般には被搬送物の搬送
を主体とするもので十分な混合撹拌は行なわれ
ず、パチンコ球を完全に浄化させることは困難で
ある。又研磨によつて発生する塵埃が再びパチン
コ球に付着したり、このホコリ状の微細な塵埃が
装置内各部に附着したり、研磨筒内へ還流したり
して研磨能力を著しく低下させることは勿論、研
磨粒の洗浄回数を増加させて手間がかかると共に
不経済でもある。

本発明はパチンコ球を研磨粒と共に強制的に混
合撹拌させて十分な研磨を行い、しかも研磨によ
つて発生するホコリ状の微細塵埃を吸引除去して
効率的にパチンコ球を浄化するようにしたもので
ある。

［課題を解決する手段］ 上記課題を解決する手段として、本発明のパチ
ンコ球の研磨給送装置は、パチンコ球と、該パチ
ンコ球を研磨するための研磨粒とを撹拌する研磨
手段と、上記パチンコ球と研磨粒とを篩部材によ
つてふるい分けする分離手段と、該分離された研
磨粒を上記研磨手段に帰還させる研磨粒回収管
と、を備えたパチンコ球の研磨給送装置におい
て、上記分離手段の篩部材に対向して、該篩部材
上のパチンコ球に空気を吹き付ける送風口を配設
するとともに、上記研磨粒回収管内の空気を吸引
し、送風管を介して上記送風口に供給する送風手
段を備え、上記送風管内を流れる空気から塵埃を
集塵する集塵フイルタを上記送風管に介装するこ
とを要旨とする。

［作用］ 本発明のパチンコ球の研磨給送装置は、研磨手
段によつてパチンコ球と研磨粒とを撹拌後、これ
を分離手段の篩部材がパチンコ球と研磨粒とに分
離し、この分離された研磨粒を研磨粒回収管が研
磨手段に帰還させるとともに、送風手段が送風管
を介して送風口に空気を供給して、分離手段の篩
部材上のパチンコ球に空気を吹き付け後、研磨粒
回収管内の空気を吸引し、この吸引した空気から
塵埃を集塵フイルタによつて集塵する。

したがつて、篩部材上のパチンコ球へ空気を吹
き付けて、このパチンコ球に付着しいる塵埃を取
り除くことと、この取り除かれた塵埃及び研磨粒
とともに送られてくる塵埃を研磨粒回収管内から
吸収し集塵することとが、一の送風手段によつて
行われる。

以下本発明の一実施例を図により説明すると、
回収された汚れたパチンコ球Ａをナイロン等の合
形樹脂を顆粒状に成形した研磨粒Ｂと共に筒内で
還流させて対流を起生せしめて強制的に撹拌研磨
を行うように横置きした研磨筒１と、下部におい
て上記研磨筒１の先端と通連して研磨筒１から送
入されたパチンコ球Ａと研磨粒Ｂとを更に混合撹
拌して研磨しながら上方へ揚送するように直立し
て設けた揚送筒２と、この揚送筒２の上部から排
出されたパチンコ球Ａと研磨粒Ｂとを分離して研
磨粒Ｂを研磨筒１内に回収し、浄化したパチンコ
球Ａを給送するようにした分離装置３と、研磨に
より発生したホコリ状の微細塵埃を風圧により圧
送して吸塵させるようにした吸塵装置４とよりな
り、研磨筒１は螺旋翼を有して電動機５により回
動するスクリユー軸６を筒内上部に適当な空間７
を設けて水平に横架させ、このスクリユー軸６の
先端には第４図で示すように外周に羽根８を放射
状に突設した硬質ゴム等によりなる撹拌翼９が共
動可能に装着され、この撹拌翼９と対向してその
前方には送入口１０が開口して揚送筒２の下部に
連通されておる。１１は使用ずみのパチンコ球Ａ
が流入する流入口である。

揚送筒２は螺旋翼を有して上端の電動機１２に
より回転する揚送スクリユー軸１３を筒内に回転
自在に挿入して上部一側部には排出口１４を開口
し、前記研磨筒１より送り込まれたパチンコ球Ａ
を研磨粒Ｂにより混合撹拌して更に研磨を行ない
ながら上方へ揚送する。分離手段としての分離装
置３は上記揚送筒２の排出口１４の下部にスノコ
１５を下方に傾斜させて装着し、その先端をパチ
ンコ球Ａの配給樋１６に臨ませ、スノコ１５の下
部にはホツパー１７を介して研磨材回収管１８が
下部の研磨筒１内に連通させて垂設され、スノコ
１５により分離して落下する研磨粒Ｂをホツパー
１７より研磨材回収管１８を介して研磨筒１内に
回収し、浄化されたパチンコ球Ａはスノコ１５上
を転動してこのスノコ１５上に自由端を垂下した
ゴム等の薄板よりなる可撓性の塵落し薄板１９に
当接し、その下端をくぐり抜けて表面に附着した
研磨粒Ｂ及びホコリ状の微細塵埃を完全に払い落
して配給樋１６に送り出される。

