JPH0523539A - 微量有機塩素化合物の除去方法 - Google Patents

微量有機塩素化合物の除去方法

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JPH0523539A
JPH0523539A JP3186478A JP18647891A JPH0523539A JP H0523539 A JPH0523539 A JP H0523539A JP 3186478 A JP3186478 A JP 3186478A JP 18647891 A JP18647891 A JP 18647891A JP H0523539 A JPH0523539 A JP H0523539A
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JP
Japan
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fly ash
exhaust gas
organic chlorine
dust collector
combustion furnace
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Application number
JP3186478A
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English (en)
Inventor
Tsuyoshi Nakao
強 仲尾
Eiichi Shibuya
榮一 澁谷
Katsumi Yoshikubo
克己 吉窪
Atsushi Morishige
敦 森重
Kentaro Ito
健太郎 伊藤
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】飛灰中の微量有機塩素化合物を略完全に分解・
除去することができる微量有機塩素化合物の除去方法を
提供する。 【構成】燃焼炉11で発生した排ガスをボイラ12に導
入し、排ガス中に含まれる飛灰および飛灰に付着した微
量の有機塩素化合物を、高温集塵器13により約600
〜700℃の温度で除去する。次に、冷却された排ガス
を反応塔14に導入し、噴霧器15から消石灰スラリー
を噴霧して、排ガス中の硫黄酸化物や塩化水素を消石灰
と反応させて反応生成物を除去する。次いで、反応塔1
4から排ガスをバグフィルター16に導入して、排ガス
中の高温集塵器13で除去しきれなかった飛灰等を回収
する。バグフィルター16の底部から回収した飛灰等
を、シュート21から燃焼炉11へ投入し、燃焼炉11
内部の燃焼熱により、有機塩素化合物を加熱分解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微量有機塩素化合物の
除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】廃棄物焼却プラントにおいて、ガスクー
ラまたは反応塔から捕集される灰(以下、総称してGC
灰と記す)、電気集塵器またはバグフィルターから捕集
される灰(以下、総称してEP灰と記す)のような飛灰
には、有害物質である有機塩素系化合物が微量含まれて
いることが問題となっている。特に、有機塩素系化合物
のうち、一般にダイオキシンと称される、PCDDs
(ポリ塩化ジベンゾ-p- ダイオキシン)やPCDFs
(ポリ塩化ジベンゾフラン)は、毒性の強い物質であ
り、さらにCP(クロロフェノール)やCB(クロロベ
ンゼン)等のPCDDs,PCDFsの前駆物質も含ま
れている。また、飛灰は、これらダイオキシン類生成反
応の触媒として作用し、ダイオキシン類の生成を促進す
ることが知られている。従来、飛灰に含まれている有機
塩素化合物は、ほとんど未処理のまま排出されている
が、次のような有機塩素化合物の除去方法が提案されて
いる。
【0003】(1)図2に示す如く、電気集塵器31に
捕集されたEP灰は、電気集塵器31の底部に設けられ
た第1のスクリューコンベア32により、供給口33を
介して、ヒーター(図示なし)により内部温度400〜
600℃に加熱された第2のスクリューコンベア34に
搬送される。第2のスクリューコンベア34中を搬送さ
れる間に、加熱されたEP灰中に含まれるPCDDs、
PCDFs等のダイオキシン類は加熱分解される。特
に、第2のスクリューコンベア34の内部温度が590
℃以上のときには、PCDDs、PCDFsは99%を
超える除去率で除去される。このようにして、有機塩素
系化合物が除去されたEP灰は、排出口35から排出さ
れ、ドラム缶36に収容されて廃棄処分される。ここ
で、第2のスクリューコンベア34は、モータ37によ
り回転軸38を介して駆動されている。モータ37の回
転およびヒータ−の制御は、制御手段39により行って
いる。(G.OK,Y.Hanai,Y.Latou.
“Dechlorination Technique
s of PCDDs and PCDFsin Fl
y Ash from Municipal Refu
se I'ncineration Plants”.
10th The InterntionalConf
erence on Organohalogen C
oapounds(1990),P.393−39
6.)
