JPH0523631Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は木造建造物等を建築する場合の基礎に
使用するアンカーボルトに関する。

（従来の技術とその問題点） 木造建築等の場合、基礎の上に土台をアンカー
ボルトで固定し、その上に柱を立てて骨組みを組
み立てる場合、ターンバツクルにより対角線方向
に引つ張り、柱の垂直を保持する方法がある。

この場合従来は土台に特別に穴を明けるか若し
くは特別の金具を土台にボルト留めする等して使
用していた。

このため余計な手間が掛かるか、若しくは余計
な部品が必要であつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上述のような余計な手間も部品も必要
としないでターンバツクル工法を実現できるアン
カーボルトを提供することを目的とする。

コンクリート基礎の上面に突出し、土台に縦方
向に貫通するアンカーボルトのねじ部の先端の近
傍に掛止手段を設け、土台上に直立した柱の垂直
を保持する斜張体のターンバツクルの土台側のね
じ部を掛止手段により掛止するように構成したも
のである。この掛止手段はボルトの中心線を貫通
する穴である場合と、ボルトの中心線に垂直な面
上に設けた環状の溝である場合とがある。

（作用） 上述のようにアンカーボルト自体に掛止手段が
設けてあるので、その他の掛止手段をとる必要が
無く、作業の手間及び余計な部品を必要としな
い。

（実施例） 第１図は本考案の一実施例のアンカーボルトを
使用した基礎部分の一部断面図で、コンクリート
基礎１に埋設したアンカーボルト２で土台３を座
金４とナツト５を使用して固定する。このアンカ
ーボルト２にはコンクリート基礎の上面に突出し
ている、ねじ部の先端の近傍に穴２−１がボルト
の中心線を貫通するように明けられている。この
穴にターンバツクル６の一方のねじ部６−１の先
端を引つ掛け、他方のねじ部は柱の上方の適宜の
場所に引つ掛けて締め込めば良い。

第２図は他の実施例のアンカーボルト７のねじ
部を示したもので、その先端の近傍にボルトの中
心線に垂直な面上に環状の溝７−１を設けたもの
である。この場合はターンバツクル側には第３図
イ，ロの平面図、側面図に示すような引つ掛け金
具８を使用する。この引つ掛け金具８にはダルマ
型の穴８−１と円形の穴８−２とが明けられてい
る。このダルマ型の穴８−１でアンカーボルト７
の溝７−１に引つ掛け、円形の穴８−２でターン
バツクル６の一方のねじ部６−１に引つ掛ければ
よい。

（考案の効果） 上述のようにアンカーボルトがターンバツクル
の掛止部を形成しているので、必ず使用しなけれ
ばならないアンカーボルトのみで掛止金具も兼用
してしまい、手間の大幅な節約と部品の簡素化が
実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のアンカーボルトを
使用した基礎部分の一部断面図、第２図は他の実
施例のアンカーボルトのねじ部の側面図、第３図
は第２図のアンカーボルトの場合の引つ掛け金具
の外形図でイは平面図、ロは側面図である。 ２……アンカーボルト、６……ターンバツク
ル、７……アンカーボルト、８……引つ掛け金
具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ コンクリート基礎に埋設し、土台を固定する
   アンカーボルトにおいて、前記コンクリート基
   礎の上面に突出し、前記土台を縦方向に貫通す
   るねじ部の先端の近傍に掛止手段を設け、前記
   土台上に直立した柱の垂直を保持する斜張体の
   ターンバツクルの土台側のねじ部を前記掛止手
   段により掛止するように構成したことを特徴と
   する掛止部付アンカーボルト。 ２ 前記掛止手段がボルトの中心線を貫通する穴
   であり、前記ターンバツクルのねじ部の先端を
   直接挿入して掛止するように構成したことを特
   徴とする実用新案登録請求第１項記載の掛止部
   付アンカーボルト。 ３ 前記掛止手段がボルトの中心線に垂直な面上
   に設けた環状の溝であり、前記ターンバツクル
   のねじ部の先端を引つ掛け金具を介して前記溝
   に掛止するように構成したことを特徴とする実
   用新案登録請求第１項記載の掛止部付アンカー
   ボルト。