JPH0524874Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、ガスコンロ等のバーナが親子式にな
つている謂ゆる親子バーナ用のガスコツクにおい
て、操作軸により回動操作される閉子と、レバー
により操作されるニードル杆を組合わせて閉子が
開かれている場合に、子バーナを強火から弱火を
経て完全閉止となるように操作される親子バーナ
用ガスコツク装置に関する。

［従来の技術］ 閉子回動式のコツク本体に第１、第２のガス出
口を設けて操作軸の回動操作により閉子を回動し
て第１、第２のガス出口を同時に開閉するように
した親子バーナ用ガスコツクは従来から知られて
いる。

［考案が解決しようとする課題］ このような親子バーナ用ガスコツクでは、一方
の通路を弱火用として利用する為該ガス通路にニ
ードル杆を設けてレバー操作により調整するもの
であるが、ニードル杆に閉子機能がない為にガス
を止める場合は、操作軸により閉子を閉めるか、
又は別途に設けたガス栓を閉めるよう方法がなか
つた。

また、レバーの操作は一端の枢軸を支点に揺
動、又はスライド式に操作されるが、中間におけ
る位置の確認ができなかつた為火力の調整が目分
量になり、而もレバーの操作が重く操作し難いと
いつた問題点を有していた。

本考案は、従来の技術の有するこのような問題
点に鑑みてなされたものであり、その目的とする
ところは、第１、第２のガス出口を有するコツク
を利用して、その一方にニードル杆を組込んで流
量の調整と閉止機能を持たせることを可能にする
とともに、子バーナを強火から弱火を経て完全閉
止に至る全工程を閉子の回動用操作軸とは別のレ
バー操作によりワンタツチで簡単迅速に行うと共
に、レバー操作を軽快に而も、強火と閉止の中間
位置で弱火の位置を手ごたえで容易に確認できる
ようにした親子バーナ用ガスコツク装置を提供し
ようとするものである。

［課題を解決するための手段］ 上記の目的を達成するてめに、本考案における
親子バーナ用ガスコツク装置は、ガス流入口１５
と第１、第２の２つのガス出口５，６を有するコ
ツク本体４に、回動又は押入と回動可能に支持さ
れた操作軸１と、この操作軸１の回動操作により
第１、第２のガス出口５，６を同時に開閉する閉
子３、とを備えた親子バーナ用ガスコツクにおい
て、前記第１、第２の内の一方のガス出口６又は
５への通路８に、ガス流量の調整及び閉止を行う
弁体９付きのニードル杆７を設けて、このニード
ル杆７を前記操作軸１とは別に設けられた操作レ
バー１１の操作により連動回転するカム体１４
と、このカム体に係接する連繋ピン１７を介して
進退移動するように設けるとともに、前記カム体
１４とそれに対応するカバープレート１９の内面
の内面との間に、ニードル杆７を閉止方向へ弾圧
するスプリング２１と、このスプリングにてカバ
ープレートの内面に押圧される節度ボール２０を
設け、前記カバープレート１９には、その内面に
操作レバー１１の弱火位置において、前記節度ボ
ール２０が嵌入するように弱火位置確認用の凹所
２２を設けてなるものである。

［実施例］ 操作軸１は最初に押入して押入状態で回動させ
る謂ゆる押回わし式について示しているが、押さ
ずに回動する形式のガスコツクにも適用できる。
コツク本体４にガス流入口１５があり、これより
ガスが供給される。

第１、第２のガス出口５，６は１つの出口から
左右に分岐したもので、閉子３の回動で同時に開
閉する。このガスコツクの構造は従来の自動点火
式ガスコツクと変わらないので詳細は省略する。

操作レバー１１は、支軸１２を支点に左右に揺
動して後端の２又部１１ａによりピン１３を押動
しこれによりカム体１４を回動させる。

カム体１４には傾斜したカム溝１６があり、こ
のカム溝１６に連繋ピン１７を貫通するように嵌
入し該ピン１７を介してニードル杆７を連繋させ
ている。

連繋ピン１７は、両端を機枠３０の内壁に形成
したガイド縦溝１８に嵌止させて回動を阻止した
状態で上下に昇降案内されるようにする。

したがつて、レバー１１によりピン１３を介し
てカム体１４が時計方向（矢印ロ）へ回動させら
れると、回転を阻止された連繋ピン１７はカム溝
１６に押されて下降するのでこれと一体に連繋し
たニードル杆７が共動して下降する為弁体９によ
り通路８を制限し又は閉止する。逆の方向へ回動
するときはカム溝１６によりピン１７と共にニー
ドル杆７が引上げられるので通路は大きく開く。

カム体１４には、該カム体とその上面に対設し
たプレート１９の内面との間にスチールボールか
らなる節度ボール２０をスプリング２１の附勢に
より弾圧し弱火位置(2)において節度用凹所２２に
このボール２０が嵌止するようにして弱火位置(2)
を規制させている。

カバープレート１９には、操作レバー１１の支
軸１２を中心とする円弧長孔２３を設ける。この
円弧長孔２３にカム体１４に突設したピン１３を
遊貫通して操作レバー１１の操作ピン１３が押動
されると、それとともにカム体１４が回動するも
のである。

