JPH05240568A

JPH05240568A - 低温庫

Info

Publication number: JPH05240568A
Application number: JP3950592A
Authority: JP
Inventors: Tokutaro Mase; 徳太郎間瀬; Yutaka Shimose; 裕下瀬
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 1992-02-26
Filing date: 1992-02-26
Publication date: 1993-09-17
Anticipated expiration: 2014-11-10
Also published as: JP2975759B2

Abstract

(57)【要約】【目的】天井パネルの下面からの凝縮水の滴下を防止
して貯蔵品の品質を長期間保つ。【構成】内箱３の側壁の上端に固定される支持パネル
４、５、６、７は三角形状を成し周縁にフランジ８Ａ、
８Ｂ、８Ｃが折曲形成されると共に下縁の鋭角頂点側に
は下方に延びたつば８Ｄが形成され、さらに支持パネル
の傾斜した上縁に接続される天井パネル３Ａの貯蔵室１
０側の面に親水性塗装が施され、天井パネル３Ａの下面
に結露が発生した場合にも凝縮水は傾斜した下面を下方
へ伝わり、水滴が貯蔵品に滴下することを回避して貯蔵
品の貯蔵期間を延長し、かつ、つば８Ｄによって支持パ
ネルの歪みを回避して内箱３の組立てを簡略化する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、間接冷却にて貯蔵室の
冷却を行う低温庫に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば特開平３−１０５１８６号公報に
は、断熱外箱の内側に間隔を存して熱良導内箱を設け、
この内箱の内部に貯蔵室を形成し、内箱と外箱との間に
形成される循環空間内に冷却装置を設け、内箱を冷却し
て貯蔵室を間接的に冷却する低温庫が開示されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術におい
て、断熱外箱と内箱との二重の構造によって内箱内が高
湿度に保たれているため、例えば庫外の暖かい空気が庫
内に入ると、内箱の天井面に多量の水蒸気が結露する。
そして、天井が平坦なため結露が玉状の水滴になり落下
し、花卉、野菜等の貯蔵品に悪影響を与えるという問題
が発生する。

【０００４】本発明は低温庫の内箱の天井からの水滴の
滴下を防止することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、断熱外箱２と、該外箱の内側に間隔を存し
て配設され内部に貯蔵室１０を形成する熱良導内箱３
と、前記外箱２と内箱３との間に形成される循環空間１
１内に配設され冷却器１２と送風装置１３とを有した冷
却装置１４とを備え、前記内箱３を冷却して前記貯蔵室
１０内を間接的に冷却する低温庫において、三角形状を
成し周縁にフランジ８Ａ、８Ｂ、８Ｃが折曲形成される
と共に下縁の鋭角頂点側に下方に延びたつば８Ｄが形成
され、下縁フランジ８Ａが側壁３Ｃ、３Ｄの上縁に接続
される支持壁４、５、６、７と、この支持壁の傾斜した
上縁に接続され、貯蔵室１０側の面に親水性塗装が施さ
れた天井パネル３Ａとを備えた低温庫を提供し、天壁３
Ａの下面から滴下した水滴によって貯蔵品が傷むのを防
止すると共に組立作業を簡略化するものである。

【０００６】また、内箱３の天井に渡されてヒ−タＨを
備えた支持梁９と、この支持梁９に支持されて傾斜する
と共に下面に親水性塗料が施された天壁３Ａとを備え、
かつ相対向した天壁３Ａの下面周縁にそれぞれ対向して
穴３０を形成した低温庫を提供し、貯蔵物が傷むのを防
止すると共に組立作業の簡略化を図るものである。

【０００７】

【作用】側壁３Ｃ、３Ｄの上に支持壁４、５、６、７を
載置して固定するとき、下縁の鋭角側の頂点に形成され
たつば８Ｄが側壁３Ｃ、３Ｄの上端に当接して位置決め
を容易に行うことができると共に、鋭角側の頂点の下縁
にフランジが形成されていないので、支持壁の加工時に
歪みが発生することを防止でき、ビス止めなどの組立作
業が簡略化される。また、天壁３Ａは傾斜して設けら
れ、かつ、下面に親水性塗料が施されているので、天壁
下面に結露が発生した場合にも、水滴は傾斜した下面を
伝わって側壁に達し、天壁３Ａから貯蔵品への滴下を回
避することができ、花卉等の貯蔵品の品質を長期に渡っ
て保つことが可能になる。

