JPH05248076A - 防音床 - Google Patents

防音床

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JPH05248076A
JPH05248076A JP27781391A JP27781391A JPH05248076A JP H05248076 A JPH05248076 A JP H05248076A JP 27781391 A JP27781391 A JP 27781391A JP 27781391 A JP27781391 A JP 27781391A JP H05248076 A JPH05248076 A JP H05248076A
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JP
Japan
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floor
elastic
resin
mixing
vibration damping
Prior art date
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Pending
Application number
JP27781391A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Okuzawa
将行 奥澤
Futoshi Maeda
太 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、耐荷重性や強度などの床の基本機
能を満足しながら、床衝撃音を低減できる防音床を提供
することを目的とする。 【構成】 突板単板などからなる曲げ剛性が1.2(N
・ m2 )以下の表面材の下部に制振材、弾性材、中間
材、及び弾性下地材を順次密着積層したことを特徴とす
る防音床。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐荷重性や強度などの
床の基本機能を満足しながら、床衝撃音を低減できる防
音床に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、木質系の防音床は、合成樹脂やゴ
ムなどないしこれらの発泡体からなる低弾性なシートを
設置することにより床表面に加わる衝撃力を緩和し、防
音性能を向上させていた。しかしながら、高い防音性能
を得るためには、極端に低弾性のシートを用いるので、
本棚やピアノなどの重量家具に対する耐荷重性や、床材
の強度が低くなるという欠点があった。さらに、上記の
衝撃力緩和効果ではJISの遮音等級でL−45が限界
であり、それ以上に高性能な防音床を実現するのは非常
に困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点を
鑑みてなされたもので、その目的とするところは、床と
しての耐荷重性や強度を高く維持しながら、高い防音性
能を有する防音床を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の防音床は、突板
単板などからなる曲げ剛性が1.2(N・ m2 )以下の
表面材の下部に制振材、弾性材、中間材、及び弾性下地
材を順次密着積層したものである。
【0005】制振材としては、硫酸バリウムやマイカの
粉粒体を塩化ビニル樹脂に混入成形したものや、金属粉
粒体をアクリル酸エステルとメタクリル酸メチルの共重
合樹脂に混入成形したものを用いれば、より高性能な防
音床が得られる。
【0006】
【作 用】床衝撃音は、床表面に人の歩行や者の落下な
どによる衝撃が階下に固体伝搬する事によって発生す
る。床が受ける最大衝撃力Fは、床材のバネ定数をK、
損失係数をηとすれば次式で表される。
【0007】 F = C{1+ exp (−πη/2)}K1/3 (1) 従来の防音床は、バネ定数Kを小さくすることにより衝
撃力を緩和低減していたが、この方法では、床材が柔ら
かくなってしまうため、防音性能の高性能化が困難であ
った。本発明では、各弾性材によるこの衝撃力の緩和効
果だけではなく、表面材の下部に制振材を設けることに
より床材の損失係数ηを高め、衝撃力を吸収する構造と
したため、床の適度な柔らかさと床衝撃音の低減を実現
した。
【0008】ただし、制振材により衝撃力を吸収するた
めには表面材の曲げ剛性を小さくし、かつ、制振材の下
部に制振材が変形可能な弾性材が必要である。
【0009】すなわち、表面材が衝撃により曲げ変形
し、それによって、その下部の制振材が変形することで
エネルギ損失が生まれ、衝撃エネルギを吸収でききるの
である。発明者の実験によれば、表面材の曲げ剛性が
1.2(N・ m2 )以下でなければ、この効果は有意な
