JP2953988B2 - ガス量調節装置 - Google Patents

ガス量調節装置

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JP2953988B2
JP2953988B2 JP11059695A JP11059695A JP2953988B2 JP 2953988 B2 JP2953988 B2 JP 2953988B2 JP 11059695 A JP11059695 A JP 11059695A JP 11059695 A JP11059695 A JP 11059695A JP 2953988 B2 JP2953988 B2 JP 2953988B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスコンロやガスオー
ブンなどの各種のガス器具に使用するガス量調節装置に
関し、より詳しくは、バーナ本体に連通可能なガス流路
を備える器具栓本体と、前記ガス流路に形成の弁孔の開
口度を変更調節する弁体と、この弁体を操作して前記弁
孔の開口度を調節する回動自在な調節レバーと、前記バ
ーナ本体に点火する点火装置と、この点火装置を作動さ
せる点火操作具とを有し、前記弁体が点火に不適な位置
にあるときに前記点火操作具を点火位置へ操作すると、
この点火操作具に設けた押圧部を介して前記弁体を点火
に適した位置に変更操作するように構成してあるガス量
調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このような構成のガス量調節装置は、従
来より種々のものが知られており、一般的には、例えば
特開平6−42736号公報に開示のように、弁孔の開
口度を調節する調節レバーとは別にカム部材を設け、こ
のカム部材と調節レバーとを互いに連動連結し、このカ
ム部材に設けるカム孔内に弁体の操作用突起を挿入位置
させるとともに、点火操作具であるスライダを点火位置
へ押圧操作したときに、このスライダに設けた押圧部が
カム部材に設けた被押圧部に当接してカム部材を回動操
作し、前記弁体を点火に適した開方向に操作するように
構成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、このよう
な従来構造のものでは、回動自在な調節レバーに加え
て、さらに、前記カム部材のような被押圧部を有する別
の部材が必要となり、しかも、この別部材を回動可能に
構成しなければならず、部品点数が多くなって、構造も
複雑になる欠点があった。本発明の目的は、極力部品点
数を減らして構造の簡素化を図るとともに、点火操作具
を点火位置へ操作した際、弁体を比較的楽に、かつ、確
実に開方向へ操作することのできるガス量調節装置の提
供にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明によるガス量調節装置の第1の特徴構成は、
バーナ本体に連通可能なガス流路を備える器具栓本体
と、前記ガス流路に形成の弁孔の開口度を変更調節する
弁体と、この弁体を操作して前記弁孔の開口度を調節す
る回動自在な調節レバーと、前記バーナ本体に点火する
点火装置と、この点火装置を作動させる点火操作具とを
有し、前記弁体が点火に不適な位置にあるときに前記点
火操作具を点火位置へ操作すると、この点火操作具に設
けた押圧部を介して前記弁体を点火に適した位置に変更
操作するように構成してあるガス量調節装置であって、
前記点火操作具の点火位置への操作の際に、前記押圧部
が当接して弁体を点火に適した位置に変更操作する被押
圧部を、前記調節レバーに一体的に設け、かつ、前記弁
体を操作するカム部を前記調節レバーに一体的に設ける
とともに、前記調節レバーが断面コの字型の基部を備
え、このコの字型基部が前記器具栓本体を横方向から挟
み込む状態に位置され、この基部を前記器具栓本体に回
動自在に枢着して、前記調節レバーの回動軸芯を上下方
向に位置させ、この調節レバーのレバー部を前記基部の
上部から一体的に連設してほぼ水平方向に回動可能に構
成し、前記被押圧部を基部の下部から横方向に突設する
とともに、前記点火操作具を摺動自在なスライダで構成
し、そのスライダを前記レバー部の下方に配設して、前
記スライダの点火位置への押圧操作の際に、前記押圧部
が被押圧部に当接するように構成してある点にある。
【0005】第2の特徴構成は、前記調節レバー、被押
圧部、ならびに、カム部を板金により一体的に形成して
ある点にある。
【0006】第3の特徴構成は、前記弁体を器具栓本体