【０００８】また、天壁３Ａを支持する支持梁９にはヒ
−タＨが設けられ、ヒ−タＨによって支持梁９が加熱さ
れ、支持梁９への結露を回避することができ、また天壁
３Ａの組立て時に周縁に形成された穴３０を利用して隣
り合った天壁３Ａを容易に引き寄せて隙間を無くすこと
ができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。１はプレハブ冷蔵庫等の低温庫であり、断
熱外箱２の内側に間隔を存して金属製の熱良導体からな
る内箱３を収納配設することにより、内箱３内に密閉さ
れた貯蔵室１０が形成され、この貯蔵室１０の周囲、即
ち、内箱３と外箱２とで囲まれた空間部分には冷気循環
空間１１が形成されている。外箱２は隣り合うパネルと
の結合部分に凸部あるいは凹部を有した複数の断熱パネ
ルを組み合わせて箱状に構成されており、内箱３は天井
パネルである天壁３Ａ、底壁３Ｂ及び前後左右各側壁３
Ｃ、３Ｄ、３Ｅ、３Ｆ及び相対向した前後の側壁３Ｃ、
３Ｄの上端に接続された直角三角形の支持パネルである
支持壁４、５、６、７から構成されている。

【００１０】各天壁３Ａ、底壁３Ｂ、各側壁３Ｃ、３
Ｄ、３Ｅ、３Ｆ及び支持壁４、５、６、７は、それぞれ
例えばステンレス板からなるパネルにて構成され、例え
ば左右側壁３Ｅ、３Ｆの一部は、収納する花卉などの貯
蔵物から発生するエチレンガスを吸着する緑色凝灰岩を
備えている。そして、各支持壁４、５、６、７の傾斜し
ている上縁部に天壁３Ａが載置され固定されている。ま
た、各天壁３Ａの周縁近傍には捨て穴３０が形成されて
おり、上面には断熱シ−ト３ａが貼付され、下面には親
水性塗料が塗布されている。

【００１１】ここで、図１及び図２に示したように各支
持壁４、５、６、７には例えばステンレス板の周囲を折
曲して接続部であるフランジ８Ａ、８Ｂ、８Ｃが形成さ
れている。また、支持壁４下縁の鋭角頂点側には下縁フ
ランジ８Ａが形成されていなく下縁から下方に延びるつ
ば８Ｄが形成されている。そして、他の支持壁５、６、
７も支持壁４と同様に構成されている。

【００１２】内箱３の組立て時に、各支持壁４、５、
６、７の下縁フランジ８Ａがビスにて内箱３の前後各側
壁３Ｃ、３Ｄの上縁に固定される。また、各支持壁４、
５、６、７の上縁フランジ８Ｃ及び左右側壁３Ｅ、３Ｆ
に各天壁３Ａが載置されビスＢによって固定される。こ
のとき、図７に示したように天壁３Ａの周縁に形成され
た捨て穴３０の双方に例えばラジペンＰの先端を差し込
み各天壁３Ａの隙間を無くした後に天壁３Ａが固定され
る。また、図７に示したように各天壁３Ａと側壁３Ｅと
が接続金具２０とビスＢとを用いて固定される。上記の
ように天壁３Ａの穴３０にラジペン８Ｃを差し込み引き
寄せるとき穴３０は断熱シ−ト３ａにて覆われているの
で、ラジペンＰの天壁上面への突き抜けを回避できる。

【００１３】９は相対向した天壁３Ａ、３Ａの当接部で
ある天壁の頂点に設けられた支持梁である。この支持梁
９は２枚の折曲した金属板９Ａを突き合わせて構成さ
れ、適所に天壁３Ａのビス止め用の切欠き９ａが形成さ
れている。この支持梁９の折曲部には図６に示したよう
にヒ−タＨが設けられ、このヒ−タＨは断熱材９Ｂに覆
われている。また、上記折曲部から天壁３Ａの傾斜角に
合わせて左右方向にフランジ９Ｂが形成されている。そ
して、天壁３Ａの上端部は支持梁９のフランジ９Ｂに載
置されて下面から切欠き９ａを利用してビス止めされ
る。

【００１４】尚、断熱外箱２の前壁に向かって左側には
貯蔵品（例えば生花、野菜、果物等の農産物）を出し入
れする物品出入口（図示せず）及びこの物品出入口を開
閉自在に閉塞すると共に貯蔵室１０を密閉化する断熱扉
（図示せず）が設けられている。外箱２の天壁２Ａに向
かって右端部の下面には冷気循環空間１１内に位置して
庫内側の冷却装置１４が取付られている。冷却装置１４
は冷凍サイクルの一部を構成する蒸発器にて代表される
ところの冷却器１２と、送風ファン及び送風ファンモー
タからなり、それに吸い込まれる冷気循環空間１１内の
冷気の温度を検出する温度センサ（図示せず）にて間欠
運転される第１の送風装置１３とを内蔵している。