ものにならないとわかった。例えば、表面材の曲げ剛性
が1.2(N・ m2 )以下とは、ラワン単板でいえば厚
さが2 mm 以下に相当する。
【0010】さらに、制振材は表面板の曲げ剛性が小さ
いため、床の強度を確保するためには、比較的高剛性な
ものが必要である。本発明では、上記条件を満足する制
振材として、硫酸バリウムやマイカの粉粒体を塩化ビニ
ル樹脂に混入成形したものや、金属粉粒体をアクリル酸
エステルとメタクリル酸メチルの共重合樹脂に混入成形
したものを用いるようにした。すなわち、剛性の高い各
粉粒体を樹脂に混入することにより、成形体の剛性を高
めることができる。また、硫酸バリウム、マイカや金属
の粉粒体は粒界摩擦により振動を吸収することができ、
高い制振性を持つ。
【0011】以上のように構成することにより、本発明
の防音床では、従来のように、弾性材として極端に低弾
性のシートを用いる必要がないので、本棚、ピアノなど
の重量家具に対する耐荷重性や床材の強度を損なうこと
なく、さらに適度な歩行感を持ちながら高い防音性能が
得られる。
【0012】
【実施例】
(実施例1)本実施例を図1に基づいて説明すれば、曲
げ剛性が1.2(N・ m2 )以下となる木質単板1 mm
厚の表面材1の下部に、硫酸バリウムの粉粒体を塩化ビ
ニル樹脂に混入成形した数 mm 厚の制振材2、ゴムや合
成樹脂あるいはそれらの発泡体などからなる数 mm 厚の
弾性材3、木質や合成樹脂などからなる数 mm 厚の中間
材4、および、ゴムや不織布からなる数 mm 厚の弾性下
地材5を順次密着積層したものである。
【0013】本実施例において、表面材1を1 mm 厚の
ラワン単板とし、制振材2を100μmの硫酸バリウム
30重量部を塩化ビニル樹脂に混入成形した1.2 mm
厚のものとし、弾性材3を3倍発泡で1 mm 厚のスチレ
ン・ブタジエンラバーとし、中間材4を60 mm ピッチ
で8.5 mm 深さの裏溝を設けた9 mm 厚のラワン合板
とし、さらに弾性下地材5を3 mm 厚のポリエステルの
不織布としたものの床衝撃音レベルを図2に示す。ま
た、比較例として、本実施例における表面材1、制振材
2を2.5 mm 厚のラワン合板におきかえた場合の床衝
撃音レベルを同図に示した。図2より、L値は、比較例
のL−48に対し、本実施例がL−45であり、本実施
例の大きな効果が認められる。この効果は、本実施例の
表面材1の曲げ変形に付随して、制振材2が弾性材3上
で変形し、エネルギ損失を生むことによって衝撃力を吸
収したためである。上記のように、本実施例の床材は、
防音性能を確保するために弾性材3として極端に低弾性
のシートを用いる必要がないため、その耐荷重性及び強
度は、従来の防音床に比べて優れている。
【0014】なお、表面材1は木質に限ることはなく、
合成樹脂、金属等であってもよく、曲げ剛性が1.2
(N・ m2 )以下であればよい。中間材4も表面材1と
同様木質に限るものではない。また、表面材1、制振材
2、弾性材3、中間材4、及び弾性下地材5の厚さは、
本実施例に限るものではない。
【0015】(実施例2)本実施例は、実施例1におい
て制振材2として、マイカの粉粒体を塩化ビニル樹脂に
混入成形し数 mm 厚に形成したものを使用した防音床で
ある。
【0016】本実施例において、表面材1を1 mm 厚の
ラワン単板とし、制振材2を10μmのマイカ15重量
部を塩化ビニル樹脂に混入成形した1.2 mm 厚のもの
とし、弾性材3を3倍発泡で1 mm 厚のスチレン・ブタ
ジエンラバーとし、中間材4を60 mm ピッチで8.5
mm 深さの裏溝を設けた9 mm 厚のラワン合板とし、さ
らに弾性下地材5を3 mm 厚のポリエステルの不織布と
したものの床衝撃音レベルを図3に示す。また、比較例
として、本実施例における表面材1、制振材2を2.5
mm 厚のラワン合板におきかえた場合の床衝撃音レベル
を同図に示した。図3より、L値は、比較例のL−48
に対し、本実施例がL−45であり、実施例1と同様に
本実施例の大きな効果が認められる。
【0017】なお、表面材1は木質に限ることはない
が、曲げ剛性が1.2(N・ m2 )以下であればよい。
中間材4も木質に限るものではない。また、表面材1、
制振材2、弾性材3、中間材4、及び弾性下地材5の厚
さは、本実施例に限るものではない。
【0018】(実施例3)本実施例は、実施例1におい
て制振材2を軟磁性型の強磁性粉粒体をアクリル酸エス
テルとメタクリル酸メチルの共重合樹脂に混入成形した
数 mm 厚のものにした防音床である。
【0019】本実施例において、表面材1を1 mm 厚の
ラワン単板とし、制振材2を8μmで820重量部のS
US316を共重合比35:65のアクリル酸エステル
とメタクリル酸メチルの共重合樹脂に混入成形した1.