に穿設の挿通孔に摺動自在に挿入し、この挿通孔を穿設
した器具栓本体部分に前記調節レバーの基部を回動自在
に枢着し、この調節レバーの基部とレバー部との間に前
記カム部を設け、このカム部に上下方向に貫通するカム
孔を穿設し、このカム孔内に前記弁体から上方に突出す
る操作用突起を挿入してある点にある。
【0007】
【作用】本発明の第1の特徴構成によれば、点火装置を
作動させる点火操作具の点火位置への操作の際に、この
点火操作具に設けた押圧部が当接して弁体を点火に適し
た位置に変更操作する被押圧部を、回動自在な調節レバ
ーに一体的に設けるものであるから、被押圧部を有する
別部材が不要となり、部品点数が少なくなるとともに、
弁体の点火に適した位置への変更操作も、調節レバーに
形成の被押圧部を押圧操作することで確実に行うことが
でき、かつ、前記弁体を操作するカム部を前記調節レバ
ーに一体的に設けるものであるから、前記被押圧部のみ
ならず、弁体を操作するカム部をも調節レバーと一体化
することができ、部品点数の減少により、構造の簡素化
を図ることができる。
【0008】そして、前記調節レバーが断面コの字型の
基部を備え、このコの字型基部が器具栓本体を横方向か
ら挟み込む状態に位置され、この基部を前記器具栓本体
に回動自在に枢着して、前記調節レバーの回動軸芯を上
下方向に位置させ、この調節レバーのレバー部を前記基
部の上部から一体的に連設してほぼ水平方向に回動可能
に構成するものであるから、コの字型基部によって器具
栓本体に対して調節レバーを強固に枢着することがで
き、調節レバーの回動操作も円滑となり、かつ、前記点
火操作具を摺動自在なスライダで構成することにより、
例えば、回動式の点火操作具に比して力を入れ易く、弁
体の点火適正位置への変更操作も比較的楽に行うことが
できる。
【0009】さらに、前記被押圧部を調節レバー基部の
下部から横方向に突設し、前記スライダを前記レバー部
の下方に配設して、スライダの点火位置への押圧操作の
際に、前記押圧部が被押圧部に当接するように構成する
ものであるから、スライダに設ける押圧部と前記被押圧
部とを近接させることができ、したがって、調節レバー
やスライダを上下方向にコンパクトに纏めることができ
るとともに、前記被押圧部を調節レバー基部から横方向
に突設することで、スライダの押圧部で被押圧部を押し
操作したときの調節レバーに作用する回転モーメントを
大きくでき、弁体の点火適正位置への変更操作を一層楽
に行うことができる。
【0010】第2の特徴構成によれば、前記調節レバ
ー、被押圧部、ならびに、カム部を板金により一体的に
形成するものであるから、単に部品点数の減少を図り得
るのみならず、製作も容易でコストダウンをも図ること
ができる。
【0011】第3の特徴構成によれば、前記弁体を器具
栓本体に穿設の挿通孔に摺動自在に挿入し、この挿通孔
を穿設した器具栓本体部分に前記調節レバーの基部を回
動自在に枢着し、この調節レバーの基部とレバー部との
間に前記カム部を設け、このカム部に上下方向に貫通す
るカム孔を穿設し、このカム孔内に前記弁体から上方に
突出する操作用突起を挿入するものであるから、弁体操
作用の突起とカム孔とを近接させて、上下方向にコンパ
クトに組み付けることができ、上記第1の特徴構成によ
るコンパクト化との協働で、装置そのものを上下方向に
コンパクトな薄型に構成することができる。
【0012】
【発明の効果】以上のように、第1の特徴構成によれ
ば、押圧部が当接する被押圧部を調節レバーに一体的に
設けることで、被押圧部用の別部材を不要にし、部品点
数の減少を図ることができ、しかも、弁体の位置変更操
作は、所望通り確実に行うことができるとともに、弁体
を操作するカム部も調節レバーに一体的に設けること
で、前記被押圧部のみならず、カム部をも調節レバーと
一体化して、さらに部品点数の減少を図って構造を簡素
化することができる。そして、調節レバーの基部を断面
コの字型にして器具栓本体を横方向から挟み込む状態で
回動自在に枢着することで、調節レバーを器具栓本体に
強固に枢着することができ、調節レバーの回動操作を円
滑に行うことができ、かつ、点火操作具を摺動自在なス
ライダにすることで、点火操作の際に力を入れ易く、弁
体の点火適正位置への変更操作も比較的楽に行うことが
できるとともに、被押圧部を調節レバー基部の下部に設
け、レバー部の下方にスライダを配設することで、調節
レバーやスライダを上下方向にコンパクトに纏めること
ができ、しかも、被押圧部を基部から横方向に突設する