吸塵装置４には研磨材回収管１８の下部に上記
研磨粒Ｂより細い網目の金網２０を貼着し開口し
た吸塵口２１と連通して外部に抜き差し自在とし
たフイルター２２を介して吸塵フアン２３が収納
されておりこの吸塵フアン２３の排風側には送風
パイプ２４がホツパー１７内と連通させて取付け
られている。ホツパー１７内に連通された送風パ
イプ２４の端部、すなわち送風口には、第２図に
示すようにスノコ１５に対向して配設されてい
る。これにより、吸塵装置４は、吸塵フアン２３
の排風をスノコ１５上のパチンコ球Ａに吹き付け
るとともに、ホツパー１７から研磨材回収管１８
内に送り込んで分離装置３により分離して浮遊す
るホコリ状の微細塵埃をその風圧を利用して上記
研磨材回収管１８内を下方に圧送してガイド板２
５を介して吸塵口２１より強制的に吸塵する。

而して、研磨筒１のスクリユー軸６の螺旋翼外
形は揚送筒２の揚送スクリユー軸１３の螺旋翼外
形寸法より大きくして形成され、その揚送能力は
揚送筒２の揚送能力より大きく構成されており、
しかも研磨筒１の上部には空間７を設けてあり、
一定量以上のパチンコ球Ａと研磨粒Ｂとの混合物
は研磨筒１内で上部空間７を介して矢印で示すよ
うに還流して対流を起生して強制的に混合撹拌さ
れて研磨を行う。

本実施例は上述のようになり、研磨筒１内に使
用ずみの汚れたパチンコ球Ａを流入口１１より送
り込み研磨粒Ｂを図示しない投入口より投入して
電動機５，１２を起動すると研磨筒１内のパチン
コ球Ａは研磨粒Ｂと共にスクリユー軸５により混
合撹拌されて相互に接触し、パチンコ球Ａの汚れ
を研磨粒Ｂに吸着して揚送筒２と連通する送入口
１０に向つて混合状態で送り込まれる。然るに研
磨筒１のスクリユー軸５は揚送筒２の揚送スクリ
ユー軸１３より螺旋翼の外形寸法が大きく形成さ
れて搬送能力が大きく設けられており、上記パチ
ンコ球Ａと研磨粒Ｂとの混合物は揚送筒２の揚送
能力に応じた一部は揚送筒２内に送り込まれる
が、揚送能力を超える残余の分は送入口１０附近
で溢流して研磨筒１内を上部空間７を介して矢印
のように還流して対流を生じて繰返し混合撹拌さ
れ、この状態が繰返されてパチンコ球Ａは十分に
研磨される。しかも送入口１０と対向してスクリ
ユー軸６の先端に装着された撹拌翼９は、前記送
入口１０附近に集中するパチンコ球Ａと研磨粒Ｂ
との混合物を掻き分けてその集中密度を緩和して
揚送筒２への送入を容易とすると共に、これら混
合物を上部空間７方向へ附勢させて還流を助長す
る。

このようにして研磨筒１内で研磨されて揚送筒
２内に送り込まれたパチンコ球Ａと研磨粒Ｂとは
揚送スクリユー軸１３により混合撹拌され、更に
研磨されながら上方へ送られて排出口１４から分
離装置３に排出される。この際排出口１４からは
研磨が終つたパチンコ球Ａと研磨によりパチンコ
球Ａの汚れを吸着した研磨粒Ｂと研磨によつて生
じたホコリ状の微細塵埃とが排出され、研磨粒Ｂ
はスノコ１５の隙間からホツパー１７内に落下し
て研磨材回収管１８を経て研磨筒１内に帰還され
て研磨を繰返し、パチンコ球Ａはスノコ１５上を
転動して該スノコ１５上に垂下した可撓性の塵落
し薄板１９に当接してその下端をくぐり抜けて分
離されずに附着した研磨粒Ｂ及びホコリ状の微細
塵埃を払い落して配給樋１６に流出する。一方ホ
コリ状の微細塵埃は吸塵フアン２３の排風側から
ホツパー１７内に連通させた送風パイプ２４を介
して送風される上記吸塵フアン２３の排風によ
り、スノコ１５上のパチンコ球Ａから吹き飛ばさ
れるとともに、ホツパー１７内より研磨材回収管
１８内を下方に圧送され、ガイド板２５により吸
塵口２１に達して吸塵フアン２３の負圧により吸
引除去される。この際分離装置３のスノコ１５上
に垂下させた塵落し薄板１９により吸塵フアン２
３の排風は受け止められて微細塵埃が配給樋１６
に排出されることはない。

尚研磨筒１のスクリユー軸６並びに揚送筒２の
揚送スクリユー軸１３は、第６図で他の実施例と
して示すように、線材を螺旋状に巻回した螺旋輪
６′，１３′を用いて、研磨筒１の搬送能力を揚送
筒２の搬送能力より大きく設定したものであつて
もよい。