【００１５】前記間欠運転とは、温度センサによる検知
温度が貯蔵室１０内の設定温度ＳＴによって決定される
ところの下限温度以下になったとき停止し、上限温度以
上になったとき運転状態になるような運転制御のことを
意味する。また、１６は外箱２の天壁２Ａに向かって右
端部の下面の冷気循環空間１１内に位置して取付けられ
た第２の送風装置であり、この第２の送風装置１６は常
時運転される。冷気循環空間１１は、天壁３Ａの上方の
空間としての上部空間１１Ａと、底壁３Ｂの下方の空間
としての下部空間１１Ｂと、前側壁３Ｃの外側方の空間
としての前側空間１１Ｃと、後側壁３Ｄの外側方の空間
としての後側方空間１１Ｄと、左側壁３Ｅの外側方の空
間ととしての左側方空間１１Ｅと、右側壁３Ｆの外側方
の空間としての右側方空間１１Ｆとから構成されてお
り、本実施例では、冷却装置１４を上部空間１１Ａに配
置したものである。

【００１６】以上の構成において、低温庫１の冷却につ
いて説明する。まず、被冷却状態の貯蔵室１０内に食品
例えばプラス１０℃の野菜や果物等の農産物を収納し、
貯蔵室１０内の設定温度ＳＴを氷温帯（例えば○℃）に
設定し、電源を投入して冷却装置１４を運転させると、
冷気循環空間１１内は設定温度よりも高くなっているた
め、温度センサの出力に基づき、図示しない制御装置に
よって冷却装置１４が運転される。第２の送風装置１６
によって冷却装置１４に吸い込まれた空気は冷却器１２
に流入して冷却された後、上部空間１１Ａを流れ、第２
の送風装置１６によって内箱３外側を強制的に循環す
る。そして、冷気循環空間１１内の温度が例えば−３℃
になった時点で第１の送風装置１３は停止され、−１℃
になった時点で運転される。

【００１７】この冷気循環により天底前後左右各壁３Ａ
〜３Ｆを冷却し、各壁面からの輻射熱により貯蔵室１０
内を間接的に冷却する。また、第２の送風装置１６は冷
気循環空間１１内の循環冷気に強制的に圧力差を生じさ
せ、この空間における冷気を広範囲に拡散する作用をな
し、冷気循環空間１１内に冷気を万遍なく循環させて、
内箱３の全体を効率良く冷却し、貯蔵室１０を天底前後
左右全体から冷却する。また、冷却装置１４から吹出し
た冷気が上部空間１１Ａを流れ、冷気が直接天壁３Ａに
当るが、天壁３Ａの上面に断熱シート３ａが設けられて
いるため、天壁３Ａの温度が大幅に低下することはな
い。さらに、断熱シート３ａによって天壁３Ａの穴３０
が塞がれているため、上部空間１１Ａから貯蔵室１０内
への冷気漏れを防止できる。

【００１８】上記のように低温庫１が運転されていとと
き、貯蔵品の搬入、搬出のために外気が庫内に流入した
場合には、天壁３Ａの下面に結露が発生する。天壁３Ａ
下面に親水性塗料が塗布されているので、凝縮水が傾斜
面を下方に伝わり下端から側壁３Ｅ、３Ｆの内面を伝わ
リ、床に達する。また、支持梁８に設けれられたヒ−タ
Ｈに通電され、支持梁８がヒ−タＨに加熱されるので、
上部空間１１Ａを流れる冷気によって支持梁８が冷却さ
れた場合にも、支持梁８の温度は大幅に低下しない。

【００１９】上記のように構成された低温庫において、
各天壁３Ａが支持壁４、５、６、７の上に支持梁９を頂
点として下方へ傾斜して取り付けられ、さらに下面に親
水性塗料が塗布されているので、貯蔵品の搬入あるいは
搬出時に内箱１内に外気が進入して天壁３Ａの下面に結
露が発生した場合にも、水は下面を下方に伝わり、さら
に、左右側壁３Ｅ、３Ｆを伝わり床に達する。この結
果、天壁３Ａから貯蔵品に水が滴下することを回避で
き、花、果物等の貯蔵物の品質を長期間に渡って維持す
ることができる。

【００２０】また、各支持部材４、５、６、７の下縁の
鋭角頂点側にはフランジが形成されていなく、下方へ延
びたつば８Ｄが形成されているので、各支持部材の鋭角
頂点に歪みが発生することを回避でき、この結果、支持
部材４、５、６、７の側壁３Ｅ、３Ｆへの固定を行うと
き、鋭角頂点部以外の平坦なフランジ８Ｃを側壁３Ｅ、
３Ｆに載せて固定作業を行うことができ、また、つば８
Ｄを前後側壁３Ｃ、３Ｄの上端に当接して固定作業を行
うことができ、位置決めなどの作業が容易になり、低温
庫の組立て作業性の向上を図ることができる。