ことで、調節レバーに作用する回転モーメントを大きく
でき、弁体の点火適正位置への変更操作を一層楽に行う
ことができる。
【0013】第2の特徴構成によれば、調節レバー、被
押圧部、カム部などを板金で一体的に形成することで、
部品点数の減少に加えて製作も容易となり、コストダウ
ンを図ることができる。
【0014】第3の特徴構成によれば、上述したよう
に、調節レバーやスライダをコンパクトに纏め得ること
に加えて、調節レバーと弁体をも上下方向にコンパクト
にすることができ、装置そのものを薄型に構成すること
ができる。
【0015】
【実施例】本発明によるガス量調節装置は、ガスコンロ
やガスオーブンなどの各種のガス器具に使用するもの
で、ガスコンロに適用した実施例につき、図面に基づい
て説明する。図1および図2に示すように、ガスコンロ
前面のパネル1の近くには、器具栓本体2が内装され、
この器具栓本体2に開口の導入口3から供給される燃料
ガスを、導出口4に固着のノズル5からバーナ本体6へ
供給するように構成されている。前記器具栓本体2は、
第1器具栓本体2a、第2器具栓本体2b、第3器具栓
本体2cの3つの鋳造部品からなり、それぞれの間にパ
ッキンを介装し、ボルトにより固着されて組み立てられ
ている。この組み立てた状態において、第1器具栓本体
2aに開口の導入口3が、ガス流路としてのメイン流路
7とパージ流路8とを介して第3器具栓本体2cに開口
の導出口4に連通接続されている。
【0016】第1器具栓本体2aの後端側には、電磁式
の安全弁9が内装され、前端側には、合成樹脂製の固定
枠10が固着されていて、この固定枠10に対して点火
操作具の一例である合成樹脂製のスライダ11が摺動自
在に内嵌されている。このスライダ11には、金属製の
バルブロッド12が固着されて前記安全弁9側に延出さ
れ、このバルブロッド12の中間部には、前記パージ流
路8の入口を開閉するパージ弁13の弁体13aが形成
されるとともに、開閉弁14の弁体14aが固着されて
いる。前記スライダ11と固定枠10との間には、第1
コイルスプリング15が、前記開閉弁14の弁体14a
と第1器具栓本体2aとの間には、第2コイルスプリン
グ16がそれぞれ介装され、これら両コイルスプリング
15,16によって、スライダ11がコンロの前面側に
弾性付勢されている。
【0017】前記スライダ11の下面には、図8に示す
ように、第1溝17a、第2溝17b、第3溝17c、
第4溝17dをほぼハート型に連通して形成のハートカ
ム溝17が形成され、図7に示すように、固定枠10に
形成の穴10a内に回動自在に挿入されたU字状のピン
18の遊端部18aが、固定枠10に穿設の円弧状孔1
0bを挿通して、このハートカム溝17内に挿入されて
いる。このハートカム溝17は、第1溝17aの前端が
第2溝17bより浅く、第2溝17bの後端が第3溝1
7cより浅く、第3溝17cが第4溝17dの前端より
浅く、第4溝17dの後端が第1溝17aより浅く構成
されている。
【0018】前記両コイルスプリング15,16により
弾性付勢されたスライダ11は、通常、ピン18の遊端
部18aが第1溝17aの後端に係合する閉位置Aに位
置保持され、この閉位置Aから、パネル1に回動自在に
取り付けた操作釦19を押圧操作すると、スライダ11
が両コイルスプリング15,16の弾性力に抗して後端
側へ摺動し、ピン18の遊端部18aが第1溝17aに
案内されて第2溝17bの前端にまで至る。これが操作
釦19の最大押し込み位置で、スライダ11は点火位置
Cに位置することになる。
【0019】その後、操作釦19に対する押圧力を解除
すると、ピン18の遊端部18aが第2溝17bに案内
されて第3溝17cに至り、第3溝17cに係合してス
ライダ11が開位置Bに位置保持される。この開位置B
からさらに操作釦19を押圧操作すると、第3溝17c
と遊端部18aとの係合が外れ、遊端部18aが第4溝
17dに案内されて第1溝17aの後端に至り、スライ
ダ11が閉位置Aに復帰するように、前記ハートカム溝
17、ピン18、ならびに、両コイルスプリング15,
16によって、いわゆるプッシュ、プッシュ機構が構成
されている。
【0020】前記固定枠10の一側部には、図6に示す
ように、取り付け部10cが一体的に形成され、詳しい
説明は省略するが、図外の点火装置用の固定接点や安全
装置用の固定接点などを下面に有する接点板ブロック2
0を前記取り付け部10cに取り付けると、この接点板
ブロック20の下面と前記取り付け部10c上面との間