操作レバー１１は、操作軸１とは独立したもの
であるが、始動時に操作軸１を操作して点火する
際に、操作レバー１１が閉止或いは弱火位置にあ
つたのでは、点火しないか、又は点火し難いの
で、操作軸１の開動作に連動して強火位置(1)へ押
し戻すようになつている。この機構は本考案の目
的ではないので、詳細は省略するが、操作軸１に
設けられた戻しレバー２４と中継レバー２５及び
操作レバー１１とよりなる。中継レバー２５は機
枠３０の一部に支軸３１を支点に揺動可能に支持
されて、先端２５ａが戻しレバー２４に開方向連
動可能に臨み、後端に連動ピン３２を設けて、こ
の連動ピンを操作レバー１１の一部に形成した長
孔３３に嵌止させるようにして、操作軸１の開動
作に共動して戻しレバー２４が押動すると、中継
レバー２５を押し、これにより連動ピン３２を介
して操作レバー１１が開方向へ押動される。

［作用］ 第１図において、操作軸１をつまみ２により押
入し開方向へ回動すると、閉子３がともに回動し
て開となり、コツク本体４の第１、第２の２つの
ガス出口５，６から同時にガスが流出する。

しかし、第２のガス出口６はその通路８にニー
ドル杆７が設けてあるために、ガスの流量は制限
されたものになる。

次に操作レバー１１を操作して第２図のように
強火の位置(1)にすると、ニードル杆７は後述する
カム体１４と連繋ピン１７の作用により上方へ引
上げられて通路８を全開にするためガス出口６よ
り流出するガス量は最大となり強火となる。

次に操作レバー１１を強火の位置(1)から左方向
（第２図で矢印イの方向）へ操作して弱火の位置
(2)に達すると、ニードル杆７は下降して通路８を
狭少に制限するため第２のガス出口６より流出す
るガス量は小さくなり弱火となる。このとき節度
ボール２０はプレート１９の内面の凹所２２に嵌
入して一旦停止するから手ごたえでその位置を確
認することができる。レバー１１を強火(1)と弱火
(2)の範囲（第２図のＳの範囲）操作すればガス量
を強火と弱火の間で自由に調整できる。

さらに、操作レバー１１を操作して閉止位置(3)
に移動させると、ボール２０は凹所２２からとび
出してカム体１４はさらに回動する為カムの作用
で連繋ピン１７を押下げ、その結果ニードル杆７
は弱火位置(2)のときよりさらに、下方へ押されて
停止し、その位置でスプリング２１によるばね圧
が作用するので、弁体９が通路８の弁座８ａに弾
接して通路８を完全に遮断する。従つて、第２ガ
ス出口６よりのガスは完全にストツプする。この
ように１本のニードル杆７で第２ガス出口６より
流出するガスを強弱に調節すると同時に、ガスの
閉止が簡単確実に行えるものである。

［効果］ 本考案は次のような特有の効果を有する。

閉子回動式の親子ガスコツクを利用してレバ
ー操作のみによつてニードル杆を進退移動さ
せ、これによりガス流出量を強火と弱火の範囲
に調節しうると共に完全停止を行なうことがで
きる。

ニードル杆に弾性リングパツキンのようなシ
ール体からなる弁体及び閉止用のスプリングを
設けるだけで閉止機能を具備させることがで
き、構造が簡単で安価に実施できる。

操作レバーの弱火位置においては、節度ボー
ルが弱火位置確認用の凹所に嵌入する為その位
置を容易に手ごたえで確認することができ、１
つのスプリングをニードル杆の弁体閉止機能と
弱火位置確認のための節度機能を兼用でき、構
造を簡略化することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案親子バーナ用ガスコツクの側面
図で、要部は断面で示されている。第２図は操作
レバー部の平面図、第３図はニードル杆部の要部
拡大断面、第４図は第１図Ａ−Ａ線の断面図あ
る。 １……操作軸、３……閉子、４……コツク本
体、５，６……ガス出口、７……ニードル杆、８
……通路、９……弁体、１１……操作レバー、１
４……カム体、１６……カム溝、１７……連繋ピ
ン、１９……カバープレート、２０……節度ボー
ル、２１……スプリング、２２……凹所。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガス流入口１５と第１、第２の２つのガス出口
   ５，６を有するコツク本体４に、回動又は押入と
   回動可能に支持され操作軸１と、この操作軸１の
   回動操作により第１、第２のガス出口５，６を同
   時に開閉する閉子３、とを備えた親子バーナ用ガ
   スコツクにおいて、前記第１、第２の内の一方の
   ガス出口６又は５への通路８に、ガス流量の調整
   及び閉止を行う弁体９付きのニードル杆７を設け
   て、このニードル杆７を前記操作軸１とは別に設
   けられた操作レバー１１の操作により連動回転す
   るカム体１４と、このカム体に係接する連繋ピン
   １７を介して進退移動するように設けるととも
   に、前記カム体１４とそれに対応するカバープレ
   ート１９の内面の内面との間に、ニードル杆７を
   閉止方向へ弾圧するスプリング２１と、このスプ
   リングにてカバープレートの内面に押圧される節
   度ボール２０を設け、前記カバープレート１９に
   は、その内面に操作レバー１１の弱火位置におい
   て、前記節度ボール２０が嵌入するように弱火位
   置確認用の凹所２２を設けてなることを特徴とす
   る親子バーナ用ガスコツク装置。