実験結果ではナイロン樹脂を顆粒状にした合成
樹脂研磨粒を用いてパチンコ球を研磨した場合、
研磨粒に吸着するパチンコ球の汚れは20〜30％程
度で、残余はホコリ状の微細塵埃となつて発生し
て研磨筒内に帰還することは勿論、ホツパー１
７、研磨材回収管１８等装置内に附着したり推積
したりして研磨能力を著しく阻害して、パチンコ
球の撹拌研磨による十分な研磨と共に、微細塵埃
の除去が課題でもあつた。

即ち本実施例は第５図に示すように、搬送能力
を大きくした研磨筒１内で対流を起生せしめて研
磨を行う研磨工程と、揚送筒２により更に研磨を
行いながら上方へ揚送する揚送研磨工程と、分離
装置３による分離工程によつてパチンコ球Ａと研
磨粒Ｂとホコリ状の微細塵埃とに分離して浄化さ
れたパチンコ球Ａはパチンコ遊技機に配送させて
使用後再び研磨筒１に送り込まれ、研磨粒Ｂは研
磨筒１内に帰還して研磨を繰返す。一方ホコリ状
の微細塵埃は吸塵装置４により吸引除去される。

本実施例は上述のように研磨工程においては対
流起生により混合撹拌されて十分な研磨が行なわ
れると共に、揚送工程においても更に研磨が行わ
れるため従来のものに較べてパチンコ球を完全に
浄化することが出来る。又研磨によつて生ずるホ
コリ状の微細な塵埃は集塵装置の排風を利用して
パチンコ球Ａから吹き飛ばされ、かつ圧送されて
吸引除去され、集塵装置の排風を有効に利用する
ものであると共に、ホコリ状の微細塵埃がパチン
コ球Ａにそのまま附着して送られたり、あるいは
研磨筒内に還流したり、装置内に附着したりして
研磨能力を低下させることはなく、しかも研磨粒
の洗滌回数を減少させる等、著しい特徴を有する
ものである。そのうえ、分離装置３のスノコ１５
上のパチンコ球Ａに空気を圧送することで、パチ
ンコ球Ａとともにでる研磨粒Ｂの塊りを、空気の
力でバラバラにして、分離装置３上で、パチンコ
球Ａと研磨粒Ｂとをより分離し易くする優れた効
果を奏する。

［発明の効果］ 本発明のパチンコ球の研磨給送装置は、分離手
段の篩部材上のパチンコ球に空気を吹き付けて、
このパチンコ球に付着している塵埃を吹き飛ばす
とともに、この吹き飛ばされた塵埃及び研磨粒と
ともに送られてくる塵埃を、研磨粒回収管内から
集塵する。しかも、これは一の送風手段によつて
なされる。したがつて、パチンコ球に塵埃が付着
したまま、このパチンコ球がそのまま遊技機に送
られることがなくなり、パチンコ球の清浄性能が
向上するという極めて優れた効果を奏する。しか
も、研磨粒回収管内の塵埃が集塵され、研磨粒と
ともに研磨手段内に戻る量を低減することができ
ることから、研磨粒の汚れの量が少なくなり、研
磨粒を洗浄する回数を抵減することができる。そ
のうえ、これらの優れた効果を、一の送風手段及
び集塵フイルタ等で得られることから、装置の部
品点数の低減及び小型化を達成できるという効果
を奏する。更に、分離手段の篩部材上にパチンコ
球とともに送られてくる研磨粒の塊りを、空気の
力でバラバラにして、分離手段の篩部材上でパチ
ンコ球と研磨粒とをより分離し易くすることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例のパチンコ球の研磨
装置の斜視図、第２図はその一部縦断側面図、第
３図は分離装置の上面図、第４図は撹拌翼の斜視
図、第５図は研磨工程を示す流れ図、第６図は本
発明にかかるパチンコ球の研磨装置の他の実施例
を一部縦断して示す側面図である。 １：研磨筒、２：揚送筒、３：分離装置、４：
集塵装置、６：スクリユー軸、９：撹拌翼、１
３：揚送スクリユー軸、１５：スノコ、１８：研
磨材回収管、２３：吸塵フアン、Ａ：パチンコ
球、Ｂ：研磨粒。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ パチンコ球と、該パチンコ球を研磨するため
   の研磨粒とを撹拌する研磨手段と、 上記パチンコ球と研磨粒とを篩部材によつてふ
   るい分けする分離手段と、 該分離された研磨粒を上記研磨手段に帰還させ
   る研磨粒回収管と、 を備えたパチンコ球の研磨給送装置において、 上記分離手段の篩部材に対向して、該篩部材上
   のパチンコ球に空気を吹き付ける送風口を配設す
   るとともに、上記研磨粒回収管内の空気を吸引
   し、送風管を介して上記送風口に供給する送風手
   段を備え、 上記送風管内を流れる空気から塵埃を集塵する
   集塵フイルタを上記送風管に介装すること を特徴とするパチンコ球の研磨給送装置。