に隙間が生じ、この隙間内をスライダ11に取り付けた
可動接点が摺動して、接点板ブロック20の各固定接点
を接触状態と非接触状態とに切り換えるように構成され
ている。すなわち、スライダ11が図6の(イ)に示す
閉位置Aにあるときには、点火装置用の固定接点も安全
装置用の固定接点も非接触状態に維持され、かつ、パー
ジ弁13と開閉弁14とが閉じられるとともに、安全弁
9もスプリング9bによって弾性的に閉弁されている。
【0021】この閉位置Aから、操作釦19を押圧操作
してスライダ11を押し込むと、開閉弁14が開いて、
接点板ブロック20の安全装置用の固定接点が接触状態
に切り換えられ、かつ、バルブロッド12の先端が安全
弁9の弁体9aを押圧して開弁する。さらに、図6の
(ロ)に示す点火位置Cにまで押し込むと、パージ弁1
3が開くとともに、接点板ブロック20の点火装置用の
固定接点が接触状態に切り換えられ、図外の点火装置に
よってバーナに点火される。このバーナへの点火時にお
いては、メイン流路7とパージ流路8との両方から燃料
ガスが供給されるので点火が確実となる。
【0022】その後、操作釦19への押圧力を解除する
と、スライダ11が開位置Bにまで復帰して位置保持さ
れ、パージ弁13が閉じるとともに、点火装置用の固定
接点が非接触状態に切り換えられる。その際、開閉弁1
4は開いたままであり、また、安全弁9は、バーナの燃
焼による図外サーモカップリングの熱起電力により開弁
状態に維持されるので、バーナの燃焼が続行される。こ
の開位置Bにおいても、安全装置用の固定接点は接触状
態を維持しているので、バーナが不測に消火したような
場合には、サーモカップリングの熱起電力の低下によ
り、安全弁9が自動的に閉弁して、燃焼ガスの漏れを防
止する。この開位置Bからさらに操作釦19を押圧操作
すると、上述のようにハートカム溝17の第3溝17c
とピン18の遊端部18aとの係合が外れ、スライダ1
1が元の閉位置Aに自動復帰する。
【0023】第2器具栓本体2bには、この第2器具栓
本体2bの前端部に開口し、かつ、パージ流路8を横断
してメイン流路7にまで至る挿通孔21が穿設され、こ
の挿通孔21内に弁体としての金属製のニードル22が
挿入されている。このニードル22と挿通孔21との間
にはOリング23が介装され、かつ、ニードル22が挿
通孔21に対して摺動自在に挿入されていて、このニー
ドル22を摺動させることにより、ニードル22の先端
が、メイン流路7と導出口4とを連通する弁孔24の開
口度を変更調節するように構成されている。このニード
ル22の先端には、最小絞り量を設定するノズル孔25
がニードル22の軸芯方向に沿って穿設されるととも
に、ニードル22の軸芯方向に直行する連通孔26が穿
設され、かつ、その中間部には別部材からなる操作用突
起としての金属製の操作ピン27が挿入固着されてい
る。
【0024】この操作ピン27は、第2器具栓本体2b
の上面からニードル22挿入用の挿通孔21にまで至る
スリット28内に位置され、かつ、このスリット28
は、挿通孔21の軸芯と平行で、この挿通孔21と同様
に第2器具栓本体2bの前端部に開口し、操作ピン27
の上端がスリット28から突出するように構成されてい
る。この操作ピン27の上端に係合して、操作ピン27
を操作するのがガス量調節レバー29で、第2器具栓本
体2bに回動自在に支持されている。
【0025】このガス量調節レバー29は、金属製の1
枚の板状体から折曲形成されていて、図5に示すよう
に、断面コの字型の基部29a、この基部29aに連な
るカム部材としてのカム部29b、このカム部29bに
連なるレバー部29c、前記カム部29bに連なる2つ
のばね係合片29d,29eなどから構成され、前記カ
ム部29bを中心として、基部29aとレバー部29c
とが互いに反対方向に位置されている。前記コの字型基
部29aの上片にはボルト孔30が、下片には横側方に
開口する取り付け孔31が穿設され、また、前記カム部
29bには、操作ピン27が挿入するカム孔32が穿設
されている。このカム孔32は、前記ボルト孔30と異
なる位置を中心とする円弧状に構成され、この円弧状カ
ム孔32の一端部、つまり、全開側の端部には、ほぼ直
線状の抜き差し孔33の一端が連通され、かつ、この抜
き差し孔33の他端が前記レバー部29c側で開口され
ている。
【0026】このような構成のガス量調節レバー29
が、前記基部29a下片の取り付け孔31を第2器具栓
本体2bの下面から一体的に突設の突起34に外嵌し、
かつ、基部29a上片のボルト孔30を第2器具栓本体
