JP2559807Y2 - 防音床材 - Google Patents

防音床材

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JP2559807Y2
JP2559807Y2 JP1992049420U JP4942092U JP2559807Y2 JP 2559807 Y2 JP2559807 Y2 JP 2559807Y2 JP 1992049420 U JP1992049420 U JP 1992049420U JP 4942092 U JP4942092 U JP 4942092U JP 2559807 Y2 JP2559807 Y2 JP 2559807Y2
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寿 萩原
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は床材特に家屋の階上部分
に使用して床面の衝撃による固体音の階下への伝搬を防
止する防音床材に関する。
【0002】
【従来技術およびその課題】従来の建材への衝撃による
固体音の伝搬を防止する防音建材としては次のような公
知例が挙げられる。(a)実開昭50−49917号;
この公知例の床材は床材本体の裏面に発泡倍率3−10
倍の軟質高発泡層およびエンボス加工せる発泡倍率1.
5−3倍未満の軟質低発泡層を順次積層せしめたもので
ある。
【0003】(b)実開昭61−47339号;この公
知例の防音性木質床材は木質板下面全体に複数層よりな
る遮音用発泡体が貼り付けられており、隣接する上下の
層の発泡倍率が相互に異ならしめているものである。
【0004】そしてこれらの公知例のように発泡倍率の
異なる発泡体を複合されたものは、剛性の低い緩衝材で
あり、その緩衝効果により直ちに衝撃力を受けた場合、
その発泡体の変形される間、緩衝時間が長くなり、運動
量の変化、すなわち力積、衝撃力の時間的積分値は一定
であっても、衝撃力のピーク値や衝撃固有周波数を低下
させ、基盤への衝撃入力エネルギーは低減され衝撃によ
る音や振動は共に低下される。
【0005】またこれらの緩衝材を建材の裏面に複合し
た時、衝撃力は建材の曲げ振動で生じる緩衝材の伸縮変
形によって、エネルギー吸収を行うものである。
【0006】しかしながら、防音機能は建材と緩衝材と
の厚さ比の影響が大きく、防音機能を向上させるために
は、建材に対する緩衝材の厚さ比を2−3倍にする必要
がある。このため緩衝材が厚くなりすぎてしまい、建材
全体のたわみがひどく建材の接続部の破損の発生、床材
に用いた場合には、歩行の不安感の原因となるという問
題点を残している。
【0007】また、発泡合成樹脂等の緩衝材を用いる場
合の防音機能は、合成樹脂発泡体の発泡倍率に大きく影
響される。具体的には、発泡倍率を大きくすればするほ
ど防音機能は向上する。
【0008】しかし、発泡倍率を大きくするのに従っ
て、発泡合成樹脂が非常に柔らかなものとなってしま
い、緩衝材を厚くするのと同様に、建材のたわみおよび
歩行時の沈みによる不安感などの間題点を有していた。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような現状に鑑み、
本考案者は、上記先行技術の問題点を解決すべく研究を
重ねた結果、本考案を完成するに至った。
【0010】すなわち本考案は、床材基板1の裏面に不
織布シート2および緩衝シート3が順次積層され、該緩
衝シート3がポリエチレンにエチレン−酢酸ビニル共重
合体を添加し発泡させた発泡シートからなることを特徴
とする防音床材である。
【0011】
【作用】本考案の防音床材は、緩衝シートとしてポリエ
チレンにエチレン−酢酸ビニル共重合体を添加した樹脂
(以下、「E・EVA樹脂」と略す。)を発泡させた発
泡シートを用いることにより、同一の発泡倍率のポリエ
チレン単体の発泡体を緩衝シートとして用いたものに比
べ、従来より改善が困難とされたオクターブハンド中心
周波数が250Hzにおける床衝撃音レベルの改善量
が、非常に優れた特性を示すものである。
【0012】具体的には、ポリエチレン単体の発泡倍率
30倍のシートを用いた床材より、E・EVA樹脂の発
泡倍率20倍のシートを用いたものの方が優れた床緩衝
音レベルの改善量を示す。