【００２１】また、天井に渡された支持梁９には、ヒ−
タＨが設けられ、ヒ−タＨによって支持梁９が加熱され
るので、ヒ−タＨの熱が支持梁９の貯蔵室１０側のフラ
ンジ９Ｂに伝わり、このフランジ９Ｂの下面に結露が発
生することを回避することができ、水滴が支持梁９から
滴下することを防止でき、この結果、貯蔵物の傷みを一
層確実に防止して貯蔵期間をさらに延長することができ
る。

【００２２】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、天壁３Ａの傾斜角度、断熱外箱２と内箱３と
の間隔、すなわち、冷気循環路１１の幅等は低温庫の寸
法等に合わせて変更される。

【００２３】

【発明の効果】本発明は以上のように構成された低温庫
であり、三角形状で周縁にフランジが形成されて内箱上
縁に接続される下縁の鋭角頂点側に下方に延びるつばが
形成された支持パネルと、この支持パネルの傾斜した上
縁に接続され貯蔵室側の面に親水性塗料を施した天壁パ
ネルとを備えているにで、天壁パネルの下面の水滴は傾
斜面を下方に伝わり、水滴が下面から滴下することを防
止でき、貯蔵品が水滴によって傷むことを回避でき、貯
蔵期間を延長することができるのはもちろん、支持パネ
ルの下縁の鋭角頂点側のつばによって鋭角頂点部の歪み
を回避することができると共に支持パネルの固定時の位
置決めを容易に行うことができ、組立て作業の簡略化を
図ることができる。

【００２４】また、内箱の天井に渡されてヒ−タを備え
た支持梁と、この支持梁の両側から傾いて設けられた天
井パネルを備え、相対向した天井パネルの周縁の近傍に
はそれぞれ対向して穴が形成されているので、支持梁へ
の結露を回避できると共に天井パネルの組立て時に周縁
の穴を利用してそれぞれの天井パネルを引き寄せて各パ
ネルの隙間を無くすことができ、支持梁及び天井パネル
から水滴が滴下することを回避でき、貯蔵品の水滴によ
る傷みを確実に回避して貯蔵期間を一層延長することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】低温庫の内箱の上部組立て状態を説明する斜視
図である。

【図２】支持パネルの鋭角頂点部を正面図である。

【図３】冷却時の状態を示した低温庫の概略断面図であ
る。

【図４】図３に示した低温庫のＡ−Ａ線断面図である。

【図５】支持梁の斜視図である。

【図６】支持梁の断面図である。

【図７】天井パネルを引き寄せ方法を説明する斜視図で
ある。

【符号の説明】

１低温庫２断熱外箱３内箱３Ａ天壁３Ｃ側壁３Ｄ側壁３Ｅ側壁３Ｆ側壁４支持壁５支持壁６支持壁７支持壁８Ａフランジ８Ｂフランジ８Ｃフランジ８Ｄつば１０貯蔵室１１冷気循環空間１３送風装置１４冷却装置Ｈヒ−タ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】断熱外箱と、該外箱の内側に間隔を存し
て配設され内部に貯蔵室を形成する熱良導内箱と、前記
外箱と内箱との間に形成される循環空間内に配設され冷
却器と送風装置とを有した冷却装置とを備え、前記内箱
を冷却して前記貯蔵室内を間接的に冷却する低温庫にお
いて、三角形状をなし周縁にフランジが折曲形成される
と共に内箱側壁の上端部に接続される下端部の鋭角頂点
側に下方に延びたつばが形成された支持パネルと、この
支持パネルの傾斜した上端フランジに接続され、貯蔵室
内側の面に親水性塗装が施された天井パネルとを備えた
ことを特徴とする低温庫。
【請求項２】断熱外箱と、該外箱の内側に間隔を存し
て配設され内部に貯蔵室を形成する熱良導内箱と、前記
外箱と内箱との間に形成される循環空間内に配設され冷
却器と送風装置とを有した冷却装置とを備え、前記内箱
を冷却して前記貯蔵室内を間接的に冷却する低温庫にお
いて、内箱の天井に渡されてヒ−タを備えた支持梁と、
この支持梁に支持されて傾斜すると共に下面に親水性塗
料が施された天井パネルとを備え、相対向した天井パネ
ルの下面周縁にはそれぞれ対向して穴が形成されたこと
を特徴とする吸収式冷凍機の制御装置。