【0004】(2)図3に示す如く、一次燃焼室41の
上部に二次燃焼室42を設置して、一次燃焼室41で発
生した飛灰を、煙道ガスと共に二次燃焼室42に導く。
そして、二次燃焼室42にて、飛灰を自重により落下さ
せ、二次燃焼室42の底部に設けられた回収口43から
飛灰44を回収する。この飛灰44を、一次燃焼室41
の上部に設けられた供給口45から投入し、一次燃焼室
41内で飛灰44を燃焼して有機塩素系化合物を分解し
ている。また、本出願人は、ダイオキシン類等の有機塩
素系化合物が発生するのを未然に防止する方法を別途提
案している(特願平2−323123号)。すなわち、
【0005】(3) 図4および図5に示す如く、燃焼
炉51,61の排ガス出口部にボイラ52,62を連設
する。ボイラ52,62の排ガス流出路53,63内
に、600〜700℃の温度で除塵処理を行う高温集塵
装置54,64を組み込む。このような構成の焼却設備
50,60において、燃焼炉51,61で発生した排ガ
ス中の飛灰及び飛灰に付着する有機塩素系化合物を、高
温集塵装置54,64により400℃以上の温度で除去
してしまうことにより、もっぱら後段の高温集塵装置下
流側の低温域で起こるダイオキシン類の発生を抑制でき
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来例(1)
では、飛灰を処理するために外部からヒーター等でエネ
ルギーを供給する必要があるために、過大なランニング
コストを要する。さらに、ダイオキシン類は、400℃
以上の温度で分解することが知られているが、従来例
(1)では、第2のスクリューコンベア34の内部温度
が590℃を下回ると、ダイオキシン類の除去率が低下
する。これは、飛灰の温度にバラツキがあり、第2のス
クリューコンベア34の内部温度が590℃未満のとき
には、飛灰の平均温度が400℃よりも低い状態にある
ためであると考えられる。また、従来例(2)では、二
次燃焼室42において飛灰44を自重により落下させて
回収しているので、排ガス中の飛灰44の回収率が悪
い。
【0007】また、従来例(3)では、高温集塵装置5
4,64により排ガス中の飛灰を完全に除去することは
不可能であり、除塵しきれなかった飛灰に付着した有機
塩素化合物に起因して、高温集塵装置の下流側でダイオ
キシン類が発生する。このようにして高温集塵装置の下
流側で一旦発生したダイオキシン類は除去することは困
難であった。
【0008】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、飛灰中の微量有機塩素化合物をより完全に分解
・除去することができる微量有機塩素化合物の除去方法
を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも燃
焼炉からの排ガス中の飛灰および該飛灰に付着した有機
塩素化合物を高温集塵器を用いて400℃以上の温度で
除去する工程と、該高温集塵器から流出した該排ガス中
に残存する飛灰および該飛灰に付着した有機塩素化合物
を回収する工程と、回収した前記飛灰及び前記飛灰に付
着した有機塩素化合物を前記燃焼炉に投入して該有機塩
素化合物を分解する工程とを具備することを特徴とする
微量有機塩素化合物の除去方法を提供する。
【0010】
【作用】本発明の微量有機塩素化合物の除去方法によれ
ば、飛灰および飛灰に付着した有機塩素化合物を、ダイ
オキシン類が発生し難い400℃以上の温度で除去する
ことにより、ダイオキシン類が発生する前に、有機塩素
化合物と、ダイオキシン類の生成反応を促進する飛灰を
除去できる。次いで、高温集塵器により除去しきれなか
った、排ガス中に残存する飛灰および飛灰に付着した有
機塩素化合物を回収して、燃焼炉内に投入することによ
り、燃焼炉内の燃焼熱でダイオキシン類等の有機塩素化
合物を加熱分解する。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図面を参照して詳細に説明す
る。図1は、本発明の微量有機塩素化合物の除去方法を
適用した焼却設備の一例を示す説明図である。
【0012】図中11は、焼却炉であり、燃焼炉11の
後段には、燃焼炉11で発生した排ガスを冷却するため
のボイラ12が連設されている。ボイラ12中の、排ガ
スが600℃〜700℃である箇所には、高温集塵器1
3が設けられている。高温集塵器13は、例えば、金属
性織布、フェルト、たわし状ワイヤ等からなる濾過器や
セラミックフィルターによる濾過器、並びに高熱に耐え
られるように工夫が施されたサイクロン等である。
【0013】ボイラ12の排気側には、有毒ガスを除去
するための反応塔14が連設されている。反応塔14の
頭部には、排ガス中の酸性成分を除去する消石灰スラリ
ー等のアルカリ剤を噴霧するための噴霧器15が備えら
れている。反応器14の排気側には、バグフィルター1
6が連設されている。バグフィルター16の底部には、
バグフィルター16で回収された飛灰等を、燃焼炉11
の上方に設けられたシュート21まで搬送するための、
スクリューコンベヤ17、シュート18、搬送コンベヤ
19およびバケットエレベータ20が設けられている。
一方、バグフィルター16の上方には、処理後の排ガス
を排出するための誘引送風機(IDF)22および煙突
23が、ダクト24、25を介して接続されている。
【0014】このような構成からなる焼却設備10にお
いて、次のようにして排ガス中の有機塩素化合物の除去
を行なう。まず、燃焼炉11で発生した約800℃の排