【0013】このため、従来は要求される防音性能を出
すため、発泡倍率が30倍の単体ポリエチレン発泡シー
トを使用していたのに代えて、発泡倍率の小さいE・E
VA樹脂発泡体シートを用いても十分な防音性能を維持
することができる。
【0014】しかも、発泡倍率の小さいものを用いるこ
とにより、シートの弾力性が下がり硬くなるため床材表
面に与えられた荷重による床材の沈みの巾が小さくな
り、床面を歩行したときの床の沈みに起因する不安感を
解消し、床材への長期荷重からの復元力にも優れた性能
を示す床材となる。
【0015】本考案の防音床材は、床材基板の裏面に、
不織布シートとE・EVA樹脂発泡体からなる緩衝シー
トを組み合わせて配することにより、不織布およびE・
EVA樹脂発泡体のそれぞれが有する優れた防音性能が
相まって優れた防音性能を有すると共に、従来の床材の
たわみ、歩行の不安感等を解消した優れた防音床材であ
る。
【0016】
【実施例】以下本考案の防音床材の実施例を図面に基づ
いて説明する。
【0017】図1は、本考案の防音床材の断面図であ
る。図中1は床材基板であり、例えば、合板、パーティ
クルボード、ハードボード、L.V.L.(平行合板)
などを用いることができる。また、基板裏面に裏溝4を
形成することにより床材基板1の有する剛性を低下さ
せ、裏面に加わった衝撃エネルギーを床材基板1で吸収
することが可能となる。
【0018】また、裏溝4により床材基板1の一部が分
割され音が伝播しにくくなり防音効果をさらに向上させ
ることができる。
【0019】また、この床材基板1の表面には任意化粧
1aとして、突き板貼り、合成樹脂あるいは合成樹脂発
泡化粧シート貼り、化粧紙あるいは合成樹脂含浸化粧紙
貼りなどの表面化粧材を積層接着するか、または下塗り
を施した後柄模様を印刷する等の方法により任意化粧が
施される。
【0020】床材基板1の木口には必要に応じ床材基板
1の長手方向および短手方向における各々一側木口端に
雄実が形成され、他側木口端に該雄実と嵌合可能な雌実
が形成される。
【0021】床材基板の裏面には緩衝材として不織布シ
ート2およびE・EVA樹脂発泡体からなる緩衝シート
3が順次積層される。緩衝シートとして用いるE・EV
A樹脂は、ポリエチレン樹脂にエチレン−酢酸ビニル共
重合体を5〜30重量%の割合で添加したものを用い
る。
【0022】ポリエチレンにエチレン−酢酸ビニル共重
合体を添加した樹脂を用いることにより、同一の発泡倍
率のポリエチレン単体の発泡体を緩衝シートとして用い
たものに比べ、従来より改善が困難とされていたオクタ
ーブハンド中心周波数が250Hzにおける床衝撃音レ
ベルの改善量が、特に優れた特性を示すものである。
【0023】(床衝撃音レベルの改善量とは、床衝撃音
レベル(dB)の改善量をΔLとすると、ΔLは、スラ
ブ素面を打撃した場合の床衝撃音レベル(dB);L
から、床仕上げ後の床衝撃音レベル;Lを差し引いた
値である。すなわちΔL=L−Lで表される。)
【0024】具体的には、ポリエチレン単体の発泡率3
0倍のシートを用いた床材より、E・EVA樹脂の発泡
倍率20倍のシートを用いたものの方が優れた床衝撃音
レベルの改善量を示す。
【0025】これは、一般に合成樹脂発泡体を緩衝材と
して用いた場合の、オクターブバンド中心周波数が25
0Hzにおける床衝撃音レベルの改善量は、発泡体の発
泡倍率に大きく影響され、発泡倍率が小さくなるにつれ
て床衝撃音レベルの改善量が低下するという特性を改善
したものである。
【0026】このため、従来はその防音床材に要求され
る防音性能を出すために、発泡倍率が30倍の単体ポリ
エチレンシートを使用していたのに代えて、E・EVA
樹脂の発泡倍率の低いもの、例えば発泡倍率20倍の緩
衝シートを用いても防音性能が同等以上の性能を示すこ
ととなる。
【0027】しかも、単体のポリエチレンの発泡体とE
・EVA樹脂の発泡体は、同一の発泡倍率における弾性
(硬さ)は同等であり、発泡倍率の低いE・EVA樹脂
発泡体シートは弾性が低い(硬い)ため、一定荷重を与
えられた場合の収縮量が小さくなり、得られた床材の上
を歩行したときの沈みに起因する不安感を解消し、床材
への長期荷重からの復元力にも優れた性能を示す床材と
なる。
【0028】また、このE・EVA樹脂発泡体の発泡倍
