JPH05248024A - １階の入隅用屋根パネルの取付け構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 建物の２階建部分の入隅部分に位置する直角
に隣合うラチス梁に１階の屋根パネルのコーナ部分を簡
単且つ正確に取付ける。 【構成】 ２階建部分の入隅部分に位置する１階の直角
に隣合うラチス梁１の端部の巾方向の中央部に上下横材
２、３間を連結する垂直片４を設ける。この垂直片４の
上下方向の略中央部に側方に向けて取付け用横片５を設
ける。水平な固定片６の隣合う２辺から垂直に立ち上が
り片７を突設し且つ立ち上がり片７の上端から外側方に
載置片８を突設して取付け金物９を構成する。１階の屋
根パネル１０の一つの角部の上面部に取付け金物９の固
定片６をボルト１１により固着する。両載置片８をそれ
ぞれ入隅部分において直角に隣合うラチス梁１の取付け
用横片５の上に載置して載置片８と取付け用横片５とを
ボルト１１により固着する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、一部が１階建で一部が
２階建となった建物において、１階の入隅用屋根パネル
の取付け構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来一部が１階建で一部が２階建となっ
た建物において１階の入隅用屋根パネルを取付けるに当
たっては、図６に示すように建物の２階建部分の入隅部
分に位置する１階の直角に隣合うラチス梁１の側面に側
プレート２０を取付け、Ｌ状金具２１の横片部２２を１
階の屋根パネル１０にボルト１１により固着し、Ｌ状金
具２１の縦片部２３を側プレート２０にボルト１１によ
り固着していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の従来
例にあっては、１階の屋根パネル１０をラチス梁１にボ
ルト１１で取付けるに当たり、１階の屋根パネル１０を
作業者が手で支持した状態でボルト締め作業等を行わな
ければならず、作業が面倒であった。特に入隅部分にお
いては１階の屋根パネル１０のコーナ部分を位置ずれし
たり傾いたりしないように取付ける必要があるため、作
業が特に面倒であった。

【０００４】そこで、図７に示すようにＬ状金具２１の
縦片部２３の上端部にさらに上横片部２４を外側方に連
出し、上横片部２４をラチス梁１０の上面部に載置して
仮置きし、この状態で上横片部２４をラチス梁１０の上
面部にボルト１１により取付けることが考えられるが、
これだと、ラチス梁１の上面部にボルト１１が突出する
ため、ラチス梁１の上面部に、例えば床パネルとか壁パ
ネルとかといった他の部材を配設する際の邪魔になると
いう問題がある。

【０００５】本発明は上記の従来例の問題点に鑑みて発
明したものであって、その目的とするところは、建物の
２階建部分の入隅部分に位置する１階の直角に隣合うラ
チス梁に１階の屋根パネルのコーナ部分を簡単且つ正確
に取付けることができ、しかも、１階の屋根パネルを取
付けるためのボルトがラチス梁の上面部に飛び出さない
ようにできる１階の入隅用屋根パネルの取付け構造を提
供するにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の１階の入隅用屋
根パネルの取付け構造は、建物の２階建部分の入隅部分
に位置する１階の直角に隣合うラチス梁１の端部の巾方
向の中央部に上下横材２、３間を連結する垂直片４を設
け、この垂直片４の上下方向の略中央部に側方に向けて
取付け用横片５を設け、水平な固定片６の隣合う２辺か
ら垂直に立ち上がり片７を突設し且つ立ち上がり片７の
上端から外側方に載置片８を突設して取付け金物９を構
成し、１階の屋根パネル１０の一つの角部の上面部に取
付け金物９の固定片６をボルト１１により固着し、両載
置片８をそれぞれ入隅部分において直角に隣合うラチス
梁１の取付け用横片５の上に載置して載置片８と取付け
用横片５とをボルト１１により固着したものであり、こ
のような構成を採用することにより、上記した従来例の
問題点を解決して本発明の目的を達成したものである。

【０００７】

【作用】しかして、上記のような構成の本発明によれ
ば、１階の屋根パネル１０の角部に取付けた取付け金物
９の両載置片８を、直角に隣合うラチス梁１の端部の巾
方向の中央部に設けた垂直片４の上下方向の略中央部に
側方に向けて設けた取付け用横片５に載置することで、
１階の屋根パネル１０の角部を直角に隣合うラチス梁１
にそれぞれ仮支持させることができるので、この状態で
載置片８と取付け用横片５とをボルト１１により固着し
て１階の屋根パネル１０の角部を建物の２階建部分の入
隅部分に取付けるものであり、このようにすることで、
１階の屋根パネル１０の角部を入隅部分に仮支持させた
状態で簡単且つ正確にボルト１１締めができるようにな
ったものである。そして、この場合、載置して仮置きで
きるようにしたにもかかわらず、ボルト１１がラチス梁
１の上面部に突出しないようにできたものである。

【０００８】

【実施例】以下、本発明を添付図面に示す実施例に基づ
いて詳述する。建物の２階建部分の入隅部分に位置する
１階の直角に隣合うラチス梁１の端部には図１、図２に
示すように、巾方向の中央部においてラチス梁１の上下
横材２、３間を連結する垂直片４が設けてある。そし
て、この垂直片４の上下方向の略中央部から側方に向け
て取付け用横片５が設けてある。図中１６は柱である。