ガスを、ガス混合室28により再燃焼して完全に燃焼さ
せる。次いで、ボイラ12に導入された排ガス中に含ま
れる飛灰および飛灰に付着した微量の有機塩素化合物
を、高温集塵器13により、約600〜700℃の温度
で除去する。この後、排ガスは、ボイラ12により約3
00℃まで冷却される。
【0015】次に、冷却された排ガスを反応塔14に導
入し、噴霧器15から消石灰スラリーを噴霧して、排ガ
ス中の硫黄酸化物(SOx )や塩化水素(HCl)を消
石灰と反応させて反応生成物を除去する。
【0016】次いで、反応塔14から排ガスをバグフィ
ルター16に導入して、排ガス中の、高温集塵器13で
除去しきれなかった飛灰および飛灰に付着する有機塩素
化合物、並びに、反応塔14で生成された反応生成物お
よび未反応の消石灰(以下、飛灰等と記す)を回収す
る。
【0017】回収した飛灰等を、バグフィルター16の
底部から、スクリューコンベヤ17、パイプ18、搬送
コンベヤ19およびバケットエレベータ20を介して搬
送し、シュート21から燃焼炉11へ投入する。そし
て、燃焼炉11内部の燃焼熱(約800℃)により、飛
灰、反応生成物および未反応の消石灰に付着した有機塩
素化合物を加熱分解する。有機塩素化合物が分解された
飛灰等は、燃焼炉11およびボイラ12の底部に設けら
れた回収口26、27から排出する。
【0018】このようにして有機塩素化合物の除去を行
った場合の焼却設備10の各部における、排ガス又は飛
灰中のPCDDsおよびPCDFsの含有量を測定した
結果を、表1に示す。なお、表1中、ホッパ部飛灰と
は、図中28で示す回収口27から回収した飛灰をい
う。 表 1 ボイラ出口 集塵器出力 スクリューコン ホッパ部飛灰 物質名 排ガス 排ガス ベヤ部飛灰 (ng/Nm3 ) (ng/Nm3 ) (ng/g) (ng/g) PCDDs 例1 218.6 7.8 16 <0.1 例2 445.3 16.3 31.4 <0.1 PCDFs 例1 571.9 5.3 4.8 <0.1 例2 807.2 11.9 5.6 <0.1
【0019】以上説明した微量有機塩素化合物の除去方
法によれば、高温除塵器13により、大半の飛灰および
飛灰に付着する有機塩素化合物が除去されるので、排ガ
ス温度が低下するボイラ12の対流伝熱面や、ボイラ1
2以下でのダイオキシン類生成反応が抑制される。
【0020】また、高温集塵器13で除去しきれなかっ
た飛灰および飛灰に付着した有機塩素化合物を、バグフ
ィルター16で回収し、燃焼炉11に戻して、燃焼炉1
1内部の高温で有機塩素化合物を分解・除去する。この
結果、特に外部加熱手段を設ける必要なしに、低コスト
で排ガス中の微量有機塩素化合物を略完全に除去し、ダ
イオキシン類の生成を抑制することができる。
【0021】なお、本実施例では、飛灰等を焼却炉の上
部から投入しているが、投入された飛灰等が高温に晒さ
れるならば、どうのような箇所から投入してもよい。ま
た、高温集塵器13をボイラ12内部に設置した場合に
ついて説明したが、排ガスが400℃以上の温度に維持
されているならば、ボイラ12の後段に設けてもかまわ
ない。また、バグフィルター16の他に、電気集塵器、
サイクロン等の通常の集塵器であれば何れも使用するこ
とができる。
【0022】
【発明の効果】本発明の微量有機塩素化合物の除去方法
によれば、ダイオキシン類が発生し難い高温度で飛灰お
よび飛灰に付着した有機塩素化合物を除去し、除去しき
れなかった飛灰等を回収して、焼却炉の焼却熱により有
機塩素化合物を分解除去することにより、排ガス中の有
機塩素化合物を除去することができると共に、ダイオキ
シン類の発生を略完全に抑制することができる等の効果
を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の微量有機塩素化合物の除去方法の一例
を示す説明図。
【図2】従来の微量有機塩素化合物の除去方法を示す説
明図。
【図3】従来の微量有機塩素化合物の除去方法を示す説
明図。
【図4】従来の微量有機塩素化合物の除去方法を示す説
明図。
【図5】従来の微量有機塩素化合物の除去方法を示す説
明図。
【符号の説明】
10…焼却設備、11…燃焼炉、12…ボイラ、13…
高温集塵器、14…反応塔、15…噴霧器、16…バグ
フィルター、21…シュート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森重 敦 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 伊藤 健太郎 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 少なくとも燃焼炉からの排ガス中の飛灰
    および該飛灰に付着した有機塩素化合物を高温集塵器を
    用いて400℃以上の温度で除去する工程と、該高温集
    塵器から流出した該排ガス中に残存する飛灰および該飛
    灰に付着した有機塩素化合物を回収する工程と、回収し
    た前記飛灰及び前記飛灰に付着した有機塩素化合物を前
    記燃焼炉に投入して該有機塩素化合物を分解する工程と
    を具備することを特徴とする微量有機塩素化合物の除去
    方法。
JP3186478A 1991-07-25 1991-07-25 微量有機塩素化合物の除去方法 Pending JPH0523539A (ja)

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