2bの上面から一体的に突設の回動軸としての突起35
に外嵌し、かつ、この突起35に若干小径のボルト36
を螺合することで、第2器具栓本体2bを横方向から挟
み込む状態で回動自在に取り付けられている。そして、
前記ボルト36には、ばね材からなる弾性体としてのつ
る巻きばね37が外嵌され、このつる巻きばね37の両
端が前記ばね係合片29d,29eに形成の孔に係合さ
れていて、このつる巻きばね37によりガス量調節レバ
ー29全体が下方に弾性付勢されるとともに、そのレバ
ー部29cがパネル1を貫通して前記スライダ11上方
のコンロ前面に突出し、ほぼ水平方向に回動操作可能に
構成されている。
【0027】したがって、ガス量調節レバー29のレバ
ー部29cを、図2に示す開方向に回動すると、円弧状
カム孔32と直線状のスリット28とに係合する操作ピ
ン27が前端側に強制移動され、それに伴ってニードル
22が前端側に摺動して、ニードル22の先端が弁孔2
4の開口度を大にするのであり、逆に閉方向に回動する
と、ニードル22が後端側に摺動して、弁孔24の開口
度を小にし、ガス量の調節を可能にするのである。
【0028】また、前記スライダ11の上面には、スラ
イダ11と一体形成の押圧部材11aが突設されてい
て、この押圧部材11aが、閉位置にあるガス量調節レ
バー29の基部29a下片から延出の被押圧部38に当
接可能に構成されているので、ガス量調節レバー29が
閉位置にある状態でスライダ11を押し込み操作する
と、押圧部材11aが被押圧部38に当接し、ガス量調
節レバー29を強制的に開方向に回動することになり、
点火装置による点火を確実に行うことができる。さら
に、押圧部材11aによって被押圧部38を押圧回動し
た状態においては、ニードル22の連通孔26がパージ
流路8と導出口4とを連通する位置に位置するように設
定されているので、上述したように、点火時においてメ
イン流路7とパージ流路8との両方から燃料ガスが供給
されることになる。
【0029】そして、ガス種転換時、ニードル22を取
り換える必要が生じた場合には、パネル1を外し、ガス
量調節レバー29のレバー部29cを図3の(イ)に示
す全開位置まで回動し、かつ、このレバー部29cを突
起35側を中心としてつる巻きばね37に抗して若干上
方へ持ち上げるのである。この場合、通常においては、
基部29a上片のボルト孔30は、あまりガタのない状
態で突起35に外嵌しているのであるが、ボルト36が
突起35よりも若干小径に構成されているので、基部2
9aは無理なく斜めに持ち上げられる。
【0030】このようにしてレバー部29cを持ち上げ
たままで、図3の(ロ)に示すように、レバー部29c
をさらに開方向に回動させるのである。すると、第2器
具栓本体2bの上面には、図4に示すように、ストッパ
部39aと段部39bとからなる位置規制部39が一体
形成されているので、(ロ)に示すように、ガス量調節
レバー29のカム部29bが段部39bに乗り上げると
ともに、カム部29bの横側部がストッパ部39aに当
接して、このガス量調節レバー29が、カム孔32と操
作ピン27との作動範囲を越えた位置において位置規制
される。
【0031】この状態においては、図3の(ロ)に示す
ように、ニードル22の操作ピン27が係合するスリッ
ト28と直線状の抜き差し孔33とが、上下方向で完全
に一致した状態となるので、ニードル22を前端側に引
き抜くことで、簡単に取り外すことができる。そして、
新たなニードル22を挿入し、ニードル22の操作ピン
27が抜き差し孔33の最奥部に達した時点で、ニード
ル22をさらに押し込むと、操作ピン27の押し込み力
と円弧状カム孔32の案内作用とにより、ガス量調節レ
バー29が閉方向に回動し、段部39bから外れて図4
の(イ)および図3の(イ)に示す状態となり、新たな
ニードル22の取り付けが完了する。
【0032】〔別実施例〕 上述の実施例においては、カム部29bを含んで、ガス
量調節レバー29を1枚の板金から一体的に形成したも
のを示したが、基部29aを別体に構成し、互いに固着
連結して実施することもできる。
【0033】また、ニードル22が点火に不適な閉位置
にあるとき、スライダ11の押し込み操作で、ニードル
22を開方向に移動させる構成のものを示したが、逆
に、ニードル22が全開位置にあるとき、スライダ11
の押し込み操作で、ニードル22を点火に適した開位置
にまで移動させるように構成して実施することもでき、
さらに、ニードル22が全閉位置あるいは全開位置にあ