2 mm 厚のものとし、弾性材3を3倍発泡で1 mm 厚の
スチレン・ブタジエンラバーとし、中間材4を60 mm
ピッチで8.5 mm 深さの裏溝を設けた9 mm 厚のラワ
ン合板とし、さらに弾性下地材5を3 mm 厚のポリエス
テルの不織布としたものの床衝撃音レベルを図4に示
す。また、比較例として、本実施例における表面材1、
制振材2を2.5mm 厚のラワン合板とした時の床衝撃
音レベルを同図に示した。図4より、L値は、比較例の
L−48に対し、本実施例がL−46であり、実施例1
と同様に本実施例の大きな効果が認められる。
【0020】なお、表面材1は木質に限ることはない
が、曲げ剛性が1.2(N・ m2 )以下であればよい。
中間材4も木質に限るものではない。また、表面材1、
制振材2、弾性材3、中間材4、及び弾性下地材5の厚
さは、本実施例に限るものではない。
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明による防音床は、
突板単板などからなり曲げ剛性が1.2(N・ m2 )以
下の表面材の下部に制振材、弾性材、中間材、及び弾性
下地材を順次密着積層したものであるから、各弾性材に
よる衝撃緩和効果のみならず、表面材の曲げ変形に伴う
制振材の効率的な衝撃吸収効果により高い防音性能を得
ることができ、さらに制振材に剛性を付与できることか
ら従来床以上に重量家具に対する耐荷重性や床材の強
度、適度な歩行感を持つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の断面図。
【図2】実施例1の床衝撃音レベルのグラフ図。
【図3】本発明の実施例2の床衝撃音レベルのグラフ
図。
【図4】本発明の実施例3の床衝撃音レベルのグラフ
図。
【符号の説明】
1 表面材 2 制振材 3 弾性材 4 中間材 5 弾性下地材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 突板単板などからなる曲げ剛性が1.2
    (N・ m2 )以下の表面材の下部に制振材、弾性材、中
    間材、及び弾性下地材を順次密着積層したことを特徴と
    する防音床。
  2. 【請求項2】 請求項1において、硫酸バリウムの粉粒
    体を塩化ビニル樹脂に混入成形して得られる制振材を用
    いたことを特徴とする防音床。
  3. 【請求項3】 請求項1において、マイカの粉粒体を塩
    化ビニル樹脂に混入成形して得られる制振材を用いたこ
    とを特徴とする防音床。
  4. 【請求項4】 請求項1において、金属粉粒体を、アク
    リル酸エステルとメタクリル酸メチルの共重合樹脂に混
    入成形して得られる制振材を用いたことを特徴とする防
    音床。
JP27781391A 1991-10-24 1991-10-24 防音床 Pending JPH05248076A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8066097B2 (en) * 2008-07-24 2011-11-29 Saint-Gobain Weber France Acoustic enhancement device for underlayment of a covering

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6290466A (ja) * 1985-10-14 1987-04-24 株式会社 住建産業 遮音床材
JPH03129061A (ja) * 1989-10-14 1991-06-03 Matsushita Electric Works Ltd 木質床材
JPH03169969A (ja) * 1989-11-27 1991-07-23 Matsushita Electric Works Ltd 置敷き床材

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