率は10倍〜30倍のものを用いるのが好ましい。発泡
倍率10倍以下のものを用いると防音性能が低く好まし
くない。
【0029】また発泡倍率30倍以上のものを用いる
と、シートが柔らかくなり床材表面への長期荷重からの
復元性能が低く、また、床材表面への荷重による沈み量
が大きくなり歩行時の不安感または床材のたわみ等が生
じ好ましくない。
【0030】さらに、緩衝シート3の裏面に多数の凸部
を形成することにより、施工した際、コンクリート下地
との接触面積が少なくなり、同時に、緩衝シート3裏面
の凹部と下地材表面との間に密封された空気室が形成さ
れることにより、階下への音の伝播を防止する効果が向
上する。
【0031】また、この緩衝シート3と組み合わせて用
いる不織布シート2としては、ポリエステル、ポリプロ
ピレン、ナイロン等の合成樹脂性の繊維からなる不織布
を用いることができる。
【0032】不織布シート2はE・EVA樹脂の発泡体
である緩衝シート3と比べ、中心周波数500Hz付近
の音域における防音性能において優れた特性を有するも
のであり、これらを積層することによりそれぞれの有す
る優れた防音特性を兼ね備えた防音床材となる。
【0033】また、防音性能をさらに向上させるため、
図2に示すように合板と合板との間に発泡合成樹脂シー
ト5を挟み込むように、基板の中間に緩衝効果の優れた
合成樹脂発泡シート5等を積層したものを用いることも
できる。この合成樹脂発泡シートとしては、具体的には
例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポ
リウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、塩化ビニル系
樹脂などの発泡体を用いることができる。
【0034】
【考案の効果】本考案の防音床材は、緩衝材として、不
織布シート2およびポリエチレンにエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体を添加し発泡させたE・EVA樹脂発泡体か
らなる緩衝シート2を積層して用いることにより、表面
から加えられたエネルギーを、まず不織布シート2に出
入りする気体の粘性抵抗すなわち空気ダンピングにより
著しく吸収することができ、さらに吸収しきれないエネ
ルギーを緩衝シート3で吸収することにより優れた防音
効果を示す。
【0035】さらに、E・EVA樹脂発泡体からなる緩
衝シートは、従来のポリエチレン単体の発泡シートに比
べ、発泡倍率を下げてもポリエチレン単体のものと比べ
同等以上の優れた防音性能を有するため、発泡倍率の低
いシートを用いることができる。
【0036】さらに、発泡倍率を下げたものを用いるこ
とにより、緩衝シートが硬く、復元力にも優れたものと
なるため、歩行時の不安感を解消し、長期荷重からの復
元性などにも優れた特性を有する防音床材である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案防音床材の断面図、
【図2】同じく合板と合板の間に発泡合成樹脂シート5
を挟み込んだ場合の断面図、
【符号の説明】
1:床材基板、2:不織布シート、3:緩衝シート、
4:裏溝、5:発泡合成樹脂シート。

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床材基板1の裏面に不織布シート2およ
    び緩衝シート3が順次積層され、該緩衝シート3がポリ
    エチレンにエチレン−酢酸ビニル共重合体を添加し発泡
    させた発泡シートからなることを特徴とする防音床材。
  2. 【請求項2】 緩衝シート3の発泡率が15〜25倍で
    あることを特徴とする請求項1記載の防音床材。
  3. 【請求項3】 緩衝シート3が、ポリエチレンに対し5
    〜30重量%の割合でエチレン−酢酸ビニル共重合体を
    添加し発泡させてなることを特徴とする請求項1記載の
    防音床材。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6241862A (ja) * 1985-08-19 1987-02-23 株式会社クラレ 防振・防音性を有する床構造

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