るとき、点火に適した開位置にまで移動させるように構
成して実施することもできる。
【0034】さらに、ガス量調節レバー29の基部29
aの断面形状に関し、本明細書においては、便宜上、コ
の字型と称するが、厳密にコの字型である必要はなく、
Uの字型であっても、Yの字型であってもよい。要する
に、第2器具栓本体2bを横方向から挟み込むことので
きる形状であれば、いかなる形状であっもよく、これら
全ての形状を含んでコの字型と総称する。
【0035】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガス量調節装置の縦断面図
【図2】ガス量調節装置の一部切欠き平面図
【図3】ガス量調節レバーとニードルとの関係を示す平
面図
【図4】ガス量調節レバーと位置規制部との関係を示す
正面図
【図5】ガス量調節レバーの斜視図
【図6】固定枠とスライダとの関係を示す平面図
【図7】固定枠とスライダとの関係を示す底面図
【図8】ハートカム溝を示す底面図
【符号の説明】
2 器具栓本体 2b 器具栓本体部分 6 バーナ本体 7 ガス流路 11 点火操作具 11a 押圧部 21 挿通孔 22 弁体 24 弁孔 27 操作用突起 29 調節レバー 29a 基部 29b カム部 29c レバー部 32 カム孔 38 被押圧部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バーナ本体(6)に連通可能なガス流路
    (7)を備える器具栓本体(2)と、前記ガス流路
    (7)に形成の弁孔(24)の開口度を変更調節する弁
    体(22)と、この弁体(22)を操作して前記弁孔
    (24)の開口度を調節する回動自在な調節レバー(2
    9)と、前記バーナ本体(6)に点火する点火装置と、
    この点火装置を作動させる点火操作具(11)とを有
    し、前記弁体(22)が点火に不適な位置にあるときに
    前記点火操作具(11)を点火位置へ操作すると、この
    点火操作具(11)に設けた押圧部(11a)を介して
    前記弁体(22)を点火に適した位置に変更操作するよ
    うに構成してあるガス量調節装置であって、 前記点火操作具(11)の点火位置への操作の際に、前
    記押圧部(11a)が当接して弁体(22)を点火に適
    した位置に変更操作する被押圧部(38)を、前記調節
    レバー(29)に一体的に設け、かつ、前記弁体(2
    2)を操作するカム部(29b)を前記調節レバー(2
    9)に一体的に設けるとともに、前記調節レバー(2
    9)が断面コの字型の基部(29a)を備え、このコの
    字型基部(29a)が前記器具栓本体(2)を横方向か
    ら挟み込む状態に位置され、この基部(29a)を前記
    器具栓本体(2)に回動自在に枢着して、前記調節レバ
    ー(29)の回動軸芯を上下方向に位置させ、この調節
    レバー(29)のレバー部(29c)を前記基部(29
    a)の上部から一体的に連設してほぼ水平方向に回動可
    能に構成し、前記被押圧部(38)を基部(29a)の
    下部から横方向に突設するとともに、前記点火操作具
    (11)を摺動自在なスライダで構成し、そのスライダ
    (11)を前記レバー部(29c)の下方に配設して、
    前記スライダ(11)の点火位置への押圧操作の際に、
    前記押圧部(11a)が被押圧部(38)に当接するよ
    うに構成してあるガス量調節装置。
  2. 【請求項2】 前記調節レバー(29)、被押圧部(3
    8)、ならびに、カム部(29b)を板金により一体的
    に形成してある請求項1記載のガス量調節装置。
  3. 【請求項3】 前記弁体(22)を器具栓本体(2)に
    穿設の挿通孔(21)に摺動自在に挿入し、この挿通孔
    (21)を穿設した器具栓本体部分(2b)に前記調節
    レバー(29)の基部(29a)を回動自在に枢着し、
    この調節レバー(29)の基部(29a)とレバー部
    (29c)との間に前記カム部(29b)を設け、この
    カム部(29b)に上下方向に貫通するカム孔(32)
    を穿設し、このカム孔(32)内に前記弁体(22)か
    ら上方に突出する操作用突起(27)を挿入してある
    求項2記載のガス量調節装置。
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