【０００９】図５には本発明に用いる取付け金物９が示
してある。この取付け金物９は、水平な固定片６の隣合
う２辺から垂直に立ち上がり片７を突設し且つ立ち上が
り片７の上端から外側方に載置片８を突設して取付け金
物９が構成してある。ここで、取付け金物９の固定片６
にはボルト挿入孔１２と、吊り具引っ掛け孔１３とが設
けてある。また、載置片８にはボルト挿入孔１４が設け
てあり、更に、載置片８の下面部と立ち上がり片７の外
側面部とに固着一体化された補強リブ片１５が設けてあ
る。

【００１０】取付け金物９は１階の屋根パネル１０の一
つの角部の上面部に取付け金物９の固定片６を載置し、
固定片６のボルト挿入孔１２からボルト１１を挿入して
固着してある。このように取付け金物９を１階の屋根パ
ネル１０の一つの角部の上面部に取付けた場合、取付け
金物９の２つの載置片８がそれぞれ平面視で１階の屋根
パネル１０の直角に隣合う２側面から外側方に突出した
状態となっている。

【００１１】上記のようにして取付け金物９を取付けた
１階の屋根パネル１０は取付け金物９の吊り具引っ掛け
孔１３にクレーンから吊り下げた吊り具の引っ掛け金具
を引っ掛け、クレーンにより１階の屋根パネル１０を吊
り上げ、建物の２階建部分の入隅部分に該１階の屋根パ
ネル１０を位置させるものである。そして、１階の屋根
パネル１０の角部に取付けた取付け金物９の両載置片８
を、直角に隣合うラチス梁１の端部の巾方向の中央部に
設けた垂直片４の上下方向の略中央部に側方に向けて設
けた取付け用横片５に載置するものである。このよう
に、１階の屋根パネル１０の角部を直角に隣合うラチス
梁１の端部に仮置きして位置決め支持した状態で、載置
片８に設けたボルト挿入孔１４と取付け用横片５に設け
たボルト挿入孔（図示せず）とを連通させてボルト１１
を挿入してナットにより締め付けて両載置片８をそれぞ
れ直角に隣合うラチス梁１の端部にそれぞれ設けた取付
け用横片５に固着するものである。

【００１２】

【発明の効果】本発明にあっては、上述のように、建物
の２階建部分の入隅部分に位置する１階の直角に隣合う
ラチス梁の端部の巾方向の中央部に上下横材間を連結す
る垂直片を設け、この垂直片の上下方向の略中央部に側
方に向けて取付け用横片を設け、水平な固定片の隣合う
２辺から垂直に立ち上がり片を突設し且つ立ち上がり片
の上端から外側方に載置片を突設して取付け金物を構成
し、１階の屋根パネルの一つの角部の上面部に取付け金
物の固定片をボルトにより固着し、両載置片をそれぞれ
入隅部分において直角に隣合うラチス梁の取付け用横片
の上に載置して載置片と取付け用横片とをボルトにより
固着してあるので、１階の屋根パネルの角部を隣合うラ
チス梁の取付け用横片に仮支持させて位置決めした状態
でボルトによる本固定ができて建物の２階建部分の入隅
部分に位置する１階の直角に隣合うラチス梁に１階の屋
根パネルのコーナ部分を簡単且つ正確に取付けることが
できるものであり、しかも、このように１階の屋根パネ
ルの角部を隣合うラチス梁の取付け用横片に仮支持でき
る構成としたにもかかわらず、１階の屋根パネルを取付
けるためのボルトがラチス梁の上面部に飛び出さないよ
うにできるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の平断面図である。

【図２】同上の正面断面図である。

【図３】同上の全体平面図である。

【図４】同上の全体正面断面図である。

【図５】同上に用いる取付け金物を示し、（ａ）は平面
図であり、（ｂ）は正面図である。

【図６】従来例を示す分解斜視図である。

【図７】他の従来例を示す正面断面図である。

【符号の説明】

１ ラチス梁 ２ 上横材 ３ 下横材 ４ 垂直片 ５ 取付け用横片 ６ 固定片 ７ 立ち上がり片 ８ 載置片 ９ 取付け金物 １０ １階の屋根パネル １１ ボルト

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 建物の２階建部分の入隅部分に位置する
   １階の直角に隣合うラチス梁の端部の巾方向の中央部に
   上下横材間を連結する垂直片を設け、この垂直片の上下
   方向の略中央部に側方に向けて取付け用横片を設け、水
   平な固定片の隣合う２辺から垂直に立ち上がり片を突設
   し且つ立ち上がり片の上端から外側方に載置片を突設し
   て取付け金物を構成し、１階の屋根パネルの一つの角部
   の上面部に取付け金物の固定片をボルトにより固着し、
   両載置片をそれぞれ入隅部分において直角に隣合うラチ
   ス梁の取付け用横片の上に載置して載置片と取付け用横
   片とをボルトにより固着して成ることを特徴とする１階
   の入隅用屋根パネルの取付け構造。